説明

フィルタ清掃装置および空気調和機

【課題】フィルタを機内に隠した状態のまま清掃することができると共に、フィルタの強度を保ちつつ、フィルタの下流に配置された機器に塵埃が付着するのを抑制することができるフィルタ清掃装置を提供することを目的とする。
【解決手段】空気を吸い込み、吸い込んだ空気を地面側から吹き出す送風手段と、空気中の塵埃を捕捉するフィルタ40と、を具備する筐体に設置され、フィルタ40を清掃するフィルタ清掃装置であって、フィルタ40に当接してフィルタ40に捕捉された塵埃を除去する塵埃除去部を有し、フィルタ40は、繊維径30μm以上70μm以下の有機繊維を用い、目付け量(縦糸本数/インチ×横糸本数/インチ)1/2が65本/インチ以上100本/インチ以下の構成としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ清掃装置、特に、フィルタに捕捉されたチリ、ホコリないし糸くず等(本発明において「塵埃」と総称する)を自動的に除去するフィルタ清掃装置、およびかかるフィルタ清掃装置が装備されている空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フィルタを移動させることによってフィルタに付着したゴミを除去すると共に、除去したゴミを簡単に回収することができるフィルタ清掃装置機能を有する空気調和機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、空気調和機のフィルター装置のエアーフィルターとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維を用いて平織りし、この構成によって、エアーフィルターで捕集した塵埃がエアーフィルターの繊維に絡まり難くすることができ、吸引ノズルにて容易に塵埃を除去することができる空気調和機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−28487号公報(第5−8頁、図1)
【特許文献2】特開2006−122871号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に開示された空気調和機には以下の課題があった。
(あ)フィルタ清掃部におけるフィルタは、清掃時に、空気調和機の前面パネルに設けられた開閉パネルを押し上げながら機外へと押し出されるため、すなわち、屋内からフィルタが視認されるため、装置の意匠性が悪化すると共に、装置の清潔感が損なわれ居住者に不快感を与えるおそれがあり、商品競争力が低下する。
(い)フィルタ清掃部におけるフィルタの移動機構が、フィルタの幅方向の中央に形成されたラックと、該ラックに噛み合って回転するピニオンと、該ピニオンを回転する駆動モータとを具備するため、空気調和機に複数のフィルタ(複数のフィルタ清掃部に同じ)を設置しようとすると、駆動モータも複数になって製造コストが上昇したり装置重量が増加したり、さらにはこれが装備された空気調和機は、サイズの拡大やデザインの制約の原因になったりして、商品競争力が低下する。
【0005】
また、前記特許文献2に開示された空気調和機には以下の課題があった。
(あ)フィルタは100μm以下のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維を用いている。このフィルタは、空気の流れを妨げないように圧力損失は小さいが、空気中の塵埃を除去する能力は小さい。従来のフィルタ清掃機構が付いていない場合では、フィルタに溜まった塵埃がフィルタの役割を果たし、通過する空気の塵埃捕集効率は向上し、結果フィルタ下流に具備されている熱交換器や送風機に塵埃の付着を抑制することができている。しかし、フィルタ清掃装置を具備した場合、フィルタに溜まった塵埃はフィルタ清掃装置により常に綺麗な状態を保たれるためフィルタの塵埃除去能力は初期の効率の悪い状態が持続される。そのためフィルタ清掃装置を具備しない場合と比較すると下流側に具備された熱交換器、送風機に塵埃が付着し、熱交換器および送風機の性能を低下する。
(い)ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維の繊維径を小さくしすぎるとフィルタの強度が弱く、すぐに破れてしまう。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、フィルタを機内に隠した状態のまま清掃することができると共に、フィルタの強度を保ちつつ、フィルタの下流に配置された機器に塵埃が付着するのを抑制することができるフィルタ清掃装置および空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るフィルタ清掃装置は、空気を吸い込み、吸い込んだ空気を地面側から吹き出す送風手段と、空気中の塵埃を捕捉するフィルタと、を具備する筐体に設置され、フィルタを清掃するフィルタ清掃装置であって、
フィルタに当接してフィルタに捕捉された塵埃を除去する塵埃除去部を有し、
フィルタは、繊維径30μm以上70μm以下の有機繊維を用い、目付け量(縦糸本数/インチ×横糸本数/インチ)1/2が65本/インチ以上100本/インチ以下の構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
したがって、本発明に係るフィルタ清掃装置は、フィルタが捕集した塵埃が除去するだけではなく、フィルタが高密度の目付けであるため、空気中の塵埃を除去する能力に優れる。また、極細の繊維を用いることで圧力損失の増加を抑制し、フィルタ下流に配置された機器の汚れを防止する。汚れを防止することにより、圧力損失の増加を抑制できるので、送風機の入力増加を抑えることができる。よって、結果として初期の省エネ性を継続することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係るフィルタ清掃装置について、実施の形態1を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
【0010】
実施の形態1.
