説明

フィルターおよびそのレイアウト構造

【課題】周波数応答の共振周波数f0の右側に転換点を設けることによって、先進規格の要求に符合させることのできるフィルターおよびそのレイアウト構造を提供する。
【解決手段】フィルターは、基板と、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第3コンデンサと、第1インダクタと、第2インダクタと、第3インダクタとを備える。第1、第2、第3コンデンサおよび第1、第2インダクタは、基板の上表面上方に配置される。第3インダクタは、基板の側表面に配置される。第1、第3コンデンサの第1電極および第1インダクタの第1端は、前記フィルターの第1端に電気接続される。第2コンデンサの第1電極、第3コンデンサの第2電極および第2インダクタの第1端は、フィルターの第2端に電気接続される。第3インダクタの第1端は、第1および第2コンデンサの第2電極に電気接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルターに関するものであり、特に、薄膜技術(thin film technology)を用いたフィルター回路およびそのレイアウト構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来のバンドパスフィルター100の概略的回路図である。従来のバンドパスフィルター100は、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第3コンデンサC3と、第1インダクタL1と、第2インダクタL2とを備える。第1コンデンサC1、第3コンデンサC3および第1インダクタL1のそれぞれの第1端は、フィルター100の第1端TAに電気接続される。第2コンデンサC2の第1端、第1コンデンサC3の第2端および第2インダクタL2の第1端は、フィルター100の第2端TBに電気接続される。第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、第1インダクタL1および第2インダクタL2の第2端は、接地電圧GNDに直接接続される。従来のバンドパスフィルター100は、低温焼成積層セラミック(Low Temperature Co-fired Ceramics,LTCC)プロセスによって製造される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図2は、図1に示した回路の概略的周波数応答図である。フィルター100は、パスバンド(passband)の中心に共振周波数f0を有し、周波数f0の左側(すなわちf0より小さい周波数範囲)の約1.9GHzのところに1つの転換点(turning point)を有する。この転換点は、フィルター100がこの部分の周波数より大きな減衰量(attenuation)を有することを意味する。図2から明確にわかるように、周波数f0の右側(すなわちf0より大きい周波数範囲)の減衰量は周波数f0の左側減衰量に及ばないが、この周波数応答は、少ない応用条件の下で受け入れることができる。しかしながら、法規、応用環境または商品規格等の制限を受けるため、従来のバンドパスフィルター100の共振周波数f0の右側の減衰量は、要求に符合しない可能性がある。例えば、ある法規または商品規格は、共振周波数f0の右側のある特定の周波数(例えば、2倍共振周波数、すなわち2f0)付近の減衰量が必ず定格量(例えば、−35dB)に達することを要求しているため、従来のバンドパスフィルター100は、応用する上で、やはり大きな制限を受ける。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、周波数応答の共振周波数f0の右側に転換点を設けたフィルターおよびそのレイアウト構造を提供する。
【0005】
本発明の実施形態中、基板と、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第3コンデンサと、第1インダクタと、第2インダクタと、第3インダクタとを備えたフィルターのレイアウト構造を提供する。第1、第2、第3コンデンサおよび第1、第2インダクタは、基板の上表面上方に配置される。第1コンデンサの第1電極および第1インダクタの第1端は、フィルターの第1端に電気接続される。第2コンデンサの第1電極および第2インダクタの第1端は、フィルターの第2端に電気接続される。第3インダクタは、フィルターの第1端と第2端の間に電気接続される。第3インダクタは、基板の第1側表面に配置される。第3インダクタの第1端は、第1および第2コンデンサの第2電極に電気接続される。
【0006】
本発明の実施形態中、第1コンデンサと、第2コンデンサと、第3コンデンサと、第1インダクタと、第2インダクタと、第3インダクタとを備えたフィルターを提供する。第1コンデンサの第1電極および第1インダクタの第1端は、フィルターの第1端に電気接続される。第2コンデンサの第1電極および第2インダクタの第1端は、フィルターの第2端に電気接続される。第3インダクタは、フィルターの第1端と第2端の間に電気接続される。第3インダクタの第1端は、第1コンデンサおよび第2コンデンサの第2電極に電気接続され、第3インダクタの第2端は、参考電圧に電気接続される。
【発明の効果】
【0007】
以上に基づき、本発明の実施形態は、薄膜技術を用いてフィルター回路のレイアウト構造を実現することによって、製造コストを下げることができる。また、本発明の実施形態が提供するフィルター回路は、周波数応答の共振周波数f0の右側に転換点を設けることができる。
【0008】
本発明の上記及び他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】従来のバンドパスフィルターの概略的回路図である。
【図2】図1に示した回路の概略的周波数応答図である。
【図3】本発明の実施形態に係るフィルター回路の概略図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係るフィルター回路の概略図である。
