説明

プリンター及び印刷方法

【課題】DCモーターにより駆動されるトラクタユニットを備えたプリンターにおいて、用紙の再セット時にも正確な負荷情報を取得できるプリンター及びこれを用いた印刷方法を提供する。
【解決手段】
連続紙に液体を吐出する吐出ノズルを備え主走査方向に移動可能な印刷ヘッド2と、DCモーターMtにより駆動され、主走査方向に直交する副走査方向に連続紙を印刷ヘッド2へ向けて搬送するトラクタユニット4とを備え、トラクタユニット4に連続紙がセットされた状態で、少なくとも2つの異なる一定の搬送速度V1,V2でトラクタユニット4を駆動してDCモーターMtの負荷情報I1,I2を取得する負荷情報取得部23を備えたことを特徴とするプリンター1及びその印刷方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリンター及び印刷方法に関し、特にトラクタユニットを搭載したプリンターとこれを用いた印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特許第3791423号)等として、紙ジャム等の発生を抑えて確実に連続紙を印刷ヘッドに搬送するトラクタユニットを備えたドットインパクトプリンターが知られている。この種のドットインパクトプリンターは、連続紙の一種であるミシン目に沿って折り畳まれたファンホールド紙を用いた伝票の印刷等に用いられている。
【0003】
ファンホールド紙は、通常プリンターから垂れ下がった状態で下から上に順次プリンターに給紙されるため、単票紙に印刷するプリンターと比べて保持力の大きな給紙機構がドットインパクトプリンターには搭載されている。保持力の大きな給紙機構として、特許文献1のドットインパクトプリンターは、用紙幅の両端に給紙方向に沿って設けられたスプロケットホールに入り込むトラクタピンを備えたトラクタユニットを搭載している。このトラクタユニットを含む紙送り機構は、制御の容易性やモーターの停止のさせやすさ、停止状態の維持のしやすさといった観点からステップモーターにより駆動されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3791423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、このようなファンホールド紙への印刷に用いられるプリンターにも高画質化及び低騒音化が求められてきている。しかし、特許文献1に記載のようなドットインパクトプリンターは、ステップモーターにより紙が搬送されるので、ステップモーターのステップ角度により画質が制限されてしまい、高画質化を十分に達成できない。また、ステップモーター自体の騒音レベルが大きく、騒音を低減することにも限界があった。
【0006】
そこで、印刷ヘッドとしてインクジェット式の印刷ヘッドを採用して高画質化を図り、給紙機構にトラクタユニットを搭載して保持力を確保し、このトラクタユニットを低騒音で連続的に駆動できるDCモーターで駆動してファンホールド紙等の連続紙への印刷にも低騒音及び高画質化を図ることが考えられる。
【0007】
しかし、DCモーターで駆動されるトラクタユニットにより連続紙を給紙する際には、連続紙の搬送が連続的になるのでDCモーターの発熱によって温度が上昇し、DCモーターのコイルが焼損する虞がある。したがって、DCモーターに対して、DCモーターの駆動時間の間隔を開けるために待ち時間を設定する、あるいは、駆動速度の上限を設定する等、何らかの発熱制御手段が必要となる。特に、トラクタユニットはプリンターから垂れ下がるように配置された用紙を引き上げるために、比較的大きな電力が必要とされるため、このDCモーターの発熱制御が重要となる。
【0008】
また、ファンホールド紙をトラクタユニットにセットする際は、左右それぞれのトラクタユニットのトラクタピンを用紙幅の両端に設けられたスプロケットホールに挿入し、左右のトラクタユニットの間隔を用紙幅と略等しくなるように調整することにより、トラクタユニットにセットされる。このため、用紙切れに伴う連続紙の再装填時などファンホールド紙をトラクタユニットにセットするたびに左右のトラクタユニットの間隔を調整すると、用紙の幅方向に与えられる張力がその度に変動する。すると、用紙の幅方向に与えられる張力の変動に影響されて、トラクタユニットが用紙を引き上げるために必要な力も変動するのでDCモーターの負荷情報も変動することになる。つまり、用紙をトラクタユニットに再セットするたびに、DCモーターの負荷情報が変動する。
【0009】
