説明

ブラシ型処理部材付画像形成装置

本発明に係る画像形成装置は、複数個のマイクロ部材を有するローラを備える。マイクロ部材群は、好ましくはプラスチックやラバー等のコンプライアントな素材からなるフック又はループ状部材とする。マイクロ部材群によって実質画定されるため、ローラの表面はコンプライアントな面となり、印刷領域内における感光媒体厚みが不意に変化してもそれを吸収できる。回転型ローラを用いているため、感光媒体との接触によってローラの回転力が圧縮力に変換され、それによって感光媒体内のマイクロカプセルが破裂される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色剤等のイメージング素材を内包する複数個のマイクロカプセルを含む感光媒体を処理する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既知の画像形成装置のなかには、クロモジェニック素材(発色剤)及び光硬化性若しくは光軟化性組成物を収蔵したマイクロカプセルの層と、このマイクロカプセルと同じ層又は別の層内にある現像剤と、を有する感光媒体上に、露光によって画像を形成するものがある。より詳細には、この種の装置においては、画像に従い感光媒体を露光させることにより上記組成物の硬度を変え、更に露光したマイクロカプセルを破裂させることによりそのマイクロカプセルから発色剤をリリースさせ、この発色剤を現像剤と微分反応させることによって画像を形成する。マイクロカプセルは透明支持体又は透明保護外被と反射性白色支持体との間にあるので、透明支持体越し又は透明保護外被越しに、形成された画像を看取することができる。この点については、例えば特許文献1及び2により教示されている通りである。また、通常、マイクロカプセルとしては三種類のマイクロカプセルが使用される。各種類のマイクロカプセルは、それぞれ、レッド、グリーン及びブルーのうち対応する色の光に反応するよう構成されており、またそれらマイクロカプセル内にはそれぞれシアン、マゼンタ又はイエローの発色剤が収蔵されている。このことは特許文献3により教示されている。マイクロカプセルを露光させる手段としては、変調LEDプリントヘッドによる直接ディジタル伝送イメージング法を用いるのが望ましいとされている。
【0003】
この種の画像形成装置においては、従来から、露光によって形成された潜像を現像するためバネ装荷球体、マイクロホイール、マイクロローラ又はローリングピンによる装置が用いられており、更にこうした装置を動作させた後熱源から熱を印加することで現像を促進する手法が採られている。
【0004】
更に、マイクロカプセル(三種類のマイクロカプセルのうち少なくとも一種類或いは全種類)内の光硬化性組成物に感光性を付与する手段としては、例えば特許文献1及び3〜9に記載されている通り、陽イオンダイボラート錯体等のフォトイニシエータを使用することができる。
【0005】
上掲の文献に記載されているマイクロカプセル化手法は、マイクロカプセル化と光重合の組合せによって写真用被覆を形成し、それによって連続階調ディジタルイメージングが可能な媒体を実現するという手法である。この手法にて実現される感光媒体は、画像形成用にシアン、マゼンタ及びイエローのうち何れかの色のダイ(ロイコフォームのもの)を収蔵した数百万個もの感光性マイクロカプセルによって、媒体基材を被覆したものである。この感光媒体内には、更に、シアン、マゼンタ及びイエロー各色に係るフォトイニシエータの他、このフォトイニシエータの作用によって重合するモノマも含まれている。各色フォトイニシエータは、露光時にレッド、グリーン及びブルーのうち対応する色の光を吸収する。誘導期間経過後には、このフォトイニシエータの作用によってモノマが重合している。
【0006】
即ち、フォトイニシエータのうち露光されたものは、光を吸収して重合反応を開始させ、それにより内蔵流体(モノマ)をポリマに転化させる。こうして生じたポリマは、ロイコダイをつなぎ止め又は捕捉する役割を果たすので、圧力が加わったとしてもそれらのダイがマイクロカプセルから逸出することはない。
【0007】
逆に、露光されていないマイクロカプセルは柔軟なままであるので加圧によって容易に壊れ、それらの中に収蔵されていたダイがバインダを含む現像剤の中に放出され、最高階調の色で潜像が現像されることとなる。また、露光状態は、マイクロカプセルが柔軟なままとなり加圧によりダイを放出させることができる未露光状態から、マイクロカプセルが完全に硬化し加圧してもダイが外に出ない全露光状態までの範囲で、適宜強度変化させることができる。従って、アナログ的な即ち連続階調での現像が可能である。
【0008】
上述した従来技術においては、その潜像の全体に亘り均一に圧力を加えて潜像を現像した上で、熱を加える最終固着工程が実施される。この最終固着工程乃至加熱工程の役割は、カラー現像を促進すること、マイクロカプセル内の未反応液体を全て排出させること、更には加圧によって破裂したマイクロカプセル(硬化しきってないもの)から多くの場合現像剤マトリクス内に排出されるロイコダイの現像をアシストして画像の安定度を高めることである。
