説明

プレイリスト生成装置、プレイリスト生成方法、プレイリスト生成プログラムおよび記録媒体

【課題】ユーザの嗜好に合ったプレイリストを効率的に生成すること。
【解決手段】プレイリスト生成装置100は、コンテンツ再生装置で再生するコンテンツのリストを生成する。選択部101は、複数のコンテンツから所定数のコンテンツを選択する。提示部102は、選択部101によって選択されたコンテンツ(以下、「選択コンテンツ」という)を提示する。入力部103は、提示部102によって提示された選択コンテンツのうち、リストに含めないコンテンツ(以下、「非再生コンテンツ」という)の指定入力を受け付ける。選択部101は、複数のコンテンツから選択コンテンツ以外のコンテンツを非再生コンテンツと同じ数だけ再度選択し、選択コンテンツから非再生コンテンツを外すとともに再度選択したコンテンツを加える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンテンツ再生装置で再生するコンテンツのリストを生成するプレイリスト生成装置、プレイリスト生成方法、プレイリスト生成プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述したプレイリスト生成装置、プレイリスト生成方法、プレイリスト生成プログラムおよび記録媒体に限られない。
【背景技術】
【0002】
近年、楽曲などを再生するコンテンツ再生装置において、記憶容量の大容量化が進んでいる。これに伴い、従来であれば携帯するのが困難であった数多くのコンテンツデータを、外出先などでも利用することが可能になっており、これらのコンテンツデータを有効に利用する方法が考案されている。たとえば、数多くのコンテンツの中から所定数のコンテンツを自動選択してプレイリストを生成したり、コンテンツをランダムに再生する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−043666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、自動選択されたコンテンツの中に視聴したくないコンテンツが含まれている場合には、そのコンテンツの再生をスキップするか、コンテンツの選択方法を変更しなくてはならず、煩雑であるという問題点が一例として挙げられる。たとえば、ランダム再生をおこなっている場合、ユーザは視聴したくないコンテンツデータが再生される度にスキップ操作をおこなわなくてはならない。特に、大容量化した近年のコンテンツ再生装置では、現在のユーザの嗜好に合わないコンテンツデータが多く記憶されている可能性も高く、単に自動選択しただけではユーザの嗜好に合うコンテンツを選択することが困難となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるプレイリスト生成装置は、コンテンツ再生装置で再生するコンテンツのリストを生成するプレイリスト生成装置であって、複数の前記コンテンツから所定数の前記コンテンツを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記コンテンツ(以下、「選択コンテンツ」という)を提示する提示手段と、前記提示手段によって提示された前記選択コンテンツのうち、前記リストに含めない前記コンテンツ(以下、「非再生コンテンツ」という)の指定入力を受け付ける入力手段と、を備え、前記選択手段は、前記複数のコンテンツから前記選択コンテンツ以外のコンテンツを前記非再生コンテンツと同じ数だけ再度選択し、前記選択コンテンツから前記非再生コンテンツを外すとともに前記再度選択したコンテンツを加えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項6の発明にかかるプレイリスト生成方法は、コンテンツ再生装置で再生するコンテンツのリストを生成するプレイリスト生成方法であって、複数の前記コンテンツから所定数の前記コンテンツを選択する第1の選択工程と、前記第1の選択工程で選択された前記コンテンツ(以下、「選択コンテンツ」という)を提示する提示工程と、前記提示工程で提示された前記選択コンテンツのうち、前記リストに含めない前記コンテンツ(以下、「非再生コンテンツ」という)の指定入力を受け付ける入力工程と、前記複数のコンテンツから前記選択コンテンツ以外のコンテンツを前記非再生コンテンツと同じ数だけ再度選択し、前記選択コンテンツから前記非再生コンテンツを外すとともに前記再度選択したコンテンツを加える第2の選択工程と、を含んだことを特徴とする。
【0007】
