説明

ファンフィルタユニット取付構造及びその取付方法

【課題】ガスの漏洩やフィルタの落下等の問題、工場稼働時の空運転によるフィルタ汚染の問題を解消可能なファンフィルタユニット取付構造及びファンフィルタユニットの取付方法を提供する。
【解決手段】本発明のファンフィルタユニット取付構造は、格子状枠1からなるシステム天井の格子状枠1の開口部分に取り付けられ、ファン11をファン枠12に収容したファンユニット13と、フィルタパック21をフィルタ枠22に収容したフィルタユニット23とを含むファンフィルタユニット10の取付構造であって、格子状枠1上にガスケット5を介してファンユニット13を載置し、ファン枠12の折返部12cをファン枠押さえ部材3で押さえるとともに、ファン枠押さえ部材3を吊りボルト用部材4の受部4aに係合固定し、室内側からファン枠12に締付部材6によりフィルタユニット23を取付固定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーンルーム等における格子状枠からなるシステム天井に、ガスケットを介してファンフィルタユニットを取り付けるファンフィルタユニット取付構造及びその取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クリーンルーム等の格子状枠のシステム天井に、ガスケットを介してファンフィルタユニットを取り付けたファンフィルタユニット取付構造としては、格子状枠の上面にファンユニットとフィルタユニットとを積層一体化したファンフィルタユニットを上流側から載置した取付構造が一般的であった。
このような従来のファンフィルタユニット取付構造では、クリーンルームの天井裏に作業者が入ることができる程度の大きなメンテナンス空間を確保する必要がある。しかしながら、最近のクリーンルームでは床下に生産用配管や電気配線を収納するようになっており、床が高くなってしまう分、天井裏のスペースが狭くなってしまっている。このため、従来のようなファンフィルタユニット取付構造であっても、工場稼働後にはクリーンルームの室内側からフィルタ交換等のメンテナンスを行う必要がある。
【0003】
この観点から、工場稼働後には室内側からフィルタ交換等のメンテナンスを行うことができる取付構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図6を参照して、特許文献1に開示されるファンフィルタユニット取付構造を詳細に説明する。図6は、従来のファンフィルタユニット取付構造の断面図である。
このファンフィルタユニット取付構造においては、角筒状の格子状枠101が長尺の吊りボルト120及び吊りボルト用部材108を介して吊設され、その格子状枠101の側面に、全周にわたる長方形の枠材(取付部材)110が、所定箇所の設けられたボルト111によって着脱自在に設けられ、この枠材110の上面に、ガスケット106を介してフィルタユニット107が載置されている。また、フィルタユニット107の上面にガスケット105を介してファンユニット103が載置されている。
ファンユニット103の折返部分104の下方位置には、ボルト頭部を格子状枠101内に位置させて、スライドボルト112が所定間隔をおいて螺合され、ボルト頭部を回転させることにより、その先端部分が折返部分104に向けて出没自在に設けられている。そして、スライドボルト112は、格子状枠101の上面から突出させた際に、折返部分104に当接してファンユニット103の荷重を支承することができる長さ寸法に形成されている。他方、このスライドボルト112の下方に位置する格子状枠101の下面には、スライドボルト112の回動操作が可能な大きさの開口部102が穿設されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−120978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている取付構造では、ファンユニット103とフィルタユニット107との間にガスケット105を設け、ファンユニット103の自重によりガスケットを圧着して気密性を保持しているが、ファンユニット103は、複数のスライドボルト112とガスケット105により支持され、ボルト等による強固な固定となっていない。また、フィルタユニット107もフィルタ取付部材110上に載置されただけであって、ボルト等で強固に固定されていない。そのため、地震等の振動によりファンユニット103とフィルタユニット107との圧着が緩み、あるいは外れてしまい、気密性が低下してしまうという問題が起こり得る。最悪の場合、フィルタユニット107がフィルタ取付部材110から脱落してクリーンルーム室内に落下する危険性も考えられる。
