説明

プラグインハイブリッド車両における充電制御装置

【課題】低温時における充電池の放電容量をより好適に増加させる。
【解決手段】充電制御装置(19)は、エンジン(11)と、充電池(13)に充電された電力を利用して作動する電動機(12)とを備え、エンジンの動力及び外部電源(20)を用いて充電を行うように構成されたプラグインハイブリッド車両(1)における充電制御装置であって、充電が完了したか否かを判定する第1判定手段(191)と、充電が完了したと判定された場合に、充電池の温度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定手段(192)と、充電池の温度が所定値以下であると判定された場合に、充電池への充電を更に行う充電制御手段(192)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば家庭用電力源を用いて充電池の充電を行うことができるハイブリッド車両であるプラグインハイブリッド車両において、充電池への充電を制御するための充電制御装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンとモータとを備えるハイブリッド車両においては、充電池の残存容量(SOC)を制御するための残存容量制御中心値と、現在の残存容量との差分だけ充電を行うと共に、低温時には、残存容量制御中心値を増加させることで、充電効率の低下する領域における充電の頻度を高める技術が知られている(特許文献1参照)。この技術により、電池の温度を積極的に上昇させることができ、その結果、本来の電池性能を引き出すことができる。具体的には、低温に起因した充電池の放電容量の低下を防ぐことができる。
【0003】
【特許文献1】特開2001−314039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、充電池に電力を蓄積するための通常の充電動作によって電池の温度を上昇させている。このため、充電池への充電が完了した場合には充電が停止してしまうことから、充電池の温度を上昇させることができないという技術的な問題点を有している。
【0005】
特に、プラグインハイブリッド車両においては、車両を利用しない夜間に充電するケースが多いと考えられる。このため、朝、車両を使用する際には、充電池への充電が完了した状態にあることから、特許文献1に開示された技術を用いて温度を上昇させることができないという技術的な問題点を有している。
【0006】
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば低温時における充電池の放電容量をより好適に増加させることを可能とならしめるプラグインハイブリッド車両における充電制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の充電制御装置は、上記課題を解決するために、燃料の燃焼によって作動するエンジンと、充電池に充電された電力を利用して作動する電動機とを備え、前記エンジンの動力及び外部電源の少なくとも一方を用いて前記充電池の充電を行うように構成されたプラグインハイブリッド車両における充電制御装置であって、前記外部電源を用いた前記充電池への充電が完了したか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記充電池への充電が完了したと判定された場合に、前記充電池の温度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段により前記充電池の温度が前記所定値以下であると判定された場合に、前記充電池への充電を更に行う充電制御手段とを備える。
【0008】
本発明の充電制御装置によれば、充電池への充電が完了した状態であっても、充電池の温度が所定値以下である(つまり、充電池が低温である)と判定された場合には、充電池への充電が更に行われる。つまり、充電池への充電が完了した状態であっても、充電池の温度が所定値以下であると判定された場合には、充電池への過充電が行われる。これにより、充電池への充電が完了した状態であっても、充電池の温度を上昇させることができるため、本来の電池性能を引き出すことができる。言い換えれば、充電池への充電が完了した状態であっても、充電池の放電容量の低下を好適に防ぐことができる。その結果、プラグインハイブリッド車両の走行可能距離を増加させることができる。
【0009】
特に、プラグインハイブリッド車両においては、プラグインハイブリッド車両を利用しない夜間に外部電源を用いて充電するケースが多いと考えられる。このため、夜間に充電池への充電が完了した状態になったとしても、その後も充電池の温度が所定値以下であれば、そのまま、例えば後述する所望のタイミングで、又は朝、プラグインハイブリッド車両の走行を開始した後に更なる充電が行われる。このため、プラグインハイブリッド車両を使用する際には、充電池への充電が完了しており且つ充電池の温度が所定値以上である状態を実現することができる。これにより、充電池の放電容量の低下を好適に防ぐことができ、プラグインハイブリッド車両の走行可能距離を増加させることができる。
