説明

プリーツスクリーン

【課題】スクリーン材の長さ調節のための開閉コードおよびそれを挿通する挿通孔が美観を損なわせたり、挿通孔を通して室外光が洩れたりしないようにしながら、コストの低減を図ることができる、プリーツスクリーンを提供する。
【解決手段】スクリーン材2において、室外側に山を形成する裏側折り目4として、稜線が他のものに比べて比較的突出した位置にある突出折り目41と比較的突出しない位置にある非突出折り目42とを形成し、これら突出折り目41と非突出折り目42とを混在させて分布させる。突出折り目41の稜線の両側にある所定の幅領域を形成するスクリーン材2の一部を重ね合わせて接合することによって、裏側に突出する突出片14を突出折り目41に沿って形成し、この突出片14に、開閉コード8を挿通させる挿通孔9を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プリーツ加工されたスクリーン材を、そこに形成された折り目の延びる方向に対して直交する方向に伸縮させて開閉する、プリーツスクリーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば不織布または織布のようなシート材料からなるスクリーン材にプリーツ加工を施し、これを上下に昇降させてブラインドのように開閉するカーテン状のインテリア用品として、プリーツスクリーンが市販されている。このようなプリーツスクリーンには、通常、開閉コードが設けられ、開閉コードを操作することにより、上述した上下への昇降が実現される。
【0003】
上述の開閉コードは、典型的には、プリーツ加工されたスクリーン材における隣り合う折り目の中間位置に設けられた挿通孔に挿通される。そのため、開閉コードおよび挿通孔は、プリーツスクリーンの裏側(室外側)からだけでなく、表側(室内側)からも見えることになり、プリーツスクリーンの美観を損なう原因となっている。また、挿通孔は、光の直接の通過を許容するため、室内側からプリーツスクリーンを見たとき、室外光の不所望な洩れとして認識されてしまう。
【0004】
上述の問題を解決するため、たとえば特許第2606945号公報(特許文献1)に記載の技術が提案されている。特許文献1には、プリーツ加工されたスクリーン材(プリーツ生地)の1つおきの折り目に、その折り目全域にわたって水平方向に突出する突出片(連結片)を設け、これら突出片に、開閉コード(昇降コード)を挿通させる挿通孔を設けた、プリーツスクリーン(プリーツカーテン)が記載されている。
【0005】
特許文献1に記載の技術によれば、突出片を室外側に向けてプリーツスクリーンを設置すれば、室内側からプリーツスクリーンを見たとき、開閉コードおよび挿通孔を室外側に隠すことができる。したがって、開閉コードおよび挿通孔が美観を損なわせたり、挿通孔を通して室外光が洩れたりするといった課題を有利に解決することができる。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のプリーツスクリーンには、前述のように、プリーツ加工されたスクリーン材の1つおきの折り目に突出片が設けられている。言い換えると、裏側(室外側)に山を形成する複数の裏側折り目のすべてに突出片が設けられていることになる。したがって、突出片を設けるための工程を比較的多数回繰返し実施しなければならない。そのため、プリーツスクリーン製造の能率化の妨げとなったり、省エネルギー化を阻害したりし、結果として、プリーツスクリーンの製造コストの上昇を招いている。
【0007】
また、特許文献1には、突出片を形成するため、折り目の稜線の両側にある所定の幅領域を形成するスクリーン材の一部を重ねて貼り合わせる方法が開示されている。しかし、この方法によって、1つおきの折り目のすべてに突出片を設けるとなると、スクリーン材の全面積に対する、突出片として供される部分の合計面積の比率が比較的高くなってしまう。このことは、材料コストの上昇を招く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第2606945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のような背景の下、この発明の目的は、開閉コードおよび挿通孔が美観を損なわせたり、挿通孔を通して室外光が洩れたりするといった課題を有利に解決しながら、コストの低減を図ることができる、プリーツスクリーンを提供しようとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るプリーツスクリーンは、表側に山を形成する複数の表側折り目および裏側に山を形成する複数の裏側折り目が当該折り目の延びる方向に対して直交する方向に交互に配置された、スクリーン材と、スクリーン材の、折り目の延びる方向に対して直交する方向での一方端を固定する固定ボックスと、スクリーン材の、折り目の延びる方向に対して直交する方向での他方端に固定される可動レールと、固定ボックスから出し入れ可能に引き出され、かつその引き出し端部が可動レールに連結される、開閉コードとを備えている。