【0009】
【特許文献1】米国特許第5783353号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0045121号明細書(A1)
【特許文献3】米国特許第4772541号明細書
【特許文献4】米国特許第4772530号明細書
【特許文献5】米国特許第4800149号明細書
【特許文献6】米国特許第4842980号明細書
【特許文献7】米国特許第4865942号明細書
【特許文献8】米国特許第5057393号明細書
【特許文献9】米国特許第5100755号明細書
【特許文献10】米国特許第5884114号明細書
【特許文献11】米国特許第6483575号明細書
【特許文献12】米国特許第6229558号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来技術文献によれば、マイクロカプセルを破砕するのに約14500psi即ち100MPaの基準圧力が必要になる。従来のイメージングシステムにおいては、こうした高い圧力(強い圧縮力)を正確に加える必要があることが、その拡張性・用途を制限する要因となっていた。そのため、小型且つ低価格であることが求められるプリンタでは、通常、マイクロホイール又は球体をバネによって後押しする構成のスタイラスを用い、感光媒体をその横断方向に沿い走査する構成が採られている。マイクロホイール又は球体と感光媒体との接触部分は例えば直径2〜3mmと小面積にすることができるので、こうしたスタイラスを用いることでプリンタを低価格化することができる。また、使用するバネも割合に非力なもので済む。反面、このやり方には問題もあり、現像が均等に行われるようにするには、例えば直径が3/16インチ(1インチ=2.54×10-2m)の球体を使用する場合処理ピッチを約1mmとする必要がある。即ち、処理が遅いため画像印刷に時間がかかり、典型的な書式(4インチ×6インチ)への印刷に適したものになりにくい。マイクロホイール又は球体によるスタイラスを複数個使用してもよいが、それはコスト増につながるし、マイクロホイール又は球体の下面にデブリ(微細ゴミ)が付着して処理に失敗する確率も増す。
【0011】
高速処理可能な従来技術としては破砕ローラを用いライン単位で処理するものがある。この種の技術においては、ライン単位処理用の破砕ローラとして、大型のものを何個か用いる。これは、要求される高い圧力(psi)を加えたときに生じる歪みを抑えるにはローラそれ自体を大きくする方が都合がよいからである。反面、破砕ローラが大きいとコスト的に高くつき、重量も増し、しかも装荷用のバネを大きく強いものにしなければならなくなる。更に、感光媒体のサイズが大きい場合、破砕ローラ(及び装荷用のバネ)もそれ相応に大きくしなければならないため、やはり、その用途・拡張性が限られてしまう。
【0012】
また、従来技術に係る感光媒体即ちイメージング対象部材の構造は、上述の処理手段に耐え得る頑丈な構造であった。即ち、従来型感光媒体は、ほぼ非圧縮性の透明ポリマフィルムからなる頂部層と、堅固且つ不透明な裏打ち層とを有し、裏打ち層内に従来型画像形成層を設けた構造であった。そのため、処理位置に送って球体、マイクロホイール、ローラ等による処理に供しても、ひっかき傷(スクラッチ)、帯状の傷(バンディング)、二次元的表面変形等の処理痕跡が残りにくく、また非圧縮性であるため処理条件の影響を受けにくいという性質があった。しかし、こうした従来型感光媒体に対しても、係属中の米国特許出願第10/687939号(以下「先出願」)に記載されているように、新たな構造が開発されている。
【0013】
即ち、上掲の先出願に例示記載がある新開発のイメージング対象部材においては、感光媒体の頂部層が高弾性可圧縮素材であるゲルSOC(super over coat)即ち頂部透明ゲル組成層に、また底部層がポリオレフィン(polyolefin)による合成紙に、それぞれ置き換えられている。こうした構造の感光部材は、最早、ローラや球体により圧力を加える荒っぽい処理手段には耐えられない。それは、先出願に記載のイメージング対象部材で裏打ち用に使用されているポリオレフィン紙が、セルロース(cellulose)繊維等の繊維をベースとする媒体基材即ちその密度が不均一な媒体基材であるためである。以前の手法による処理で求められる強い圧縮力をこうした繊維性媒体基材に加えると、その基材内の繊維の模様の像が印刷物に映り込んで、その品質が損なわれることとなりかねない。
【0014】
従って、今望まれているのは、イメージング対象部材上で現像階調数増加及び画像形成高密度化を一層進めて高品質画像を得る処理手段又は処理手法、特に、強い圧縮力を用いる従来のやり方を使用することなくそれを達成する処理手段又は処理手法を、実現することである。また、上述した通り新開発されたイメージング対象部材を好適に処理できる処理手段も求められている。更に、媒体基材として普通紙を使用できる処理手段も強く求められている。加えて、低コストで、拡張性・用途が広く、機械的にも単純且つ頑丈な処理手段を実現することが、望まれている。
【0015】