【図5】図4に示したフィルター回路の概略的周波数応答特性曲線である。
【図6】本発明の実施形態に係る図4に示したフィルターのレイアウト構造の平面図である。
【図7】図6に示したレイアウト構造の立体図である。
【図8】図7に示したレイアウト構造の展開図である。
【図9】図6に示したレイアウト構造の概略的等価回路図である。
【図10】本発明の別の実施形態に係る図4に示したフィルター回路の一部のレイアウト構造の概略的立体図である。
【図11】本発明の実施形態に係る情報システムの概略的機能ブロック図である。
【図12】図11におけるマッチングネットワークの概略的周波数応答図である。
【図13】本発明の実施形態に係る図6に示したフィルターの概略的断面図である。
【図14】本発明の実施形態に係るさらに別の実施形態に係るフィルター回路の概略図である。
【図15】本発明の実施形態に係る図14に示したフィルターのレイアウト構造の立体図である。
【図16】図15に示したレイアウト構造の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図3は、本発明の実施形態に係るフィルター回路300の概略図である。フィルター300は、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第3コンデンサC3と、第1インダクタL1と、第2インダクタL2と、第3インダクタLG1とを備える。第1コンデンサC1の第1電極301は、フィルター300の第1端T1に電気接続される。第2コンデンサC2の第1電極303は、フィルター300の第2端T2に電気接続される。第3コンデンサC3は、フィルター300の第1端T1と第2端T2の間に電気接続される。第3インダクタLG1の第1端は、第1コンデンサC1の第2電極302および第2コンデンサC2の第2電極304に電気接続され、第3インダクタLG1の第2端は、参考電圧(例えば、接地電圧GNDまたはその他の固定電圧)に電気接続される。第1インダクタL1の第1端は、フィルター300の第1端T1に電気接続される。第2インダクタL2の第1端は、フィルター300の第2端T2に電気接続される。第1インダクタL1と第2インダクタL2の間は、交互に磁場を結合することによって、相互インダクタンス(mutual inductance)を生成する。第1インダクタL1および第2インダクタL2の第2端は、参考電圧(例えば、接地電圧GNDまたはその他の固定電圧)に電気接続される。フィルター300は、その周波数応答の共振周波数f0の右側に転換点(例えば、図5に示した転換点502)を設けることができる。コンデンサC1、C2、C3のキャパシタンスを調整する、および/あるいは、インダクタLG1のインダクタンスを調整することによって、この転換点502の位置を変えることができる。例えば、第3インダクタLG1のインダクタンスは、第1インダクタL1または第2インダクタL2のインダクタンスの0.01〜0.1倍であってもよい。
【0011】
図4は、本発明の別の実施形態に係るフィルター回路400の概略図である。フィルター300と異なる点は、フィルター400が、さらに、第4インダクタLG2を備えることである。第4インダクタLG2の第1端は、第1インダクタL1および第2インダクタL2の第2端に電気接続され、第4インダクタLG2の第2端は、参考電圧(例えば、接地電圧GNDまたはその他の固定電圧)に電気接続される。第4インダクタLG2のインダクタンスを調整することによっても、転換点502の位置を変えることができる。例えば、第4インダクタLG2のインダクタンスは、第1インダクタL1または第2インダクタL2のインダクタンスの0.01〜0.1倍であってもよい。
【0012】
図5は、図4に示したフィルター回路400の概略的周波数応答特性曲線である。フィルター400は、パスバンド510の中心に共鳴周波数f0を有し、周波数f0の左側(すなわちf0より小さい周波数範囲)および右側(すなわちf0より大きい周波数範囲)に、それぞれ1つの第1転換点501および1つの第2転換点502を有する。転換点は、フィルター400がこの部分の周波数より大きな減衰量を有することを意味する。例えば、共鳴周波数f0は、約2.5GHzである。第1転換点501の周波数は、約1.8GHzであり、減衰量は、約−36dBである。第2転換点502の周波数は、約5GHzであり、減衰量は、約−54dBである。
【0013】
従来のフィルター100と比較すると、本実施形態のフィルター400は、周波数応答の共振周波数f0の右側に第2転換点502を設けることができる。コンデンサC1、C2、C3のキャパシタンスを調整する、および/あるいは、インダクタLG1、LG2のインダクタンスを調整することによって、この第2転換点502の位置を変更することができる。インダクタンスLG1および/またはLG2のインダクタンスが増加した場合、転換点501および502の周波数は共振周波数f0に近づいて、転換点501および502の減衰量がわずかに減少する(すなわち、図5のY軸方向に沿って上へ移動する)。逆に、インダクタンスLG1および/またはLG2のインダクタンスが減少した場合、転換点501および502の周波数は共振周波数f0から離れて、転換点501および502の減衰量がわずかに増加する(すなわち、図5のY軸方向に沿って下へ移動する)。本実施形態を応用する時は、設計の要求を見て、第2転換点502の位置を決定してもよい。例えば、フィルター400は、第2転換点502の位置を2倍の共振周波数(すなわち2f0)付近に設置して、法規または商品規格の要求に符合させることができる。
【0014】
