説明

フッ素化ポリエーテルポリアミンおよびフッ素化ポリエーテルポリアミンを製造する方法

組成物はアミン反応性フッ素化ポリエーテルとポリアミンとの縮合生成物を含む。組成物は水中に分散されていてもよい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
フッ素化ポリエーテルは、低い屈折率、耐汚れ性、潤滑性および高い撥水性を含む有用な特性を有する。従って、フッ素化ポリエーテルは、低い屈折率、清浄性、耐久性および耐引掻性の1つ以上を提供するために種々の保護被膜に導入されてきた。
【0002】
しかし、フッ素化ポリエーテルは、典型的には、有機溶媒、特に高価なフッ素化有機溶媒に可溶性または分散性であるのみである。更に、揮発性有機溶媒を含むこうした溶液または分散液を基材上に被覆する場合、化学配合物から揮発性有機溶媒を除去する産業における最近の傾向を想定すれば、有機溶媒以外の溶媒に可溶性または分散性であるフッ素化ポリエーテル材料が依然として必要とされ続けている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの態様において、本発明は、
式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアミノアルキル基、炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基またはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化1】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって表される少なくとも1種の化合物またはその酸塩を含む組成物であって、前記組成物が少なくとも3個のZ基を有し、前記組成物中の第一アミノ基および第二アミノ基の数が少なくとも3である組成物を提供する。
【0004】
もう1つの態様において、本発明は、
組成物を製造する方法であって、
(a)式
【化2】

(式中、
各Rfは独立して炭素原子数1〜8のフッ素化アルキレン基を表し、
3は炭素原子数1〜8のアルコキシ、フッ素または塩素を表し、
各xは独立して2以上の整数を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CH2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す)
によって記載される少なくとも1種の反応性フッ素化ポリエーテルを提供する工程と、
(b)式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基またはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化3】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
各nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって表される少なくとも1種のポリアミンであって、前記ポリアミンが組合せ合計で少なくとも3個の第一アミノ基および第二アミノ基を有するポリアミンを提供する工程と、
(c)それらのアミド縮合物を形成するのに十分な条件下で前記反応性フッ素化ポリエーテルと前記ポリアミンとを組み合わせる工程であって、ここで前記反応性フッ素化ポリエーテルの前記ポリアミンに対するモル比が少なくとも3である工程とを含む方法を提供する。
【0005】
本発明による組成物は、典型的には水性媒体中で分散性であり、多様な重合性誘導体のための用途の多い合成中間体である。
【0006】
もう1つの態様において、本発明は、
式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアミノアルキル基、炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基またはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化4】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって表される少なくとも1種の化合物またはその酸塩を含み、連続水相を有する分散液であって、前記組成物が少なくとも1個のZ基を有し、前記組成物中の第一アミノ基および第二アミノ基の数が少なくとも3である分散液を提供する。
【0007】
なおもう1つの態様において、本発明は、
分散液を製造する方法であって、
(a)式
【化5】

(式中、
各Rfは独立して炭素原子数1〜8のフッ素化アルキレン基を表し、
3は炭素原子数1〜8のアルコキシ、フッ素または塩素を表し、
各xは独立して2以上の整数を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CH2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す)
によって表される少なくとも1種の反応性フッ素化ポリエーテルを提供する工程と、
(b)式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基あるいはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化6】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
各nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって記載される少なくとも1種のポリアミンであって、前記ポリアミンが組合せ合計で少なくとも3個の第一アミノ基および第二アミノ基を有するポリアミンを提供する工程と、
(c)それらのアミド縮合物の水性分散液を形成するのに十分な条件下で前記反応性フッ素化ポリエーテルと前記ポリアミンとを組み合わせる工程とを含む方法を提供する。
【0008】
本明細書において用いられる時、第一アミノ基および第二アミノ基はアミド基を含まない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、例えば、エステル(例えば、炭素原子数1〜8のアルキルエステル)および酸ハロゲン化物(例えば、酸弗化物または酸塩化物)などの少なくとも1種のアミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体を第一アミンおよび/または第二アミンと縮合させる方法により調製してもよい組成物を提供する。
【0010】
有用なアミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体は、式
【化7】

