説明

フィルム・ラッパーの容易な開封

フィルム・ラッパー(99)は、開封テープ(30)と、開封テープ(30)に隣接する少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)とを含み、少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)の長手方向軸は、開封テープ(30)に対して実質的に垂直である(垂直方向脆弱ライン(10、12)である)。物品は、フィルム・ラッパーの中に包装される。フィルム・ラッパーを製造するのに用いられる多数刃ナイフ(100)は、U字形又はV字形の第1の刃(110)と、第1の刃(110)の長手方向軸に対して平行な第2の直線刃(112)と、第1の刃(110)の長手方向軸に対して垂直な第3の刃(111)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム・ラッパーの開封及び除去を容易にする手段を含む改善されたフィルム・ラッパーを備えたパッケージされた物品に関する。本発明は、さらに、そのような手段をフィルム・ラッパーに適用するためのナイフ及び工程、並びに、フィルム・ラッパー自体に関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージされた物品には、多くの場合、薄いフィルム・ラッパーが与えられている。ラッパーには、開封テープが与えられていることがある。このようなテープは、消費者が開封テープを引っ張ることによってラッパーを開くことを助ける。典型的には、このようなラッパーは、さらに、開封テープの一端にタブ(プルタブ)を含んで、開封テープの識別及び把持を容易にする。フィルム・ラッパーが与えられたパッケージされた物品の例は、煙草カートン、コンパクトディスク及びDVDのケース、ビデオカセット及びオーディオカセットの箱、及び、食品及び飲料の容器を含む。
【0003】
例えば、バンドルとも呼ばれる煙草カートンは、典型的には、開封テープ及びプルタブが与えられた熱収縮性ポリオレフィン・フィルムにより、上から包装されている。このようなカートンは、例えば、各々5パックの列が2つ重ねられた10パックのような幾つかの煙草のパックを含む。使用時に、オーバー・ラッパーは、消費者が、開封テープの線と一致してフィルムに与えられるプルタブを把持し、開封テープの線に沿って引っ張ることにより、開封テープの線に沿って少なくとも2つの部分に分かれる。通常、開封テープは、フィルム・ラッパーの中央に配置されるのではなく、フィルム・ラッパーを異なるサイズで2つに分割する。これらの2つの部分は、カートンの中身に到達することが可能になるように、完全に取り除かれるべきである。しかし、フィルムがカートンの周囲に緊密に包装されればされるほど、オーバー・ラッパーの全てを除去することが困難になる。特に、フィルム・ラッパーの大きい部分を除去するのは困難である。よって、消費者は、多くの場合、ラッパーを取り除くのに苦労し、フィルム・ラッパーの全ての部分を取り除くために、ナイフ、ハサミ、又は他の尖った器具などの付加的な器具を用いる必要性を見出すことがある。このことは、特に、消費者が適切な付加的な器具を手近に持たない場合に不便である。さらに、このような器具の使用は、物品を損傷する危険性を伴う。
【0004】
従って、本発明の1つの目的は、前述のラッパーを手で簡単に開き、除去することを可能にするための手段を含む開封テープを備えた改善されたフィルム・ラッパーをもつパッケージされた物品を提供することである。このような手段は、ラッパーを除去するために付加的な器具を用いる必要性を実質的になくす。
【0005】
本発明の別の目的は、開封テープを備えた改善されたフィルム・ラッパーを提供することである。
【発明の開示】
【0006】
本発明の改善されたフィルム・ラッパーは開封テープを備え、ここでは、少なくとも1つの予め定められた垂直方向脆弱ラインが、前述の開封テープに近接して前述のフィルム・ラッパーに存在する。このような垂直方向脆弱ラインの長手方向軸は、開封テープに対して実質的に垂直である。垂直方向脆弱ラインの数は、物品の寸法に応じて選ぶことができる。ここで用いられる「少なくとも1つの予め定められた垂直方向脆弱ライン」とは、1つ又はそれ以上のこのようなラインを意味し、好ましくは、1つか、2つか、又は3つの垂直方向脆弱ラインを意味する。ラインの数は最小限に保つことが有利である。垂直方向脆弱ラインは、開封及び除去に際して、フィルム・ラッパーにおける引裂き部が形成される所定のトリガ点即ち開始点を形成する。フィルム・ラッパーは、開封テープによって非対称に分けられることが好ましく、少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインは、フィルム・ラッパーの大きい区域に配置されることが好ましい。意外にも、少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインの存在は、開封前に、本発明のフィルム・ラッパーの安定性を減少させないことが判明した。
