説明

フェイスガード

【課題】首を保護すると共に、コストを低くし、眼鏡を着用する者も使用できるフェイスガードを提供する。
【解決手段】 弾性を有する湾曲体11と、湾曲体11の外面に取り付けられる複数の係止体12と、係止体12に支持されると共に、係止させて湾曲状に保持される透明性を有する面材13とを備えることを特徴とする。当該係止体12は湾曲体11を含む面内で交叉する方向に面材13に係止することもある。また、面材13が下端部で係止体12に支持されていることもある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業中に油等の液体や粉塵から顔面を保護するフェイスガードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフェイスガードには、鼻と両耳に架け渡して顔面に装着する固定具と、固定具の外側に顔面を覆うシールドとを備えるものがある(例えば、特許文献1参照。)。固定具は、眼鏡のフレームと略同じ構成をなす枠体と、枠体の左右側部に取り付けられ、耳に係止させるつるから構成されており、つるとつるに設置されている狭持片とでシールドが挟み込まれて固定されている。
【0003】
また、作業者の眉毛等の異物がフェイスガードから下方へ落下するのを防止するために、顔面とシールドの下端との相互間の隙間を覆う受け部材が取り付けられている。受け部材の端部は延在され、当該延在部分が作業者の襟元から衣服に収容されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−057202号公報(段落0013〜0014、図1〜2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、食品工場や家庭内において揚げ物を調理する場合等の油を使用する際には、顔の下方より油が跳ねるので、顔だけでなく首も防護する必要がある。特許文献1のフェイスガードを使用すると、目的は異なるが、受け部材の延在部分によって油から首を防護することができる。
【0006】
しかし、特許文献1のフェイスガードを使用することによって、顔と首を油から守るためにはシールドと受け部材の双方が必要であるので、部品数が多くなり、製品のコストが高かった。また、固定具は鼻と両耳に架け渡すので、常時眼鏡を着用している者が特許文献1のフェイスガードを使用するのは困難であった。
【0007】
本発明の目的は斯かる課題に鑑みてなされたもので、首を保護すると共に、コストを低くし、眼鏡を着用する者も使用できるフェイスガードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のフェイスガードは弾性を有する湾曲体と、前記湾曲体に取り付けられる複数の係止体と、前記係止体に支持されると共に、係止させて湾曲状に保持される透明性を有する面材と
を備えることを特徴とする。
また、前記係止体は前記湾曲体を含む面内で交叉する方向に前記面材に係止することもある。
また、前記面材が下端部で前記係止体に支持されていることもある。
また、前記面材と前記係止体とは着脱自在であることもある。
また、前記湾曲体は首に設置され、前記面材は自立可能であることもある。
また、前記湾曲体は取付けられる前、平板状を呈し、可撓性を有することもある。
本発明のフェイスガードは透明性を有する可撓性の面材と、該面材に接続され、帯状を呈する可撓性の湾曲部とを有し、該湾曲部が首に設置された時に前記面材は自立可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上記の通り、弾性を有する湾曲体と、湾曲体の外面に取り付けられる複数の係止体と、係止体に支持されると共に、係止させて湾曲状に保持される透明性を有する面材とを備えるので、首を保護すると共に、コストを低くし、眼鏡を着用する者も使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1、2に本発明のフェイスガード1の実施例を示す。フェイスガード1は、首等を外側から挟み込みんだ状態で装着される湾曲体11と、湾曲体11に取り付けられる複数の係止体12と、係止体12に支持されると共に、湾曲状に保持された状態で首及び顔面を覆う面材13とで構成される。図面では、湾曲体11が面材13の下端部に位置した状態で首の正面側に装着されて、顔面及び首、更には耳が面材13に保護されている。
【0012】
湾曲体11は湾曲状を呈し、例えばプラスチック製で弾性力を備えているので、強制的に変形されると自然に元の状態に戻ろうとする。例えば、湾曲体11は開かれた瞬間に弾性力が作用して閉じようとし、開かれた状態が保持されると外側から内側へ向けた弾性力が発生する。湾曲体11は一般的な首の曲率より小さい曲率で形成され、首に装着される時には外側へ開かれた状態が保持されるので、首に首の外側から内側への荷重が作用する。
【0013】