また、請求項7の発明にかかるプレイリスト生成プログラムは、請求項6に記載のプレイリスト生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項8の発明にかかる記録媒体は、請求項7に記載のプレイリスト生成プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態にかかるプレイリスト生成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】プレイリスト生成装置によるプレイリスト生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】コンテンツ再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】コンテンツ再生装置によるプレイリスト生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】非再生楽曲の選択処理を模式的に示す説明図である。
【図6】非再生楽曲の選択処理を模式的に示す説明図である。
【図7】非再生楽曲の選択処理を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るプレイリスト生成装置、プレイリスト生成方法、プレイリスト生成プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかるプレイリスト生成装置の機能的構成を示すブロック図である。実施の形態にかかるプレイリスト生成装置100は、選択部101、提示部102、入力部103、記憶部104によって構成され、コンテンツ再生装置(図示なし)で再生するコンテンツのリストを生成する。なお、本明細書において、「再生」とは、記録媒体に記録されているコンテンツデータの再生のみならず、ストリーミングや放送波など逐次送信されてくるコンテンツデータの出力も含むものとする。
【0012】
選択部101は、複数のコンテンツから所定数のコンテンツを選択する。複数のコンテンツとは、コンテンツ再生装置において利用可能なコンテンツであり、たとえば、コンテンツ再生装置内の記録媒体に記憶されたコンテンツや、コンテンツ再生装置のユーザが保有する記憶装置(たとえば、コンテンツサーバなど)に記憶されたコンテンツ、ユーザが利用するコンテンツ配信サービスを介して取得可能なコンテンツなどである。
【0013】
また、所定数とは、ユーザから指定された数であってもよいし、ランダムまたは所定のルールに基づいて決定した数でもよい。また、ユーザからコンテンツを視聴する時間の指定を受け付け、指定された時間内に視聴可能なコンテンツ数を求めることによって所定数を決定してもよい。
【0014】
提示部102は、選択部101によって選択されたコンテンツ(以下、「選択コンテンツ」という)を提示する。提示部102は、たとえば選択コンテンツのコンテンツ名、選択コンテンツの演奏者名、選択コンテンツのグループ名のうち少なくとも1つを提示する。コンテンツ名とは、そのコンテンツを識別するために付与された情報であり、具体的にはコンテンツのタイトルなどである。また、演奏者名とは、コンテンツを演奏(歌唱などを含む)する者の氏名やグループ名であり、具体的にはコンテンツを演奏等するアーティスト名である。なお、コンテンツが映画やドラマなどの場合は、コンテンツに出演する出演者名を表示するようにしてもよい。また、グループ名とは、コンテンツが属するグループの名称であり、たとえばコンテンツが楽曲の場合は、その楽曲が収録されたアルバム名などである。コンテンツが属するグループは、ユーザによって任意に決定されてもよい。すなわち、ユーザは、コンテンツを任意のグループに分けて、それぞれのグループに属するコンテンツとグループ名とを関連づけられるようにしてもよい。
【0015】
入力部103は、提示部102によって提示された選択コンテンツのうち、リストに含めないコンテンツ(以下、「非再生コンテンツ」という)の指定入力を受け付ける。非再生コンテンツとは、具体的には、たとえばユーザが視聴したくないコンテンツなどである。入力部103は、非再生コンテンツのコンテンツ名や演奏者、グループ名の指定を受け付ける。すなわち、ユーザは、非再生コンテンツをコンテンツ単位(コンテンツ名)で指定してもよいし、演奏者単位やグループ単位で指定することが可能である。
【0016】