本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、上述した実施形態の教示を参照して、いずれのプロセス、レイアウト構造によってもフィルター300および400を実現することができる。例えば、図6は、本発明の実施形態に係る図4に示したフィルター400のレイアウト構造の平面図である。図7は、図6に示したレイアウト構造の立体図である。図8は、図7に示したレイアウト構造の展開図である。フィルター400のレイアウト構造は、基板SUBと、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第3コンデンサC3と、第1インダクタL1と、第2インダクタL2と、第3インダクタLG1と、第4インダクタLG2と、第1ボンディングパッド601とを備える。上述したコンデンサC1、C2、C3およびインダクタL1、L2は、基板SUBの上表面上方に配置される。第1コンデンサC1および第2コンデンサC2は、中央線CLの両側に対称に配置される。第1インダクタL1および第2インダクタL2も、中央線CLの両側に対称に配置される。本実施形態において、第1インダクタL1および第2インダクタL2の幾何形状は、図6〜図8に示すように、いずれも長直線導線である。導線の長さと幅を変えることによって、インダクタL1およびL2のインダクタンスを決定する。
【0015】
図9は、図6に示したフィルター400のレイアウト構造の概略的等価回路図である。図6〜図9を参照すると、レイアウトから考慮して、このフィルター400は、互いに直列した第4コンデンサC31および第5コンデンサC32によって、第3コンデンサC3を実現する。第4コンデンサC31の第1電極305は、フィルター400の第1端T1に電気接続される。第5コンデンサC32の第1電極609は、第4コンデンサC31の第2電極608に電気接続され、第5コンデンサC32の第2電極306は、フィルター400の第2端T2に電気接続される。第4コンデンサC31および第5コンデンサC32は、中央線CLの両側に対称に配置される。
【0016】
第1導線603は、基板SUBの上表面の第1外縁に配置される。第1外縁は、基板SUBの第1側表面に隣接しており、この第1側表面に第3インダクタLG1が配置される。本実施形態において、第3インダクタLG1の幾何形状は、垂直導線である。該垂直導線の線幅を変えることによって、第3インダクタLG1のインダクタンスを決定する。第1導線603の中央部は、第3インダクタLG1の第1端に接続される。第1導線603の第1端および第2端は、それぞれ1つの延伸部を有し、第1端の延伸部および第2端の延伸部は、それぞれ第1コンデンサC1の第2電極302および第2コンデンサC2の第2電極304に接続される。そのため、第3インダクタLG1の第1端は、第1導線603を介して、第1コンデンサC1の第2電極302および第2コンデンサC2の第2電極304に電気接続される。高周波の応用環境において、第1導線603は、インダクタLC2およびLC3とみなすことができ、第1導線603の第1端の延伸部および第2端の延伸部は、それぞれインダクタLC1およびLC4とみなすことができる。
【0017】
第2導線602は、基板SUBの上表面の第2外縁に配置される。第2外縁は、基板SUBの第2側表面に隣接しており、この第2側表面に第4インダクタLG2が配置される。本実施形態において、第4インダクタLG2の幾何形状は、垂直導線である。この垂直導線の線幅を変えることによって、第4インダクタLG2のインダクタンスを決定する。第2導線602の中央部は、第4インダクタLG2の第1端に接続される。第2導線602の第1端部分および第2端部分は、それぞれ第1インダクタL1の第2端および第2インダクタL2の第2端に電気接続される。高周波の応用環境において、第2導線602は、インダクタLL2およびLL3とみなすことができる。
【0018】
第1ボンディングパッド601、第2ボンディングパッド604および第3ボンディングパッド605は、基板SUBの下表面に配置される。第2ボンディングパッド604は、フィルター400の第1端T1に電気接続される。第3ボンディングパッド605は、フィルター400の第2端T2に電気接続される。第1ボンディングパッド601は、第3インダクタLG1および第4インダクタLG2の第2端に電気接続される。本実施形態を応用する時は、設計の要求を見て、第1ボンディングパッド601をいずれの参考電圧(例えば、接地電圧GNDまたはその他の固定電圧)に電気接続してもよい。
【0019】
以下、フィルター400の製造過程について説明する。図8を参照すると、まず、基板SUBを提供する。基板SUBは、ガラス、セラミック、ベークライト、プラスチック、またはその他の絶縁材料、例えばアルミナ(Al23)等であってもよい。続いて、基板SUBの上に第1導電層M1を配置してパターン化を行い、第1コンデンサC1の第1電極301、第4コンデンサC31の第1電極305、第5コンデンサC32の第2電極306、第2コンデンサC2の第1電極303、第1導線603、第2導線602、フィルター400の第1端T1およびフィルター400の第2端T2を形成する。第1導電層M1の材料は、主に、低抵抗材料(例えば、Al、Cu、Ag等)である。第1導電層M1の製造方法は、スパッタリング方式でもよく、さらに黄光リソグラフィエッチングを組み合わせてもよい。
【0020】
次に、第1導電層M1の上に第1絶縁層DE1を配置してパターン化を行い、バイアを選択的に形成する。第1絶縁層DE1の材料は、有機、無機、またはSiO2、SiNx、SiON、polyimide-based、acrylic-based(アクリル)等の混成(hybrid)材料であってもよい。第1絶縁層DE1の製造方法は、化学気相成長法(chemical vapor deposition, CVD)、スパッタリング、スピンコーティングまたは塗布等の方式であってもよい。続いて、第2導電層M2を第1絶縁層DE1の上に配置してパターン化を行い、第1コンデンサC1の第2電極302、第4コンデンサC31の第2電極608、第5コンデンサC32の第1電極609、第2コンデンサC2の第2電極304、第1導線603、第2導線602、第1インダクタL1および第2インダクタL2を形成するとともに、第1絶縁層DE1のバイアの中にバイアプラグ(via plug)を形成する。第1インダクタL1および第2インダクタL2の第1端は、それぞれのバイアプラグによって、フィルター400の第1端T1および第2端T2に電気接続される。第2導電層M2の材料、フィルムの厚さおよび製造方法は、第1導電層M1と同じであってもよい。
【0021】
