説明

フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリおよびその形成方法

【課題】 熱伝導性および静電気放電保護が改良されたフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリを提供する。
【解決手段】 1つの実施例においては、熱伝導性発泡基板と、この発泡基板に接着される複数の金属放射素子と、金属放射素子に隣接して支持されるレードームとを有するフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリである。別の実施例においては、熱伝導性基板と、熱伝導性基板に接着される複数の金属放射素子と、金属放射素子に隣接して支持されるレードームと、この放射素子に接触する、レードームを熱伝導性基板に接着するための静電気消散性接着剤とを有するフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリが開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
この開示は、フェーズドアレイアンテナに関し、より具体的には、熱伝導性および静電気放電保護が改良されたフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
この項における記述は、この開示に関連する背景情報を提供するのみであって、先行技術を構成するものではない。
【0003】
宇宙を拠点とする活動のための大規模に実現可能なフェーズドアレイアンテナを製造するとき、課題であるのは、大量生産が簡単であり、軽量および薄型で、厳しい性能要求に応えるフェーズドアレイラジエータアセンブリを製造することである。これらの要求には、内部ラジエータ構造を通した良好な熱伝導率と、アンテナの外側露出面における良好な寿命末期熱放射特性(太陽光吸収率および放射率)と、要求される低RF損失性能を損なうことのない、フローティングメタルエレメントに対する静電気放電(ESD)接地要求とが含まれる。加えて、選択される材料は、自然放射線環境によるまたは原子酸素(AO)侵食を通じた劣化に耐えることが可能でなくてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たとえば特定の市販の発泡体のような、RF特性が良好な既存の解決策は、典型的に、フェーズドアレイアンテナの受動冷却が必要とされる用途には一般に不適格な熱伝導性を有する。したがって、既に存在している発泡体は、概して、大規模に実現可能なフェーズドアレイアンテナのプリント配線板(PWB)モジュールからの熱を、このアンテナのラジエータアセンブリを通じて放散するためには不適格であると考えられている。アレイの端部でヒートパイプおよびラジエータを用いて熱を放散する既存の解決策は、重く、フェーズドアレイアンテナのための組込みおよび検査における複雑性を増大させる。このような解決策は、製造コストもまた著しく増大させることが多い。
【0005】
多くの現在のラジエータ設計は、隙間を作られたレードームを有し、このレードームは「サンシールドブランケット」とも呼ばれ、アンテナ開口面を覆って発泡タイルアセンブリの上方に配置される。この配置も、概して、熱を放散するためには不適格であると考えられている。ESD接地フローティングメタルパッチについて、既存の解決策は、各パッチの中央に接地ピンを設けることである。しかしながら、これを、発泡体で実現するのは非常に困難で複雑である。なぜなら、発泡体を貫通するめっきされたビアホールを製造することは、信頼性が実証済の標準PWBプロセスではなく、積層パッチ構成のためには、有用ではないかも知れないためである。
【0006】
概して、フェーズドアレイアンテナのための既存のラジエータ設計の主要な不利点は、その製造が非常に複雑であることである。現行の解決策は、フェーズドアレイアンテナを作成するのに十分に大量に製造するためには実用的ではない。また、現在入手可能な発泡タイルの熱伝導性は、熱を放散するためには低過ぎ、他の熱放散解決策(たとえばヒートパイプ)および他の接地方法(たとえば金属ピン)は、重量を追加する。その上、フルオロポリマーベースの接着剤は、宇宙放射線効果によって劣化する惧れがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
1つの局面において、フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリが開示される。このラジエータアセンブリは、熱伝導性発泡基板と、この発泡基板に接着される複数の金属放射素子と、金属放射素子に隣接して支持されるレードームとを含んでもよい。
【0008】