この荷重によって湾曲体11と首との接触面に摩擦力が発生するので、湾曲体11は首に留まり、支持される。湾曲体11の材質がプラスチックである上に、湾曲体11には多数の孔11aが設けられることによって湾曲体11が軽量化されているので、首のフェイスガード1の支持による負担は小さい。
【0014】
図面では、孔11aは円形状を呈しているが、その形状は問われず、角状等その他の形状でもよい。さらに、孔11aの湾曲体11に対する開口率(孔11aの総面積/湾曲体11の面積)は湾曲体11の強度との関係で適宜に設定される。また、図面では、湾曲体11は全体で首を挟み込んでいるが、例えば湾曲体11の両端部のみで首を挟み込んで首との間に摩擦力を発生させて、首に支持させることも可能である。
【0015】
面材13は、例えば図3(a)に示すように係止体12に設置されていない状況では、平面状を呈している。面材13の材質は、作業性の観点から透明性を有し(半透明を含む)且つ長時間装着しても負担にならない軽量なものが望ましく、厚みを薄くしても高強度で、弾性を保有するPET等のプラスチックシートにすることが望ましい。したがって、平面状の面材13は湾曲状に変形された時、平面状に戻ろうとする、すなわち外側に開こうとする。
【0016】
面材13には、係止体12が挿入する挿通孔13bと、挿通孔13bから形成され、係止体12に面材13を係止させる係止孔13aとが形成されている。係止体12は湾曲体11の外側に取り付けられ、外側に突出しているので、面材13は着脱自在である。このため、面材13を容易に交換することができる。また、面材13には、溝13cが一縁部に形成されており、湾曲体11が首に設置された際に溝13cが首等の体に嵌合して装着間が向上する。
【0017】
したがって、面材13と湾曲体11とを個別に収納することができるので、空間の有効活用が図られる。さらに、例えば大きさや挿通孔13bの位置が異なる面材13と、大きさや係止体12の位置が異なる湾曲体11とを組み合わせることで、使用する人の顔の大きさや形状に適応させることができる。
【0018】
図3(b)、(c)に示すように、係止体12は面材13を係止する頭部12Aと、面材13に貫通する胴部12Bとからなる。湾曲状に形成されて外側に開こうとする面材13の係止孔13aに胴部12Bが貫通し、係止体12の頭部12Aが面材13に係止しているので、係止体12のみで面材13の形状を変化させた状態で保持すると共に、面材13を支持することができる。
【0019】
胴部12Bには例えば雄螺子部(図示せず)が形成され、湾曲体11に形成された雌螺子部に螺合することによって係止体12が湾曲体11に留められることが可能であるが、係止体12が湾曲体11に留められる手段は問われない。
【0020】
ところで、湾曲体11の外側から係止体12に差し込まれた面材13は外側に開いて平面状に戻ろうとするが、係止体12に係止させるので、面材13の形状は係止体12の面材13への係止状態によって確定する。当該係止状態は係止体12の位置及び方向、さらに係止孔13aの位置に関係する。
【0021】
例えば、面材13に沿った係止孔13a間距離L1が湾曲体11に沿った係止体12の頭部12A間距離L2より大きいとき、係止体12が面材13を湾曲体11の外側で湾曲状に保持した状態で係止し、湾曲体11と面材13との距離が確保される。
【0022】
また、図面では係止孔13a及び挿通孔13bが矩形状に形成された面材13の一辺についての外縁部(図において下端部)に位置して、面材13の係止孔13aに係止体12が係止する。このとき、人の軸(身長方向)に直交する断面は、面材13の係止体12が設置されている端部から反対側の端部に向かって大きくなる。したがって、面材13の軸に直交する断面は、係止体12が設置されている端部で最小となり、その反対側の端部で最大となる。
【0023】
首に装着される湾曲体11に係止体12が設置されているので首付近で面材13の断面が最小となり、係止体12から上方では面材13によって外側へ傾斜する斜面が形成される。したがって、係止体12が面材13を湾曲体11の外面付近で係止し、面材13が首の位置で顔面より内側に配設されても、面材13は顔面及び首を覆いつつ、顔面との距離を確保することが可能である。
【0024】
また、首に装着された係止体12から上方で面材13によって斜面が形成されることにより、面材13によって髪の毛や眉毛等の異物の落下が防止されると共に、下方で跳ねる油の顔面への浸入が防止される。さらに、首に係止体12を装着し、面材13が上方へ向かって平面的に広がるので、髪の毛には何も接触しない。この結果、髪型が変形する(乱れる)ことはないので、フェイスガード1の使用後に髪型を整える手間を省くことができる。
【0025】
係止体12によって面材13を支持すると共に、面材13の形状を変化させて保持するためには、係止体12及び係止孔13aは双方とも複数個必要である。図面では、2つの係止体12が湾曲体11の周方向に沿って2段で並設され、2つの係止孔13aが面材13の外周に沿って並設されている。
