プランター装置
【課題】 高齢者にとって使用が便利なプランター装置を、さらには、高齢者施設等において好適に用いられるプランター装置を提供する。
【解決手段】 栽培容器本体1と、栽培容器本体1での栽培作業を可能とする位置に配置される椅子5とが一体に備えられてなるプランター装置、及び、4周面に立設固定部55を備える柱体51と、一対の柱体51間に立設固定部55に固定されることで配置される垂直パネル52と、4本の柱体51と4枚の垂直パネル52とにより形成される平面形態が方形空間の底部に配置される底板53とからなり、柱体51と垂直パネル52と底板53とからなる方形の栽培スペース70が増設可能に集合配置されて構成されるプランター装置。
【解決手段】 栽培容器本体1と、栽培容器本体1での栽培作業を可能とする位置に配置される椅子5とが一体に備えられてなるプランター装置、及び、4周面に立設固定部55を備える柱体51と、一対の柱体51間に立設固定部55に固定されることで配置される垂直パネル52と、4本の柱体51と4枚の垂直パネル52とにより形成される平面形態が方形空間の底部に配置される底板53とからなり、柱体51と垂直パネル52と底板53とからなる方形の栽培スペース70が増設可能に集合配置されて構成されるプランター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高齢者等の使用に、また、高齢者施設等での使用に好適なプランター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では高齢者において健康増進も兼ねて園芸が広く普及している。また、高齢者施設等においてリクレーションの一環として園芸が採用されている。そのような園芸に際してはプランターが使用されるが、現状のものは各種の点において高齢者にとって使用が難しい面があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は上記の事情に鑑みて行ったもので、高齢者にとって使用が便利なプランター装置を提供することを目的とする。さらには、高齢者施設等において好適に用いられるプランター装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明では、栽培容器本体と、前記栽培容器本体での栽培作業を可能とする位置に配置される椅子とが一体に備えられてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0005】
上記発明の構成によれば、別途椅子を用意することなく椅子に座っての栽培容器本体における栽培作業が可能となる。椅子がその非使用時に栽培容器本体に付設収納されることで、椅子を運び収納する手間が省け、また、非使用時に椅子が邪魔となることがないとともに、プランター装置周囲のスペースが有効使用される。
【0006】
請求項3の発明では、栽培容器本体が高さ調整可能とされてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0007】
上記発明の構成によれば、栽培容器本体が使用者それぞれに対応する高さとできる。
【0008】
請求項4の発明では散水機構を一体に備えることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0009】
上記発明の構成によれば、散水機構からの栽培スペース上に散水が自動的になされる。
【0010】
請求項5の発明では、栽培スペース内部に給水シートが配置されてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0011】
上記発明の構成によれば、給水シートから栽培スペース内の土中に、自動的に、かつ継続的に安定して水分が供給される。
【0012】
請求項6の発明では、栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上面を覆うネット体とからなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0013】
上記発明の構成によれば、ネット体により栽培容器本体が覆われて鳥除け機能が発揮される。ネット体がバネにより巻き状態に収納される構成とすることで、ネット体の開閉が容易になされる。
【0014】
請求項8の発明では、4周面に立設固定部を備える柱体と、前記一対の柱体間に前記立設固定部に固定されることで配置される垂直パネルと、前記4本の柱体と前記4枚の垂直パネルとにより形成される平面形態が方形空間の底部に配置される底板とからなり、前記柱体と前記垂直パネルと前記底板とからなる方形の栽培スペースが増設可能に集合配置されて構成されることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0015】
上記発明の構成によれば、柱体と垂直パネルと底板とにより栽培スペースが形成され、それら栽培スペースが使用者人数に対応して形成される。