【0011】
このプリーツスクリーンは、開閉コードを固定ボックス内へ引き込むことによって、折り目が畳み込まれながらスクリーン材が短くされ、開閉コードを固定ボックスから引き出すことによって、折り目が開かれながらスクリーン材が長くされるように構成されている。
【0012】
このようなプリーツスクリーンにおいて、この発明では、次のような構成を備えることを特徴としている。
【0013】
上記裏側折り目には、当該折り目の稜線が他のものに比べて比較的突出した位置にある突出折り目と比較的突出しない位置にある非突出折り目とがあり、突出折り目と非突出折り目とは、混在して分布している。
【0014】
また、スクリーン材には、上記突出折り目の稜線の両側にある所定の幅領域を形成するスクリーン材の一部を重ね合わせて接合することによって、裏側に突出する突出片が突出折り目に沿って形成されている。そして、この突出片には、前述の開閉コードを挿通させる挿通孔が設けられている。
【0015】
上記のような構成を採用すれば、開閉コードを挿通させる挿通孔が設けられる突出片は、すべての裏側折り目ではなく、その一部である突出折り目にのみ形成されることになる。
【0016】
この発明に係るプリーツスクリーンにおいて、2個以上の突出折り目が、間に非突出折り目を介さずに配置されてもよいが、好ましくは、隣り合う突出折り目の間に、少なくとも1個の非突出折り目が介在するようにされる。この場合、より好ましくは、隣り合う突出折り目の間に、一定数の非突出折り目が介在するようにされる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、まず、開閉コードおよび挿通孔を室外側に隠すことができ、したがって、開閉コードおよび挿通孔が美観を損なわせたり、挿通孔を通して室外光が洩れたりするといった課題を有利に解決することができる。
【0018】
また、この発明によれば、前述のように、開閉コードを挿通させる挿通孔が設けられる突出片は、すべての裏側折り目ではなく、その一部である突出折り目にのみ形成されることになるので、突出片を形成するための工程数を低減でき、したがって、プリーツスクリーン製造の能率化および省エネルギー化を図ることができる。
【0019】
しかも、この発明によれば、1つおきの折り目のすべてに突出片を設ける場合に比べて、スクリーン材の全面積に対する、突出片として供される部分の合計面積の比率を低くすることができる。
【0020】
これらのことは、プリーツスクリーンのコスト低下に寄与し得る。
【0021】
また、この発明によれば、突出片を形成するための加工が施しやすくなっている。なぜなら、突出片が形成されるべき突出折り目は、その稜線が非突出折り目の稜線に比べて比較的突出した位置にあるので、突出片を形成するための、たとえば融着のような加工を実施するにあたって、非突出折り目の存在に煩わされることがないからである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の第1の実施形態によるプリーツスクリーン1を示す正面図である。
【図2】図1に示したプリーツスクリーン1の背面図である。
【図3】図1および図2に示したプリーツスクリーン1の一部を拡大して示すもので、図2の線A‐Aに沿う断面図である。
【図4】図1および図2に示したプリーツスクリーン1に備えるスクリーン2の製造方法を説明するためのもので、スクリーン材2にプリーツ加工を施した後の状態を示す断面図である。
【図5】図4に示したスクリーン材2に突出片14を形成するにあたって、突出片14を形成すべき突出折り目41が融着台27上に位置決めされた状態を示す断面図である。
【図6】図5に示した状態を得た後、突出片14を形成するための融着工程を実施している状態を示す断面図である。
【図7】この発明の第2の実施形態によるプリーツスクリーンに備えるスクリーン材2aを示す断面図である。
【図8】この発明の第3の実施形態によるプリーツスクリーンに備えるスクリーン材2bを示す断面図である。
【図9】この発明の第4の実施形態によるプリーツスクリーンに備えるスクリーン材2cを示す断面図である。
【図10】この発明の第5の実施形態によるプリーツスクリーンに備えるスクリーン材2dを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1ないし図3を参照して、この発明の第1の実施形態によるプリーツスクリーン1について説明する。このプリーツスクリーン1は、上下方向に伸縮することによって開閉される形式のものである。