(空気調和機)
図1は本発明の実施の形態1に係る空気調和機を模式的に示す側面視の中央部における断面図である。図1において、空気調和機100は、筐体10と、筐体10内に設置され、空気を吸引すると共に吸引した空気を吹き出す送風ファン20と、送風ファン20が形成する風路内に配置され、吸引した空気を調和する熱交換器30と、吸引した空気に含まれる塵埃を捕捉するフィルタ40と、フィルタ40を清掃するフィルタ清掃装置50と、を有している。以下、各構成部材について個別に説明する。
【0011】
(筐体)
筐体10は、両端面(図示しない)が塞がれた筒状であって、天面(図中、上側)の一部が開口し、該開口部が空気を吸い込む吸込口11を形成し、地面(図中、下側)の一部が開口し、吸込口11から吸い込んだ空気を吹き出す吹出口14を形成している。そして、前面(図中、左側)は開口し、該開口部を開閉する前面扉12が設置されている。なお、後面(図中、右側)は塞がれ、筐体10を壁等に取り付けるための、壁取付部16が形成されている。
そして、筐体10の内部において、後面寄りで天面近くの「位置A」と前面寄りで地面近くの「位置B」とを結ぶ円弧状範囲は、特別の部材が設置されていない空間として用意され、該空間がフィルタ40の移動径路である円弧状移動径路17となっている。
【0012】
(送風ファン)
送風ファン20は、筐体10の側面視で略中央部に配置され、吸込口11から吹出口14に至る風路を形成するものである。送風ファン20と吹出口14との間の吹出側風路は、ノズル13と後面ガイド板15とによって挟まれている。
【0013】
(熱交換器)
熱交換器30は、吸込口11と送風ファン20との間に配置され、吸い込まれた空気を調和(冷却、加熱、加湿、除湿等)する。図中、熱交換器30は送風ファン20の天面側および前面側を取り囲むように配置されているが、本発明は該配置形態に限定するものではない。また、熱交換器30は、伝熱管31と、伝熱管31に設置された放熱フィン32とを具備するものを示しているが、本発明はこれに限定するものではない。
【0014】
(フィルタ)
図2は、図1に示すフィルタを模式的に示す斜視図である。図1および図2において、フィルタ40は、網状体であるフィルタ通気体41と、フィルタ通気体が設置されたフィルタ枠体42とから形成されている。フィルタ枠体42は円筒の一部を形成し(断面円弧状であって、いわゆる「八つ橋状」)、矩形状の外枠43と、外枠43の対向する辺を連結する補強桟44とから形成され、補強桟44の内面に内歯車からなるフィルタ従動歯車45が形成されている。
【0015】
なお、フィルタ40は、円弧状移動径路17に沿って、その上縁46が位置Aに到達し、その下縁47が位置Bに到達する範囲を往復移動するものであって、フィルタ枠体42(フィルタ40に同じ)の断面円弧の曲率半径は、円弧状移動径路17の曲率半径に同じである。すなわち、フィルタ40は曲率半径が変わることなく往復移動するから、フィルタ40を簡素な手段によって移動させることができるだけでなく、フィルタ40自体の劣化が防止されて寿命延長が図られる。
【0016】
また、網状体であるフィルタ通気体41は、繊維径30μm以上70μm以下の有機繊維を用い、目付け量(縦糸本数/インチ×横糸本数/インチ)1/2が65本/インチ以上100本/インチ以下の凹凸のない構成である。
【0017】
繊維径30μm以上であるため、直径15mmの押さえ板を50N(ニュートン)の力で押付けてもフィルタ通気体41が破れることがない。繊維径70μm以下で目付け量が100本/インチ以下であるため、圧力損失が8Pa以下(通過風速2.5m/s時の圧力損失)に抑えることができる。繊維径30μm以上65本/インチ以上の目付けであるため、従来のフィルタ40(繊維径100μm 目付け量40本/インチ)の一過性塵埃捕集効率が10%以下であったの対して、一過性塵埃捕集効率が30%以上(通過風速2.5m/s時の一過性塵埃捕集効率)となり、従来のフィルタの3倍以上の集塵性能であるフィルタ40となる。
【0018】
(フィルタ清掃装置)