【0026】
頭部12Aが外側に広がろうとする面材13を係止するので、湾曲体11の周方向に対して面材13の頭部12Aとの接点から外側の部分(以下、外側部分と称す)は平面状に形成され、面材13の頭部12Aとの接点間の部分(以下、内側部分と称す)は湾曲状に形成される。したがって、耳を面材13で覆うためには、図3に示すように、湾曲体11の周方向に対して外側部分の方向と、耳と耳とが結ばれた直線Xの方向とが交叉する必要がある。
【0027】
係止体12の軸方向(図において胴部12Bの方向)が、面材13を係止する方向と一致する場合、面材13の外側部分の方向は係止体12の軸に直交する方向に一致する。したがって、係止体12の湾曲体11側から面材13側へ向かって係止体12、12間の水平距離L3が大きくなると、面材13の外側部分間の水平距離L4は端部に近づくにつれて大きくなる。
【0028】
図面では、両係止体12、12の軸方向が直線Xと斜めに交叉し、外側部分の方向も直線Xと斜めに交叉しているので、胴部12Bの長さが短く、係止体12、12付近において面材13と顔面との距離が近くても、面材13が耳を覆いつつ、面材13と耳との距離が確保される。この結果、フェイスガード1の小型化が図られる。
【0029】
ここで、係止体12の軸方向が直線Xの方向に一致すると、面材13の外側部分は直線Xに直交するので、面材13と耳との距離を確保するには、湾曲体11と面材13との距離、すなわち胴部12Bの長さを耳の外側の面と首との水平距離L5以上にする必要がある。面材13と耳とが接触すれば、周囲の音が聞き取り難くなると同時に、装着感が悪くなる等の不具合が生じる。したがって、面材13と耳との距離を確保する方が好ましく、そうするためには胴部12Bの長さを大きくする必要があるので、フェイスガード1全体が大きくなり、作業に支障を期たす虞がある。
【0030】
また、係止体12の軸方向が直線Xの方向に直交すると、外側部分と直線Xが平行するので、外側部分で耳、さらには顔の側面を覆うことができなくなる。
【0031】
図面では湾曲体11が首に装着させて使用されているが、図4に示すように湾曲体11を頭部に装着して使用することも可能である。例えば、天井での塗装作業のように、上方から粉塵等が落下する場合には、湾曲体11を頭部に装着する方が確実に粉塵等から顔面を防護することができる。湾曲体11と面材13との距離がほとんどないので、頭部に設置された湾曲体11で湾曲体11と面材13との間からの粉塵等の浸入が防止されると共に、顔面及び首、さらに耳が防護される。
【0032】
(実施の形態2)
次ぎに、他の実施の形態であるフェイスガード2について説明する。ただし、実施の形態1と共通する部分については、同一の名称・符号を用い、説明を省略する。図5に示すように、実施の形態1の場合に比べて係止体22の胴部22Bの長さが長く形成され、顔面及び首と面材23との距離が大きく確保されている。つまり、油等の場所と面材23との距離を大きく確保されているので、実施の形態1の場合に比して面材23の面積が小さくても、顔面及び首を防護することができる。
【0033】
(実施の形態3)
次ぎに、他の実施の形態であるフェイスガード3について説明する。ただし、実施の形態1と共通する部分については、同一の名称・符号を用い、説明を省略する。図6(a)に示すように、透明性を有する面材33から帯状を呈する可撓性の湾曲部31が形成されている。ここでは、面材33と湾曲部31とは同一材料からなり、例えば1枚のシートから一体成形され、湾曲部31が面材33の端部から外側に突出して形成されている。したがって、フェイスガード3はプレス加工等の製造方法によって容易に製造され得る。
【0034】
フェイスガード3は複数本(図において2本)の湾曲部31を備え、湾曲部31はそれぞれの軸方向が相違した状態で、面材33の一方の縁部に接続されている。面材33の、湾曲部31の長手方向に直交する中心線Cと湾曲部31の軸方向は斜めに交わり、中心線C1と湾曲部31の軸方向とでなす角度のうち、面材33の湾曲部31が接続されている縁部寄りの方が小さい。
【0035】
したがって、図7に示すように、湾曲部31の軸方向が平行し、且つ湾曲部31の軸方向と首の方向が略直交した状態で湾曲部31が首に設置された際に、面材33は湾曲状に保持されると共に、上方に向かって広がる形で体の軸に対して傾斜する。この結果、湾曲部31が適切に首に設置されても、面材33と顔面との距離を確保することができる。
【0036】
湾曲部31には、湾曲部31を連結させて一体化するための一対の係止手段34が設置されている。係止手段34は、図6(a)に示すように、例えば一方の湾曲部31に形成される凸部34aと、他方の湾曲部31に形成され、凸部34aが貫通して係止する係止孔34bとからなる。
【0037】