それから、第2導電層M2の上に第2絶縁層DE2を配置してパターン化を行い、バイアを選択的に形成する。第2絶縁層DE2の材料、フィルムの厚さおよび製造方法は、第1絶縁層DE1と同じであってもよい。続いて、第3導電層M3を第2絶縁層DE2の上に配置してパターン化を行い、第1導線603、第2導線602および内部配線(interconnects)を形成するとともに、第2絶縁層DE2のバイアの中にバイアプラグを形成する。第3導電層M3の材料、フィルムの厚さおよび製造方法は、第1導電層M1と同じであってもよい。
【0022】
第3導電層M3の第1導線603および第2導線602は、それぞれバイアプラグを通って、第2導電層M2の第1導線603および第2導線602と、第1導電層M1の第1導線603および第2導線602に電気接続される。第4コンデンサC31の第2電極608は、バイアプラグおよび内部配線を通って、第5コンデンサC32の第1電極609に電気接続される。第1導線603は、バイアプラグを通って、第1コンデンサC1の第2電極302および第2コンデンサC2の第2電極304に電気接続される。
【0023】
それから、基板SUBの第1側表面に第3インダクタLG1を形成し、基板SUBの第2側表面に第4インダクタLG2を形成する。本実施形態において、第3インダクタLG1および第4インダクタLG2は、いずれも中央線CLに配置され、且つ中央線CLにおいて対称である。プロセス誤差によって、第3インダクタLG1および第4インダクタLG2が中央線CLとそろわない時もある。例えば、第4インダクタLG2の位置が右(T2の方向)に偏移する、あるいは、第4インダクタLG2の位置が左(T1の方向)に偏移すると、いずれも第4インダクタLG2の第1端から第1インダクタL1の第2端までの距離と第4インダクタLG2の第1端から第2インダクタL2の第2端までの距離が同じにならない可能性がある(つまり、寄生インダクタLL2とLL3のインダクタンスが異なる)。上述したプロセス誤差の問題を改善するために、第3インダクタLG1および第4インダクタLG2の位置は、基板SUBの外縁に隣接しなくてもよい。以下、第4インダクタLG2を例として説明するので、第3インダクタLG1については、これを参照して類推されたい。
【0024】
本発明を応用する時は、上述した実施形態の教示および設計の要求に基づいて、図8に示したレイアウト構造を適度に修正してもよい。例えば、第4コンデンサC31の第2電極608および第5コンデンサC32の第1電極609をともに第3導電層M3に変更して配置する。あるいは、電極608を第2導電層M2に配置して、電極609を第3導電層M3に配置する。あるいは、電極608を第3導電層M3に配置して、電極609を第2導電層M2に配置する。
【0025】
また、例えば、第1コンデンサC1の第2電極302および第2コンデンサC2の第2電極304をともに第3導電層M3に変更して配置する。あるいは、電極302を第2導電層M2に配置して、電極304を第3導電層M3に配置する。あるいは、電極302を第3導電層M3に配置して、電極304を第2導電層M2に配置する。
【0026】
さらに、例えば、第1インダクタL1および第2インダクタL2をともに第3導電層M3に変更して配置する。あるいは、第1インダクタL1を第2導電層M2に配置して、第2インダクタL2を第3導電層M3に配置する。あるいは、第1インダクタL1を第3導電層M3に配置して、第2インダクタL2を第2導電層M2に配置する。第1インダクタL1および第2インダクタL2がどの層に配置されても、第1インダクタL1および第2インダクタL2の第1端は、いずれもそれぞれのバイアプラグによって、フィルター400の第1端T1および第2端T2に電気接続される。
【0027】
図10は、本発明の別の実施形態に係る図4に示したフィルター回路400の一部のレイアウト構造の概略的立体図である。本実施形態において図示および説明をしていない部分については、いずれも図6〜図8の関連説明を参照することができる。図6〜図8に示したレイアウト構造と異なる点は、図10に示した第2導線602が基板SUBの外縁に隣接していないことである。基板SUBの上表面に配置された第2導線602の外縁と基板SUBの外縁の間には、わずかな距離がある。第2導線602の中央部は、中央延伸部1001を有する。中央延伸部1001は、基板SUBの外縁に延伸して、第4インダクタLG2の第1端に接続される。第2導線602の第1端部分および第2端部分は、それぞれ第1インダクタL1の第2端および第2インダクタL2の第2端に接続される。同じ理由から推測できるように、本実施形態の第1導線603も、基板SUBの外縁に隣接していない。基板SUBの上表面に配置された第1導線603の外縁と基板SUBの外縁の間にも、わずかな距離がある。第1導線603の中央部も、1つの中央延伸部を有し、この中央延伸部は、第3インダクタLG1の第1端に接続される。第1導線603の両端は、それぞれ第1端延伸部および第2端延伸部を有し、第1導線603の第1端延伸部および第2端延伸部は、それぞれ第1コンデンサC1の第2電極および第2コンデンサC2の第2電極に接続される。そのため、第4インダクタLG2(または第3インダクタLG1)がプロセス誤差によって中央線CLとそろわなくても、寄生インダクタLL2およびLL3のインダクタンスは、元のままほぼ同じである。したがって、本実施形態は、上述したプロセス誤差の問題を有効に改善することができる。
【0028】
上述した第3インダクタLG1および第4インダクタLG2のインダクタンスは、設計の要求に基づいて決定するものである。例えば、上述した実施形態において、第3インダクタLG1のインダクタンスと第1導線603の中央延伸部のインダクタンスの合計は、第1インダクタL1と第2インダクタL2のインダクタンスの0.01〜0.1倍である。また、例えば、第4インダクタLG2のインダクタンスと第2導線602の中央延伸部1001のインダクタンスの合計は、第1インダクタL1と第2インダクタL2のインダクタンスの0.01〜0.1倍である。
【0029】