図1において、フィルタ清掃装置50は、フィルタ40を移動させるフィルタ移動部60と、フィルタ40のフィルタ通気体41に当接し、これに捕捉された塵埃を除去する塵埃除去部70と、塵埃除去部70によって除去された塵埃を回収する塵埃回収部80と、を有している。
【0019】
(フィルタ移動部)
図3は、図1に示すフィルタ清掃装置を模式的に示す斜視図である。図1および図3において、フィルタ移動部60は、フィルタ従動歯車45に噛み合うフィルタ駆動歯車61(図1参照)と、フィルタ駆動歯車61が略中央に固定されたフィルタ駆動軸62(図1参照)と、フィルタ駆動軸62の一方の端部に固定されたフィルタ回転入力歯車(図示せず)と、フィルタ駆動軸62を回転自在に支持するフィルタ移動部本体64を具備している。
さらに、フィルタ移動部本体64には、フィルタ移動部本体64を筐体10に着脱自在に取り付けるためのフィルタ移動部係止突起66と、筐体10に取り付けおよび筐体10から取り外す際、フィルタ移動部60のハンドリングを容易にするフィルタ移動部ハンドル67が形成されている。
【0020】
(塵埃除去部)
図4は、図1に示す塵埃除去部を模式的に示す斜視図である。図1および図4において、塵埃除去部70は、フィルタ40のフィルタ通気体41の外面に当接して回転するロール状ブラシ71と、ロール状ブラシ71が固定されたロール状ブラシ駆動軸72と、ロール状ブラシ駆動軸72の一方の端部に固定されたロール状ブラシ回転入力歯車73と、ロール状ブラシ駆動軸72を回転自在に支持する塵埃除去部本体74を具備している。
なお、塵埃除去部本体74の一方の端面には円筒状の突起(図示しない、以下、「軸貫通突起」と称す)が形成され、該突起をロール状ブラシ駆動軸72が貫通し、他方の端面には円筒状(端部が閉塞されたコップ状を呈している)の突起である軸支持突起75が形成され、軸支持突起75の内部においてロール状ブラシ駆動軸72の端部が支持されている。
【0021】
そして、ロール状ブラシ71は後記要領で、回転または停止される。
なお、以上は、塵埃除去部70として回転駆動されるロール状ブラシ71を示しているが、本発明はこれに限定するものはなく、ロール状ブラシ71に替えて逆ハ字状に配置された一対の面状ブラシを設置してもよい。すなわち、地面寄りに略水平で後面向きの面状ブラシと天面寄りに略鉛直で地面向きの面状ブラシとを設置し、前者がフィルタ40が下方に移動する際、後者がフィルタ40が上方に移動する際、主に除塵するようにする。
【0022】
(塵埃回収部)
図5は、図1に示す塵埃回収部を模式的に示す斜視図である。図1および図5において、塵埃回収部80は、ロール状ブラシ71に当接して捕捉された塵埃を掻き落とす掻き落し板81と、掻き落し板81をロール状ブラシ71の押し当てるための掻き落し付勢手段82と、掻き落し板81によって掻き落とされた塵埃を溜める集塵箱83と、を具備している。
そして、集塵箱83の一方の端面には奥が僅かに広くなった略Ω字状の切欠部84が形成され、切欠部84に塵埃除去部70の前記軸貫通突起(ロール状ブラシ駆動軸72が貫通している)が係止自在になっている。また、集塵箱83の他方の端面には貫通孔85が形成され、貫通孔85に、塵埃除去部70の軸支持突起75(ロール状ブラシ駆動軸72の端部を支持している)が回転自在に侵入自在になっている。
また、集塵箱83の外面には、フィルタ移動部60のフィルタ移動部係止突起66が係止する塵埃回収部係止突起86と、ハンドリングを容易にする凹部からなる把手部87が形成されている。
【0023】
(フィルタ清掃装置の組み立て)
図6は、図1に示すフィルタ清掃装置を組み立てた様子を示す斜視図である。図6において、塵埃回収部80の貫通孔85に塵埃除去部70の軸支持突起75を侵入し、塵埃回収部80の切欠部84に塵埃除去部70のロール状ブラシ駆動軸72を係止することにより、フィルタ清掃装置50が組み立てられている。このとき、塵埃回収部80と塵埃除去部70とは、前記侵入部および前記係止部を回転中心にして、回転自在に接合されている。
