説明

プレハブコンテナハウス

可搬型プレハブコンテナハウスは、本体と、本体に収容され、本体の3倍のサイズのハウスに拡大され且つ組み立てられるように設置場所において本体から引き出されるように構成されたハウス形成体とを備える。床板と天井板との間に挟まれた、予め組み立てられた角型「U」字形状壁の組み立ては、天井支持梁と床支持梁とをシャックルで互いにしっかりと結合することと、ハウスを地震及び暴風の影響を受けないようにするために壁の間に鋼製ロッド又は鋼製パイプを通すことを含む。鋼製管体から成る基礎が地震及び暴風への抵抗力を支援する。2つ以上のコンテナハウスを積み重ねることでは不十分で、大規模な都市開発が必要である場合、多数のコンテナハウスを収容するメガストラクチャーを使用することができ、ワイヤーメッシュでカバーする方式によって地震及び暴風に耐えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車台又はトレーラーに載せて、トラック又はトラクターでその設置場所まで牽引することができるプレハブコンテナハウスに関する。
【0002】
また、このハウスは、クレーンやフォークリフトなどの適切な機器を使って、コンテナ船、鉄道車両、及びトラクタートレーラーに載せ降ろしすることができる。
【背景技術】
【0003】
仮設ハウス又は仮設住宅用のプレハブハウスが、特許文献1において組み立て式住居として提案されている。このようなプレハブハウスは、床部材や屋根部材などのハウジングフレーム部材と、壁部材などの間仕切り部材で建てられる。プレハブハウスは建設地、すなわち設置場所に運ばれる。これらの部材は次いで、専門労働者、例えば、大工やレンガ職人が事前に建設地で作成した基礎の上に組み立てられる。
【0004】
このようなプレハブハウスは解体に時間がかかり、一度建てられると、プレハブハウスを建設地から除去することは容易ではない。
【0005】
同様に、任意の設置場所に移動できる住居として使用されるトレーラーハウスが、特許文献2において提案されている。このようなトレーラーハウスは、所定の間取りで予め組み立てられ、トレーラートラックを用いて牽引され、設置場所まで移動される。目的地で、トレーラーハウスは住居として使用される。
【0006】
しかしながら、この種のプレハブハウスは、プレハブハウスが建設地に固定されて移動することができないため不便である。また、住居を拡張するには、いくつかの部材を組み立てて既存の部材、すなわち既に組み立てられた部材に追加する必要がある。したがって、拡張工事は厄介である。
【0007】
その一方で、トレーラーハウスは移動可能であり、その目的地で組み立てる必要はない。しかしながら、トレーラーハウスは既に組み立てられて建物になっているので、トレーラーハウスのサイズは可動性の点で制限され、トレーラーハウスを広々とした建物として機能させることは不可能である。また、トレーラーハウスは拡張することができないので、不便な居住空間となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許出願公開第2005−155012号公報
【特許文献2】実用新案登録第3127532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は以下のものを含む。
【0010】
(1)任意の場所に移動することができ、面倒な組み立て作業の量を最小限に減らすことができ、且つ、たった1つのユニットに基づいて2つの違う方法で居住空間をほぼ3倍に拡張することができるプレハブコンテナハウスを提供する。特定の実施形態において、ハウスは、予め組み立てられた角型(直角に交わる)「U」字形の壁が天井板と床板の間に挟まれるように設計されている。このデザインは、天井ロッド又は天井梁と床ロッド又は床梁を互いに結合して締め付けるためのケーブル及びシャックルの方式と組み合わせた場合に、またさらに前記壁を鋼棒で互いに垂直に保持することによって、地震及び暴風に高い抵抗力がある。
【0011】
(2)このようなハウスをさらに地震及び暴風の被害を受けないようにする、ハウス用の基礎を提供する。
【0012】
(3)何百何千ものこれらのハウスがたった1つの場所に配置されることを可能にする、地震及び暴風耐性のメガストラクチャー(超構造体)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の態様は、設置場所へ輸送可能又は移動可能な本体と、本体に収容され、本体と共に設置場所へ輸送又は移動され、且つ拡張して組み立てるために設置場所で本体から引き出されるように構成されたハウス形成体とを備えるプレハブコンテナハウスを提供することである。
【0014】
本体は、車台に載せたときにトレーラートラックで牽引することができるコンテナ型メインフレーム部材を含む。ハウス形成体は、メインフレーム部材に収容され、設置場所でメインフレーム部材から引き出されてハウスへと組み立てられる複数の住宅形成部材を含む。メインフレーム部材は、それぞれが床と天井を形成する一対の上方及び下方水平フレームと、各々が壁を形成するように水平フレームの端部で水平フレームを連結する一対の垂直フレームとで箱形に形成され得る。或いは、予め組み立てられた角型「U」字形壁ユニットを形成し、メインフレーム部材に埋め込んでもよい。この「U」字形壁ユニットは、引き出されて床と天井との間に挟み込まれることのみを必要とする。住宅形成部材は、床板と、天井板と、壁パネルと、バス・トイレユニットと、キッチンユニットとを含み得る。メインフレーム部材は、メインフレーム部材から引き出されて設置場所で組み立てられる床板を支持する床支持フレーム(梁)と、メインフレーム部材から引き出されて設置場所で組み立てられる天井板を支持する天井支持フレーム(梁)とを含む、サブフレーム部材を収容し得る。
【0015】
サブフレーム部材は、メインフレーム部材を補強するように一対の水平フレームの間に設けられた複数の補強柱を含み得る。
【0016】
床支持フレーム(梁)と天井支持フレーム(梁)は、水平メインフレームから外側に引き出され得る。
【0017】
高層住宅を形成するために、2つ以上のハウス本体を積み重ねてもよい。
【0018】
床板と天井板は重ね合わせて一対の水平フレームの間に収容され、いくつかの壁パネルは垂直フレームの対応するものと重ね合わせて収容されてもよく、残りの壁パネルは重ね合わせて垂直フレームの間の中間位置に収容されてもよい。或いは、壁パネルは、角型「U」字形状に予め組み立てられて垂直フレームの間の中間位置に収容され、壁がメイン水平フレームから引き出されて床と天井との間に挟み込まれることのみを必要としてもよい。
【0019】
また、プレハブコンテナハウスは、その上にプレハブコンテナハウスを取り付けるために設置場所に設置される基礎体から構成される。
【0020】
設置用基礎体は、2組のダンパーで支持された棒体と共に地中に埋設される埋設管体を含み、棒体に対して垂直な一方の組のダンパーと、約45度の角度で棒体の下部にある他方の組のダンパーは、棒体の先端部分が地面から突出する状態で、棒体を埋設管体内に垂直に保持する。この管体の尾部すなわち反対側の端部では、鋼製リムが管体に溶接され、鋼製リムにヒンジにより蓋が取り付けられている。或いは、蓋は管体に直接溶接されてもよい。
【0021】
埋設管体内の棒体は、ダンパーにより棒体内に支持される。埋設管体は、中空内部を有する周壁部と、管体の下端に溶接された鋼製リングと、周壁部の下端にヒンジにより取り付けられ、下端でカバーが開閉することを可能にする蓋とを含む。或いは、下端にある蓋は、管体に溶接される。上方固定カバー本体には、カバー本体の内側と管体の周壁部の上端との間にゴム引きO−リングが設けられている。また、カバー本体と棒体との間にもO−リングが設けられている。基礎の代替的な実施形態は、ダンパーによって支持される棒体と、カバー本体の内側と棒体との間のOリングとを有する管体を含むが、管体に溶接された蓋と、棒体に溶接されたカバーとを有する。
【0022】
棒体は桿状(ロッド状)棒本体を含み、桿状棒本体は、プレハブコンテナハウスを取り付けるために桿状棒本体の先端部に形成された取り付け面を有する。また、棒体は、埋設管体の内部で棒本体を支持する2組のダンパー、棒体に対して垂直な一方の組と、約45度の角度で棒体の下部にある他方の組とを含む。
【0023】
ダンパーは、棒本体の外周に固定されたリング状の接続部を含み、ダンパーの一端が接続部に固定又は溶接され、ダンパーの他端が周壁部の内壁により支持される。
【0024】
管体は、管体のために穴が掘られた地面に配置される。必要に応じて、管体が挿入される前に穴の側面が崩れ落ちるのを防止するために、穴の側面に液体セメントを吹き付けることができる。
【0025】
メインフレーム部材は、床と天井を形成する一対の上方及び下方水平フレームと、各々が壁を形成するように水平フレームの端部で水平フレームを連結する一対の垂直フレームとで箱形に形成され得る。代替案として、壁は、水平フレームから壁を引き出して床と天井との間に挟み込むことのみを必要とする角型「U」字形に予め組み立てられ得る。
【0026】
住宅形成部材は、床板と、天井板と、壁パネルと、バス・トイレユニットと、キッチンユニットとを含む。
【0027】
壁パネルは、平面視で角型「U」字形に前もって形成された、すなわち予め組み立てられた、第1壁パネルと、第2壁パネルと、第3壁パネルとを有するユニット壁を含む。
【0028】
メインフレーム部材は、床板と天井板を支持するように設置場所でメインフレーム部材の上部及び下部から引き出される、1つ又は複数の支持フレーム又は梁を含み得る。
【0029】
床板は、メインフレーム部材の下方水平フレームに回転可能に支持されることができ、組み立て時に支持フレーム又は梁の上に広げられる。
【0030】
天井板は、メインフレーム部材の上方水平フレームに回転可能に支持されることができ、組み立て時に支持フレーム又は梁の上に広げられる。
【0031】
複数のプレハブコンテナハウスが、設置場所で構造物へと建造され又は組み立てられてもよく、3階以上の高さに積み重ねられてもよい。実際に非常に多くのコンテナハウスをたった1つのスペースに配置する必要がある場合、メガストラクチャーはこのために使用される。メガストラクチャーは、非常に多くのプレハブコンテナハウスを収容するために、地震及び暴風に抵抗力があるように設計された鉄骨構造である。メガストラクチャーのフロア間の移動を可能にするために、階段とエレベーターとを有する階段構造又は階段室がメガストラクチャーに取り付けられる。メガストラクチャーは、地面から垂直に設けられた複数の柱部材と、柱部材と共にプレハブコンテナハウスを収容するスペースを画定するために、柱部材を連結し、柱部材と共にグリッド状構造に組み立てられる梁部材とを含む。また、メガストラクチャーは床を含み、この床に、配置されたプレハブコンテナハウスが取り付けられる。コンテナ取り付け部、例えば、ツイストロック装置が床に取り付けられる。床板は梁部材によって支持される。
【0032】
梁部材は、柱部材と共にフレームワークを形成するフレームワーク梁部材と、フレームワーク梁部材の間に連結されて床を支持するコンテナ支持梁部材とを含み得る。床の各々は、プレハブコンテナハウスが取り付けられるコンテナ取り付け部、例えば、ツイストロック装置と、コンテナ取り付け部に隣接する廊下形成部とを含み得る。
【0033】
階段構造又は階段吹き抜けは、柱部材と、梁部材と、柱部材及び梁部材によって画定されるスペースに設けられる階段及び/又はエレベーターユニットとを含み得る。
【0034】
メガストラクチャーは、ストラクチャーの外周部にストラクチャーの側面を覆う保護ネットを有してもよい。保護ネットは、メガストラクチャーが地震及び暴風に耐えるのを支援するために、メガストラクチャーの柱部材及び梁部材に取り付けられたダンパーに取り付けられる。
【0035】
保護ネットはそれ自体、上述した床及び階段構造を有するフレームワーク内に建造された別個のフレームワークに取り付けられる。
【0036】
メガストラクチャーは互いに水平方向に向かい合う2つの同一構造物から構成される。メガストラクチャーを組み立てるために、クレーンが2つの同一対のメガストラクチャーをまたいで上部に配置される。クレーンは、ストラクチャーに沿って配置された軌道上で前後に移動し、プレハブコンテナハウスを地盤面にあるトラクタートレーラーから吊り上げ又は下ろす。フォークリフトが、クレーンからプレハブコンテナハウスを受け取り、床上のハウスを取り付ける場所にコンテナハウスを運ぶ。
【0037】
互いに同一であり且つ互いに水平方向に向かい合ういくつかのメガストラクチャーを建造して取り付けることにより、また、同一組のメガストラクチャーを軌道で連結することにより、たった1つのクレーンが1組のメガストラクチャーから別のものに移動することができる。同一の複数組のメガストラクチャーを建造し、無限に並べて連結することができ、これにより、メガストラクチャーは、住宅に利用可能なスペースが限られた都市部におけるプレハブコンテナハウスの理想的な利用法となる。
【0038】