このため、トラクタユニットを駆動するDCモーターの焼損を確実に回避するために、変動するDCモーターの負荷情報を過剰に見積もって発熱制御を行うと、上述した待ち時間を必要以上に大きくしたり、駆動速度の上限を必要以上に低く設定しなければならない。このため、プリンターの状況に応じて単位時間当たりの印刷枚数を大きくすることができないので、印刷の高速化のためにDCモーターの正確な負荷情報を取得することが求められる。
【0010】
そこで本発明は、上記状況に鑑み、DCモーターにより駆動されるトラクタユニットを備えたプリンターにおいて、用紙の再セット時にも正確な負荷情報を取得できるプリンター及びこれを用いた印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明にかかるプリンターは、
連続紙に液体を吐出する吐出ノズルを備え、主走査方向に移動可能な印刷ヘッドと、
DCモーターにより駆動され、前記主走査方向に直交する副走査方向に連続紙を前記印刷ヘッドへ向けて搬送するトラクタユニットとを備え、
前記トラクタユニットに連続紙がセットされた状態で、少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で前記トラクタユニットを駆動して前記DCモーターの負荷情報を取得する負荷情報取得部を備えたことを特徴とする。
【0012】
かかる構成のプリンターによれば、吐出ノズルと、DCモーター駆動によるトラクタユニットの組合せにより、高画質かつ低騒音のプリンターを提供できる。さらに、連続紙がトラクタユニットへセットされた状態でDCモーターの負荷情報を取得できるので、負荷情報取得部がトラクタユニットへの連続紙のセット状況に応じた正確なDCモーターの負荷情報を取得することができる。したがって、負荷情報に応じた待機時間や搬送速度を設定した発熱制御を行うことができるので、プリンターの単位時間当たりの印刷枚数を大きくし、効率よく印刷することができる。
【0013】
また、本発明に係るプリンターは更に、
前記トラクタユニットが連続紙の先端を前記印刷ヘッドの印刷位置に合わせるように連続紙を搬送する時に前記少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で搬送し、前記負荷情報取得部が前記少なくとも2つの異なる一定の前記搬送速度に関する前記負荷情報を取得してもよい。
【0014】
かかる構成のプリンターによれば、用紙切れによりトラクタユニットに連続紙を再セットし連続紙の先端を印刷ヘッドの印刷位置に合わせるように連続紙を搬送するという、DCモーターの負荷特性が変動した可能性のある動作時に、上記の負荷情報を取得することができる。したがって、負荷特性の変動を考慮した正確な負荷情報に基づいて発熱制御を行うことができる。
【0015】
また、本発明に係るプリンターは更に、
前記負荷情報取得部は、前記トラクタユニットを駆動して連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
前記負荷情報取得部は、連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置よりも排紙側に位置させ、
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置に戻し、前記吐出ノズルによる印刷を開始してもよい。
【0016】
かかる構成のプリンターによれば、印刷ヘッドとトラクタユニットとの間に十分な間隔がない小型のプリンターでも、連続紙の先端を印刷ヘッドの印刷位置よりも排紙側まで位置させてから、再び印刷ヘッドの印刷位置まで戻すという動作により、第1搬送速度及び第2搬送速度に関する負荷情報を取得することができる。
【0017】
また、本発明に係るプリンターは更に、
前記負荷情報取得部は、連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
前記負荷情報取得部は、連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置に位置させ、
前記吐出ノズルによる印刷を開始してもよい。
【0018】
かかる構成のプリンターによれば、連続紙の先端を印刷ヘッドの印刷位置に位置させる一連の頭出し動作の中で第1搬送速度及び第2搬送速度に関する負荷情報を取得ができる。よって、連続紙をトラクタユニットにセットしてから印刷を開始するまでの待機時間を短くすることができる。
【0019】
また、本発明のプリンターの印刷方法は、
吐出ノズルを主走査方向に移動させ、DCモーターによりトラクタユニットを駆動して連続紙を副走査方向に搬送しながら、連続紙に液体を吐出して印刷する印刷方法であって、
前記トラクタユニットに連続紙がセットされた状態で、少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で前記トラクタユニットを駆動して前記DCモーターの負荷情報を取得することを特徴とする。
