プログラム、情報記憶媒体、及びネットワークシステム
【課題】サーバでの認証時にプレーヤの負担を軽減することが可能なプログラム、情報記憶媒体、ゲーム機、サーバ、及びネットワークシステムを提供すること。
【解決手段】プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成する識別情報生成部と、プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータSDをプレーヤキャラクタ識別情報PIDに対応付けて記憶する記憶部と、セーブデータSDに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータSTとプレーヤキャラクタ識別情報PIDとを含むエクスポートデータEDを生成するエクスポートデータ生成部と、サーバでの登録時にエクスポートデータEDをサーバに送信し、サーバでの認証時にプレーヤキャラクタ識別情報PIDをサーバに送信する送信処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【解決手段】プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成する識別情報生成部と、プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータSDをプレーヤキャラクタ識別情報PIDに対応付けて記憶する記憶部と、セーブデータSDに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータSTとプレーヤキャラクタ識別情報PIDとを含むエクスポートデータEDを生成するエクスポートデータ生成部と、サーバでの登録時にエクスポートデータEDをサーバに送信し、サーバでの認証時にプレーヤキャラクタ識別情報PIDをサーバに送信する送信処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体、及びネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタが、アイテムを用いて取引や対戦を行い、所定の目的を達成させるロールプレイングゲームが知られている。このようなゲームにおいて、サーバからゲームに登場させるキャラクタを取得して、取得したキャラクタを登場させてゲームを実行するネットワークシステムが知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−360936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら従来のネットワークシステムでは、サーバにアクセスする際の認証処理において、ユーザ自身がユーザID、パスワードを入力するか、予め識別データを格納したメモリカード等をユーザに配布し、この識別データをサーバに送信する必要があり、使い勝手が悪いといった問題点があった。
【0004】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
サーバでの認証時にプレーヤ(ユーザ)の負担を軽減することが可能なプログラム、情報記憶媒体、ゲーム機、サーバ、及びネットワークシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明は、サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機のためのプログラムであって、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関係する。
【0006】
また本発明は、上記各部を含むゲーム機に関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関係する。
【0007】
なお、本発明の「セーブデータに対応付けられるセーブデータ識別情報」とは、各セーブデータに異なる識別情報であってもよいし、複数のセーブデータに対応付けられる識別情報であってもよい。
【0008】
本発明によれば、サーバでの認証時にプレーヤキャラクタの作成時に生成されるプレーヤキャラクタ識別情報を送信することで、サーバでの認証時のプレーヤの負担を軽減することができる。
【0009】
(2)また本発明の、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム機では、
前記識別情報生成部が、
ゲーム機の個体識別情報と、プレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報又は乱数情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成するようにしてもよい。
【0010】
本発明によれば、ユニークな(一意な)プレーヤキャラクタ識別情報を生成することができる。また本発明によれば、ゲーム機の固体識別情報に加えて日時情報又は乱数情報に基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成することで、1台のゲーム機において複数のプレーヤキャラクタ識別情報を生成することができる。
【0011】
(3)本発明は、ゲーム機とネットワークを介して接続されるサーバのためのプログラムであって、
セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関係する。
【0012】
また本発明は、上記各部を含むサーバに関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関係する。
【0013】
本発明によれば、ゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに基づきユーザ認証を行うことで、認証時のプレーヤの負担を軽減することができる。
【0014】
(4)また本発明の、プログラム、情報記憶媒体及びサーバでは、
前記登録部が、