本発明の第2の態様は、箱形を有するメインフレーム部材であって、矩形板形を有する一対の垂直フレームと、各々が一対の垂直フレームに連結された矩形板形を有する上方及び下方水平フレームと、メインフレーム部材の少なくとも1つの側面にある開口部とを含むメインフレーム部材と、メインフレーム部材の下部からメインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成された可動床板と、メインフレーム部材の上部からメインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成された可動天井板とを備えるコンテナハウスを提供することである。
【0039】
可動壁パネルが、可動床板及び可動天井板が水平方向に延ばされた状態で、垂直フレームの1つから可動床板と可動天井板との間に引き出されるように設けられている。
【0040】
可動床板は垂直位置と水平位置との間を水平軸で旋回可能にメインフレーム部材の下部に支持され、また可動床板は水平位置においてメインフレーム部材の開口部を閉じるカバーとして機能し得る。
【0041】
可動天井板は、水平軸で旋回可能にメインフレーム部材の上部に支持されている。
【0042】
可動壁パネルは、各々が垂直軸で旋回可能に可動壁パネルの端部に支持された外壁パネルを含む。
【0043】
コンテナハウスは、水平方向に延ばされた可動床板を支持するようにメインフレーム部材の下部から可動床板の下に突出可能な床支持フレームからさらに構成される。
【0044】
コンテナハウスはまた、水平方向に延ばされた可動天井板を支持するようにメインフレーム部材の上部から可動天井板の上に突出可能な天井支持フレームから構成される。
【0045】
コンテナハウスは、水平軸で旋回可能にメインフレーム部材の下部に支持されたベッドユニットから構成される。
【0046】
予め角型「U」字形に組み立てられた可動壁パネルは、床板と天井板との間に挟まれるように可動床板上に摺動可能に設けられてもよい。
【0047】
可動天井板は垂直位置と水平位置との間で水平軸に関して旋回可能にメインフレーム部材の上部に支持され、また可動天井板は水平位置においてメインフレーム部材の開口部を閉じるカバーとして機能し得る。本発明の第3の態様は、箱形を有するメインフレーム部材であって、矩形板形を有する一対の垂直フレームと、各々が一対の垂直フレームに連結された矩形板形を有する上方及び下方水平フレームと、メインフレーム部材の少なくとも1つの側面にある開口部とを含むメインフレーム部材を備えるコンテナハウスを提供することである。
【0048】
可動床板がメインフレーム部材の下部からメインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成され、可動床板は垂直位置と水平位置との間で水平軸に関して旋回可能にメインフレーム部材の下部に支持され、また可動床板は水平位置においてメインフレーム部材の開口部を閉じるカバーとして機能し、可動天井板はメインフレーム部材の上部からメインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成され、可動天井板は水平軸に関して旋回可能にメインフレーム部材の上部に支持され、予め組み立てられた角型「U」字形状の可動壁パネルが、可動床板と可動天井板が水平方向に延ばされた状態で、垂直フレームの1つから可動床板と可動天井板との間に引き出されるように設けられ、予め組み立てられた角型「U」字形状の可動壁パネルは床板と天井板との間に挟まれるように可動床板上に摺動可能に設けられ、可動壁パネルは各々が垂直軸に関して旋回可能に可動壁パネルの端部に支持された外壁パネルを含み、床支持フレーム又は梁が水平方向に延ばされた可動床板を支持するようにメインフレーム部材の下部から可動床板の下に突出可能であり、天井支持フレーム又は梁が水平方向に延ばされた可動天井板を支持するようにメインフレーム部材の上部から可動天井板の上に突出可能である。
【発明の効果】
【0049】
上記の態様及び構成によれば、プレハブコンテナハウスを任意の場所に移動することができる。具体的には、本体は、車台に載せてトラクターやトラックにより設置場所に輸送又は移動される。ハウスは、クレーンやフォークリフトなどの適切な機器を使って、コンテナ船に載せたり降ろしたりすることができる。本体内に収容されたハウス形成体は、ハウス、或いは、オフィス、店、診療所、又はホテルの部屋などの事業所を形成するように引き出され、拡張され、組み立てられる。
【0050】
設置場所で行う唯一のことは、ハウス形成体を本体から引き出し、ハウス形成体を拡張して組み立てることであり、目的地での面倒な組み立て作業が最小限に抑えられる。実際には、予め角型「U」字形に組み立てられた壁のデザインを有するハウスの場合、元のメインフレームから完全に組み立てられたハウスへとハウスを拡張して組み立てる作業を、3人が約3時間で完了することができると推定される。
【0051】
メガストラクチャーでは、スペースを拡大できるように、ハウス本体を積み重ねることができる。また、非常に多くのコンテナハウスをたった1つの場所に配置する必要性がある場合、メガストラクチャーは、積み重ねたハウス本体を用いて、この必要性を無限に満たすのに役立つであろう。
【0052】
ハウスを移転する必要性がある場合、クレーン又はフォークリフトにより取り付け基礎から家を取り外すこと、及び、それらをトラクタートレーラー又はフラットラック上に配置することによって、この必要性を容易に満たすことができる。プレハブハウスは、その後、再利用のために別の場所に運ぶことができる。
【0053】
プレハブハウスを運び去った後、基礎(最初に棒体、次に管体)を引き出すことができ、土壌中に有害又は環境に優しくないとみなされる瓦礫を残さない。
【0054】
また、メガストラクチャーに配置された1つ又は複数又は全てのハウスを移動する必要性がある場合、地盤面で待っている車台又はトレーラーにハウスを降ろすクレーンを使用することによって、このような必要性を比較的容易に満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係る可動プレハブコンテナハウスの斜視図であり、可動コンテナハウスは拡張状態にある。天井と床梁を連結する、シャックルで結合されたワイヤー又はケーブルが示されている。
【図2】図2は、非拡張状態にある実施例1に係る可動プレハブコンテナハウスの斜視図である。
【図3】図3は、非拡張状態にある実施例1に係る可動プレハブコンテナハウスの水平断面図である。
【図4】図4は、図3の矢印IV−IVで示される方向に沿った断面図である。
【図5】図5は、図4の矢印V−Vで示される方向に沿った、その可動プレハブコンテナハウスの断面図である。
【図6】図6は、拡張状態にある実施例1に係る可動プレハブコンテナハウスの水平断面図である。
【図7】図7は、図6の矢印VII−VIIで示される方向に沿った断面図である。
【図8】図8は、図6の矢印VIII−VIIIで示される方向に沿った断面図である。
【図9】図9は、床支持フレーム又は梁が外側に引き出されるステップを示す斜視図である。
【図10】図10は、図9のステップに続くステップを示す斜視図である。
【図11】図11は、図10のステップに続くステップを示す斜視図であり、引き出された天井板を支持するための天井支持フレーム又は梁を示す。
【図12】図12は、図11のステップに続くステップを示す斜視図である。
【図13】図13は、図12のステップに続くステップを示す斜視図である。
【図14】図14は、図13のステップに続くステップを示す斜視図である。
【図15】図15は、出入り口が形成されるステップを示す斜視図であり、このステップは図14のステップに続くものである。
【図16】図16は、可動プレハブコンテナハウスが設置場所に据え付けられた状態を示す斜視図である。
【図17】図 17は、2階建て住宅が形成された状態を示す斜視図である。
【図18】図 18は、非拡張状態にある本発明の実施例3に係る可動プレハブコンテナハウスの水平断面図である。
【図19】図19は、図18の矢印XIX−XIXで示される方向に沿った断面図である。
【図20】図20は、拡張状態にある図18の可動プレハブコンテナハウスの水平断面図である。
【図21】図21は、図20の矢印XX−XXで示される方向に沿った断面図である。
【図22】図22は、実施例4に係る地中に埋設された設置用基礎体に設置された可動プレハブコンテナハウスを示す斜視図である。
【図23】図23は、地中に埋められた2つの設置用基礎体(a)及び(b)を、2箇所で溶接されたダンパーを有する棒体と共に示す断面図である。
【図24】図24は、設置用基礎体を埋め込むために地中に掘られた穴を示す断面図である。基礎が挿入される前に穴の側面が崩れ落ちるのを防止するために壁の側面に液体セメントを塗布してもよい。
【図25】図25は、地中に設けられた穴に埋設管体が挿入された状態を示す断面図である。
【図26】図26は、可動プレハブコンテナハウス用のメガストラクチャーを、各メガストラクチャーが互いに水平方向に並べられた状態で示す斜視図である。
【図27】図27は、メガストラクチャーに床が配置された状態を示す斜視図である。
【図28】図28は、可動プレハブコンテナハウスがメガストラクチャーのそれぞれの床に形成されたスペースに収容された状態を示す斜視図である。
【図29】図29は、互いに水平方向に向かい合い、ストラクチャーを地震及び暴風に抵抗力があるようにするためにワイヤーメッシュで包まれた2つのメガストラクチャーを示す斜視図である。2組のフレームが描かれ、内側にある1組のフレームワイヤーメッシュを支持し、外側にある1組のフレームは床及び階段構造を支持する。
【図30】図30は、複数のメガストラクチャーが組み立て中である状態を示す斜視図である。
【図31】図31は、実施例6に係る可動プレハブコンテナハウスを示す断面図である。
【図32】図32は、可動プレハブコンテナハウスが設置場所で拡張されて組み立てられた状態を示す断面図である。
【図33】図33は、床板と天井板が回転部によって水平フレームに連結され、メインフレームワーク部材に収容された状態を示す断面図である。
【図34】図34は、床板と天井板が回転部によって拡張された状態を示す断面図である。
【図35】図35は、ユニット壁がメインフレーム部材から引き出され、ストッパー部によって引き出し位置に配置された状態を示す断面図である。
【図36】図36は、天井と床を支持するフレーム又は梁が水平フレームから引き出された状態を示す斜視図であり、この状態において、予め組み立てられた角型「U」字形状の壁を有する可動プレハブコンテナハウスは設置場所に設置され、壁が床板と天井板との間に挟まれている。床梁と天井梁を互いにシャックルで結合するワイヤーも示されている。
【図37】図37は、可動プレハブコンテナハウスが設置場所に設置され、選択された床板と天井板が天井と床を支えるフレーム又は梁上に広げられ、ワイヤー又はケーブルが2つの梁を互いにシャックルで結合した状態を示す斜視図である。
【図38】図38は、可動プレハブコンテナハウスが設置場所に設置され、選択された天井板と床板が広げられた状態を示す斜視図であり、各組のプレハブ壁の間及び同様にハウス壁の全長に延びるプレハブ「U」字形状壁に剛性を与えるパイプが示されている。
【図39】図39は、可動プレハブコンテナハウスが設置場所に設置され、予め組み立てられた角型「U」字形状壁がメインフレーム部材から引き出されて天井板と床板との間に挟まれた状態を示す斜視図であり、「U」字形状壁の各組に剛性を与えるパイプと、ハウス壁の全長に剛性を与えるパイプとが示されている。ハウスの拡張された床及び天井ベースが、プレハブ「U」字形状壁を引き出すための追加の支持体を提供する。
【図40】図40は、可動プレハブコンテナハウスが設置場所に設置され、予め組み立てられた「U」字形ユニット壁がメインフレーム部材から引き出され、外側に引き出された床支持梁と天井支持梁によって支持される天井板と床板との間に挟まれている状態を示す斜視図であり、ハウス壁の全長に剛性を与えるパイプが示されている。
【図41】図41は、ワイヤーメッシュを支持する2組の内側フレームの斜視図であり、ワイヤーメッシュは地震及び暴風に抵抗力がある支持を外側フレームに提供する。メインフレームから突出する小梁(ローラーを有する、図43参照)が注目され、この小梁に沿ってワイヤーメッシュを支持するメインケーブルが移動する。
【図42】図42は、4組のフレームの斜視図である。内側の組の(2つの)フレームはワイヤーメッシュを支持し、一方、外側の組の(2つの)フレームはコンテナハウスを配置して固定する床を支持する。
【図43】図43は、内側及び外側フレームで作られたメガストラクチャーの側面の拡大図である。
【図44】図44は、同様に構成されたコンテナハウスの対応ブラケットに対して取り付けられ、ツイストロックで固定されるコンテナハウス用の4つのブラケットを有するメガストラクチャーの床の拡大図である。
【図45】図45は、走行クレーンが載る縁に沿って敷かれたトラックを備えて、互いに水平方向に建設された2組のメガストラクチャーの斜視図である。影付きのボックスは床に取り付けられたコンテナハウスである。
【発明を実施するための形態】
【0056】
[実施例1]
図1及び2は各々、本発明の実施例1に係る可動プレハブコンテナハウス1の全体構成の斜視図を、それぞれ開いた(又は引き出された)形態及び閉じた形態で示す。
【0057】
本実施例の可動プレハブコンテナハウス1は、本体Aと、ハウス形成体Bとを含む。本体Aは設置場所に輸送又は移動されることができる。ハウス形成体Bは、本体に収容(保持)され、本体Aと共に設置場所に輸送又は移動され、その後、拡張して設置場所に据え付けるために、本体Aから引き出される。