【0020】
本発明に係るプリンターの印刷方法によれば、連続紙がトラクタへセットされた状態でDCモーターの負荷情報を取得できるので、トラクタユニットへの連続紙のセット状況に応じた正確なDCモーターの負荷情報を取得することができる。したがって、負荷情報に応じた待機時間や搬送速度を設定した発熱制限を設定することにより、プリンターの本来の印刷速度を十分に発揮して高速で印刷することができる。
【0021】
また、本発明に係るプリンターの印刷方法は更に、
前記トラクタユニットが連続紙の先端を前記印刷ヘッドの印刷位置に合わせるように連続紙を搬送する時に前記少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で搬送し、前記少なくとも2つの異なる一定の前記搬送速度に関する前記負荷情報を取得してもよい。
【0022】
かかる構成のプリンターの印刷方法によれば、用紙切れによりトラクタユニットに連続紙を再セットし連続紙の先端を印刷ヘッドの印刷位置に合わせるように連続紙を搬送するという、DCモーターの負荷特性が変動した可能性のある動作時に、上記の負荷情報を取得することができる。したがって、負荷特性の変動を考慮した正確な負荷情報に基づいて発熱制御を行うことができる。
【0023】
また、本発明に係るプリンターの印刷方法は更に、
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置よりも排紙側に位置させ、
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置に戻し、前記吐出ノズルによる印刷を開始してもよい。
【0024】
かかる構成のプリンターの印刷方法によれば、印刷ヘッドとトラクタユニットとの間に十分な間隔がない小型のプリンターでも、連続紙の先端を印刷ヘッドの印刷位置よりも排紙側まで位置させてから、再び印刷ヘッドの印刷位置まで戻すという動作により、第1搬送速度及び第2搬送速度に関する負荷情報を取得することができる。
【0025】
また、本発明に係るプリンターの印刷方法は更に、
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置に位置させ、
前記吐出ノズルによる印刷を開始してもよい。
【0026】
かかる構成のプリンターの印刷方法によれば、連続紙の先端を印刷ヘッドの印刷位置に位置させる一連の頭出し動作の中で第1搬送速度及び第2搬送速度に関する負荷情報を取得ができる。よって、連続紙をトラクタユニットにセットしてから印刷を開始するまでの待機時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を適用したプリンターの一例を示す上面図である。
【図2】図1に示すプリンターの要部拡大斜視図である。
【図3】図1に示すプリンターの制御系のブロック図である。
【図4】本発明のメジャーメント処理のフローチャートである。
【図5】本発明のトラクタモーターの負荷特性を示す模式図である。
【図6】本発明のメジャーメント処理時の各ステップにおける連続紙先端位置を示す模式図である。
【図7】本発明の変形例に係るメジャーメント処理時の各ステップにおける連続紙先端位置を示す模式図である。
【図8】本発明の負荷特性を用いた発熱制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0029】
<全体構造>
本実施形態に係るプリンター1は、図1に示すように、フレームと、プリンター1の主走査方向に移動可能に設けられ、吐出ノズルからインク(液体)を吐出してファンホールド紙等の連続紙に印刷可能な印刷ヘッド2(図6参照)を備えたキャリッジ3と、主走査方向に直交する副走査方向に連続紙を印刷ヘッド2に向けて搬送する左右一対のトラクタユニット4,4と、キャリッジ3及びトラクタユニット4とを覆う図示せぬ筐体とを有する。なお、ファンホールド紙とは、連続紙の一種であり、所定間隔で用紙の幅方向に延びるように設けられたミシン目に沿って折り畳まれた用紙である。
【0030】
トラクタユニット4には、公知のプッシュトラクタユニットを用いることができる。例えば本実施形態のトラクタユニット4は、図2に拡大して示すように、主走査方向に延びて回転可能に設けられた回転ガイド軸5と、回転ガイド軸5と平行に、かつ、副走査方向の上流側に並んで設けられ回転不可能に設けられた固定ガイド軸6と、回転ガイド軸5に固定され回転ガイド軸5と共に回転する駆動輪と、固定ガイド軸6に回転自在に取り付けられた従動輪と、駆動輪と従動輪に掛け渡され外周面にトラクタピンを備えたトラクタベルト7とを備えている。
