説明

ブリスタパック製造用ブリスタ包装機

ブリスタパック(B1)を生成するための製造ラインを有するブリスタ製造機(M1)で
あって、熱成形可能な材料の第1の連続的なバンド(102)の少なくとも1つの熱成形ステーション(101);製品(104)を供給し、ブリスタ・バンド(102)を満たすためのステーション(105);ブリスタ・バンド(102)の上に第2のバンド(107)を供給する第2のバンド(107)の供給ステーション(106);2つの対向するローラ(112、113)を含む閉鎖ステーション(108);および、ブリスタパック・バンドがそれぞれのブリスタパック(B1)に切断される切断ステーション(R1)を連続的に含むブリスタ製造機。
張力手段(114)は、少なくとも第1のバンド(102)上で選択された張力を実行するため、閉鎖ステーション(108)のローラ(112、113)と協働するように、閉鎖ステーション(108)の上流に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブリスタパックの製造のためのブリスタ包装機に関する。
【0002】
特に本発明は、例えば、錠剤、カプセル、丸薬、ペレットなど薬剤の製品を含むブリスタパックの製造において、都合よく適用され、以下の説明においては、その一般の特徴を緩めることなく示される。
【背景技術】
【0003】
現在、図1(従来技術)によるブリスタパックを生成する周知のブリスタ包装機Mは、熱成形可能な材料(例えばPVC)の第1の連続的なバンド2が、製品4を含むブリスタ3でブリスタ・バンドを定義するために熱成形され、ブリスタ・バンド2が異なる進路を有する決定された供給経路Aに沿って連続的に供給されるステーション1;各々のブリスタ3を関連した製品4で満たすためのユニットを有する製品4を供給するステーション5;第2の連続的なバンド7を製品4で満たされるブリスタ・バンド2上に連続的に供給する、第2の連続的なバンド7(例えばアルミニウム)を供給するステーション6;および、連続的なブリスタパック・バンドNBを得るため、ヒートシールによって第2のバンド7で第1のブリスタ・バンド2を閉鎖するステーション8から構成される。
【0004】
閉鎖ステーション8の下流に、異なるルートを有する供給経路Aに沿って、連続的なブリスタパック・バンドNBがスタンプされるまたはパンチされるステーション9、および、連続的なブリスタパック・バンドNB上にプレカット・ラインを定義するため、連続的なブリスタパック・バンドNBがプレカットされるステーション10もまた存在する。
【0005】
その後、プレカットされたラインを有する連続的なブリスタパック・バンドNBは、例えば、切断ステーションRにおける切断によって、複数の単一ブリスタパックBを定義するため、分割される。
【0006】
切断ステーションRの下流では、周知の方法で適切なボックスに包装されるよう、単一ブリスタパックBは引き出され、そしてボクシングユニットCに供給される。
【0007】
一般に、閉鎖ステーション8は、互いに連結された2つの対向するローラを有する、つまりそれは、製品4と共にブリスタ3を収容するための周囲の溝12aを有する第1の、駆動する下部の凹部を作られたローラ、および、対向し、かつ駆動ローラ12の上に位置し、それらが互いに重なって配置されるので、2つのバンド2および7を加熱し押圧して結合するための加熱手段を備えた第2のローラ13を含む。
【0008】
図1の機械Mで見ることができるように、連続的なブリスタパック・バンドNBになる2つのバンドの接合は、対向するローラ12、13間の接線のラインにおいて起こり、一方で、ブリスタパック・バンドNBを引き寄せる効率的なグリップは、駆動ローラ8aの周縁表面上で定義される広い弧に沿ったブリスタパック・バンドNBの接触により得られる。
【0009】
バンドNBは、屈曲ローラ11により、および、閉鎖ステーション8の下流で、ループKを定義する供給経路Aの鋭角部分に沿って駆動される。
【0010】
ループKを定義し、バンドNB上で駆動ローラ12によって最高のグリップを可能にするアイドラーローラ11はまた、経路Aに沿ってバンドNBの連続的な供給を補うことを可能にするため、異なる作動位置の間で振動することができる:周知のブリスタ包装機において断続的に発生するバンド2および7、したがってバンドNBの連続的な供給は、押圧ステーション9および切断ステーション10の作動に適合しなければならないので、この振動は必要である。
【発明の開示】
【0011】
本発明の目的は、構造がより単純であり、周知のブリスタ包装機に対してよりコンパクトであり、上で記載したように寸法が相当減少したブリスタ包装機を提案することである。
【0012】
特に本発明の目的は、ブリスタ包装機全体の製造速度を増加させるようにバンド閉鎖ステーションの構造および機能を単純にすることである。
【0013】