【0010】
尚、本発明における「充電池の充電が完了した状態」とは、例えば、充電池への充電を制御する制御系が充電動作を終了する状態を示す趣旨であって、例えば満充電状態を示している。但し、必ずしも充電池単体での満充電状態(例えば、定格容量に対して100%の電力の充電が完了した状態)を意味するものではなく、充電池への充電を制御する制御系が、電圧、電流及び温度の少なくとも一つを考慮しながら充電動作を終了する状態を示すものであることが好ましい。
【0011】
本発明の充電制御装置の一の態様は、前記充電制御手段は、前記第2判定手段により前記充電池の温度が前記所定値以下であると判定された場合に、前記エンジンの動力を用いて前記充電池への充電を更に行う。
【0012】
この態様によれば、ハイブリッド車両の始動時においては通常始動されないエンジンを敢えて始動させることで、該エンジンの動力を用いて充電池への充電を行うことができる。これにより、上述した各種効果を好適に享受することができる。
【0013】
もちろん、外部電源を用いて充電を行ってもよいが、エンジンの動力を用いて充電することで、走行を開始した後であっても、充電池の温度を上昇させることができるという効果を享受することができる。
【0014】
本発明の充電制御装置の他の態様は、前記第1判定手段により前記充電池への充電が完了したと判定された後に、所望のタイミングでトリガ信号を出力する出力手段を備え、前記第2判定手段は、前記トリガ信号が出力された後に、前記充電池の温度が所定値以下であるか否かを判定し、前記充電制御手段は、前記トリガ信号が出力された後であって、前記第2判定手段により前記充電池の温度が前記所定値以下であると判定された場合に、前記充電池への充電を更に行う。
【0015】
この態様によれば、充電池への通常の充電(つまり、電力を蓄積するための充電)動作と、充電池の温度を上昇させるための過充電動作とを明確に区別して行うことができる。尚、「所望のタイミング」については、後述の実施の形態において詳述する。
【0016】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0018】
(1)基本構成
初めに、図1を参照して、本発明の充電制御装置が適用されたプラグインハイブリッド車両に係る実施形態の構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態のプラグインハイブリッド車両の構成を概念的に示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、プラグインハイブリッド車両1は一動力源としての内燃機関であるエンジン11と、他の動力源としてのモータジェネレータ(MG)12とを備えている。エンジン11は燃料としてガソリンを使用し、ガソリンの燃焼によって作動するガソリンエンジンとして構成されている。MG12は不図示のインバータを介してバッテリ13に接続され、そのバッテリ13に充電された電力を利用して作動する一方で、状況に応じて発電した電力をバッテリ13に充電することができる。バッテリ13にはその温度を検出するための温度センサ14が接続されている。更に、プラグインハイブリッド車両1においては、住宅等に設置された外部電源20からバッテリ13に対して充電できるように構成されている。
【0020】
エンジン11とMG12とはそれぞれの出力軸が動力分割機構16に接続されており、エンジン11及びMG12のそれぞれの出力は動力分割機構16及びトランスアクスル17を介して駆動輪18に伝達される。プラグインハイブリッド車両1ではエンジン11とMG12とのそれぞれの駆動力配分が動力分割機構16により操作されて適正な運転が行われる。
【0021】
エンジン11、MG12及び動力分割機構16並びにバッテリ16の充放電のそれぞれの動作は電子制御装置(ECU)19にて制御される。ECU19はプラグインハイブリッド車両1の運転を適正に制御するためのコンピュータとして構成されており、バッテリの温度を検出する温度センサ14等の各種センサからの出力信号が入力される。
【0022】
本実施形態では特に、ECU19は、充電完了判定部191と、温度上昇制御部192とを備えている。充電完了判定部191は、バッテリ13の電圧や電流や温度等に基づいて、バッテリ13における充電が完了したか否かを判定する。温度上昇制御部192は、バッテリ13における充電が完了した場合に、バッテリ13の温度が所定値以下であれば、バッテリ13への充電を更に行うようにバッテリ13内に備えられた不図示の入出力部を制御する。充電完了判定部191や温度上昇制御部192の動作については、後に詳述する(図2等参照)。
【0023】
(2)基本動作例