更に、感光媒体における想定外の厚み変化に即応し当該厚み変化を吸収・影響補償することができ、また紙繊維を支持材として使用する低コスト媒体基材からなるイメージング対象部材(感光媒体)を成功裡に処理できる処理装置も、求められている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明においては、画像形成装置を構成するローラ上に複数個のマイクロ部材を設けることによって、上掲の課題を解決する。マイクロ部材群を設けることによって、ローラの表面(不均一な面でもよい)がコンプライアント(compliant:外物に対し屈従的、従動的又は可撓的、という意味)な面になるので、本発明においては、印刷領域内で感光媒体の厚みが想定外に変化しても、そうした変化はローラによって自動吸収されることとなる。また、このマイクロ部材群では、圧縮力やその組合せに代わり、現像の大部分が剪断類似力(shear-like force)によって行われる。更に、マイクロ部材群を用いることによって感光媒体の画像形成層に的を絞った処理となるため、頂部透明ゲル組成層は加圧されることがなく、従ってこの層にひっかき傷がつくこともない。同様に、ローラに設けたマイクロ部材群を使用する本発明では、感光媒体底部の裏打ち層が強く押されることがないので、感光媒体を構成する低コスト支持材の繊維パターンが画像内に映り込むこともない。なお、本発明におけるローラは、マイクロ部材群が設けられているため外見上ブラシによく似ている。そこで、本願ではこのローラのことをブラシローラとも称する。
【0017】
本発明に係りブラシローラを備える画像形成装置は、様々な用途のプリンタで使用できる広範な拡張性を有しており、また低コストで実現することができる。また、本発明にてブラシローラのブラシ部即ちマイクロ部材群を形成するのに使用できる物質は多々ある。例えば、ポリマを用いてマイクロ部材群を形成すれば、その表面を軟接触面とすることができ、また弾性、伸縮性、順応性及び復元力に優れた面とすることができるが、ポリマでなくてもこれらの条件のような必要条件さえ満たしていれば、天然素材であるか合成素材であるかを問わず、マイクロ部材群又はブラシとして使用することができる。
【0018】
ここに、本発明に係る画像形成装置は、イメージング素材を内包する複数個のマイクロカプセルを含む感光媒体を露光させて潜像を形成するイメージング部材と、この潜像を現像するための回転可能な処理部材と、を備え、処理部材の表面が、処理部材が、マイクロ部材群配設によってコンプライアント化されており、処理部材を回転させマイクロ部材群と感光部材を接触させることにより感光媒体の表面に力を加え、その力によりマイクロカプセルからイメージング素材をリリースさせて潜像を現像するものである。
【0019】
また、本発明に係る画像形成方法は、イメージング素材を内包する複数個のマイクロカプセルを含む感光媒体を露光させて潜像を形成するステップと、その表面がマイクロ部材群配設によってコンプライアント化されている処理部材を回転させながら感光媒体の表面に接触させ、このマイクロ部材群との接触により感光媒体の表面に力を加えてマイクロカプセルからイメージング素材をリリースさせ、それにより潜像を現像するステップと、を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、別紙図面を参照しつつ説明を行う。各図中、同一の又は対応する部材には同様の参照符号を付してある。まず、図1Aに、本発明と関わりが深い画像形成装置15を模式的に示す。この画像形成装置15は例えば感光媒体収蔵カートリッジを受け入れるタイプのプリンタであり、そのために開口17が設けられている。特許文献10に記されているように、このカートリッジは例えば遮光密封されたカートリッジであり、その中では複数枚の感光シートが積み重なっている。カートリッジを画像形成装置15に装着すると、画像形成装置15内のフィード機構(例えばフィードローラ21a)とカートリッジ内の機構との連携によって、カートリッジから画像形成装置15内へと一時に1枚ずつシートが引き出される。この形態乃至やり方は既知の通りである。また、ここではカートリッジ型の装置構成を示したが、ご理解頂けるように、後に説明する本発明はこれに限定されるものではなく、画像形成装置内に感光媒体を導き入れるやり方としては他のやり方、例えば媒体を1枚ずつフィードするやり方やロールによって媒体をフィードするやり方も採用可能である。
【0021】
画像形成装置15内に入った感光媒体は、モータ等の駆動機構に連結されているドライブローラ21等の移送手段によって、媒体経路19に沿って移送される。感光媒体は、まずは、複数個の発光素子(LED)からなるイメージングヘッド等として構成されているイメージング部材25の側を、通り抜ける。その際、画像情報に従いLEDによってその感光媒体を露光させることで、相応の潜像を感光媒体上に形成させる。潜像形成後は、感光媒体は処理アセンブリ又は現像部材と称し得る部材27へと搬送され、そこを通り抜けていく。処理アセンブリ27は例えば加圧器又は加圧アセンブリと称し得る部材を有しており、この加圧器は、感光媒体に圧力を加えることによってその感光媒体上に画像情報に応じた画像例えばカラー画像を形成させる。即ち、イメージング素材を内包しているマイクロカプセルを加圧しそれらマイクロカプセルを破砕することによって、画像を形成させる。圧力は、例えば、バネ装荷球体、マイクロホイール、マイクロローラ、ローラピン等によって加えればよい。
