説明

ブランクシート、中間組立品、中間組立品の梱包形態及び包装箱

【課題】果物や野菜等を包装するのに適した包装箱を少ない人数で効率良く短時間で組み立てることができるようにする。
【解決手段】上記課題を解決するために本発明のブランクシート1は、側板部11、13を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱4の組み立てに使用され、底板部5と、2枚の第1側板部11と、2枚の第2側板部13と、4枚のコーナ補強フラップ17と、2枚の折返し押さえ部25と、2枚の上端補強フラップ29と、4枚の係止フラップ33と、前記第1側板部11の左右両端辺の第3罫線15の下部から斜め外方に向けて延びる第7罫線35、39を介して、その左右外方に連接される4枚の中折れフラップ41と、を具備し、前記4枚の中折れフラップ41のうち少なくとも1枚が包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で前記第2側板部13の内壁面14に固定されて立上り誘導フラップ43として機能するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果物や野菜等の農産物の包装に適した組み立ての容易な包装箱の組み立てに使用されるブランクシート、該ブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品、該中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態及び該中間組立品を使用することによって組み立てられる包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1、2、3に示すように開封・再封操作が容易で組立性に優れる包装箱が従来から数多く開発されている。
これらの多くは、包装箱の4枚の側板部を筋押し線を介して幅方向に帯状に連接し、これらの両端縁を糊付け片等によって接続することによって筒状の胴部を形成したものを中間組立品として使用し、更に、上記胴部の下縁及び上縁にそれぞれ筋押し線を介して連接される4枚ずつ設けられるフラップを適宜、折り重ねることによって当該包装箱の底面部及び天面部を形成するようにしている。
【0003】
一方、果物や野菜等の農産物の包装には、当該農産物が良く見えるように天面部が広く開放された浅底の包装箱が使用されている。このような包装箱では、4枚の側板部を幅方向に連接すると、ブランクシートの状態で幅方向に長くなり過ぎてしまうため、図11に示すように底板部101を中心に据えて、その周囲4辺102、103、104、105から4枚の側板部106、107、108、109を上方に立ち上げて組み立てる方式のブランクシート110が使用されている。
【0004】
そして、前記4枚の側板部106、107、108、109を上方に立ち上げて組み立てる方式のブランクシート110を使用する場合には、各側板部106、107、108、109を上方に立ち上げた後、対向位置にある2枚の側板部106、107の左右の両端辺に連接するように設けられているコーナ補強フラップ111、112、113、114をそれぞれ内側に折り曲げる。
また、上記側板部106、107と直交する位置にある残りの2枚の側板部108、109の上端辺に連接されている折返し押さえ部115、116を更に内側に折り曲げ、上記コーナ補強フラップ111、112、113、114を挟み込んで押さえることで包装箱の箱型形状への基本的な組み立てが行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−104375号公報
【特許文献2】特開2006−96351号公報
【特許文献3】特開2009−214891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記組立て手法によれば、各側板部106、107、108、109の上方への立ち上げ、コーナ補強フラップ111、112、113、114及び折返し押さえ部115、116の折り曲げの作業を各別に連続して行わなければならず、作業に要領が必要で熟練した作業者でも包装箱の組み立てに40秒程度の時間がかかっていた。
また、上記構造のブランクシート110は、幅寸法が大きくなることもあって、搬送にベルトコンベヤー等が使用できず人手によって搬送していたため、上述した組み立てに10人程度の作業者を必要としていた。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱に関し、誰でも容易に短時間で組み立てることができ、組み立てに必要な作業者の数を少なくし、組立てラインに供給される梱包形態をコンパクトにすることで運送・保管コストを低く抑えることができる果物や野菜等の農産物の梱包に適した包装箱用のブランクシート、該ブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品、該中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態及び該中間組立品を使用することによって組み立てられる包装箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