説明

ブラシ研削装置

【課題】ブラシの拘束力の増減を容易として研削加工と研磨加工との何れも良好に行え、しかもトリム長の調節を円滑に行うことができるブラシ研削装置を提供する。
【解決手段】研削ブラシ3を保持するブラシホルダ2の下方に支持板4を設ける。支持板4に研削ブラシ3を挿通する挿通孔14を設け、挿通孔14の研削ブラシ3を拘束力を可変自在に拘束する拘束力可変手段5を設ける。拘束力可変手段5は、支持板4に設けたテーパ孔10と、テーパ孔10に挿着された筒状弾性部材12と、筒状弾性部材12を移動させる移動手段25とを備える。筒状弾性部材12の内部には挿通孔14を設け、外側面にテーパ孔10に対応するテーパ面16を設ける。筒状弾性部材12の移動により研削ブラシ3の拘束力を可変とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシを用いて研削を行うブラシ研削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブラシを用いて研磨を行う装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この研磨装置は、回転駆動されるブラシホルダと、ブラシホルダの下面に着脱自在に取り付けたブラシと、ブラシホルダの下方にブラシホルダと一体に回転され、且つ、ブラシホルダに対し上下方向に相対的に位置調整自在となるように配置した支持板とを備えている。
【0003】
支持板にはブラシを挿通する挿通孔が形成されている。この挿通孔は、ブラシの中間部を規制してブラシの横反りや広がりを防止する。そして、研磨作業を長時間行うことによりブラシが磨耗してその全長の寸法が短くなったときには、ブラシホルダを支持板に対して相対的に下降させる。これにより、支持板の下方に突出するブラシの下端部(毛先部)の長さ(トリム長)を一定に維持することができる。
【0004】
ところで、図4(a)に示すように、この種のブラシ30は、上端が結束具31により結束された多数のブラシ素線によって構成されている。そして、ブラシ30の全長の初期寸法Lsに対して毛先側の所定寸法(磨耗許容範囲e)が磨耗するまで使用される。このとき、ブラシ30の全長が短くなるに従ってブラシ30の腰が変化し、その影響でブラシ30の毛先部がワークに当接した際の弾性力が変化する。このため、ブラシ30の全長の初期寸法Lsは、予めブラシ30の腰が変化が小となるように設定されている。しかし、図4(a)に示すブラシ30によると、ブラシ30の毛先部の所定寸法eが比較的小さいために、頻繁にブラシ30を交換しなければならず、ブラシ30の未使用部分の無駄が多くなる。
【0005】
そこで、図4(b)に示すように、全長の初期寸法Lが長いブラシ32とすることによって毛先側の磨耗許容範囲e,eを大きくすることが考えられる。しかし、ブラシ32の全長の初期寸法Lを長くすることによりブラシ32の腰が弱くなり、毛先側の磨耗許容寸法e,eが磨耗するまで使用すると腰の変化が大となって高い加工精度を維持することができない。
【0006】
このとき、前述のように支持板の挿通孔によってブラシ32の横反りや広がりを防止する程度にブラシ32の下端部を規制していても、ブラシ32の全長の寸法Lが大きく変化した場合には、ブラシ32がワークに当接する際の弾性力を変化させないようにすることが困難である。
【0007】
そのため、ブラシ32の全長の初期寸法Lを長くしても腰の変化を小とするために、図5(a)乃至図5(d)に示すように、ブラシ32の上端部を拘束することが考えられる。即ち、図5(a)に示すものは、磨耗許容範囲e,eの上方位置において弾性を有するリング状のインシュロック33を装着してブラシ32を拘束している。インシュロック33は、その下方側の長さが前述した図4(a)に示すブラシ30と同じ寸法Lsとなる位置に設けられる。これによって磨耗許容範囲e,eを大として、しかもブラシ32の腰の変化を小としている。図5(b)に示す拘束具34は、二分割されるブロック状のもので、互いにボルト35によって締結することによりブラシ32を拘束する。