【0006】
また、近年のクリーンルームでは塵埃を除去するだけでなく、ガスを除去することも要求されており、特に、フィルタを発生源とするガラス繊維からのガス状硼酸(B)、ウレタン樹脂シール材の難燃剤、液状化剤等からの有機リン化合物(P)等は、半導体のドーパント制御において問題となっている。また、シロキサン、DOP、DBP等の有機ガスは、半導体ウェハに付着して製品の歩留まりを低下させるという問題を起こし得る。さらに、SO2等の酸性ガス、NH3等のアルカリ性ガスの制御についても注目されている。そのため、フィルタからの発ガスがないいわゆる低発ガスフィルタが開発され使用されている。
ここで、工場稼働時にクリーンルームの構成部材からの発ガスの影響をなくし、配管経路等を清浄化する目的で、クリーンルームシステムを空運転してから本格稼働している。しかしながら、この空運転が新品フィルタへ負荷をかけることになり、フィルタ寿命を短くする原因の一つとなっている。特に、低発ガスフィルタ仕様のファンフィルタユニットでは、フィルタ自身からの発ガスがほとんどないにもかかわらず、クリーンルームシステムの空運転により、他のクリーンルームの構成部材から発生するガスにより汚染され、低発ガスフィルタでなくなるおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、地震等の振動による漏洩やフィルタ落下の問題、工場稼働時の空運転によるフィルタ汚染の問題を解消することができるファンフィルタユニット取付構造及びこのようなファンフィルタユニットの取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のファンフィルタユニット取付構造は、請求項1に記載の通り、格子状枠からなるシステム天井の格子状枠の開口部分に取り付けられ、ファンをファン枠に収容したファンユニットと、フィルタパックをフィルタ枠に収容したフィルタユニットとを含むファンフィルタユニット取付構造であって、
前記格子状枠上にガスケットを介して前記ファンユニットを載置し、前記ファン枠の端部をファン枠押さえ部材で押さえるとともに、前記ファン枠押さえ部材を前記吊りボルト用部材の溝に係合固定し、室内側から前記ファン枠に締付部材により前記フィルタユニットを取付固定したことを特徴とする。
また、請求項2に記載のファンフィルタユニット取付構造は、請求項1に記載のファンフィルタユニット取付構造において、前記格子状枠の上面には、該格子状枠の長手方向に沿って、その幅よりも狭い吊りボルト用部材が設けられ、前記格子状枠は、前記吊りボルト用部材を介して吊りボルトにより吊設されるとともに、前記ファン枠の端部には、前記吊りボルト用部材の側面に沿って立ち上がるように折曲部が設けられ、前記ファン枠押さえ部材により前記折曲部が押さえ付けられていることを特徴とする。
また、請求項3に記載のファンフィルタユニット取付構造は、請求項1又は2に記載のファンフィルタユニット取付構造において、前記ファンユニットの上流側にケミカルフィルタを設置したことを特徴とする。
本発明のファンフィルタユニットの取付方法は、請求項4に記載の通り、クリーンルームにおける格子状枠からなるシステム天井の格子状枠の開口部分に、ファンをファン枠に収容したファンユニットと、フィルタパックをフィルタ枠に収容したフィルタユニットとからなるファンフィルタユニットを取り付ける方法であって、
前記格子状枠上にガスケットを介して前記ファンユニットを載置し、前記クリーンルームの空運転後、前記フィルタユニットを室内側から前記ファン枠に取付固定することを特徴とする。
また、請求項5に記載のファンフィルタユニットの取付方法は、請求項4に記載のファンフィルタユニットの取付方法において、前記クリーンルームの空運転前後いずれかにおいて、前記ファンユニットの上流側にケミカルフィルタを設置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のファンフィルタユニット取付構造では、ファンユニットとフィルタユニットとを締付部材で強固に取付固定するとともに、ファン枠押さえ部材で上下方向への、また、格子状枠の吊りボルト用部材で左右(水平)方向へのファンユニットの動きを封じているため、地震等の振動により気密性が低下してガスが漏洩したり、フィルタユニットが室内に落下したりする等の問題を起こすことがない。
また、最後に室内側からフィルタユニットを取り付けることができるため、フィルタ交換のためのメンテナンススペースを天井裏に確保する必要がない。さらに、ファンとフィルタが一体化したファンフィルタユニットを取り扱う必要がないため、ファンフィルタユニット設置時に起こり得るフィルタユニットの破損等の問題もなくなる。