【0016】
請求項9の発明では、平面形態円形の栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上縁の外周位置に沿って回転可能に設けられる環状のテーブルと、前記テーブルに一体に取り付けられた複数個の椅子とを備えてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0017】
上記発明の構成によれば、椅子に座る作業者はテーブルとともに栽培容器本体の周囲を自動的に移動できる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、椅子に座っての栽培作業が容易に行える高齢者等に好適に使用されるプランター装置が得られる。請求項3の発明によれば、栽培容器本体の高さが調整でき、立ち状態、座り状態で使用可能である高齢者等に好適に使用されるプランター装置が得られる。
【0019】
請求項4の発明によれば、散水が自動的に行われる栽培作業が容易なプランター装置が得られる。請求項5の発明によれば、土中への水分供給が自動的に安定して行われる栽培作業が容易なプランター装置が得られる。請求項6の発明によれば、鳥除け機能が発揮されるプランター装置が得られる。
【0020】
請求項8の発明によれば、部材数を最小限とする無駄のない構成において、かつ、簡単な組み立て作業により栽培スペースを所望の数とするように組み立てられ、高齢者施設等において有効に使用されるプランター装置が得られる。請求項9の発明によれば、高齢者等が楽しく園芸作業が行えるプランター装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】請求項1の発明のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図2】請求項1の発明のプランター装置の実施形態の椅子収納時の外観斜視図
【図3】請求項3、6記載のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図4】請求項3、6記載のプランター装置の実施形態の側面構成図
【図5】鳥除けネット体の他の実施形態を示す斜視図
【図6】鳥除けネット体の他の実施形態の作動説明図
【図7】請求項4、8の発明のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図8】請求項4、8の発明のプランター装置に使用する部材の外観斜視図
【図9】請求項5の発明のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図10】請求項5の発明のプランター装置の実施形態の正面内部構成図
【図11】請求項5の発明のプランター装置の実施形態の側面内部構成図
【図12】請求項9の発明のプランター装置の実施形態の平面構成図
【図13】請求項9の発明のプランター装置の実施形態の断面構成図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1、図2は請求項1の発明のプランター装置を示す。プランター装置1は平面形状が長方形の栽培容器本体3とそれに一体に設けられる椅子5とからなる。栽培容器本体3は上方が開放した土が貯留される栽培スペース6を備えるとともに、その下部に栽培スペース6と独立する扁平の収納スペース7を備え、前面部21下部にその収納スペース7の収納開口9が形成されている。椅子5は断面L型の前部材11と、その後部上端にちょう番10により折り曲げ可能に連結される座板12と、その後部下面にちょう番14により起倒可能に設けられる一対の脚16とからなる。
【0023】
プランター装置1は、図1に示す状態において、座板12に座る作業者により栽培スペース6における栽培作業がなされる。椅子5を使用しない場合は、図2を示すように、脚16それぞれが倒されるとともに座板12が立てられた状態において前部材11の水平部17が収納開口9内に押し入れられて、栽培容器本体3の前面部21に沿うように収納される。20はその収納状態を固定する固定具であり、栽培容器本体3の前面部21と座板12とを一体に挟むようにようにして収納状態にある椅子5の固定を行っている。
【0024】
図3、図4は請求項3、6の発明のプランター装置を示す。プランター装置30は、下台31上に平面形状が長方形の栽培容器本体32が高さ調整可能に設けられて構成されている。下台31の中央にエアシリンダー33が設置され、そのエアシリンダー33から上方に突出する作動ロッド35の上部に一体の押圧板39により底面が押し上げられることで栽培容器本体32は上昇し、また連動して下降するようになっている。36のそれぞれは下台31上の4隅に立設固定されたガイドロッドであり、このガイドロッド36のそれぞれが栽培容器本体32の角部それぞれに設けられたガイド穴37内を上下作動することで栽培容器本体32は安定して上昇、下降の動作を行うようになっている。39はその動作の操作部であり、その操作により栽培容器本体32を所望の高さとできることで、立った状態、椅子に座った状態、車椅子に乗った状態等それぞれに適した高さにおいての栽培作業が可能となる。