本発明の別の目的は、バンドの熱での結合による、ブリスタ・バンドの損傷曲線を生成する可能性を取り除いて、バンド閉鎖ステーションの構造を改良することである。
【0014】
本発明のさらに別の目的は、シール結合の間、まだ熱い閉鎖バンドおよびブリスタ内部での製品との接触を避けて、バンド閉鎖ステーションの構造を改良することである。
【0015】
本発明によれば、ブリスタパックを生成するブリスタ包装機は、製品を有するブリスタでブリスタ・バンドを定義するため、熱成形可能な材料の第1の連続的なバンドのそれゆえに少なくとも1つの熱成形ステーションからなる生産ライン;前記製品を供給しておよび前記ブリスタ・バンドを後者で満たすためのステーション;製品で満たされた前記ブリスタ・バンド上に連続的に第2のバンドを供給する第2のバンドの供給ステーション;第1のブリスタ・バンドがブリスタパック・バンドを得るために前記第2のバンドによって封止される閉鎖ステーションであって、前記閉鎖ステーションは2つの対向するローラを含み;および、前記ブリスタパック・バンドがそれぞれブリスタパックに切断される切断ステーションを含み、前記機械は、前記生産ラインが前記製品供給ステーションから少なくとも開始し、本質的に水平な連続的な供給経路に沿って延長し、張力手段が少なくとも第1のバンド上に決定された引張力を実行するため、前記経路に沿って、前記閉鎖ステーションの前記ローラと協同するよう前記閉鎖ステーションの上流に配置されることにおいて特徴付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
上記目的によって、本発明の技術的な特徴は、以下の請求項の内容から明確に理解され、発明の利点は、同封された図面に関して限定する例ではなく単純な例として、好適な実施例を示す以下の詳細な説明からよりよく示される。
【0017】
図2に関して、参照番号M1は一般に、製品、好ましくは薬剤を含むブリスタパックを生成するため、本発明によって提案されるブリスタ包装機を示す。
【0018】
説明の単純性、および、発明によって提案される機械M1および従来技術の機械Mの間の比較の明瞭さのため、図2において示される機械M1の構成要素は、基礎の数100を足して機械Mを記載するために使われる同じ参照番号(存在し、かつ、可能である)で定義される参照番号によって記載され、示される:それゆえに、従来技術、その他のブリスタ包装機Mの熱成形ステーションを示す数1に対応する数101は機械M1の熱成形ステーションを示す。
【0019】
したがって、ブリスタ包装機M1は、製品104を含むブリスタ103と共にブリスタ・バンド102を得るように、熱成形可能な材料(例えばPVC)の第1の連続的なバンド2が熱成形されるステーション101を含み;ブリスタ・バンド102は、所定の供給経路A1に沿って、本質的に連続的な方法で供給される生産ライン;各々のブリスタ103を関連のある製品104で満たすためのユニットを有する製品104を供給するステーション105;製品で満たされたブリスタ・バンド上で連続的に第2のバンドを供給する第2のバンド107(例えばアルミニウム)の供給ステーション106;および、第1のブリスタ・バンドが、連続的なブリスタ・バンドNB1を得るため、ヒートシールにより、第2のバンド107によって閉鎖される閉鎖ステーション108によって定義される。
【0020】
閉鎖ステーション108の下流に、線状の供給経路Aに沿って、連続的なブリスタパック・バンドNB1がそこでスタンプされるまたはパンチされる少なくとも1つのステーション109、連続的なブリスタ・バンドNB1が、連続的なブリスタパック・バンドNB1上でプレカット・ラインを定義するため、プレカットされるステーション110もまた、好ましくは存在する。
【0021】
その後、プレカット・ラインを有する連続的なブリスタパック・バンドNB1は、複数の単一ブリスタパックB1を定義するため、例えば切断ステーションR1の切断によって、分割される。
【0022】
スタンピング・ステーション109およびプレカット・ステーション110は、連続的にバンドNB1に作用するために好ましくは作動され、スタンプ/切断手段がブリスタ・バンドNB1から、そしてまたブリスタ・バンドNB1へと連続的に動き、バンドNB1に続くので、連続的に駆動される。
【0023】
切断ステーションR1の下流において、周知の方法で適切なボックスに包装されるよう、単一のブリスタパックB1は、引きだされ、ボクシングユニット(周知の、および示されない)に供給される。
【0024】
図1において示される従来技術の機械Mと本発明の図2の機械M1を比較すると、機械Mの経路Aが異なる進路を有する(例えば、振動している屈曲ローラ11によって作られるバンドNBのループKに対応する領域において鋭角でカーブする経路に留意のこと)一方で、機械M1におけるバンド102の供給経路A1は、製品104の供給のため少なくともステーション105から開始して水平に延長することが容易にわかる。
