説明

フルオロ置換アルカン酸のエステルの組成物

RCFCIC(OAc)=CHC(O)OR(II);RCFHC(O)CHC(O)OR(IV);RCFHC(OAc)=CHC(O)OR(V);およびRCFHCH(OAc)CHC(O)OR(VI)からなる群から選択される式の化合物;または式(I)RCFCIC(O)CHC(O)ORおよび式(II)の化合物;式(IV)および式(V)の化合物;もしくは式(IV)および式(VI)の化合物、を含むか、あるいはそれらから本質的になるフルオロ置換アルカン酸のエステルの組成物;式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である。式(I)および/または式(II)の化合物を還元する方法、およびこのような還元から得られる組成物。式(I)の化合物を式(II)の化合物から分離する方法であって、このような化合物を含む組成物に蒸留操作を施すステップを含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年2月19日に出願された米国仮特許出願第61/153897号の利益を主張し、その内容全体を、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、例えば、フルオロクロロアルキルカルボン酸クロリドのケテンへの添加と、その後のエステル化により得ることができるフルオロ置換アルカン酸のエステルの組成物に関する。
【0003】
4,4−ジフルオロ−3−オキソ−ブタン酸のエステル、特にそのエチルエステルは、化学合成における構築ブロックとして有用である。例えば、これらのエステルは、ピラゾールカルボキサニリド殺真菌剤の製造のための中間体である3−ジフルオロメチル−4−ピラゾール−カルボン酸エステルの調製に有用である。このような殺真菌剤の調製は、(特許文献1)に記載されている。
【0004】
4−フルオロ置換3−オキソ−アルカン酸のエステル、例えば、5,5,5−トリフルオロ−4−フルオロ−3−オキソ−ペンタン酸エステルは溶剤として好適である。
【0005】
4,4−ジフルオロ−3−オキソ−アルカン酸のエステルを調製する既知の方法は、4,4−ジフルオロ−3−オキソ−ブタン酸のエステルの例で以下に記載されている。4,4−ジフルオロ−3−オキソ−ブタン酸のメチルエステルおよびエチルエステルは、塩基性条件下で酢酸エステルとの縮合により調製され得る。代替経路は、(特許文献2)に記載されている。その参考文献によれば、第三級アミン、例えば、ピリジンの存在下で、ポリフルオロカルボン酸クロリドまたは無水物をカルボン酸クロリドと反応させる。次いで、エステル化が、アルコール、例えば、メタノールまたはエタノールを用いて行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,498,624号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第A0694526号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、新規な生成物の化学合成において有用な新規な構築ブロックを提供することである。この目的は、特許請求の範囲に大要が示されたとおりの本発明によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、式(I)
RCFClC(O)CHC(O)OR (I)
の化合物、
および式(II)
RCFClC(OAc)=CHC(O)OR (II)
の化合物を含む特定の組成物に関し、
式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である。Rは、好ましくはFを表す。Rは、好ましくはメチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピルを表す。Rがエチルを表す場合、特に好ましい。
【0009】
このような組成物は、例えば、式(III)
RCFClC(O)X (III)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Xは、離脱基、好ましくはハロゲン、より好ましくはClである)の化合物をケテンと反応させ、それにより、少なくともケテンと式(III)の化合物との付加生成物を含む第1の反応生成物を形成し、および前記付加生成物の少なくとも一部にエステル化工程を施すことによって得ることができる。
【0010】
この反応は、その内容が参照により本明細書で本特許出願に組み込まれるPCT出願国際公開第2009/021987号パンフレットに記載された条件下で行うことができる。
【0011】
式(III)の化合物とケテンとの間のモル比は、反応生成物中の式(I)の化合物と式(II)の化合物との間のモル比に影響を与える。反応媒体に供給されるケテンの量を制御することにより、所望の化合物(I)または(II)の収率をそれぞれ高めることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
第1の実施形態では、式(III)とケテンとの間のモル比は、1:0.95〜1:3.5、好ましくは1:1〜1:3である。この実施形態により、1:0.01〜1:0.5、好ましくは1:0.1〜1:0.2である式(I)の化合物と式(II)の化合物との間のモル比を有する本発明による組成物を得ることが可能になる。
【0013】
別の実施形態では、式(III)の化合物とケテンとの間のモル比は、1:3.5超〜1:5、好ましくは1:4〜1:5である。この実施形態により、0.01:1〜0.5:1、好ましくは0.01:1〜0.2である式(I)の化合物と式(II)の化合物との間のモル比を有する本発明による組成物を得ることが可能になる。