【0025】
40は鳥除けネット体であり、その下部に突出された固定部42のそれぞれが上記ガイド穴37のそれぞれの上部に嵌入されることで栽培容器本体31の上部に取り付けられて用いられる。
【0026】
図5、図6は鳥除けネット体40の他の実施形態を示す。この鳥除けネット体40はそのネット部46が開閉可能となっており、図6に示すように、後部の巻き取り部48内にバネ力により巻き取られることで容易に開くようになっている。47は起倒可能に設けられた開閉用の取手で、ネット部46が閉じられた際にはその取手47が栽培容器本体32側に適宜突出して形成された係止部にバネ力に抗して係止されることでその閉じ状態が保たれるようになっている。
【0027】
図7、図8は請求項4、請求項8の発明のプランター装置を示す。プランター装置50は、図8に示す柱体51と側パネル(垂直パネル)52と長方形の底板53とにより組み立てられる。なお、側パネル52は寸法が大小のものが2種類用いられるが、図8において寸法の小さい側パネルの図示は省略している。柱体51はアルミ製で、その4周面それぞれにその長手方向に沿ってスライド嵌め込み溝(立設固定部)55を備えている。側パネル52はその両端縁に沿って上記スライド嵌め込み溝55への嵌め込み縁57を備えるとともに、内面の下縁に沿う位置には断面L型の係止棚59が取り付けられている。
【0028】
プランター装置50の組み立てを説明する。柱体51への側パネル52の取り付けはスライド嵌め込み溝55へ嵌め込み縁57をスライドさせて嵌め込むことにより行い、そのようにして4本の柱体51と4枚の垂直パネル52とにより平面形態が方形空間を形成し、その方形空間の底部に係止棚59にその4周縁を係止するようにして底板53を配置し、これにより1個の栽培スペース70が形成される。さらに、そこにおいて使用した柱体51と新たに用意した柱体51との間に側パネル52を設けて方形空間を形成し、その底部に底板53を配置して新たな栽培スペース70を形成していく。
【0029】
80は多数の散水穴を備える散水キャップであり、プランター装置50の中央に位置する2本の柱体51の上部に差し込まれて取り付けられた散水パイプ81の上端に装着されている。82のそれぞれは給水パイプであり、下部に設けられた切除部から上記2本の柱体51内に導入されて上記散水パイプ81それぞれの下端に連結されている。このような構成により、給水パイプ82を介して給水が行われることで散水キャップ80それぞれから全ての栽培スペース70上に散水が自動的になされる。上記散水キャップ80、散水パイプ81、給水パイプ82のそれぞれが散水機構を構成する。
【0030】
図7に示すプランター装置50は、12本の柱体51と9枚の寸法の大きい側パネル52と8枚の寸法の小さい側パネル52と6枚の底パネル53とにより、6個の栽培スペース70が設けられた構成となっている。側パネル52それぞれにおいてプランター装置50の外面に位置する係止棚59は取り外されている。例えば、図7に示すプランター装置50におけるXの位置において、さらに2本の柱体51と1枚の寸法の大きい側パネル52と2枚の寸法の小さい側パネル52と1枚の底パネル53を用いることで、新たに1個の栽培スペース70が形成される。
【0031】
上記構成のプランター装置50は、部材数を最小限とした無駄のない構成において、かつ、簡単な組み立て作業によりその栽培スペース70を所望の数とするように組み立てられ、これにより、利用者数が増減してプランター装置50の使用者数が変化する高齢者施設等において有効に使用される。また、散水機構を備えることで自動的な散水が可能で、散水の手間が省けることでも高齢者において有効に使用される。
【0032】
図9、図10、図11は請求項5の発明のプランター装置を示し、プランター装置80は凹設された栽培スペース81を備えるとともに、その下部に給水パン85が、側位置に給水タンク82がそれぞれ設けられ、さらに、栽培スペース81の底部上に配置され、かつ、その両縁部が垂下して給水パン85内に位置する毛細管現象機能を持つ給水シート86が設けられて構成されている。
【0033】
上記構成により、給水タンク82内の水が排出口84から給水パン85内に注がれると、その給水パン85内に垂下する両縁部から吸い込まれた水が給水シート86の全体に毛細管現象によりいきわたり、これによりその給水シート86から栽培スペース81内の土中に水分が継続的に供給される。87は給水タンク82の外部からの給水口である。
【0034】