入力部103に非再生コンテンツの指定入力がおこなわれると、選択部101は、複数のコンテンツから選択コンテンツ以外のコンテンツを非再生コンテンツと同じ数だけ再度選択し、選択コンテンツから非再生コンテンツを外すとともに再度選択したコンテンツを加える。より詳細には、選択部101は、非再生コンテンツのコンテンツ名が指定入力された場合、指定入力されたコンテンツ名のコンテンツを含めずにコンテンツを再度選択する。また、選択部101は、非再生コンテンツの演奏者名が指定入力された場合、指定入力された演奏者が演奏するコンテンツを含めずにコンテンツを再度選択する。また、選択部101は、非再生コンテンツのグループ名が指定入力された場合、指定入力されたグループに属するコンテンツを含めずにコンテンツを再度選択する。
【0017】
このような構成により、ユーザが視聴したくないコンテンツ(非再生コンテンツ)を含めることなく新たなコンテンツリストを生成することができる。新たに生成されたコンテンツリストに視聴したくないコンテンツが含まれている場合、ユーザは入力部103に非再生コンテンツとして指定入力することができる。このような処理をくり返して、ユーザは自身の嗜好にあったコンテンツリストを得ることができる。
【0018】
記憶部104は、入力部103に指定入力された非再生コンテンツを記憶する。記憶部104に非再生コンテンツが記憶されている場合、選択部101は、次回以降のリストの生成時に記憶部104によって記憶された非再生コンテンツを含めずにコンテンツを選択する。これにより、非再生コンテンツの指定など、ユーザにとって煩雑な処理を必要とすることなく、ユーザの嗜好にあったコンテンツリストを短時間で生成することができる。
【0019】
図2は、プレイリスト生成装置によるプレイリスト生成処理の手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、プレイリスト生成装置100は、まず、選択部101によって、複数のコンテンツから所定数のコンテンツを選択する(ステップS201)。つぎに、プレイリスト生成装置100は、提示部102によって、ユーザに選択したコンテンツ(選択コンテンツ)を提示する(ステップS202)。
【0020】
つづいて、プレイリスト生成装置100は、入力部103に非再生コンテンツが指定入力されたか否かを判断する(ステップS203)。非再生コンテンツが指定入力された場合(ステップS203:Yes)、プレイリスト生成装置100は、指定コンテンツ以外のコンテンツの中から非再生コンテンツと同数のコンテンツを再度選択する(ステップS204)。そして、非再生コンテンツの代わりにステップS204で選択したコンテンツをユーザに提示する(ステップS205)。
【0021】
プレイリスト生成装置100は、再度非再生コンテンツが指定入力されたか否かを判断して(ステップS206)、指定入力された場合は(ステップS206:Yes)、ステップS204に戻り、以降の処理を継続する。一方、非再生コンテンツが指定されなかった場合は(ステップS206:No)、プレイリストを完成させて(ステップS207)、本フローチャートによる処理を終了する。また、ステップS203で非再生コンテンツが指定されなかった場合も(ステップS203:No)、ステップS207に移行して、プレイリストを完成させて(ステップS207)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0022】
以上説明したように、実施の形態にかかるプレイリスト生成装置100は、生成したプレイリスト中の非再生コンテンツの指定入力を受け付け、指定入力されたコンテンツを含めずにプレイリストを再生成する。これにより、ユーザの嗜好に合わないコンテンツがプレイリストに含まれるのを防止することができ、ユーザは快適にコンテンツの視聴をおこなうことができる。
【0023】
また、プレイリスト生成装置100は、プレイリスト中のコンテンツのコンテンツ名、演奏者名、グループ名のうち、少なくとも1つを表示する。ユーザは、コンテンツ名、演奏者名、グループ名のいずれかを指定することによって非再生コンテンツを指定することができる。これにより、ユーザの嗜好に合わないコンテンツを、その属性ごとに指定することができ、ユーザの嗜好に合ったコンテンツを効率的に生成することができる。
【0024】
また、プレイリスト生成装置100は、ユーザから指定された非再生コンテンツの情報を記憶しておき、次回以降のプレイリストの生成時には指定されたコンテンツを含めずにプレイリストを生成する。これにより、ユーザに非再生コンテンツの指定をおこなわせる頻度を低減させ、さらに効率的にユーザの嗜好に合ったプレイリストを生成することができる。
【実施例】