以上のように、本発明の実施形態は、薄膜技術を用いてフィルター回路のレイアウト構造を実現することによって、製造コストを下げることができる。また、本発明の実施形態が提供するフィルター回路は、周波数応答の共振周波数f0の右側に転換点を設けることによって、先進規格の要求に符合させることができる。
【0030】
上述したフィルター回路300およびフィルター回路400は、どのシステムにも応用することができ、例えば、情報システムに応用することができる。図11は、本発明の実施形態に係る情報システム1100の概略的機能ブロック図である。情報システム1100は、アンテナ1110と、マッチングネットワーク(matching network)1120と、デュプレクサ(duplexer)1130と、デュプレクサ1140とを備える。デュプレクサ1130は、信号をアンテナ1110に伝送する。デュプレクサ1140は、アンテナ1110から信号を受信する。マッチングネットワーク1120は、インピーダンスマッチング(impedance matching)回路とも称される。マッチングネットワーク1120は、マッチングインピーダンスを提供して、上述した信号の伝送と信号の受信の間で隔離を強化することができる。設計のパラメータ(例えば、インダクタンス、キャパシタンス等)を調整することによって、上述したフィルター回路300およびフィルター回路400を用いて、情報システム1100中のマッチングネットワーク1120を実現することができる。例えば、フィルター回路400の第1端T1をアンテナ1110に接続し、フィルター回路400の第2端T2をデュプレクサ1130および/またはデュプレクサ1140に接続する。
【0031】
図12は、図11におけるマッチングネットワーク1120の概略的周波数応答図である。ここでは、フィルター回路400を用いて、図11のマッチングネットワーク1120を実現する。インダクタLG1およびLG2のインダクタンスが増加することによって、マッチングネットワーク1120のインピーダンスが増加し、曲線1201に示すように、インピーダンスバンドが狭くなる。逆に、インダクタLG1およびLG2のインダクタンスが減少することによって、マッチングネットワーク1120のインピーダンスが減少し、曲線1202に示すように、インピーダンスバンドが広くなる。
【0032】
いくつかの応用例において、上述したマッチングネットワーク1120の製造方法(プロセス)は、デュプレクサ1130および1140と異なる可能性がある。したがって、マッチングネットワークとデュプレクサは、異なる構成要素として実装され、プリント回路板の面積を占拠してしまう可能性がある。本実施形態は、デュプレクサ1130および1140をマッチングネットワーク1120(すなわち、フィルター回路400)の上方に積み重ねることができるため、マッチングネットワークとデュプレクサを同じ構成要素として実装し、プリント回路板の面積を節約することができる。
【0033】
例えば、図13は、本発明の実施形態に係る図6に示したフィルター400の概略的断面図である。あるいくつかの実施形態において、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、設計の要求に基づいて、第3導電層M3の上にさらに第3絶縁層DE3を配置してパターン化を行い、バイアを選択的に形成することができる。そして、第4導電層M4を第3絶縁層DE3の上に配置してパターン化を行い、チップ領域、第4ボンディングパッド606および第5ボンディングパッド607を形成することができる。上述した第4ボンディングパッド606は、バイアプラグを通って、フィルター400の第1端T1に電気接続され、第5ボンディングパッド607は、バイアプラグを通って、フィルター400の第2端T2に電気接続される。上述したチップ領域は、チップ1310、例えば、デュプレクサ・ダイ(duplexer die)を収容することができる。図11が示すデュプレクサ1130および/またはデュプレクサ1140は、このデュプレクサ・ダイ1310の中で実現される。上述した第4ボンディングパッド606および第5ボンディングパッド607は、ワイヤーボンディング方式によって、上述したチップ1310に電気接続される。したがって、デュプレクサ1130および1140をマッチングネットワーク1120(すなわちフィルター回路400)の上方に積み重ねることによって、異なる製造方法(プロセス)で実現したマッチングネットワークとデュプレクサを同じ構成要素として実装することができ、それによって、製造コストを下げ、プリント回路板の面積を節約することができる。
【0034】
図14は、本発明の実施形態に係るさらに別の実施形態に係るフィルター回路1400の概略図である。図14に示す実施形態は、図4の関連説明を参照することができる。フィルター400と異なる点は、フィルター1400が、さらに、第6コンデンサC6と、第5インダクタL3と、第7コンデンサC4と、第8コンデンサC5とを備えることである。第6コンデンサC6の第1電極1461は、第3インダクタLG1の第1端に電気接続される。第6コンデンサC6の第2電極1462は、第5インダクタLG3の第1端に電気接続される。第5インダクタL3の第2端は、第4インダクタLG2の第1端に電気接続される。第1コンデンサC1の第1電極301、第7コンデンサC4の第1電極1441および第1インダクタL1の第1端は、フィルター1400の第1端T1に電気接続される。第2コンデンサC2の第1電極303、第8コンデンサC5の第1電極1451および第2インダクタL2の第1端は、フィルター1400の第2端T2に電気接続される。第7コンデンサC4の第2電極1442および第8コンデンサC5の第2電極1452は、第6コンデンサC6の第2電極1462および第5インダクタL3の第1端に電気接続される。
【0035】
フィルター300と比較すると、図14に示したフィルター1400は、第1組のコンデンサとインダクタのペア(第1コンデンサC1と第1インダクタL1)および第2組のコンデンサとインダクタのペア(第2コンデンサC2と第2インダクタL2)の他に、さらに第3組のコンデンサとインダクタのペア(第6コンデンサC6と第5インダクタL3)を追加している。第1インダクタL1、第2インダクタL2および第5インダクタL3の間は、交互に磁場を結合することによって、相互誘導を生成することができる。