【0025】
言い換えれば、見ただけでブリスタ包装機M1の生産ラインが水平であると理解することを可能にする、すなわちそれは、より単純かつよりコンパクトな方法で構成され、したがって、それは従来技術の機械Mによって通常占められる寸法を相当に減少させる。
【0026】
図3および4によれば、バンド107と共にバンド102を封止するための閉鎖ステーション108は、バンド102、107に関して反対側に配置される2つのローラ112、113を有する。
【0027】
下部の面に位置するローラ112は、ブリスタ・バンド102のブリスタ3を受容するための凹部112aを有する駆動ローラである。一方で、ローラ112の反対側に位置し、それとともに協働する上部のローラ113は、加熱された封止ローラである。
【0028】
特に、水平な経路A1に沿った供給の間、駆動ローラ112は、封止ローラ113との接触のラインTに対応する単一のラインにおいて完全にブリスタ・バンド102に連結することに留意する必要がある。
【0029】
また図3によると、経路A1に沿った供給動作に関して、閉鎖ステーション108の上流で、機械M1は、バンド102および107に張力をかけるためのグループ114を含む。
【0030】
グループ114は、バンド102が接触ラインTに対応する領域のみにおいてローラ112に固着することができるにもかかわらず、バンド102および107の対が最適な張力で水平に前進するのを可能にして、したがって、すべり込みなしで、最高のグリップおよびローラ112のシート112aによるブリスタ103上の駆動動作での、ステーション108におけるバンド102、107の効率的な相互結合を可能にする。
【0031】
図4および5によれば、グループ114は、一対のローラ116、117を含む。下部ローラ116は、動力駆動ローラであり、その横断面は、ブリスタ・バンド102の端を保持する少なくとも2つのリング116aおよび116bを有する。
【0032】
ローラ116は、それが、ブリスタ103と駆動ローラ112上に作られるハウジング・シート112aの間の正しいマッチングを調べる意図を有する検出および制御手段115(図4)によって送られるコマンド信号Sを受信する場合、バンド102の制動要素として実際に作用する。
【0033】
上部ローラ117は、ローラ116と協働し、動力駆動ローラ116上で制御された圧力を実行する押圧手段118(図5)を有する:このように、動力駆動ローラ116に対して圧力を変えることは可能である。
【0034】
また図4によると、検出および制御手段115は、駆動ローラ112に対応する領域に配置され、誤ったマッチングシート112a‐ブリスタ113が手段115で検出される場合、その活性化を可能にするため、すなわち、バンド102の制動張力を生成するため、張力ユニット114上で逆反応するように作用する。
【0035】
手段115は、それに限定しないが好ましくは、駆動ローラ112の近くに位置し、唯一のシート112a‐ブリスタ103マッチングラインTに沿って作用する光学センサ115を含む。
【0036】
センサ115は、好ましくはレーザー光線エミッタであり、誤ったシート112a‐ブリスタ103マッチングの場合にのみ、光線は光電池120によって反射する。
【0037】
したがって、密封ステーション108の単純かつ効率的な構造のために、このように構築されるブリスタ包装機M1は目的を達成する。
【0038】
2つのローラの1つの接触のラインのみにおいて、閉鎖ステーションの上流と同様に、水平の下流においてもう一方の上に位置するバンドで密閉を実行する可能性により、ブリスタパックの中での望ましくない曲がりを取り除いて、ブリスタパックの最終的な高品質、および、実時間においてバンドの正しい通過を制御する張力/制動ユニットの存在下で提供される封止の信頼性を可能にする。
【0039】
さらに、上記した閉鎖ステーションを有して、本発明によって提案されるブリスタ包装機は、閉鎖ステーションにおいて、ブリスタパック上で望ましくない溝、および/または、製品および封止の後でまだ熱い閉鎖バンドの部分の間の損傷接触を引き起こすような多面的な周縁表面の駆動ローラの使用の必要性なしで、(例えばカプセルを含むための)延長されたブリスタを有するブリスタパックを生成することができる。
【0040】
最後に、本発明によって提案されるブリスタ包装機における製品の供給は、連続的な作動と同様に、すべての作動ステーションに関するバンドの連続的な供給による製品への損傷を取り除いて、大幅に向上し、かつ最適化される。
【0041】
このように理解された発明は、すべてがその発明の概念の範囲内にある多くの変化および変形の余地がある。
【0042】