【0014】
別の実施形態では、式(II)の化合物は、特に、式(III)の化合物とケテンとの反応について本明細書で記載される条件下で、式(I)の化合物をケテンと反応させることによって生成され得る。
【0015】
付加工程は、気相または液相で行うことができる。好ましくは、圧力は、液相中に存在している式(III)の化合物中にガス状ケテンが導入されるように選択される。温度は、好ましくは−50℃〜+60℃の範囲、最も好ましくは−30℃〜+10℃の範囲である。好ましくは、圧力は、周囲圧力に一致するが、周囲圧力より高いことが可能である。好ましくは、圧力は、5バール(絶対圧)以下である。
【0016】
必要に応じて、付加反応は、非プロトン性有機溶媒中、例えば、脂肪族もしくは芳香族炭化水素、またはハロゲン化炭化水素中、例えば、クロロホルムもしくはジクロロメタンなどの塩素化炭化水素中で行うことができる。良好な結果は、ジクロロメタンで得られた。
【0017】
エステル化は、任意の既知の方法で行うことができる。非常に単純な実施形態では、塩基の非存在下または存在下で酸クロリドとそれぞれのアルコールとの反応が提供される。
【0018】
エステル化工程は好ましくは、液相で行われる。好ましくは、圧力は周囲圧力に等しい。圧力は、周囲圧力を超えていても、例えば、最大5バール(絶対圧)であってもよい。温度は、好ましくは−50℃〜+5℃の範囲、最も好ましくは−30℃〜+5℃の範囲である。
【0019】
酸クロリドとアルコールとの間のモル比は、好ましくは1:0.8〜1:2.0の範囲にある。
【0020】
必要に応じて、付加反応は、塩基、例えば、第三級アミンにより促進され得る。塩基が添加される場合、反応混合物を冷却することが適切である。あるいは、エステル化は、米国特許第6,525,213号明細書および同第5,405,991号明細書に記述されたとおりのオニウム塩の存在下で行うことができる。この種の反応の利点は、エステル相が分離することができ、これが単離を非常に容易にすることである。塩基が適用されない場合、反応混合物からの反応生成物であるHClを除去することが有利である。これは、減圧をかけ、不活性ガス、例えば、窒素、アルゴンもしくはさらに乾燥空気を、反応混合物の中を通過させることによって、または反応混合物を加熱することによって達成され得る。
【0021】
本発明はさらに、反応において中間体として式(II)の化合物を使用して、例えば、環状フルオロ化合物を形成するなどのさらなる化合物を形成する方法に関する。一部の実施形態では、式(II)中のRは、Fであってもよく、および/または式(II)中のRは、メチル、エチルもしくはプロピル、好ましくはエチルであってもよい。
【0022】
本発明はまた、式(I)の化合物を式(II)の化合物から分離する方法であって、式(I)および式(II)のこれらの化合物を含む組成物に蒸留操作を施すステップを含む方法に関する。例えば、第1の蒸留によって、例えば、減圧下で、溶媒に溶解させたケテンと式(III)の化合物との反応により得られた反応混合物から、溶媒を除去することができ、第1の蒸留から得られた濃縮生成物物質に第2の蒸留を施すことができ、これは、前記第2の蒸留から、少なくとも、それぞれ式(I)または式(II)の化合物に富んだ留分を回収するための好ましくは分留である。
【0023】
本発明はまた、式(I)および/または式(II)の化合物を還元する方法に関する。
【0024】
第1の実施形態では、本発明による還元方法は、アルコールの存在下で、好ましくはそのアルコールが場合により行われるエステル化工程で適用されて、任意の前記化合物またはそれらの組成物を亜鉛と反応させるステップを含む。例えば、この反応は、金属亜鉛によって、国際公開第2005/085173号パンフレットに記載されたとおりに行うことができる。アルコールは、プロトン源として好適に存在する。有利には、アルコールは、特に本明細書に記載されるとおりに、式(I)および式(II)の化合物のエステル基のアルコールに一致する。アルコールは、式(I)および式(II)の化合物のモルの合計に対するモル比が少なくとも1、しばしば少なくとも2で存在し得る。1つの特定の態様では、アルコールは、亜鉛との反応のための溶媒として使用される。
【0025】
第2の特定の実施形態では、本発明による還元方法は、水素化触媒の存在下で任意の前記化合物またはそれらの組成物を水素と反応させるステップを含む。好適な水素化触媒は、例えば、好ましくは好適な支持材、例えば、炭素、特に活性炭(active carbonまたはcharcoal)に支持される白金およびパラジウムなどの第VIII族金属に基づく。好適な触媒の一例は、炭素支持材上にパラジウムを含む。
【0026】
本発明による還元方法の第1の態様では、存在している二重結合は実質的に影響を受けないままで、還元は、ハロゲン、特に塩素原子を水素原子で置換することに実質的に限定され、それにより、式(IV)
RCFHC(O)CHC(O)OR (IV)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物
および式(V)
RCFHC(OAc)=CHC(O)OR (V)
の化合物
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物を含む組成物を形成する。
【0027】
本発明による還元方法の第2の態様では、還元方法は、ハロゲン、特に塩素原子を水素で置換し、および同時に二重結合を水素化し、それにより、式(IV)
RCFHC(O)CHC(O)OR (IV)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)の化合物