認証されたユーザのゲーム機から前記エクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新し、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録するようにしてもよい。
【0015】
(5)本発明は、ゲーム機とサーバがネットワークを介して接続されたネットワークシステムであって、
前記ゲーム機が、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部とを含み、
前記サーバが、
前記エクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部と、
を含むことを特徴とするネットワークシステムに関係する。
【0016】
本発明によれば、ゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに基づきユーザ認証を行うことで、認証時のプレーヤの負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0018】
1.ネットワークシステム
図1は、本実施形態のネットワークシステムの一例である。
【0019】
本実施形態のゲーム機10は、プレーヤキャラクタが対戦したり、プレーヤキャラクタがゲームに登場するゲームキャラクタと協力したりして遊ぶことができるロールプレイングゲームを実現することができる。例えば、プレーヤは、プレーヤキャラクタを操作して、ゲーム中において種々のアイテムを獲得することができ、獲得したアイテムを利用して対戦を行うことができる。
【0020】
また、プレーヤは、プレーヤキャラクタの性別、容姿、ボイス等を選択することができ、オリジナルのキャラクタを作ることができる。さらに、本実施形態のゲームでは、プレーヤキャラクタと行動するゲームキャラタが存在し、プレーヤはゲームキャラクタを用いてゲームを楽しむことができる。
【0021】
また、本実施形態のサーバ20は、WWW(World Wide Web)機能を有しており、インターネット30を介して、ゲーム機10からのアクセスに応じて所定のページを送信し、ゲーム機10はWebブラウザを用いてサーバから送信されたページを閲覧することができる。例えば、本実施形態のネットワークシステムが利用するページをURLにて指定することによって、プレーヤは本実施形態のゲームの情報を閲覧することができる。
【0022】
また、本実施形態のネットワークシステムのゲーム機10は、無線通信によるインフラストラクチャモードにおいて、アクセスポイント40を介してインターネット30に接続されるサーバ20とデータの送受信を行うことができる。
【0023】
本実施形態のゲーム機10がネットワークシステムを利用するためには、ゲーム機10においてエクスポートする処理を行うことを要する。つまり、本実施形態のゲーム機10は、ゲーム機10のセーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと、セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成し、サーバ20にアップロードすることを要する。また、本実施形態のサーバ20は、ゲーム機から取得したエクスポートファイルをユーザIDに対応付けて登録する。
【0024】
2.構成
2−1.ゲーム機の構成
図2に本実施形態のゲーム機の機能ブロック図の例を示す。なお本実施形態のゲーム機は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0025】
操作部160は、プレーヤがプレーヤキャラクタ(プレーヤが操作するオブジェクトの一例)の操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筺体などにより実現できる。
【0026】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。また、携帯型情報記憶媒体194を記憶部170の一部とすることができる。特に、本実施形態の記憶部170の主記憶部172は、携帯型情報記憶媒体194に格納されたセーブデータをロードすることができる。
【0027】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0028】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0029】
携帯型情報記憶媒体194は、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶媒体194としては、メモリカードなどがある。特に本実施形態の携帯型情報記憶媒体194は、本実施形態で実現されるゲームで使用するセーブデータ記憶領域194aと、テンポラリデータ記憶領域194bとを含む。
【0030】
具体的に説明すると、セーブデータ記憶領域194aは、本実施形態で実現するゲームを実行することによって得られるセーブデータを保存する。例えば、プレーヤが実行することによって得られるゲーム演算結果やゲーム演算に用いられるパラメータをセーブデータに保存することができる。また、セーブデータは、ゲームにおけるプレーヤキャラクタのゲーム空間における位置、ステータス、アイテム、プレーヤキャラクタに追従するゲームキャラクタ、ゲームのシーン等に関するデータとすることができる。セーブデータ記憶領域194aに記憶されたセーブデータは、記憶部170の主記憶部172にロードされることによって、プレーヤが実行することによって得られるゲーム演算結果やゲーム演算に用いられるパラメータに基づいて、ゲームを開始することができる。
【0031】
また、セーブデータ記憶領域194aは、セーブデータをプレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて保存する。また、テンポラリデータ記憶領域194bは、本実施形態で実現するゲームが一時的に利用するメモリ領域である。例えば、テンポラリデータ記憶領域194bは、生成したエクスポートデータをサーバに送信する前に、一時的にゲームデータを保存することができる。また、サーバから取得したゲームデータ(ゲーム演算に用いられるデータ)をセーブデータに登録する前に、一時的にゲームデータを保存することができる。なお、携帯型情報記憶媒体194は、他のアプリケーションプログラムやゲームで使用するデータを有していてもよい。