別の局面において、熱伝導性基板と、熱伝導性基板に接着される複数の金属放射素子と、金属放射素子に隣接して支持されるレードームと、この放射素子と接触する、レードームを熱伝導性基板に接着するための静電気消散性接着剤とを含んでもよいフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリが開示される。
【0009】
別の局面において、フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリを形成するための方法が開示される。この方法は、熱伝導性発泡基板上に複数の放射素子を形成するステップと、放射素子を覆ってレードームを被せるステップと、レードームをこの発泡基板に接着するステップとを含んでもよい。
【0010】
さらなる適用可能な分野は、この明細書中に記載される説明から明らかとなるであろう。説明および特定の例は、例示目的のみを意図するものであり、この開示の範囲を限定することを意図しないものであることが理解されるべきである。
【0011】
この明細書中に説明される図面は、例示目的のみのためのものであり、この開示の範囲を限定することは全く意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この開示の1つの実施例に従うフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリの破断斜視図である。
【図2】レードームを示さない図1のアンテナラジエータアセンブリのラジエータの平面図である。
【図3】図1のアンテナラジエータアセンブリの、図1中の断面線3−3に沿う側断面図である。
【図4】図1のアンテナラジエータアセンブリにおいて用いられる発泡基板の誘電特性を説明するグラフである。
【図5】図1のアンテナラジエータアセンブリにおいて用いられる発泡基板のロスタンジェントのグラフである。
【図6】図1のアンテナラジエータアセンブリの製造において行なわれる操作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、この開示、応用、または用途を限定することを意図しない。
【0014】
図1を参照して、この開示の1つの実施例に従うフェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリ10(以下「ラジエータアセンブリ」10)を示す。この実施例におけるラジエータアセンブリ10は、複数の独立した金属電磁放射/受信(以下単に「放射」)素子で構成される複数の放射層14および16を備える多層アセンブリを有する。「サンシールド」としても知られるレードーム12は、第1の放射層14を覆って配置され、第1の放射層14の第1の表面18に接着される。第1の放射層14の第2の表面20は、第2の放射層16の第1の表面22に接着される。ラジエータアセンブリ10全体は、RF給電をアンテナ放射素子10に提供するための電子回路(図示せず)を有するプリント配線基板24上に支持され基板24に電気的に結合されてもよいマイクロストリップラジエー
タを形成する。
【0015】
図2を参照して、以下の段落にさらに説明されるように、第1の放射層14は、フォトリソグラフィプロセスによって形成されてもよく、このプロセスでは、銅または別の適切な金属導体などの金属の層を堆積して、典型的には厚さが約0.001インチから0.004インチ(0.0254mmから0.1016mm)の間であるフィルム層が形成される。金属層は、次にマスクの使用を通じてエッチングされ、複数の独立した放射素子が形成されるように金属を取り除いてもよい。図1の金属放射素子は、第1の放射層14中では14aと符号を付けられ、第2の放射層16中では16aと符号を付けられている。金属放射素子14aおよび16aを、「フローティング」金属「パッチ」と考えてもよい。放射素子14aおよび16aは、図2において概ね正方形の形状を有するように示されるが、放射素子14aおよび16aは、たとえば円形、六角形、五角形、矩形などの任意の他の適切な形状を有するよう形成し得たことが理解されるであろう。また、放射素子は2層のみが図示されているが、ラジエータアセンブリ10は、2未満または2を超える層を含み、特定の用途のニーズに応え得ることが理解されるであろう。1つの実施例において、放射素子14aおよび16aは、各々、約0.520インチ(13.21mm)四方であってもよい。
【0016】
レードーム12は、本質的にRF透過性である任意の適切な材料で構築されてもよい。たとえば、レードーム12は、KAPTON(登録商標)で構築されてもよい。これに代わって、レードームは、多層積層品として構築されてもよい。
【0017】
