説明

フィルム供給装置およびこれを備えた包装装置

【課題】フィルムの継ぎ合わせ処理における位置合わせに要する時間を短縮することが可能なフィルム供給装置およびこれを備えた包装装置を提供する。
【解決手段】組合せ計量システム1は、フィルムFに印刷されたレジマークMの間隔とは異なる間隔で配置された少なくとも2つのレジマークセンサ21a,21bの検知結果に基づいて、予備用フィルムロールFR2のフィルムFに対する位置合わせを行っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包材を筒状に形成してスナック菓子等を充填、包装する製袋包装機に対して包材を供給するフィルム供給装置およびこれを備えた包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
袋を製造しながらこの袋に食品などの被包装物を充填して包装する装置として、製袋包装機が存在する。
【0003】
例えば、包装装置の1つである製袋包装機は、シート状のフィルム(包材)をフォーマーおよびチューブによって筒状に形成し、縦シール手段により筒状フィルムの重ねられた縦の縁をシール(熱封止)して袋とする。そして、袋になる筒状フィルムに被包装物をチューブを通して充填し、チューブ下方の横シール手段によって袋の上部と後続の袋の下部とにまたがってシールした後、横シール部分の中央をカッターで切断する。また、製袋包装機は、フィルム供給装置を一般的に備えており、製袋包装機本体に隣接して配置されている。そして、フィルム供給装置には、フィルムが巻回されたフィルムロールがセットされており、製袋包装機に対してフィルムを供給する。
【0004】
このようなフィルム供給装置においては、交換用のフィルムロールがセットされており、供給中のフィルムロールのフィルムがなくなった場合、供給中のフィルムロールのフィルムの後端部分と交換用のフィルムロールのフィルム先端部分とを継ぎ合わせて運転を行っている。
【0005】
ここで、一般的に、フィルムには、フィルムに印刷された絵柄を形成される袋の同一の位置に配置するために、長尺方向に沿って等間隔にレジマークと呼ばれるマークが印刷されている。製袋包装機においては、このレジマークを検出することによって横シールや、切断のタイミング等を調整している。また、フィルム供給装置においては、このレジマークを目印として、自動で継ぎ合わせ処理を行っている。
【0006】
フィルム供給装置が、フィルムの継ぎ合わせ処理を自動で行うためには、供給中のフィルムに印刷されたレジマークを検出し、交換用の新しいフィルムの継ぎ合わせ位置に対して位置を合わせる必要がある。このような、レジマークの検出手段を有するフィルム供給装置を備えた製袋包装機として、特許文献1に示すような製袋包装機が開示されている。例えば、特許文献1に示すような検出手段を用いることで、搬送方向に搬送されるフィルムのレジマークを検出することが可能となる。そして、例えば、レジマーク検出時点から搬送方向への送り量を調整することによって、交換用の新しいフィルムの継ぎ合わせ位置に対する位置合わせを行うことが可能となる。
【特許文献1】特開2003−104306号公報(平成15年4月9日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の検出手段を含んだフィルム供給装置では、以下に示すような問題点を有している。
【0008】
すなわち、フィルムに印刷されたレジマークが検出できるまでフィルムを搬送方向に送っているので、最悪の場合、袋長(レジマーク間隔)に該当する距離を搬送しなければならない。また、レジマーク検出の時点から、さらに所定の送り量を送ることによって交換用フィルムの継ぎ合わせ位置に対する位置合わせを行う場合には、さらに時間がかかってしまう。例えば、所定の送り量として袋長に近い長さが設定され、検出手段を通過したすぐ下流側にレジマークが停止している場合には、レジマークを検知するまでの送り量と所定の送り量とで袋長の約2倍の量を送り出すこととなってしまう。
【0009】
本発明の課題は、フィルムの継ぎ合わせ処理における位置合わせに要する時間を短縮することが可能なフィルム供給装置およびこれを備えた包装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明に係るフィルム供給装置は、長尺のフィルムが巻回された複数のフィルムロールを回転可能な状態で支持しており、フィルムロールからフィルムを送り出しながら下流側へと搬送しつつ、一方のフィルムロールのフィルムがなくなると、他方のフィルムロールから送り出されたフィルムの始端部近傍と一方のフィルムロールから送り出されたフィルムの終端部近傍とを継ぎ合わせて搬送するフィルム供給装置であって、ロール支持部と、搬送機構と、スプライサ部と、レジマーク検知部と、制御部と、を備えている。ロール支持部は、供給用のフィルムロールと交換用のフィルムロールとをそれぞれ回転可能に支持する。搬送機構は、フィルムを供給方向に搬送する。スプライサ部は、供給用のフィルムにおける終端部近傍と、交換用のフィルムにおける始端部近傍と、を継ぎ合わせる。レジマーク検知部は、フィルムの供給方向に沿って所定の印刷間隔で印刷されている位置合わせ用のレジマークとは異なる間隔で供給方向に沿って複数配置されており、レジマークを検知する。制御部は、レジマーク検知部における検知結果に基づいて、交換用のフィルムに対する位置決めを行うように搬送機構を制御する。
【0011】
ここでは、フィルムに印刷されたレジマークの間隔とは異なる間隔で配置された少なくとも2つのレジマーク検知部の検知結果に基づいて、交換用フィルムに対する位置合わせを行っている。
【0012】
ここで、一般的に、フィルム同士を継ぎ合わせる場合、フィルムに印刷されているレジマークを目印として、互いに継ぎ合わせることが行われている。具体的には、レジマーク同士を継ぎ合わせたたり、レジマークから所定の距離離れた位置同士を継ぎ合わせたりしている。そして、一般的に、レジマークは、袋長に相当する距離をあけて等間隔で印刷されている。
【0013】