【0032】
通信部196は外部(例えばサーバや他のゲーム機)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0033】
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバが有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して記憶部170、情報記憶媒体180、携帯型情報記憶媒体194に配信してもよい。このようなサーバの情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0034】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。この処理部100は記憶部170内の主記憶部172をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0035】
処理部100は、識別情報生成部110、ゲーム演算部112、セーブ処理部114、エクスポートデータ生成部116、送信処理部118、描画部120、音生成部130を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0036】
識別情報生成部110は、プレーヤによるプレーヤキャラクタ作成時に、プレーヤキャラクタ識別情報を生成する。また識別情報生成部110は、ゲーム機の個体識別情報とプレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成するようにしてもよいし、ゲーム機の個体識別情報と乱数情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成するようにしてもよい。
【0037】
ゲーム演算部112は、オブジェクト空間を設定する処理、オブジェクトの移動・動作処理、及び、仮想カメラを制御する処理を行う。
【0038】
オブジェクト空間設定部は、キャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0039】
移動・動作処理部は、オブジェクト(キャラクタ、車、電車又は飛行機等)の移動・動作演算(移動・動作シミュレーション)を行う。すなわち操作部160によりプレーヤが入力した操作データや、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させたり、オブジェクトを動作(モーション、アニメーション)させたりする処理を行う。具体的には、オブジェクトの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、オブジェクトの移動・動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。
【0040】
仮想カメラ制御部は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置、視線方向あるいは画角を制御する処理)を行う。
【0041】
例えば仮想カメラによりオブジェクト(例えばキャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。この場合には、移動・動作処理部で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0042】
特に、本実施形態のゲーム演算部112は、セーブデータ記憶領域194aに記憶されているデータを、記憶部170にロードし、記憶部170に記憶された当該セーブデータに基づいて、ゲーム演算を行うことができる。
【0043】
セーブ処理部114は、プレーヤが作成したプレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを、識別情報生成部110によって当該プレーヤキャラクタの作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報に対応付けてセーブデータ記憶領域194aにセーブする処理を行う。
【0044】
エクスポートデータ生成部116は、セーブデータ記憶領域194aに記憶されたセーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成する。
【0045】
送信処理部118は、サーバでの登録時に、エクスポートデータ生成部116によって生成されたエクスポートデータをサーバに送信する処理を行う。また、送信処理部118は、サーバでの認証時に、セーブデータ記憶領域194aに記憶されたセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する処理を行う。
【0046】
なお処理部は、図示しない取得部を含むようにしてもよい。取得部は、サーバからネットワークを介してゲーム演算に用いられるゲームデータをセーブデータ識別情報とともに取得する。
【0047】
なお処理部は、図示しないゲームデータ登録部を含むようにしてもよい。ゲームデータ登録部は、取得部において取得したゲーム演算に用いられるゲームデータを、記憶部170(又は携帯型情報記憶媒体194)に記憶されているセーブデータに登録する。またゲームデータ登録部は、記憶部(又は携帯型情報記憶媒体194)に保存されたセーブデータに対応付けられるセーブデータ識別情報と、取得したセーブデータ識別情報とが一致する場合に、取得したゲームデータをセーブデータに登録する。
【0048】
描画部120は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。いわゆる3次元ゲーム画像を生成する場合には、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、あるいは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。
【0049】
ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を描画バッファ174(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
【0050】
これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0051】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0052】
また、処理部100は、図示しない通信制御部とネットワーク設定部とを含む。ネットワーク設定部は、ネットワークシステムで必要となる情報を取得し、管理する処理等を行う。通信制御部は、他のゲーム機に送信するパケットを生成する処理、パケット送信先のゲーム機のネットワークアドレスを指定する処理、受信したパケットを記憶部170に保存する処理、受信したパケットを解析する処理、その他のパケットの送受信に関する通信部196の制御処理等を行う。
【0053】
2−2.サーバの構成
図3に本実施形態のサーバの機能ブロック図の例を示す。なお本実施形態のサーバは図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0054】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。
【0055】
特に本実施形態の記憶部270のエクスポートデータ記憶領域273は、ゲーム機から送信されたエクスポートデータ(エクスポートファイル)を記憶する。エクスポートデータは、送信したゲーム機のユーザのユーザID(ユーザ識別情報)に対応付けて記憶される。
【0056】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0057】
通信部296は外部(例えば、ゲーム機、他のサーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0058】
処理部200(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されるプログラム等に基づいて、所与の処理を行う。具体的には、ゲーム機からの要求に応じて所与のサービスを提供する。
【0059】
また、処理部200は記憶部270内の主記憶部272をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0060】
特に、本実施形態のサーバの処理部200は、登録部210、認証部212を含む。
【0061】
登録部210は、セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する処理を行う。
【0062】
認証部212は、ゲーム機からサーバに対してアクセスの要求がある場合にユーザ認証の処理を行う。具体的には、セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う。また認証部212は、ユーザID(ユーザ識別情報)とユーザIDに対応付けられるパスワードをゲーム機からが、記憶部270に記憶されているユーザID及びパスワードと一致するか否かを判断してユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0063】
また登録部210は、既に認証されたユーザのゲーム機からエクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新し、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録するようにしてもよい。
【0064】
なお処理部200は、図示しない送信部を含むようにしてもよい。送信部は、ゲーム機からの要求に応じて、記憶部270に記憶されたデータをプレーヤキャラクタ識別情報とともに、ゲーム機に送信する処理を行う。例えば、記憶部270に記憶されているインポートファイルを、ゲーム機の要求に応じて送信する処理を行う。インポートファイルは、ゲームデータ(アイテムデータやキャラクタデータ)と、登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とを含む。なおキャラクタデータは、ゲーム機から送信されるエクスポートデータに含まれるステータスデータに基づいて生成される。
【0065】
また、処理部200は、通信制御部とネットワーク設定部とを含む。ネットワーク設定部は、ネットワークシステムで必要となる情報を取得し、管理する処理等を行う。通信制御部は、他のゲーム機に送信するパケットを生成する処理、パケット送信先のゲーム機のネットワークアドレスを指定する処理、受信したパケットを記憶部270に保存する処理、受信したパケットを解析する処理、その他のパケットの送受信に関する通信部296の制御処理等を行う。
【0066】
3.本実施形態の手法
3−1.プレーヤキャラクタ識別情報の生成
図4は、本実施形態のプレーヤキャラクタ識別情報について説明するための図である。
【0067】
本実施形態のゲーム機は、ゲーム開始時に操作部からの操作情報に基づきプレーヤキャラクタを作成(設定)し、このプレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成する。図4に示す例では、プレーヤキャラクタ識別情報PIDは、ゲーム機の固体識別情報と、プレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報と、プレーヤキャラクタの作成時に発生させた乱数情報とを含む。なお、日時情報と乱数情報のいずれかを省略ようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタ識別情報PIDが、更にゲーム機のMACアドレスを含むようにしてもよい。
【0068】