【0031】
また、トラクタギヤ8が回転ガイド軸5の一端に回転不可能に固定されている。フレームに固定されたトラクタモーターMtとしてのDCモーターの動力がタイミングベルト及びギヤ群からなる搬送側ベルトプーリー機構9を介してトラクタギヤ8に伝達され、回転ガイド軸5が回転し駆動輪が動力を伝達することでトラクタベルト7が駆動される。
【0032】
また、トラクタユニット4は、トラクタベルト7のトラクタピンと対向して連続紙の抜け止めを防止する抜け止め状態と、連続紙の脱着を許容する開放状態(図示するように抜け止め部材10が搬送面に対して直立する状態)とを切り替え可能な抜け止め部材10を備えている。ユーザーが抜け止め部材10を開放状態にし連続紙の幅両端に設けられたスプロケットホールをトラクタピンに挿入させ、抜け止め部材10を倒して抜け止め状態に切り替えることにより、連続紙をトラクタユニット4にセットすることができる。
【0033】
左右のトラクタユニット4,4は、回転ガイド軸5及び固定ガイド軸6上を軸方向に沿って移動可能とされており、連続紙の幅寸法に応じて左右のトラクタユニット4,4の間隔を調整可能とされている。したがって、用紙を再セットする場合に紙ジャムの発生を抑えるためにユーザーが左右のトラクタユニット4,4の間隔を調整したり、幅の異なる連続紙をトラクタユニット4にセットしたりすることができる。
【0034】
更に、トラクタユニット4は、トラクタベルト7近傍にトラクタ側用紙センサ11を備えており、トラクタユニット4へ連続紙がセットされた状態を検出可能である。本実施形態では、トラクタ側用紙センサ11は、プッシュセンサであり、連続紙がトラクタユニット4にセットされると、トラクタ側用紙センサ11の突出部が連続紙に押下されることにより連続紙がトラクタユニット4にセットされたことを検出可能である。
【0035】
トラクタユニット4の搬送方向下流側には、搬送側ベルトプーリー機構9を介してトラクタモーターMtにより駆動される給紙軸12が主走査方向に延びて配置されており、この給紙軸12に固定され給紙軸12と共に回転する給紙ローラー13が設けられている。また、給紙軸12の一端には、図2に示すように回転数センサ14が設けられている。
【0036】
この回転数センサ14は、例えば外周近傍にN極とS極が交互に着磁され、給紙軸12に回転不可能に取り付けられた円板形のエンコーダー15と、このエンコーダー15と対向するように設けられたエンコーダーセンサ16とから構成することができる。この回転数センサ14によって、給紙ローラー13の回転数及び連続紙の搬送速度Vを検出することができる。なお、回転数センサ14は本例以外にも、径方向に間欠的に孔を開けたエンコーダーを採用するなど、回転数の検出は公知の如何なる手段を用いてもよい。
【0037】
また、給紙ローラー13の搬送方向上流側には給紙センサ18が設けられている(図6参照)。給紙センサ18は、搬送されてきた連続紙の搬送経路上に突き出た舌部18aを有し、この舌部18aが連続紙に当接して傾けられたことを検出可能とされている。したがって、連続紙の先端が舌部18aに当接して舌部18aが傾くと、給紙センサ18は連続紙が給紙ローラー13の手前まで給紙されたことを検出する。
【0038】
給紙ローラー13の搬送方向下流側には、キャリッジ3が主走査方向に移動可能に設けられている。キャリッジ3の下方(連続紙と対向する側)には印刷ヘッド2が設けられ、キャリッジ3は主走査方向に延びてフレームに配置されたキャリッジガイド軸17に沿って移動可能である。印刷ヘッド2に設けられた吐出ノズルには、フレーム或いはキャリッジ3に固定された図示せぬインクカートリッジからインクチューブを介してインクが供給される。キャリッジ3には、フレームに固定されたキャリッジモーターMcからの動力が図示せぬキャリッジ側ベルトプーリー機構を介して伝達され、キャリッジガイド軸17に沿って移動可能とされている。
【0039】
印刷ヘッド2の搬送方向下流側には、搬送側ベルトプーリー機構9を介してトラクタモーターMtにより駆動され、印刷された連続紙を排紙する排紙ローラー19が設けられている。
【0040】
次に、以上のように構成されるプリンター1の印刷動作について説明する。
プリンター1の電源がONにされると、図3のブロック図に示すプリンター1に搭載されたCPU20はROM22に格納されたプログラムを読み出し、CPU20内部の印刷制御部21、メジャーメント処理部(負荷情報取得部)23、発熱制御部25がそれぞれ印刷制御処理、メジャーメント処理、発熱制御処理を実行する。
【0041】
印刷制御部21は、印刷データに応じてトラクタモーターMtの駆動、キャリッジモーターMcの駆動及び印刷ヘッド2の吐出ノズルの吐出動作を制御し、連続紙へ印刷する。なお、この時に後に詳述する発熱制御部25の発熱制御により、トラクタモーターMtの駆動が制限される。