続いて、図2から図5を参照して、本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両1の基本動作例について説明する。ここでは、特に、バッテリ13への充電動作について説明する。ここに、図2は、本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両1の基本動作例の流れを概念的に示すフローチャートであり、図3は、バッテリ13への充電を行っているときの、バッテリ13内における化学反応を示す模式図であり、図4は、バッテリ13の温度−放電容量特性を概念的に示すグラフであり、図5は、バッテリ13の走行距離−SOC(State Of Charge)特性を概念的に示すグラフである。
【0024】
図2に示すように、まず、プラグインハイブリッド車両1のユーザ等により外部電源20とプラグインハイブリッド車両1とが接続され、外部電源20を用いたバッテリ13への充電が行われる(ステップS101)。
【0025】
続いて、充電完了判定部191の動作により、バッテリ13への充電が完了したか否かが判定される(ステップS102)。
【0026】
尚、本実施形態における「バッテリ13への充電が完了した状態」とは、例えば、バッテリ13への充電を行う制御系が充電動作を終了する状態を示す趣旨であって、例えば満充電状態を示している。言い換えれば、「バッテリ13への充電が完了した状態」は、バッテリ13に対して電力を蓄積するための充電動作を終了する状態に相当する。但し、バッテリ13単体での満充電状態(例えば、バッテリ13の定格容量に対して100%の電力の充電が完了した状態)まで充電を行うと、バッテリ13に電力を蓄積するという意味での充電の効率が悪くなることを考慮して、バッテリ13単体での満充電状態となる前に充電動作を終了することが好ましい。従って、「バッテリ13への充電が完了した状態」とは、必ずしもバッテリ13単体での満充電状態を意味するものではなく、バッテリ13への充電を制御する制御系が、バッテリ13の電圧、電流及び温度の少なくとも一つを考慮しながら充電動作を終了する状態を示すものであることが好ましい。
【0027】
ステップS102における判定の結果、バッテリ13への充電が完了していないと判定された場合には(ステップS102:No)、ステップS101へ戻り、バッテリ13への充電を継続する。
【0028】
他方、ステップS102における判定の結果、バッテリ13への充電が完了したと判定された場合には(ステップS102:Yes)、続いて、温度上昇制御部192の動作により、温度センサ14からの出力(つまり、バッテリ13の温度を示す信号)に基づいて、バッテリ13の温度が所定値以下であるか否か(言い換えれば、バッテリ13の温度が低温であるか否か)が判定される(ステップS103)。
【0029】
尚、ステップS103においてバッテリ13が低温であるか否かを判定するために用いる温度の閾値としての所定値は、バッテリ13への充電が完了したか否かを判定するために用いた温度の閾値よりも低いことが好ましい。つまり、ステップS103においては、バッテリ13への充電が完了していることを前提として、バッテリ13への充電が完了しているか否かの判定とは別個独立の判定条件により、バッテリ13が低温であるか否かが判定されることが好ましい。
【0030】
ステップS103における判定の結果、バッテリ13が低温でないと判定された場合には(ステップS103:No)、動作を終了する。但し、一旦動作を終了した後であっても、時間の経過と共にバッテリ13が低温であると新たに判定された場合には、以下のステップS104及びステップS105の動作が行われることは言うまでもない。
【0031】
他方、ステップS103における判定の結果、バッテリ13が低温であると判定された場合には(ステップS103:Yes)、温度上昇制御部192の制御の下に、例えばプラグインハイブリッド車両1の走行開始時にエンジン11が始動され(ステップS104)、該エンジン11の動力を利用してバッテリ13への充電を行う(ステップS105)。もちろん、エンジン11の動力を利用することに加えて又は代えて、外部電源20を利用してバッテリ13への充電を行ってもよいことは言うまでもない。
【0032】
その後は、ステップS103へ戻り、バッテリ13の温度が所定値以上になるまで、ステップS104及びステップS105におけるバッテリ13への充電が継続される。
【0033】
尚、ステップS105における動作の際には、バッテリ13は充電完了状態にあることから、バッテリ13内では、通常の充電(つまり、ステップS101における充電)とは異なる化学反応が生じている。具体的には、図3に示すように、バッテリ13の−端子側では、「2OH→1/2O+HO+2e」という反応が起こっており、バッテリ13の+端子側では、「HO+2e→H+OH」という反応が起こっている。つまり、ステップS105においては、バッテリ13への過充電が行われている。
【0034】