本発明のファンフィルタユニットの取付方法では、工場稼働時にクリーンルームを空運転してから最後にフィルタユニットを取り付けることにより、従来のフィルタ寿命の低下や、他のクリーンルームの構成部材からの発ガスによるガス汚染等の問題を回避することができる。特に、低発ガスフィルタ仕様の場合には、その効果が顕著である。
また、本発明のファンフィルタユニットの取付方法では、工場稼働時にクリーンルームを空運転する際に、ファンユニットの上流側にケミカルフィルタを設置することにより、フィルタ以外から発生した汚染ガスがクリーンルーム内を循環する際にいつまでも循環することがなく、短時間に汚染ガスを除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のファンフィルタユニット取付構造及びその取付方法の好適な実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本発明のファンフィルタユニット取付構造を説明する。図1は、本発明の一実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造の平面図であり、図2は、図1のA−A線断面図であり、図3は、図1のB−B線断面図である。
図1〜図3に示すように、本発明のファンフィルタユニット取付構造は、格子状枠1からなるシステム天井に用いられるものであり、格子状枠1の上面には、格子状枠1の長手方向に沿って、その幅よりも狭い吊りボルト用部材4が設けられている。そして、ファンフィルタユニット取付構造は、この吊りボルト用部材4の受部(溝)4aを介して、吊りボルト2で吊った格子状枠1上に、フィルタユニット23とファンユニット13とからなるファンフィルタユニット10を載置固定した構造を有する。なお、本実施形態では、図1に示すように、吊りボルト2は、格子状枠1の各交点に設けられている。
【0011】
ファンユニット13は、図2に示すように、ファン枠12のファン収納部12a内にファン11を収容しており、フィルタユニット23は、フィルタパック21をフィルタ枠22に収容している。以下、ファンユニット13及びフィルタユニット23を詳細に説明する。
ファンユニット13は、格子状枠1の上面であって、吊りボルト用部材4で囲われた空間に落とし込まれ、ファン枠12の載置部12bが、ガスケット5を介して格子状枠1の上面に載置されるとともに、ファン枠12の端部となる折返部12cが吊りボルト用部材4の内周面(側面)に沿って立ち上がるよう構成されている。そして、ファン枠押さえ部材3の係合片3aは、ファン枠12の折返部12cをファン枠押さえ部材3で押さえるように、吊りボルト用部材4の受部4aに係合固定されている。また、フィルタユニット23は、下流側からファン枠12の載置部12bのガスケット5に当接していない部分に、締付部材(ビス)6により取付固定されている。このような構成としているので、ファンユニット13及びフィルタユニット23の荷重は、ガスケット5を介してファンフィルタユニット10の周囲に設けられた格子状枠1の上面で支えられている。また、ファンユニット13の上下方向及び水平方向への動きは、ファン枠押さえ部材3及び格子状枠1上の吊りボルト用部材4によってそれぞれ封じられているため、地震等の振動により気密性が低下してガスが漏洩したり、フィルタが室内に落下したりする等の問題を起こすことがない。
【0012】
フィルタ枠22は、図2に示すように、その全体が中空状となっており、フィルタ枠22の各角部には、その下面及び上面に、締付部材6を挿通可能な開口22aと、締付部材6の芯棒部分は挿通可能であるが、その頭部を挿通することができない開口22bとがそれぞれ設けられている。そして、室内側からフィルタユニット23をファン枠12の載置部12bに取り付ける際には、開口22a、22bを通して締付部材6の芯棒部材をこの載置部12bの上面に設けたナットサート7に挿入し、この締付部材6を締め付けることにより、フィルタユニット23をファンユニット13にしっかりと固定することができる。なお、この締付部材6には、フィルタ枠22の上面開口22bをシールするためのシール部材(パッキン)8が設けられている。
本実施形態では、説明を容易にするために、格子状枠1の1つの開口部分に、1つのファンフィルタユニット10を設けた場合について図示しているが、必要に応じ、格子状枠1の各開口部分にそれぞれファンフィルタユニット10を設けてもよく、適宜所定の開口を封止してもよい。
【0013】