および
式(VI)
RCFHCH(OAc)CHC(O)OR (VI)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)の化合物
を含む組成物を形成するステップを含む。
【0028】
本発明はまた、それぞれ、式(IV)の化合物および式(V)の化合物、または式(IV)の化合物および式(VI)の化合物を含むか、あるいはそれらから本質的になる組成物に関する。前記組成物において、化合物(IV)と化合物(V)との間、または化合物(IV)と化合物(VI)との間のモル比は、それぞれ、好ましくは、式(I)および(II)の化合物を含むか、あるいはそれらから本質的になる組成物について上記されたとおりである。
【0029】
本発明はまた、化学合成における中間体として使用され得る化合物(V)および化合物(VI)に関する。
【0030】
本明細書で記述される本発明の最も好ましい態様では、化合物(I)は、4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−オキソ−ブタン酸エステル、特にそのエチルエステルであり、化合物(II)は、4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−O−アセチル−ブタン酸エステル、特にそのエチルエステルである。
【0031】
本組成物は、化合物(III)としてのジフルオロクロロアセチルクロリドとケテンとの反応から得ることができる。本発明のこの特に好ましい方法では、ジフルオロクロロアセチルクロリドをケテンと反応させて、好ましくは、中間体生成物、例えば、特に4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−オキソブタノイルクロリドおよび−4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−O−アセチル−ブタノイルクロリドを単離することなく、エステル化工程に直接導入される反応混合物を形成する。本発明はまた、後者の酸クロリドに関する。
【0032】
本発明のこの最も好ましい態様では、エステル化後に得られた反応混合物に、好適には蒸留処理を施すことができる。
【0033】
この場合、第1の蒸留工程は、35ミリバール超〜最大300ミリバールの圧力および+20℃〜+30℃の範囲である温度で行うことができる。この第1の蒸留工程は好適には、次ぎに、少なくとも第2の蒸留工程が、好ましくは最大35ミリバール、および好ましくは+30℃〜約+65℃未満の範囲である温度で続き得、例えば、エチル−4,4−ジフルオロ−4−クロロ3−オキソブタン酸を回収することが可能になる。その後、第2の蒸留工程における温度は、好ましくは少なくとも+65℃に上昇させ、例えば、エチル−4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−O−アセチル−ブタン酸を回収してもよい。
【0034】
本発明の最も好ましい態様で適用されるジフルオロクロロアセチルクロリドは、市販の製品である。それを製造する好ましい方法は、反応の促進剤、例えば、塩素の存在下または非存在下で、1,1−ジフルオロ−1,2,2−トリクロロエタンを酸素で光化学酸化する工程を含む。米国特許第5,545,298号明細書によれば、光酸化は、石英ガラスを通した照射下、塩素の非存在下で行うことができる。必要に応じて、この反応は、加圧しないで行うことができる。米国特許第5,569,782号明細書によれば、290nm以下の波長の光による曝露下、塩素の非存在下で行われる。望ましくない波長は、ホウケイ酸塩ガラスを適用することにより遮断され得る。あるいは、本質的に所望の範囲でのみ放射線を放出する放射線源が適用され得る。必要に応じて、酸化反応は、非加圧条件下で行うことができる。この反応は、加圧下で行うこともできる。塩素原子によりアルファ−置換されているフッ素化カルボン酸クロリドは、それぞれの出発化合物から同様に調製され得る。
【0035】
光酸化反応に必要とされるクロロフルオロ置換出発化合物は、既知の方法に従って調製され得る。例えば、1,1−ジフルオロ−1,2,2−ジクロロエタンは、市販されており;これは、触媒、例えば、ハロゲン化タンタルまたはハロゲン化アンチモン、特に塩化アンチモン(V)またはそのフッ素化製品の存在下で、テトラクロロエチレンとHFとの反応により調製され得る。
【0036】
以下の実施例は、本発明を限定することなく、本発明をさらに説明することが意図される。
【実施例】
【0037】
実施例:エチル−4,4−ジフルオロ−4−クロロ3−オキソ−ブタン酸およびエチル−4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−O−アセチル−ブタン酸の調製
三つ口丸底フラスコ中、クロロジフルオロアセチルクロリド(148.92g、1mol)を塩化メチレン(500mL)に溶解させ、この溶液を−30℃に冷却した。2時間の間、ケテン発生器からのケテンを(約930mmol/時間の流量で)、クロロジフルオロアセチルクロリドの溶液の中を通過させた。
【0038】
反応混合物を0℃まで加温し、0℃で1時間保持した。温度を5℃未満に保持しながら、この溶液にエタノール(61.98g、1.94mol)を滴下した。溶液をさらに0.5時間撹拌した。反応混合物を2リットルフラスコに移し、減圧下(30℃、300ミリバール)、ロータリーエバポレータで濃縮した。残渣(282.78g)を、30ミリバールの圧力下で60−cm Vigreuxカラム上でさらに蒸留した。エチル−4,4−ジフルオロ−4−クロロ3−オキソ−ブタン酸は、無色の液体として58〜65℃の温度で回収した。収率は、理論収率の85%であり、98.0%の純度を得た。エチル−4,4−ジフルオロ−4−クロロ−3−O−アセチル−ブタン酸は、65℃を超える温度で回収した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