【0058】
可動プレハブコンテナハウス1は、車台(台車)に連結されたトレーラートラック(セミトレーラートラック、図示せず)によって牽引される。車台4の後側の下部には、車台4を牽引することができるように複数の車輪5が取り付けられている。車台4の前側の下部には、支持ブロック6が取り付けられている。トレーラートラックと車台4との連結は、トレーラートラックのキングピンに車台4の連結器を連結することによって行われる。可動プレハブコンテナハウス1は、車台4に載せられ、ボルト等で車台4に固定される。このようにして、可動プレハブコンテナハウス1は、トレーラートラックに牽引される状態になる。可動プレハブコンテナハウス1は、20フィートコンテナ、40フィートコンテナ、45フィートコンテナ、又は53フィートコンテナのサイズであることができる。しかしながら、可動プレハブコンテナハウス1の寸法は、これらのサイズに制限されない。
【0059】
目的地の設置場所で、車台4はトレーラートラックから分離される。したがって、可動プレハブコンテナハウス1は、車台4に支持され、静止している。その後、車台4に支持され又は車台4から降ろされた可動プレハブコンテナハウス1は、拡張されて住居へと組み立てられる。以下、前者の場合のように、車台4に支持された可動プレハブコンテナハウス1が拡張されて住居に組み立てられる実施例について説明する。また、「ハウス」という用語は、本明細書においては、オフィス、店舗、診療所、又はホテルの部屋などの事業所という意味を含む。「住宅(又は住居)」という用語は、本明細書においては、この実施例を例として説明するためだけに使用される。したがって、可動プレハブコンテナハウス1は、拡張されて、オフィス、店舗、診療所、又はホテルの部屋などの事業所に組み立てられ得る。
【0060】
図3〜5は、住宅に組み立てられる(拡張される)前の可動プレハブコンテナハウス1の内部を示す断面図である。図6〜8は各々、住宅に組み立てられた(拡張された)可動プレハブコンテナハウス1の内部を示す断面図である。図9〜16は、組み立て(拡張)の順序を示す斜視図である
可動プレハブコンテナハウス1の場合、本体Aはメインフレーム部材10を含み、ハウス形成体Bは住宅形成部材30を含む。さらに、この実施例の可動プレハブコンテナハウス1は、サブフレーム部材20を含む。
【0061】
この実施例では、後述するサブフレーム部材20と住宅形成部材30とが拡張され、それによりハウス1が形成される。ハウス1は、中央キッチンスペース51と、キッチンスペース51の前後両側に位置する2つのバスルーム52、52と、キッチンスペース51の左右両側に位置する2つのリビングスペースと、バスルーム52、52の左右両側に位置する4つのベッドルーム54とを含む。
【0062】
図2〜5に示すように、メインフレーム部材10は、一対の上方及び下方の矩形板状水平フレーム11、12と、一対の水平フレーム11、12をそれらの各端部で連結する一対の矩形板状垂直フレーム13、14とから形成される。一対の上方及び下方水平フレーム11、12と、一対の前方及び後方垂直フレーム13、14は、メインフレーム部材10がコンテナのような形状を形成するように連結されている。したがって、メインフレーム部材10は、通常のコンテナとしてトレーラートラックで輸送することができる。
【0063】
一対の水平フレーム11,12は、上方水平フレーム11と下方水平フレーム12とから形成されている。これらの水平フレーム11、12は所定の幅と所定の長さとを有する。幅は、例えば、キッチンスペース51の幅にほぼ等しく、長さは、例えば、キッチンスペース51とキッチンスペース51の両側にある2つのリビングスペース53,53の全長にほぼ等しい。これらの水平フレーム11,12は各々、水平方向に長い形状を有する。さらに、水平フレーム11及び12は互いに平行に配置されている。ここで、上方水平フレーム11はハウス1の天井を形成し、下方水平フレーム12はハウス1の床を形成する。
【0064】
垂直フレーム13、14は、水平フレーム11,12をその前端で垂直方向に連結する前方垂直フレーム(トレーラートラックに載せたとき前側に配置される垂直フレーム)13と、水平フレーム11,12をその後端で垂直方向に連結する後方垂直フレーム(トレーラートラックに載せたとき後側に配置される垂直フレーム)14とから形成されている。前方垂直フレーム13はハウス1の前壁を形成し、後方垂直フレーム14はハウス1の後壁を形成する。
【0065】
上記のように、メインフレーム部材10がその両側面に開口部10a(図10参照)を有する全体として(長方形の)箱形を形成するように、メインフレーム部材10は、垂直フレーム13、14を用いて、前後方向に長い水平フレーム11,12の両端を連結することによって形成される。
【0066】
ハウス1では、水平フレーム11、12と垂直フレーム13,14から外殻が形成される。したがって、水平フレーム11、12と垂直フレーム13、14は所定値以上の強度を有する材料から形成される。材料としては、例えば、平鋼板や波形鋼板などの所定の厚さを有する板、樹脂板、上記鋼板等の間に断熱材を入れたサンドイッチ板、又は、上記鋼板の表面に断熱材を積層した積層板を選択することができる。断熱材の使用により、ハウス1の内側と外側を互いに熱的に絶縁し、それによりハウス1の快適性を向上させることができる。
【0067】
サブフレーム部材20は、複数の床支持フレーム(梁)21と複数の天井支持フレーム(梁)22とを備える。床支持フレーム21と天井支持フレーム22は鋼鉄等からなる梁である。
【0068】
図2に示すように、床支持フレーム21は、下方水平フレーム12の幅方向(図2のX軸方向)における両側に配置され、天井支持フレーム22は、上方水平フレーム11の幅方向における両側に配置されている(ただし、トレーラートラック側から見て左側にある床支持フレーム21と天井支持フレーム22の両方が図面では省略されている)。複数の床支持フレーム21が、水平フレーム12の上部にその長手方向(図2のY軸方向)に配置されている。複数の天井支持フレーム22が、上方水平フレーム11の下部にその長手方向に配置されている。収容されているとき、床支持フレーム21と天井支持フレーム22は、対応する下方水平フレーム12又は上方水平フレーム11から突出しないように配置される。すなわち、床支持フレーム21と天井支持フレーム22は、収容状態ではメインフレーム部材10に収容され、図1に示すように、使用するときに外側に引き出すことができる。
【0069】
複数の床支持フレーム21の各々は、長手方向の端部に非図示のピボットを有し、ピボットで下方水平フレーム12に回転可能に連結される。図9に示すように、床支持フレーム21の各々は、ピボットを中心に、下方水平フレーム12から外側に引き出されるようになっている。このように引き出された床支持フレーム21は、図1に示すように、互いに平行に水平方向に延びる。さらに、床支持フレーム21は、引き出された床支持フレーム21が外側に引き出された状態に保たれるように、ボルト、フック、ツイストロック等により回転を固定される。引き出されて固定された床支持フレーム21は、後述する床板31をその上に支持する。
【0070】
同様に、複数の天井支持フレーム22の各々は、長手方向の端部に非図示のピボットを有し、ピボットで上方水平フレーム11に回転可能に連結される。図11に示すように、天井支持フレーム22の各々は、ピボットを中心に、上方水平フレーム11から外側に引き出されるように回転する。このように引き出された天井支持フレーム22は、図1に示すように、互いに平行に水平方向に延びる。さらに、天井支持フレーム22は、引き出された天井支持フレーム22を外側に引き出された状態に保つことができるように、ボルト、フック等により回転を固定される。引き出されて固定された天井支持フレーム22は、後述する天井板32を支持する。
【0071】
サブフレーム部材20は、さらに補強柱23を含む。図8に示すように、補強柱23は、上方水平フレーム11と下方水平フレーム12の間に垂直方向に配置される。さらに、図3及び6に示すように、補強柱23は、上方水平フレーム11と下方水平フレーム12の長手方向に所定の間隔で配置される。補強柱23は、上方水平フレーム11と下方水平フレーム12、すなわち、メインフレーム部材10をその長手方向において補強するように、上記のように配置される。したがって、メインフレーム部材10が長く作られた場合であっても、メインフレーム部材10は、上方水平フレーム11と下方水平フレーム12においてその中央部に生じる湾曲も撓みもなく、その箱形をしっかりと維持することができる。この実施例では、補強柱23は、ハウス1のそれぞれのスペースが仕切られる位置に配置される。後述する住宅形成部材30は、補強柱23を案内点として利用しながら、メインフレーム部材10に配置される。本体(コンテナ)の全体的な強度と構成(いくつの本体又はコンテナを本体上に積み重ねるか)に留意したエンジニアリング次第では、補強柱は、柱がコンテナの縁又は側面に移動されるか或いは除去され、それによりコンテナ内に遮るもののない開けた空間又はほとんどそのような空間を提供することができるように設計される。
【0072】
住宅形成部材30は、可動床板31(31a、31b)と、可動天井板32(32a、32b)と、可動壁パネル33(33a〜33h)と、バス・トイレユニット34と、キッチンユニット35と、ベッドユニット36とを含む。
【0073】
図5に示すように、床板31は、メインフレーム部材10の右側に位置する右側可動床板31aと、その左側に位置する左側可動床板31bとから形成される。同様に、天井板32は、メインフレーム部材10の右側に位置する右側可動天井板32aと、その左側に位置する左側可動天井板32bとから形成される。
【0074】
この実施例では、右側床板31a、右側天井板32a、左側床板31b、及び左側天井板32bのY軸方向の長さは各々、メインフレーム部材10の上方及び下方水平フレーム11、12のY軸方向の長さLと実質的に同じである。その高さ(それらが拡張されたときの幅)は各々、メインフレーム部材10の前側及び後側の垂直フレーム13、14の高さHと実質的に同じである。したがって、右側床板31a、左側床板31b、右側天井板32a、及び左側天井板32bは、これらの床板と天井板がメインフレーム部材10によって形成される矩形開口部10aに適合するような寸法及び形状を有する。したがって、ハウス1を輸送する際、床板31a、31bはメインフレーム部材10の開口部10aを閉じる蓋(カバー)として働く。これらの床板31a、31bと天井板32a、32bは、例えば、鋼板やアルミ板などの金属板、樹脂板、木製板等から形成される。
【0075】
図5に示すように、ハウス1が拡張されていないままであるとき(拡張前)、上記形状及び寸法を有する右側床板31aと右側天井板32aは、右側床板31aと右側天井板32aが水平フレーム11、12の右側にある開口部10a内で重なり合うように収容される。一方、左側床板31bと左側天井板32bは、左側床板31bと左側天井板32bが水平フレーム11、12の左側にある開口部10a内で重なり合うように収容される。この実施例では、右側床板31aと右側天井板32aは、右側床板31aが右側天井板32aの外側に位置するように互いに重なり合い、左側床板31bと左側天井板32bは、左側床板31bが左側天井板32Bの外側に位置するように互いに重なり合っている(図3及び5)。このようにして、コンテナ型住宅の側壁を、輸送時に、補強することができる。これは、住宅の床板31a、31bが一般にその天井板32a、32bと比較して強固に形成されるためである。
【0076】
右側床板31a、左側床板31b、右側天井板32a、及び左側天井32bは上記のように重ね合わせられ、水平フレーム11,12の左側と右側に収容される。したがって、床板31a、31bと天井板32a、32bがさらに結合されていても、輸送中のハウス1(又はコンテナ)のサイズは小さく、コンパクトである。
【0077】
ハウス1が拡張されるとき、重なり合った右側床板31a、左側床板31b、右側天井板32a、及び左側天井板32bは外側に引き出される。この実施例では、可動床板31a、31bと可動天井板32a、32bはそのベース端にヒンジシャフト(図示せず)を含み、ヒンジシャフトはメインフレーム部材10に挿入される。より詳細には、床板31a、31bの場合、ヒンジシャフトはメインフレーム部材10の開口部の下にある部分に挿入される。一方、天井板32a、32bの場合、ヒンジシャフトはメインフレーム部材10の開口部の上にある部分に挿入される。床板31a、31bと天井板32a、32bは、これらのヒンジシャフトを中心に旋回するように床板31と天井板32を回転又は揺動させることによって外側に引き出される。ちなみに、床板31a、31bと天井板32a、32bをメインフレーム部材10で回転可能に支持するために、下部シャフトと上部のシャフトを、メインフレーム部材10の開口部の上下にあるそれぞれの部分に設けることができ、それぞれのシャフト用の軸受を、床板31a、31bと天井板32a32bの基部に設けることができる。
【0078】
壁パネル33は、第1壁パネル33a、第2壁パネル33b、第3壁パネル33c、第4壁パネル33d、第5壁パネル33e、第6壁パネル33f、第7壁パネル33g、第8壁パネル33h、及び、これらの壁パネル33a〜33hによって回転可能に又は揺動可能に(旋回可能に)支持される外壁パネル37a〜37hから形成される。