従来、レジマークの検出結果に基づいて交換用フィルムに対する位置合わせは、フィルムを供給方向に搬送することによって行っていた。例えば、終端検知部が供給用フィルムの終端を検知すると、レジマーク検知部がレジマークを検出するまでフィルムを供給方向に搬送させ、さらに所定の送り量を搬送させるなどして、交換用フィルムに対する位置合わせを行っていた。ところが、例えば、上記の所定送り量として袋長(レジマーク間隔)に近い送り量が設定され、レジマーク検知部のすぐ下流にレジマークが停止している場合には、交換用フィルムに対する位置合わせを行うために袋長の約2倍の量を送ることとなり時間がかかってしまう。
【0014】
そこで、本発明のフィルム供給装置においては、レジマークを検出するレジマーク検知部をフィルムの供給方向に沿って少なくとも2つ配置している。そして、レジマーク検知部をフィルムに印刷されているレジマークの印刷間隔とは異なる間隔で配置している。
【0015】
これにより、レジマークの印刷間隔とは異なる間隔で複数のレジマーク検知部を配置することで、複数のレジマーク検知部が同じタイミングでレジマークを検知することを防止できることから、レジマーク検知部がフィルムを検知するまでのフィルム送り量を確実に短くすることができる。
【0016】
この結果、フィルムの継ぎ合わせ処理における位置合わせに要する時間を短縮することが可能となる。
【0017】
第2の発明に係るフィルム供給装置は、第1の発明に係るフィルム供給装置であって、レジマーク検知部における配置間隔は、レジマークの印刷間隔よりも短い。
【0018】
ここでは、少なくとも2つ配置されているレジマーク検知部の配置間隔をレジマークの印刷距離よりも短くなるように配置している。
【0019】
これにより、レジマーク検知部が1つ配置されている場合においてレジマークを検知までの最長フィルム送り量、すなわち、レジマークの印刷間隔と比べてフィルム送り量を短くすることが可能となる。
【0020】
第3の発明に係るフィルム供給装置は、第1または第2の発明に係るフィルム供給装置であって、レジマーク検知部における配置間隔は、レジマークの印刷間隔の半分である。
【0021】
ここでは、レジマーク検知部の配置間隔を、レジマークの印刷間隔の半分としている。
【0022】
これにより、レジマーク検知部を2つ配置する場合には、最も効果的にレジマークを検出するまでの送り量を短くすることが可能となる。
【0023】
第4の発明に係るフィルム供給装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るフィルム供給装置であって、レジマーク検知部は、供給方向に沿って移動可能に配置されている。
【0024】
ここでは、従来固定されていたレジマーク検知部をフィルムの供給方向に沿って移動可能としている。
【0025】
ここで、フィルム供給装置に用いられるフィルムには様々な種類のものがあり、フィルムの種類に応じてフィルムに印刷されるレジマーク間隔が異なっている。このため、フィルムロールを他の種類のものに交換した場合、レジマーク検知部がレジマークを最も効果的に検知できるような位置あるいは設置間隔に再配置することが望ましい。
【0026】
これにより、レジマーク検知部を、フィルムの種類、すなわち、フィルムに印刷されているレジマーク間隔に応じて、レジマークを最も効果的に検知できるように再配置することが可能となる。
【0027】
第5の発明に係るフィルム供給装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係るフィルム供給装置であって、レジマーク検知部は、2箇所に配置されている。
【0028】
ここでは、レジマーク検知部の配置個数を必要最低限の2つとしている。
【0029】
これにより、最も簡易な構成で、レジマークの検知に要する時間を短縮することができる。
【0030】
第6の発明に係る包装装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係るフィルム供給装置を備えている。
【0031】
ここでは、フィルムの継ぎ合わせ処理における位置合わせに要する時間を短縮することが可能なフィルム供給装置を備えている。
【0032】
これにより、包装装置のフィルム供給工程における時間を短縮することが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係るフィルム供給装置によれば、フィルムの継ぎ合わせ処理における位置合わせに要する時間を短縮することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の一実施形態に係るフィルム供給ユニット(フィルム供給装置)6を搭載した組合せ計量システム1について、図1〜図8を用いて説明すれば以下の通りである。
【0035】
[組合せ計量システム1の全体構成]
本実施形態に係る組合せ計量システム1は、図1に示すように、被包装物となるポテトチップス等の商品C(図2参照)の計量を行い、計量済の商品Cをフィルムで覆って、筒状となったフィルムを縦横にシールして袋詰の商品Bを製造する装置であって、主として、組合せ計量装置2と、製袋包装機(包装装置)3と、を備えている。
【0036】
商品Cは、製袋包装機3の上方に設けられた組合せ計量装置2において、所定の重量ずつ計量されて各ホッパ内において貯留されており、回数計量によって所定の合計重量になるように排出される。
【0037】
組合せ計量装置2は、図1に示すように、後述する製袋包装機3の上部に配置されており、商品Cについて計量ホッパにおいて所定重量ずつ計量した後、これらの計量値を所定の合計重量になるように組み合わせて順次排出して所定の合計重量の商品Cとする回数計量を行う。
【0038】
製袋包装機3は、組合せ計量装置2における回数計量の結果、所定の合計重量分排出された商品Cについて、フィルムFを用いて袋詰めする装置である。なお、この製袋包装機3については、後段にて詳述する。
【0039】
[製袋包装機3]
製袋包装機3は、図1に示すように、主として、商品Cの袋詰めを行う本体部分である製袋包装ユニット5と、この製袋包装ユニット5に袋となるフィルムFを供給するフィルム供給ユニット6とから構成されている。また、製袋包装ユニット5の前面には操作スイッチ類7が配置されており、この操作スイッチ類7を操作する操作者が視認できる位置に操作状態を示す液晶ディスプレイ8が配置されている。
【0040】