【0007】
本発明の1つの好ましい実施形態においては、フィルム・ラッパーは、さらに、少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインに加えて、開封テープに対して平行な脆弱ライン(所謂平行方向脆弱ライン)を含む。このような平行方向脆弱ラインは、開封テープに対して実質的に平行な長手方向軸を有する。平行方向脆弱ラインは、開封テープに近接して配置される。開封テープを引っ張る工程において、この平行方向脆弱ラインは、開封テープの移動を1つの特定の方向に向けることができ、このようにして、フィルム・ラッパーのそれぞれの部分における部位別の分裂を可能にする。
【0008】
少なくとも1つの垂直方向脆弱ライン及び平行方向脆弱ラインは、開封テープの異なる側に配置されることが好ましい。好ましくは、少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインがフィルム・ラッパーの大きい部分に配置され、平行方向脆弱ラインがフィルム・ラッパーの小さい部分に配置されて、開封テープの移動をフィルム・ラッパーの大きい部分に向け、そこに分裂部を形成することを容易にする。
【0009】
特に、付加的な平行方向脆弱ラインが存在する場合には、2つ又は3つの垂直方向脆弱ラインを含むフィルム・ラッパーが好ましい。
【0010】
2つ又はそれ以上の垂直方向脆弱ラインをもつ実施形態では、それらは開封テープの長さに沿って分布させてもよいし、又は代替的に、密接にまとめてもよい。全ての垂直方向脆弱ラインは、開封テープの同じ側に配置されることが好ましい。具体的には、開封テープによって2つの異なるサイズの部分に分割されるフィルム・ラッパーでは、全ての垂直方向脆弱ラインをフィルム・ラッパーの大きい部品に配置して、その部分を除去しやすくすることが好ましい。
【0011】
平行方向脆弱ラインは、開封テープの端部に隣接して又は端部、具体的には、プルタブのない端部に隣接して又は端部に配置されることが好ましい。この配置は、開封テープを引っ張る工程が完了する(直)前に、フィルム・ラッパーの反対側の区域における分裂部の形成を可能にする。
【0012】
本発明の別の実施形態においては、少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインが開封テープのいずれの側にも存在する。本実施形態は、フィルム・ラッパーが開封テープによって本質的に同じサイズの2つの区域に分割される場合に特に有利である。フィルム・ラッパーのいずれの区域にも少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインが存在する結果として、両方の区域にトリガ点が備えられて、消費者が簡単にフィルム・ラッパーのいずれの区域も取り除くことを可能にする。
【0013】
本発明のフィルム・ラッパーが、少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインに加えて、平行方向脆弱ラインを含む場合には、平行方向脆弱ラインの長さは、前述の少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインの長さを超えることが好ましい。2つ又はそれ以上の垂直方向脆弱ラインの場合には、それらの長さは異なってもよい。代替的に、全ての脆弱ラインの長さを同じにすることもできる。
【0014】
本発明のフィルム・ラッパーにおける垂直方向脆弱ライン及び水平脆弱ラインの長さは所定のものであり、約1mmと約10mmとの間であることが好ましく、約1mmと約8mmとの間であることがより好ましく、約1mmと約6mmとの間であることが最も好ましい。必要であれば、フィルム・ラッパーの特定の適用例に応じて、脆弱ラインを消費者にとって殆ど見えないほど十分に小さくすることができる。しかし、幾つかの適用例においては、1つ又はそれ以上の脆弱ラインは、消費者の注意を引きつけるために、より長くし、気づきやすくして、随意的には例えば彩色によってマークを付けることが望ましいとすることができる。
【0015】
本発明の内容においては、垂直方向脆弱ライン又は平行方向脆弱ラインは、フィルム・ラッパーの厚さ全体を貫通する、実質的に直線の独特な切込みであることが好ましい。このような切込みは、所望の切込みの形状に対応する刃、好ましくは直線刃を有するナイフなどの鋭利な工具によって形成することができる。脆弱ラインは、さらに、レーザ、又はいずれかの他の好適な穿孔工具によっても生成することができる。そのような場合には、取得される脆弱ラインは、独特な切込みではなく穿孔した線である。さらに、エンボス加工によって脆弱ラインを作成することも可能である。上述されたように、脆弱ラインは、直線であることが好ましい。しかし、例えば、曲線状又は分岐状、樹木状などの種々の形状が可能である。このような形状は、穿孔によって容易に形成することができる。本発明のラッパーにおける全ての脆弱ラインは、同じ技術を用いて生成できるという利点がある。