図5(c)及び図5(d)に示す拘束具36は、二分割される円筒状のもので、弾性を有するリング状のインシュロック37を外周に装着することによりブラシ32を拘束する。特に、図5(d)に示すように、磨耗許容範囲e,e,eを一層大きくするために全長の初期寸法LLを更に長くしたブラシ38であっても、拘束具36を複数設けることで、ブラシ38の腰を強くすることができる。しかし、図5(a)に示すインシュロック33はブラシ32の振動によって位置ずれを生じる不都合があり、図5(b)乃至図5(d)に示す拘束具34,36は着脱作業が極めて煩わしい不都合がある。
【0008】
そこで、前記支持板の挿通孔の孔径を更に小さくして挿通孔によってブラシを比較的強く拘束し、素線同士を固く密着させて腰の強さを大とすることが考えられる。こうすることによって、ブラシの全長の初期寸法の大小にかかわらずブラシの腰を増大させることができ、高い加工精度を維持することができる。更に加えて、本発明者の知見によれば、このように腰を強くしたブラシはワークを所望の形状に研削するといった比較的加工量の大きい研削加工に採用することができる。
【0009】
しかし、挿通孔の孔径を小とすると、ブラシを挿通孔に挿通させることが困難となるだけでなく、ブラシを挿通孔に挿通させることができたとしても、ブラシの挿通孔における摺動が阻害され、ブラシホルダの下降によるトリム長の調節が円滑に行えない。また、ブラシの腰が強いことにより研削加工に適する反面、ワークの表面処理や端縁のバリ取りといった比較的加工量の小さい研磨加工には不適となる。
【特許文献1】特開平8−317608公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
かかる不都合を解消して、本発明は、ブラシの拘束力の増減を容易として研削加工と研磨加工との何れも良好に行え、しかもトリム長の調節を円滑に行うことができるブラシ研削装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために、本発明は、回転駆動されるブラシホルダと、該ブラシホルダの下面に着脱自在に取り付けた研削ブラシと、前記ブラシホルダの下方に、該ブラシホルダと一体に回転され、且つ、該ブラシホルダに対し上下方向に相対的に位置調整自在となるように配置した支持板とを備え、該支持板に研削ブラシを挿通する挿通孔を形成して、研削ブラシの中間部を支持板で拘束するようにしたブラシ研削装置であって、前記挿通孔の実質的な孔径を縮径自在として研削ブラシに対する拘束力を可変させる拘束力可変手段を設け、該拘束力可変手段は、前記支持板の前記挿通孔に対応する位置に形成されたテーパ孔と、該テーパ孔に摺動自在に挿着されて内側に前記挿通孔が設けられ、外側面に前記テーパ孔に対応するテーパ面を備えて拡径方向に弾性を有しつつ縮径自在の筒状弾性部材と、前記テーパ孔へのテーパ面の摺動により筒状弾性部材の研削ブラシに対する拘束力を可変とすべく、該筒状弾性部材を前記テーパ孔の軸線方向に移動させる移動手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
前記拘束力可変手段は、支持板に形成されたテーパ孔に筒状弾性部材が挿着されており、移動手段によって筒状弾性部材をテーパ孔の軸線方向に移動させる。筒状弾性部材には研削ブラシを挿通する挿通孔が設けられており、移動手段が筒状弾性部材を移動させることで挿通孔の孔径を縮径して研削ブラシを拘束する。ここで、筒状弾性部材がテーパ孔の縮径方向に沿って摺動するとき、テーパ孔に対応する筒状弾性部材のテーパ面により筒状弾性部材が外周方向から圧縮される。このとき、筒状弾性部材のテーパ孔に対する位置に応じて筒状弾性部材の圧縮具合が変化し、これによって、研削ブラシに対する拘束力が変化する。
【0013】
研削ブラシは、前記拘束力可変手段が設けられた支持板によってその中間部が拘束されるので、横反りや広がりが確実に防止される。そして、支持板の拘束によって研削ブラシの全長を長くしても腰の強さを維持することができ、研削ブラシの全長を長くして無駄を小とすることができる。