【0022】
図1Bに、図1Aに示した画像形成装置にて使用できる処理アセンブリ27用の加圧器270の例を模式的に示す。この図に例示されている加圧器270はローラ型破砕装置であり、感光媒体102と点接触している。より詳細には、この加圧器270は感光媒体102の幅方向に沿って延びる支持体45を有しており、この支持体45上には、支持体45の長手方向即ち感光媒体102を横切る方向に沿って動くように、ローラ型破砕装置49が可動実装されている。また、感光媒体102から見て、ローラ型破砕装置49が配置されている側と逆の側には、梁又はローラ型部材51並びにこれを裏から支持する支持又はバネ部材57が配置されている。これら、ローラ型破砕装置49及び梁又はローラ型部材51は、それぞれ感光媒体102に接触するように、より詳細には感光媒体102を両側から一点で挟み接触するように配置構成されている。ローラ型破砕装置49は、感光素材102の幅方向に沿って移動しつつマイクロカプセルを破砕して着色剤をリリースさせるよう、構成されている。図1Aに示した画像形成装置にて使用できる加圧器乃至破砕部材は他にもあり、特許文献11及び12にはその例が何種類か記載されている。
【0023】
感光媒体を着色して画像を形成する場合はこのように着色剤を用いるが、白黒感光媒体の場合はそれ用のイメージング素材を用いる。本構成においては、図1Aに示すように、画像形成が済んだ感光媒体はヒータ29へと搬送され、このヒータ29によって、通り抜けていく感光媒体上の画像がその感光媒体に固着される。スルーフィードユニットとして使用されている場合、この画像形成装置15を通った感光媒体はその出口32から外へ取り出すことができるが、リターンユニットとして使用されている場合、感光媒体は開口17へと回送又は逆送される。
【0024】
先に述べた通り、従来の装置のなかには、バネ装荷マイクロホイール又は球体を感光媒体に点接触させ、その感光媒体を構成するマイクロカプセルに圧力即ち破砕力を印加することによってその感光媒体を処理するものがあった。球体、ホイール又はマイクロローラによって破砕力を加えそれによりマイクロカプセルを破砕させる、というこうした古典的なやり方では、現像ピッチが小さくなり、また往復運動速度に応じて処理速度が制限されるため、処理速度が所望速度より低い速度になる場合があった。更に、こうした古典的な球体型破砕装置においては、プリンタ内に入ってきたデブリが感光媒体上で球体又はマイクロホイールにより引きずられ、画像にひっかき傷ができて利用不能な印刷物になってしまうことがあった。
【0025】
よりスループットが高い装置を実現したければ、感光媒体全幅をカバーする大型ローラを用いればよいが、そうした大型ローラの表面は剛性が高い面(コンプライアントでない面)になりやすく感光媒体欠陥や波打ちを補償できないため、処理結果が貧相になる。更に、その大型ローラに付着したデブリによって貧相な処理結果になることもある。
【0026】
また、前述したように、現像用に圧力負荷(典型的には100MPa)を加えるとその媒体基材の変形によって感光媒体が装置内でジャミングし、或いは非可逆的に変形して使えない印刷物になってしまうことがある。加えて、ローラ間の処理間隙内にデブリが入り込むと、それによってローラがダメージを受け、処理手段が使用不能になることがある。
【0027】
本発明においては、このような問題点を、画像形成装置の構成を図2に示す構成150とすることによって、克服している。この画像形成装置150と図1に示した画像形成装置15の違いは専らその処理部材にある。より詳細には、画像形成装置150は、マイクロカプセル付の感光媒体を開口170から差し入れローラ210によってイメージング部材250に搬送することができるよう、構成されている。そのイメージング部材250は例えば複数個の発光素子を有するイメージングヘッドであり、画像情報に基づき露光動作を実行して感光媒体上に潜像を形成することができるよう、構成されている。潜像形成が済んだ感光媒体は本発明に係る処理アセンブリ又は現像部材152へと搬送され、これを通り抜けていく。この現像部材152は、コンプライアントな外面を有するローラ152aと、裏打ち部材152b例えばその幅が感光媒体の幅におおよそ適する幅となっていてローラ152aと向かい合うローラ又は梁或いは面とを備えている。マイクロカプセル付の感光媒体1000は、これらローラ152a及び裏打ち部材152bの間を通り抜けていく際に、ローラ152aと接触する。より詳細には、ローラ152aの外表面には複数個のマイクロ部材160、好ましくはフック又はループ状部材が設けられている。フック又はループ状部材群160によって面を画定することで、ローラ152aの外表面はコンプライアントな面となっている。ローラ152aの外表面に対しては均一な面であることが求められない。なお、この構成におけるローラ152aは基本的にブラシによく似た構成であるため、本願ではこれをブラシローラとも呼んでいる。