【0016】
本発明の好ましい実施形態においては、フィルム・ラッパーは、さらに、開封テープの一端に配置されるプルタブを含む。プルタブは、開封テープの長手方向延長部とすることができ、よって、開封テープと同じの材料から構成することができる。典型的には、プルタブは、フィルム・ラッパーの製造中に、例えば、U字形ナイフによって作成することができる。その結果として、開封テープの他端に、前述のプルタブの形状に対応する切抜き部を配置することができる。フィルム・ラッパーを開くには、消費者は、プルタブを把持し、開封テープの長手方向、即ち開封テープの向きに沿って引っ張る。開封テープは、フィルム・ラッパーに埋め込まれていてもよいし、又は、当該技術分野で周知の好適な手段及び方法を用いて、その表面に付着されていてもよい。好適な手段は、例えば、ホットメルトワックス組成物、感圧性接着剤、又はいずれかの他の好適な接着剤を含む。
【0017】
脆弱ラインは、開封テープに対して近接して配置される。開封テープと平行方向脆弱ラインとの間の距離は約10mm未満であり、開封テープと少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインの最も近い端部との間の距離は約10mm未満であることが有利である。脆弱ラインは、開封テープに直接隣接することが好ましい。少なくとも1つの垂直方向脆弱ラインは、その一端が開封テープと実質的に又は殆ど接触するように配置されることが好ましく、平行方向脆弱ラインが含まれる場合には、平行方向脆弱ラインは、一方の縁部、好ましくは垂直方向脆弱ラインから遠い縁部に、ラインとテープとの間の空間がある場合にはその空間が非常に少ない状態で、直接隣接して配置されることが好ましい。
【0018】
本発明のラッパーの所定の脆弱ライン及びプルタブのための切抜き部は、同じ工具を用いて生成されることが好ましい。好適な工具は、例えば、プルタブ及び切抜き部が形成されるU字形の刃のような第1の器具と、一方が垂直方向脆弱ラインを切断し、他方が平行方向脆弱ラインを切断する、例えば直線刃のような第2の付加的な器具とを含む。プルタブ及び対応する切抜き部を含む本発明のフィルム・ラッパーに関しては、少なくとも1つの脆弱ラインが切抜き部の近くに配置されることが好ましい。平行方向脆弱ラインは、可能な限り、切抜き部が配置されている開封テープの端部の近くにあることが特に有利である。
【0019】
本発明のフィルム・ラッパーは、例えば、ポリオレフィン、又は、これらに限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はその共重合体を含む、いずれかの他の好適なポリマーのようないずれかの好適な熱可塑性パッケージ材料で形成することができる。熱収縮性フィルム・ラッパー又はシュリンクフィルム・ラッパーが好ましい。
【0020】
本発明のフィルム・ラッパーは、透明であってもよいし、又は着色されていてもよいし、プリントされていてもよいし、或いは別の方法により装飾されていてもよい。
【0021】
さらに、本発明は、本発明によるフィルム・ラッパーを用いてパッケージされた物品を提供する。好ましいとして示されたフィルム・ラッパーを備えるパッケージされた物品が好ましい。例えば、本発明のフィルム・ラッパーは、煙草パック、又は複数の個々の品目を含む容器のためのオーバー・ラッパーとして用いることができる。具体的には、本発明は、本発明のフィルム・オーバー・ラッパーを備える煙草カートンを提供する。このような煙草カートンは市販されており、複数の煙草パック、好ましくは各々が3個から10個、より好ましくは4個から7個の煙草パックの列を少なくとも2つ重ねたものを収容する。カートンは、紙、ボール紙、プラスチック材料、金属、又はそのいずれかの組み合わせからなることができる。カートン及び/又はラッパーは、例えばラベル、ロゴ、書き込み、エンボス加工、及びそのいずれかの組み合わせにより印刷するか、或いは別の形態により装飾することができる。
【0022】
本発明のフィルム・ラッパーは、例えば、保護用包装が必要な物品などのいずれかの所望の物品を包むのに有益である。本発明によるパッケージされた物品の例は、コンパクトディスク・ケース、DVDケース、及びビデオテープ又はオーディオテープのケース、食品及び飲料の容器、紙製品及びラベルの束、封筒及び便箋パッドを含む。パッケージされた物品は、まとめて包装されて「マルチパック」を形成する多数の個々の類似する品目又は類似しない品目からなることができる。本発明のフィルム・ラッパーを用いることは、包装される物品が、煙草カートンのように少なくとも2つの主要な表面を含む6つの平坦な表面を有する場合に有利である。本発明のフィルム・ラッパーを用いることは、フィルム・ラッパーが物品の周囲に緊密に包装される場合に特に有利である。
【0023】