【0042】
メジャーメント処理部23は、電源ON時や連続紙がトラクタユニット4に再セットされた時等トラクタモーターMtの負荷が変動した可能性のある時に、トラクタユニットに連続紙がセットされた状態でメジャーメント処理を実行する。メジャーメント処理では、少なくとも2つの異なる一定の搬送速度VでトラクタモーターMtを駆動して、少なくとも2つの異なる搬送速度Vに関するトラクタモーターMtの負荷情報を取得して負荷特性Lを演算し、発熱制御部25で実行される発熱制御で用いられる制限値を負荷特性Lに基づいて設定する。
【0043】
発熱制御部25は、印刷制御部21と協働して、印刷データの印刷時のトラクタモーターMtによる紙送り駆動が実行される時に、メジャーメント処理で設定される累積駆動量Psumや累積駆動時間等の制限値を用いて、トラクタモーターMtの駆動動作に待機時間Twaitを設定したり搬送速度Vを変動させたりしてトラクタモーターMtの発熱を制限する処理を実行する。このとき、発熱制御部25はメジャーメント処理部23で設定された制限値を用いることにより、連続紙をトラクタユニット4にセットする毎に変動する可能性のある負荷特性を正確に反映した発熱制御を実行することができる。
【0044】
<メジャーメント処理>
次に、メジャーメント処理について詳述する。CPU20のメジャーメント処理部23にメジャーメント処理の開始が指示されると、メジャーメント処理部23は図4に示す処理を実行する。
【0045】
まず、メジャーメント処理部23はステップS10として、連続紙がトラクタユニット4にセットされているか否かをトラクタ側用紙センサ11の出力により確認する。ステップS10で連続紙がトラクタユニット4にセットされていないと判断された場合は、ユーザーに連続紙のセットを促す表示ランプを点滅させる等して待機する。
【0046】
ステップS10で連続紙がトラクタユニット4にセットされたと判断されたら、メジャーメント処理部23はステップS11として、連続紙を一定の第1搬送速度V1で搬送されるようにPID制御を実行しながらトラクタモーターMtを駆動する。なお、連続紙の搬送速度Vは回転数センサ14の出力としてメジャーメント処理部23に入力される(図3参照)。
【0047】
連続紙の搬送速度Vが第1搬送速度V1で一定になった状態で、メジャーメント処理部23はステップS12としてトラクタモーターMtに入力されている電流値I1を記録する。連続紙の搬送速度Vが第1搬送速度V1となった状態で所定時間、例えば少なくともトラクタモーターMtが1周半するまで電流値Iを記録したら、電流値Iの時間平均I1を算出する。電流値I1は連続紙を第1搬送速度V1で搬送するために要するトラクタモーターMtの負荷情報を表す。
【0048】
次に、メジャーメント処理部23はステップS13として、第1搬送速度V1とは異なる一定の第2搬送速度V2で連続紙が搬送されるように、トラクタモーターMtを駆動する。上記と同様に、連続紙の搬送速度Vが第2搬送速度V2で一定になったことが確認できたら、メジャーメント処理部23はステップS14としてトラクタモーターMtに入力されている電流値Iを記録する。連続紙の搬送速度が第2搬送速度V2となった状態で所定時間の間電流値Iを記録したら、電流値Iの時間平均I2を算出する。電流値I2は連続紙を第2搬送速度V2で搬送するために要するトラクタモーターMtの負荷情報を表す。
【0049】
次に、メジャーメント処理部23はステップS15として、図5に示すように、第1,2搬送速度V1,V2と負荷情報I1,I2とから、搬送速度Vと負荷情報Iの相関関係を一次直線として求め、この一次直線を負荷特性LとしてRAM24に保存する。この負荷特性Lを用いると、所定の搬送速度Vで連続紙を搬送するために要するトラクタモーターMtの負荷情報(電流値I)を推測することができる。
【0050】
ステップS15で負荷特性Lを演算したら、メジャーメント処理部23はステップS16として、負荷特性Lを用いて発熱制御部25で実行される発熱制御の制限値を設定してRAM24に保存する。負荷特性Lから特定の搬送速度VにおけるトラクタモーターMtの電流値Iを推測することができるので、トラクタモーターMtで生じる電力つまり発熱量を推測することができる。これを用いて発熱制御の制限値を設定することができる。発熱制御の制限値とは、例えば後述する例ではトラクタモーターMtの駆動量の上限値Pdutyである。あるいは、搬送速度Vを変動させてトラクタモーターMtの発熱量を制限する例では搬送速度Vの上限速度を上限値とすることもできる。この制限値は、発熱制御の手法によって様々に変えることが出来る。
【0051】