【0024】
プリーツスクリーン1は、スクリーン材2を備えている。スクリーン材2は、たとえばスパンボンドのような不織布または織布から構成され、シースルー地であっても、不透明地であってもよい。
【0025】
スクリーン材2には、図3によく示されているように、図1に示した表側(室内側)に山を形成する複数の表側折り目3および図2に示した裏側(室外側)に山を形成する複数の裏側折り目4が当該折り目の延びる方向に対して直交する方向に、すなわち上下方向に交互に配置されている。
【0026】
プリーツスクリーン1は、また、スクリーン材2の上端を固定する固定ボックス6と、スクリーン材2の下端に固定される可動レール7と、固定ボックス6から出し入れ可能に引き出され、かつその引き出し端部が可動レール7に連結される、開閉コード8とを備えている。この実施形態では、図2に示すように、2本の開閉コード8を有している。スクリーン材2には、上記開閉コード8を挿通させる複数の挿通孔9(図3参照)が設けられているが、それに関連する構成の詳細については後述する。
【0027】
開閉コード8は、スクリーン材2に沿って上下方向に延びるが、固定ボックス6内において、図示しないが、固定ボックス6の長手方向に案内され、ストッパを介して、固定ボックス6のたとえば図1による右端から導出される。そして、2本の開閉コード8の各端部は、連結具11によって結合される。また、連結具11には、連結コード12の一方端が連結され、連結コード12の他方端は可動レール7に固定される。
【0028】
以上のような構成において、固定ボックス6の側方に導出された開閉コード8を引っ張ると、これに伴い可動レール7が上昇し、これによって、折り目3および4が畳み込まれながらスクリーン材2が短くされる。この開閉コード8を引っ張る操作の途中または終端において、引っ張る力を除去すると、その時点で、前述したストッパ(図示せず。)が働き、開閉コード8および可動レール7の位置が固定され、その時点でのスクリーン材2の状態が維持される。
【0029】
他方、開閉コード8をわずかに引っ張ると、ストッパが解除され、可動レール7が自重により下降し、これに伴い、開閉コード8がヘッドボックス6から引き出される。このとき、操作者は、必要に応じて、可動レール7を下方へ引き下げる方向の力を加えてもよい。上述した可動レール7の下降の結果、折り目3および4が開かれながらスクリーン材2が長くされる。スクリーン材2の最大長さは、可動レール7等の自重および開閉コード8および連結コード12の長さ等によって決定される。
【0030】
図3に示したスクリーン材2は、さらに長くなり得る状態にあると理解すべきである。このような中間的な長さでスクリーン材2を停止させようとすれば、前述したストッパが働くように開閉コード8を操作すればよい。
【0031】
この発明の特徴的構成として、前述した裏側折り目4には、当該折り目4の稜線が他のものに比べて比較的突出した位置にある突出折り目41と比較的突出しない位置にある非突出折り目42とがあり、突出折り目41と非突出折り目42とは、混在して分布している。この実施形態では、図2および図3に示されているように、隣り合う2個の突出折り目41の間に、3個の非突出折り目42が介在している。
【0032】
また、スクリーン材2には、上記突出折り目41の稜線の両側にある所定の幅領域43(図4参照)を形成するスクリーン材2の一部を重ね合わせて接合することによって、裏側に突出する突出片14が突出折り目41に沿って形成されている。上記所定の幅領域43での接合のため、スクリーン材2が熱可塑性樹脂からなる場合には、たとえば融着が適用される。あるいは、ホットメルト接着剤のような接着剤による接着が適用されても、糸を用いた縫い合わせが適用されてもよい。前述した挿通孔9は、突出片14に設けられる。
【0033】
上述したような構成によれば、まず、開閉コード8および挿通孔9をプリーツスクリーン1の室外側に隠すことができ、したがって、室内側から見たとき、開閉コード8および挿通孔9が美観を損なわせたり、挿通孔9を通して室外光が洩れたりすることを回避することができる。
【0034】
また、挿通孔9が設けられる突出片14は、すべての裏側折り目4ではなく、その一部である突出折り目41にのみ形成されるので、突出片14を形成するための工程数を低減できるとともに、スクリーン材2の全面積に対する、突出片14として供される部分の合計面積の比率を低くすることができる。
【0035】