上述されたように、消費者が本発明のフィルム・ラッパーを開くことができるようにするために、開封テープの一端にプルタブが与えられる。このプルタブは、フィルム・ラッパーの製造中に、所望の形状をもつ刃を有するナイフによって作成することができる。この刃はU字形であることが好ましく、1枚のフィルムを製造する工程の間にU字形のプルタブを作成すると同時に、次の一枚のフィルムにU字形の切抜き部を作成する。さらに、三角形、四辺形、又は正方形などの異なる形状も可能である。三角形は、V字形の切抜き部及びプルタブをもたらす。プルタブの形状は、消費者が掴むのに都合のよい形状であるべきである。
【0024】
本発明のフィルム・ラッパーの製造中に、多数刃ナイフを用いて、切抜き部、プルタブ、及び直線状の切込みを生成することができる。このようなナイフは、U字形又はV字形の第1の刃と、第1の刃の長手方向軸に対して平行な第2の直線刃と、前述の第1の刃の長手方向軸に対して垂直な第3の直線刃とを含むことが好ましい。
【0025】
単一の直線刃を有する付加的な通常のナイフにより、付加的な垂直方向の直線状の切り込み部をフィルム・ラッパーに生成することができる。フィルム・ラッパーの所望の位置に異なる切り込み部を与えるには、異なるナイフを通常のオーバー・ラッピング機械の円筒形状の切断ヘッドの周囲に配置することが好ましい。切断ヘッドは、好ましくは、本発明による1つの多数刃ナイフ(U字形又はV字形の刃、1つの付加的な垂直方向の刃、及び、1つの付加的な平行方向の刃を有する)と、2つの通常の単一刃ナイフとを含んで、合計1つの平行方向の切込みと、3つの垂直方向の切込みとが、個々のフィルム・ラッパーのシートの各々に形成される。
【0026】
本発明の切断工具は、開封テープを供えたディスプレイ・カートンのためのオーバーラッピング・フィルムにU字形又はV字形の切抜き部を与え、前述の切抜き部は前述の開封テープに適合するものであり、同時に、前述の開封テープの一方の側に配置された前述の開封テープに対して平行な切込みを与え、同時に、前述の開封テープの他方の側に配置された前述の開封テープに対して垂直な切込みを与えることが有益である。
【0027】
本発明は、さらに、本発明の多数刃ナイフを備えた切断ヘッドを含む。
【0028】
本発明は、さらに、少なくとも1つの脆弱ラインが開封テープに隣接してフィルムに配置された、開封テープを備えたフィルム・ラッパーを製造するための工程を含み、ここでは、少なくとも1つの脆弱ラインは開封テープに対するものである。
【0029】
本発明のフィルム・ラッパーに包装される煙草カートン又は煙草パックなどの物品を製造するための典型的な工程は、熱収縮性フィルムを供給リールから連続的に繰り出し、開封テープをフィルムに適用し、主ナイフを用いて前述のフィルムをその繰り出し方向に対して垂直に切断して、所望のサイズ(包装される物品のサイズに実質的に適合する)の個々の部分にし、前述の切断された部分の第1のものに切抜き部を形成し、それと同時に、隣接する第2の部分にプルタブを切込み、同時に、本発明の多数刃ナイフを用いて、前述の第2の部分に水平方向の切込み及び垂直方向の切込みを形成し、その後で、包装される物品を前述の第2の切断された部分上に配置し、前述の第2の切断された部分を前述の物品の周りに包装し、最後に、例えばヒートトンネルにおいて、物品の周りでフィルム・ラッパーを熱収縮させることを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明は、単なる一例に過ぎないものとして、添付の図面を参照して説明される。これらの図面は、本発明を制限するものと解釈されるべきではない。
【0031】
図1は、第1の(上)部分1と、第2の(底)部分2と、U字形切抜き部20とU字形プルタブ21との間に延びる開封テープ3をもつフィルム・ラッパー99を示す。U字形切抜き部20に近接して、平行方向の切込み11と垂直方向の切込み10がある。さらに、2つの付加的な垂直方向の切込み12が示される。フィルム・ラッパー99で包装されたカートンを開くには、消費者は、最初に、開封テープ30のプルタブ21を切抜き部20の方向に引っ張ることによりフィルム・ラッパー99を引裂いて、2つの部分1及び2にする。引っ張る工程の後で、フィルム・ラッパー99の上部分1が底部分2及び開封テープ30から分離される。フィルム・ラッパー99の部分2を取り除くには、消費者は、人為的にディスプレイ・カートンから部分2を引裂くが、これは3つの垂直方向の切込み10及び12によって大いに可能になる。上部分1は、底部分2より小さく、簡単に取り除くことができる。
【0032】
図2は、図1に示される切抜き部20及びプルタブ21を生成するためのU字形刃110と、U字形刃110の長手方向軸に対して平行な刃112と、U字形刃110の長手方向軸に対して垂直な刃111をもつ通常のオーバー・ラッピング機械(図示せず)の切断ヘッドに用いることができるナイフ100を示す。U字形刃110の頂点の右に刃112を位置決めし、左に刃111を位置決めしているため、これらの刃によって生成される切込み11及び10は、開封テープ30の異なる側に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明によるフィルム・ラッパーの図である。