フィルム供給ユニット6は、後述する製袋包装ユニット5の成形機構13にシート状のフィルムFを供給するユニットであって、ここでは製袋包装ユニット5に隣接して設けられている。このフィルム供給ユニット6にはフィルムFが巻回されたフィルムロールFR1,FR2(図3参照)がセットされ、このフィルムロールFR1,FR2からフィルムFが繰り出される。なお、フィルム供給ユニット6については後段にて詳述する。
【0041】
製袋包装ユニット5は、図1,図2に示すように、シート状で送られてくるフィルムFを筒状に成形する成形機構13と、筒状となったフィルムF(以下、筒状フィルムFという。)を下方に搬送するプルダウンベルト機構14と、筒状フィルムFの重ね合わせ部分を縦にシール(熱封止)する縦シール機構15と、筒状フィルムFを横にシールすることで袋の上下端を閉止する横シール機構16と、これらの各機構を支える支持フレーム12から構成されている。また、支持フレーム12の周囲には、ケーシング9が取り付けられている。
【0042】
[製袋包装ユニット5の詳細構成]
成形機構13は、図2に示すように、チューブ13aと、フォーマー13bとを有している。
【0043】
チューブ13aは、円筒形状の部材であり、上下端が開口している。このチューブ13aの上端の開口部には、組合せ計量装置2から計量された商品Cが投入される。
【0044】
フォーマー13bは、チューブ13aを取り囲むように配置されている。このフォーマー13bの形状は、フィルム供給ユニット6から送られてきたシート状のフィルムFがフォーマー13bとチューブ13aとの間を通るときに筒状に成形されるような形状とされている。
【0045】
プルダウンベルト機構14は、チューブ13aに巻き付いた筒状フィルムFを吸着して下方に搬送する機構であり、主として、駆動ローラ14aおよび従動ローラ14bと、吸着機能を有するベルト14cとから構成されている。なお、ここでは、駆動ローラ14a等を回転させる駆動モータの図示を省略している。
【0046】
縦シール機構15は、チューブ13aに巻き付いている筒状フィルムFの重なり部分を、一定の加圧力でチューブ13aに押しつけながら加熱して縦にシールする機構である。この縦シール機構15は、ヒータや、ヒータにより加熱され筒状フィルムFの重なり部分に接触するヒータベルト等を有している。また、縦シール機構15は、図示しないが、ヒータベルトをチューブ13aに近づけたり遠ざけたりするための駆動装置も備えている。
【0047】
横シール機構16は、ヒータベルト等を内蔵する一対のシールジョー16a,16aと、図示しないが、シールジョー16a,16aを筒状フィルムFに近づけたり遠ざけたりするための駆動装置を含むように構成されている。
【0048】
シールジョー16a,16aは、左右側方向に延びて形成された部材であり、内蔵されたヒータベルト等によってシールジョー16a,16aのシール面が加熱される。筒状フィルムFは、左右のシールジョー16a,16aによって挟み込まれることによって熱シールされる。
【0049】
[フィルム供給ユニット6の詳細構成]
フィルム供給ユニット6は、図3に示すように、下流側に配置された製袋包装ユニット5に対してフィルムFを供給する装置であって、ロール取付部17と、カッター11と、オートスプライサ部(スプライサ部)20と、搬送機構30と、ピンチローラ(ローラ対)35と、テンションローラ40(図7参照)と、を有している。
【0050】
(ロール取付部17)
ロール取付部17は、図3に示すように、フィルム供給装置の下部に配置されており、長尺のフィルムFが巻回されたフィルムロールを回転可能に支持する2つのシャフト(ロール支持部)18a,18bと、バッファ部19(図7参照)を含んでいる。以下、シャフト18aに供給用フィルムロール(供給用のフィルムロール)FR1、シャフト18bに予備用フィルムロール(交換用のフィルムロール)FR2が支持されているものとして説明する。
【0051】
シャフト18aは、図3に示すように、製袋包装ユニット5に対して、予備用フィルムロールFR2よりも先に供給される供給用フィルムロールFR1を、回転可能な状態で支持している。
【0052】
シャフト18bは、シャフト18aに支持された供給用フィルムロールFR1のフィルムFが無くなった後で使用される予備用フィルムロールFR2を回転可能な状態で支持している。
【0053】
バッファ部19は、第1ガイドローラ19a、第2ガイドローラ19b等を含んで構成されており、例えば、後述するテンションローラ40によって供給用のフィルムロールFR1の終端が検知されても、所定の長さのフィルムFを供給方向に送り出すことを可能にするための機構である。第1ガイドローラ19aおよび第2ガイドローラ19bは、移動可能に配置されており、例えば、両ローラ19a,19bを移動させ、ロール取付部17とオートスプライサ部20との間における搬送距離を変化させることによって、バッファ部19としての機能を果たしている。また、フィルムロールFR1が、フィルムの終端とフィルムが巻回された紙管とが固定されていないタイプ(以下、非固定タイプ)のフィルムロールであった場合には、後述するバックスプライサ部23の本体部23aとの間で挟持することによって、フィルムFの張力を一定に保つことを可能としている。
【0054】
なお、フィルムFには、図5に示すように、フィルムFに印刷された絵柄を、形成される袋の同一位置に配置するために、長手方向に沿って等間隔にレジマークと呼ばれるマークMが印刷されている。このため、レジマークMの間隔は、袋の長さと対応している。製袋包装ユニット5においては、このレジマークMを検出することによって横シールや、切断のタイミング等を調整している。また、フィルム供給ユニット6においては、レジマークMを目印として、供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端近傍と、予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端近傍とを継ぎ合わせる継ぎ合わせ処理を行っている。
【0055】
以下、本実施形態においては、レジマークが710mmの間隔で印刷されているフィルムロールFR1,FR2を使用した場合について説明する。
【0056】
(カッター11)
カッター11は、図3に示すように、ロール取付部17とオートスプライサ部20に含まれるヒートシール部25との間に配置されている。そして、シャフト18aにセットされたフィルムロールFR1が、フィルムの終端とフィルムが巻回された紙管とが固定されているタイプ(以下、固定タイプと示す)のフィルムロールであった場合に、フィルムロールFR1のフィルムFの終端部分を切断して、フィルムFが巻回され固定されている紙管から分離する。