なお、フィルタユニット23に用いられるフィルタパック21は、粒子除去用のフィルタであるが、この粒子除去用のフィルタパック21は、クリーンルームで要求される清浄化レベルに応じて、中性能フィルタあるいは高性能フィルタのいずれかを適宜選択すればよい。
また、本実施形態では、締付部材6とそれを挿入・固定する部材として、ビス6及びナットサート7を用いてフィルタユニット23とファンユニット13とを締め付け一体化する場合を示したが、本発明は、これに限らず、通常のボルト・ナットの組み合わせとしてもよい。
さらに、本実施形態では、ビスの頭部とファン枠12の載置部12bとの間にシール部材8としてパッキンを用いる場合を説明したが、ファンフィルタユニット10の気密性を更に向上するために、ナットサート7とファン枠12の載置部12bとの間をコーキング剤で目止めしてもよい。
また、本実施形態では、ファン枠押さえ部材3の平板部分で押さえることにより、ファン枠12の折返部12cを吊りボルト用部材4に当接させて固定したが、本発明は、これに限らず、ファン枠押さえ部材3の平板部分を略コ字状板(下方に開口した略U字状板)とすることにより、ファン枠12の折返部12cを包み込んで固定するとともに、載置部12bをガスケット5側に向けて下方に押さえつけるような構造としてもよい。また、このように略コ字状板とした場合には、ファン枠12に折返部12cがなくてもよい。
【0014】
次に、本発明の一実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造の取付方法(組立方法)について、図4を参照しつつ詳細に説明する。図4は、本発明のファンフィルタユニット取付構造の組立状態の一例を示す断面図である。
作業者は、クリーンルームの天井裏に入り、格子状枠1の上面であって、吊りボルト用部材4で囲われた空間に、ファン枠12内にファン11を予め取付固定したファンユニット13を落とし込み、ファンユニット13の裏面に貼着したガスケット5を介して格子状枠1の上面に載置して、ファンユニット13の自重によりクリーンルームと天井裏との間を気密シール化する。
次いで、ファン枠押さえ部材3の係合片3aを吊りボルト用部材4の受部4aに係合固定することにより、載置したファン枠12の端部である折返部12cをファン枠押さえ部材3で押さえ、ファンフィルタユニット10が振動等で動かないように、折返部12cをしっかりと固定する。
【0015】
作業者は天井裏での作業後、クリーンルーム内に戻り、クリーンルームシステムを稼働して(空運転して)、プレフイルタ、中性能フィルタを内蔵した外調機から清浄化した外気をクリーンルーム内に取り込む。これにより、まずリターン回路の経路内を清浄化し、次にクリーンルーム室内へ循環させてクリーンルーム内を清浄化する。
次いで、空運転を終了した後、室内側からフィルタユニット23を格子状枠1で形成される開口に持ち上げて、ファン枠12に設けた各ナットサート7に、フィルタ枠22の開口22a、22bを通して締付部材6を締め付けてフィルタユニット23を固定することにより、上面開口22bにシール部材(パッキン)8を当接させて気密シールする(取付工程)。これにより、フィルタユニット23とファンユニット13とを一体化して、本発明の一実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造の組立方法を完了する。
本発明では、このような組立方法を用いているので、フィルタユニット23を交換する場合には、各締付部材6を緩めて、使用済のフィルタユニット23を取り外した後、上述の取付工程のように、新しいフィルタユニット23を室内側からファン枠12に締付・固定すればよい。
【0016】
次に、本発明の別の実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造を、図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明の別の実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造の断面図である。
上述の実施形態では、フィルタユニット23に粒子除去用のフィルタパック21を用いた場合を示したが、図5に示すように、ファンユニット13の上流側にガス吸着用のケミカルフィルタ30を設置してもよい。これにより、フィルタパック21以外から発生した汚染ガスがクリーンルーム内循環時にいつまでも循環することがなく、短時間に汚染ガスを除去することができる。
【0017】