【0028】
感光媒体1000を処理する際には、中心軸170を中心にして方向172へと、ローラ152aを回転(スピン)させる。それによって感光媒体1000に接触するマイクロ部材群160例えばフック又はループ状部材群には回転力が加わっているが、この回転力は剪断類似力、圧縮力又はその双方として感光媒体1000の表面に作用する。即ち、本実施形態では、マイクロ部材群160により印加される回転力が、感光媒体1000上では基本的に圧縮力又は圧力に変換され、その圧縮力又は圧力によってマイクロカプセルが破裂させられる。より詳細には、ローラ152aの外表面上には、複数個のマイクロ部材160例えばプラスチック製のフック又はループ状部材が、マイクロカプセルに対して十分に強い力を加えることができその力によってマイクロカプセルを破裂させることができるよう、規則的又はランダムに配置されており、またその高さが規則的又はランダムとなるように作成されている。特に、フック又はループ状部材160の高さを個々にランダムな高さとすることによって、感光媒体1000の厚みに不均一があっても、均一に現像することが可能になる。それは、フック又はループ状部材群160が感光媒体1000に射突する際、その高さのばらつきによって感光媒体厚み変化が自動吸収されるためである。
【0029】
更に、本実施形態においては、感光媒体1000が通り抜ける接触間隙状の領域(裏打ち部材152bとの隙間)が、基本的にはフック又はループ状部材160個々に形成される。また、先に述べたようにマイクロ部材群160はプラスチック製とすることができるが、本発明はそうした限定を要する発明ではなく、マイクロ部材群160を繊維素材、合成素材等でも形成できることに、留意すべきである。更に、フック又はループ状部材に代え布でローラ152aの外表面を被覆しそれをマイクロ部材160として用いてもよい。本質的に有用なことは、ローラ152aの外表面をコンプライアントな面とすることである。ローラ152aの外表面は、不均一な面とすることができる。
【0030】
本発明では、特徴的なことに、ローラ152aを回転させその上のマイクロ部材群160によって現像処理を行っているため、ローラ本体を押しつけた場合と違い加圧先が感光媒体1000の画像形成層に絞られる。そのため、頂部透明ゲル組成層を原状に保ちひっかき傷を防ぐことができ、また感光媒体1000の底部裏打ち層への強い加圧ひいては低コスト支持材パターンの映り込みも防ぐことができる。
【0031】
図2に示した実施形態におけるローラ152aの幅は感光媒体1000の幅に見合った幅であるので、軟化した又は硬化していないマイクロカプセルを皆うまく破裂させ、それによって画像形成用の着色剤或いは白黒感光媒体用素材を含むイメージング素材をマイクロカプセルからうまくリリースさせて、画像を形成させることができる。画像形成後の感光媒体1000はヒータ290に搬送される。ヒータ290は、通り抜けていく感光媒体1000上の画像をその感光媒体1000上に固着させる。画像形成装置150がスルーフィードユニットとして構成・使用されている場合は、画像固着が済んだ感光媒体1000は出口320から取り出すことができるが、リターンユニットとして構成・使用されている場合は、その感光媒体1000は例えば開口170へと回送又は逆送されることもある。
【0032】
図3に、ローラ152a及びその上のマイクロ部材群160をより詳細に示す。図示の通り、ローラ152aは、その外表面上に複数個のマイクロ部材160が設けられた管状部材とすることができる。この図に示した実施形態におけるマイクロ部材群160はフック又はループ状部材群であり、これは例えばプラスチック素材又は弾性素材によって形成することができる。更に、先に述べた通り、ローラ部材152の外表面上におけるマイクロ部材群160の設け方は、その位置及び高さの何れについても、ランダムなパターンにすることもできるし所定のパターンにすることもできる。ローラ部材152a上にこうした複数個のフック又はループ状部材160を設けることによって、本質的に、ローラ152aの外表面をコンプライアントな面とすること、即ち感光媒体表面に何らかの不均一性があった場合にそれを補償できる面とすることができる。とりわけ、こうした構成とすることにより、感光媒体厚み変化をローラ152aにて自動吸収でき、また、対向する裏打ち部材152bの表面との間の接触間隙状の領域即ち感光媒体が通り抜ける領域を、フック又はループ状部材160毎に形成することができる。感光媒体上の画像は、この接触間隙状の領域内を通り抜けるのと同時に、現像できる。更に、塵、芥、デブリの類がローラ152aの近辺に入り込んだとしても、そうしたものがローラ152aの外表面上にこびりつくことはない。それは、ローラ152aの外表面が複数個のフック又はループ状部材160で覆われていて、塵やデブリがこびりつきにくいからである。加えて、フック又はループ状部材群160が回転運動しているので、ローラ152aの近辺に入り込んだ塵や芥は、この回転運動によって霧散されることとなろう。