【0057】
(オートスプライサ部20)
オートスプライサ部20は、製袋包装ユニット5に対して供給される供給用フィルムロールFR1がなくなると、フィルムFの搬送を一旦停止させて、そのフィルムFの終端部分近傍と、後述する交換用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部分近傍とをヒートシールして自動的に継ぎ合わせる。これにより、先に使用される供給用フィルムロールFR1のフィルムFがなくなった場合でも、予備用フィルムロールFR2のフィルムFとつなぐことで、継続してフィルムFの搬送を行うことができる。そして、オートスプライサ部20は、図3および図4に示すように、レジマーク検知部21と、フロントスプライサ部22と、バックスプライサ部23と、仮止め部24と、ヒートシール部25と、シリンダ26と、支持板28と、を含むように構成されている。
【0058】
レジマーク検知部21は、第1レジマークセンサ21aと第2レジマークセンサ21bとにより形成されており、両レジマークセンサ21a,21bとも上述したフィルムFに印刷されたレジマークMを検知することが可能である。そして、第1レジマークセンサ21aは、オートスプライサ部20における最下流側に設置されており、上流側に隣接する第2レジマークセンサ21bとは、300mmの間隔をあけて設置されている。これにより、レジマークM位置を基準に供給中フィルムFを所定の位置に停止させる等して、位置決めを行うことが可能となる。
【0059】
フロントスプライサ部22は、図3に示すように、シャフト18aにおいて支持された供給用フィルムロールFR1から送り出される長尺のフィルムFを、ローラ22e,22fを介して下流側となる上方へと搬送する(図4参照)。また、フロントスプライサ部22は、図4に示すように、ハンドル22bを把持してバックスプライサ部23から離間させる方向に引っ張ることで、回動軸22cを中心として本体部22aを回動させることができる。これにより、供給用フィルムロールFR1と予備用フィルムロールFR2との交換時等には、フロントスプライサ部22とバックスプライサ部23との間を開いて、フィルムFをセットする際の作業性を向上させることができる。なお、本体部22aを回動させる際には、支持板28に形成された誘導穴28aに沿って、本体部22aに固定された突出部22dが移動し、所定の角度で誘導穴28aの下端部に突出部22dが接触する。これにより、本体部22aの回動を所定の回動角度で停止させることができる。さらに、フロントスプライサ部22の上方には、後述するヒートシール部25が配置されており、フロントスプライサ部22の上面において、シャフト18aにおいて支持された供給用フィルムロールFR1から送り出されるフィルムFの終端部近傍の継ぎ合わせ位置と予備用フィルムロールFR2から送り出されるフィルムFの始端近傍における継ぎ合わせ位置とが、熱シールによって継ぎ合わされる。
【0060】
バックスプライサ部23は、図3に示すように、予備用フィルムロールFR2から送り出される長尺のフィルムFを、ローラ23e,23fを介して下流側となる上方へと搬送する(図4参照)。また、バックスプライサ部23は、フロントスプライサ部22と同様に、図4に示すように、ハンドル23bを把持してフロントスプライサ部22から離間させる方向に引っ張ることで、回動軸23cを中心として本体部23aを回動させることができる。これにより、フロントスプライサ部22と同様に、供給用フィルムロールFR1と予備用フィルムロールFR2との交換時等には、フロントスプライサ部22とバックスプライサ部23との間を開いて、フィルムFをセットする際の作業性を向上させることができる。なお、本体部23aを回動させる際における、本体部23aに固定された突出部23dが支持板28に形成された誘導穴28bに沿って移動し、所定の回動角度で誘導穴28bの下端部に突出部23dが接触することで本体部22aの回動を所定の角度で停止させる点については上記と同様である。
【0061】
仮止め部24は、図4に示すように、バックスプライサ部23の上面に配置されており、予備用フィルムロールFR2から送り出されて、フロントスプライサ部22とバックスプライサ部23との間の隙間を経由してバックスプライサ部23の上面にあるフィルムFの始端部を仮止めするために設けられている。そして、仮止め部24は、回動軸24aと、回動軸24aを中心に回動するクリップ部24bとを有している。本実施形態においては、フィルムFに印刷されたレジマークM部分をクリップ部24bに合わせるようにして仮止めする。
【0062】
ヒートシール部25は、図4に示すように、フロントスプライサ部22の上面に配置されており、加熱部25aをヒートシールする部分、つまり、供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端近傍部と予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部近傍とを継ぎ合わせる部分に対して所定の圧力をかけながら当接させる。これにより、供給用フィルムロールFR1から送り出されるフィルムFの終端部近傍と予備用フィルムロールFR2から送り出されるフィルムFの始端近傍部との重なり部分に対して、熱と圧力とを付与することで両者を容易に継ぎ合わせることができる。
【0063】
シリンダ26は、図4に示すように、バックスプライサ部23の側面に配置されており、図示しない挿入板をフロントスプライサ部22の上面まで前進させる。このとき、フロントスプライサ部22の上面とヒートシール部25との間には、予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部と、シャフト18aに支持された供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端部とが、図示しない挿入板とともに挿入される。このとき、供給用フィルムロールFR1のフィルムFと予備用フィルムロールFR2のフィルムFは、互いに位置決めされた状態で停止している、すなわち、供給用フィルムロールFR1のフィルムFは、レジマークMを所定位置に停止させて位置決めされており、予備用フィルムロールFR2のフィルムFは、レジマークMを仮止め部に固定させて位置決めされている。これにより、フロントスプライサ部22の上面において、予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部近傍の継ぎ合わせ位置と供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端部近傍の継ぎ合わせ位置とを重ね合わせた状態を形成することができる。