この実施形態では、長くされたスクリーン材2における折り目3および4の配置ピッチをできるだけ均等に保つための間隔保持コード21をさらに備えている。図2に示されているように、たとえば2本の間隔保持コード21がプリーツスクリーン1の裏側(室外側)に配置される。間隔保持コード21の上端は固定ボックス6に固定され、下端は可動レール7に固定される。間隔保持コード21には、図3に示すように、開閉コード8を受け入れる係合リング22が取り付けられている。
【0036】
間隔保持コード21に取り付けられた係合リング22は、開閉コード8を受け入れながら、スクリーン材2の突出片14の下面を保持することによって、突出片14の開閉コード8上での位置を適正に保つ。その結果、長くされたスクリーン材2での折り目3および4の配置ピッチをできるだけ均等になるように保つ。
【0037】
次に、図4ないし図6を参照して、プリーツスクリーン1に備えるスクリーン材2の製造方法について説明する。
【0038】
まず、スクリーン材2に、図4に示すようなプリーツ加工が施される。プリーツ加工が施されたスクリーン材2には、その表側に山を形成する複数の表側折り目3およびその裏側に山を形成する複数の裏側折り目4が交互に配置される。ここで、上記裏側折り目4として、その稜線が他のものに比べて比較的突出した位置にある突出折り目41と比較的突出しない位置にある非突出折り目42とが形成され、この実施形態では、隣り合う2個の突出折り目41の間に、3個の非突出折り目42が介在するようにされる。
【0039】
次に、スクリーン材2における、突出折り目41の稜線の両側にある所定の幅領域43を形成するスクリーン材2の一部を重ね合わせて接合することによって、裏側に突出する突出片14を突出折り目41に沿って形成する工程が実施される。この突出片14の形成工程は、たとえば図5および図6に示すように実施される。
【0040】
図5および図6を参照して、プリーツ加工が施されたスクリーン材2は、ガイド部材25に沿って上方から下方へ向かって供給される。ここでは、スクリーン材2は熱可塑性樹脂から構成されるとする。ガイド部材25に対向して、支持部材26が配置され、支持部材26上には、融着台27がガイド部材25に対して近接・離隔可能に設けられる。また、図6に示すように、融着台27上で転動可能に加熱ローラ28が配置される。加熱ローラ28は、図5に示した状態では、スクリーン材2の移動を妨げない位置(図示せず。)に退避している。
【0041】
まず、図5に示す状態では、ガイド部材25と支持部材26および融着台27との間隔は、スクリーン材2における非突出折り目42の自由な通過を許容するが、突出折り目41に対しては強制的な通過しか許容しないように設計されている。したがって、スクリーン材2は、ガイド部材25に沿って上方から下方へ向かって供給される間、図5に示すように、突出折り目41が融着台27上に係合するたびに、自由な通過が一時的に禁止される。
【0042】
上記のような図5に示した状態が達成されたとき、たとえば突出折り目41の稜線部分の接触を感知するセンサ(図示せず。)からの出力信号に応答して、図6に示すように、融着台27が、支持部材26からガイド部材25に近接する方向へ突出するように駆動されるとともに、加熱ローラ28が、突出折り目41の稜線の両側にある所定の幅領域43(図4参照)を融着台27に向かって押圧しながら、突出折り目41に沿って転動する。これによって、この重ね合わされた所定の幅領域43が加熱され、その結果、融着による接合が達成され、突出片14が突出折り目41に沿って形成される。
【0043】
上述の接合工程では、突出片14が形成されるべき突出折り目41は、その稜線が非突出折り目42の稜線に比べて比較的突出した位置にあるので、非突出折り目41の存在に煩わされることなく、融着を達成することができる。
【0044】
上記のように接合が達成された後、図5に示すように、加熱ローラ28は退避し、融着台27は、ガイド部材25から離隔する方向に移動され、支持部材26から突出しないように駆動される。そして、この状態で、スクリーン材2が下方へ供給されたとき、突出片14を形成した突出折り目41は、ガイド部材25と支持部材26および融着台27との間隔を強制的に通過させられる。
【0045】
以上のような図5に示した状態と図6に示した状態とが所定回数繰り返されることによって、スクリーン材2が完成される。
【0046】
なお、上記所定の幅領域43での接合のため、たとえばホットメルト接着剤のような接着剤による接着が適用される場合、上述した加熱ローラ28に代えて、ホットメルト接着剤をローラ面から滲出させることができる接着剤塗布ローラを用いればよい。
【0047】
以下、この発明の他の実施形態について説明する。図7ないし図10は、それぞれ、この発明の第2ないし第5の実施形態によるプリーツスクリーンに備えるスクリーン材2a〜2dを示す断面図である。図7ないし図10において、図3に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0048】