【0014】
更に、前記拘束力可変手段により研削ブラシに対する拘束力の強弱が自在に設定できるので、拘束力を強くしてワークを所望の形状に研削するといった比較的加工量の大きい研削加工が行えるだけでなく、拘束力を弱くしてワークの表面処理や端縁のバリ取りといった比較的加工量の小さい研磨加工も行うことができる。
【0015】
しかも、前記拘束力可変手段によれば、研削加工の際には研削ブラシの拘束力を強い状態で維持でき、研削ブラシの磨耗に応じて支持板の位置を調整する際には拘束を解除して支持板の移動を円滑に行うころができる。
【0016】
更にまた、前記拘束力可変手段によれば、磨耗した研削ブラシを新しい研削ブラシに交換するときにも、挿通孔の孔径を研削ブラシの外形より大として挿通孔への挿通作業を容易に行うことができ、交換作業を円滑に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態のブラシ研削装置を模式的に示す説明図、図2は本実施装置の要部を示す説明図、図3は筒状弾性部材を示す説明的側面図である。
【0018】
本実施形態のブラシ研削装置1は、図1に示すように、円盤状のブラシホルダ2と、ブラシホルダ2の下面に周方向の間隔を存して着脱自在に取り付けた複数本の研削ブラシ3と、ブラシホルダ2の下方に配置された円盤状の支持板4とを備えている。また、支持板4は、研削ブラシ3を拘束して、更にその拘束力を可変させる拘束力可変手段5を備えている。
【0019】
研削ブラシ3は、研磨材を付着させた合成繊維、例えばナイロン線材で形成されたブラシ素線を束ね、これらブラシ素線の上端をキャップ状の結束具6により結束して構成される。
【0020】
図1に示すように、ブラシホルダ2の下面の外周部には、研削ブラシ3の結束具6を挿入するための取付穴7が周方向に間隔を存して複数形成されている。また、ブラシホルダ2には、その外周面から各取付穴7に達するねじ孔8が形成されている。研削ブラシ3は、結束具6を取付穴7に挿入し、止めねじ9をねじ孔8に螺入させ、止めねじ9の先端を結束具6に圧接させることにより、ブラシホルダ2に固定される。
【0021】
拘束力可変手段5は、図2に示すように、内部にテーパ孔10が形成されたテーパピース11と、テーパピース11のテーパ孔10に摺動自在に挿着された筒状弾性部材12とを備えている。テーパピース11は、支持板4に形成された支持孔13に固設されている。テーパピース11のテーパ孔10は、下方に向かって次第に拡径する形状に形成されている。筒状弾性部材12は、内部に研削ブラシ3が挿通される挿通孔14が形成され、図3に示すように、上下方向に延びて下端が開放された複数のスリット15を周壁下半部に備えたコレット状とされている。これにより、筒状弾性部材12は、その外周から押圧されると、拡径方向に弾性を有しながら各スリット15の間隔を狭めて縮径される。更に、図2に示すように、筒状弾性部材12の外周面下半部には、テーパピース11のテーパ孔10に対応して下方に向かって次第に拡径するテーパ面16が形成されている。
【0022】
図2に示すように、筒状弾性部材12の上端部外周には、鍔部材17が嵌着されており、該鍔部材17の下方にはテーパピース11の上面との間にバネ部材18が設けられている。バネ部材18は、鍔部材17に当接された環状のスプリングシート19を介して筒状弾性部材12を上方に向って付勢している。筒状弾性部材12の内部に形成されている研削ブラシ3の挿通孔14は、その外周から押圧を受けていない状態(図3示の状態)にあるとき、研削ブラシ3に結束具6が通過できる孔径に形成されている。
【0023】
