ブロック集合体
【課題】例えば、建具(腰付き障子、ふすま等)や間仕切、衝立、屏風、欄間、椅子等の部分装飾材として、また壁掛け、花瓶敷き、その他の器物の敷物台など意匠的装飾物としてインテリアに好適に使用できるブロック集合体を提供する。
【解決手段】木等のブロック12を紐16、18等で拡がりを持つように縫ってなるブロック集合体14であって、特に縦方向に配列された第1線状材としての紐18、横方向に配列された第1線状材としての紐16等のように所定間隔で2方向に交差して配列された紐等の交点にブロック12を配置し、しかもブロック12には前記2方向に沿った貫通孔が交錯して設けられ、両貫通孔に挿通された紐等によりブロック12は紐16,18等の交点に位置され、隣接するブロック12は順次縫った状態に集合され得るようにしてネット状のブロック集合体14を構成した。
【解決手段】木等のブロック12を紐16、18等で拡がりを持つように縫ってなるブロック集合体14であって、特に縦方向に配列された第1線状材としての紐18、横方向に配列された第1線状材としての紐16等のように所定間隔で2方向に交差して配列された紐等の交点にブロック12を配置し、しかもブロック12には前記2方向に沿った貫通孔が交錯して設けられ、両貫通孔に挿通された紐等によりブロック12は紐16,18等の交点に位置され、隣接するブロック12は順次縫った状態に集合され得るようにしてネット状のブロック集合体14を構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は木その他のブロックの集合体に関するものであり、特に糸や紐等で拡がりを持つように縫ってなるブロック集合体に関するものである。
本発明のブロック集合体は、例えば建具(腰付き障子、ふすま等)や間仕切、衝立、屏風、欄間、椅子等の部分装飾材として、また壁掛け、花瓶敷き、その他の器物の敷物台などとしてインテリアに好適に使用できる。
【背景技術】
【0002】
従来より木等のブロックに孔を明け、紐等を通して集合した線状の意匠的集合体(例えば玉のれん等)は存在する。しかし、立体的形状のブロックを紐等で一方向に線状に集合させるだけではなく、横方向にも拡がりをもつように紐等で縫い連ねて集合させ同時に意匠的効果を奏するようにした集合体は見当たらない。なお、従来より組木や釘、接着剤等で固定して拡がりを有するようにしたものは存在するが、本願発明とは全く異なるものである。
【0003】
もっとも、従来より立体的形状のビーズ玉を使用し糸等で面状に編むようにしたビーズ編みが存在するが、これは先ず所定間隔で縦糸を配置し、次ぎに中心部に一つの貫通孔を有する多数(縦糸の間隔箇所と同数)のビーズ玉に横糸を通してから、各ビーズ玉が縦糸の間に位置するように押し当ててから側端の縦糸のところで横糸を折り返し、再度各ビーズ玉の貫通孔に横糸を通すと一段目が完成する。すなわち、各ビーズ玉の貫通孔に挿通された横糸は、側端の縦糸の部分で折り返され再度挿通されるので貫通孔内で二重になっており、縦糸は隣接するビーズ玉間で二重の横糸の間に挟まれた状態になるので、各ビーズ玉はその場所から移動できなくなる。以下これを繰り返せばビーズ編みが完成する。主に身の回り品や手工芸品等の装飾品を作るのに使用される。
【0004】
この他に筒状の竹ビーズ3本で三角形を構成しながら編み進む三角編みや、糸を通したビーズ玉の列がネット状になるように編み進むネット編み等があるが、いずれもビーズ玉には1つの貫通孔しかなく、また、ビーズ玉の列同士を側方に連ねるときには、両者の接点において1つの貫通孔に糸が二重に通されている。
このようにビーズ編み等は、その編み方や織り方、ビーズ玉の形状、編んだ状態での隙間(空間部)の様子、使用目的等において、本願発明のブロック集合体とは大きく異なっているので、建具や屋内で使用する器物等の装飾部材や意匠的装飾品などを構成する本願発明のブロック集合体を考案する上で何らの示唆を与えるものではない。
【非特許文献1】佐古孝子著「ビーズ編み・織り−おしゃれなアクセサリー&バッグ」(NHK おしゃれ工房発行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、木等の多数のブロックを拡がりをもち、かつしなり得るように連ね合わせたブロック集合体を構成するという点である。従来よりこのようなブロック集合体やこれに類似する物は存在しなかったので、本願発明はこれを解決しようとするものである。
【0006】
本発明はこのような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は、紐等で木等のブロックを縫い連ねることにより拡がりを有するように構成されたブロック集合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明は、次のように構成される。
A 一方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第1の線状材と、他方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第2の線状材との交点に立体状のブロックを配置したブロック集合体であって、ブロックには第1の線状材と第2の線状材の方向に沿った2つの貫通孔が交差するように形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