によって表される。
【0011】
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表す。例えば、Rfは、CF2CF2CH2−、−CH2CF2CH2−などの部分フッ素化基、または−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF(CF3)−、−(CF25−または−(CF26−などの炭素原子数1〜6の過フッ素化アルキレン基であってもよい。各Rfが独立して選択されるので、−(RfO)x−は、従って、例えば、−(CF(CF3)CF2O)8−、−(CF2CF2O)3(CF(CF3)CF2O)12−、−(CF2CF2O)2(CF(CF3)CF2O)98(CF2CF2O)−、−CF2O(CF2CF2O)m(CF2O)mCF2−(ここで、m/nの比は0.2/1〜5/1(例えば、0.5/1〜3/1または0.7/1〜1.6/1の範囲内)の範囲内であり、数平均分子量(Mn)は500〜10,000g/モルの範囲内である)または−CF(CF3)(OCF2CF(CF3))nO(CF25O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)−(ここで、n+mは6〜12以下の範囲内である)を表してもよい。
【0012】
各xは独立して2以上の整数を表す。例えば、xは3より大きくてもよいか、または4より大きくてもよい。
【0013】
3は炭素原子数1〜8のアルコキシ基、フッ素または塩素を表す。例えば、R3はメトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはブトキシであってもよい。R3は直鎖、環式および/または分岐であってもよい。
【0014】
アミン反応性末端基を有するこうしたフッ素化ポリエーテルを製造する方法は周知されている。こうした化合物の調製のための更なる詳細な手順は、例えば、米国特許第3,242,218号明細書(ミラー(Miller))、同第3,322,826号明細書(ムーア(Moore))、同第3,250,808号明細書(ムーア(Moore)ら)、同第3,274,239号明細書(セルマン(Selman))、同第3,293,306号明細書(レ・ブリュー(Le Bleu)ら)、同第3,810,874号明細書(ミトシュ(Mitsch)ら)、同第3,544,537号明細書(ブレース(Brace))、同第3,553,179号明細書(バートレット(Bartlett))、同第3,864,318号明細書(カポリシオ(Caporiccio)ら)、同第4,321,404号明細書(ウィリアムズ(Williams)ら)、同第4,647,413号明細書(サブ(Savu))、同第4,818,801号明細書(ライス(Rice)ら)、同第4,472,480号明細書(オルソン(Olson))、同第4,567,073号明細書(ラーソン(Larson)ら)、米国特許第4,830,910号明細書(ラーソン(Larson))および同第5,306,758号明細書(ペレリト(Pellerite))において見られる。アミン反応性末端基を有するフッ素化ポリエーテルは一定範囲の分子量範囲で一般に入手できるけれども、幾つかの用途において、フッ素化ポリエーテルの数平均分子量が少なくとも1,000g/モルであることが望ましい場合がある。但し、これは必須条件ではない。
【0015】
アミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体は、アミド縮合物を形成するために組合せ合計で少なくとも3個(例えば、4個、5個、6個、10個、20個、50個、100個またはそれらより多い個数さえある)の第一アミン窒素原子および第二アミン窒素原子を有するポリアミンと組み合わされる。本発明の水性分散液を形成するために組み合わされるアミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体のアミンに対するモル比は零より大きいあらゆる比を有してもよい。しかし、水性分散液として以外の形態でアミド縮合物を形成する場合に用いてもよいアミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体のモル比は少なくとも3(例えば、3:1、4:1、5:1、10:1、20:1、50:1まで、またはそれ以上)である。より高いモル比は、低エネルギー基材を組成物で被覆しようとする用途のために典型的に望ましい一方で、低い比は水分散性が必要である場合に典型的に望ましい。2種以上のアミド縮合物を例えば統計的混合物(例えば、2.5:1縮合物)の場合のようにブレンドしてもよい。但し、こうした混合物が少なくとも3:1のモル比を有する幾つかの材料を含むことは認められるであろう。
【0016】
ポリアミンへのアミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体の添加の化学量論比は、得られたアミド縮合物が、例えばアミド縮合物に追加の官能基を共有結合させるために用いてもよい少なくとも1個または少なくとも2個でさえある第一アミノ基および/または第二アミノ基を有するように選択してもよい。
【0017】
典型的には、第一アミノ基は第二アミノ基よりアミン反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体に対して反応性である。従って、第二アミノ基よりむしろ第一アミノ基との優先的な反応を引き起こすために縮合条件を制御することが典型的に可能である。例えば、エステル基を有するフッ素化ポリエーテルでは、50℃から80℃に至る範囲内の反応温度は、第一アミノ基によるアミド縮合物を典型的にもたらすが、形成するためにより高い温度(例えば100〜120℃)を典型的に必要とする第二アミノ基ではもたらさない。
【0018】