を有する本発明のブランクシート、中間組立品、中間組立品の梱包形態及び包装箱によれば、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明のブランクシートは、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱の組み立てに使用されるブランクシートであって、中心に配置され、周囲4辺に対向するように第1罫線と第2罫線が2本ずつ二組設けられている底板部と、前記一組の第1罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第1側板部と前記他の一組の第2罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第2側板部と、前記第1側板部の左右両端辺の第3罫線を介して、その左右外方に連接される4枚のコーナ補強フラップと、前記第2側板部の上端辺の第4内罫線と、所定の間隔を空けてその外方に位置する第4外罫線とを介して、その外方に連接される2枚の折返し押さえ部と、前記第1側板部の上端辺の第5罫線を介して、その外方に連接される2枚の上端補強フラップと、前記上端補強フラップの左右両端辺の第6罫線を介して、その左右外方に連接される4枚の係止フラップと、前記第3罫線の下部から斜め外方に向けて延びる第7罫線を介して、その左右外方に連接される4枚の中折れフラップと、を具備し、前記4枚の中折れフラップのうち少なくとも1枚が包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で前記第2側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていることを特徴とするものである(第1の態様)。
【0009】
上記発明において、前記4枚の中折れフラップのすべてが包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第2側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていてもよい(第2の態様)。
【0010】
上記発明において、前記4枚のコーナ補強フラップと4枚の中折れフラップの外方上部のコーナ部には、包装箱に本組立てする際に、前記係止フラップとの干渉を避ける切欠き部が形成されていてもよい(第3の態様)。
【0011】
上記発明において、前記第4内罫線と第4外罫線との間の適宜の位置には、包装箱に組み立てる際に前記係止フラップを受け入れる係止穴部と、前記第2罫線上に形成されるスタッキング用穴部と係合するスタッキング用凸部とを形成する門型スリットが形成されていてもよい(第4の態様)。
【0012】
上記発明において、前記門型スリットの内方には、該門型スリットから延びる係止スリットが設けられており、包装箱に本組立てする際に、前記係止フラップの一部が当該係止スリットに入り込むことによって係止されるように構成されていてもよい(第5の態様)。
【0013】
また、本発明の中間組立品は、前記第1乃至第5の態様の何れか一つの態様のブランクシートを使用して予備組立て段階で製造される中間組立品であって、前記立上り誘導フラップとして機能する中折れフラップが前記第2側板部の内壁面に固定されていることを特徴とするものである(第6の態様)。
【0014】
また、本発明の中間組立品の梱包形態は、前記第6の態様の中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態であって、前記2枚の第1側板部を前記第1罫線で内側に折り返し、前記2枚の折返し押さえ部を前記第4内罫線と第4外罫線で内側に折り返した形態を採るように構成されていることを特徴とするものである(第7の態様)。
【0015】
また、本発明の包装箱は、前記第6の態様の中間組立品を使用することによって組み立てられる、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱であって、被包装物を支承する四角形状の底板部と、前記底板部の周辺4辺の第1罫線と第2罫線から上方に2枚ずつ立ち上げられている第1側板部及び第2側板部と、前記2枚の第1側板部から第3罫線と第7罫線を介して、中折れ状態に折り畳まれる4枚のコーナ補強フラップ及び中折れフラップと、前記2枚の第2側板部から第4内罫線及び第4外罫線を介して、前記折り畳まれた状態のコーナ補強フラップ及び中折れフラップを挟み込んだ状態で内側に折り返して保持する2枚の折返し押さえ部と、前記2枚の第1側端部の上端辺の第5罫線で内側に折り曲げ、左右両端の係止フラップを第6罫線で下方に折り曲げた状態で前記第4内罫線と第4外罫線との間の係止穴部に前記係止フラップを係止させる上端補強フラップと、を具備していることを特徴とするものである(第8の態様)。
【発明の効果】
【0016】
第1の態様によれば、4枚のコーナ補強フラップの左右外方に第7罫線を介して、4枚の中折れフラップが形成されており、当該中折れフラップのうち少なくとも1枚が予備組立て時において、前記第2側板部の内壁面に固定されることで立上り誘導フラップとして機能するように構成されている。