B A項記載のブロック集合体において、第1の線状材は横方向に所定間隔で配列されると共に第2の線状材は縦方向に所定間隔で配列され、第1と第2の線状材の交点に直方体状のブロックを配置し、しかもブロックは横断面が四角形もしくは略正方形で所定高さの立方体をなし、かつ高さの中間部でブロック自体の両対角線上にそれぞれ第1と第2の線状材を挿通し得る貫通孔が形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
C A項またはB項記載のブロック集合体において、両貫通孔の形成は、ブロック高さを2分した高さを有する2つの部材の片面側にそれぞれ対角線方向に所定深さの溝を設け、かつ両溝が交錯するように両部材を接合してブロックを構成することにより、あるいはブロック高さを2分した高さを有する2つの部材のうちの一方の部材の片面側に第1と第2の線状材の方向に交差する所定深さの2つの溝を設け、かつこの溝を有する片側面を他方の部材で覆うようにして両部材を接合しブロックを構成することにより行うようにしたブロック集合体。
D A項〜C項のいずれか1項に記載のブロック集合体において、糸、紐その他の屈曲自在の第1の線状体と第2の線状体に代えて針金その他の剛性を有する線状体を使用し各ブロックの貫通孔に挿通するようにしたブロック集合体。
E A項〜D項のいずれか1項に記載のブロック集合体において、ブロックは隣接するブロックと相互に接触する角の部分が少なくとも面取りされ、あるいは丸味をもつようにされたブロック集合体。
ここで、第1の線状材と第2の線状材の交点とは、両線状材が接触して交わる場合に限らず、接触していないが投影図において交わる場合も含むものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のブロック集合体は、(1)今までに見られなかった構造的、装飾的形態を有し、看者に良い印象(趣味感)を与える効果がある。(2)各ブロックの貫通孔に紐等を挿通し連なり合って拡がりをもつようにされているので、体に触れたときや見たときに適度のたわみの可能性が感得され、一体的に固着・固定されたものとは異なる特別の趣味感を与える効果がある。(3)また、四角形の各ブロックの両対角線方向に設けた貫通孔に紐等を挿通して縫い連ねるようにしたときには、ブロック同士は角の部分で連接すると共にブロック間に四角の隙間が一つ置きに現れるので、あたかもブロックのネットであるかのような趣味感を与える効果がある。(4)さらに、ブロックと隙間との対比が好ましい印象を与える。(5)四角形のブロックの縦横の比を変えると、ブロックはもちろん隙間も形状が変わるので、異なった印象(趣味感)を与える。(6)さらにまた、使用するブロックの数を増減すれば、使用する物や場所に応じて、ブロック集合体の大きさや形を加減・調節することができる。(7)また、ブロックを四角形以外の形状とすれば、さらに異なる趣味感を与える。
【実施例1】
【0009】
図1において、10は枠体であり、その内側には多数のブロック12からなるブロック集合体14が配置されている。枠体10には横方向に各段毎に折り返して張設された第1の線状材としての紐16と、縦方向に各列毎に折り返して張設された第2の線状材としての紐18とが、多数のブロック12の貫通孔に縦横に挿通され、紐16と紐18の交点にそれぞれブロック12が位置するようにされている。なお、細かく手書き(フリーハンド)で斜線を密に描いた部分はブロックの平面図であることを示す(以下図4,図6〜図9,図11においても同様である)。
【0010】
ブロック12は、図2に示すように縦、横の長さが同じ正方形で所定高さの直方体であり、高さの中間部において両対角線方向に貫通孔20,22が形成され、紐16、18を挿通し得るようにされている。貫通孔20,22は図2(ロ)に示すようにブロック上面から見れば交差しているように見えるが、直接干渉しないように上下にずらして設けられている。この場合両貫通孔の交点における上下のずれは、挿通された紐16,18の外側同士が接触する程度でも差し支えない。紐挿通時に紐の中心部付近同士が干渉しないので挿通し易い利点がある。なお、
両貫通孔を同じ高さ位置に交差するようにし設けてもよい。こうすると、紐同士が交わる際に挿通し難くなるので、貫通孔を少し大き目にすればよい。ブロック12は木で構成されているので、見た目や体への当たりが優しくて趣味感に優れているが。ブラスチック等他の材質のものを使用することも可能である。
【0011】
また、ブロック12は各稜線部が面取りがされている。面取りは、ささくれやばりをなくし、優美な感じを与えるが、貫通孔20,22の開口部が位置する稜線部には特に必須である。これは、貫通孔の入り口部分を平坦にして孔明けを容易にすると共にブロックの組み付け時に隣接するブロック同士の隙間をなくすか、あるいはできるだけ少なくし、隙間から紐16,18が見えるのを隠す効果がある。また、ブロックの角の稜線同士を当接し合うようにするとすれば、線接触で外れ易く、不安定であるから、面取りすりば面取り部の面接触となり、安定する。さらに、図2(ハ)に示すように、面取りに代えて角の部分を丸味をもたせるようにしてもよい。ブロック集合体14はブロック12の数を縦方向、横方向あるいは両方向に加減することによって大きさを適宜変えることができる。もちろん、枠体10の大きさを変えることが必要である。