一実施形態において、ポリアミンのアミノ基の一部または全部は、アミン反応性基(例えば、エステル、アルキルカーボネート、酸ハロゲン化物などの酸誘導体)との反応により失活されうる場合があり、第2の工程において、フッ素化ポリエーテルはポリアミンの残りのアミノ基(例えば第一アミノ基および/または第二アミノ基)と反応することが可能である。1つの有用な方法において、第一アミンの失活は、1個以上の第二アミノ基とアミノ反応性フッ素化ポリエーテル酸誘導体の反応後に後で除去することが可能である1個以上のアミン保護基(すなわち遮断基)を用いて実行してもよい。有用なアミン保護基ならびに保護基の使用および除去のための方法は化学技術上周知されている。
【0019】
有用なポリアミンは式X1(NHR2n2によって記載される。
式中
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、ヘキシル、イソオクチル)、炭素原子数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、クロロフェニル、ナフチル)、炭素原子数7〜15のアルカリール基(例えば、4−トリル、2−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、オクチルフェニル)または炭素原子数7〜15のアラルキル基(例えば、フェニルエチル、2−シクロフェニルヘキシル、(2’,4’−ジメチルフェニル)プロピル、フェニルノニル)を表す。X1は直鎖、環式および/または分岐であってもよい。
【0020】
2は−NR1Hを表す。
【0021】
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソオクチル)、炭素原子数2〜8のアミノアルキル基または炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基を表す。R1は、直鎖、環式および/または分岐であってもよい。
【0022】
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基(例えば、エチレン、プロピレン、へキシレン)を表す。R2は直鎖、環式および/または分岐であってもよい。
【0023】
nは2より大きい整数(例えば、3、4、5、15、50、100またはそれ以上)を表す。
【0024】
有用なポリアミンの例には、少なくとも3個のアミノ基を有するポリアミンが挙げられる。ここで、3個のアミノ基は第一、第二またはそれらの組み合わせである。例には、H2N(CH2CH2NH)2H、H2N(CH2CH2NH)3H、H2N(CH2CH2NH)4H、H2N(CH2CH2NH)5H、H2N(CH2CH2CH2NH)2H、H2N(CH2CH2CH2NH)3H、H2N(CH2CH2CH2CH2NH)2H、H2N(CH2CH2CH2CH2CH2CH2NH)2H、H2N(CH23NHCH2CH=CHCH2NH(CH23NH2、H2N(CH24NH(CH23NH2、H2N(CH23NH(CH24NH(CH23NH2、H2N(CH23NH(CH22NH(CH23NH2、H2N(CH22NH(CH23NH(CH22NH2、H2N(CH23NH(CH22NH2、C65NH(CH22NH(CH22NH2およびN(CH2CH2NH23ならびにエチレンイミン(すなわちアジリジン)の直鎖または分岐の(デンドリマーを含む)ホモポリマーおよびコポリマーなどの高分子ポリアミンが挙げられる。こうした多くの化合物は、例えば、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Compay(Milwaukee,WI))またはコネチカット州ウォーターベリーのプファルツ・アンド・バウアー(Pfaltz and Bauer,Inc.(Waterbury,CT))などの一般化学品供給業者から購入することが可能であるか、または入手できる。
【0025】
幾つかの実施形態において、本発明による組成物は有機溶媒および/または水に分散性または可溶性である。例えば、本発明による組成物は、少なくとも5wt%、10wt%または20wt%から30wt%まで、あるいはそれ以上の水性分散液または水溶液を含んでよく、よって例えば組成物の水性無溶媒の配合物の処方を可能にする。典型的には、分散性および溶解性は、組成物中の第一アミン基、第二アミン基および第四アミン基対フッ素化ポリエーテル基の比に応じて少なくともある程度異なる。より高い比は分散性および/または溶解性に好都合である。
【0026】
本発明による組成物は、精製形態であろうと分散液としてであろうと、基材上に保護被膜および/または滑らかな被膜を形成するために有用である。
【0027】
本発明の組成物は、遊離塩基形態でまたは酸塩として存在してもよい(例えば、組成物の遊離塩基形態の塩および硫酸、硝酸、塩酸、酢酸などのブレンステッド酸の塩)。アミンの酸塩を形成し単離する方法は当業者の能力内に十分入る。
【0028】
本発明の目的および利点を以下の非限定的な実施例によって更に例示するが、これらの実施例の中で挙げた特定の材料および材料の量、ならびに他の条件および詳細は本発明を不当に限定すると解釈されるべきではない。
【実施例】
【0029】
特に注記がない限り、実施例および明細書の残りの中のすべての部、百分率、比などは重量による。実施例の中で用いられるすべての試薬は、例えば、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・カンパニー(Aldrich Compay(Milwaukee,WI))またはコネチカット州ウォーターベリーのプファルツ・アンド・バウアー(Pfaltz and Bauer,Inc.(Waterbury,CT))などの一般化学品供給業者から購入したか、または入手できるか、あるいは従来の方法によって合成してもよい。
【0030】
以下の実施例全体を通して以下の略号を用いる。
【0031】
【表1】