【図2】本発明による多数刃ナイフの図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開封テープ(30)を含むフィルム・ラッパー(99)であって、前記開封テープ(30)に隣接する少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)をさらに含み、前記少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)の長手方向軸が、前記開封テープ(30)に対して、実質的に垂直である(垂直方向脆弱ライン(10、12)である)ことを特徴とするフィルム・ラッパー。
【請求項2】
付加的な脆弱ライン(11)をさらに含み、前記付加的な脆弱ライン(11)の長手方向軸が、前記開封テープ(30)に対して実質的に平行である(平行方向脆弱ライン(11)である)ことを特徴とする、請求項1に記載のフィルム・ラッパー(99)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)及び前記付加的な脆弱ライン(11)が、前記開封テープ(30)の両側に配置されることを特徴とする、請求項2に記載のフィルム・ラッパー(99)。
【請求項4】
2つ又は3つの垂直方向脆弱ライン(10、12)を含むことを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のフィルム・ラッパー(99)。
【請求項5】
前記付加的な脆弱ライン(11)が、前記開封テープ(30)に隣接して又はその一端に配置されることを特徴とする、請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のフィルム・ラッパー(99)。
【請求項6】
前記開封テープ(30)の両側に少なくとも1つの脆弱ライン(10、11、12)を含むことを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のフィルム・ラッパー(99)。
【請求項7】
開封テープ(30)をもつフィルム・ラッパー(99)を備えたパッケージされた物品であって、前記フィルム・ラッパーが、さらに、前記開封テープ(30)に隣接する少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)を含み、前記少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)の長手方向軸が、前記開封テープ(30)に対して実質的に垂直である(垂直方向脆弱ライン(10、12)である)ことを特徴とするパッケージされた物品。
【請求項8】
付加的な脆弱ライン(11)をさらに含み、前記付加的な脆弱ライン(11)の長手方向軸が、前記開封テープ(30)に対して実質的に平行である(平行方向脆弱ライン(11)である)ことを特徴とする、請求項7に記載のパッケージされた物品。
【請求項9】
煙草カートン又は煙草パックである、請求項7又は請求項8に記載のパッケージされた物品。
【請求項10】
例えば、煙草カートン、煙草パック、コンパクトディスク・ケース、DVDケース、ビデオテープ・ケース、又はオーディオテープ・ケースなどの物品を包装するための、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のフィルム・ラッパー(99)の用途。
【請求項11】
U字形の又はV字形の第1の刃(110)を備えた多数刃ナイフ(100)であって、前記第1の刃(110)の長手方向軸に対して平行な第2の直線刃(112)と、前記第1の刃(110)の長手方向軸に対して垂直な第3の刃(111)と、をさらに備えることを特徴とする多数刃ナイフ。
【請求項12】
開封テープ(30)を備えたフィルム・ラッパー(99)を製造するための工程であって、前記開封テープ(30)に隣接する前記フィルム・ラッパー(99)における、少なくとも1つの脆弱ライン(10、12)を配置することを含み、前記脆弱ライン(10、12)の長手方向軸が、前記開封テープに対して実質的に垂直であることを特徴とする工程。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−521719(P2008−521719A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543832(P2007−543832)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【国際出願番号】PCT/EP2005/056231
【国際公開番号】WO2006/058864
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】