そして、包装箱に組み立てる際に、前記固定された中折れフラップと第2側板部を持って上方に立ち上げると、当該中折れフラップに連接されているコーナ補強フラップを介して第1側板部も上方に立ち上がって、中折れフラップとコーナ補強フラップが自動的に折り畳まれた状態になる。従って、従来のブランクシートに比べて組み立てが容易で短時間で包装箱に組み立てることが可能になる。
また、本態様のブランクシートは構造が簡単であり、厚さ0.5mm程度の板紙から厚手の段ボール(例えば厚さ5mmのAフルート段ボール)まで広い範囲の材料に適用可能である。
【0017】
第2の態様によれば、前記4枚の中折れフラップのすべてが包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第2側板部の内壁面に固定されているから、このうち一組の中折れフラップと第2側板部を持って上方に立ち上げると、すべての第1側板部と第2側板部が上方に同時に立ち上がり、すべての中折れフラップとコーナ補強フラップが自動的に折り畳まれた状態になる。従って、更に組み立てが容易で短時間で包装箱に組み立てることが可能なブランクシートが提供できるようになる。
【0018】
第3の態様によれば、包装箱に組み立てる際に係止フラップの係止位置と、コーナ補強フラップ及び中折れフラップとが一致する場合でも、切欠き部の存在によって係止フラップとコーナ補強フラップ乃至中折れフラップとの干渉が防止される。従って、上端補強フラップや係止フラップの長さの短いコンパクトで歩溜まりの良いブランクシートを提供できるようになる。
【0019】
第4の態様によれば、ブランクシートの第4内罫線と第4外罫線との間の適宜の位置に門型スリットを形成することによって、包装箱に組み立てる段階で上記門型スリットの形成部位に自動的に前記係止フラップが係止される係止穴部と、前記第2罫線上に形成されるスタッキング用穴部と係合するスタッキング用凸部とが同時に形成される。
従って、前記スタッキング用穴部とスタッキング用凸部を係合させた状態で、組み立てた包装箱を複数段、段積みすれば、包装箱の荷崩れが防止される。また、単一の門型スリットの形成によって上記係止フラップが防止される係止穴部と、上記スタッキング用穴部に嵌まるスタッキング用凸部の両方が同時に形成されるからブランクシートの加工が簡単になり、ブランクシートの製造コストの削減が図られる。
【0020】
第5の態様によれば、係止穴部に挿嵌された係止スリットの係止穴部からの浮き上がりが防止でき、包装箱の組立て状態を長期に亘って安定して保つことが可能になる。また、上記効果は、門型スリットの内方に一部切り込みを入れて係止スリットを形成するだけの簡単な構成によって実現できるから、ブランクシートの加工も複雑にならない。
【0021】
第6の態様によれば、第2側板部の内壁面に固定されている中折れフラップをそのまま立上り誘導フラップとして使用できるから包装箱に組み立てる本組立て段階での作業が容易になって円滑に包装箱への組み立てが遂行できるようになり、極めて短時間で包装箱に組み立てることが可能になる。
また、中折れフラップを第2側板部の内壁面に固定することによって第1側板部が内側に折り畳まれるから前記ブランクシートの状態よりもコンパクトになり、ベルトコンベヤー等に載置して搬送することが可能になって、包装箱の組み立てに必要な作業者の人数を減らして、効率の良い包装箱の製造が可能になる。
【0022】
第7の態様によれば、中間組立品の外観を、外方に第1側板部、上端補強フラップ、係止フラップ及び折返し押さえ部を張り出させないコンパクトですっきりとした形態に整えることが可能になる。
また、当該中間組立品の梱包形態は厚さも必要以上に厚くならず、不要な空間が極めて小さく抑えられているから、トラックの荷台等に積載した時の収納性が向上し運搬コストが軽減される他、保管スペースも少なくて済むから中間組立品の管理コストの軽減も図られる。
【0023】
第8の態様によれば、包装箱の組み立てに際して、立上り誘導フラップとして機能する中折れフラップを備える前記第6の態様の中間組立品を使用しているから、誰でも容易に短時間で包装箱を組み立てることができ、組み立てに必要な作業者の数を少なくして果物や野菜等の農産物の包装に適した包装箱を提供することが可能になる。
また、本態様の包装箱は、組み立てに際して金具やテープ類を一切使用していないから簡単に折り畳むことができ、使用しない時は前記第7の態様の中間組立品の梱包形態にして保管し次の使用に備えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係るブランクシートを示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る中間組立品を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る中間組立品の梱包形態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、第1側板部と第2側板部を立ち上げる時の立上り誘導フラップの作用状態を示す立上り誘導フラップ周辺の拡大斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、第1側板部と第2側板部を立ち上げた状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