【0079】
これらの壁パネル33a〜33hは各々、メインフレーム部材10の前方垂直フレーム13及び後方垂直フレーム14の幅W及び高さHと実質的に等しい幅及び高さを有するように形成されている。壁パネル33a〜33hは、床板31a、31b及び天井板32a、32bと同様に、鋼板又はアルミニウム板などの金属板、樹脂板、木製板等から形成される。
【0080】
第1壁パネル33a(及びそれに連結される外壁パネル)と第2壁パネル33b(及びそれに連結される外壁パネル)がペアを形成し、重ね合わせられて前方垂直フレーム13の側面にある補強柱23の近くに配置される。同じように、第7壁パネル33g(及びそれに連結される外壁パネル)と第8壁パネル33h(及びそれに連結される外壁パネル)がペアを形成し、上で重ね合わせられて後方垂直フレーム14の側面にある補強柱23の近くに配置される。同様に、第3壁パネル33c(及びそれに連結される外壁パネル)と第4壁パネル33d(及びそれに連結される外壁パネル)がペアを形成し、第5壁パネル33e(及びそれに連結される外壁パネル)はと第6壁パネル33f(及びそれに連結される外壁パネル)がペアを形成する。ペアになった第3及び第4壁パネル33c及び33d(及びそれらに連結される外側パネル)と、ペアになった第5及び第6壁パネル壁パネル33e及び33f(及びそれらに連結される外側パネル)が重ね合わせられ、上方及び下方水平フレーム11、12をその中央部で支持する補強柱23の近くに配置される(図3参照)。このように、これらのペアになった壁パネルが重ね合わせられ、メインフレーム部材10に収容される。したがって、輸送中のハウス1(又はコンテナ)のサイズは小さく、コンパクトであり、標準サイズである。
【0081】
図6に示すように、第1壁パネル33a、第3壁パネル33c、第5の壁パネル33e、第7壁パネル33g(及びそれらに連結される外側パネル)は、メインフレーム部材10の左側において外側に摺動可能に移動できる。より正確には、壁パネル33の下縁及び上縁と係合可能なレールが可動床板31(31a、31b)の上面と可動天井板32(32a、32b)の下面に設けられている。したがって、メインフレーム部材10から外側に引き出された壁パネル33は、レールによって案内され、所定の位置に配置されるように可動床板31(31a、31b)と可動天井板32(32a、32b)との間に移動される。また、第2壁パネル33b、第4壁パネル33d、第6壁パネル33f、第8壁パネル33h(及びそれらに連結される外側パネル)は、メインフレーム部材10の右側において外側に摺動可能に移動できる。前述したように、外壁パネル37a〜37hは回転可能に壁パネル33a〜33hに連結される。拡張されていないハウス1では、外壁パネル37a〜37hは、対応する壁パネル33a〜33hに重なるように畳まれている。図1及び6に示すように、この実施例では、各々が1枚の壁パネルに相当する外壁パネル37a、37b、37g、及び37hが、メインフレーム部材10の前側及び後側に位置する第1壁パネル33a、第2壁パネル33b、第7壁パネル33g、及び第8壁パネル33hに回転可能に連結されている。一方、各々が2枚の壁パネルに相当する外壁パネル37c、37d、37e、及び37fが、メインフレーム部材10の長手方向における中央部に配置された第3壁パネル33c、第4壁パネル33d、第5壁パネル33e、及び第6壁パネル33fに回転可能に連結されている。2つの外壁パネルの各ペア37c、37d、37e、又は37fは、互いに反対方向に回転する。
【0082】
ハウス1が拡張されるとき、外壁37a〜37hは各々外側に回転する。この回転によって、外壁37a〜37hはハウス1の壁を形成する。外壁37a〜37hは、鋼板又はアルミニウム板などの金属板、樹脂板、木製板等から形成される。
【0083】
図3及び6に示すように、間仕切りパネル38(38a、38b)が、メインフレーム部材10の上方及び下方水平フレーム11、12のその長手方向における中央部に配置されている。間仕切りパネル38は、メインフレーム部材10をその長手方向において複数のサブスペースに仕切る。メインフレーム部材10の前側に位置する第1間仕切りパネル38aは、メインフレーム部材10の前側にあるバスルーム52を形成する。この前方バスルーム52には、バス・トイレユニット34が配置される。メインフレーム部材10の後側に位置する第2間仕切りパネル38bは、メインフレーム部材10の後側にある別のバスルーム52を形成する。この後方バスルーム52には、別のバス・トイレユニット34が配置される。さらに、バスルーム52には、貯水・排水タンク44が配置される。貯水・排水タンク44は、2つの部分に分かれている。その上部は水の貯蔵タンクであり、その下部はトイレの排水タンクである。貯水・排水タンク44を設けることにより、バス・トイレユニット34が使用可能になる。
【0084】
図3に示すように、2つのドアパネル39aが第1間仕切りパネル38aの近くに配置される。さらに、2つのドアパネル39bが第2間仕切りパネル38bの近くに配置される。図6に示すように、これらのドアパネル39a及び39bは、垂直軸を中心に回転可能にメインフレーム部材10に支持される。したがって、ハウス1が拡張されるとドアパネル39a、39bが回転可能となり、それによってそれぞれのベッドルーム54への入口が形成される。
【0085】
この実施例では、4つのベッドルーム54は四隅に設けられ、それぞれがその中に配置されたベッドユニット36を含む。ベッドユニット36は、メインフレーム部材10の開口部の下にある部分に水平軸を中心に揺動可能に(旋回可能に)支持される。したがって、ハウス1が拡張されていない状態にあるとき(ハウス1が輸送されているとき)、ベッドユニット36は水平位置(姿勢)に折り畳まされる。一方、ハウス1が拡張されると、ベッドユニットは、水平位置まで引き降ろされ、ベッドとして使用することができる。
【0086】
この実施例では、キッチンユニット35は、ハウス1の中央にあるキッチンスペース51に配置される。キッチンユニット35は、そこから引き出すことができるテーブル41と椅子42を含む(図6参照)。代替案として、キッチンユニット35とは別に設けられたテーブル41及び42椅子が、使用時に、キッチンユニット35に近接して設けられてもよい。
【0087】
さらに、外部からハウス1への入口として、外壁パネル37c、37d、37e、及び37fのいずれかに事前にドアを設けてもよい。さらに、図2に示すようにハウス1がメインフレーム部材10の大きさに等しい大きさで使用される場合でも、外壁パネルや間仕切りパネルに事前に通路用のドアを設けることにより、仕切られたスペースに人が出入りすることが可能になる。
【0088】
次に、図9〜16を参照して本実施例の可動プレハブコンテナハウス1を拡張するためのステップを説明する。
【0089】
図9は、車台4がトレーラートラック2から切り離される図2の状態の後に、どのように床支持フレーム21がメインフレーム部材10から外側に引き出されるかを示す。床支持フレーム21の各々は、床支持フレーム21がメインフレーム部材10から外側に引き出されることができ、水平方向に延びるように、ピボットを中心に回転する。
【0090】
こうして引き出された床支持フレーム21はその位置に固定され、その後、(X軸方向における)左右の床板31a、31bが図10に示すように外側に引き出される。左右の床板31a、31bは、下部に設けられたヒンジシャフトを中心に、床板31a、31bを外側下方に回転させることによって引き出される。引き出された左右の床板31a、31bは、床支持フレーム21に支持され、水平方向に延びる(図11参照)。
【0091】
図11は、図10のステップに続くステップを示し、どのように天井支持フレーム22の各々がメインフレーム部材10から外側に引き出されるかを示す。天井支持フレーム22には、天井支持フレーム22が外側に引き出されることができ、水平方向に延びるように、ピボットを中心に回転する。引き出された後、天井支持フレーム22は水平方向に延びた状態で固定される。
【0092】
図12は、図11のステップに続くステップを示す。左右の天井板32a及び32bはヒンジシャフトを中心に外側上方に回転される。この回転の結果、このように引き出された左右の天井板32a、32bは、天井支持フレームと接触し、水平方向に延びる。これらの天井板32a、32bは、ボルト、フック等で天井支持フレーム22に固定される。
【0093】
図13は、図12のステップに続くステップを示す。壁パネルの各々33a〜33hは、スライドされて外側に引き出される。したがって、左右の床板31a、31bと左右の天井板32a、32bとで形成された室内空間は、壁パネル33c〜33fで仕切られる。さらに、壁パネル33a、33bと壁パネル33g、33hは、室内空間を室外空間から分離する。
【0094】
図14は、図13のステップに続くステップを示す。外壁パネル37a〜37hは、回転されて対応する壁パネル33aから外側に引き出される。外側に引き出された外壁パネル37a〜37hは、図14に示すようにハウス1の外壁を形成する。
【0095】
図15は、図14のステップに続くステップを示す。第3壁パネル33cの2つの外壁パネル37cの一方、第4壁パネル33dの2つの外壁パネル37dの一方、第5壁パネル33eの2つの外壁パネル37eの一方、及び第6壁パネル33fの2つの外壁パネル37fの一方が、メインフレーム部材10の中に回転される。この回転の結果、ハウス1の入口75が形成される。なお、第3壁パネル33Cの2つの外壁パネル37cの一方、第4壁パネル33dの2つの外壁パネル37dの一方、第5壁パネル33eの2つの外壁パネル37eの一方、及び第6壁パネル33fの2つの外壁パネル37fの一方は、メインフレーム部材10の中に回転されなくてもよいし、外壁パネル37c、37d、37e、37fのいずれか1つに事前に設けられたドアがハウス1の入口として使用されてもよい。
【0096】
図16は、入口が形成された図15のハウス1が地面に据え付けられる工程を示す。
【0097】
ハウス1全体がクレーン等により持ち上げられて車台4から降ろされ、設置位置の地面に配置される。図16の状態が達成されると、誰でもハウス1に出入りすることが可能になる。
【0098】
尚、上述したように、壁パネル33a〜33hが床板31a、31b及び天井板32a、32bに接して広げられる前に、コンテナ内のハウス1を車台4から降ろし、地面に配置してもよい。その後、壁パネル33a〜33hは、床板31a、31b及び天井板32a、32bに接して広げられることができる。
【0099】
次に、図16に示すように、ハウス1の内部を4つのベッドルーム54に仕切り、また2つのリビングスペース53を形成するように、ドアパネル39a、39bが回転される。ベッドルーム54の各々において、ベッドユニット36は、使用するための水平位置まで引き下ろされる。その結果、キッチンスペース54が中央に位置し、2つのリビングスペース54がキッチンスペース51の左右両側に配置され、2つのベッドルーム54が2つのリビングスペース53の各々の前後両側に配置されたハウス1が形成される。
【0100】
上述の実施例では、コンテナ型ユニットのメインフレーム部材10はハウス1の外殻として機能し、可動プレハブコンテナハウスは住居として使用することができる。したがって、目的地での面倒な組み立て作業の量を最小限に減らすことができる。また、メインフレーム部材10をトレーラートラック2で牽引することができるので、可動プレハブコンテナハウスを任意の場所に移動することができる。さらに、メインフレーム部材10に収容された住宅形成部材30は、容易に引き出され、組み立てられる。したがって、複数のリビングスペース53及び複数のベッドルーム54を引き出し、メインフレーム部材10の左右両側に形成することができる。その結果、非専門の労働者であっても住宅の容易な拡張及び組み立てが可能となり、本体のほぼ3倍の大きさに拡張されたリビングスペースを得ることができる。
【0101】
可動プレハブコンテナハウス1を住居の状態から、図1〜5に示すような設置場所に輸送又は移動させることができる非拡張コンテナハウスの状態に戻す解体は、上述の拡張及び組み立てと逆の手順を取ることによって行うことができる。
【0102】
[実施例2]
図17は、実施例1のハウス1をハウス1と同一の別のハウスに積み重ねることにより形成された2階建て住宅60を示す。上側及び下側ハウス1、1は、メインフレーム部材10が互いに接触することができるように積み重ねられている。上側及び下側ハウス1、1は、実施例1に記載されたものと同じ作業を行うことによって拡張することができる。これらの拡張されたハウスは、垂直に積み重ねられ、例えば、ボルト、ツイストロック等で連結される。このようにして、2階建て住宅60を形成することができる。この例では、開閉可能な又は取り外し可能なドアを有する開口部が、下側ハウス1の天井と上側ハウス1の床の、上側及び下側ハウス1の対応する位置に設けられ得る。また、上側及び下側ハウス1の間の連絡を可能にする階段が配置され得る。上側ハウス1の内部と外部との連絡を可能にする階段とさらにエレベーターとを有する階段室が、外部から直接、上側ハウス1に対して設置され得る。
【0103】