このように、プレーヤキャラクタ識別情報PIDを構成することにより、ユニークな(一意な)識別情報を生成することができ、他のゲーム機において生成されるプレーヤキャラクタ識別情報PIDと重複することを防止することができる。また、ゲーム機の固体識別情報に加えて日時情報や乱数情報に基づきプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成することで、1台のゲーム機において複数のプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成することができる。
【0069】
3−2.エクスポートデータの生成
図5(A)、図5(B)は、本実施形態のセーブデータとエクスポートデータについて説明するための図である。
【0070】
本実施形態のゲーム機は、作成されたプレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータSDを、当該プレーヤキャラクタの作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報PIDに対応付けて記憶する。
【0071】
本実施形態のゲーム機は、図5(A)に示すように、複数のセーブデータSDを記憶することができる。各セーブデータSDは、それぞれプレーヤキャラクタ識別情報PIDを含む。例えば、「セーブデータ1」と「セーブデータ2」は、「キャラクタA」のゲームのセーブデータであり、「キャラクタA」の作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報「ID1」を含む。なお、「セーブデータ2」は、「セーブデータ1」とは異なる時間に異なる領域にセーブされたセーブデータである。また、「セーブデータ3」は、「キャラクタB」のゲームのセーブデータであり、「キャラクタB」の作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報「ID2」を含む。
【0072】
本実施形態のゲーム機は、セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成する。具体的には、エクスポート対象となるセーブデータをプレーヤの操作に基づき選択し、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する。
【0073】
図5(B)に示すエクスポートデータEDは、図5(A)に示すセーブデータSDのうち「セーブデータ1」をエクスポートすることにより生成されたデータであり、「セーブデータ1」から抽出した「キャラクタA」のステータスデータSTと、「セーブデータ1」から抽出した「ID1」というプレーヤキャラタクタ識別情報PIDとを含む。
【0074】
3−3.登録処理
図6は、サーバでの登録時にゲーム機のWebブラウザにおいて表示される登録画面の一例である。
【0075】
プレーヤは、図6に示すような登録画面RIにおいて、入力フォームIF1にユーザIDを入力し、入力フォームIF2にパスワードを入力する。またプレーヤは、参照ボタンB1を操作してゲーム機の携帯型情報記憶媒体に記憶されたセーブデータの一覧を表示させ、この一覧からエクスポートする対象のセーブデータを選択する。
【0076】
そしてプレーヤが決定ボタンB2を操作すると、ゲーム機は、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する。そして、生成されたエクスポートデータ、入力されたユーザID及びパスワードをサーバに送信する(アップロードする)処理を行う。送信されたエクスポートデータ、ユーザID及びパスワードはサーバに登録される。
【0077】
図7は、サーバにおける登録処理について説明するための図である。
【0078】
本実施形態のサーバは、エクスポートデータ、ユーザID、パスワードをゲーム機から受け付け、受け付けたエクスポートデータとパスワードとをユーザID(ユーザ識別情報)に対応付けて記憶部に記憶(登録)する処理を行う。なおエクスポートデータが対応付けられるユーザIDは、ゲーム機から受け付けた(プレーヤが入力した)ユーザIDででなくてもよく、サーバが生成したユーザIDでもよい。
【0079】
すなわち本実施形態のサーバは、図7に示すように、プレーヤ(ユーザ)毎に、登録されたエクスポートデータED、ユーザID、パスワードを含む登録情報RDを記憶する。ここでは、「プレーヤA」の登録情報RDには、「キャラクタA」のステータスデータSTと、プレーヤキャラクタ識別情報PIDを含むエクスポートデータEDが格納され、「プレーヤB」の登録情報RDには、「キャラクタD」のステータスデータSTと、プレーヤキャラクタ識別情報PIDを含むエクスポートデータEDが格納されている。
【0080】
なお、サーバにおける登録時に、プレーヤキャラクタ識別情報、ユーザID、パスワードのみを登録する(ステータスデータを登録しない)ようにしてもよいが、この場合、プレーヤキャラクタに関するデータのない空のアカウントが登録されてしまうことになる。
【0081】
本実施形態では、アカウント登録時に、ステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを登録することにより、空のアカウントが登録されることを防止することができる。
【0082】
また本実施形態のサーバは、登録されたエクスポートデータEDに含まれるステータスデータSTに基づきキャラクタの画像を生成する。プレーヤは、ゲーム機のWebブラウザにおいて表示される画面において、自身がアップロードしたエクスポートデータEDに含まれるステータスデータSTに基づき生成されたプレーヤキャラクタの画像を確認することができる。
【0083】
3−4.認証処理
本実施形態のサーバは、ゲーム機からアクセスの要求がある場合に、プレーヤ毎に登録されたエクスポートデータEDに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDに基づいてユーザ認証の処理を行う。すなわち、本実施形態のサーバは、アクセス要求を行うゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータEDに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDとが一致するか否かを判断して、一致する場合には当該ゲーム機によるアクセス(ログイン)を許可する。
【0084】