【0032】
更に、以下で用いられる時、mm=ミリメートル、g=グラム、mg=ミリグラム、mol=モル、mmol=ミリモル、meq=ミリ当量、mL=ミリリットルおよびC65=フェニルである。
【0033】
実施例1
この実施例は、FC−1とH2N(CH2CH2NH)5Hの4:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0034】
500mLのフラスコ内で、200gのFC−1(200ミリモル)を11.62gのH2N(CH2CH2NH)5H(50ミリモル)と混合し、機械的に攪拌しつつ100〜110℃で加熱した。20分未満において、混合物は透明均質溶液になった。加熱を5時間以上にわたり続け、その時点で、赤外線分光分析は、FC−1のエステルカルボニル基による1787cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1718cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0035】
ロータリーエバポレータを用いて減圧下でメタノールを除去した後、得られた残留物5.4gを40gの水および5gのイソプロパノールに分散させた。ロータリーエバポレータを用いて減圧下でイソプロパノールを除去して、pH約8の36.5gの淡黄色透明液をもたらした。液は固形物13.8wt%であった。
【0036】
実施例2
この実施例は、FC−1とH2N(CH2CH2NH)5Hの3:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0037】
密封された120mLのガラス管内で、10g(10ミリモル)のFC−1を0.77gのH2N(CH2CH2NH)5H(3.3ミリモル)と混合し、混合物を磁気攪拌しつつ4時間にわたり110℃で加熱した。赤外線分光分析は、FC−1のエステルカルボニル基による1787cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1711cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。得られた製品は淡黄色液であった。
【0038】
実施例3
この実施例は、FC−1とH2N(CH2CH2NH)5Hの2:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0039】
密封された120mLのガラス管内で、20g(20ミリモル)のFC−1を2.32gのH2N(CH2CH2NH)5H(10ミリモル)と混合し、混合物を磁気攪拌しつつ4時間にわたり110℃で加熱した。赤外線分光分析は、FC−1のエステルカルボニル基による1787cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1712cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0040】
得られた製品のサンプル20gを高速で攪拌しつつ約80℃の温度で82gの水に添加し、固形物17wt%である透明液をもたらした。
【0041】
実施例4
この実施例は、FC−1とH2N(CH2CH2CH2NH)5Hの1.5:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0042】
密封された120mLのガラス管内で、15g(15ミリモル)のFC−1を1.31gのH2N(CH2CH2CH2NH)5H(10ミリモル)と混合し、混合物を磁気攪拌しつつ4時間にわたり110℃で加熱した。赤外線分光分析は、FC−1のエステルカルボニル基による1787cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1712cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0043】
得られた製品のサンプル15gを高速で攪拌しつつ約80℃の温度で10分にわたり120gの水および20gのイソプロパノールの溶液に添加した。減圧下でのイソプロパノールおよび水の蒸発は、固形物13.6wt%である110.3gの透明液をもたらした。
【0044】
実施例5
この実施例は、FC−1とN(CH2CH2NH23の2:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0045】
密封された120mLのガラス管内で、40g(40ミリモル)のFC−1を2.92gのN(CH2CH2NH23(20ミリモル)と混合し、混合物を磁気攪拌しつつ2時間にわたり110℃で加熱した。赤外線分光分析は、FC−1のエステルカルボニル基による1787cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1710cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0046】
得られた製品のサンプル10gを高速で攪拌しつつ約80℃の温度で10分にわたり120gの水および10gのイソプロパノールの溶液に添加した。減圧下でのイソプロパノールおよび水の蒸発は、固形物10wt%である100gの透明液をもたらした。
【0047】
実施例6
この実施例は、FC−1とH2N(CH2CH2NH)5Hの2:1モル比アミド縮合物の酸塩の調製を記載している。
【0048】
密封された120mLのガラス管内で、20.58gのFC−1(20ミリモル)を2.32gのH2N(CH2CH2NH)5H(10ミリモル)と混合し、混合物を磁気攪拌しつつ4時間にわたり110℃で加熱した。赤外線分光分析は、FC−1のエステルカルボニル基による1787cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1718cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0049】
得られた製品を高速で攪拌しつつ約80℃で150gの水中の2.7gの酢酸の溶液に添加した。固形物14.26wt%である液体を得、その液体は6.5〜7の範囲内のpHを有していた。
【0050】
実施例7
この実施例は、FC−2とH2N(CH2CH2NH)5Hの2:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0051】
50g(41.29ミリモル)のFC−2および4.80g(20.64ミリモル)のH2N(CH2CH2NH)5Hを両方とも室温でフラスコに投入し、曇った溶液をもたらした。フラスコを回転させ、混合物の温度は45℃に上昇し、ウォーターホワイトの液体をもたらした。それを55℃で一晩加熱した。
【0052】