【0012】
図3(イ)、(ロ)はブロック12の変形例として、ドリル等を使用しないで貫通孔を設けることを可能にした部品を示す。すなわち、高さがブロック12の高さの半分であるハーフブロック24、26の端面にそれぞれ対角線方向に溝28,30を設けたものである。両ハーフブロックの端面同士を溝が交差する方向に接着すれば、貫通孔が交差したブロックが完成する。
【0013】
図4は椅子32の背もたれ部に前記ブロック集合体14のように構成したブロック集合体33を配置した例を示す。前記枠体10の代わりに背もたれ部の両側の部材と上下の部材を利用している。
【0014】
図5(イ)〜(ホ)は間仕切34,欄間36,衝立38,40,腰板障子42に、それぞれ前記実施例同様に構成したブロック集合体44,46,48,50、52を配置した例を示す。いずれも上下両側の部材を枠体代わりに使用している。もちろん、枠体付きのブロック集合体を嵌め込んで取り付けることも可能である。
いずれも木のブロックで、しかも紐で縫い連ねたネット状のブロック集合体を使用しているので、ブロック集合体のブロックとその隙間(空間部)との対比は見る者に良い感じを与え、また紐で縫い連ねているので体に触れたとき、剛体や固体に触れたときと異なるなごやかさを感じさせ、さらに木質のブロックは手で触れたときはもちろん、見た目にも優しいので、これらが相まって今までにないような心地よい趣味感を感じさせる効果がある。
【実施例2】
【0015】
図6,図7は本発明の他の実施例を示す模式的説明図(概念図)である。前記実施例と構成が同じで変更を要しない部分は説明を省略する。図6に示すブロック集合体54は、横方向の紐56の間隔より縦方向の紐58の間隔を広くすると共にブロック60を横長の菱形にしたものである。図7に示すブロック集合体64は、逆に横方向の紐66の間隔より縦方向の紐68の間隔を狭くすると共にブロック70を縦長の菱形にしたものである。両者共に見る者に前記実施例と同様な趣味感を与えるが、どちらかといえば、前者は安定感を、後者はスマートな感じを与える。なお、図6,図7において、枠体からはみ出した紐の部分は、つながりを分かり易くするためにたるませて描いているが、実際は緊張されている。以下図8〜図11においても同様である。
【実施例3】
【0016】
図8,図9は本発明のさらに他の実施例を示す模式的説明図(概念図)である。前記実施例と構成が同じで変更を要しない部分は説明を省略する。図8に示すブロック集合体72は、所定間隔で右下がりに傾斜した紐74と、間隔と傾斜角が紐74と同じで傾斜方向が逆向きである紐76との交点に、横長の直方体のブロック78が配置されている。図9に示すブロック集合体80は、右下がりに傾斜した紐82と左下がりに傾斜した紐84との交点に直方体のブロック86を配置した点では図8のブロック集合体72と同様であるが、紐82,84の傾斜角がさらに大きくなっている点とブロック86は縦長の直方体である点が異なっている。
【0017】
図10は本発明のさらに別の実施例を示す模式的説明図(概念図)である。細かく所定間隔で線を描いた部分はブロックを示す。前記実施例と構成が同じで変更を要しない部分は説明を省略する。図10に示すブロック集合体88は、横方向に各段毎に折り返して張設された紐90と、縦方向に各列毎に折り返して張設された紐92とが、多数のブロック94の貫通孔に縦横に挿通され、紐90と紐92の交点にそれぞれブロック94が位置するようにされている。横方向の紐と縦方向の紐との交点にブロックが位置する点では、図1に示す実施例と同様な構成で、ブロック94の外形は図1、2に示すブロック12と同じであるが、貫通孔の位置がブロックの面に対して直角に設けられている点で異なる。従って、隣接するブロックは各面同士が接触するので隙間(空間部)は生じない。ブロックの表面にそれぞれ異なる色彩を施し、模様を描くようにブロックを配置すれば、前記各実施例と異なる美観を生じ得る。
【0018】
図11は 本発明のさらに異なる実施例を示す模式的説明図(概念図)である。図11に示すブロック集合体96は、図10に示す直方体のブロック94に代えて、ラグビー球状のブロック98を配置したもので他は同じである。表面が球面で隙間(空間部)の形状も前記各実施例とは相違するので、異なった美観が生じる。
【0019】
前記各実施例では、ブロックは木製であるが、これに代えて成形性を有する材質のもの、例えば合成樹脂、ゴム、金属等を使用することも可能である。また、紐に代えて屈曲自在な線状材、例えば糸、ナイロン糸、可撓性のあるワイヤーや針金等を使用することも可能である。さらに、ブロック集合体を撓ませることが必要でない場合、例えば手の届かないところに設ける欄間等においては、紐等に代えて剛性のある針金等を使用することもできる。