更に、拘束力可変手段5は、図2に示すように、研削ブラシ3が挿通される貫通孔20の周縁下部が筒状弾性部材12の上端面に当接する押圧板21を備えている。押圧板21には、図1に示すように、押圧ロッド22の下端が連結されている。押圧ロッド22は、ブラシホルダ2に形成された第1摺動孔2aを介して上方に延びている。押圧ロッド22の上端には、後述の回転軸23の周囲に昇降自在に設けられた昇降板24が当接されている。昇降板24の上面側には、昇降板24を下方に押圧するシリンダ25が設けられている。本実施形態においては、押圧板21、押圧ロッド22、昇降板24、及びシリンダ25により本発明の移動手段が構成されている。
【0024】
支持板4には、上方に延びる連結ロッド26が連設されている。連結ロッド26は、ブラシホルダ2に形成された第2摺動孔2bを介して上下方向に貫通し、ブラシホルダ2の上方に配置されている筒状の回転軸23に、その鍔部28を介して連結されている。回転軸23は図示しない駆動モータにより回転駆動される。回転軸23の回転は連結ロッド26によりブラシホルダ2と支持板4とに伝達され、両者一体となって回転駆動される。
【0025】
ブラシホルダ2には、筒状の回転軸23内に摺動自在に挿通された略円柱状の昇降軸29が連結されている。ブラシホルダ2は、昇降軸29が図示しない昇降手段により軸線方向に摺動されることで、それに伴って昇降する。ブラシホルダ2が昇降することにより、支持板4はブラシホルダ2に対し上下方向に相対的に位置調整自在になる。
【0026】
次に、以上の構成からなるブラシ研削装置1において、ブラシホルダ2への研削ブラシ3の取り付け作業を図1及び図2を参照して説明する。先ず、ブラシホルダ2の外周部の止めねじ9を緩めておく。次いで、シリンダ25により昇降板24を押し下げる。これにより、押圧ロッド22が押し下げられると、押圧板21によりバネ部材18の付勢に対抗して筒状弾性部材12が押し下げられる。筒状弾性部材12は、押圧板21による押し下げに応じて、テーパピース11のテーパ孔10に沿って下方に移動する。テーパ孔10は下方に向って次第に拡径する形状とされているので、テーパ孔10に筒状弾性部材12のテーパ面16が案内され、筒状弾性部材12の自己の弾性により、図2中仮想線で示すように外側に拡開する。続いて、図1に示すように、研削ブラシ3の結束具6を取付穴7に挿入し、ブラシホルダ2の外周部の止めねじ9をねじ孔8に螺入させ、止めねじ9の先端を結束具6に圧接させる。これにより、研削ブラシ3はブラシホルダ2に固定される。そして、筒状弾性部材12の内部に形成されている挿通孔14の孔径は既に拡径されるので、挿通孔14の上方から研削ブラシ3の下端を挿通させる。このように、本実施形態のブラシ研削装置1によれば、研削ブラシ3を簡単に取り付けることができ、研削ブラシ3の交換も容易に行える。
【0027】
そして、シリンダ25による昇降板24の押し下げを解除すると、押圧ロッド22及び押圧板21による筒状弾性部材12の押圧が解除されるので、バネ部材18による付勢により筒状弾性部材12がテーパ孔10に沿って上方に移動する。このとき、筒状弾性部材12のテーパ面16がテーパ孔10に案内され、筒状弾性部材12がその外周から押圧されて縮径する。これにより、筒状弾性部材12の内部の挿通孔14の孔径が縮径して研削ブラシ3が拘束される。
【0028】
このようにして、筒状弾性部材12により拘束された研削ブラシ3は、支持板4の上方に位置する研削ブラシ3の部分の腰の強さの影響が研削ブラシ3の下端部(毛先部)にまで及ぶことがない。従って、常に研削ブラシ3の毛先部の腰の強さを一定に維持することができる。
【0029】
更に、筒状弾性部材12は、そのテーパ面16がテーパピース11のテーパ孔10に案内されて挿通孔14の孔径が拡縮されることにより、押圧板21による筒状弾性部材12の押し下げ量を加減するだけで、研削ブラシ3の拘束力を容易に増減することができる。即ち、図2を参照して説明すれば、押圧板21によって筒状弾性部材12を所定量だけ押し下げた状態を維持すれば、比較的弱い拘束力で研削ブラシ3を拘束することができる。これにより、ワークの表面処理や端縁のバリ取りといった比較的加工量の小さい研磨加工に適した腰を研削ブラシ3の毛先部に付与することができる。また、押圧板21による筒状弾性部材12を解除して、バネ部材18による付勢により比較的強い拘束力で研削ブラシ3を拘束すれば、ワークを所望の形状に研削するといった比較的加工量の大きい研削加工に適した腰を研削ブラシ3の毛先部に付与することができる。