【0025】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、実施の形態にかかるプレイリスト生成装置100を携帯型のコンテンツ再生装置300として本発明を適用した場合の一例について説明する。より詳細には、携帯型のコンテンツ再生装置300において、その本体で再生するコンテンツのプレイリストを生成する場合について説明する。また、本実施例では、コンテンツデータは楽曲データであるものとして説明する。
【0026】
(コンテンツ再生装置300のハードウェア構成)
図3は、コンテンツ再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。実施例にかかるコンテンツ再生装置300は、CPU301、ROM302、RAM303、各種データを記録/再生する記録再生部304、各種データを記録する記録部305、音声I/F(インターフェース)306、スピーカ307、入力デバイス308、映像I/F309、ディスプレイ310、通信I/F311を備えている。各構成部301〜311は、バス320によってそれぞれ接続されている。
【0027】
CPU301は、コンテンツ再生装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、コンテンツ再生プログラムなどのプログラムを記録している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、コンテンツ再生装置300の全体の制御を司る。
【0028】
記録再生部304は、CPU301の制御に従って記録部305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。記録部305は、記録再生部304の制御で書き込まれたデータを記録する。記録再生部304としては、たとえば、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブ、記録部305としては、たとえば、HD(ハードディスク)、FD(フレキシブルディスク)、フラッシュメモリ、MO、SSD(Solid State Disk)、メモリカードなどを用いることができる。
【0029】
記録部305に記録される情報の一例として、コンテンツデータが挙げられる。コンテンツデータは、たとえば楽曲データや静止画像データ、動画像データなどである。本実施例では、コンテンツデータを楽曲データとする。コンテンツ再生装置300は、ユーザの操作に従って記録部305に記録されたコンテンツデータを再生する。コンテンツデータには、コンテンツそのものを構成するメインデータの他、コンテンツのタイトル名や演奏者名、グループ名などの付随情報が含まれている。グループとは、所定の属性を有する複数のコンテンツを関連づけたものである。グループの一例として、楽曲が収録されているアルバム名が挙げられる。また、ユーザによって任意にグループを定義できるようにしてもよい。
【0030】
音声I/F306は、音声出力用のスピーカ307に接続される。音声I/F306は、再生が指示されたコンテンツデータの音声データをD/A変換して、スピーカ307から音声として出力させる。なお、スピーカ307は、コンテンツ再生装置300から着脱可能であってもよいし、コンテンツ再生装置300の本体から離れた場所にあってもよい。
【0031】
入力デバイス308は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどによって構成される。入力デバイス308は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか1つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現することも可能である。
【0032】
映像I/F309は、ディスプレイ310に接続される。映像I/F309は、具体的には、たとえば、ディスプレイ310全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ310を制御する制御ICなどによって構成される。ディスプレイ310には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。
【0033】
通信I/F311は、無線を介してネットワークに接続され、ネットワークを介したデータの送受信を可能とする。通信I/F311を用いることにより、コンテンツ再生装置300は、ネットワークを介してコンテンツデータを取得することも可能となる。
【0034】