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこのような実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において種々なる実施をし得ることはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明のブロック集合体は、例えば建具(腰付き障子、ふすま等)や間仕切、衝立、屏風、欄間、椅子等の部分装飾材として、また壁掛け、花瓶敷き、その他の器物の敷物台などとしてインテリアに好適に使用できる。また、前記実施例から枠体を除いた構造のものを単位として縦、横方向に連結して行けば、拡がりがあり、可撓性のあるブロック集合体を構成できる。すなわち、ブロック集合体の周りに枠体を設けないで、ブロックに挿通するための、横方向に各段毎に折り返して張設された第1の線状材を、隣接する各折り返し点で紐等で結び、かつ、縦方向に各列毎に折り返して張設された第2の線状材を、隣接する各折り返し点で紐等で結んで、ブロック集合体の形を保持できるようにすれば、可撓性を有するさらに大きなブロック集合体を構成できる。これは、例えば花壇のまわりに敷くなどすれば、飾りにもなり、履き物が汚れない等の利点がある。このように屋外で使用する、いわゆるイクステリヤとしても好適に使用できる。もちろん、ブロック集合体を単体で使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(イ)は本発明の一実施例を示す一部を破断した平面図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図である。
【図2】(イ)、(ロ)は同実施例に使用する第1の部品の斜視図と平面図、(ハ)は同実施例の変形例を示す部分説明図である。
【図3】(イ)、(ロ)は同実施例の第1の部品の変形例を構成する2つ部材の斜視図である。
【図4】同実施例を家具(椅子)に設けた使用例を示す斜視図である。
【図5】(イ)〜(ホ)は同実施例を室内設備品に設けた使用例を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す模式的説明図である。
【図7】同実施例の変形例を示す模式的説明図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示す模式的説明図である。
【図9】同実施例の変形例を示す模式的説明図である。
【図10】本発明の別の実施例を示す模式的説明図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例を示す模式的説明図である。
【符号の説明】
【0022】
10 枠体
12 ブロック
14 ブロック集合体
16 紐(第1の線状材)
18 紐(第2の線状材)
20 貫通孔
22 貫通孔
24、26 ハーフブロック
28、30 溝
44、46、48、50,52,54 ブロック集合体
56、58 紐
60 ブロック
64 ブロック集合体
66,68 紐
70 ブロック
72 ブロック集合体
74、76 紐
78 ブロック
80 ブロック集合体
82,84 紐
86 ブロック
88 ブロック集合体
90,92 紐
94 ブロック
96 ブロック集合体
98 ブロック
【技術分野】
【0001】
本発明は木その他のブロックの集合体に関するものであり、特に糸や紐等で拡がりを持つように縫ってなるブロック集合体に関するものである。
本発明のブロック集合体は、例えば建具(腰付き障子、ふすま等)や間仕切、衝立、屏風、欄間、椅子等の部分装飾材として、また壁掛け、花瓶敷き、その他の器物の敷物台などとしてインテリアに好適に使用できる。
【背景技術】
【0002】
従来より木等のブロックに孔を明け、紐等を通して集合した線状の意匠的集合体(例えば玉のれん等)は存在する。しかし、立体的形状のブロックを紐等で一方向に線状に集合させるだけではなく、横方向にも拡がりをもつように紐等で縫い連ねて集合させ同時に意匠的効果を奏するようにした集合体は見当たらない。なお、従来より組木や釘、接着剤等で固定して拡がりを有するようにしたものは存在するが、本願発明とは全く異なるものである。
【0003】
もっとも、従来より立体的形状のビーズ玉を使用し糸等で面状に編むようにしたビーズ編みが存在するが、これは先ず所定間隔で縦糸を配置し、次ぎに中心部に一つの貫通孔を有する多数(縦糸の間隔箇所と同数)のビーズ玉に横糸を通してから、各ビーズ玉が縦糸の間に位置するように押し当ててから側端の縦糸のところで横糸を折り返し、再度各ビーズ玉の貫通孔に横糸を通すと一段目が完成する。すなわち、各ビーズ玉の貫通孔に挿通された横糸は、側端の縦糸の部分で折り返され再度挿通されるので貫通孔内で二重になっており、縦糸は隣接するビーズ玉間で二重の横糸の間に挟まれた状態になるので、各ビーズ玉はその場所から移動できなくなる。以下これを繰り返せばビーズ編みが完成する。主に身の回り品や手工芸品等の装飾品を作るのに使用される。
【0004】
この他に筒状の竹ビーズ3本で三角形を構成しながら編み進む三角編みや、糸を通したビーズ玉の列がネット状になるように編み進むネット編み等があるが、いずれもビーズ玉には1つの貫通孔しかなく、また、ビーズ玉の列同士を側方に連ねるときには、両者の接点において1つの貫通孔に糸が二重に通されている。