図17に示すこのような実施例では、住宅の拡張が簡単である。したがって、さらに拡張されたリビングスペースを得ることができる。このように、層になったハウスを形成するために1つ又は複数のハウス1を積み重ね得るので、重ねて配置したユニットの数に応じてスペースを増大させることができる。
【0104】
図面には示されていないが、拡張用の予備床板と拡張用の予備天井板を、左右の床板31a、31bと左右の天井板32a、32bの各々に摺動可能に設けてもよい。拡張用の予備床板と拡張用の予備天井板は、すべての左右の床板31a、31bと左右の天井板32a、32bが水平方向に延びるように回転された後に、スライドされて外側に移動される。これらの予備床板と予備天井の摺動及び拡張は、床板と天井板がさらに外側に延びることを可能にする。この場合、居住スペースは図1〜16の実施例の居住スペースよりも大きい。したがって、住居を拡張することができる。
【0105】
[実施例3]
図18〜21は実施例3の可動プレハブコンテナハウス71を示し、図18及び19は拡張されていない状態の断面図を示し、図20及び21は拡張された状態の断面図を示す。実施例3の可動プレハブコンテナハウス71において、実施例1の可動プレハブコンテナハウス1と同じ構成要素には同じ符号が与えられている。
【0106】
可動プレハブコンテナハウス71の場合、リビングスペースが中央に設けられ、バスルーム73がリビングスペース72の前側に設けられている。さらに、物置74がリビングスペース72の後側に設けられている。バスルーム73と物置74は、ハウス1が拡張されていない場合でもバスルーム73と物置74をそのまま使用できるように、ハウス71の非拡張状態においてメインフレーム部材10の内部に設けられている。その結果、バスルーム73と物置74は、可動プレハブコンテナハウス71が拡張されておらず、輸送又は移動されている状態でも使用することができる。したがって、可動プレハブコンテナハウス71が輸送又は移動されている状態でも、可動プレハブコンテナハウス71を有効に利用することができる。
【0107】
本発明は、実施例1〜3に限定されることを意図するものではなく、様々な変更を加え得る。
【0108】
例えば、可動プレハブコンテナハウス1及び71の内部空間は、必要に応じて変更することができる。また、可動プレハブコンテナハウス1又は71において、天井部に太陽発電機又は風力発電機(太陽光発電機、太陽熱発電機、風車)を配置し得る。太陽発電機及び/又は風力発電機が可動プレハブコンテナハウス1又は71に電気的に接続された状態で、太陽発電機及び/又は風力発電機は、家電機器の電源を確保できるように外部に配置されている。また、可動プレハブコンテナハウス1又は71において、天井部に太陽熱集熱器を配置し得る。さらに、外壁パネル37a〜37hに窓を設けてもよい。こうして、ハウス1、17において窓を通した換気が可能となる。壁の最大80%が、工学設計によって決定された支持及び強度に従う、ガラス又は他の光を通す材料又は透明な材料で作られ得る。また、床板31a、31bと天井板32a、32bは、必ずしも回転構造を有しておらず、摺動可能な構造を有していてもよい。
【0109】
例えば、ハウス1が拡張されていない状態のとき(拡張前)、右側床板31aと右側天井板32aは、右側天井板32aが右側床板31aの外側に配置されるように互いに重なり合ってもよく、左側床板31bと左側天井板32bは、左側天井板32bが左側床板31bの外側に配置されるように互いに重なり合ってもよい。この構成は、可動プレハブコンテナハウス1が輸送又は拡張されるときに、雨等に対する防水に優れた能力を可動プレハブコンテナハウス1に与えることができる。また、天井又は屋根として機能した右側天井板32aと左側天井板32bを、右側床板31aと左側床板31bの拡張前に又は拡張にかかわらず、拡張することができる。したがって、上記構成によれば、組み立てる人は、右側天井板32aと左側天井板32bの拡張後に雨が降っているときに彼ら自身と右側床板31aと左側床板31bを雨ざらしにすることなく、可動プレハブコンテナハウス1を住居へと拡張し又は組み立てることができる。また、可動プレハブコンテナハウス1は、右側床板31aと左側床板31bの拡大をせずに可動プレハブコンテナハウス1を使用する場合に雨や日差しを遮る天井又は屋根として機能する、右側天井板32a及び左側天井板32bの拡大のみで使用することができる。したがって、上記構成は、可動プレハブコンテナハウス1の幅広い使用レパートリーをもたらすことができる。
【0110】
[実施例4]
次に、図22〜26を参照して、本実施例に係る可動プレハブコンテナハウス1の設置において設置場所80に設けられる設置用基礎体81について説明する。
【0111】
図22に示すように、設置用基礎体81の各々は、地中82に埋設された埋設管体83と、その先端部分が地面から突出した状態で埋設管体83内に垂直に設けられた棒体84とを含む。
【0112】
埋設管体83は、中空内部を有する円筒状周壁部86と、周壁部86の下端にある回転部87を介して周壁部86に連結され且つ周壁部86の下側開口部88を開閉することができる下部可動カバー本体89と、周壁部86の内部を閉じるために周壁部86の上端に設けられたゴム引きO−リングを下側に有する上部固定カバー本体90とを含む。上部固定カバー本体90には、棒体84が通る貫通孔91が設けられている。
【0113】
棒体84は、可動プレハブコンテナハウス1が取り付けられる取り付け面92がその先端に形成された桿状の棒本体93と、埋設管体83の内部で棒本体93を支持する棒支持部材94とから形成される。棒支持部材94の各々は、棒本体93の外周に固定されたリング状接続部95と、接続部95に固定された一方の側と周壁部86の内壁96に支持された他方の側とを有する支持アーム97とから形成されている。複数の支持アーム97と支持部材94は、図23(C)に示すように、接続部95の円周方向に等間隔で放射状に設けられる。
【0114】
上記構成を有する設置用基礎体81は、図22に示すように、可動プレハブコンテナハウス1の四隅に対応するように地中に埋設され、可動プレハブコンテナハウス1は、地面から突出する棒本体93の取り付け面92に取り付けられる。
【0115】
次に、図23〜25を参照して、設置用基礎体81を設置する手順について説明する。
【0116】
図23は、地中に埋設された2つの設置用基礎体(a)及び(b)を示し、棒体は2箇所95で溶接されたダンパー(棒体93に垂直な一方の組97と約45度の角度で棒体の下部にある他方の組94)を有し、(C)は棒体の断面図であり、ヒンジ87で管体83に取り付けられた蓋89は閉じられ、管体83の上部にシールが設けられ、コンテナハウスの取り付け端92を有する棒体84は突出している。
【0117】
(a)管体は、棒体84と上部固定カバー本体90(貫通孔91の周囲)との間のOリング321と、上部固定カバー本体90と管体83との間のO−リング318と、棒体84の端部において約45度で管体に溶接されたリム320に載っているダンパー94とを有し、蓋89はヒンジ87により管体83に連結されている。
【0118】
(b)管体は、上部固定カバー本体90と管体83との間にOリング318を有する。ダンパー94は、約45度で、管体93に溶接された蓋319に載っている。
【0119】
図24に示すように、埋設管体83の直径よりも僅かに大きな直径を有する穴98が、可動プレハブコンテナハウス1を配置する地面に、ボーリングにより掘られる。その後、図25に示すように、埋設管体83は、カバーが管体に溶接されている場合(すなわち、図23(b)に示すように)を除き、下部可動カバー本体89を開かないように穴98に挿入される。穴98に埋設管体83を挿入した後、棒体84が埋設管体83に挿入される。この場合、埋設管体83が設置される穴98の深さは、棒本体93の先端が地面82から突出することを可能にするように予め設定されている。
【0120】
この状態から、管体83が埋設され、図23に示すように土で覆われる。この場合、棒本体93の先端が地面から突出し、取り付け面92が地面から所定の位置に突出する。上記のように、設置用基礎体81は、可動プレハブコンテナハウス1の四隅に対応するように地面に埋設される。したがって、棒本体93の先端は地面から突出することが可能になり、それぞれの棒本体93の92取り付け面が同じ高さに設定される。その後、可動プレハブコンテナハウス1が取り付け面92に取り付けられる。
【0121】
設置場所から可動プレハブコンテナハウス1を回収した後、埋設管体83は、棒体84と共に地面から引き出され得る(図示せず)。
【0122】
[実施例5]
次に、図26〜30を参照して、複数のハウス1がメガストラクチャーとの組み合わせを形成するのに使用される実施例5の場合について説明する。
【0123】
実施例5では、複数の上記可動プレハブコンテナハウス1を有するメガストラクチャーアセンブリが、限られた場所に設置される。メガストラクチャーは、ストラクチャーの内側の縁に沿って敷かれたトラック上にある、ストラクチャーの上部で2つのストラクチャーをまたぐクレーンを用いて、2つの同一のストラクチャーを互いに水平方向に向かい合う位置に設置することによって形成することができる。
【0124】
図26〜29に示すように、この実施例に係る可動プレハブコンテナハウス1は、設置場所100で形成されたメガストラクチャー101内に組み立てられ、3層以上に配置される。メガストラクチャー101の各々は、コンテナハウス1を収容するためのハウジング構造部102と、ハウジング構造部102に隣接して配置された階段構造部103とを含む。メガストラクチャーの追加の機能を、図42に関連して説明する。
【0125】
ハウジング構造部102は、地面104から垂直に設けられた複数の柱部材105と、柱部材105を連結し、グリッド状の構造に組み立てられた柱部材105と共にコンテナ1を収容するスペース106を画定する梁部材107と、スペース106に収容されたコンテナハウス1が取り付けられる床又は床板108であって、梁部材107によって支持される床板108とを含む。
【0126】
梁部材107は、柱部材105と共にフレームワークを形成するフレームワーク梁部材109と、フレームワーク梁部材109間に連結されて床108を支持するコンテナ支持梁部材110とを含む。床108の各々は、可動プレハブコンテナハウス1が取り付けられるコンテナ取り付け部111と、コンテナ取り付け部111に隣接する廊下形成部112とを含む。この廊下形成部112は階段構造部103に連結される。したがって、階段構造部103を通って各階の廊下形成部112へ行くことができる。
【0127】
階段構造部103は、柱部材113と、梁部材114と、柱部材113及び梁部材114によって画定されるスペースに設けられた階段ユニット115とを含む。
【0128】
また、ストラクチャー101の外周部に、ストラクチャー101の側面をカバーする保護ネット116が設けられている。保護ネット116は、地震及び暴風に対する保護の提供を助ける。
【0129】
次に、本実施例に係るメガストラクチャーフレームワークを有するメガストラクチャーアセンブリを完成するために、可動プレハブコンテナハウス1をメガストラクチャーの複数階に配置する手順について説明する。
【0130】
フレームワークは、コンテナハウスアセンブリ1を設置するための設置場所100において、柱部材105と梁部材107によってストラクチャー101内に形成される。また、階段部分のフレームワークは、ストラクチャー101に隣接して柱部材113と梁部材114によって階段構造部103内に形成される。フレームワークが柱部材105及び113と梁部材107及び114によって形成された後、その中に可動プレハブコンテナハウス1を収容することのできるスペース106を形成するために、梁部材107上に床108が配置される。
【0131】
その後、可動プレハブコンテナハウス1は、水平方向に向かい合う2つのメガストラクチャーをまたぐクレーン車等を用いて、梁部材107間に形成された空間106に収容され、非図示の固定手段によって固定される。この場合、可動プレハブコンテナハウス1は、階段構造部103に続く廊下形成部分112を残す位置に配置される。梁部材107によって複数階に形成された空間106に可動プレハブコンテナハウス1を収容して固定することによって、複数階に積み重ねられた可動プレハブコンテナハウス1を有するコンテナハウスアセンブリが形成される。その後、ストラクチャー101の側面は、最終的に保護ネット116で覆われる。
【0132】
上記のように、この実施例によれば、小さくて限られた設置面積を有する場所でも、可動プレハブコンテナハウス1を複数階に設置してメガストラクチャーを形成することによって、より大きな居住空間を提供することができる。
【0133】
また、図28及び30に示すように、設置場所において複数階に積み重ねた可動プレハブコンテナハウス1を有する複数のメガストラクチャーを形成することによって、より大きな居住空間を提供することができる。この場合、図30に示すように、コンテナハウスアセンブリを互いに部分的に連結することにより、メガストラクチャーを互いに無限に連結することができ、たった1つのクレーンがメガストラクチャーの間で移動し、必要に応じて可動プレハブコンテナハウスを吊り上げたり、降ろしたりすることが可能になる。図30は、複数のメガストラクチャーアセンブリが組み立て中である状態を示し、メガストラクチャーの並置により、何百何千ものコンテナハウスの設置用スペースが提供されている。トラック305がメガストラクチャーの縁に沿って敷かれ、1つのメガストラクチャーから別のメガストラクチャーへトラックを移動するクレーン306が示されている。また、メガストラクチャーを連結するダンパー303が、各メガストラクチャーの上端の間に示されている。