、折返し押さえ部を内側に折り曲げて係止させた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る包装箱の組立手順を示す図で、上端補強フラップを内側に折り曲げて係止フラップで係止する途中の状態を示す係止フラップ周辺の拡大斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る包装箱の組立完成状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る包装箱を段積みする場合を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係るブランクシートを示す平面図である。
【図11】従来のブランクシートの一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下において、本発明の(1)ブランクシート、(2)中間組立品、(3)中間組立品の梱包形態及び(4)包装箱について、図面を参照しながら詳細に説明する。
尚、本明細書中で使用する「上方」、「上端」、「上部」、「下部」とは、ブランクシート1を包装箱4に組み立てた状態での「上方」、「上端」、「上部」、「下部」を意味し、本明細書中で使用する「左右両端」とは、当該部位を包装箱4に組み立てた状態で内面側から見た時の幅方向での「左右両端」を意味する。
また、本明細書中で使用する「外方」とは、底板部5を中心に据えて見た時の底板部5の「外方」を意味し、本明細書中で使用する「内方」とは、対向位置にある二部材について使用する場合には、該二部材間の「中心に向かう方向」、単に「内方」という場合には、底板部5を中心に据えて見た時の底板部5の「中心に向かう方向」を意味するものとする。
【0026】
(1)ブランクシート(図1参照)
本発明のブランクシート1は、側板部11、13を上方Aに立ち上げて組み立てる方式の包装箱4の組み立てに使用されるブランクシートであって、1枚の底板部5と2枚の第1側板部11と、2枚の第2側板部13と、4枚のコーナ補強フラップ17と、2枚の折返し押さえ部25と、2枚の上端補強フラップ29と、4枚の係止フラップ33と、4枚の中折れフラップ41と、を具備することによって基本的に構成されている。
また、ブランクシート1の材料としては、前述したように厚さ0.5mm程度の板紙から厚さ5mmのAフルート段ボールまでの種々の厚さの板紙や段ボールを適用することが可能である。
【0027】
そして、本実施の形態では図示のような矩形平板状の底板部5が採用されており、該底板部5を中心に配置して、その周囲4辺に対向するように第1罫線7と第2罫線9が2本ずつ二組設けられている。
また、上記一組の第1罫線7を介して、前記底板部5の外方には、図示のように幅寸法に比べて高さ寸法の低い矩形平板状の第1側板部11が対向するように2枚設けられている。
【0028】
また、上記2枚設けられる第1側板部11の中心には、第8罫線55を残して長円形状に打ち抜かれた手掛かり窓57が形成されており、該手掛かり窓57の内部には、包装箱4に組み立てた状態で内側に折り曲げて使用する長円を長手方向で2分割した形状の折曲げ片59が上記第8罫線55を介して上記第1側板部11と連接されている。
【0029】
また、上記他の一組の第2罫線9を介して、前記底板部5の外方には、前記第1側板部11と同様、高さ寸法に比べて幅寸法の長い矩形平板状の第2側板部13が同じく対向するように2枚設けられている。
また、上記2枚設けられる第2側板部13の各々には、中央に円形、その左右に長円形の3つの通気穴61が形成されており、当該第2側板部13と上記底板部5との間の上記第2罫線9上の左右両端寄りの位置には、後述する折返し押さえ部25の自由端辺に設けられている係止爪63を受け入れる係止穴としても機能する角穴状のスタッキング用穴部65が2つずつ形成されている。
【0030】
また、上記第1側板部11の左右両端辺には第3罫線15が設けられており、該第3罫線15を介して、上記第1側板部11の左右外方に上述した4枚のコーナ補強フラップ17が1枚ずつ連接されている。
また、上記第3罫線15の下部から一例として45°の傾斜角度αで斜め外方に向けて延びる第7内罫線35が上記コーナ補強フラップ17の一端辺に設けられており、該第7内罫線35の外方には、所定の間隔37を空けて中折れフラップ41の一端辺となる第7外罫線39が設けられている。
【0031】
上記中折れフラップ41は、上記コーナ補強フラップ17の数に対応して4枚設けられており、これら4枚のコーナ補強フラップ17と4枚の中折れフラップ41の外方上部のコーナ部には、包装箱4に本組立てする際に、後述する係止フラップ33との干渉を避ける切欠き部45が形成されている。
そして、本発明の特徴的構成として、上記4枚の中折れフラップ41のうち少なくとも1枚が包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で上記第2側板部13の内壁面14に固定されて立上り誘導フラップ43として機能するように構成されている。
【0032】
また、上記第2側板部13の上端辺には第4内罫線19が設けられており、更に第4内罫線19の外方に所定の間隔21を空けて次に述べる折返し押さえ部25の一端辺となる第4外罫線23が設けられている。