以上、本発明のファンフィルタユニット取付構造及びその取付方法について添付図面を参照して説明したが、本発明は、上述の各実施形態の構成に限定されるものではない。本発明のファンフィルタユニット取付構造を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、本発明のファンフィルタユニット取付構造に任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明のファンフィルタユニットの取付方法において、クリーンルームシステムの空運転の後、図5に示すようなケミカルフィルタ30を載置する工程を含んでいてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明のファンフィルタユニット取付構造及びその取付方法は、下流側である室内側からフィルタを交換することができる取付構造であれば、特に限定されることなく、クリーンルームのファンフィルタユニット取付構造の分野で貢献できる点において、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】発明の一実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造の平面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】図1のB−B線断面図
【図4】本発明のファンフィルタユニット取付構造の組立状態の一例を示す断面図
【図5】本発明の別の実施形態におけるファンフィルタユニット取付構造の断面図
【図6】従来のファンフィルタユニット取付構造の断面図
【符号の説明】
【0020】
1 格子状枠
2 吊りボルト
3 ファン枠押さえ部材
3a 係合片
4 吊りボルト用部材
4a 受部
5 ガスケット
6 締付部材
7 ナットサート
8 シール部材
10 ファンフィルタユニット
11 ファン
12 ファン枠
12a ファン収納部
12b 載置部
12c 折返部
13 ファンユニット
21 フィルタパック
22 フィルタ枠
22a 下面開口
22b 上面開口
23 フィルタユニット
30 ケミカルフィルタ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
格子状枠からなるシステム天井の格子状枠の開口部分に取り付けられ、ファンをファン枠に収容したファンユニットと、フィルタパックをフィルタ枠に収容したフィルタユニットとを含むファンフィルタユニット取付構造であって、
前記格子状枠上にガスケットを介して前記ファンユニットを載置し、前記ファン枠の端部をファン枠押さえ部材で押さえるとともに、前記ファン枠押さえ部材を前記吊りボルト用部材の溝に係合固定し、室内側から前記ファン枠に締付部材により前記フィルタユニットを取付固定したことを特徴とするファンフィルタユニット取付構造。
【請求項2】
前記格子状枠の上面には、該格子状枠の長手方向に沿って、その幅よりも狭い吊りボルト用部材が設けられ、前記格子状枠は、前記吊りボルト用部材を介して吊りボルトにより吊設されるとともに、前記ファン枠の端部には、前記吊りボルト用部材の側面に沿って立ち上がるように折曲部が設けられ、前記ファン枠押さえ部材により前記折曲部が押さえ付けられていることを特徴とするファンフィルタユニット取付構造。
【請求項3】
前記ファンユニットの上流側にケミカルフィルタを設置したことを特徴とする請求項1又は2に記載のファンフィルタユニット取付構造。
【請求項4】
クリーンルームにおける格子状枠からなるシステム天井の格子状枠の開口部分に、ファンをファン枠に収容したファンユニットと、フィルタパックをフィルタ枠に収容したフィルタユニットとからなるファンフィルタユニットを取り付ける方法であって、
前記格子状枠上にガスケットを介して前記ファンユニットを載置し、前記クリーンルームの空運転後、前記フィルタユニットを室内側から前記ファン枠に取付固定することを特徴とするファンフィルタユニットの取付方法。
【請求項5】
前記クリーンルームの空運転前後いずれかにおいて、前記ファンユニットの上流側にケミカルフィルタを設置したことを特徴とする請求項3に記載のファンフィルタユニットの取付方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−315708(P2007−315708A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147258(P2006−147258)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000232760)日本無機株式会社 (104)
【Fターム(参考)】