図12、図13は請求項9の発明のプランター装置を示し、プランター装置100は平面形態円形の栽培容器本体101と、栽培容器本体101の上縁の外周位置に沿って設けられる環状のテーブル102と、テーブル102の下部に一体に取り付けられた複数個の椅子103とを備え、栽培容器本体101は固定状態に設けられ、テーブル102は椅子103のそれぞれと一体に下部に設けられたモーター105により回転するようになっている。
【0035】
上記構成により、モーター105の駆動によりテーブル102と椅子103とは栽培容器本体101周囲を回転し、これにより椅子103に座る作業者は自分が動くことなく栽培容器本体101の異なる栽培スペースに対応する位置に移動でき、また、テーブル102上において植え付けや収穫に伴う各種の作業が行える。このプランター装置100によれば、高齢者等が会話を楽しむ中で楽しい園芸作業が可能となる。
【符号の説明】
【0036】
1 プランター装置
3 栽培容器本体
5 椅子
50 プランター装置
51 柱
52 側パネル(垂直パネル)
53 底板
70 栽培スペース
【技術分野】
【0001】
この発明は、高齢者等の使用に、また、高齢者施設等での使用に好適なプランター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では高齢者において健康増進も兼ねて園芸が広く普及している。また、高齢者施設等においてリクレーションの一環として園芸が採用されている。そのような園芸に際してはプランターが使用されるが、現状のものは各種の点において高齢者にとって使用が難しい面があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は上記の事情に鑑みて行ったもので、高齢者にとって使用が便利なプランター装置を提供することを目的とする。さらには、高齢者施設等において好適に用いられるプランター装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明では、栽培容器本体と、前記栽培容器本体での栽培作業を可能とする位置に配置される椅子とが一体に備えられてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0005】
上記発明の構成によれば、別途椅子を用意することなく椅子に座っての栽培容器本体における栽培作業が可能となる。椅子がその非使用時に栽培容器本体に付設収納されることで、椅子を運び収納する手間が省け、また、非使用時に椅子が邪魔となることがないとともに、プランター装置周囲のスペースが有効使用される。
【0006】
請求項3の発明では、栽培容器本体が高さ調整可能とされてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0007】
上記発明の構成によれば、栽培容器本体が使用者それぞれに対応する高さとできる。
【0008】
請求項4の発明では散水機構を一体に備えることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0009】
上記発明の構成によれば、散水機構からの栽培スペース上に散水が自動的になされる。
【0010】
請求項5の発明では、栽培スペース内部に給水シートが配置されてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0011】
上記発明の構成によれば、給水シートから栽培スペース内の土中に、自動的に、かつ継続的に安定して水分が供給される。
【0012】
請求項6の発明では、栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上面を覆うネット体とからなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0013】
上記発明の構成によれば、ネット体により栽培容器本体が覆われて鳥除け機能が発揮される。ネット体がバネにより巻き状態に収納される構成とすることで、ネット体の開閉が容易になされる。
【0014】
請求項8の発明では、4周面に立設固定部を備える柱体と、前記一対の柱体間に前記立設固定部に固定されることで配置される垂直パネルと、前記4本の柱体と前記4枚の垂直パネルとにより形成される平面形態が方形空間の底部に配置される底板とからなり、前記柱体と前記垂直パネルと前記底板とからなる方形の栽培スペースが増設可能に集合配置されて構成されることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0015】
上記発明の構成によれば、柱体と垂直パネルと底板とにより栽培スペースが形成され、それら栽培スペースが使用者人数に対応して形成される。
【0016】
請求項9の発明では、平面形態円形の栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上縁の外周位置に沿って回転可能に設けられる環状のテーブルと、前記テーブルに一体に取り付けられた複数個の椅子とを備えてなることを特徴とするプランター装置を提供する。