【0036】
第6コンデンサC6のキャパシタンスは、コンデンサC1、C2と同じでもよく、第7コンデンサC4および第8コンデンサC5のキャパシタンスは、第3コンデンサC3と同じでもよく、第5インダクタL3のインダクタンスは、インダクタL1、L2と同じでもよい。第3組のコンデンサとインダクタのペア(第6コンデンサC6と第5インダクタL3)を追加すると、共振周波数の時の減衰量を増加させることができる。図5を例にすると、フィルター1400は、転換点501および502を下に引き寄せることができる。
【0037】
本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、上述した実施形態の教示を参照して、いずれのプロセス、レイアウト構造によってもフィルター1400を実現することができる。例えば、図15は、本発明の実施形態に係る図14に示したフィルター1400のレイアウト構造の立体図である。図16は、図15に示したレイアウト構造の展開図である。フィルター1400のレイアウト構造は、フィルター300およびフィルター400の関連説明を参照することができる。フィルター400のレイアウト構造と異なる点は、フィルター1400のレイアウト構造が、さらに、第5インダクタL3と、第6コンデンサC6と、第7コンデンサC4と、第8コンデンサC5とを備えることである。上述したコンデンサC4、C5、C6およびインダクタL3は、基板SUBの上表面上方に配置される。コンデンサC4およびコンデンサC5は、中央線CLの両側に対称に配置される。インダクタL3は、中央線CL上に対称に配置される。本実施形態において、インダクタL1、L2およびL3の幾何形状は、図15〜図16に示すように、いずれも長直線導線である。導線の長さと幅を変えることによって、インダクタL1、L2およびL3のインダクタンスを決定する。
【0038】
図14〜図16を参照すると、コンデンサC4の第1電極1441は、フィルター1400の第1端T1に電気接続される。コンデンサC4の第2電極1442は、内部配線およびバイアプラグを通って、コンデンサC6の第2電極1462、コンデンサC5の第2電極1452およびインダクタL3の第1端に電気接続される。
【0039】
本発明を応用する時は、上述した複数の実施形態の教示および設計の要求に基づいて、図15および図16に示したレイアウト構造を適度に修正してもよい。例えば、コンデンサC4の第2電極1442、コンデンサC5の第2電極1452およびコンデンサC6の第1電極1462をともに第2導電層M2に配置する。あるいは、電極1442、電極1452および電極1462をともに第3導電層M3に変更して配置する。あるいは、電極1442、電極1452および電極1462をそれぞれ異なる導電層に配置し、例えば、電極1442、1452を第2導電層M2に配置して、電極1462を第3導電層M3に配置する。
【0040】
さらに、例えば、インダクタL3を第2導電層M2に配置する。あるいは、インダクタL3を第3導電層M3に変更して配置する。インダクタL3がどの層に配置されても、インダクタL3の第1端は、いずれもバイアプラグおよび内部配線によって、電極1442、電極1452および電極1462に電気接続される。
【0041】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0042】
100、300、400、1400 バンドパスフィルター
301 第1コンデンサC1の第1電極
302 第1コンデンサC1の第2電極
303 第2コンデンサC2の第1電極
304 第2コンデンサC2の第2電極
305 第4コンデンサC31の第1電極
306 第5コンデンサC32の第2電極
501 第1転換点
502 第2転換点
510 パスバンド
601 第1ボンディングパッド
602 第2導線
603 第1導線
604 第2ボンディングパッド
605 第3ボンディングパッド
606 第4ボンディングパッド
607 第5ボンディングパッド
608 第4コンデンサC31の第2電極
609 第5コンデンサC32の第2電極
1001 中央延伸部
1100 情報システム
1110 アンテナ
1120 マッチングネットワーク
1130、1140 デュプレクサ
1201、1202 特性曲線
1310 チップ
1441 第7コンデンサC4の第1電極
1442 第7コンデンサC4の第2電極
1451 第8コンデンサC5の第1電極
1452 第8コンデンサC5の第2電極
1461 第6コンデンサC6の第1電極
1462 第6コンデンサC6の第2電極
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
C3 第3コンデンサ
C4 第7コンデンサ
C5 第8コンデンサ
C6 第6コンデンサ
C31 第4コンデンサ
C32 第5コンデンサ
CL 中央線
DE1 第1絶縁層
DE2 第2絶縁層
DE3 第3絶縁層
L1 第1インダクタ
L2 第2インダクタ
L3 第5インダクタ
LC1〜LC4 インダクタ
LG1 第3インダクタ
LG2 第4インダクタ
LL2、LL3 寄生インダクタ
M1 第1導電層
M2 第2導電層
M3 第3導電層
M4 第4導電層
SUB 基板
T1 バンドパスフィルター300の第1端、バンドパスフィルター400の第1端、バンドパスフィルター1400の第1端
T2 バンドパスフィルター300の第2端、バンドパスフィルター400の第2端、バンドパスフィルター1400の第2端
TA バンドパスフィルター100の第1端
TB バンドパスフィルター100の第2端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルターのレイアウト構造であって、
基板と、
前記基板の上表面上方に配置され、第1電極が前記フィルターの第1端に電気接続された第1コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、第1電極が前記フィルターの第2端に電気接続された第2コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、前記フィルターの第1端と第2端の間に電気接続された第3コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、第1端が前記フィルターの第1端に電気接続された第1インダクタと、