なお、上述の実施形態では、メジャーメント処理部23は第1,2搬送速度V1,V2でのトラクタモーターMtに流れる電流値I1,I2を測定し、搬送速度Vと電流値Iの一次直線として負荷特性Lを取得した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。3つ以上の異なる搬送速度Vで連続紙を搬送するために要する電流値Iを取得し、負荷特性Lの一次直線の精度を向上させたり、負荷特性Lを曲線として取得したりしてもよい。
【0052】
上記のメジャーメント処理は、以下のように連続紙を搬送しながら実行することができる。図6はトラクタユニット4、給紙ローラー13、印刷ヘッド2、排紙ローラー19から構成される搬送経路Hと、メジャーメント処理の各ステップS11〜S14における連続紙先端との位置関係を示す模式図である。
【0053】
まず、メジャーメント処理が開始される前に、連続紙先端は矢印F1で示すようにトラクタユニット4から給紙ローラー13まで送られる。給紙動作F1によって連続紙先端が給紙ローラー13に挟持されたら、メジャーメント処理部23は、矢印F2で示すように連続紙の先端が印刷ヘッド2の印刷位置PP近傍に位置するように、連続紙を第1搬送速度V1で搬送しながら第1搬送速度での負荷情報I1を取得する(ステップS11、S12)。
【0054】
次にメジャーメント処理部23は、矢印F3で示すように連続紙先端が印刷位置PPを越えて排紙ローラー近傍に到達するまで、第1搬送速度V1より速い第2搬送速度V2で連続紙を給紙しながら第2搬送速度V2での負荷情報I2を取得する(ステップS13、S14)。なお、第1搬送速度V1で駆動した後に第1搬送速度V1より速い第2搬送速度V2で駆動することにより、搬送速度Vが第1搬送速度V1で安定するまでに要する時間を短縮することができる。また、印刷領域先端とは連続紙先端から用紙の余白分だけ後方に位置する領域である。
【0055】
負荷情報I2を取得したら、メジャーメント処理部23は矢印F4で示すように、連続紙先端を印刷位置PPよりも給紙側に戻す頭出し補助動作を実行し、更に矢印F5で示すように連続紙の印刷領域先端を印刷位置PPに位置させる頭出し動作を実行し、次の印刷処理に備える。なお頭出し動作は、給紙センサ18が連続紙の先端を検出してから所定量搬送することで、連続紙の印刷領域先端を印刷ヘッド2の印刷位置に位置させることができる。
【0056】
このように連続紙を搬送しながらメジャーメント処理を実行すると、印刷ヘッド2と給紙ローラー13との間隔が十分確保できない小型のプリンターでも、二つの異なる第1,2搬送速度V1,V2でのトラクタモーターMtの負荷情報I1,I2を取得することができる。
【0057】
なお、上記の方法に代えて、図7のように連続紙を搬送しながらメジャーメント処理を実行してもよい。
【0058】
図7に示す変形例では、矢印F11で示すように連続紙先端をトラクタユニット4から給紙ローラー13まで搬送する給紙動作の後、メジャーメント処理部23は、矢印F21で示すように連続紙先端を給紙ローラー13から印刷位置PPの間まで第1搬送速度V1で搬送し、第1搬送速度でのトラクタモーターMtの負荷情報I1を取得する(ステップS11、S12)。次にメジャーメント処理部23は、矢印F31で示すように連続紙の印刷領域先端を印刷位置PPに位置させるまで第1搬送速度V1より速い第2搬送速度V2で連続紙を搬送し、第2搬送速度V2でのトラクタモーターMtの負荷情報I2を取得する(ステップS13、S14)。
【0059】
このように連続紙を搬送しながらメジャーメント処理を実行すると、連続紙の印刷領域先端を印刷位置PPに位置させる頭出し動作の中にメジャーメント処理を組み込ませることができるので、連続紙をトラクタユニット4にセットしてから印刷を開始するまでの待機時間を短くすることができる。
【0060】
上述のメジャーメント処理によれば、電源ON時や連続紙のトラクタユニット4への再セット時等、トラクタユニット4の負荷情報が変動した可能性のある動作時に、連続紙をトラクタユニット4にセットした状態でトラクタモーターMt(DCモーター)の負荷情報を取得することができるので、より正確な負荷情報を取得することができる。
【0061】
<発熱制御処理>
次に、図8を用いて上述のようにして得られた負荷特性Lを用いた発熱制御処理について説明する。この発熱制御処理は、印刷制御部21による印刷制御と同時に発熱制御部25によって実行され、トラクタモーターMtの発熱を制限する処理である。
【0062】
以下に詳述する発熱制御処理では、トラクタモーターMtの焼損を防止するために、発熱を伴う紙送り駆動が繰り返されるとトラクタモーターMtが過熱状態になることに注目し、累積駆動量Psumが上限値Pdutyまで累積された時に、発熱制御部25がトラクタモーターMtの駆動に待機時間Twaitを与えるように制御している。