そして、上記第4外罫線23の外方に前記第2側板部13と同様、幅寸法に比べて高さ寸法の低い矩形平板状の折返し押さえ部25が対向するように2枚設けられている。
【0033】
また、上記2枚設けられている折返し押さえ部25の各々には、上記第2側板部13に形成されている通気穴61と対応する位置に上記通気穴61と同形状の3つの通気穴67が形成されている。
また、上記折返し押さえ部25の自由端辺の中央には折り返した状態の折返し押さえ部25を展開状態にする場合に指を掛けて使用する一例として半円形状の指掛け部69が設けられており、該指掛け部69を挟んだ上記折返し押さえ部25の自由端辺の左右両端寄りの位置に、上述したスタッキング用穴部65に組立て時において係止される一例として偏平角丸長方形状の係止爪63が2個ずつ計4個設けられている。
【0034】
また、上記第4内罫線19と第4外罫線23の間の間隔21には、左右両端寄りの位置に、後述する係止フラップ33を係止させる場合に使用する係止穴部47と、上記スタッキング用穴部65と係合するスタッキング用凸部49とを同時に形成する偏平な門型形状の門型スリット51が2個ずつ形成されている。
更に、上記門型スリット51の内方には、左右の門型スリット51から内側に向って僅かに延びる直線状の係止スリット53が形成されており、包装箱4に本組立てする際に、後述する係止フラップ33の一部が当該係止スリット53に入り込むことによって係止フラップ33の挿入を円滑にし、挿入後は確実に係止されるように構成されている。
【0035】
また、上記2枚の第1側板部11の外方には、第1側板部11の上端辺の第5罫線27を介して幅寸法に比べて長さ寸法が短かな上端補強フラップ29が1枚ずつ計2枚設けられている。
上端補強フラップ29は、矩形平板状の板材の自由端辺側中央部を幅方向に大きく切除して凹陥部71を形成した門型形状を有しており、該上端補強フラップ29の左右両端辺に設けた第6罫線31を介して、その左右外方に2枚ずつ計4枚の係止フラップ33が設けられている。
【0036】
上記係止フラップ33は、フック形状を有しており、外周側に設けた湾曲したガイド辺73によって上記係止穴部47への係止フラップ33の挿入を容易にし、上記ガイド辺73終端の爪部75によって上記係止穴部47及び上記係止スリット53からの係止フラップ33の不用意な脱落を防止している。
尚、上記スタッキング用穴部65は、当該ブランクシート1を包装箱4に組み立てた時、複数個の包装箱4を図10に示すように段積みする際に下方の包装箱4のスタッキング用凸部49を上方の包装箱4のスタッキング用穴部65に係合させることによって段積みされた包装箱4の荷崩れを防止する役割を有している。
【0037】
そして、このようにして構成される本実施の形態に係るブランクシート1によれば、包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で第2側板部13の内壁面14に固定される中折れフラップ41が立上り誘導フラップ43として機能するから、包装箱4への組立てが容易であり構造が簡単で厚手の段ボールを使用しても製造することが可能なブランクシート1を提供できるようになる。
【0038】
(2)中間組立品(図2参照)
本発明の中間組立品2は、前記図1に示すブランクシート1を使用して包装箱4に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品であって、前記立上り誘導フラップ43として機能する中折れフラップ41が前記第2側板部13の内壁面14に固定された状態のものである。
また、本実施の形態では、前記4枚の中折れフラップ41のすべてが包装箱4に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第2側板部13の内壁面14に固定された状態のものを中間組立品2としている。
【0039】
また、本実施の形態では、前記4枚の中折れフラップ41を前記第2側板部13の内壁面14に固定する態様として速乾性の糊を使用した糊付けを採用している。
そして、このようにして4枚の中折れフラップ41が第2側板部13の内壁面14にすべて糊付けされると、図2に示すように第1側板部11が第1罫線7で内側に折り曲げられた状態になるため、当該中間組立品2の幅寸法は、前記ブランクシート1の幅寸法に比べて格段に小さくなる。
【0040】
従って、このように構成される本実施の形態に係る中間組立品2によれば、第2側板部13の内壁面14に糊付けされた中折れフラップ41のすべてがそのまま立上り誘導フラップ43として機能するから、包装箱4に組み立てる本組立て段階での作業が容易になり、極めて短時間で包装箱4に組み立てることが可能になる。
また、上記幅寸法の減少によりベルトコンベヤー等に載置された状態での搬送が可能になるから、包装箱4の組み立てに必要な作業者の人数を減らして、効率の良い包装箱4の製造が可能になる。
因みに、本実施の形態に係る中間組立品2を使用すれば、従来10人の作業者で40秒程度かかっていた包装箱4の組立作業を3人の作業者で20秒程度の時間で遂行できるようになる。
【0041】
(3)中間組立品の梱包形態(図3参照)