【0017】
上記発明の構成によれば、椅子に座る作業者はテーブルとともに栽培容器本体の周囲を自動的に移動できる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、椅子に座っての栽培作業が容易に行える高齢者等に好適に使用されるプランター装置が得られる。請求項3の発明によれば、栽培容器本体の高さが調整でき、立ち状態、座り状態で使用可能である高齢者等に好適に使用されるプランター装置が得られる。
【0019】
請求項4の発明によれば、散水が自動的に行われる栽培作業が容易なプランター装置が得られる。請求項5の発明によれば、土中への水分供給が自動的に安定して行われる栽培作業が容易なプランター装置が得られる。請求項6の発明によれば、鳥除け機能が発揮されるプランター装置が得られる。
【0020】
請求項8の発明によれば、部材数を最小限とする無駄のない構成において、かつ、簡単な組み立て作業により栽培スペースを所望の数とするように組み立てられ、高齢者施設等において有効に使用されるプランター装置が得られる。請求項9の発明によれば、高齢者等が楽しく園芸作業が行えるプランター装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】請求項1の発明のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図2】請求項1の発明のプランター装置の実施形態の椅子収納時の外観斜視図
【図3】請求項3、6記載のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図4】請求項3、6記載のプランター装置の実施形態の側面構成図
【図5】鳥除けネット体の他の実施形態を示す斜視図
【図6】鳥除けネット体の他の実施形態の作動説明図
【図7】請求項4、8の発明のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図8】請求項4、8の発明のプランター装置に使用する部材の外観斜視図
【図9】請求項5の発明のプランター装置の実施形態の外観斜視図
【図10】請求項5の発明のプランター装置の実施形態の正面内部構成図
【図11】請求項5の発明のプランター装置の実施形態の側面内部構成図
【図12】請求項9の発明のプランター装置の実施形態の平面構成図
【図13】請求項9の発明のプランター装置の実施形態の断面構成図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1、図2は請求項1の発明のプランター装置を示す。プランター装置1は平面形状が長方形の栽培容器本体3とそれに一体に設けられる椅子5とからなる。栽培容器本体3は上方が開放した土が貯留される栽培スペース6を備えるとともに、その下部に栽培スペース6と独立する扁平の収納スペース7を備え、前面部21下部にその収納スペース7の収納開口9が形成されている。椅子5は断面L型の前部材11と、その後部上端にちょう番10により折り曲げ可能に連結される座板12と、その後部下面にちょう番14により起倒可能に設けられる一対の脚16とからなる。
【0023】
プランター装置1は、図1に示す状態において、座板12に座る作業者により栽培スペース6における栽培作業がなされる。椅子5を使用しない場合は、図2を示すように、脚16それぞれが倒されるとともに座板12が立てられた状態において前部材11の水平部17が収納開口9内に押し入れられて、栽培容器本体3の前面部21に沿うように収納される。20はその収納状態を固定する固定具であり、栽培容器本体3の前面部21と座板12とを一体に挟むようにようにして収納状態にある椅子5の固定を行っている。
【0024】
図3、図4は請求項3、6の発明のプランター装置を示す。プランター装置30は、下台31上に平面形状が長方形の栽培容器本体32が高さ調整可能に設けられて構成されている。下台31の中央にエアシリンダー33が設置され、そのエアシリンダー33から上方に突出する作動ロッド35の上部に一体の押圧板39により底面が押し上げられることで栽培容器本体32は上昇し、また連動して下降するようになっている。36のそれぞれは下台31上の4隅に立設固定されたガイドロッドであり、このガイドロッド36のそれぞれが栽培容器本体32の角部それぞれに設けられたガイド穴37内を上下作動することで栽培容器本体32は安定して上昇、下降の動作を行うようになっている。39はその動作の操作部であり、その操作により栽培容器本体32を所望の高さとできることで、立った状態、椅子に座った状態、車椅子に乗った状態等それぞれに適した高さにおいての栽培作業が可能となる。
【0025】
40は鳥除けネット体であり、その下部に突出された固定部42のそれぞれが上記ガイド穴37のそれぞれの上部に嵌入されることで栽培容器本体31の上部に取り付けられて用いられる。
【0026】