このようにビーズ編み等は、その編み方や織り方、ビーズ玉の形状、編んだ状態での隙間(空間部)の様子、使用目的等において、本願発明のブロック集合体とは大きく異なっているので、建具や屋内で使用する器物等の装飾部材や意匠的装飾品などを構成する本願発明のブロック集合体を考案する上で何らの示唆を与えるものではない。
【非特許文献1】佐古孝子著「ビーズ編み・織り−おしゃれなアクセサリー&バッグ」(NHK おしゃれ工房発行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、木等の多数のブロックを拡がりをもち、かつしなり得るように連ね合わせたブロック集合体を構成するという点である。従来よりこのようなブロック集合体やこれに類似する物は存在しなかったので、本願発明はこれを解決しようとするものである。
【0006】
本発明はこのような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は、紐等で木等のブロックを縫い連ねることにより拡がりを有するように構成されたブロック集合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明は、次のように構成される。
A 一方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第1の線状材と、他方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第2の線状材との交点に立体状のブロックを配置したブロック集合体であって、ブロックには第1の線状材と第2の線状材の方向に沿った2つの貫通孔が交差するように形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
B A項記載のブロック集合体において、第1の線状材は横方向に所定間隔で配列されると共に第2の線状材は縦方向に所定間隔で配列され、第1と第2の線状材の交点に直方体状のブロックを配置し、しかもブロックは横断面が四角形もしくは略正方形で所定高さの立方体をなし、かつ高さの中間部でブロック自体の両対角線上にそれぞれ第1と第2の線状材を挿通し得る貫通孔が形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
C A項またはB項記載のブロック集合体において、両貫通孔の形成は、ブロック高さを2分した高さを有する2つの部材の片面側にそれぞれ対角線方向に所定深さの溝を設け、かつ両溝が交錯するように両部材を接合してブロックを構成することにより、あるいはブロック高さを2分した高さを有する2つの部材のうちの一方の部材の片面側に第1と第2の線状材の方向に交差する所定深さの2つの溝を設け、かつこの溝を有する片側面を他方の部材で覆うようにして両部材を接合しブロックを構成することにより行うようにしたブロック集合体。
D A項〜C項のいずれか1項に記載のブロック集合体において、糸、紐その他の屈曲自在の第1の線状体と第2の線状体に代えて針金その他の剛性を有する線状体を使用し各ブロックの貫通孔に挿通するようにしたブロック集合体。
E A項〜D項のいずれか1項に記載のブロック集合体において、ブロックは隣接するブロックと相互に接触する角の部分が少なくとも面取りされ、あるいは丸味をもつようにされたブロック集合体。
ここで、第1の線状材と第2の線状材の交点とは、両線状材が接触して交わる場合に限らず、接触していないが投影図において交わる場合も含むものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のブロック集合体は、(1)今までに見られなかった構造的、装飾的形態を有し、看者に良い印象(趣味感)を与える効果がある。(2)各ブロックの貫通孔に紐等を挿通し連なり合って拡がりをもつようにされているので、体に触れたときや見たときに適度のたわみの可能性が感得され、一体的に固着・固定されたものとは異なる特別の趣味感を与える効果がある。(3)また、四角形の各ブロックの両対角線方向に設けた貫通孔に紐等を挿通して縫い連ねるようにしたときには、ブロック同士は角の部分で連接すると共にブロック間に四角の隙間が一つ置きに現れるので、あたかもブロックのネットであるかのような趣味感を与える効果がある。(4)さらに、ブロックと隙間との対比が好ましい印象を与える。(5)四角形のブロックの縦横の比を変えると、ブロックはもちろん隙間も形状が変わるので、異なった印象(趣味感)を与える。(6)さらにまた、使用するブロックの数を増減すれば、使用する物や場所に応じて、ブロック集合体の大きさや形を加減・調節することができる。(7)また、ブロックを四角形以外の形状とすれば、さらに異なる趣味感を与える。
【実施例1】
【0009】
図1において、10は枠体であり、その内側には多数のブロック12からなるブロック集合体14が配置されている。枠体10には横方向に各段毎に折り返して張設された第1の線状材としての紐16と、縦方向に各列毎に折り返して張設された第2の線状材としての紐18とが、多数のブロック12の貫通孔に縦横に挿通され、紐16と紐18の交点にそれぞれブロック12が位置するようにされている。なお、細かく手書き(フリーハンド)で斜線を密に描いた部分はブロックの平面図であることを示す(以下図4,図6〜図9,図11においても同様である)。