本実施の形態に係る中間組立品の梱包形態3は、前記図2に示す中間組立品2を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態であって、前記2枚の第1側板部11を前記第1罫線7で内側に折り返し、前記2枚の折返し押さえ部25を前記第4内罫線19と第4外罫線23で内側に折り返した形態を採っている。
【0042】
そして、このようにして構成される本実施の形態に係る中間組立品の梱包形態3によれば、中間組立品2の外観を、外方に第1側板部11、上端補強フラップ29、係止フラップ33及び折返し押さえ部25を張り出させないコンパクトですっきりとした形態に整えることが可能になる。
また、当該中間組立品の梱包形態3は厚さも必要以上に厚くならず、不要な空間が極めて小さく抑えられているから、トラックの荷台等に積載した時の収納性が向上し運搬コストが軽減される他、保管スペースも少なくて済むから中間組立品2の管理コストの軽減も図られる。
【0043】
(4)包装箱(図4乃至図10参照)
本実施の形態に係る包装箱4は、図9に示すように図2に示す中間組立品2を使用することによって組み立てられる、側板部11、13を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱であって、被包装物を支承する四角形状の底板部5と、該底板部5の周囲4辺の第1罫線7と第2罫線9から上方Aに2枚ずつ立ち上げられている第1側板部11及び第2側板部13と、前記2枚の第1側板部11から第3罫線15と第7内罫線35及び第7外罫線39とを介して、中折れ状態に折り畳まれる4枚のコーナ補強フラップ17及び中折れフラップ41と、を具備している。
【0044】
更に、前記2枚の第2側板部13から第4内罫線19及び第4外罫線23を介して、前記折り畳まれた状態のコーナ補強フラップ17及び中折れフラップ41を挟み込んだ状態で内側に折り返して保持する2枚の折返し押さえ部25と、前記2枚の第1側板部11の上端辺の第5罫線27で内側に折り曲げ、左右両端の係止フラップ33を第6罫線31で下方に折り曲げた状態で前記第4内罫線19と第4外罫線23との間の間隔21に形成されている係止穴部47に前記係止フラップ33を係止させる上端補強フラップ29と、を具備することによってこの包装箱4は基本的に構成されている。
【0045】
次に、図4乃至図10に示す包装箱4の組立て及び段積みの手順に従って、上述した包装箱4の各構成部材の作用状態について具体的に説明する。
(A)立上り誘導フラップの作用状態(図2及び図4、5参照)
包装箱4の製造ラインに供給される中間組立品2は、図2に示すように左右の第1側板部11が第1罫線7で内側に折り曲げられたコンパクトな形態になっている。
従って、ベルトコンベヤーに積載しての搬送が可能になっており、作業者は、ベルトコンベヤーに積載されて搬送されてくる中間組立品2に対して組立て作業を遂行できるようになっている。
【0046】
先ず、作業者は、第2側板部13に糊付けされている中折れフラップ41と、その背面の第2側板部13を掴んで第2側板部13を上方Aに立ち上げる。
この時、中折れフラップ41は第2側板部13に糊付けされていることによって立上り誘導フラップ43として機能するから、図4に示すようにコーナ補強フラップ17を介して連接されている第1側板部11も同時に上方Aに徐々に立ち上がって行く。
そして、第2側板部13を垂直姿勢になるまで立ち上げると、第1側板部11も垂直姿勢になって図5に示す状態になる。
【0047】
(B)折返し押さえ部の作用状態(図5、6参照)
次に、作業者は、図5において対向する位置にある2枚の折返し押さえ部25を第4内罫線19と第4外罫線23で内側に折り曲げて行き、図6に示す折返し押さえ部25を前記第2側板部13の内壁面14に重ね合わせた垂直姿勢にする。
折返し押さえ部25が図6に示す垂直姿勢に移行すると、折返し押さえ部25の自由端片に設けられている係止爪63が第2罫線9上のスタッキング用穴部65に入り込んで係止されるため、当該折返し押さえ部25が内側に折り返された垂直姿勢が保持される。
【0048】
また、この時、第2側板部13と折返し押さえ部25との両端部では、第7内罫線35と第8外罫線39で中折れ状態に折り曲げられたコーナ補強フラップ17と中折れフラップ33が上記第2側板部13と折返し押さえ部25との間に挟み込まれた状態で保持されるため、第1側板部11及び第2側板部13の垂直姿勢も同時に保持される。
また、図6に示すように折返し押さえ部25が内側に折り返された垂直姿勢に移行すると、第2側板部13に形成されている3つの通気穴61と折返し押さえ部25に形成されている3つの通気穴67とが一致し、包装箱4の内外の通気性が確保される。
【0049】
この他、折返し押さえ部25が内側に折り返された垂直姿勢に移行すると、図6に示すように第4内罫線19と第4外罫線23との間隔21に形成されている門型スリット51は、第4内罫線19を中心とする上記間隔21の内側水平姿勢への回動に伴なって、該間隔21上に係止穴部47を形成し、第2側板部13の上端辺にスタッキング用凸部49を上方Aに突出させた状態で表出させる。
また、上記垂直姿勢に移行した折返し押さえ部25を展開状態にするには、折返し押さえ部25の自由端辺の中央に形成されている指掛け部69に指を掛けて上方Aそして外方へと折返し押さえ部25を引き上げるようにする。