すなわち、塵埃除去部70の塵埃除去部本体74が、塵埃回収部80の集塵箱83の「開閉蓋」として機能するから、塵埃除去部本体74を集塵箱83に合わせると、塵埃除去部本体74、集塵箱83およびロール状ブラシ71の三者によって、略密閉されたダストボックスが形成される。
【0024】
さらに、塵埃除去部本体74の端面が集塵箱83の内部に侵入しているから、塵埃除去部本体74の端面の外側に小突起または小凹部を形成し、集塵箱83の端面の内側に前記小突起または小凹部に係止自在な小凹部または小突起を形成しておけば、これらが係止することによって塵埃除去部本体74と集塵箱83とが容易に離れなくなるから、前記ダストボックスから塵埃が不用意に散逸することがない。また、該係止は僅かな力でもって分離可能であるから、前記ダストボックスから塵埃を排出する作業が容易になる。
【0025】
(フィルタ清掃装置の取り付け)
図7は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機を模式的に示す側面視の端部における断面図である。図7において、空気調和機100の筐体10の端部には、フィルタ清掃装置50を設置するための、清掃装置設置スロープ18が形成されている。したがって、前面扉12を開いて、フィルタ清掃装置50を容易に取り付けまたは取り外すことができる。このとき、フィルタ40を把持しているフィルタ移動部60(図中、右下がりの斜線を付す)と、一体化されている塵埃除去部70と塵埃回収部80と(前記ダストボックスに同じ、図中、左下がりの斜線を付す)を、それぞれ別個に取り付けても、これらを一体的に取り付けてもよい。
なお、以上は、フィルタ移動部60のフィルタ移動部係止突起66と塵埃回収部80の塵埃回収部係止突起86とが、互いに係止するものを例示しているが、本発明はこれに限定するものではない。たとえば、一方の端面に形成した溝部に、他方の端面に形成した突条を係止(または嵌合)してもよいし、筐体10の清掃装置設置スロープ18に、フィルタ移動部60が係止するスロープと、塵埃回収部80が係止するスロープとを、それぞれ形成してもよい。
【0026】
(フィルタの移動要領)
図1に示すように、フィルタ40は円弧状移動径路17にそって、上縁46が位置Aにあった状態から、下縁47が位置Bに到達するまで移動する。
そして、位置Aから位置Bに向かう「往路」において、ロール状ブラシ71は、フィルタ40の移動方向(図中、略下方向)と同一の方向(図中、時計回り)に回転し、フィルタ通気体41に捕捉された塵埃を除去する。特に、ロール状ブラシ71の周速(Vb)がフィルタ40の移動速度(Vf)よりも遅く(Vb<Vf)なっているから、フィルタ通気体41に捕捉された塵埃は、一旦、ロール状ブラシ71の噛み込み側(図中、天面側)に集められた後、ロール状ブラシ71に付着して噛み出し側(図中、地面側)に運ばれることになる。そして、該付着した塵埃は掻き落し板81によって掻き落とされ、集塵箱83内に回収される。
【0027】
また、フィルタ通気体41のみにフッ素加工し塵埃を除去しやすくするのみではなく、フィルタ枠体42も同様にフッ素加工することによって、可動するフィルタ40の摺動性がよくなるため、フィルタ40移動時の引っかかり音を低減される。
【0028】
また、抗菌・防カビ・抗アレルゲン・抗ウイルス効果を有する物質を練り込みもしくは塗布することでフィルタ40表面の菌・カビ等の繁殖を抑制する。
【0029】
さらに、脱臭効果を有する脱臭剤を練り込みもしくは塗布することで室内の異臭を除去する。
【0030】
一方、下降限に到達していたフィルタ40は、今度は逆転(図中、時計回り)するフィルタ駆動歯車61によって移動させられ、上昇限にまで戻る(図1参照)。すなわち、上縁46が位置Aに到達する。
そして、位置Bから位置Aに向かう「復路」において、ロール状ブラシ71は回転を停止している。したがって、往路において除去されないまま残っていた塵埃が、復路において除去されたとしても、該塵埃は、回転していないロール状ブラシ71の噛み込み側(図中、地面側)に集まるだけで、噛み出し側(図中、天面側)に運ばれることがない。よって、ロール状ブラシ71から除去された塵埃が集塵箱83の外に散逸することがない。