ここで、図4に示すように、バッテリ13は、一般的には、低温時に放電容量が低下するという特性を有している。このため、低温時には、バッテリ13に基づく走行距離であるプラグイン走行距離も低下してしまう。特に、バッテリ13への充電が完了している場合には、上述した背景技術において示す構成に示すように、一般的にはそれ以上の充電を行うことはないため、バッテリ13の温度を増加させるためには、何らかの他の物理的手段を新たに備える必要があり、コスト的にも好ましくない。
【0035】
しかるに、本実施形態においては、バッテリ13への充電が完了している場合であっても、バッテリ13の温度が低温である場合には、バッテリ13への充電(つまり、過充電)が更に行われる。このため、バッテリ13への充電が完了している場合であっても、バッテリ13への過充電に起因した化学反応(図3参照)によって、バッテリ13の温度を上昇させることができる。これにより、バッテリ13の放電容量の低下を好適に防ぐことができる。その結果、図5に示すように、低温時におけるプラグイン走行距離(つまり、本実施形態に示すような過充電を行わない場合のプラグイン走行距離)と比較して、本実施形態の如く過充電を行う場合のプラグイン走行距離を増加させることができる。
【0036】
特に、プラグインハイブリッド車両1においては、プラグインハイブリッド車両1を利用しない夜間に外部電源20を用いて充電するケースが多いと考えられる。このため、夜間にバッテリ13への充電が完了した状態になったとしても、その後もバッテリ13の温度が低温であれば、そのまま、例えば後述する所望のタイミングで、又は朝、プラグインハイブリッド車両1の走行を開始した後に更なる充電が行われる。このため、プラグインハイブリッド車両1を使用する際には、バッテリ13への充電が完了しており且つバッテリ13の温度が低温でない状態を実現することができる。
【0037】
(3)変形動作例
続いて、図6を参照して、本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両1の変形動作例について説明する。ここでは、特に、バッテリ13への充電動作の変形例について説明する。ここに、図6は、本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両1の変形動作例の流れを概念的に示すフローチャートである。尚、上述した基本動作例と同様の動作については同様のステップ番号を付して、その詳細な説明については省略する。
【0038】
図6に示すように、まず、プラグインハイブリッド車両1のユーザ等により外部電源20とプラグインハイブリッド車両1とが接続され、バッテリ13への充電が行われる(ステップS101)。
【0039】
続いて、充電完了判定部191の動作により、バッテリ13への充電が完了したか否かが判定される(ステップS102)。
【0040】
ステップS102における判定の結果、バッテリ13への充電が完了していないと判定された場合には(ステップS102:No)、ステップS101へ戻り、バッテリ13への充電を継続する。
【0041】
他方、ステップS102における判定の結果、バッテリ13への充電が完了したと判定された場合には(ステップS102:Yes)、続いて、温度上昇制御部192の動作により、昇温制御動作(具体的には、ステップS103からステップS105の動作)を行なうか否かが判定される(ステップS201)。
【0042】
ここでの判定は、例えば、以下の例に示すように行われてもよい。尚、昇温制御動作を行うと判定されるタイミングが、本発明における「所望のタイミング」の一具体例を示している。
【0043】
まず、タイマーに基づいて、所定の時間になれば昇温制御動作を行うと判定してもよい。つまり、タイマーによる所定の時間が、昇温制御動作を開始するためのトリガとなる。このタイマーによる所定の時間は、ECU19により自動的に設定されてもよいし、或いはプラグインハイブリッド車両1のユーザにより設定されてもよい。
【0044】
また、プラグインハイブリッド車両1のユーザの走行パターン(例えば、走行を開始する時間や終了する時間や、走行する曜日等のパターン)をECU19内のメモリ等に記憶しておき、該パターンから推定される走行開始時刻になれば(或いは、走行開始時刻の数十分前になれば)昇温制御動作を行うと判定してもよい。
【0045】
また、ユーザの直接的な指示があった場合に昇温制御動作を行うと判定してもよい。つまり、バッテリ13への充電が完了しており且つバッテリ13の温度が低温である場合であっても、ユーザから昇温制御動作を行うための指示がなければ、ステップS103からステップS105の動作を開始しないように構成してもよい。
【0046】
また、エンジン11の始動があった場合に、昇温制御動作を行うと判定してもよい。更に、エンジン11の温度が低温である場合にバッテリ13の温度が低温であると判定すると共に、暖房や触媒暖機等のためのエンジン11の始動(いわゆる、暖機運転)があった場合に、昇温動作を行うと判定してもよい。