【0050】
(C)係止フラップの作用状態(図6乃至図8参照)
次に、作業者は、図6において対向する位置にある2枚の上端補強フラップ29を第5罫線27を中心にして図7に示すように内側に徐々に折り曲げて行き、当該上端補強フラップ29に連接されている係止フラップ33を第6罫線31で内側に折り曲げて下方を向くようにする。
更に、上記上端補強フラップ29を折り曲げて行くと、係止フラップ33の一部が上述した第2側板部13上部の間隔21に形成されている係止穴部47に入り込むようになり、係止フラップ33の外周の湾曲したガイド辺73に案内されて当該係止フラップ33のすべてが係止穴部47内に入り込むと図8に示すように当該組立てが終了して包装箱4が完成する。
【0051】
尚、上記係止フラップ33のすべてが係止穴部47内に入り込んだ状態では、係止フラップ33のガイド辺73終端の爪部75が当該係止穴部47の内方に延びている係止スリット53に入り込み、その周辺の間隔21の裏面に係止されるため、係止フラップ33の不用意な係止穴部47からの脱落が防止され、上端補強フラップ29が内側に水平に折り曲げられた保持姿勢が維持される。
また、このようにして組み立てられた包装箱4を移動する場合には、第1側板部11に形成されている手掛かり窓57に手を入れて折曲げ辺59を第8罫線55を中心にして内側に曲げ、該折曲げ片59を持って包装箱4を持ち運ぶようにする。
【0052】
(D)スタッキング用凸部の作用状態(図8及び図9参照)
このようにして完成された包装箱4の第2側板部13の上端辺には、図8及び図9に示すように垂直姿勢でスタッキング用凸部49が上方に突出しており、一方、包装箱4の下部の底板部5と第2側板部13の境界部には、スタッキング用穴部65が形成されている。
そして、図9に示すように複数の包装箱4を段積みする場合、下方の包装箱4のスタッキング用凸部49を上方Aの包装箱4のスタッキング用穴部65に係合させた状態で段積みすれば、包装箱4の段積み状態の荷姿が安定し、不用意な荷崩れが防止される。
【0053】
そして、このようにして構成される本実施の形態に係る包装箱4によれば、第2側板部13の内壁面14に糊付けされた中折れフラップ41が有する立上り誘導フラップ43としての機能により、誰でも容易に短時間で組み立てることができる果物や野菜等の農産物の包装に適した包装箱4を提供することが可能になる。
また、上記包装箱4は、上述したように段積みしても荷崩れが生じないし、折り畳むことによってコンパクトな中間組立品の梱包形態3にして保管することができるから使い勝手が良く、管理も容易である。
【0054】
以上が、本発明の基本的な実施の形態であるが、本発明のブランクシート1、中間組立品2、中間組立品の梱包形態3及び包装箱4は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略、あるいは当業者において周知、慣用の技術を追加することが可能である。
例えば、図10に示すブランクシート1Aのように上端補強フラップ29の長さ寸法を長くすることで係止フラップ33の係止位置となる門型スリット51の形成位置を、コーナ補強フラップ17及び中折れフラップ41との干渉のおそれのない内側に移動した場合には、上記上端補強フラップ29と中折れフラップ41の上部外方のコーナ部に形成されていた切欠き部45を省略することが可能である。
【0055】
また、ブランクシート1の板厚が薄い場合には、前記第7内罫線35と第7外罫線39とをまとめて1本の第7罫線として構成することが可能である。また、中折れフラップ41を第2側板部13の内壁面14に固定する態様としては、速乾性の糊を使用した糊付けに限らず、ホットメルト等、他の接着剤を使用して固定するもの、打抜きプレス加工等を利用して中折れフラップ41の一部を第2側板部13に係合させて固定するもの等、種々の態様が適用可能である。
この他、本発明のブランクシート1、中間組立品2、中間組立品の梱包形態3及び包装箱4は、果物や野菜等の農産物の包装に限らず、菓子、文具、機械部品等の種々の被包装物の包装に利用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明のブランクシート、中間組立品、中間組立品の梱包形態及び包装箱は、包装箱を組み立てながら果物や野菜等の農産物等を梱包する梱包ライン等で利用でき、特に少ない人数で効率良く短時間で包装箱を組み立てて被包装物を梱包したい場合に利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0057】
1 ブランクシート
2 中間組立品
3 中間組立品の梱包形態
4 包装箱
5 底板部
7 第1罫線
9 第2罫線
11 第1側板部
13 第2側板部
14 内壁面
15 第3罫線
17 コーナ補強フラップ
19 第4内罫線
21 間隔
23 第4外罫線
25 折返し押さえ部
27 第5罫線
29 上端補強フラップ
31 第6罫線
33 係止フラップ
35 第7内罫線
37 間隔
39 第7外罫線
41 中折れフラップ
43 立上り誘導フラップ
45 切欠き部
47 係止穴部
49 スタッキング用凸部
51 門型スリット
53 係止スリット
55 第8罫線
57 手掛かり窓
59 折曲げ片
61 通気穴