【0134】
[実施例6]
次に、図31〜40を参照して、可動プレハブコンテナハウスの実施例6について説明する。以下の説明では、実施例1の可動プレハブコンテナハウス1と異なる部分のみを説明する。
【0135】
実施例1の場合のように、この実施例の可動プレハブコンテナハウス200は、設置場所216まで移動可能な又は輸送可能な本体Aと、予め組み立てられた角型「U」字形状壁によって形成されるハウスとを含む。角型「U」字形状又は「U」字形壁は、本体Aに収容され、本体Aと共に設置場所に輸送又は移動され、設置場所で本体Aから引き出され、予め組み立てられた角型「U」字形状壁が天井板と床板との間に挟まれるように拡張され又は組み立てられるように構成される。本体Aは、実施例1の場合のようにトレーラートラック2で牽引することができるコンテナ型メインフレーム部材201を含む。予め組み立てられた角型「U」字形壁で形成されたハウスは、メインフレーム部材201に収容することができ且つ設置場所でメインフレーム部材201から引き出されてハウスへと組み立てることができる複数の住宅形成部材202を含む。
【0136】
図31、32及び36〜40に示すように、メインフレーム部材201は、床及び天井をそれぞれ形成する一対の上方及び下方水平フレーム203及び204と、壁を形成するように水平フレームの端部で水平フレームを連結する一対の垂直フレーム205及び206とによって箱形に形成される。住宅形成部材202は、床板207と、天井板208と、壁パネル209と、バス・トイレユニット210と、ベッドユニット211とを含む。
【0137】
壁パネル209の各々は、平面視で予め組み立てられた角型「U」字形に前もって形成され、且つ角型「U」字形を維持しながらメインフレーム部材201に収容された第1〜第3壁パネル212、213及び214を有するユニット壁215から形成される(図35参照)。可動プレハブコンテナハウス200が所定の設置場所216に配置された後、壁パネル209は、角形「U」字形を維持しながら、ユニット壁215としてメインフレーム部材201から引き出され、床板207と天井板208を除く3面の壁として機能する。したがって、壁パネル209は床板207及び天井板208と共に居住空間を形成する。
【0138】
また、メインフレーム部材201は、設置場所216でメインフレーム部材201から引き出されて床板207を支持する支持フレーム217を収容している。図33に示すように、床板207は、メインフレーム部材201の下方水平フレーム204上の回転部218によって回転可能に支持され、組み立て時に支持フレーム217上に広げられる。また、天井板208も、床板207の場合のように、メインフレーム部材201の上方水平フレーム203上の回転部218によって回動可能に支持され、組み立て時にユニット壁215上に広げられる。したがって、実施例1では天井板208を支持するフレームが必要であるが、この実施例ではそのようなフレームはもはや必要ない。より詳細には、この実施例では、天井板208がロッド部材213又は支柱223等によって一時的に、水平フレーム203に対して回転され且つ広げられた状態に保持される。その後、天井板208は、ユニット壁215を引き出した後にユニット壁215の端部に取り付けられ、固定される。したがって、天井板208を支持するフレームはもはや必要ない。天井板208を水平フレーム203に回転可能に連結する回転部218の外側にカバー219が設けられることに留意されたい。
【0139】
また、ユニット壁215として、メインフレーム部材201の一方の側に引き出される一方側ユニット壁215と、メインフレーム部材201の他方の側に引き出される他方側ユニット壁215とが設けられる。一方側ユニット壁215と他方側ユニット壁215は、図31に示すように互いに重なり合う第2及び第3壁パネル213及び214を有しながら、メインフレーム部材201に収容される。より詳細には、他方側ユニット壁215は、一方側ユニット壁215に対してメインフレーム部材201の長手方向(Y軸方向)にずらされた状態でメインフレーム部材201に収容される。
【0140】
また、図35に示すように、一方側ユニット壁215と他方側ユニット壁215が引き出された状態で、第2壁パネル213は、隣接するユニット壁215の第3壁パネル214の端部に形成されたゴム状ストッパー部222に接触し、第3壁パネル214の端部に形成されたゴム状ストッパー部222は、メインフレーム部材201と接触する。このようして、ユニット壁215の引き出し位置が決定される。
【0141】
次に、図36〜40を参照して、可動プレハブコンテナハウス200を設置場所216に移動した後、可動プレハブコンテナハウス200を設置場所216に設置する手順について説明する。
【0142】
図36〜39に示すように、支持フレーム217は、可動プレハブコンテナハウス200が設置場所216に配置された状態で水平フレーム204の下側から引き出される。この状態から、床板207は、回転部218によって回転され、支持フレーム217に取り付けられ、固定される。次に、天井板208が回転部218によって回転され、ロッド部材又は支柱(図示せず)によって天井部分に配置された状態で、ユニット壁215が、図36〜39に示すように、床板207と天井板208との間に引き出される。ユニット壁215は、完全に延ばされた位置まで引き出され、その引き出し位置はストッパー部(図示せず)によって決定され得る。この状態で、ロッド部材は取り除かれ、予め組み立てられた角型「U」字形ユニット壁215が、床板207及び天井板208に固定される。一方側ユニット壁215の場合のように、他方側ユニット壁215もまた、上記の手順を経て、メインフレーム部材201から引き出される。この実施例では、3つの予め組み立てられた角型「U」字形ユニット壁215が、それぞれ、メインフレーム部材201の両側に引き出される。したがって、図32に示すように、6つの部屋を形成することができる。
【0143】
支持フレーム延長部322が、図36及び37に示すように天井板208をさらに支持するために、水平フレーム203の上側に上方支持フレーム307から引き出され得る。オプションとして、図37及び39に示す(上部支持フレーム307をカバーする)延ばされた床308及び天井309が、図36及び38に示すハウス200にさらなる支持を加えるために使用され得る。
【0144】
したがって、図32及び40に示すように、ハウス部分を拡大することができ、居住空間を拡大することができる。
【0145】
この実施例では、床板207と天井板208を除く3つの壁は、前もって形成され、すなわち角型「U」字形に予め組み立てられ、メインフレーム部材201に収容され、次いで角型「U」字形を維持しながら引き出され又は引き抜かれる。したがって、第1〜第3壁パネル212〜214を個々に連結し、固定する作業はもはや必要ない。その結果、ハウスの拡張及び組み立てを、実施例1に比べてより容易に行うことができる。さらに、このデザインは、図36及び37に示すように、天井梁及び床梁をケーブル301で互いに結合し、クランプ又はシャックル300で締め付けるプロセス、或いは、図に38〜40示すように、壁を補強し又は互いに結び付けるために、鋼製ロッド又はパイプ310をメインフレームに対して垂直に、すなわち水平方向に壁の間に挿入するプロセスと組み合わせた場合に、壁を地震及び暴風に対して強くする。一実施形態において、「U」字形壁を補強する鋼製ロッド又はパイプ311は、「U」字形壁をハウスの全長にわたって補強する鋼製ロッド又はパイプ310よりも小さい直径を有することができる。
【0146】
また、この実施例では、上記実施例の場合のように、コンテナ型メインフレーム部材201がハウスの外殻として機能する。このようにして、可動プレハブコンテナハウスは住宅として使用することができる。したがって、目的地での面倒な組み立ては、3人でわずか3時間の労働時間しかかからないように低減することができる。また、メインフレーム部材201をトレーラーで牽引することができるので、コンテナハウスを任意の場所に移動し、何度でも再利用することができる。
【0147】
また、メインフレーム部材201に収容された住宅形成部材202は、容易に引き出して組み立てることができる。したがって、複数のリビングスペース及びベッドルームを、メインフレーム部材201の左右に引き出すことによって形成することができる。
【0148】
尚、窓及び出入り口はユニット壁215を形成する第1〜第3壁パネルに前もって形成されていてもよいことに留意されたい。
【0149】
[実施例7]
次に、図41〜45を参照して、2組のフレームを使用してメガストラクチャーを形成する実施例7の場合について説明する。
【0150】
実施例7では、複数の上記可動プレハブコンテナハウス1を有するメガストラクチャーアセンブリが、限られた場所に設置される。メガストラクチャーは、ストラクチャーの内側の縁に沿って敷かれたトラック上にある、ストラクチャーの上部で2つのストラクチャーをまたぐクレーンを用いて、可動プレハブコンテナハウス1を互いに水平方向に向かい合う位置に設置することによって形成することができる。
【0151】
図41に示すように、2組の内側フレーム302はワイヤーメッシュ(図43参照)を支持し、ワイヤーメッシュは地震及び暴風に抵抗力がある支持を外側フレームに提供するする。注目されるのは、メインフレームから突出する小梁312であり、この小梁312に沿ってワイヤーメッシュ(図43参照)を支持するメインケーブルが移動する。
【0152】
図42及び45に示すように、この実施例に係る可動プレハブコンテナハウス1は、設置場所100で形成されたメガストラクチャー101内に組み立てられ、3層以上に配置される。メガストラクチャー101の各々は、コンテナハウス1を収容するためのハウジング構造部102と、ハウジング構造部102に隣接して配置された階段構造部103とを含む。
【0153】
ハウジング構造部102は、地面104から垂直に設けられた複数の柱部材105と、柱部材105を連結し、グリッド状の構造に組み立てられた柱部材105と共にコンテナ1を収容するスペース106を画定する梁部材107と、スペース106に収容されたコンテナハウス1が取り付けられる床又は床板108であって、梁部材107によって支持される床板108とを含む。
【0154】
梁部材107は、柱部材105と共にフレームワークを形成するフレームワーク梁部材109と、フレームワーク梁部材109間に連結されて床108を支持するコンテナ支持梁部材110とを含む。床108の各々は、可動プレハブコンテナハウス1が取り付けられるコンテナ取り付け部111と、コンテナ取り付け部111に隣接する廊下形成部112とを含む。この廊下形成部112は階段構造部103に連結される。したがって、階段構造部103を通って各階の廊下形成部112へ行くことができる。
【0155】
階段構造部103は、柱部材113と、梁部材114と、柱部材113及び梁部材114によって画定されるスペースに設けられた階段ユニット115とを含む。
【0156】
次に、本実施例に係るメガストラクチャーアセンブリを形成するために、可動プレハブコンテナハウス1をメガストラクチャーの複数階に配置する手順について説明する。
【0157】
フレームワークは、コンテナハウスアセンブリ1を設置するための設置場所100において、柱部材105と梁部材107によってストラクチャー101内に形成される。また、階段部分のフレームワークは、ストラクチャー101に隣接して柱部材113と梁部材114によって階段構造部103内に形成される。フレームワークが柱部材105及び113と梁部材107及び114によって形成された後、その中に可動プレハブコンテナハウス1を収容することのできるスペース106を形成するために、梁部材107上に床108が配置される。
【0158】
その後、可動プレハブコンテナハウス1は、水平方向に向かい合う2つのメガストラクチャーをまたぐクレーン車等を用いて、梁部材107間に形成された空間106に収容され、非図示の固定手段によって固定される。この場合、可動プレハブコンテナハウス1は、階段構造部103に続く廊下形成部分112を残す位置に配置される。梁部材107によって複数階に形成された空間106に可動プレハブコンテナハウス1を収容して固定することによって、複数階に積み重ねられた可動プレハブコンテナハウス1を有するコンテナハウスアセンブリが形成される。その後、ストラクチャー101の側面は、最終的に保護ネット116で覆われる。
【0159】
図42は、4組のフレームの斜視図である。内側の組の(2つの)フレーム302はワイヤーメッシュを支持し、一方、外側の組の(2つの)フレーム304はコンテナハウスを配置して固定する床を支持する。
【0160】
図43は、内側フレーム302及び外側フレーム304で作られたメガストラクチャーの側面の拡大図である。内側小フレームは、上部と下部において内側小フレームから突出する、各々がローラー314を備えた2つの梁312を有する。外側大フレームは、3箇所(上部付近、中間付近、下部付近)において外側大フレームから突出するダンパー303を有する。