【0047】
もちろんここで示した例以外の態様で判定してもよいことは言うまでもない。要は、ステップS103からステップS105の動作を行うタイミングを示すトリガ信号を出力することができれば、その具体的な態様は限定されない。
【0048】
ステップS201における判定の結果、昇温制御動作を行わないと判定された場合には(ステップS201:No)、ステップS201の判定動作を継続する。
【0049】
他方、ステップS201における判定の結果、昇温制御動作を行うと判定された場合には(ステップS201:Yes)、昇温制御動作を開始するためのトリガ信号が出力され、該トリガ信号の出力に伴って、バッテリ13の温度が低温であるか否かが判定され(ステップS103)、エンジン11が始動され(ステップS104)、該エンジン11の動力を利用してバッテリ13への充電を行う(ステップS105)。
【0050】
このように構成しても、上述した基本動作例において享受することができる効果と同様の効果を好適に享受することができる。
【0051】
尚、上述した実施例では、プラグインハイブリッド車両1について説明を進めたが、外部電源20を用いた充電を行わない通常のハイブリッド車両についても同様の構成を採用することで、同様の効果を相応に享受することができることは言うまでもない。
【0052】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うプラグインハイブリッド車両の充電制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施形態のプラグインハイブリッド車両の構成を概念的に示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両の基本動作例の流れを概念的に示すフローチャートである。
【図3】バッテリへの充電を行っているときの、バッテリ内における化学反応を示す模式図である。
【図4】バッテリの温度−放電容量特性を概念的に示すグラフである。
【図5】バッテリ13の走行距離−SOC特性を概念的に示すグラフである。
【図6】本実施形態に係るプラグインハイブリッド車両の変形動作例の流れを概念的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1 プラグインハイブリッド車両
11 エンジン
12 MG
13 バッテリ13
14 温度センサ
16 動力分割機構
17 トランスアクスル
18 駆動輪
19 ECU
191 充電完了判定部
192 温度上昇制御部
20 外部電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料の燃焼によって作動するエンジンと、充電池に充電された電力を利用して作動する電動機とを備え、前記エンジンの動力及び外部電源の少なくとも一方を用いて前記充電池の充電を行うように構成されたプラグインハイブリッド車両における充電制御装置であって、
前記外部電源を用いた前記充電池への充電が完了したか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記充電池への充電が完了したと判定された場合に、前記充電池の温度が所定値以下であるか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により前記充電池の温度が前記所定値以下であると判定された場合に、前記充電池への充電を更に行う充電制御手段と
を備えることを特徴とする充電制御装置。
【請求項2】
前記充電制御手段は、前記第2判定手段により前記充電池の温度が前記所定値以下であると判定された場合に、前記エンジンの動力を用いて前記充電池への充電を更に行うことを特徴とする請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項3】
前記第1判定手段により前記充電池への充電が完了したと判定された後に、所望のタイミングでトリガ信号を出力する出力手段を備え、
前記第2判定手段は、前記トリガ信号が出力された後に、前記充電池の温度が所定値以下であるか否かを判定し、
前記充電制御手段は、前記トリガ信号が出力された後であって、前記第2判定手段により前記充電池の温度が前記所定値以下であると判定された場合に、前記充電池への充電を更に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の充電制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−195315(P2008−195315A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34533(P2007−34533)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】