【0064】
支持板28は、製袋包装ユニット5側の支持フレーム12に対してオートスプライサ部20を固定するための板材であって、図4に示すように、上述したフロント・バックスプライサ部22,23の突出部22d,23dを誘導する誘導穴28a,28bが形成されている。これにより、製袋包装ユニット5の直上流側に、オートスプライサ部20を配置することができる。
【0065】
(搬送機構30)
搬送機構30は、図4示すように、ローラ30a,30b,30cによって構成されており、フィルムFを下流側に配置された製袋包装ユニット5へと搬送する。
【0066】
(ピンチローラ35)
ピンチローラ35は、図4に示すように、ローラ30a〜30cの下流側に配置されており、互いに対向する2つのローラ35a,35bによって構成されている。また、2つのローラ35a,35bは、接離可能に配置されており、互いに接近した状態(以後、閉じた状態と示す)ではフィルムFを支持することができ、互いに離れた状態(以後、開いた状態と示す)では、フィルムFと接しない位置にまで待避する。
【0067】
ローラ35aには、ローラ35aの回転に基づいてフィルムFの送り量を算出できる第1エンコーダ(送り量計測部)36(図7参照)が取り付けられている。
【0068】
(テンションローラ40)
テンションローラ40は、図7に示すように、ピンチローラ35の下流側に配置されており、フィルムFに一定の張力を付加することによって、フィルムFにかかる張力を計測し、例えば、フィルムFを送る搬送機構30の各ローラにおける回転数を切り換えることによって張力を一定に保つことができる。そして、テンションローラ40は、方向を変えるための第3ガイドローラ41と、第4ガイドローラ42と、ダンサーローラ43と、第2エンコーダ51、を含むように構成されている。
【0069】
ダンサーローラ43は、図6に示すように、上下方向に伸びるガイドスリット47が形成された左右一対のガイド板46を用い、各ガイドスリット47,47にダンサーローラ43の両側軸部43aを挿入させて支持することにより、このダンサーローラ43を上下方向に移動可能にしている。そして、ダンサーローラ43の上下方向への変位量を検出するための検出手段として、図6の例では、ガイド板46のガイドスリット47から突出するダンサーローラ軸部43aに、ブラケット48を介して上下方向に伸びるラック49が取り付けられている。そして、ラック49に常時噛み合うピニオン50を図示しないフレームに回転自在に装着して、このピニオン50に、その回転量に対応したダンサーローラ43の上下方向変位量を検出するための第2エンコーダ51を取り付けている。これにより、上下方向の変位量に基づいてフィルムFにかかる張力等を監視することができる。
【0070】
[継ぎ合わせ処理における制御の説明]
次に、オートスプライサ部20において供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端部近傍と予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部近傍とを継ぎ合わせる際の制御部10が行う位置決め等の制御について、図7,図8を用いて説明する。ここで、図7に示す制御ブロックは、コンピュータソフトウェアやハードウェアの機能により構築することができる。どの機能をソフトウェアで実現し、どの機能をハードウェアにより実現するかについては、処理能力等に応じて適宜決めることができる。
【0071】
なお、ここでは、固定タイプのフィルムロールFR1,FR2を使用するものとして説明を行う。
【0072】
ステップS1においては、搬送機構30による供給用フィルムロールFR1のフィルムFの搬送中に、テンションローラ40によって供給用フィルムロールFR1の終端検知が行われる。具体的には、制御部(終端検知部)10が、ダンサーローラ43の鉛直方向における位置からフィルムFにかかる張力を監視し、張力の変化から供給用フィルムロールFRの終端を検知している。なお、ここでいうフィルムロールFR1の終端を検知した時とは、フィルムロールFR1からこれ以上フィルムFを送り出すことができなくなって、フィルムロールFR1を回転可能に支持しているシャフト18aが回転できなくなった瞬間を検知したことをいう。また、制御部10は、例えば、ダンサーローラ43にかかる張力が一時的に大きくなったことを検知して、フィルムロールFR1が終端となったことを判断している。
【0073】
ステップS2においては、制御部10は、ピンチローラ35を閉じた状態に移行させフィルムFを支持する。なお、この場合におけるピンチローラ35の回転は、ステップ3においてシャフト18aによるフィルムFの巻き取りによって従動的に回転する。そして、ピンチローラ35を形成する一方のローラ35aには、第1エンコーダ36が取り付けてあるので、ローラ35aの回転量に基づいてフィルムFの送り量を計測することができる。
【0074】
ステップS3においては、制御部10は、搬送機構30に検知モードで供給方向に供給用フィルムロールFR1のフィルムFを搬送させる。なお、ここでいう検知モードとは、第1,第2レジマークセンサ21a,21bがレジマークMを検知可能な速度でフィルムFを搬送することを示す。
【0075】
ステップS4においては、レジマークセンサ21a,21bが、供給方向に搬送されているフィルムFのレジマークMの監視を開始する。ここで、レジマークセンサ21が、レジマークMを検知すると制御部10に検知信号を送信してステップS5に移行し、レジマークセンサ21a,21bが、レジマークMを検知しない場合には、ステップS10に移行する。
【0076】