【0161】
内側小フレーム302の上部にケーブル313が取り付けられ、フレームから突出する梁312に取り付けられたローラー314の周りに伸びている。ケーブル313は、外側大フレーム304の側面に沿って移動するワイヤーメッシュ116を支持し、ケーブル313の下端が小フレーム302の一番下のローラー314の周りを移動して、取り付け点315で内側小フレームに取り付けられるまで、(3つの)ダンパー303を押す。
【0162】
上記のように、この実施例によれば、小さくて限られた設置面積を有する場所でも、可動プレハブコンテナハウス1を複数階に設置してメガストラクチャーを形成することによって、より大きな居住空間を提供することができる。
【0163】
また、図44及び45に示すように、設置場所において複数階に積み重ねた可動プレハブコンテナハウス1を有する複数のメガストラクチャーを形成することによって、より大きな居住空間を提供することができる。この場合、図45に示すように、メガストラクチャーの床108の図44における拡大図に示される連結機構(例えば、同様に構成された対応ブラケット317に対してツイストロック[図示せず]で取り付けられ且つ固定されるコンテナハウス用の4つのブラケット316)を用いて、コンテナハウスアセンブリを互いに連結することにより、より大きな居住空間が提供される。メガストラクチャーを互いに無限に連結することができ、たった1つのクレーン306がメガストラクチャーの間でトラック305を移動し、必要に応じて可動プレハブコンテナハウス1を吊り上げたり、降ろしたりすることが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、任意の場所に移動することができ、面倒な組み立て作業量を最小限にすることができ、たった1つのユニットに基づいて居住空間をほぼ3倍に拡張することができ、地震及び暴風に対してハウスを保護するそのプロセスによってハウスを長期間存在させることができるプレハブコンテナハウスを提供することができる。また、ハウスを移転する必要がある場合には、組み立て工程を逆にすることにより同じくらい容易にそれを行うことができ、後に瓦礫を残さずに移動を達成し、ハウスを長期間にわたり再利用可能にする。最終的には、ハウスを溶かしてリサイクルする必要がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置場所へ輸送可能又は移動可能な本体と、
前記本体に収容され、前記本体と共に前記設置場所へ輸送又は移動され、且つ拡張し又は組み立てるために前記設置場所で前記本体から引き出されるように構成されたハウス形成体と
を備え、
拡長し又は組み立てた状態で、前記ハウスは、地震及び暴風に対する構造的な支持のために構成されたワイヤー又はケーブル及びシャックルをさらに備える、プレハブコンテナハウス。
【請求項2】
前記本体は、トレーラートラックで牽引することができるコンテナ型メインフレーム部材を含み、
前記ハウス形成体は、複数の住宅形成部材を含み、前記住宅形成部材は、前記メインフレーム部材に収容され、前記設置場所において前記メインフレーム部材から引き出され、ハウスへと組み立てられることが可能である、請求項1に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項3】
前記メインフレーム部材は、それぞれが床及び天井を形成する一対の上方及び下方水平フレームと、各々が壁を形成するように前記水平フレームの端部で前記水平フレームを連結する一対の垂直フレームとで箱形に形成され、
前記住宅形成部材は、床板と、天井板と、2つのデザインの壁パネルと、バス・トイレユニットと、キッチンユニットとを含み、
前記メインフレーム部材は、前記メインフレーム部材から引き出されて前記設置場所で組み立てられる前記床板を支持する床支持フレーム又は梁と、前記メインフレーム部材から引き出されて前記設置場所で組み立てられる前記天井板を支持する天井支持フレーム又は梁とを含むサブフレーム部材を収容し、
シャックルで留められた少なくとも1つのワイヤー又はケーブルが、一対の天井及び床支持フレーム又は梁を連結する、請求項2に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項4】
前記サブフレーム部材は、前記メインフレーム部材を補強するように前記一対の水平フレームの間に設けられた補強柱を含む、請求項3に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項5】
前記床支持フレーム又は梁と前記天井支持フレーム又は梁は前記水平フレームから外側に引き出される、請求項3に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項6】
高層住宅を形成するために2つ以上の前記ハウス本体が積み重ねられる、請求項1に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項7】
前記床板と前記天井板は、重ね合わせて前記一対の水平フレームの間に収容され、
少なくとも1つの前記壁パネルは、前記垂直フレームの対応する1つと重ね合わせて収容され、
残りの前記壁パネルは前記垂直フレームの間の中間位置に重ね合わせて収容される、請求項3に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項8】
メインフレーム部材であって、箱形と、前記メインフレーム部材の少なくとも1つの側面にある開口部とを有し、矩形板形を有する一対の垂直フレームと、各々が前記一対の垂直フレームに連結された矩形板形を有する上方及び下方水平フレームとを含むメインフレーム部材と、
前記メインフレーム部材の下部から前記メインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成された可動床板と、
前記メインフレーム部材の上部から前記メインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成された可動天井板と、
前記垂直フレームの1つから前記可動床板と前記可動天井板との間に引き出されるように構成された可動壁パネルと、
地震及び暴風に対する構造的な支持のために構成されたワイヤー又はケーブル及びシャックルと
を備え、
前記可動床板と前記可動天井板は水平方向に延ばされる、コンテナハウス。
【請求項9】
前記可動床板は、垂直位置と水平位置との間で水平軸を中心に旋回可能に前記メインフレーム部材の前記下部に支持され、
前記可動床板は、前記水平位置において前記メインフレーム部材の前記開口部を閉じるカバーとして機能する、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項10】
前記可動天井板は、水平軸を中心に旋回可能に前記メインフレーム部材の前記上部に支持される、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項11】
各可動壁パネルは、垂直軸を中心に旋回可能に各可動壁パネルの端部に支持された外壁パネルを含む、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項12】
水平方向に延ばされた前記可動床板を支持するように前記メインフレーム部材の下部から前記可動床板の下に突出可能な床支持フレーム又は梁をさらに備え、
前記床支持フレーム又は梁は、シャックルで留められた少なくとも1つのワイヤー又はケーブルに連結されている、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項13】
水平方向に延ばされた前記可動天井板を支持するように前記メインフレーム部材の上部から前記可動天井板の上に突出可能な天井支持フレーム又は梁をさらに備え、
前記天井支持フレーム又は梁は、シャックルで留められた少なくとも1つのワイヤー又はケーブルに連結されている、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項14】
水平軸で旋回可能に前記メインフレーム部材の下部に支持されたベッドユニットをさらに備える、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項15】
前記可動壁パネルは、前記可動床板上に摺動可能に設けられる、請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項16】
前記可動天井板は垂直位置と水平位置との間で水平軸で旋回可能に前記メインフレーム部材の前記上部に支持され、
前記可動天井板は、前記水平位置において前記メインフレーム部材の前記開口部を閉じるカバーとして機能する、前記請求項8に記載のコンテナハウス。
【請求項17】
メインフレーム部材であって、箱形と、前記メインフレーム部材の少なくとも1つの側面にある開口部とを有し、矩形板形を有する一対の垂直フレームと、各々が前記一対の垂直フレームに連結された矩形板形を有する上方及び下方水平フレームとを含むメインフレーム部材と、
前記メインフレーム部材の下部から前記メインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成された可動床板であって、垂直位置と水平位置との間で水平軸を中心に旋回可能に前記メインフレーム部材の前記下部に支持され、前記水平位置において前記メインフレーム部材の前記開口部を閉じるカバーとして機能する可動床板と、
前記メインフレーム部材の上部から前記メインフレーム部材の外側に水平方向に延びるように構成された可動天井板であって、水平軸に関して旋回可能に前記メインフレーム部材の前記上部に支持される可動天井板と、
前記可動床板と前記可動天井板が水平方向に延ばされた状態で、前記垂直フレームの1つから前記可動床板と前記可動天井板との間に引き出されるように構成された可動壁パネルであって、前記可動床板上に摺動可能に設けられ、各々が垂直軸で旋回可能に前記可動壁パネルの一端に支持された外壁パネルを含む可動壁パネルと、
水平方向に延ばされた前記可動床板を支持するように前記メインフレーム部材の下部から前記可動床板の下に突出可能な床支持フレーム又は梁と、
水平方向に延ばされた前記可動天井板を支持するように前記メインフレーム部材の上部から前記可動天井板の上に突出可能な天井支持フレーム又は梁と、
地震及び暴風に対する構造的な支持のために構成されたワイヤー又はケーブル及びシャックルと
を備え、
シャックルで留められた少なくとも1つのワイヤー又はケーブルが、少なくとも一対の天井及び床支持フレーム又は梁を連結する、コンテナハウス。
【請求項18】
前記設置場所に設置され、その上に取り付けられた前記プレハブコンテナハウスを有する設置用基礎体をさらに備え、
前記設置用基礎体は、
地中に埋設された埋設管体と、
棒体であって、前記棒体の先端部分が地面から突出する状態で前記埋設管体内に垂直に設けられた棒体と、
前記棒体に溶接されたダンパーであって、前記ハウスを前記基礎と共に地震及び暴風に対して強くするために、第1組のダンパーが前記棒体に垂直に溶接され、第2組のダンパーが前記埋設管体内で前記棒体を支持するように前記埋設管体内において約45度の角度で前記棒体の下部に溶接されるダンパーと
を含む、請求項2に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項19】
前記埋設管体は、
中空内部を有し、前記管体の下端に溶接された鋼製リングを前記管体の内部に有する周壁部と、
前記周壁部の下端において回転部又はヒンジを介して前記周壁部に連結され、前記周壁部の下側開口部で開閉することができるカバー部又は蓋と、
前記周壁部の上端に設けられた上部固定カバー本体であって、前記管体及び前記周壁部の内部を気密にし、且つ、地震及び/又は暴風が発生した場合に前記棒体がそれに接触して衝撃を和らげられることを可能にするために前記カバー本体の裏側にゴム引きO−リングを有する上部固定カバー本体と
を備え、
前記棒体は、
桿状棒本体であって、前記桿状棒本体の先端部に形成された取り付け面を有し、前記プレハブコンテナハウスが前記取り付け面に取り付けられる桿状棒本体と、
前記埋設管体の内部で前記棒体を支持する棒支持部材であって、前記棒に溶接されたダンパーを2箇所に備え、第1組のダンパーが前記棒に垂直に溶接され、第2組のダンパーが約45度の角度で前記棒の下部に溶接される棒支持部材と
を含む、請求項18に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項20】
前記棒支持部材は、前記棒本体の周囲に固定されたリング状の接続部と、前記接続部に溶接された2組のダンパーとを含み、前記ダンパーの第1組は、前記棒本体から垂直に溶接され、前記ダンパーの第2組は前記棒本体の下部に約45度の角度で溶接され、他端が前記周壁部の内壁によって支持される、請求項19に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項21】
前記設置場所から可動プレハブコンテナハウスを回収した後、前記埋設管体は前記棒体と共に地面から引き出され、前記下部可動カバー本体又は蓋は前記回転部又はヒンジ周りに回転される、請求項19に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項22】