【0063】
なお、上限値PdutyはトラクタモーターMtの温度が焼損の虞が生じる温度に到達するまでの駆動量である。この上限値Pdutyは、上述したように負荷特性Lに応じてメジャーメント処理部23で設定された値である。搬送速度Vが大きく負荷が大きい場合には上限値Pdutyは小さな値に、逆に搬送速度Vが小さく負荷が小さい場合には上限値Pdutyは大きな値に設定される。なお、累積駆動量PsumとしてのトラクタモーターMtの駆動量は回転数センサ14により取得することができる。
【0064】
以上の前提の基に、まず発熱制御部25はステップS21で、トラクタ側用紙センサ11の出力より用紙切れが発生しているか否かを判定する。トラクタユニット4で用紙切れが発生していないと判定された場合には、発熱制御部25はステップS22として、トラクタモーターMtが紙送り駆動をしているか否かを判定する。
【0065】
発熱制御部25が紙送り駆動をしていないと判定すれば、処理はステップS21に戻る。ステップS22でトラクタモーターMtが紙送り駆動していると判断すれば、発熱制御部25はステップS23として累積駆動量Psumとして前回の駆動量Psum_preに今回の駆動量Pを加え、更にPsub×tを減じる(Psum=Psum_Pre+P−Psub*t)。
【0066】
ここで、成分Psub×tは前回のトラクタモーターMtの駆動終了時から現時刻までの経過時間tに応じたトラクタモーターMtの冷却分の補正値である。累積駆動量は蓄積熱量とも考えることができるので、経過時間に応じて累積駆動量から冷却分を減算するものである。なお、経過時間tが十分大きな時間tmaxよりも大きければ(t>tmax)、トラクタモーターMtは十分冷却されていると判断して累積駆動量Psumを0にリセットしてもよい(Psum=0)。
【0067】
次に発熱制御部25はステップS24として、ステップS23で得られた蓄積駆動量Psumがメジャーメント処理部23で設定された上限値Pdutyよりも大きいか否かを判断する。蓄積駆動量Psumが上限値Pdutyよりも小さい場合(Psum<Pduty)は、発熱制御部25は処理をステップS26に移行させて、トラクタモーターMtを駆動して紙送り駆動し、印刷を続行する。
【0068】
一方、発熱制御部25がステップS24で蓄積駆動量Psumが上限値Pduty以上(Psum≧Pduty)と判定すれば、発熱制御部25はステップS25として負荷特性Lと搬送速度Vに基づいてメジャーメント処理部23で設定される待ち時間TwaitだけトラクタモーターMtの駆動を禁止する。待ち時間Twait秒が経過した後、発熱制御部25はステップS26としてトラクタモーターMtを駆動して紙送り駆動し、印刷を続行する。つまり、トラクタモーターMtが焼損する虞がある場合は、待ち時間Twait間、トラクタモーターMtの駆動を禁止してトラクタモーターMtがそれ以上発熱することを防止する。
【0069】
なお、ステップS21でトラクタ側用紙センサ11が用紙切れを検出した場合には、給紙された後にメジャーメント処理が行われ、更新された負荷特性Lを基に上記の各値Pduty、Psub、Twaitが再設定されて各処理S22〜S26が実行される。また、電源の再投入時にもメジャーメント処理が行われ、メジャーメント処理で得られた負荷特性Lを基に上記の各値Pduty、Psub、Twaitが再設定され、上記の印刷処理が実行される。
【0070】
この発熱制御処理は、トラクタモーターMtを1回駆動する毎に実行する。したがって、複数行に渡る印刷データを印刷している途中でもトラクタモーターMtが焼損する虞がある場合はトラクタモーターMtの駆動が禁止され、確実にトラクタモーターの焼損を防止することができる。
【0071】
以上の発熱制御処理によれば、連続紙をトラクタユニット4にセットし直して連続紙にかかる張力が変動した場合等、トラクタユニット4にかかる負荷の変動分を考慮に入れた正確な負荷情報に基づいて上限値Pduty等を設定することができるので、トラクタモーターMtが焼損することを一層確実に防止できる。さらに、この発熱制御は搬送速度Vが大きいときは上限値Pdutyを低い値、搬送速度Vが小さいときは上限値Pdutyを高い値に定めることによって、負荷情報を過剰に見積もることなく、プリンター1の状況に応じて単位時間当たりの印刷枚数を大きくすることができる。
【0072】