ステップS5では、制御部10は、第1,第2レジマークセンサ21a,21bから送信されるレジマークMの検知信号を受信すると、ピンチローラ35にフィルム送り量の計測を開始させる。前述したように、ピンチローラ35を形成するローラ35aには、第1エンコーダ36が取り付けられているので、ローラ35aの回転量に基づいてフィルム送り量を計測することができる。
【0077】
ステップS6においては、ピンチローラ35が計測するフィルム送り量が所定の設定値に達したところで、制御部10は、搬送機構30による供給用フィルムロールFR1のフィルムFの搬送を停止させる。本実施形態においては、レジマークMを検知するレジマークセンサが、第1レジマークセンサ21aか第2レジマークセンサ21bかによって、レジマークMを検知してからのフィルム送り量を変えるように制御している。そして、所定量のフィルムFを送ったとき、供給用フィルムロールFR1のフィルムFは、オートスプライサ部20における所定位置、すなわち、予備用フィルムロールFR2のフィルムFの継ぎ合わせ位置に重なる位置に配置される。なお、上述のフィルム送り量の設定値は、操作スイッチ7等において任意に設定することが可能である。
【0078】
ステップS7においては、ロール取付部17とヒートシール部25との間に配置されているカッター11が、フィルムFの終端部分を切断して、フィルムFが巻回され固定されている紙管からフィルムFを分離する。これにより、供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端部近傍と、予備用フィルムFR2のフィルムFの始端部近傍とを重ね合わせることが可能な状態となる。
【0079】
ステップS8においては、仮止め部24のクリップ部24bによって固定されている予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端を挿入板(図示せず)によってフロントスプライサ部22の方向に押し出して、供給用フィルムロールFR1のフィルムFおよび予備用フィルムロールFR2のフィルムFにおける継ぎ合わせ位置の位置決めを行う。本実施形態においては、供給用フィルムロールFR1のフィルムFは、レジマークMを所定位置に停止させて位置決めされており、予備用フィルムFR2のフィルムFは、レジマークMを仮止め部24に固定させて位置決めされている。これにより、予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部近傍の継ぎ合わせ位置と供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端部近傍の継ぎ合わせ位置とを重ね合わせた状態を形成することができる。そして、継ぎ合わせ位置を一致させた状態で重なっている供給用フィルムロールFR1のフィルムFおよび予備用フィルムロールFR2のフィルムFに対して、鉛直上方向から加熱部25aを押圧させ、シール処理を実行する。これにより、供給用フィルムロールFR1のフィルムFと予備用フィルムロールFR2のフィルムFとを継ぎ合わせている。
【0080】
ステップS9においては、制御部10は、ピンチローラ35を再び開いた状態に移行させて、フィルムFの支持を開放させる。そして、制御部10は、搬送機構30にフィルムFを再び供給方向に搬送させるように制御する。
【0081】
以上、ステップS1〜ステップS9に示した流れによって、供給用フィルムロールFR1のフィルムFの終端部近傍に予備用フィルムロールFR2のフィルムFの始端部近傍を自動的に継ぎ合わせて、搬送を続けることが可能となる。
【0082】
以下、ステップS4において、第1,第2レジマークセンサ21a,21bが、レジマークMを検知しなかった場合の制御について説明を行う。
【0083】
ステップS10においては、制御部10が、例えば、製袋包装ユニット5に配置されている液晶ディスプレイ等に、レジマークMが検知できない旨のメッセージを表示させる。
【0084】
これにより、レジマークM検知エラーが発生した場合であっても対処することが可能である。
【0085】
[実施例]
以下に示す各種条件において、レジマークセンサが1つしか配置されていなかった従来のフィルム供給ユニットと比べて、第1,第2レジマークセンサ21a,21bが2つ配置されている本実施形態のフィルム供給ユニット6の効果について図9を用いて示す。
【0086】
まず、搬送するフィルムロールと、シールする位置の条件を以下に示す。
・フィルムロールのレジマーク印刷間隔:710mm
・シールポイントとレジマークの距離:90mm
【0087】
(従来のフィルム供給ユニット)
図9(a)は、レジマークセンサを1つ設置した従来のフィルム供給ユニットにおいて、フィルムロールの終端を検知したときに、レジマークがシールしたい位置を通り過ぎてしまっていて、かつ、センサに最も近い位置にあるレジマークがそのレジマークセンサを通り過ぎてしまっている状態を想定したケースである。
【0088】
この場合、まず、レジマークを検知するまでにフィルムを袋長とほぼ同じである710mmの送り量を送り、次に、シール位置まで620mmの送り量を送っている。この結果、シール位置、すなわち、継ぎ合わせ位置の位置決めのために合計1330mmの長さのフィルムを送ることとなり、最悪の場合であるが約2袋長の長さを送ることとなる。
【0089】
(本実施形態のフィルム供給ユニット6)
図9(b),(c)は、レジマークセンサを300mm間隔で2つ設置した場合のフィルム供給ユニットであって、図9(b)は、フィルムロールFR1の終端を検知したときに、シール位置から遠い方のセンサ(本実施形態においては、第1レジマークセンサ21a)に最も近い位置あるレジマークMがその第1レジマークセンサ21aを通り過ぎてしまっている状態(図9(a)と同じ状態)を想定したケースである。
【0090】
この場合、フィルムFが供給方向に搬送されると、第2レジマークセンサ21bが最初にレジマークを検知することとなる。そして、第2レジマークセンサ21bがレジマークMを検知するまでのフィルムFの送り量は、最長でおよそ410mmとなる。
【0091】
図9(c)は、フィルムロールFR1の終端を検知したときに、シール位置から近い方のセンサ(本実施形態においては、第2レジマークセンサ21b)に最も近い位置あるレジマークMがその第2レジマークセンサ21bを通り過ぎてしまっている状態を想定したケースである。
【0092】