図3を参照して、ラジエータアセンブリ10の一部分のより詳細な図を示す。ラジエータアセンブリ10は、レードーム12と、静電気消散性接着剤の層26と、第1のエポキシ樹脂フィルム接着剤層28と、第1の低RF損失、シンタクチックフォーム基板30と、第2のエポキシ樹脂フィルム接着剤層32と、第2の静電気消散性接着剤層34と、第3のエポキシ樹脂フィルム接着剤層36と、第2の低RF損失、シンタクチックフォーム基板38と、第4のエポキシ樹脂フィルム接着剤層40とを含む。層26、28、30、および32は、放射素子の第1の層14を形成していると見ることができ、層34、36、38、および40は、放射素子の第2の層16を形成していると見ることができる。エポキシ樹脂フィルム接着剤層28、32および36、40は、放射層14および16を形成するために用いられる金属箔を、それらそれぞれの発泡基板30および38にそれぞれ接着する働きをする。エポキシ樹脂フィルム接着剤層28、32および36、40は、また、さまざまな層が積層されラジエータアセンブリ10を形成するときに用いられる標準のプリント配線基板(PWB)処理溶液からシンタクチックフォーム基板30および38を封止する。エポキシ樹脂フィルム接着剤層28、32および36、40は、エポキシ樹脂ベースまたはシアン酸エステルベースの材料で構成されてもよい。これら両材料は、容易にフィルム接着剤にすることができ、両方とも良好な電気的特性を有する。
【0018】
図3に示すさまざまな層の厚さを変えて特定の用途のニーズに応えてもよいが、1つの例において、シンタクチックフォーム基板30および38は、各々厚さが約0.045インチから0.055インチ(1.143mmから1.397mm)の間である。静電気消散性接着剤26および34は、厚さがさまざまである層を形成してもよいが、1つの実施例においては、厚さが約0.001インチから0.005インチ(0.0254mmから0.127mm)の間である。エポキシ樹脂接着剤フィルム28、32、36、および40も、厚さを大きく変えて特定の用途のニーズに応えてもよいが、1つの実施例においては、厚さが約0.001インチから0.003インチ(0.0254mmから0.0762mm)である。レードーム12は、典型的に、厚さが約0.003インチから0.005インチ(0.0762mmから0.127mm)の間であってもよい。
【0019】
ラジエータアセンブリ10の顕著な特徴は、低RF損失、シンタクチックフォーム基板30および38を用いることである。発泡基板30および38は、これらそれぞれの放射層14または16の厚さを通過する優れた熱経路を各々形成する。よって、ラジエータアセンブリ10の「能動」冷却は不要である。「能動」冷却とは、適切な網状または格子状管を通じて流されラジエータアセンブリ10によって生成される熱を吸収しこの熱を宇宙空間に放散すべく熱放射体に輸送する水または何らかの他の冷却媒体を使用する冷却システムを意味する。能動冷却を用いると、フェーズドアレイアンテナシステムのコストならびに複雑性、大きさ、および重量が著しく増大する。したがって、シンタクチックフォーム基板30および38を用いることを通じて達成される受動冷却は、ラジエータアセンブリ10を、以前に製造されたフェーズドアレイラジエータアセンブリよりも、小寸法で、より重量が少なく、より低コストで、製造複雑性がより低いものにすることを可能にする。
【0020】
シンタクチックフォーム基板30および38は、各々、マイクロ波周波数領域において低損失特性を示す、完全に架橋され低密度の複合発泡基板として形成されてもよい。発泡基板30および38は、図4に示す誘電率および図5に示すロスタンジェントを各々有してもよい。図5において、発泡基板30または38を通過する電磁波の無線周波(RF)損失であるロスタンジェントは、約0.005であることが注目されるであろう。有利なことに、この損失は、広い帯域幅に亘っても比較的一定であり、約12GHzから約33GHzまで測定された。発泡基板30および38各々の熱抵抗は、好ましくは約50.2℃/W未満である。発泡基板30および38各々は、好ましくはまた、少なくとも約0.0015ワット/インチ・℃(W/inC)または少なくとも約0.0597ワット/メートル・ケルビン(W/mK)の熱伝導率を有する。市販されていて使用に適している1つの特定のシンタクチックフォームは、カリフォルニア州バレンシアのAptek Laboratories社から入手可能なDI-STRATE(登録商標)発泡タイルである。
【0021】
ラジエータアセンブリ10の構造のもう1つの顕著な利益は、静電気消散性接着剤26を用いてレードーム12をシンタクチックフォーム基板30へ接着することおよび静電気消散性接着剤34を用いてシンタクチックフォーム基板30をシンタクチックフォーム基板38へ接着することである。この例において、接着剤26および34は同一であるが、これらが静電気消散性特性を各々有するのであれば、僅かに異なる接着剤配合を用い得る。接着剤26は、各放射素子14aを覆い取囲んで延在し、各放射素子14aと物理的に接触する。この接着剤により、放射素子14a上に蓄積された一切の静電荷を、放射素子14aから奪い伝導することが可能になる。同じ構造が、放射素子16aを取囲み覆って延在し各放射素子と接触する静電気消散性接着剤34に適用される。ラジエータアセンブリ10が、図1に示すプリント配線基板24上に支持されるとき、静電気消散性接着剤26および34は、各々接地されることが理解されるであろう。静電気消散性接着剤26および34は、数パーセントの、たとえば5%の導電性ポリアニリン塩で各々ドープされたエポキシ樹脂接着剤、ポリウレタンベースの接着剤またはシアン酸エステル接着剤から形成されてもよい。ドーピングの厳密な量は、特定の用途のニーズによって決まるであろう。