赤外線分光分析は、FC−2のエステルカルボニル基による1793cm-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1713cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。その後、製品を75℃およびアスピレータ圧力でロータリーエバポレータ上に置いてメタノールを除去し、若干黄色の粘性液をもたらした。
【0053】
実施例8
この実施例は、FC−2とH2N(CH2CH2NH)9.44Hの2:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0054】
28.71g(23.71ミリモル)のFC−2および5.01gのH2N(CH2CH2NH)9.44H(Mn=423g/モル、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Compay)からカタログ番号46,853−3として入手できる。11.84ミリモル)を4オンス(120mL)のボトルに投入した。混合物をマグネチックスターラーで75℃で1時間にわたり加熱し、乳状の曇った液体を生じた。反応温度を100℃に挙げ、もう1時間にわたり反応を続けた。しかし、混合物はなお透明ではなかった。赤外線分光分析は、FC−2のエステルカルボニル基による1793-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1713cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0055】
実施例9
この実施例は、FC−2とH2N(CH2CH2NH)9.44Hの5:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0056】
30.10g(24.86ミリモル)のFC−2および2.01gのH2N(CH2CH2NH)9.44H(Mn=423g/モル、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Compay)からカタログ番号46,853−3として入手できる。4.96ミリモル)を4オンス(120mL)のボトルに投入した。混合物をマグネチックスターラーで110℃で10分わたり反応させ、透明溶液を生じた。赤外線分光分析によって、1709cm-1でより強い新たな吸収(>90%)を伴って1791cm-1で小さい吸収(<10%)を観察し、未終了の反応を示した。2時間にわたり反応を続けた後、赤外線分光分析は、FC−2のエステルカルボニル基による1793-1での吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1706cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0057】
実施例10
この実施例は、FC−2と−(NHCH2CH2x−(N(CH2CH2NH2)CH2CH2y−の2:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0058】
24.22g(20ミリモル)のFC−2および6.0gの−(NHCH2CH2x(N(CH2CH2NH2)CH2CH2y−(Mn=600g/モル、Mw=800g/モル、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Compay)からカタログ番号40,871−9として入手できる。10ミリモル)を4オンス(120mL)のボトルに投入した。混合物を2時間、110度で反応させた。混合物は曇って高い粘性のままであった。赤外線分光分析は、FC−2のエステルカルボニル基による1787-1cmでの吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1714cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0059】
得られた材料の部分(10g)を50gの水および10gのイソプロパノールと混合した。それを相分離した。5%水性塩酸の添加によって、透明溶液を得た。
【0060】
実施例11
この実施例は、FC−2と−(NHCH2CH2x(N(CH2CH2NH2)CH2CH2y−の8:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0061】
30.0gのFC−2(24.77ミリモル)および1.86gの−(NHCH2CH2x(N(CH2CH2NH2)CH2CH2y−(Mn=600g/モル、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Compay)からカタログ番号40,871−9として入手できる。3.1ミリモル)を4オンス(120mL)のボトルに投入した。混合物を2時間にわたり110℃で加熱して、透明液をもたらした。赤線分光分析は、FC−2のエステルカルボニル基による1787-1cmでの吸収帯が完全に消失し、対応するアミド連結による1713cm-1での新たな吸収帯が観察されたことを示した。
【0062】
実施例12
この実施例は、FC−2と−(NHCH2CH2x(N(CH2CH2NH2)CH2CH2y−の20:1モル比アミド縮合物の調製を記載している。
【0063】
平均Mw=2000g/モルの10g(0.0025ミリモル)のポリエチレンイミン分岐ポリマー(水中の50重量%溶液、アルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Compay)からカタログ番号40,870−0として入手できる)を100mLのフラスコに入れた。60g(0.050ミリモル)のFC−2および10mLのジメチルホルムアミドをフラスコに添加した。溶液をよく攪拌し、後で溶液を窒素下で2日にわたり80〜90℃に加熱した。反応混合物は反応後に1相になり、得られた製品を少量の冷水で3回洗浄することにより得られた製品を精製した。
【0064】
本発明の種々の修正および変更を本発明の範囲および精神を逸脱せずに当業者によって行ってもよい。本発明は本明細書に記載された例示的な実施形態に不当に限定されるべきではないことが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアミノアルキル基、炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基またはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化1】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって表される少なくとも1種の化合物またはその酸塩を含む組成物であって、前記組成物が少なくとも3個のZ基を有し、前記組成物中の第一アミノ基および第二アミノ基の数が少なくとも3である組成物。
【請求項2】
各Rfは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
1は式
【化2】