【0031】
以上本発明は、ロール状ブラシ71を用いたフィルタ清掃装置50のフィルタ40について説明を行なったが、ロール状ブラシ71を用いたフィルタ清掃装置50のみではなく、吸引ファンを用いフィルタ40の塵埃を吸引し屋外に排出する構成のフィルタ清掃装置、ロール状ブラシ71ではなく、平面状ブラシを用いたフィルタ清掃装置等、フィルタ40に溜まった塵埃を除去する手段を備えたフィルタ清掃装置のフィルタ40であれば、適用可能であり同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は以上の構成であるから、フィルタの塵埃付着で生じる圧力損失増加による装置の省エネ性の低下、およびフィルタの下流に設置され機器の汚れ防止および省エネ性の持続することができるから、各種装置に設置されるフィルタ清掃装置として、および各種空気調和機として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態1に係る空気調和機を模式的に示す中央部の断面図。
【図2】図1に示すフィルタを模式的に示す斜視図。
【図3】図1に示すフィルタ清掃装置を模式的に示す斜視図。
【図4】図1に示す塵埃除去部を模式的に示す斜視図。
【図5】図1に示す塵埃回収部を模式的に示す斜視図。
【図6】図1に示すフィルタ清掃装置を組み立てた様子を示す斜視図。
【図7】本発明の実施の形態1に係る空気調和機を模式的に示す端部の断面図。
【符号の説明】
【0034】
10 筐体、11 吸込口、12 前面扉、13 ノズル、14 吹出口、15 後面ガイド板、16 壁取付部、17 円弧状移動径路、18 清掃装置設置スロープ、20 送風ファン、30 熱交換器、31 伝熱管、32 放熱フィン、40 フィルタ、41 フィルタ通気体、42 フィルタ枠体、43 外枠、44 補強桟、45 フィルタ従動歯車、46 上縁、47 下縁、50 フィルタ清掃装置、60 フィルタ移動部、61 フィルタ駆動歯車、62 フィルタ駆動軸、63 フィルタ回転入力歯車、64 フィルタ移動部本体、66 フィルタ移動部係止突起、67 フィルタ移動部ハンドル、70 塵埃除去部、71 ロール状ブラシ、72 ロール状ブラシ駆動軸、73 ロール状ブラシ回転入力歯車、74 塵埃除去部本体、75 軸支持突起、80 塵埃回収部、81 掻き落し板、82 付勢手段、83 集塵箱、84 切欠部、85 貫通孔、86 塵埃回収部係止突起、87 把手部、100 空気調和機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を吸い込み、吸い込んだ空気を地面側から吹き出す送風手段と、前記空気中の塵埃を捕捉するフィルタと、を具備する筐体に設置され、前記フィルタを清掃するフィルタ清掃装置であって、
前記フィルタに当接して前記フィルタに捕捉された塵埃を除去する塵埃除去部を有し、
前記フィルタは、繊維径30μm以上70μm以下の有機繊維を用い、目付け量(縦糸本数/インチ×横糸本数/インチ)1/2が65本/インチ以上100本/インチ以下の構成としたことを特徴とするフィルタ清掃装置。
【請求項2】
前記フィルタにフッ素加工を施したことを特徴とする請求項1記載のフィルタ清掃装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のフィルタ清掃装置を、熱交換器の上流側に設けたことを特徴とする空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−116089(P2008−116089A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−298108(P2006−298108)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】