係止手段34の凸部34aが係止手段34の係止孔34aに係止することによって、可撓性と有する湾曲部31が連結されて湾曲状を呈すると共に、フェイスガード3が湾曲部31と面材33とで、平面視リング状を呈し、すなわち、フェイスガード3の周方向に連続する。したがって、湾曲部31を首に設置してフェイスガード3を着用することができる。
【0038】
係止孔34bは湾曲部31の長手方向に複数個(図において3個)形成されているので、両湾曲部31が係止手段34によって連結された際の一体化した湾曲部31の長さの調整を行うことが可能である。複数個形成されるのは凸部34aとすることもできる。
【0039】
係止手段34の形態は凸部34aと係止孔34bとの組合せの他に、図6(b)に示すように、面ファスナーからなる、一方の湾曲部31に設置されるフック状部材34cと、他方の湾曲部31に設置されるループ状部材34dとの組合せとすることができる。また、図6(c)に示すように、係止手段34を少なくとも一方の湾曲部31に形成された切り込み34eで構成させ、他方の湾曲部31を切り込み34eに挿入して湾曲部31を一体化させる方法でもよい。
【0040】
(実施の形態4)
次ぎに、他の実施の形態であるフェイスガード4について説明する。ただし、実施の形態1と共通する部分については、同一の名称・符号を用い、説明を省略する。図8(a)に示すように、フェイスガード4は、透明性を有する面材43と、帯状を呈する可撓性の湾曲部41とを有し、面材43に湾曲部41が圧着や接着等によって接続されている。フェイスガード4は別個に独立した面材43と湾曲部41とが接続されて形成されるので、湾曲部41又は面材43の大きさや形状の組合せによって容易に多数の形態の種類を用意することができる。
【0041】
湾曲部41は面材43の端部から外側に突出し、湾曲部41の突出した部分に係止手段44が設置されている。係止手段44の構成及び目的は実施の形態3と同一であり、図においては一方の湾曲部41の面材43から突出した部分に凸部44aが設けられ、他方の湾曲部41の面材43から突出した部分に係止孔44bが設けられている。係止手段44は、上述の通り面ファスナー、又は切り込みで構成されることも可能である。
【0042】
湾曲部41は面材43の一方の縁部に接続され、図8(b)に示すように、首に適切に装着される時には面材43の下側の縁部に位置し、面材43は自立しながら顔面を覆う。面材43は、係止手段44によって一本の湾曲部43の部分同士が連結されて湾曲部43が湾曲状に形成された時に湾曲部43の内側に位置する。したがって、平面状に形成された面材43が弾性を有し、湾曲部43と共に湾曲状に形成されている場合であっても、湾曲部43に覆われるので、外側に広がり元に戻ろうとするのが防止される。この結果、圧着等による面材43と湾曲部41との接続されている力の軽減も防止される。
【0043】
(実施の形態5)
次ぎに、他の実施の形態であるフェイスガード5について説明する。ただし、実施の形態1と共通する部分については、同一の名称・符号を用い、説明を省略する。図10(a)〜(C)に示すように、湾曲体11の外面から突出して設けられる係止体52は、断面L字形状を呈している。図9、図10に示すように、係止体52は複数個(図において2個))設けられており、それぞれ湾曲体11に接続される接続部52Aと、接続部52Aに連設され、面材53を係止する係止部52Bとからなる。面材53は、面材53に形成されている係止孔53aに接続部52Aが挿通した状態で、係止体52の係止部52Aの内面に係止している。
【0044】
係止体52は、その上端が外側に傾斜して、すなわち上方へ向かうにつれて湾曲体11間の距離が長くなるように湾曲体11に設けられている。したがって、面材53は上端へ向かって外側に広がるように形成される。また、係止体52は、背面側に向かって係止体52、52間の距離が小さくなるように湾曲体11に設けられているので、係止体52に係止する面材53は背面側へ向かって閉じられるように、耳を覆うように形成される。この時、面材53は上端へ向かって外側に広がるように形成されているので、顔が支障して面材53が閉じられなくなり、湾曲体11を首に設置することができなくなるということは招来しない。
【0045】
面材53の係止孔53aの形状は問われないが、面材53を裂傷させないという点において係止部52B及び接続部52Aを通せる形状であることが好ましく、さらには接続部52Aの断面形状に一致すれば最適である。面材53が係止体52(係止部52B)に係止する際に、係止体52(接続部52A)に拘束されて確実に固定されるからである。ここで、係止孔53aは例えば切り込みでもよい。
【0046】
また、面材53の係止孔53aは下側端部に向かって係止孔53a、53a間の距離が大きくなるように形成されている。面材53が係止体52に設置されると、面材53は係止体52の接続部52Aより、上端が外側に傾斜する。したがって、図9、図10(b)に示すように、湾曲体11が首に設置された際に接続部52Aが水平方向に直交して又は接続部52Aの上端が前面側に傾斜していれば面材53は確実に上端が前面側に傾斜する。この場合、面材53と顔面との間に所定の距離が確保されるので、装着感が損なわれない。また、息等による面材53の曇りが軽減される。