【0010】
ブロック12は、図2に示すように縦、横の長さが同じ正方形で所定高さの直方体であり、高さの中間部において両対角線方向に貫通孔20,22が形成され、紐16、18を挿通し得るようにされている。貫通孔20,22は図2(ロ)に示すようにブロック上面から見れば交差しているように見えるが、直接干渉しないように上下にずらして設けられている。この場合両貫通孔の交点における上下のずれは、挿通された紐16,18の外側同士が接触する程度でも差し支えない。紐挿通時に紐の中心部付近同士が干渉しないので挿通し易い利点がある。なお、
両貫通孔を同じ高さ位置に交差するようにし設けてもよい。こうすると、紐同士が交わる際に挿通し難くなるので、貫通孔を少し大き目にすればよい。ブロック12は木で構成されているので、見た目や体への当たりが優しくて趣味感に優れているが。ブラスチック等他の材質のものを使用することも可能である。
【0011】
また、ブロック12は各稜線部が面取りがされている。面取りは、ささくれやばりをなくし、優美な感じを与えるが、貫通孔20,22の開口部が位置する稜線部には特に必須である。これは、貫通孔の入り口部分を平坦にして孔明けを容易にすると共にブロックの組み付け時に隣接するブロック同士の隙間をなくすか、あるいはできるだけ少なくし、隙間から紐16,18が見えるのを隠す効果がある。また、ブロックの角の稜線同士を当接し合うようにするとすれば、線接触で外れ易く、不安定であるから、面取りすりば面取り部の面接触となり、安定する。さらに、図2(ハ)に示すように、面取りに代えて角の部分を丸味をもたせるようにしてもよい。ブロック集合体14はブロック12の数を縦方向、横方向あるいは両方向に加減することによって大きさを適宜変えることができる。もちろん、枠体10の大きさを変えることが必要である。
【0012】
図3(イ)、(ロ)はブロック12の変形例として、ドリル等を使用しないで貫通孔を設けることを可能にした部品を示す。すなわち、高さがブロック12の高さの半分であるハーフブロック24、26の端面にそれぞれ対角線方向に溝28,30を設けたものである。両ハーフブロックの端面同士を溝が交差する方向に接着すれば、貫通孔が交差したブロックが完成する。
【0013】
図4は椅子32の背もたれ部に前記ブロック集合体14のように構成したブロック集合体33を配置した例を示す。前記枠体10の代わりに背もたれ部の両側の部材と上下の部材を利用している。
【0014】
図5(イ)〜(ホ)は間仕切34,欄間36,衝立38,40,腰板障子42に、それぞれ前記実施例同様に構成したブロック集合体44,46,48,50、52を配置した例を示す。いずれも上下両側の部材を枠体代わりに使用している。もちろん、枠体付きのブロック集合体を嵌め込んで取り付けることも可能である。
いずれも木のブロックで、しかも紐で縫い連ねたネット状のブロック集合体を使用しているので、ブロック集合体のブロックとその隙間(空間部)との対比は見る者に良い感じを与え、また紐で縫い連ねているので体に触れたとき、剛体や固体に触れたときと異なるなごやかさを感じさせ、さらに木質のブロックは手で触れたときはもちろん、見た目にも優しいので、これらが相まって今までにないような心地よい趣味感を感じさせる効果がある。
【実施例2】
【0015】
図6,図7は本発明の他の実施例を示す模式的説明図(概念図)である。前記実施例と構成が同じで変更を要しない部分は説明を省略する。図6に示すブロック集合体54は、横方向の紐56の間隔より縦方向の紐58の間隔を広くすると共にブロック60を横長の菱形にしたものである。図7に示すブロック集合体64は、逆に横方向の紐66の間隔より縦方向の紐68の間隔を狭くすると共にブロック70を縦長の菱形にしたものである。両者共に見る者に前記実施例と同様な趣味感を与えるが、どちらかといえば、前者は安定感を、後者はスマートな感じを与える。なお、図6,図7において、枠体からはみ出した紐の部分は、つながりを分かり易くするためにたるませて描いているが、実際は緊張されている。以下図8〜図11においても同様である。
【実施例3】
【0016】
図8,図9は本発明のさらに他の実施例を示す模式的説明図(概念図)である。前記実施例と構成が同じで変更を要しない部分は説明を省略する。図8に示すブロック集合体72は、所定間隔で右下がりに傾斜した紐74と、間隔と傾斜角が紐74と同じで傾斜方向が逆向きである紐76との交点に、横長の直方体のブロック78が配置されている。図9に示すブロック集合体80は、右下がりに傾斜した紐82と左下がりに傾斜した紐84との交点に直方体のブロック86を配置した点では図8のブロック集合体72と同様であるが、紐82,84の傾斜角がさらに大きくなっている点とブロック86は縦長の直方体である点が異なっている。
【0017】