図1に示したプレイリスト生成装置100の各構成部は、図3におけるROM302、RAM303、記録部305などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、各部を制御することによってその機能を実現する。
【0035】
(コンテンツ再生装置300によるプレイリスト生成処理)
つづいて、コンテンツ再生装置300によるプレイリスト生成処理について説明する。上述のように、コンテンツ再生装置300は、記録部305に記録されたコンテンツデータを再生するが、記録部305には大量のコンテンツデータが記録されている。このため、コンテンツ再生装置300には、コンテンツデータを有効に利用するための各種機能が備えられている。その一例として、自動的にプレイリストを生成し、プレイリストに沿ってコンテンツを再生する「プレイリスト再生機能」がある。
【0036】
プレイリスト再生機能では、コンテンツ再生装置300が自装置に記録されている(または自装置で利用可能である)コンテンツデータから所定数のコンテンツを選択し、プレイリストを生成する。しかし、生成したプレイリストには、ユーザが視聴したくないコンテンツが含まれている場合がある。このような場合、通常であれば、視聴したくないコンテンツが再生された時点でユーザ自身によってスキップ動作などをおこなう必要がある。
【0037】
一方、コンテンツ再生装置300では、プレイリストを生成した時点で、ユーザに視聴したくないコンテンツを選択させ、そのコンテンツを含めずにプレイリストを生成する。さらに、視聴したくないコンテンツは、コンテンツ単位のみならず、演奏者(アーティスト)ごとやグループ(アルバムなど)ごとに指定可能である。このような構成により、コンテンツ再生装置300では、効率的にユーザの嗜好に合ったプレイリストを生成することができる。
【0038】
図4は、コンテンツ再生装置によるプレイリスト生成処理の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、コンテンツ再生装置300は、ユーザから楽曲の再生指示があるまで待機する(ステップS401:Noのループ)。楽曲の再生指示があると(ステップS401:Yes)、コンテンツ再生装置300は、今回の再生においてプレイリストを用いた再生(プレイリスト再生)をおこなうか否かを判断する(ステップS402)。プレイリスト再生をおこなわない場合は(ステップS402:No)、通常の再生など、ユーザから指定された方法で楽曲を再生して(ステップS403)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0039】
一方、プレイリスト再生をおこなう場合(ステップS402:Yes)、コンテンツ再生装置300は、プレイリストに含める楽曲の数をユーザに選択させる(ステップS404)。このとき、楽曲の数ではなく、楽曲を試聴したい時間の長さを指定させてもよい。つぎに、コンテンツ再生装置300は、自装置に記録された楽曲データの中から、指定された数の楽曲を抽出する(ステップS405)。このとき、前回以前のプレイリストの生成時に非再生楽曲として選択された楽曲の情報(以下、「履歴情報」という)がある場合は、履歴情報に含まれる楽曲を含めずに楽曲を抽出してもよい。
【0040】
そして、抽出した楽曲を適宜並べ変えてプレイリストを生成し(ステップS406)、生成したプレイリストをユーザに提示する(ステップS407)。具体的には、ディスプレイ310に生成したプレイリストを表示させる。ユーザは、提示されたプレイリスト内に視聴したくない楽曲が含まれているかを確認し、視聴したくない楽曲が含まれている場合には、非再生楽曲として指定する。
【0041】
非再生楽曲が指定された場合(ステップS408:Yes)、コンテンツ再生装置300は、非再生楽曲として指定された楽曲と同数の楽曲を、コンテンツリストに含まれていない楽曲の中から再度抽出する(ステップS409)。そして、非再生楽曲の代わりに、ステップS409で抽出した楽曲を含めたプレイリストを再度生成し(ステップS410)、生成したプレイリストをユーザに提示する(ステップS411)。ユーザは、ステップS407と同様に、提示されたプレイリスト内に視聴したくない楽曲が含まれているかを確認し、視聴したくない楽曲が含まれている場合には、非再生楽曲として指定する。
【0042】