(式中、aは2より大きい整数である)
によって表される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
2は−CH2CH2−であり、nは5である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
1は式
【化3】

(式中、aは4より大きい整数である)
によって表される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
各R2は独立して炭素原子数2または3のアルキレン基を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
2は−NH2を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
1はHを表す、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
nは4より大きい整数を表す、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1種の化合物は組合せ合計で少なくとも20個のZ基を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
組成物を製造する方法であって、
(a)式
【化4】

(式中、
各Rfは独立して炭素原子数1〜8のフッ素化アルキレン基を表し、
3は炭素原子数1〜8のアルコキシ、フッ素または塩素を表し、
各xは独立して2以上の整数を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CH2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す)
によって表される少なくとも1種の反応性フッ素化ポリエーテルを提供する工程と、
(b)式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基あるいはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化5】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
各nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって記載される少なくとも1種のポリアミンであって、前記ポリアミンが組合せ合計で少なくとも3個の第一アミノ基および第二アミノ基を有するポリアミンを提供する工程と、
(c)それらのアミド縮合物を形成するのに十分な条件下で前記反応性フッ素化ポリエーテルと前記ポリアミンとを組み合わせる工程であって、ここで前記反応性フッ素化ポリエーテルの前記ポリアミンに対するモル比が少なくとも3である工程とを含む方法。
【請求項12】
前記反応性フッ素化ポリエーテルの前記ポリアミンに対するモル比は少なくとも5である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記反応性フッ素化ポリエーテルの前記ポリアミンに対するモル比は少なくとも20である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
各Rfは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
1は式
【化6】

(式中、aは2より大きい整数である)によって表される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
2は−CH2CH2−であり、nは5である、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
1は式
【化7】