図5、図6は鳥除けネット体40の他の実施形態を示す。この鳥除けネット体40はそのネット部46が開閉可能となっており、図6に示すように、後部の巻き取り部48内にバネ力により巻き取られることで容易に開くようになっている。47は起倒可能に設けられた開閉用の取手で、ネット部46が閉じられた際にはその取手47が栽培容器本体32側に適宜突出して形成された係止部にバネ力に抗して係止されることでその閉じ状態が保たれるようになっている。
【0027】
図7、図8は請求項4、請求項8の発明のプランター装置を示す。プランター装置50は、図8に示す柱体51と側パネル(垂直パネル)52と長方形の底板53とにより組み立てられる。なお、側パネル52は寸法が大小のものが2種類用いられるが、図8において寸法の小さい側パネルの図示は省略している。柱体51はアルミ製で、その4周面それぞれにその長手方向に沿ってスライド嵌め込み溝(立設固定部)55を備えている。側パネル52はその両端縁に沿って上記スライド嵌め込み溝55への嵌め込み縁57を備えるとともに、内面の下縁に沿う位置には断面L型の係止棚59が取り付けられている。
【0028】
プランター装置50の組み立てを説明する。柱体51への側パネル52の取り付けはスライド嵌め込み溝55へ嵌め込み縁57をスライドさせて嵌め込むことにより行い、そのようにして4本の柱体51と4枚の垂直パネル52とにより平面形態が方形空間を形成し、その方形空間の底部に係止棚59にその4周縁を係止するようにして底板53を配置し、これにより1個の栽培スペース70が形成される。さらに、そこにおいて使用した柱体51と新たに用意した柱体51との間に側パネル52を設けて方形空間を形成し、その底部に底板53を配置して新たな栽培スペース70を形成していく。
【0029】
80は多数の散水穴を備える散水キャップであり、プランター装置50の中央に位置する2本の柱体51の上部に差し込まれて取り付けられた散水パイプ81の上端に装着されている。82のそれぞれは給水パイプであり、下部に設けられた切除部から上記2本の柱体51内に導入されて上記散水パイプ81それぞれの下端に連結されている。このような構成により、給水パイプ82を介して給水が行われることで散水キャップ80それぞれから全ての栽培スペース70上に散水が自動的になされる。上記散水キャップ80、散水パイプ81、給水パイプ82のそれぞれが散水機構を構成する。
【0030】
図7に示すプランター装置50は、12本の柱体51と9枚の寸法の大きい側パネル52と8枚の寸法の小さい側パネル52と6枚の底パネル53とにより、6個の栽培スペース70が設けられた構成となっている。側パネル52それぞれにおいてプランター装置50の外面に位置する係止棚59は取り外されている。例えば、図7に示すプランター装置50におけるXの位置において、さらに2本の柱体51と1枚の寸法の大きい側パネル52と2枚の寸法の小さい側パネル52と1枚の底パネル53を用いることで、新たに1個の栽培スペース70が形成される。
【0031】
上記構成のプランター装置50は、部材数を最小限とした無駄のない構成において、かつ、簡単な組み立て作業によりその栽培スペース70を所望の数とするように組み立てられ、これにより、利用者数が増減してプランター装置50の使用者数が変化する高齢者施設等において有効に使用される。また、散水機構を備えることで自動的な散水が可能で、散水の手間が省けることでも高齢者において有効に使用される。
【0032】
図9、図10、図11は請求項5の発明のプランター装置を示し、プランター装置80は凹設された栽培スペース81を備えるとともに、その下部に給水パン85が、側位置に給水タンク82がそれぞれ設けられ、さらに、栽培スペース81の底部上に配置され、かつ、その両縁部が垂下して給水パン85内に位置する毛細管現象機能を持つ給水シート86が設けられて構成されている。
【0033】
上記構成により、給水タンク82内の水が排出口84から給水パン85内に注がれると、その給水パン85内に垂下する両縁部から吸い込まれた水が給水シート86の全体に毛細管現象によりいきわたり、これによりその給水シート86から栽培スペース81内の土中に水分が継続的に供給される。87は給水タンク82の外部からの給水口である。
【0034】
図12、図13は請求項9の発明のプランター装置を示し、プランター装置100は平面形態円形の栽培容器本体101と、栽培容器本体101の上縁の外周位置に沿って設けられる環状のテーブル102と、テーブル102の下部に一体に取り付けられた複数個の椅子103とを備え、栽培容器本体101は固定状態に設けられ、テーブル102は椅子103のそれぞれと一体に下部に設けられたモーター105により回転するようになっている。
【0035】
上記構成により、モーター105の駆動によりテーブル102と椅子103とは栽培容器本体101周囲を回転し、これにより椅子103に座る作業者は自分が動くことなく栽培容器本体101の異なる栽培スペースに対応する位置に移動でき、また、テーブル102上において植え付けや収穫に伴う各種の作業が行える。このプランター装置100によれば、高齢者等が会話を楽しむ中で楽しい園芸作業が可能となる。