【0033】
図4に、本発明の画像形成装置150を構成する現像部材152の斜視外観を示す。既に図示説明した通り、現像部材152を構成するローラ152aの上にはフック又はループ状部材群160が設けられている。ここで、ローラ152aを回転させ感光媒体1000上の潜像を現像させる手段の代表例として示してあるのは、モータ180を用いてシャフト182ひいてはドライブベルト183を駆動し、更にドライブベルト183の連結先であるローラ152aのシャフト184を駆動する、という機構である。従って、この図の例では、モータ180を所定方向に回転運動させることで、中心軸170を中心にローラ152aを方向186へと従動回転させることができる。また、図中の感光媒体1000は方向190に沿って現像部材152に近づいていき、図2に示した通りローラ152aと裏打ち部材152bの間を通り抜けていく。このとき、ローラ152aに回転力が加わっているためフック又はループ状部材群160は回転運動しており、この回転運動は、感光媒体1000の頂面に接触する際に剪断として作用する。この剪断運動は基本的に感光媒体1000上への圧力に変換され、軟化している又は硬化していないマイクロカプセルがこの圧力によって破裂して着色剤がリリースされる。従って、従来と異なり、ローラ152aの回転運動が原因で感光媒体1000の表面にひっかき傷がつくこともない。また、潜像を好適に現像するには、感光媒体1000の線速度をローラ152aの回転速度と違う速度にし、剪断作用が確実に生じるようにするのが望ましい。また、ローラ152aの回転速度は設計的条件に従い様々に設定することができるが、ローラ152aの回転速度を高速にすれば、感光媒体1000上のマイクロカプセルをマイクロ部材160が叩く頻度が確率的にいって増えるため、その分、現像品質が向上する。
【0034】
更に、図中のローラ152aの回転方向186は感光媒体1000の移動方向190と逆の方向であるが、本発明はこのような方向設定を必須とする発明ではない。即ち、ローラ152aの回転方向を、感光媒体1000の移動方向と同じ方向にしてもよいし、感光媒体1000の移動方向からずらして(交差させて)もよい。
【0035】
図5に、一実施形態に係る画像形成装置150、特にその処理部材152を構成するローラ152a及び裏打ち部材152bの詳細な斜視外観を示す。この図の実施形態における裏打ち部材152bは、好ましくも、ローラ152aと向かい合う面200と、この面200から互いに逆方向に延びこの面200を支持する脚部200a及び200bとを有している。従って、本実施形態では感光媒体1000がこの面と回転しているローラ152aとの間を通る。通り抜けていくとき感光媒体1000に接触するのはローラ152aのフック又はループ状部材群160、即ちローラ152aのコンプライアント化された用面であるため、回転運動中のローラ152aのフック又はループ状部材群160を感光媒体1000の表面に接触させ感光媒体1000上の潜像を現像する際に、感光媒体1000にある不均一性はこのコンプライアント性によって補償されることとなる。更に、この図の実施形態における面200は脚部200a及び200bの上に設けられているので、これら脚部200a及び200bを可撓性とすることによって装置の可撓性を増すことができる。また、先に述べた通り、裏打ち部材152bをローラ152aと向かい合うローラとしてもよい。
【0036】
図6に、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置150を示す。この図の実施形態においては、軸170を中心にローラ152aを回転させるだけでなく、感光媒体1000の移動方向190に直交する方向2000a及び2000bに沿って、ローラ152aを横移動・往復運動させることができる。従って、この図の実施形態によれば、ローラ152aを回転と同時に往復運動させることにより感光媒体1000の表面へのフック又はループ状部材群160の接触具合をよくし、その上の潜像をより完全且つ確実に現像することができる。また、この図の実施形態におけるローラ152aの直線運動・往復運動は、例えば流体圧装置に連結された駆動部材、駆動装置乃至モータ500によってローラ152aを直線的に往復運動させることにより、実現することができる。また別のやり方としては、例えばモータ180又は500をギアトレインによりローラ152aに可動連結することによっても、直線往復運動を引き起こすことができる。
【0037】
図7に、現像部材152のローラを構成するフック又はループ状部材群160を高密度配置した実施形態を示す。より詳細には、この図の実施形態においてはローラ152aに加えてローラ152a’が設けられている。ローラ152aとローラ152a’は図示の如くその位置が僅かにずらされている。ローラ152a及び152a’の何れの外表面にもフック又はループ状部材群160が設けられている。この構成によれば、ローラ152a及び152a’の下方を通り抜けていく感光媒体1000に接触するフック又はループ状部材160の個数を増やすことができる。また、この図の実施形態においては、コンベアベルト183及び183’を用いて、ローラ152a及び152a’を共に図中の方向186へと回転させている。コンベアベルト183及び183’に代えギアトレインによって、ローラ152a及び152a’を共に回転させることもできる。