【0022】
静電気消散性層26の別の重要な特性は、シンタクチックフォーム基板30への熱伝導経路の形成を助け、レードーム12と放射素子14aの最上面との間に典型的に存在するであろう隙間をなくすことである。レードーム12の内側表面と放射素子14aの間の隙間をなくすことによって、優れた熱経路が、レードーム12から第1の放射層14を通って形成される。静電気消散性接着剤34は、同様に機能し、第1のシンタクチックフォーム基板30から第2のシンタクチックフォーム基板38への熱の熱伝導性の促進を助け、その一方で、放射素子16a上に蓄積する一切の静電荷を徐々に減らす導電路を提供もする。
【0023】
次に図6を参照して、ラジエータアセンブリ10の形成における操作を説明するフローチャート100を示す。まず、操作102に示すように、エポキシ樹脂接着剤フィルム28、32および36、40を、それぞれ両シンタクチックフォーム基板30および38の両面に貼る。操作104において、銅箔を、発泡基板30および38に積層または銅電着し、発泡基板の両面を覆う。操作106において、次に積層を生成し、この積層は、最上層から最下層へ、銅箔、エポキシ樹脂フィルム接着剤、発泡体(たとえば発泡基板30)、エポキシ樹脂フィルム接着剤、および銅箔を含んでもよい。これは、シンタクチックフォーム基板30および38の各々に対して行う。
【0024】
操作108において、各積層を、エポキシ樹脂フィルム接着剤の硬化温度で、積層を硬化するのに十分な所定の硬化時間、真空またはラミネートプレスにかける。エポキシ樹脂が硬化した後、さらなるプリント配線基板処理(たとえば、フォトリソグラフィ、エッチング、めっきなど)を受けることができる材料「コア」が形成される。
【0025】
操作110において、フォトリソグラフィプロセスを用いて、銅箔の上に放射素子のマスクの像を形成する。操作112において、次にエッチングプロセスを用いて、放射素子14aおよび16aをそれぞれ放射層14および16上に形成するのに不要であろう銅を選択的に取り除く。
【0026】
操作114において、発泡体コアがフォトリソグラフィおよびエッチング処理を経た後に、静電気消散性接着剤を、最上層のコアに、および放射素子(すなわち、素子14aまたは16a)を既に上に形成されて有するすべてのその他のコア間に施す。操作116において、最上層コアの上面上の静電気消散性接着剤にレードームを貼る。操作118において、次に、最終積層(すなわち両方の発泡コアを含む積層)に、静電気消散性接着剤を硬化させ、すべての層を永久的に互いに接着し、アセンブリが形成される別の硬化処理をかける。操作120において、最終機械加工が行なわれ、過大な材料積層を切断し、アンテナラジエータアセンブリ10の最終寸法にする。
【0027】
この開示のラジエータアセンブリ10は、他のフェーズドアレイアンテナに必要とされる高価で複雑な能動加熱を必要とせず、さらに従来の製造プロセスを用いてコスト効率よく製造することができる。ラジエータアセンブリ10の受動冷却機能は、ラジエータアセンブリを、多くの以前に開発されたフェーズドアレイラジエータアセンブリよりもいっそう小型で、複雑性がより低く、より軽量で、より低コストにすることを可能にする。ラジエータアセンブリ10の受動冷却機能は、宇宙設置型のレーダおよび通信システムのためなどの、コスト、複雑性、または重量がともすれば能動冷却フェーズドアレイアンテナの使用を制限する用途において、ラジエータアセンブリ10が実施されることを可能にすることが期待される。
【0028】
さまざまな実施例が説明されたが、当業者は、この開示から逸脱することなくなされるかも知れない変形例または変更例を認めるであろう。例は、さまざまな実施例を説明し、この開示を限定することを意図しない。したがって、説明および請求項は、関連のある先行技術の観点から必要とされる制限のみで、自由に解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0029】
10 フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリ、12 レードーム、14,16 放射層、24 プリント配線基板、26,34 静電気消散性接着剤層、28,32,36,40 エポキシ樹脂フィルム接着剤層、30,38 発泡基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリであって、