【符号の説明】
【0036】
1 プランター装置
3 栽培容器本体
5 椅子
50 プランター装置
51 柱
52 側パネル(垂直パネル)
53 底板
70 栽培スペース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培容器本体と、前記栽培容器本体での栽培作業を可能とする位置に配置される椅子とが一体に備えられてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項2】
前記椅子がその非使用時に前記栽培容器本体に付設収納される請求項1記載のプランター装置。
【請求項3】
栽培容器本体が高さ調整可能とされてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項4】
散水機構を一体に備えることを特徴とするプランター装置。
【請求項5】
栽培スペース内部に給水シートが配置されてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項6】
栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上面を覆うネット体とからなることを特徴とするプランター装置。
【請求項7】
前記ネット体がバネにより巻き状態に収納される請求項6記載のプランター装置。
【請求項8】
4周面に立設固定部を備える柱体と、前記一対の柱体間に前記立設固定部に固定されることで配置される垂直パネルと、前記4本の柱体と前記4枚の垂直パネルとにより形成される平面形態が方形空間の底部に配置される底板とからなり、
前記柱体と前記垂直パネルと前記底板とからなる方形の栽培スペースが増設可能に集合配置されて構成されることを特徴とするプランター装置。
【請求項9】
平面形態円形の栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上縁の外周位置に沿って回転可能に設けられる環状のテーブルと、前記テーブルに一体に取り付けられた複数個の椅子とを備えてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項1】
栽培容器本体と、前記栽培容器本体での栽培作業を可能とする位置に配置される椅子とが一体に備えられてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項2】
前記椅子がその非使用時に前記栽培容器本体に付設収納される請求項1記載のプランター装置。
【請求項3】
栽培容器本体が高さ調整可能とされてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項4】
散水機構を一体に備えることを特徴とするプランター装置。
【請求項5】
栽培スペース内部に給水シートが配置されてなることを特徴とするプランター装置。
【請求項6】
栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上面を覆うネット体とからなることを特徴とするプランター装置。
【請求項7】
前記ネット体がバネにより巻き状態に収納される請求項6記載のプランター装置。
【請求項8】
4周面に立設固定部を備える柱体と、前記一対の柱体間に前記立設固定部に固定されることで配置される垂直パネルと、前記4本の柱体と前記4枚の垂直パネルとにより形成される平面形態が方形空間の底部に配置される底板とからなり、
前記柱体と前記垂直パネルと前記底板とからなる方形の栽培スペースが増設可能に集合配置されて構成されることを特徴とするプランター装置。
【請求項9】
平面形態円形の栽培容器本体と、前記栽培容器本体の上縁の外周位置に沿って回転可能に設けられる環状のテーブルと、前記テーブルに一体に取り付けられた複数個の椅子とを備えてなることを特徴とするプランター装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−182662(P2011−182662A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48647(P2010−48647)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(598099372)ホーム株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(598099372)ホーム株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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