【0038】
また、以上説明した実施形態におけるローラ152a,152a’のサイズは基本的に感光媒体1000の幅に見合うサイズであったが、図8に示す別の実施形態におけるローラ152cは感光媒体1000より幅狭なサイズのローラである。この小型ローラ152cは、感光媒体1000の移動方向190に直交する方向2000a及び2000bに沿い横移動・往復運動させることができるよう、構成されている。この直線運動を引き起こす手段としては、先に述べた通り各種の直線駆動機構乃至装置を使用することができる。その例としては、流体圧シリンダ、ギア装置、ラックギア、ヘリカルギア等がある。また、この小型ローラ152cは、図示の通り、その外表面にフック又はループ状部材群等のマイクロ部材群160が設けられているという点では、ローラ152aと変わりがない。
【0039】
図9に、本発明の他の実施形態に係る現像部材を示す。先に説明した実施形態では、感光媒体移動方向と直交する媒体平行軸170を中心にローラが回転していたが、この図の実施形態における現像乃至処理部材は図示の通りプレート状部材4000によって構成されており、更にこのプレート状部材4000が、感光媒体1000の移動方向190’と直交する媒体交差軸4001を中心に回転するよう、配置・構成されている。この図の実施形態におけるプレート状部材4000は、その底面から突き出るように延びたマイクロ部材群4003、例えばプラスチック製の又は弾性を有するフック又はループ状部材群を備えている。図中のモータ4004は軸4006を中心にして偏心介在部材4005を回転させ、それによってプレート状部材4000及びもう1本の軸4001を回転させ、更にはプレート状部材4000を軸4001を中心に回転させるよう、構成されている。従って、この図の実施形態においては、感光媒体1000が部材4000の下方を動いているときに、部材4000が回転運動するだけでなく横方向にも運動する。即ち、部材4000は、その中心軸4001を中心に回転するだけでなく、軸4001からずれた位置にある別の軸を中心にして横方向にも動く。こうすることによって、マイクロ部材群4003が感光媒体1000の表面に接触することによるマイクロカプセルの処理を、確実に完遂することができる。
【0040】
このように、上述した各実施形態によれば、ローラ例えばブラシローラ等の処理部材が回転しマイクロカプセルを有する感光媒体の頂面に接触するよう改良された画像形成装置を、実現することができる。このローラには例えばフック又はループ状部材のようなマイクロ部材群が設けられており、それらマイクロ部材群が感光媒体に接触するとその回転運動が圧力に変換され、その圧力によってマイクロカプセルが破裂することとなる。本発明におけるブラシローラにて得られる最大密度Dmaxは、例えば従来の球体式加圧ローラによるDmaxよりも優れたDmaxになる。
【0041】
また、本発明の構成は先出願に記載の感光媒体の処理に当たり有用である。それは、プラスチック製の又は弾性を有するフック又はループ状部材によって得られる力でマイクロカプセルを十分破裂させることができ、しかもフック又はループ状部材群の位置及び高さをランダムにすることによってその厚みが不均一な感光媒体でも均一に現像できるからである。更に、その表面がコンプライアントであるためローラは自己補正的であり、媒体厚み変化を自動吸収できる。そして、本発明の構成によれば、力の強いバネや硬度の高い大型のローラは不要になる。
【0042】
また、本発明によれば、低コスト基材による感光媒体を使用することができる。それは、マイクロカプセルだけに力が加わり処理されるため、支持材シート内部の密度差によって生じる各種の変形乃至パターンが圧力差によって感光媒体現像時に映り込むことがないためである。更に、ローラにフック又はループ状部材群が設けられているため、ローラや印刷物表面が清浄に維持される。これは、デブリが存在していてもフック又はループ状部材群が損傷を受けるようなことがないことや、放置しておいても処理中にローラそれ自体によって印刷物表面からデブリが除去されるためである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1A】画像形成装置を模式的に示す図である。
【図1B】図1Aに示した画像形成装置にて使用できる加圧システムの例を模式的に示す図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置を模式的に示す図である。
【図3】図2に示した画像形成装置を構成する処理ローラを示す図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の斜視図である。
【図5】図4に示した画像形成装置の斜視図、特に裏打ち部材を示す図である。