図10は本発明のさらに別の実施例を示す模式的説明図(概念図)である。細かく所定間隔で線を描いた部分はブロックを示す。前記実施例と構成が同じで変更を要しない部分は説明を省略する。図10に示すブロック集合体88は、横方向に各段毎に折り返して張設された紐90と、縦方向に各列毎に折り返して張設された紐92とが、多数のブロック94の貫通孔に縦横に挿通され、紐90と紐92の交点にそれぞれブロック94が位置するようにされている。横方向の紐と縦方向の紐との交点にブロックが位置する点では、図1に示す実施例と同様な構成で、ブロック94の外形は図1、2に示すブロック12と同じであるが、貫通孔の位置がブロックの面に対して直角に設けられている点で異なる。従って、隣接するブロックは各面同士が接触するので隙間(空間部)は生じない。ブロックの表面にそれぞれ異なる色彩を施し、模様を描くようにブロックを配置すれば、前記各実施例と異なる美観を生じ得る。
【0018】
図11は 本発明のさらに異なる実施例を示す模式的説明図(概念図)である。図11に示すブロック集合体96は、図10に示す直方体のブロック94に代えて、ラグビー球状のブロック98を配置したもので他は同じである。表面が球面で隙間(空間部)の形状も前記各実施例とは相違するので、異なった美観が生じる。
【0019】
前記各実施例では、ブロックは木製であるが、これに代えて成形性を有する材質のもの、例えば合成樹脂、ゴム、金属等を使用することも可能である。また、紐に代えて屈曲自在な線状材、例えば糸、ナイロン糸、可撓性のあるワイヤーや針金等を使用することも可能である。さらに、ブロック集合体を撓ませることが必要でない場合、例えば手の届かないところに設ける欄間等においては、紐等に代えて剛性のある針金等を使用することもできる。
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこのような実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において種々なる実施をし得ることはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明のブロック集合体は、例えば建具(腰付き障子、ふすま等)や間仕切、衝立、屏風、欄間、椅子等の部分装飾材として、また壁掛け、花瓶敷き、その他の器物の敷物台などとしてインテリアに好適に使用できる。また、前記実施例から枠体を除いた構造のものを単位として縦、横方向に連結して行けば、拡がりがあり、可撓性のあるブロック集合体を構成できる。すなわち、ブロック集合体の周りに枠体を設けないで、ブロックに挿通するための、横方向に各段毎に折り返して張設された第1の線状材を、隣接する各折り返し点で紐等で結び、かつ、縦方向に各列毎に折り返して張設された第2の線状材を、隣接する各折り返し点で紐等で結んで、ブロック集合体の形を保持できるようにすれば、可撓性を有するさらに大きなブロック集合体を構成できる。これは、例えば花壇のまわりに敷くなどすれば、飾りにもなり、履き物が汚れない等の利点がある。このように屋外で使用する、いわゆるイクステリヤとしても好適に使用できる。もちろん、ブロック集合体を単体で使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(イ)は本発明の一実施例を示す一部を破断した平面図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図である。
【図2】(イ)、(ロ)は同実施例に使用する第1の部品の斜視図と平面図、(ハ)は同実施例の変形例を示す部分説明図である。
【図3】(イ)、(ロ)は同実施例の第1の部品の変形例を構成する2つ部材の斜視図である。
【図4】同実施例を家具(椅子)に設けた使用例を示す斜視図である。
【図5】(イ)〜(ホ)は同実施例を室内設備品に設けた使用例を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す模式的説明図である。
【図7】同実施例の変形例を示す模式的説明図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示す模式的説明図である。
【図9】同実施例の変形例を示す模式的説明図である。
【図10】本発明の別の実施例を示す模式的説明図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例を示す模式的説明図である。
【符号の説明】
【0022】
10 枠体
12 ブロック
14 ブロック集合体
16 紐(第1の線状材)
18 紐(第2の線状材)
20 貫通孔
22 貫通孔
24、26 ハーフブロック
28、30 溝
44、46、48、50,52,54 ブロック集合体
56、58 紐
60 ブロック
64 ブロック集合体
66,68 紐
70 ブロック
72 ブロック集合体
74、76 紐
78 ブロック
80 ブロック集合体
82,84 紐
86 ブロック
88 ブロック集合体
90,92 紐
94 ブロック
96 ブロック集合体