63 係止爪
65 スタッキング用穴部(係止穴)
67 通気穴
69 指掛け部
71 凹陥部
73 ガイド辺
75 爪部
A 上方
α 傾斜角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱の組み立てに使用されるブランクシートであって、
中心に配置され、周囲4辺に対向するように第1罫線と第2罫線が2本ずつ二組設けられている底板部と、
前記一組の第1罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第1側板部と
前記他の一組の第2罫線を介して、前記底板部の外方に連接される2枚の第2側板部と、
前記第1側板部の左右両端辺の第3罫線を介して、その左右外方に連接される4枚のコーナ補強フラップと、
前記第2側板部の上端辺の第4内罫線と、所定の間隔を空けてその外方に位置する第4外罫線とを介して、その外方に連接される2枚の折返し押さえ部と、
前記第1側板部の上端辺の第5罫線を介して、その外方に連接される2枚の上端補強フラップと、
前記上端補強フラップの左右両端辺の第6罫線を介して、その左右外方に連接される4枚の係止フラップと、
前記第3罫線の下部から斜め外方に向けて延びる第7罫線を介して、その左右外方に連接される4枚の中折れフラップと、を具備し、
前記4枚の中折れフラップのうち少なくとも1枚が包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で前記第2側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていることを特徴とするブランクシート。
【請求項2】
請求項1に記載のブランクシートにおいて、
前記4枚の中折れフラップのすべてが包装箱に組み立てる前の予備組立ての段階で、前記第2側板部の内壁面に固定されて立上り誘導フラップとして機能するように構成されていることを特徴とするブランクシート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のブランクシートにおいて、
前記4枚のコーナ補強フラップと4枚の中折れフラップの外方上部のコーナ部には、包装箱に本組立てする際に、前記係止フラップとの干渉を避ける切欠き部が形成されていることを特徴とするブランクシート。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のブランクシートにおいて、
前記第4内罫線と第4外罫線との間の適宜の位置には、包装箱に組み立てる際に前記係止フラップを受け入れる係止穴部と、前記第2罫線上に形成されるスタッキング用穴部と係合するスタッキング用凸部とを形成する門型スリットが形成されていることを特徴とするブランクシート。
【請求項5】
請求項4に記載のブランクシートにおいて、
前記門型スリットの内方には、該門型スリットから延びる係止スリットが設けられており、包装箱に本組立てする際に、前記係止フラップの一部が当該係止スリットに入り込むことによって係止されるように構成されていることを特徴とするブランクシート。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載のブランクシートを使用して包装箱に組み立てる前の予備組立て段階で製造される中間組立品であって、
前記立上り誘導フラップとして機能する中折れフラップが前記第2側板部の内壁面に固定されていることを特徴とする中間組立品。
【請求項7】
請求項6に記載の中間組立品を運搬・保管する場合に採られる中間組立品の梱包形態であって、
前記2枚の第1側板部を前記第1罫線で内側に折り返し、
前記2枚の折返し押さえ部を前記第4内罫線と第4外罫線で内側に折り返した形態を採るように構成されていることを特徴とする中間組立品の梱包形態。
【請求項8】
請求項6に記載の中間組立品を使用することによって組み立てられる、側板部を上方に立ち上げて組み立てる方式の包装箱であって、
被包装物を支承する四角形状の底板部と、
前記底板部の周辺4辺の第1罫線と第2罫線から上方に2枚ずつ立ち上げられている第1側板部及び第2側板部と、
前記2枚の第1側板部から第3罫線と第7罫線を介して、中折れ状態に折り畳まれる4枚のコーナ補強フラップ及び中折れフラップと、
前記2枚の第2側板部から第4内罫線及び第4外罫線を介して、前記折り畳まれた状態のコーナ補強フラップ及び中折れフラップを挟み込んだ状態で内側に折り返して保持する2枚の折返し押さえ部と、
前記2枚の第1側端部の上端辺の第5罫線で内側に折り曲げ、左右両端の係止フラップを第6罫線で下方に折り曲げた状態で前記第4内罫線と第4外罫線との間の係止穴部に前記係止フラップを係止させる上端補強フラップと、を具備していることを特徴とする包装箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−107649(P2013−107649A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252317(P2011−252317)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(511280928)株式会社カマタ (1)
【Fターム(参考)】