【0030】
その後、研磨或いは研削により研削ブラシ3が磨耗し、支持板4の下方に突出する研削ブラシ3の毛先部の長さ(トリム長)が短くなったときには、次のようにして研削ブラシ3に対する支持板4の位置調整が行われる。即ち、先ず、シリンダ25により昇降板24を下降させて押圧ロッド22を介して押圧板21により筒状弾性部材12を押し下げる。これによって、前述したように、筒状弾性部材12による研削ブラシ3の拘束が解除される。そして、昇降軸29によりブラシホルダ2を下降させ、支持板4の下方に研磨ブラシ3の毛先部を進出させる。これにより、研削ブラシ3のトリム長を一定とすることができるので、所望の腰の強さが付与された状態を確実に維持することができ、高い加工精度を長時間にわたって持続させることができる。更にこのとき、研削ブラシ3が確実に所望の拘束力で拘束されていることにより研削ブラシ3の毛先部の腰の強さは、研削ブラシ3の全長の寸法に影響を受けることが無い。従って、全長が比較的長い研削ブラシ3を採用することができ、これによって磨耗に伴う交換回数を少なくすることができ、研削ブラシ3の無駄を低減することができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、筒状弾性部材12と押圧板21との間、押圧ロッド22と昇降板24との間、及び、昇降板24とシリンダ25のピストンロッドとの間については連結されていず、何れも離反可能に構成されているが、これに限るものではなく、図示しないが、例えば、筒状弾性部材12乃至シリンダ25のピストンロッドを全て連結し、シリンダ25による昇降板24の昇降により一体的に筒状弾性部材12を移動させてもよい。なお、この場合には、バネ部材18を設けなくてもよく、部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態のブラシ研削装置を模式的に示す説明図。
【図2】本実施装置の要部を示す説明図。
【図3】筒状弾性部材を示す説明的側面図。
【図4】ブラシの説明的側面図。
【図5】従来におけるブラシの結束状態を示す説明的側面図。
【符号の説明】
【0033】
1…ブラシ研削装置、2…ブラシホルダ、3…研削ブラシ、4…支持板、5…拘束力可変手段、10…テーパ孔、12…筒状弾性部材、14…挿通孔、16…テーパ面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動されるブラシホルダと、該ブラシホルダの下面に着脱自在に取り付けた研削ブラシと、前記ブラシホルダの下方に、該ブラシホルダと一体に回転され、且つ、該ブラシホルダに対し上下方向に相対的に位置調整自在となるように配置した支持板とを備え、該支持板に研削ブラシを挿通する挿通孔を形成して、研削ブラシの中間部を支持板で拘束するようにしたブラシ研削装置であって、
前記挿通孔の実質的な孔径を縮径自在として研削ブラシに対する拘束力を可変させる拘束力可変手段を設け、
該拘束力可変手段は、前記支持板の前記挿通孔に対応する位置に形成されたテーパ孔と、該テーパ孔に摺動自在に挿着されて内側に前記挿通孔が設けられ、外側面に前記テーパ孔に対応するテーパ面を備えて拡径方向に弾性を有しつつ縮径自在の筒状弾性部材と、
前記テーパ孔へのテーパ面の摺動により筒状弾性部材の研削ブラシに対する拘束力を可変とすべく、該筒状弾性部材を前記テーパ孔の軸線方向に移動させる移動手段とを備えることを特徴とするブラシ研削装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−26866(P2006−26866A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212838(P2004−212838)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】