さらに、すべての詳細は、技術的に同等な要素によって置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】周知のブリスタ包装機(従来技術)の概略斜視図である。
【図2】本発明によって提案されるブリスタ包装機の好適な実施例の概略正面図である。
【図3】明瞭さのためのためにいくつかの部分が除去された、図2において組織的に配列されるブリスタ包装機の一体化された部分を形成するワークステーションの好適な実施例の前部の部分断面図である。
【図4】いくつかの部分が除去された、特に図3のワークステーションの詳細な側面図である。
【図5】図3および図4のワークステーションの一部である作動しているグループの横方向の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造ラインを有するブリスタ・パック(B1)を生成するブリスタ包装機(M1)であって、製品(104)を含むブリスタと共にブリスタ・バンド(102)を定義するため、熱成形可能な材料の第1の連続的なバンド(102)の少なくとも1つの熱成形ステーション(101);前記製品(104)を供給し、前記ブリスタ・バンド(102)を後者で満たすステーション(105);前記製品(104)で満たされた前記ブリスタ・バンド(102)上で第2のバンド(107)を連続的に供給する第2のバンド(107)の供給ステーション(106);ブリスタパック・バンド(NB1)を得るため、前記第1のブリスタ・バンド(102)が、前記第2のバンド(107)によって封止される閉鎖ステーション(108)であって、2つの対向するローラー(112,113)を含む閉鎖ステーション(108);および、前記ブリスタパック・バンドがそれぞれのブリスタパック(B1)に切断される切断ステーション(R1);を連続的に含み、
前記機械は、前記製造ラインが少なくとも前記製品供給ステーション(105)から開始され、本質的に水平な連続的な供給経路(A1)に沿って延長し、張力手段(114)が、少なくとも前記第1のバンド(102)上で、決定された引張力を実行するため、前記経路(A1)に沿って、前記閉鎖ステーション(108)の前記ローラー(112、113)と協働するように前記閉鎖ステーション(108)の上流に位置することを特徴とするブリスタ包装機。
【請求項2】
請求項1に記載の包装機であって、前記伸張手段(114)は、互いに面し、少なくとも前記第1のブリスタ・バンド(102)の反対側に位置し、ローラ(116、117)の少なくとも1つのローラ(116)が動力駆動ローラである一対のローラ(116、117)を含み、前記ローラ(116、117)の対は、前記第1のブリスタ・バンド(102)の少なくとも1つのブリスタ(103)により決定されたライン(T)に沿った正しくかつ完全なマッチング、および、前記閉鎖ステーション(108)の前記ローラ(112、113)のローラ(112)上に作られる関連したシート(112a)を保証するように、少なくとも前記第1のブリスタ・バンド(102)上で前記張力を実行することを特徴とする包装機。
【請求項3】
請求項2に記載の包装機であって、それは、前記ブリスタ(103)および前記閉鎖ステーション(108)の前記ローラー(112)に作られる前記シート(112a)間の連結を検出および制御する手段(115)を含み、前記検出および制御手段(115)は、前記制御手段(115)が前記シート(112a)および前記ブリスタ(103)の誤ったマッチングを検出する場合、後者を作動させるため、すなわち、前記第1のブリスタ・バンド(102)上に制動張力を生成するため、前記張力手段(114)上で逆反応するように作用することを特徴とする包装機。
【請求項4】
請求項2および3に記載の包装機であって、前記張力手段(114)の前記動力駆動ローラ(116)の横断面は、前記検出および制御手段(115)によって送信されるコマンド信号(S)に対応して、制動張力を生成するように、前記第1のブリスタ・バンド(102)の端を保持する少なくとも2つのリング(116a、116b)を有することを特徴とする包装機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−536175(P2007−536175A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512572(P2007−512572)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【国際出願番号】PCT/IB2005/001261
【国際公開番号】WO2005/108208
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(505149996)アイ エム エイ インダストリア マシーン オートマティック エス ピー エイ (9)
【Fターム(参考)】