熱伝導性発泡基板と、
前記発泡基板に接着される複数の金属放射素子と、
前記金属放射素子に隣接して支持されるレードームとを備える、フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項2】
前記発泡基板上に配置され、前記放射素子と接触する、前記放射素子の静電気接地のための静電気消散性接着剤層をさらに備える、請求項1に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項3】
前記静電気消散性接着剤層は、前記レードームを前記発泡基板に接着もする、請求項2に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項4】
前記放射素子と前記発泡基板の間に置かれる、前記放射素子を前記発泡基板に接着するためのフィルム接着剤をさらに備える、請求項2に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項5】
前記フィルム接着剤は、エポキシ樹脂フィルム接着剤を含む、請求項4に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項6】
前記発泡基板は、約50.2℃/W以下の熱抵抗を有する、請求項1に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項7】
前記発泡基板は、約11GHzから約33GHzの間の周波数範囲に亘って約0.005以下のロスタンジェントを有する、請求項1に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項8】
前記静電気消散性接着剤は、ポリアニリンでドープされた接着剤材料を含む、請求項1に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項9】
前記静電気消散性接着剤は、
ポリウレタン、
エポキシ樹脂、および
シアン酸エステルのうち1つを含む、請求項8に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項10】
前記発泡基板に面し前記発泡基板に接着される第1の表面と追加の発泡基板に接着される第2の表面とを有する追加の複数の放射素子をさらに備え、多層アセンブリを形成する、請求項1に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項11】
フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリであって、
熱伝導性基板と、
前記熱伝導性基板に接着される複数の金属放射素子と、
前記金属放射素子に隣接して支持されるレードームと、
前記放射素子に接触する、前記レードームを前記熱伝導性基板に接着するための静電気消散性接着剤とを備える、フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項12】
前記放射素子と前記発泡基板の間に置かれる、前記放射素子を前記発泡基板に接着するためのフィルム接着剤をさらに備える、請求項11に記載のアンテナラジエータアセンブ
リ。
【請求項13】
前記基板は、シンタクチックフォーム基板を含む、請求項11に記載のアンテナラジエータアセンブリ。
【請求項14】
フェーズドアレイアンテナラジエータアセンブリを形成するための方法であって、
熱伝導性発泡基板上に複数の放射素子を形成するステップと、
前記放射素子を覆ってレードームを被せるステップと、
前記レードームを前記発泡基板に接着するステップとを備える、方法。
【請求項15】
前記複数の放射素子を形成するステップは、前記熱伝導性発泡基板上に銅を電着させるステップと、前記銅の一部をエッチングして取除き放射素子を形成するステップとを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項16】
前記発泡基板上に前記放射素子を覆って静電気消散性接着剤を配置するステップと、前記静電気消散性接着剤を用いて、前記放射素子が前記発泡基板と前記レードームの間に挟持された状態で、前記レードームを前記発泡基板に接着するステップとをさらに備える、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−278617(P2009−278617A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97089(P2009−97089)
【出願日】平成21年4月13日(2009.4.13)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】