非再生楽曲が指定された場合(ステップS412:Yes)、コンテンツ再生装置300は、ステップS409に戻り、以降の処理をくり返す。一方、非再生楽曲が指定されない場合(ステップS412:No)、コンテンツ再生装置300は、ステップS411で提示したプレイリストに沿って楽曲を再生して(ステップS413)、本フローチャートによる処理を終了する。また、ステップS408において、非再生楽曲が指定されない場合(ステップS408:No)も、ステップS407で提示したプレイリストに沿って楽曲を再生して(ステップS413)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0043】
なお、図4のステップS408およびステップS412で非再生楽曲が選択された場合、コンテンツ再生装置300は、指定された内容(コンテンツ名や演奏者名、アルバム名など)を履歴情報として記録しておく。履歴情報は、楽曲の再生が指示されたときの状況(日時や時間帯、天気、ユーザの位置、通勤中か休日かなど)の情報と関連づけておいてもよい。この場合、次回以降のプレイリスト生成時に、その時の状況と履歴情報に関連づけられた状況とに基づいて、参照する履歴情報を変更するようにしてもよい。
【0044】
また、コンテンツ再生装置300は、履歴情報を記憶する期間が設定されていてもよい。ユーザは、楽曲を再生するたびにその時の心境などで聴きたい楽曲が変化しうるため、前回以前に非再生楽曲として選択しても、再度その楽曲が聴きたくないとは限らない。この場合、所定の期間が経過した後はその楽曲を再びプレイリストの選択対象とすることで、以前に選択した非再生楽曲が全く再生できないということがなくなる。
【0045】
図5〜図7は、非再生楽曲の選択処理を模式的に示す説明図である。まず、図5に示すように、コンテンツ再生装置300によって生成されたプレイリストがディスプレイ310に表示される。図5に示すプレイリスト500には、楽曲の再生順序を示す再生番号501、楽曲のタイトルを示す楽曲名502、楽曲の演奏者(歌唱者)を示すアーティスト名503が表示されている。この他、プレイリスト500に各楽曲のグループ名を表示するようにしてもよい。
【0046】
つぎに、図6に示すように、ユーザがプレイリスト500の中から非再生楽曲を選択する。図6では、非再生楽曲として選択された曲を網掛けで示している。非再生楽曲の選択は、楽曲単位におこなってもよいし、アーティスト単位におこなってもよい。図6の例では、非再生楽曲として楽曲「あ」、「う」、「け」が楽曲単位で選択されている。また、非再生楽曲としてアーティスト「B」および「E」が選択されている。プレイリスト500にはアーティスト「B」の楽曲が2つ(楽曲「い」および「か」)が含まれているため、アーティスト「B」が選択されると、この2つが非再生楽曲となる。ユーザは、非再生楽曲の選択を終了すると、再選曲ボタン600を押下する。
【0047】
再選曲ボタン600が押下されると、楽曲再生装置300は、プレイリスト500に含まれる楽曲、およびアーティストBおよびEが演奏する楽曲を除いた楽曲の中から、プレイリストに含める楽曲を抽出する。図6の例では、楽曲単位で指定された楽曲「あ」、「う」、「け」、アーティストBが演奏する楽曲「い」および「か」、アーティストEが演奏する楽曲「き」の6曲が非再生楽曲となる。このため、コンテンツ再生装置300は6曲を再選択する。
【0048】
そして、コンテンツ再生装置300は、図7に示すように再選択された6曲(図7中網掛けで示す)を含むプレイリスト700を生成し、ユーザに提示する。プレイリスト700で問題がない場合、ユーザは再生開始ボタン710を押下する。すると、コンテンツ再生装置300は、プレイリストに沿って楽曲の再生をおこなう。一方、プレイリスト700に視聴したくない楽曲が含まれている場合、ユーザは非再生楽曲を選択して再度再選曲ボタン600を押下して、プレイリストの再生成をおこなう。
【0049】
以上説明したように、実施例にかかるコンテンツ再生装置300は、生成したプレイリスト中の非再生楽曲の指定を受け付け、指定された楽曲を含めずにプレイリストを再生成する。これにより、ユーザの嗜好に合わない楽曲がプレイリストに含まれるのを防止することができ、ユーザは快適に楽曲の聴取をおこなうことができる。
【0050】
また、コンテンツ再生装置300は、プレイリスト中の楽曲の楽曲名やアーティスト名、収録アルバム名などを表示し、ユーザは、楽曲名、アーティスト名、収録アルバム名などを指定することによって非再生楽曲を指定することができる。これにより、ユーザの嗜好に合わない楽曲を、その属性ごとに指定することができ、ユーザの嗜好に合ったコンテンツを効率的に生成することができる。
【0051】