この場合、フィルムFが供給方向に搬送されると、第1レジマークセンサ21aが最初にレジマークMを検知することとなる。そして、第1レジマークセンサ21aがレジマークMを検知するまでのフィルムFの送り量は、最長でおよそ300mmとなる。
【0093】
これにより、2つのレジマークセンサ21a,21bをフィルムロールのレジマーク間隔(710mm)とは異なる間隔(300mm)で配置したところ、従来のフィルム供給ユニットと比べて、レジマークセンサ21a,21bが最初にレジマークMを検知するまでのフィルム送り量を短くできることを確かめることができた。
【0094】
[組合せ計量システム1の特徴]
(1)
本実施形態の組合せ計量システム1は、フィルムFに印刷されたレジマークMの間隔(710mm)とは異なる間隔(300mm)で配置された少なくとも2つのレジマークセンサ21a,21bの検知結果に基づいて、予備用フィルムロールFR2のフィルムFに対する位置合わせを行っている。
【0095】
これにより、レジマークMの印刷間隔とは異なる間隔で複数のレジマークセンサ21a,21bを配置することで、複数のレジマークセンサ21a,21bが同じタイミングでレジマークMを検知することを防止できることから、第1,第2レジマークセンサ21a,21bがレジマークMを検知するまでのフィルム送り量を確実に短くすることができる。また、一般的に、検知モードでフィルムFを搬送させるときの搬送速度は、通常時の搬送速度に比べて遅いので本発明を適用することによる効果は大きい。
【0096】
この結果、フィルムFの継ぎ合わせ処理における位置合わせに要する時間を短縮することを可能としている。
【0097】
また、固定タイプのフィルムロールFR1を使用する場合、フィルムロールFR1のフィルムFの終端検知後、供給方向へのフィルム送りを可能にするために設けられるバッファ部19の搬送経路の長さを短くすることも可能になる。
【0098】
(2)
本実施形態の組合せ計量システム1では、第1,第2レジマーク21a,21bをレジマークMの印刷距離(710mm)よりも短くなるような間隔(300mm)で配置している。
【0099】
これにより、第1,第2レジマーク21a,21bが1つ配置されている場合におけるレジマークMを検知までの最長フィルム送り量よりも確実に短くなるようにしている。
【0100】
(3)
本実施形態の組合せ計量システム1では、第1,第2レジマーク21a,21bの配置個数を必要最低限の2つとしている。
【0101】
これにより、最も簡易な構成で、レジマークMを検知に要する時間を短縮することができる。
【0102】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0103】
(A)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、レジマーク検知部21が、2つのレジマークセンサ21a,21bから形成される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0104】
例えば、レジマーク検知部は、3つのレジマークセンサから形成される等、複数のレジマークセンサによって形成されていてもよい。
【0105】
(B)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、隣接するレジマークセンサの配置間隔が300mmの例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0106】
例えば、隣接するレジマークセンサの配置間隔が350mm等、フィルムに印刷されているレジマークの印刷間隔以外であれば、上記の実施形態に係る組合せ計量システム1と同様の効果を得ることができる。
【0107】
(C)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、レジマークMを検知する第1,第2レジマークセンサ21a,21bが所定の箇所に固定配置されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0108】
例えば、レジマークセンサをフィルムの供給方向に沿って移動可能に配置してもよい。
【0109】
これにより、レジマーク検知部を、フィルムの種類、すなわち、フィルムに印刷されているレジマーク間隔に応じて、レジマークを最も効果的に検知できるように再配置することが可能となる。
【0110】
(D)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、レジマークMが710mmの間隔で印刷されたフィルムロールFR1,FR2を使用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0111】
例えば、レジマークMが1000mmや500mmの間隔で印刷されたフィルムロールを使用してもよい。この場合も、供給方向に沿って複数配置されるレジマークセンサの配置間隔が1000mmや500mmと異なっていれば、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0112】
また、上述したように、レジマークセンサが移動可能に配置されていれば、仮に、レジマークの印刷間隔と重なったとしても、再配置することによって対処することができる。
【0113】
(E)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、供給用フィルムロールFR1のフィルムFの送り量を計測するために、ローラ35aに第1エンコーダ36を取り付けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0114】
例えば、搬送機構を形成するローラや、フィルムロールを取り付けるシャフト等にエンコーダを取り付けてもよい。
【0115】
(F)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、テンションローラ40が検知する張力の変化から供給用フィルムロールFR1の終端を検知する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0116】
例えば、フィルムロールを取り付けるシャフトの回転の変化からフィルムロールの終端を検知してもよいし、また、直接的にフィルムの有無を検知できるセンサ等によってフィルムロールの終端を検知してもよい。