図8(A)は、サーバでの認証時にゲーム機の表示部に表示されるログイン画面の一例である。
【0085】
プレーヤは、図8(A)に示すようなログイン画面LI1(クイックログイン画面)において、参照ボタンB3を操作してゲーム機の携帯型情報記憶媒体に記憶されたセーブデータの一覧を表示させ、この一覧から1のセーブデータを選択する。ここで、プレーヤはサーバにおいて登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と同一のプレーヤキャラクタ識別情報を含むセーブデータを選択するようにする。なおセーブデータの代わりにエクスポートデータを選択するようにしてもよい。
【0086】
そしてプレーヤが決定ボタンB4を操作すると、ゲーム機は、選択されたセーブデータ又はエクスポートデータからプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出し、抽出されたプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する処理を行う。
【0087】
このように本実施形態では、プレーヤはセーブデータ又はエクスポートデータを選択する操作を行うだけでサーバにログインすることができ、ユーザIDやパスワードを入力してログインする場合に比べて認証時のプレーヤの負担を大幅に軽減することができる。
【0088】
なお、プレーヤは、ゲーム機のWebブラウザを使用してサーバにアクセスし、図8(B)に示す、ゲーム機のWebブラウザにおいて表示されるログイン画面LI2において、入力フォームIF3及び入力フォームIF4にユーザIDとパスワードを入力して、決定ボタンB7を操作することによりサーバにログインすることもできる。このようなログイン方法は、携帯型情報記憶媒体が装着されていないゲーム機からサーバにログインする際に有効である。
【0089】
3−5.エクスポートデータの更新、追加登録
図9は、認証(ログイン)後にエクスポートデータを更新又は追加登録する際に、ゲーム機のWebブラウザにおいて表示されるアップロード画面の一例である。
【0090】
プレーヤは、図9に示すようなアップロード画面AIにおいて、参照ボタンB5を操作してゲーム機の携帯型情報記憶媒体に記憶されたセーブデータの一覧を表示させ、この一覧からエクスポートする対象のセーブデータを選択する。
【0091】
そしてプレーヤが決定ボタンB6を操作すると、ゲーム機は、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成し、生成されたエクスポートデータをサーバに送信する(アップロードする)処理を行う。
【0092】
図10(A)、図10(B)は、サーバにおけるエクスポートデータの更新、追加登録の処理について説明するための図である。
【0093】
本実施形態のサーバは、認証されたユーザのゲーム機からエクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新する。また、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータを認証されたユーザ識別情報に対応付けて登録する。
【0094】
図10(A)に示す例では、「プレーヤA」のゲーム機から受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDと、「プレーヤA」の登録時のエクスポートデータEDに含まれるキャラクタ識別情報PID(図7参照)とが一致するために、受け付けたエクスポートデータに含まれるステータスデータSTにより、「プレーヤA」の登録時のエクスポートデータEDに含まれるステータスデータSTが更新されている。
【0095】
また図10(B)に示す例では、「プレーヤA」のゲーム機から受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDと、「プレーヤA」の登録時のエクスポートデータEDに含まれるキャラクタ識別情報PID(図7参照)とが一致しないために、「プレーヤA」に対応付けて、「キャラクタB」のステータスデータSTと、キャラクタ識別情報PIDを含むエクスポートデータEDが追加登録されている。
【0096】
このようにプレーヤは、ゲームの進行によって育てられたプレーヤキャラクタを成長する度にアップロードしてサーバに登録されたプレーヤキャラクタを更新することもできるし、サーバに登録されたプレーヤキャラクタとは異なるプレーヤキャラクタをアップロードしてサーバに追加登録することもできる。
【0097】
なお図10(B)に示す例では、「プレーヤA」2つのエクスポートEDが登録されているため、サーバは、これら2つのエクスポートEDに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDに基づいて「プレーヤA」の認証を行う。すなわちアクセス要求を行うゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報PIDが「ID1」、「ID2」のいずれかであれば「プレーヤA」として認証する。
【0098】
また本実施形態では、プレーヤは他のプレーヤがアップロードしたプレーヤキャラクタのステータスデータ(ゲームデータ)を取得することができる。具体的には、本実施形態のサーバは、プレーヤによって選択された他のプレーヤのプレーヤキャラクタのステータスデータと、当該プレーヤのキャラクタ識別情報とを含むインポートデータを生成し、ゲーム機の要求に応じて生成したインポートデータを送信する。そしてゲーム機は、インポートファイルに含まれる他のプレーヤのプレーヤキャラクタ(ゲームキャラクタ)のステータスデータをセーブデータに登録することができる。
【0099】
例えば、図10(B)に示す例において、「プレーヤB」がアップロードした「キャラクタD」のデータを「プレーヤA」が取得する場合には、サーバは、「キャラクタD」のステータスデータSTと「プレーヤA」について登録されたプレーヤキャラクタ識別情報PID(プレーヤにより選択されたプレーヤキャラクタ識別情報、例えば「ID1」)とを含むインポートデータを生成して「プレーヤA」のゲーム機に送信する。そしてゲーム機は受け付けたインポートファイルに含まれる「キャラクタD」のステータスデータSTを、プレーヤキャラクタ識別情報「ID1」を含むセーブデータに登録する。これにより「プレーヤA」はゲーム機において、他のプレーヤが作成した「キャラクタD」がゲームキャラクタとして登場するゲームを行うことができる。