なお、上述の発熱制御処理では、待機時間TwaitだけトラクタモーターMtを待機させてトラクタモーターMtの発熱を制限する手法を用いたが、蓄積駆動量Psumが上限値Pduty以上となったときに搬送速度Vを低下させることでトラクタモーターMtの発熱を制限させてもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 プリンター、2 印刷ヘッド、4 トラクタユニット、23 メジャーメント処理部(負荷情報取得部)、Mt トラクタモーター(DCモーター)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続紙に液体を吐出する吐出ノズルを備え、主走査方向に移動可能な印刷ヘッドと、
DCモーターにより駆動され、前記主走査方向に直交する副走査方向に連続紙を前記印刷ヘッドへ向けて搬送するトラクタユニットとを備え、
前記トラクタユニットに連続紙がセットされた状態で、少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で前記トラクタユニットを駆動して前記DCモーターの負荷情報を取得する負荷情報取得部を備えたことを特徴とするプリンター。
【請求項2】
前記トラクタユニットが連続紙の先端を前記印刷ヘッドの印刷位置に合わせるように連続紙を搬送する時に前記少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で搬送し、前記負荷情報取得部が前記少なくとも2つの異なる一定の前記搬送速度に関する前記負荷情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のプリンター。
【請求項3】
前記負荷情報取得部は、前記トラクタユニットを駆動して連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
前記負荷情報取得部は、連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置よりも排紙側に位置させ、
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置に戻し、前記吐出ノズルによる印刷を開始することを特徴とする請求項1または2に記載のプリンター。
【請求項4】
前記負荷情報取得部は、連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
前記負荷情報取得部は、連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置に位置させ、
前記吐出ノズルによる印刷を開始することを特徴とする請求項1または2に記載のプリンター。
【請求項5】
吐出ノズルを主走査方向に移動させ、DCモーターによりトラクタユニットを駆動して連続紙を副走査方向に搬送しながら、連続紙に液体を吐出して印刷する印刷方法であって、
前記トラクタユニットに連続紙がセットされた状態で、少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で前記トラクタユニットを駆動して前記DCモーターの負荷情報を取得することを特徴とするプリンターの印刷方法。
【請求項6】
前記トラクタユニットが連続紙の先端を前記印刷ヘッドの印刷位置に合わせるように連続紙を搬送する時に前記少なくとも2つの異なる一定の搬送速度で搬送し、前記少なくとも2つの異なる一定の前記搬送速度に関する前記負荷情報を取得することを特徴とする請求項5に記載のプリンターの印刷方法。
【請求項7】
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置よりも排紙側に位置させ、
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置に戻し、前記吐出ノズルによる印刷を開始することを特徴とする請求項5または6に記載のプリンターの印刷方法。
【請求項8】
連続紙の先端を前記印刷ヘッドの前記印刷位置を越えない位置まで第1搬送速度で搬送しながら前記第1搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、
連続紙の先端を、前記第1搬送速度よりも速い第2搬送速度で搬送しながら前記第2搬送速度に関する前記負荷情報を取得し、前記印刷ヘッドの前記印刷位置に位置させ、
前記吐出ノズルによる印刷を開始することを特徴とする請求項5または6に記載のプリンターの印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−76378(P2012−76378A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224107(P2010−224107)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】