前記上表面上方に配置され、第1端が前記フィルターの第2端に電気接続された第2インダクタと、
前記基板の第1側表面に配置され、第1端が前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの第2電極に電気接続された第3インダクタと、
を備えたフィルターのレイアウト構造。
【請求項2】
前記基板の下表面に配置され、前記第3インダクタの第2端に電気接続された第1ボンディングパッドをさらに備えた請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項3】
前記上表面の第1外縁に配置され、前記第1外縁が前記第1側表面に隣接しており、中央部が前記第3インダクタの第1端に接続され、第1端延伸部および第2端延伸部それぞれ前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの第2電極に接続された第1導線をさらに備えた請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項4】
前記上表面に配置され、中央部延伸部が前記第3インダクタの第1端に接続され、第1端延伸部および第2端延伸部それぞれ前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの第2電極に接続された第1導線をさらに備えた請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項5】
前記第3インダクタのインダクタンスと前記中央延伸部のインダクタンスの合計が、前記第1インダクタまたは前記第2インダクタのインダクタンスの0.01〜0.1倍である請求項4記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項6】
前記第3インダクタのインダクタンスが、前記第1インダクタまたは前記第2インダクタのインダクタンスの0.01〜0.1倍である請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項7】
前記第3インダクタが垂直導線であり、前記垂直導線の線幅を変えることによって、前記第3インダクタのインダクタンスを決定する請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項8】
前記フィルターの周波数応答特性曲線において共振周波数を有し、前記共振周波数の左側および右側にそれぞれ第1転換点および第2転換点を有し、前記第3インダクタのインダクタンスを調整することによって前記第2転換点の位置を変更する請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項9】
前記基板の第2側表面に配置され、第1端が前記第1インダクタおよび前記第2インダクタの第2端に電気接続され、第2端が第1ボンディングパッドに電気接続された第4インダクタをさらに備えた請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項10】
前記上表面の第2外縁に配置され、前記第2外縁が前記第2側表面に隣接しており、中央部が前記第4インダクタの第1端に接続され、第1端部分および第2端部分がそれぞれ前記第1インダクタおよび前記第2インダクタの第2端に接続された第2導線をさらに備えた請求項9記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項11】
前記上表面に配置され、中央延伸部が前記第4インダクタの第1端に接続され、第1端部分および第2端部分がそれぞれ前記第1インダクタおよび前記第2インダクタの第2端に接続された第2導線をさらに備えた請求項9記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項12】
前記第4インダクタのインダクタンスと前記中央延伸部のインダクタンスの合計が、前記第1インダクタまたは前記第2インダクタのインダクタンスの0.01〜0.1倍である請求項11記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項13】
前記第4インダクタのインダクタンスが、前記第1インダクタまたは前記第2インダクタのインダクタンスの0.01〜0.1倍である請求項9記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項14】
前記上表面上方に配置され、第1電極が前記第3インダクタの第1端に電気接続された第6コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、第1電極が前記フィルターの第1端に電気接続され、第2電極が前記第6コンデンサの第2電極に電気接続された第7コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、第1電極が前記フィルターの第2端に電気接続され、第2電極が前記第6コンデンサの第2電極に電気接続された第8コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、第1端が前記第6コンデンサの第2電極に電気接続され、第2端が前記第4電極の第1端に電気接続された第5インダクタと、
をさらに備えた請求項9記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項15】
前記第3コンデンサが、
前記上表面上方に配置され、第1電極が前記フィルターの第1端に電気接続された第4コンデンサと、
前記上表面上方に配置され、第1電極が前記第4コンデンサの第2電極に電気接続され、第2電極が前記フィルターの第2端に電気接続された第5コンデンサと、