また、楽曲再生装置300は、ユーザから指定された非再生楽曲の情報を履歴情報として記憶しておき、次回以降のプレイリストの生成時には履歴情報に含まれる楽曲を含めずにプレイリストを生成する。これにより、ユーザに非再生楽曲の指定をおこなわせる頻度を低減させ、さらに効率的にユーザの嗜好に合ったプレイリストを生成することができる。
【0052】
なお、本実施の形態で説明したプレイリスト生成方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
100 プレイリスト生成装置
101 選択部
102 提示部
103 入力部
104 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ再生装置で再生するコンテンツのリストを生成するプレイリスト生成装置であって、
複数の前記コンテンツから所定数の前記コンテンツを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された前記コンテンツ(以下、「選択コンテンツ」という)を提示する提示手段と、
前記提示手段によって提示された前記選択コンテンツのうち、前記リストに含めない前記コンテンツ(以下、「非再生コンテンツ」という)の指定入力を受け付ける入力手段と、を備え、
前記選択手段は、前記複数のコンテンツから前記選択コンテンツ以外のコンテンツを前記非再生コンテンツと同じ数だけ再度選択し、前記選択コンテンツから前記非再生コンテンツを外すとともに前記再度選択したコンテンツを加えることを特徴とするプレイリスト生成装置。
【請求項2】
前記提示手段は、前記選択コンテンツのコンテンツ名を提示し、
前記入力手段は、前記非再生コンテンツの前記コンテンツ名の指定を受け付け、
前記選択手段は、指定入力された前記コンテンツ名の前記コンテンツを含めずに前記コンテンツを再度選択することを特徴とする請求項1に記載のプレイリスト生成装置。
【請求項3】
前記提示手段は、前記選択コンテンツの演奏者名を提示し、
前記入力手段は、前記非再生コンテンツの前記演奏者名の指定を受け付け、
前記選択手段は、指定入力された前記演奏者が演奏する前記コンテンツを含めずに前記コンテンツを再度選択することを特徴とする請求項1または2に記載のプレイリスト生成装置。
【請求項4】
前記提示手段は、前記選択コンテンツのグループ名を提示し、
前記入力手段は、前記非再生コンテンツの前記グループ名の指定を受け付け、
前記選択手段は、指定入力された前記グループに属する前記コンテンツを含めずに前記コンテンツを再度選択することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のプレイリスト生成装置。
【請求項5】
前記入力手段に指定入力された前記非再生コンテンツを記憶する記憶手段を備え、
前記選択手段は、次回以降の前記リストの生成時に前記記憶手段によって記憶された前記非再生コンテンツを含めずに前記コンテンツを選択することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプレイリスト生成装置。
【請求項6】
コンテンツ再生装置で再生するコンテンツのリストを生成するプレイリスト生成方法であって、
複数の前記コンテンツから所定数の前記コンテンツを選択する第1の選択工程と、
前記第1の選択工程で選択された前記コンテンツ(以下、「選択コンテンツ」という)を提示する提示工程と、
前記提示工程で提示された前記選択コンテンツのうち、前記リストに含めない前記コンテンツ(以下、「非再生コンテンツ」という)の指定入力を受け付ける入力工程と、
前記複数のコンテンツから前記選択コンテンツ以外のコンテンツを前記非再生コンテンツと同じ数だけ再度選択し、前記選択コンテンツから前記非再生コンテンツを外すとともに前記再度選択したコンテンツを加える第2の選択工程と、
を含んだことを特徴とするプレイリスト生成方法。
【請求項7】
請求項6に記載のプレイリスト生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプレイリスト生成プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプレイリスト生成プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−267335(P2010−267335A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118649(P2009−118649)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】