【図6】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す図である。
【図7】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す図である。
【図9】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージング素材を内包する複数個のマイクロカプセルを含む感光媒体を露光させて潜像を形成するイメージング部材と、この潜像を現像するための回転可能な処理部材と、を備え、
処理部材の表面が、マイクロ部材群配設によってコンプライアント化されており、
処理部材を回転させマイクロ部材群と感光部材を接触させることにより感光媒体の表面に力を加え、その力によりマイクロカプセルからイメージング素材をリリースさせて潜像を現像する画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置であって、マイクロ部材群が、処理部材の外表面から延びる複数個のフック又はループ状部材である画像形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成装置であって、
処理部材が、感光媒体移動方向を横切り感光媒体幅方向に延びる管状部材であり、
マイクロ部材群が、管状部材の外表面から延びる複数個のフック又はループ状部材である画像形成装置。
【請求項4】
請求項1記載の画像形成装置であって、更に、感光媒体移動方向を横切る軸を中心として処理部材を回転させるモータを備える画像形成装置。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成装置であって、更に、感光媒体移動方向を横切る上掲の軸に沿って処理部材を直線的に往復運動させる駆動装置を備える画像形成装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成装置であって、処理部材が感光媒体より幅狭な画像形成装置。
【請求項7】
請求項1記載の画像形成装置であって、
更に、感光媒体移動方向に沿って前述の第1の処理部材より下流に且つ当該第1の処理部材からずらして配置された第2の処理部材を備え、
第2の処理部材が、その表面が不均一且つコンプライアントになるよう設けられたマイクロ部材群を有する回転可能な部材であり、
第2の処理部材の回転に伴うマイクロ部材と感光部材の接触により感光媒体の表面に更に力を加え、この力によってマイクロカプセルからイメージング素材をリリースさせる画像形成装置。
【請求項8】
請求項7記載の画像形成装置であって、更に、感光媒体が処理部材と裏打ち部材の間を通ることとなるよう処理部材の向かい側に配置された裏打ち部材を備える画像形成装置。
【請求項9】
請求項8記載の画像形成装置であって、裏打ち部材が、処理部材と向かい合うローラである画像形成装置。
【請求項10】
請求項8記載の画像形成装置であって、裏打ち部材が、処理部材と向かい合う面である画像形成装置。
【請求項11】
請求項1記載の画像形成装置であって、処理部材が、媒体交差軸を中心として回転するプレート状部材である画像形成装置。
【請求項12】
イメージング素材を内包する複数個のマイクロカプセルを含む感光媒体を露光させて潜像を形成するステップと、
その表面がマイクロ部材群配設によってコンプライアント化されている処理部材を回転させながら感光媒体の表面に接触させ、このマイクロ部材群との接触により感光媒体の表面に力を加えてマイクロカプセルからイメージング素材をリリースさせ、それにより潜像を現像するステップと、
を有する画像形成方法。
【請求項13】
請求項12記載の画像形成方法であって、マイクロ部材群が、処理部材の表面上に配置された複数個のフック又はループ状部材を含む画像形成方法。
【請求項14】
請求項12記載の画像形成方法であって、回転している処理部材と裏打ち部材との間に感光媒体を通しながら現像ステップを実行する画像形成方法。
【請求項15】
請求項12記載の画像形成方法であって、更に、現像ステップが、感光媒体移動方向を横切る方向に沿い直線的に、回転している処理部材を往復運動させるサブステップを含む画像形成方法。
【請求項16】
請求項12記載の画像形成方法であって、現像ステップが、互いにずれた位置に配置された2個の処理部材を、回転させながら感光媒体に接触させるサブステップを含む画像形成方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2007−515670(P2007−515670A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541706(P2006−541706)
【出願日】平成16年11月23日(2004.11.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/039542
【国際公開番号】WO2005/052690
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】