98 ブロック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第1の線状材と、他方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第2の線状材との交点に立体状のブロックを配置したブロック集合体であって、ブロックには第1の線状材と第2の線状材の方向に沿った2つの貫通孔が交差するように形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
【請求項2】
請求項1記載のブロック集合体において、第1の線状材は横方向に所定間隔で配列されると共に第2の線状材は縦方向に所定間隔で配列され、第1と第2の線状材の交点に直方体状のブロックを配置し、しかもブロックは横断面が四角形もしくは略正方形で所定高さの立方体をなし、かつ高さの中間部でブロック自体の両対角線上にそれぞれ第1と第2の線状材を挿通し得る貫通孔が形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
【請求項3】
請求項1または2記載のいずれか1項に記載のブロック集合体において、両貫通孔の形成は、ブロック高さを2分した高さを有する2つの部材の片面側にそれぞれ対角線方向に所定深さの溝を設け、かつ両溝が交錯するように両部材を接合してブロックを構成することにより、あるいはブロック高さを2分した高さを有する2つの部材のうちの一方の部材の片面側に第1と第2の線状材の方向に交差する所定深さの2つの溝を設け、かつこの溝を有する片側面を他方の部材で覆うようにして両部材を接合しブロックを構成することにより行うようにしたブロック集合体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のブロック集合体において、糸、紐その他の屈曲自在の第1の線状体と第2の線状体に代えて針金その他の剛性を有する線状体を使用し各ブロックの貫通孔に挿通するようにしたブロック集合体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のブロック集合体において、ブロックは隣接するブロックと相互に接触する角の部分が少なくとも面取りされ、あるいは丸味をもつようにされたブロック集合体。
【請求項1】
一方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第1の線状材と、他方向に所定間隔で配列された糸、紐その他屈曲自在の第2の線状材との交点に立体状のブロックを配置したブロック集合体であって、ブロックには第1の線状材と第2の線状材の方向に沿った2つの貫通孔が交差するように形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
【請求項2】
請求項1記載のブロック集合体において、第1の線状材は横方向に所定間隔で配列されると共に第2の線状材は縦方向に所定間隔で配列され、第1と第2の線状材の交点に直方体状のブロックを配置し、しかもブロックは横断面が四角形もしくは略正方形で所定高さの立方体をなし、かつ高さの中間部でブロック自体の両対角線上にそれぞれ第1と第2の線状材を挿通し得る貫通孔が形成されると共に両貫通孔にそれぞれの第1と第2の線状材が挿通されることによって両線状材の交点にブロックが位置するようにした線状材で縫い連ねてなるブロック集合体。
【請求項3】
請求項1または2記載のいずれか1項に記載のブロック集合体において、両貫通孔の形成は、ブロック高さを2分した高さを有する2つの部材の片面側にそれぞれ対角線方向に所定深さの溝を設け、かつ両溝が交錯するように両部材を接合してブロックを構成することにより、あるいはブロック高さを2分した高さを有する2つの部材のうちの一方の部材の片面側に第1と第2の線状材の方向に交差する所定深さの2つの溝を設け、かつこの溝を有する片側面を他方の部材で覆うようにして両部材を接合しブロックを構成することにより行うようにしたブロック集合体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のブロック集合体において、糸、紐その他の屈曲自在の第1の線状体と第2の線状体に代えて針金その他の剛性を有する線状体を使用し各ブロックの貫通孔に挿通するようにしたブロック集合体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のブロック集合体において、ブロックは隣接するブロックと相互に接触する角の部分が少なくとも面取りされ、あるいは丸味をもつようにされたブロック集合体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−160111(P2009−160111A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340682(P2007−340682)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(505240455)
【出願人】(392003993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(505240455)
【出願人】(392003993)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]