【0100】
4.本実施形態の処理
次に、本実施形態のゲーム機及びサーバの処理の一例について図11〜図16のフローチャートを用いて説明する。
【0101】
4−1.登録処理
図11は、本実施形態のゲーム機のアカウント登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0102】
まず、操作部からの操作データに基づきエクスポートの対象となるセーブデータを選択し、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する(ステップS10)。次に、生成されたエクスポートデータと、操作部から入力されたユーザIDとパスワードとをサーバに送信する(ステップS12)。
【0103】
図12は、本実施形態のサーバのアカウント登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0104】
まず、エクスポートデータ、ユーザID、パスワードをゲーム機から受け付ける(ステップS20)。次に、受け付けたユーザIDが既に登録されたユーザIDと重複するか否かを判断し(ステップS22)、重複すると判断した場合にはエラーメッセージを表示する(ステップS24)。重複しないと判断した場合には、受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報が既に登録されたプレーヤキャラクタ識別情報と重複するか否かを判断し(ステップS26)、重複すると判断した場合にはエラー告知画面を表示する(ステップS24)。重複しないと判断した場合には、受け付けたエクスポートデータとパスワードとをユーザIDに対応付けて登録する(ステップS28)。
【0105】
4−2.認証処理
図13は、本実施形態のゲーム機の認証時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
まず、操作部からセーブデータを選択する操作データが入力されたかを判断し(ステップS30)、入力されたと判断した場合には、操作データに基づきセーブデータを選択し、選択されたセーブデータからプレーヤキャラクタ識別情報を抽出する(ステップS32)。次に、抽出されたプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する(ステップS34)。ステップS30において、セーブデータを選択する操作データが入力されなかったと判断した場合には、操作部から入力されたユーザID及びパスワードをサーバに送信する(ステップS36)。
【0107】
図14は、本実施形態のサーバの認証時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0108】
まず、ゲーム機からプレーヤキャラクタ識別情報を受け付けたか否かを判断し(ステップS40)、受け付けたと判断した場合には、受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断し(ステップS42)、一致すると判断した場合には、認証したプレーヤ用のコンテンツ画面を表示し(ステップS44)。一致しないと判断した場合には、エラー告知画面を表示する。ステップS40において、プレーヤキャラクタ識別情報を受け付けなかった(ユーザID、パスワードを受け付けた)と判断した場合には、受け付けたユーザID及びパスワードと登録されたユーザID及びパスワードとが一致するか否かを判断し(ステップS48)、一致すると判断した場合には、認証したプレーヤ用のコンテンツ画面を表示し(ステップS44)。一致しないと判断した場合には、エラー告知画面を表示する。
【0109】
4−3.エクスポートデータの更新、追加登録処理
図15は、本実施形態のゲーム機のエクスポートデータの更新、追加登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0110】
まず、操作部からの操作データに基づきエクスポートの対象となるセーブデータを選択し、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する(ステップS50)。次に、生成されたエクスポートデータをサーバに送信する(ステップS52)。
【0111】
図16は、本実施形態のサーバのエクスポートデータの更新、追加登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0112】
まず、エクスポートデータを認証したプレーヤのゲーム機から受け付ける(ステップS60)。次に、受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と認証したプレーヤに対応付けて登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断し(ステップS62)、一致すると判断した場合には、受け付けたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新する(ステップS64)。ステップS62において、一致しないと判断した場合には、受け付けたエクスポートデータを認証したプレーヤのユーザ識別情報に対応付けて追加登録する(ステップS66)。
【0113】
5.変形例
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0114】
例えば、本実施形態では、プレーヤキャラクタ作成時に生成したプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに登録することでアカウント登録を行い、登録したプレーヤキャラクタ識別情報に基づきユーザ認証を行う場合(ゲーム機側でユーザ識別情報を管理しない場合)について説明したが、ゲーム機においてアカウント作成時にユーザ識別情報(プレーヤキャラクタ識別情報と同様に、ゲーム機の固体識別情報、日時情報、乱数情報等を含む情報)を生成して、生成したユーザ識別情報をサーバに登録することでアカウント登録を行い、登録されたユーザ識別情報に基づきユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0115】