を備えた請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項16】
前記第4コンデンサの第1電極および前記第5コンデンサの第2電極が第1導電層に配置され、前記第4コンデンサの第2電極が第2導電層または第3導電層に配置され、前記第5コンデンサの第1電極が前記第2導電層または前記第3導電層に配置され、前記第1インダクタが前記第2導電層または前記第3導電層に配置され、前記第2インダクタが前記第2導電層または前記第3導電層に配置された請求項15記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項17】
前記第1コンデンサの第1電極および前記第2コンデンサの第1電極が第1導電層に配置され、前記第1コンデンサの第2電極が第2導電層または第3導電層に配置され、前記第2コンデンサの第2電極が前記第2導電層または前記第3導電層に配置され、前記第1インダクタが前記第2導電層または前記第3導電層に配置され、前記第2インダクタが前記第2導電層または前記第3導電層に配置された請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項18】
前記第1コンデンサ、前記第2コンデンサおよび前記第3コンデンサの間の内部配線が前記第3導電層に配置され、前記第3導電層の上方にチップ領域があってチップを収容する請求項17記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項19】
前記第3導電層の上方の第4導電層に配置され、前記フィルターの第1端に電気接続された第4ボンディングパッドと、
前記第4導電層に配置され、前記フィルターの第2端に電気接続された第5ボンディングパッドと、
をさらに備えた請求項18記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項20】
前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサが、それぞれ中央線の両側に配置され、且つ前記中央線に対称である請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項21】
前記第1インダクタおよび前記第2インダクタが、それぞれ中央線の両側に配置され、且つ前記中央線に対称である請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項22】
前記下表面に配置され、前記フィルターの第1端に電気接続された第2ボンディングパッドと、
前記下表面に配置され、前記フィルターの第2端に電気接続された第3ボンディングパッドと、
をさらに備えた請求項1記載のフィルターのレイアウト構造。
【請求項23】
フィルターであって、
第1電極が前記フィルターの第1端に電気接続された第1コンデンサと、
第1電極が前記フィルターの第2端に電気接続された第2コンデンサと、
前記フィルターの第1端と第2端の間に電気接続された第3コンデンサと、
第1端が前記フィルターの第1端に電気接続された第1インダクタと、
第1端が前記フィルターの第2端に電気接続された第2インダクタと、
第1端が前記第1コンデンサおよび前記第2コンデンサの第2電極に電気接続され、第2端が参考電圧に電気接続された第3インダクタと、
を備えたフィルター。
【請求項24】
前記第1インダクタおよび前記第2インダクタの第2端が、前記参考電圧に接続された請求項23記載のフィルター。
【請求項25】
前記フィルターの周波数応答特性曲線において共振周波数を有し、前記共振周波数の左側および右側にそれぞれ第1転換点および第2転換点を有し、前記第3インダクタのインダクタンスを調整することによって前記第2転換点の位置を変更する請求項23記載のフィルター。
【請求項26】
前記第3インダクタのインダクタンスが、前記第1インダクタまたは前記第2インダクタのインダクタンスの0.01〜0.1倍である請求項23記載のフィルター。
【請求項27】
前記第3コンデンサが、
第1電極が前記フィルターの第1端に電気接続された第4コンデンサと、
第1電極が前記第4コンデンサの第2電極に電気接続され、第2電極が前記フィルターの第2端に電気接続された第5コンデンサと、
を備えた請求項23記載のフィルター。
【請求項28】
第1端が前記第1インダクタおよび前記第2インダクタの第2端に電気接続され、第2端が前記参考電圧に電気接続された第4インダクタをさらに備えた請求項23記載のフィルター。
【請求項29】
前記フィルターの周波数応答特性曲線において共振周波数を有し、前記共振周波数の左側および右側にそれぞれ第1転換点および第2転換点を有し、前記第4インダクタのインダクタンスを調整することによって前記第2転換点の位置を変更する請求項28記載のフィルター。
【請求項30】
前記第4インダクタのインダクタンスが、前記第1インダクタまたは前記第2インダクタのインダクタンスの0.01〜0.1倍である請求項28記載のフィルター。
【請求項31】
第1電極が前記第3インダクタの第1端に電気接続された第6コンデンサと、
第1端が前記第6コンデンサの第2電極に電気接続され、第2端が前記第4コンデンサの第1端に電気接続された第5インダクタと、
第1電極が前記フィルターの第1端に電気接続され、第2電極が前記第6コンデンサの第2電極に電気接続された第7コンデンサと、
第1電極が前記フィルターの第2端に電気接続され、第2電極が前記第6コンデンサの第2電極に電気接続された第8コンデンサと、
をさらに備えた請求項28記載のフィルター。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−95259(P2012−95259A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16870(P2011−16870)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(501231543)乾坤科技股▲ふん▼有限公司 (19)
【Fターム(参考)】