(式中、aは4より大きい整数である)によって表される、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
各R2は独立して炭素原子数2または3のアルキレン基を表す、請求項11に記載の組成物。
【請求項19】
2は−NH2を表す、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
1はHを表す、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
nは4より大きい整数を表す、請求項11に記載の方法。
【請求項22】
式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアミノアルキル基、炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基またはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化8】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって表される少なくとも1種の化合物またはその酸塩を含み、連続水相を有する分散液であって、前記組成物が少なくとも1個のZ基を有し、前記組成物中の第一アミノ基および第二アミノ基の数が少なくとも3である分散液。
【請求項23】
各Rfは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す、請求項22に記載の分散液。
【請求項24】
1は式
【化9】

(式中、aは2より大きい整数である)によって表される、請求項22に記載の分散液。
【請求項25】
2は−CH2CH2−であり、nは5である、請求項22に記載の分散液。
【請求項26】
1は式
【化10】

(式中、aは4より大きい整数である)によって表される、請求項22に記載の分散液。
【請求項27】
各R2は独立して炭素原子数2または3のアルキレン基を表す、請求項22に記載の分散液。
【請求項28】
2は−NH2を表す、請求項22に記載の分散液。
【請求項29】
1はHを表す、請求項28に記載の分散液。
【請求項30】
nは4より大きい整数を表し、前記組成物は少なくとも3個のZ基を有し、前記組成物中の第一アミノ基および第二アミノ基の数は少なくとも2である、請求項22に記載の分散液。
【請求項31】
少なくとも1種の化合物は少なくとも20個のZ基を含む、請求項22に記載の分散液。
【請求項32】
前記分散液は有機溶媒を本質的に含まない、請求項22に記載の分散液。
【請求項33】
前記分散液は酸塩を含まない、請求項22に記載の分散液。
【請求項34】
少なくとも1種の化合物は少なくとも2個のZ基を有する、請求項22に記載の分散液。
【請求項35】
少なくとも1種の化合物は少なくとも3個のZ基を有する、請求項22に記載の分散液。
【請求項36】
分散液を製造する方法であって、
(a)式
【化11】

(式中、
各Rfは独立して炭素原子数1〜8のフッ素化アルキレン基を表し、
3は炭素原子数1〜8のアルコキシ、フッ素または塩素を表し、
各xは独立して2以上の整数を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CH2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す)
によって表される少なくとも1種の反応性フッ素化ポリエーテルを提供する工程と、
(b)式X1(NR12n2
(式中、
1は、H、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基を表し、
2は−NR1Hを表し、
各R1は独立してH、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のヒドロキシアルキル基あるいはZを表し、
各R2は独立して炭素原子数2〜8のアルキレン基を表し、
Zは
【化12】

を表し、
各Rfは独立して炭素原子数1〜6のフッ素化アルキレン基を表し、
各Qは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表し、
各nおよびxは独立して2より大きい整数を表す)
によって表される少なくとも1種のポリアミンであって、前記ポリアミンが組合せ合計で少なくとも3個の第一アミノ基および第二アミノ基を有するポリアミンを提供する工程と、
(c)それらのアミド縮合物の水性分散液を形成するのに十分な条件下で前記反応性フッ素化ポリエーテルと前記ポリアミンとを組み合わせる工程とを含む方法。
【請求項37】
各Rfは独立して−CF2−、−CF(CF3)−、−CF2CF2−、−CF2CF2CF2−、−CF2CF(CF3)−、−CF(CF3)CF2−、−CF2CF2CH2−、−CF2CH2−または−CF(CF3)CH2−を表す、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
1は式
【化13】

(式中、aは2より大きい整数である)によって表される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
2は−CH2CH2−であり、nは5である、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
1は式
【化14】

(式中、aは4より大きい整数である)によって表される、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
各R2は独立して炭素原子数2または3のアルキレン基を表す、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
2は−NH2を表す、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
1はHを表す、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記分散液は有機溶媒を本質的に含まない、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
前記分散液は酸塩を含まない、請求項36に記載の方法。
【請求項46】
反応性フッ素化ポリエーテルのポリアミンに対するモル比は少なくとも2である、請求項36に記載の方法。
【請求項47】
反応性フッ素化ポリエーテルのポリアミンに対するモル比は少なくとも3である、請求項36に記載の方法。
【請求項48】
反応性フッ素化ポリエーテルのポリアミンに対するモル比は少なくとも20である、請求項36に記載の方法。

【公表番号】特表2007−536395(P2007−536395A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511370(P2007−511370)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/010907
【国際公開番号】WO2005/113644
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】