RCFClC(O)CHC(O)OR (I)
の化合物
および式(II)
RCFClC(OAc)=CHC(O)OR (II)
の化合物
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
を含む組成物。
【請求項2】
RがFである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
が、メチル、エチルまたはプロピル、好ましくはエチルである、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)の化合物と式(II)の化合物との間のモル比が、1:0.02〜1:0.18である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
式(I)の化合物および式(II)の化合物から本質的になる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
式(II)
RCFClC(OAc)=CHC(O)OR (II)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物。
【請求項7】
式(II)
RCFClC(OAc)=CHC(O)OR (II)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物から本質的になる組成物。
【請求項8】
請求項1に記載されたとおりの式(II)の化合物から式(I)の化合物を分離する方法であって、前記請求項1に記載の組成物を蒸留操作にかけるステップを含む方法。
【請求項9】
さらなる化合物を形成する反応における中間体としての、式(II)
RCFClC(OAc)=CHC(O)OR (II)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物の使用。
【請求項10】
RがFである、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
が、メチル、エチルまたはプロピル、好ましくはエチルである、請求項9または10に記載の使用。
【請求項12】
環状フルオロ化合物を形成するための、請求項9〜11のいずれか一項に記載の使用。
【請求項13】
請求項1に記載されたとおりの式(I)の化合物および式(II)の化合物を還元する方法であって、アルコールの存在下で、好ましくは前記アルコールが場合により行われるエステル化工程中で適用されて、任意の前記化合物または前記両方の化合物を含む請求項1に記載の組成物を亜鉛と反応させるステップを含む、方法。
【請求項14】
式(V)
RCFHC(OAc)=CHC(O)OR (V)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物。
【請求項15】
RがFである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
が、メチル、エチルまたはプロピル、好ましくはエチルである、請求項15または16に記載の化合物。
【請求項17】
式(VI)
RCFHCH(OAc)CHC(O)OR (VI)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)の化合物。
【請求項18】
RがFである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、メチル、エチルまたはプロピル、好ましくはエチルである、請求項17または18に記載の化合物。
【請求項20】
式(IV)
RCFHC(O)CHC(O)OR (IV)
(式中、Rは、C、CFまたはFであり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1個または複数個のフッ素原子で置換された1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である)
の化合物。
【請求項21】
RがFである、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
が、メチル、エチルまたはプロピル、好ましくはエチルである、請求項20または21に記載の化合物。

【公表番号】特表2012−518031(P2012−518031A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550567(P2011−550567)
【出願日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際出願番号】PCT/EP2010/052067
【国際公開番号】WO2010/094746
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(592165314)ゾルファイ フルーオル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (55)
【氏名又は名称原語表記】Solvay Fluor GmbH
【住所又は居所原語表記】Hans−Boeckler−Allee 20,D−30173 Hannover,Germany
【Fターム(参考)】