図7に示したスクリーン材2aでは、図3に示したスクリーン材2の場合と同様、隣り合う突出折り目41の間に、一定数の非突出折り目42が介在しているが、3個ではなく、2個の非突出折り目42が介在している。この実施形態は、隣り合う突出折り目41の間に介在する非突出折り目42の数は任意であることを示唆するものである。
【0049】
図8に示したスクリーン材2bは、隣り合う突出折り目41の間に介在する非突出折り目42の数が一定ではなく、1個の所も、2個の所も、3個の所もあることを特徴としている。もちろん、図示しないが、隣り合う突出折り目41の間に介在する非突出折り目42の数が4個以上の所があってもよい。
【0050】
図9に示したスクリーン材2cは、非突出折り目として、比較的高い山を形成する非突出折り目42aと比較的低い山を形成する非突出折り目42bとが存在することを特徴としている。これら非突出折り目42aおよび42bの各々の数および分布状態等は種々に変更することができる。また、3種類以上の高さの異なる非突出折り目が混在されてもよい。図9を参照して説明した実施形態は、プリーツスクリーンの表側(室内側)からの美観に対していくつかのバリエーションを与えることができる。
【0051】
図10に示したスクリーン材2dは、2個の突出折り目41が、間に非突出折り目42を介在させることなく、連続して分布している部分を有することを特徴としている。この実施形態は、隣り合う突出折り目41の間に、少なくとも1個の非突出折り目42が必ず介在しているのではなく、2個以上の突出折り目41が、間に非突出折り目を介在させることなく、連続して分布している部分を有していてもよいことを示唆するものである。
【0052】
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、その他種々の変形例が可能である。
【0053】
たとえば、図示したプリーツスクリーン1は、上下方向に伸縮することによって開閉される形式のものであったが、この発明は、通常のカーテンのように、横方向(水平方向)に伸縮することによって開閉される形式のものにも適用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 プリーツスクリーン
2,2a,2b,2c,2d スクリーン材
3 表側折り目
4 裏側折り目
6 固定ボックス
7 可動レール
8 開閉コード
9 挿通孔
14 突出片
27 融着台
28 加熱ローラ
41 突出折り目
42,42a,42b 非突出折り目
43 所定の幅領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表側に山を形成する複数の表側折り目および裏側に山を形成する複数の裏側折り目が当該折り目の延びる方向に対して直交する方向に交互に配置された、スクリーン材と、
前記スクリーン材の、前記折り目の延びる方向に対して直交する方向での一方端を固定する固定ボックスと、
前記スクリーン材の、前記折り目の延びる方向に対して直交する方向での他方端に固定される可動レールと、
前記固定ボックスから出し入れ可能に引き出され、かつその引き出し端部が前記可動レールに連結される、開閉コードと
を備え、
前記開閉コードを前記固定ボックス内へ引き込むことによって、前記折り目が畳み込まれながら前記スクリーン材が短くされ、前記開閉コードを前記固定ボックスから引き出すことによって、前記折り目が開かれながら前記スクリーン材が長くされるように構成された、
プリーツスクリーンであって、
前記裏側折り目には、当該折り目の稜線が他のものに比べて比較的突出した位置にある突出折り目と比較的突出しない位置にある非突出折り目とがあり、前記突出折り目と前記非突出折り目とは、混在して分布しており、
前記スクリーン材には、前記突出折り目の稜線の両側にある所定の幅領域を形成する前記スクリーン材の一部を重ね合わせて接合することによって、裏側に突出する突出片が前記突出折り目に沿って形成され、
前記突出片には、前記開閉コードを挿通させる挿通孔が設けられている、
プリーツスクリーン。
【請求項2】
隣り合う前記突出折り目の間に、少なくとも1個の前記非突出折り目が介在している、請求項1に記載のプリーツスクリーン。
【請求項3】
隣り合う前記突出折り目の間に、一定数の前記非突出折り目が介在している、請求項2に記載のプリーツスクリーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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