【0047】
さらに、図9に示すように、係止部52Bの内側に所望の大きさの平面が形成されていれば、係止部52Bと面材53との接触面が大きくなるので、面材53が係止部52Bに係止するときの面材53の安定性が向上し、ズレにくくなります。係止部52B内側の平面の大きさは、面材53の大きさ等によって適宜に設定される。
【0048】
(その他の実施の形態)
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施の形態1のフェイスガードを首に装着した様子を表す斜視図である。
【図2】図1のフェイスガードの平面図である。
【図3】(a)図1の面材の正面図、(b)は図1の湾曲体に係止体が設置された様子を表す平面図、(c)は図3(b)の湾曲体に係止体が設置された様子を表す正面図である。
【図4】図1のフェイスガードを頭部に装着した様子を表す斜視図である。
【図5】実施の形態2におけるフェイスガードを首に装着した様子を表す斜視図である。
【図6】(a)は実施の形態3におけるフェイスガードの正面図、(b)は図6(a)の係止手段34の形態が異なるフェイスガードの正面図、(c)は図6(a)の係止手段34の形態が異なるフェイスガードの正面図。
【図7】図6(a)のフェイスガードが首に装着された様子を表す側面図である。
【図8】(a)実施の形態4におけるフェイスガードの正面図、(b)は図8(a)のフェイスガードが首に装着された様子を表す側面図である。
【図9】実施の形態5におけるフェイスガードを首に装着した様子を表す斜視図である。
【図10】(a)図9の面材の側面図、(b)は図9の湾曲体に係止体が設置された様子を表す平面図、(c)は図10(b)の湾曲体に係止体が設置された様子を表す正面図である。
【符号の説明】
【0050】
1………フェイスガード
2………フェイスガード
3………フェイスガード
4………フェイスガード
5………フェイスガード
11……湾曲体
11a…孔
12……係止体
12A…頭部
12B…胴部
13……面材
13a…係止孔
13b…挿通孔
13c…溝
22……係止体
22A…頭部
22B…胴部
23……面材
23a…係止孔
23b…挿通孔
31……湾曲部(湾曲体)
33……面材
34……係止手段
34a…凸部
34b…係止孔
34c…フック状部材
34d…ループ状部材
34e…切り込み
41……湾曲部
43……面材
44……係止手段
44a…凸部
44b…係止孔
52……係止体
52A…接続部
52B…係止部
53……面材
53a…係止孔
L1……面材に沿った係止孔間距離
L2……湾曲体に沿った頭部間距離
L3……係止体間の水平距離
L4……面材の外側部分間の水平距離
L5……耳の外側の面と首との水平距離
X………耳と耳とが結ばれた直線
C………中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する湾曲体と、
該湾曲体の外面に取り付けられる複数の係止体と、
該係止体に支持されると共に、係止させて湾曲状に保持される透明性を有する面材と
を備えることを特徴とするフェイスガード。
【請求項2】
前記係止体は前記湾曲体を含む面内で交叉する方向に前記面材に係止することを特徴とする請求項1に記載のフェイスガード。
【請求項3】
前記面材が下端部で前記係止体に支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェイスガード。
【請求項4】
前記面材と前記係止体とは着脱自在であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のフェイスガード。
【請求項5】
前記湾曲体は首に設置され、前記面材は自立可能であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のフェイスガード。
【請求項6】
前記湾曲体は取付られる前、平板状を呈し、可撓性を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のフェイスガード。
【請求項7】
透明性を有する可撓性の面材と、
該面材に接続され、帯状を呈する可撓性の湾曲部とを有し、
該湾曲部が首に設置された時に前記面材は自立可能であることを特徴とするフェイスガード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−189543(P2009−189543A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32980(P2008−32980)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(507308968)
【Fターム(参考)】