前記メインフレーム部材は、床と天井を形成する一対の上方及び下方水平フレームと、各々が予め組み立てられた角型「U」字形壁を形成するように前記水平フレームの端部で前記水平フレームを連結する一対の垂直フレームとで箱形に形成され、
各住宅形成部材は、
床板と、
天井板と、
壁パネルと、
バス・トイレユニットと、
キッチンユニットと
を含み、
各壁パネルは、床板と天井板との間に挟まれた、平面視で角型「U」字形に予め組み立てられ又は形成された3つのユニット壁パネルを含む、予め組み立てられた角型「U」字形ユニット壁を備え、
前記メインフレーム部材は、前記床板を支持するように前記設置場所で前記メインフレーム部材から引き出される支持フレーム又は梁を含み、前記床板は、前記メインフレーム部材の前記下方水平フレームに回転可能に支持され、組み立て時に前記支持フレーム上に広げられ、
前記天井板は、組み立て時に前記メインフレーム部材から延ばされた前記上方水平フレーム又は梁によって回転可能に支持され、
シャックルで留められた少なくとも1つのワイヤー又はケーブルが、一対の天井及び床支持フレーム又は梁を連結する、請求項2に記載のプレハブコンテナハウス。
【請求項23】
都市環境での設置及び複数のメガストラクチャーへの配置用に構成されたプレハブコンテナハウスであって、前記プレハブコンテナハウスは、
前記ハウスが据えられる床までクレーンによって吊り上げられ、
前記クレーンから1つ又は複数のフォークリフトに載せられ、前記ハウスが据えられる前記床上に配置され、且つ、
ツイストロックなどの機構で前記ハウスを固定するための前記床上の装置に対して所定位置にロックされることができ、
前記コンテナハウスは、地震及び暴風に対する構造的な支持のために構成されたワイヤー又はケーブル及びシャックルを備える、プレハブコンテナハウス。
【請求項24】
走行クレーンの幅と同じ距離で互いに水平方向に向かい合うように配置された2つの同一の鋼構造物と、
都市環境での設置及びメガストラクチャーの床への配置用に構成された1つ又は複数のプレハブコンテナハウスをツイストロックなどの機構で固定するために少なくとも1つの装置を各床に有する複数の床と
を備え、
少なくとも1つのコンテナハウスが、地震及び暴風に対する構造的な支持のために構成されたワイヤー又はケーブル及びシャックルを備える、メガストラクチャー。
【請求項25】
請求項24に記載の前記メガストラクチャーを2つ以上含む複数組のメガストラクチャーであって、
前記鋼構造物は並置され、且つ、たった1つのクレーンが同一メガストラクチャーの1つの組から別の組に移動することを可能にするトラックで連結され、
前記クレーンは、前記2つの構造物の上部に、各構造物の縁に沿って敷かれたトラックで前記構造物をまたいで配置され、
前記クレーンは、各プレハブコンテナハウスを前記メガストラクチャーの前記床へ吊り上げ又は前記床から下ろし、
1つ以上のフォークリフトが前記クレーンから各ハウスを受け取り、それを前記ハウスが据えられる前記床上に配置し、ツイストロックなどの機構で前記ハウスを固定するための前記床上の装置に対して所定の位置に前記ハウスをロックする、複数組のメガストラクチャー。
【請求項26】
複数組のメガストラクチャーを互いに無限に連結することを可能にし、それにより都市部の比較的小さな空間に無数のプレハブコンテナハウスを配置する、請求項25に記載の複数組のメガストラクチャーの配置。
【請求項27】
前記メガストラクチャーは、地震及び暴風に対して前記メガストラクチャーを保護するためにワイヤーメッシュで覆われる、請求項24に記載のメガストラクチャー。
【請求項28】
前記ワイヤーメッシュは、数箇所で前記メガストラクチャーにそれを連結し、それによって地震及び暴風から前記メガストラクチャーを保護するダンパーをさらに含む、請求項24に記載のメガストラクチャー。
【請求項29】
人々が前記メガストラクチャーを昇降するため、及びフォークリフトなどの機械を前記床から運び又は取り除くための複数組の階段及びエレベーターを含む複数の階段室をさらに含む、請求項24のメガストラクチャー。
【請求項30】
標準コンテナフレームで建物を建てる方法であって、
標準コンテナのフレームを搬送することと、
前記コンテナを組み立てて建物にすることと、
地震及び暴風に対する構造的な支持のためのワイヤー又はケーブル及びシャックルで前記コンテナを補強することと、
建物を所望の場所に配置することと
を含む方法。
【請求項31】
まだ組み立てられていない(組み立て前の)コンテナハウスを輸送する方法であって、
1)前記コンテナハウスをコンテナ船で工場から目的港へ輸送し、且つ/又は、鉄道で及び/又はトラクタートレーラーで設置場所へ輸送することと、
2)前記コンテナハウスをクレーン又はフォークリフトによってコンテナ船及び/又は鉄道車両及び/又はトラクタートレーラーに載せ、後で下ろすことと、
3)前記コンテナハウス用に設計された4つの円筒状の基礎の上に前記コンテナハウスを配置することと、
4)地震及び暴風に対する構造的な支持のためのワイヤー又はケーブル及びシャックルで前記コンテナを補強することと、
5)前記ハウスをツイストロックで前記基礎にロックすることと
を含む方法。
【請求項32】
地震及び暴風に対する構造的な支持のためのワイヤー又はケーブル及びシャックルで補強されたコンテナハウスを配置するための基礎を準備する方法であって、
円筒形の基礎を海路及び/又は陸路のいずれかで建設現場に輸送することと、
地震及び暴風に対する構造的な支持のためにワイヤー又はケーブル及びシャックルで補強された前記ハウスが配置される地面に4つの穴を掘ることと、
前記円筒状の基礎を各穴に挿入することと
を含む方法。
【請求項33】
前記標準コンテナフレームが、前記フレームの40フィート(12.192m)の上側面にある天井梁又は屋根梁と、前記フレームの40フィート(12.192m)の下側面にある床梁と、前記フレームの40フィート(12.192m)の側面に立てかけられた天井又は床板と、前記フレームの40フィートの側面に立てかけられた床板と、前記コンテナフレームの両側から滑り出される予め組み立てられた角型「U」字形の壁ユニットとから成る群から選択された前記フレーム内に建てられ又は前記フレームに取り付けられる1つ又は複数の実施形態を有する、請求項30に記載の標準コンテナフレームで建物を建てる方法。
【請求項34】
前記コンテナの組み立てが、
1)前記フレームの上側面に埋め込まれた天井梁又は屋根梁を引き出すことと、
2)前記フレームの下側面に埋め込まれた床梁を引き出すことと、
3)前記床板を前記床梁の上に載るように前記フレームの側面から引き下ろすことと、
4)前記天井板又は屋根板を前記コンテナフレームの側面から前記天井梁又は屋根梁に対して押し上げることと、
5)前記天井板又は屋根板と前記床板との間に仮設の柱を配置することと、
6)前記コンテナフレームに埋め込まれた、前記予め組み立てられた角型「U」字形壁ユニットを引き出すことと、
7)シャックルが取り付けられたワイヤー又はケーブルで前記天井梁又は屋根梁を前記床梁に連結することと、
8)前記予め組み立てられた角型「U」字形壁ユニットが前記天井板又は屋根板と前記床板との間にしっかりと挟まれるように前記シャックルを締めることと、
9)前記コンテナハウスの前記メインフレームから引き出された前記コンテナハウスの部分に剛性を与えるために、前記「U」字形壁の間及び前記コンテナハウスの全長にわたって鋼製ロッドを通すことと
を含む、請求項30に記載の標準コンテナフレームで建物を建てる方法。
【請求項35】
所定の長さ及び厚さを有するシームレス鋼管を含み、各管が、
(A)鋼棒であって、第1端又は上端にあるツイストロック取り付け具と、前記ツイストロック取り付け具から約3、4メートル前記棒に垂直に溶接され、前記鋼管の内側に接触しそうな第1組のダンパーとを有し、
(B)約45度の角度で第2端又は下端に溶接され、前記鋼管の内側で前記下端に溶接された円形の鋼製リング又はリムに載り且つ前記鋼管の内側に接触しそうな、第2組の複数のダンパーを有する鋼棒と、
(C)カバーを有する前記第1端又は上端のシールであって、前記カバーは前記カバーの内側にゴム引きOリングを有し、前記ツイストロック取り付け具を有する前記鋼棒の前記第1端又は上端のみが前記カバーから突出し、或いは、各鋼管が前記鋼棒と前記カバーとの間のゴム引きOリングと、前記カバーと前記管との間のゴム引きOリングとを有するシールと、
(D)前記鋼管にヒンジによって取り付けられた蓋、又は前記鋼管に溶接された蓋を有する第2端又は下端のシールと
を有する、請求項32に記載の円筒状の基礎。
【請求項36】
(大規模な)都市開発のためにコンテナハウスを使用する方法であって、
1)地震及び暴風に耐えるように大規模構造物用に開発された建設技術で、互いに水平方向に向かい合う2つの同一鋼構造物を含むメガストラクチャーを建設することと、
2)メガストラクチャー用の複数の鋼製床であって、地震及び暴風に対する構造的な支持のためにワイヤー又はケーブル及びシャックルで補強された複数のコンテナハウスがツイストロックによって前記床に固定されることができるように、前記床に組み込まれたツイストロック装置を有する鋼製床を組み立てることと、
3)前記2つの鋼構造物にまたがるトラックにクレーンを配置することと、
4)人及び機械が前記鋼構造を昇降するための階段及びエレベーターを含む階段室を取り付けることと、
5)複数の同一メガストラクチャーを建設して互いに取り付け、互いに向かい合わせることとを含み、前記メガストラクチャーはトラックによって水平方向に連結され、各メガストラクチャーは複数の鋼製床と、前記床に埋め込まれたツイストロック装置と、前記構造物に取り付けられた階段及びエレベーターを有する階段室と
を有する、方法。
【請求項37】
(大規模な)都市開発のためにコンテナハウスを加工する方法であって、
1)コンテナハウスを、地盤面に駐車されたトラクタートレーラーから、前記コンテナハウスを配置するためのメガストラクチャーの所望の床までクレーンで吊り上げることと、
2)前記コンテナハウスをフォークリフトで前記クレーンから降ろし、各コンテナハウスを配置するための前記床上の所望の位置まで各コンテナハウスを輸送することと、
3)各コンテナハウスを前記床のツイストロック装置上へ降ろし、前記コンテナを前記床にツイストロックでロックすることと、
4)各コンテナハウスを、
a)各コンテナハウスのフレームの上側面に埋め込まれた天井梁又は屋根梁を引き出すことと、
b)前記フレームの下側面に埋め込まれた床梁を引き出すことと、
c)前記床板を前記床梁の上に載るように前記フレームの側面から引き下ろすことと、
d)前記天井板又は屋根板を前記コンテナフレームの側面から前記天井梁又は屋根梁に対して押し上げることと、
e)前記天井板又は屋根板と前記床板との間に仮設の柱を配置することと、
f)前記コンテナフレームに埋め込まれた予め組み立てられた角型「U」字形壁ユニットを引き出すことと、
g)シャックルが取り付けられたワイヤー又はケーブルで前記天井梁又は屋根梁を前記床梁に連結することと、
h)前記予め組み立てられた角型「U」字形壁ユニットが前記天井板又は屋根板と前記床板との間にしっかりと挟まれるように前記シャックルを締めることと、
i)各コンテナハウスの前記メインフレームから引き出された各コンテナハウスの部分に剛性を与えるために、前記「U」字形壁の間及び各コンテナハウスの全長にわたって鋼製ロッドを通すことと
によって組み立てることと
を含む方法。
【請求項38】
メガストラクチャーを、前記メガストラクチャーに掛かるワイヤーメッシュの方式で地震及び暴風に対して保護する方法であって、
大フレームを含むメガストラクチャーの各々に対して、小フレームを各メガストラクチャー内に挿入することと、
前記メガストラクチャーの前記大フレームにワイヤーメッシュを掛けることであって、前記ワイヤーメッシュはケーブルをさらに備え、
それにより前記小フレームは、複数箇所において前記大フレームから突出するダンパーに前記ワイヤーメッシュが連結された状態で、前記ケーブルを支持することと、
各メガストラクチャーを別のメガストラクチャーへ、複数箇所において前記ダンパーで連結することと
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23(a)】
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【図23(b)】
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【図23(c)】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公表番号】特表2013−515178(P2013−515178A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536803(P2012−536803)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/042700
【国際公開番号】WO2011/053397
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(512112356)