【0117】
(G)
上記実施形態の組合せ計量システム1では、シャフト18aに供給用フィルムロールFR1、シャフト18bに予備用フィルムロールFR2を挿着した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0118】
シャフト18aに予備用フィルムロールFR2、シャフト18bにフィルムロールFR1を装着してもよい。このとき、フロントスプライサ部の上面に仮止め部を設けることによって実現することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明によれば、ロール状に巻回されたフィルムを自動的に接続して連続的に供給することが可能となるため、フィルムを材料として使用する各種装置にフィルムを供給する装置として広く適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の一実施形態に係るフィルム供給装置を含む組合せ計量システムの外観図。
【図2】図1の組合せ計量システム1に含まれる製袋包装ユニットの構成を示す斜視図。
【図3】図1の組合せ計量システムの製袋包装機に含まれるフィルム供給ユニットの構成を示す正面図。
【図4】図3のフィルム供給ユニットに含まれるオートスプライサ部の構成を示す正面図。
【図5】フィルムロールのレジマークを示す説明図。
【図6】図3のフィルム供給ユニットに含まれるテンションローラの構成例を示す正面図。
【図7】図3のフィルム供給装置を構成する制御ブロック図。
【図8】本実施形態における位置決め制御の流れを示したフローチャート。
【図9】(a)は、従来の実施形態における位置決め制御について示した模式図。(b),(c)は、本実施形態における位置決め制御について示した模式図。
【符号の説明】
【0121】
1 組合せ計量システム
2 組合せ計量装置
3 製袋包装機(包装装置)
5 製袋包装ユニット
6 フィルム供給ユニット(フィルム供給装置)
7 操作スイッチ類
8 液晶ディスプレイ
9 ケーシング
10 制御部(制御部、終端検知部)
11 カッター
12 支持フレーム
13 成形機構
13a チューブ
13b フォーマー
14 プルダウンベルト機構
14a 駆動ローラ
14b 従動ローラ
14c ベルト
15 縦シール機構
16 横シール機構
16a シールジョー
17 ロール取付部
18a,18b シャフト(ロール支持部)
19 バッファ部
19a 第1ガイドローラ
19b 第2ガイドローラ
20 オートスプライサ部(スプライサ部)
21 レジマーク検知部
21a 第1レジマークセンサ
21b 第2レジマークセンサ
22 フロントスプライサ部
22a 本体部
22b ハンドル
22c 回動軸
22d 突出部
22e,22f ローラ
23 バックスプライサ部
23a 本体部
23b ハンドル
23c 回動軸
23d 突出部
23e,23f ローラ
24 仮止め部
24a 回動軸
24b クリップ部
25 ヒートシール部
25a 加熱部
26 シリンダ
28 支持板
28a ,28b 誘導穴
30 搬送機構
30a〜30c ローラ
35 ピンチローラ(ローラ対)
35a,35b ローラ
36 第1エンコーダ(送り量計測部)
40 テンションローラ
41 第3ガイドローラ
42 第4ガイドローラ
43 ダンサーローラ
43a ダンサーローラ軸部
46 ガイド板
47 ガイドスリット
48 ブラケット
49 ラック
50 ピニオン
51 第2エンコーダ
F フィルム
FR1 供給用フィルムロール(供給用のフィルムロール)
FR2 予備用フィルムロール(交換用のフィルムロール)
M レジマーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺のフィルムが巻回された複数のフィルムロールを回転可能な状態で支持しており、前記フィルムロールから前記フィルムを送り出しながら下流側へと搬送しつつ、一方の前記フィルムロールの前記フィルムがなくなると、他方の前記フィルムロールから送り出された前記フィルムの始端部近傍と前記一方のフィルムロールから送り出された前記フィルムの終端部近傍とを継ぎ合わせて搬送するフィルム供給装置であって、
供給用の前記フィルムロールと交換用の前記フィルムロールとをそれぞれ回転可能に支持するロール支持部と、
前記フィルムを供給方向に搬送する搬送機構と、
供給用の前記フィルムにおける終端部近傍と、交換用の前記フィルムにおける始端部近傍と、を継ぎ合わせるスプライサ部と、
前記フィルムの前記供給方向に沿って所定の印刷間隔で印刷されている位置合わせ用のレジマークとは異なる間隔で前記供給方向に沿って配置されており、前記レジマークを検知する複数のレジマーク検知部と、
前記レジマーク検知部における検知結果に基づいて、前記交換用のフィルムに対する位置決めを行うように前記搬送機構を制御する制御部と、
を備えているフィルム供給装置。
【請求項2】
前記レジマーク検知部における配置間隔は、前記レジマークの印刷間隔よりも短い、
請求項1に記載のフィルム供給装置。
【請求項3】
前記レジマーク検知部における配置間隔は、前記レジマークの印刷間隔の半分である、
請求項1または2に記載のフィルム供給装置。
【請求項4】
前記レジマーク検知部は、前記供給方向に沿って移動可能に配置されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のフィルム供給装置。
【請求項5】
前記レジマーク検知部は、2箇所に配置されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載のフィルム供給装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のフィルム供給装置を備えている、包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−127093(P2008−127093A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−317664(P2006−317664)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】