すなわち図17に示すように、ゲーム機におけるアカウント作成時にユーザ識別情報UIDを生成して、作成したアカウント(例えばプレーヤA)において作成した各プレーヤキャラクタ(例えばキャラクタA、B)が行動するゲームを実行することによって得られる各セーブデータを含むセーブデータSD(例えばセーブデータ1)を、生成されたユーザ識別情報UID(例えばID1)に対応付けて記憶するようにしてもよい。そしてゲーム機は、サーバでの登録時及び認証時にセーブデータSDに対応付けられたユーザ識別情報UIDをサーバに送信し、サーバはゲーム機から受け付けたユーザ識別情報UIDと登録して、登録されたユーザ識別情報UIDに基づきユーザ認証を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本実施形態のネットワークシステムの一例。
【図2】本実施形態のゲーム機の機能ブロック図。
【図3】本実施形態のサーバの機能ブロック図。
【図4】本実施形態の手法について説明するための図。
【図5】図5(A)、図5(B)は、本実施形態の手法について説明するための図。
【図6】本実施形態の手法について説明するための図。
【図7】本実施形態の手法について説明するための図。
【図8】図8(A)、図8(B)は、本実施形態の手法について説明するための図。
【図9】本実施形態の手法について説明するための図。
【図10】図10(A)、図10(B)は、本実施形態の手法について説明するための図。
【図11】本実施形態のゲーム機の処理の流れを示すフローチャート図。
【図12】本実施形態のサーバの処理の流れを示すフローチャート図。
【図13】本実施形態のゲーム機の処理の流れを示すフローチャート図。
【図14】本実施形態のサーバの処理の流れを示すフローチャート図。
【図15】本実施形態のゲーム機の処理の流れを示すフローチャート図。
【図16】本実施形態のサーバの処理の流れを示すフローチャート図。
【図17】変形例の手法について説明するための図。
【符号の説明】
【0117】
10 ゲーム機、20 サーバ、100 処理部、110 識別情報生成部、112 ゲーム演算部、114 セーブ処理部、116 エクスポートデータ生成部、118 送信処理部、120 描画部、130 音生成部、160 操作部、170 記憶部、180 情報記憶媒体、190 表示部、192 音出力部、194 携帯型情報記憶装置、196 通信部、200 処理部、210 登録部、212 認証部、270 記憶部、280 情報記憶媒体、296 通信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報記憶媒体、及びネットワークシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤが操作するプレーヤキャラクタが、アイテムを用いて取引や対戦を行い、所定の目的を達成させるロールプレイングゲームが知られている。このようなゲームにおいて、サーバからゲームに登場させるキャラクタを取得して、取得したキャラクタを登場させてゲームを実行するネットワークシステムが知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−360936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら従来のネットワークシステムでは、サーバにアクセスする際の認証処理において、ユーザ自身がユーザID、パスワードを入力するか、予め識別データを格納したメモリカード等をユーザに配布し、この識別データをサーバに送信する必要があり、使い勝手が悪いといった問題点があった。
【0004】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
サーバでの認証時にプレーヤ(ユーザ)の負担を軽減することが可能なプログラム、情報記憶媒体、ゲーム機、サーバ、及びネットワークシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明は、サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機のためのプログラムであって、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関係する。
【0006】
また本発明は、上記各部を含むゲーム機に関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関係する。
【0007】
なお、本発明の「セーブデータに対応付けられるセーブデータ識別情報」とは、各セーブデータに異なる識別情報であってもよいし、複数のセーブデータに対応付けられる識別情報であってもよい。
【0008】
本発明によれば、サーバでの認証時にプレーヤキャラクタの作成時に生成されるプレーヤキャラクタ識別情報を送信することで、サーバでの認証時のプレーヤの負担を軽減することができる。
【0009】
(2)また本発明の、プログラム、情報記憶媒体及びゲーム機では、
前記識別情報生成部が、
ゲーム機の個体識別情報と、プレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報又は乱数情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成するようにしてもよい。
【0010】
本発明によれば、ユニークな(一意な)プレーヤキャラクタ識別情報を生成することができる。また本発明によれば、ゲーム機の固体識別情報に加えて日時情報又は乱数情報に基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成することで、1台のゲーム機において複数のプレーヤキャラクタ識別情報を生成することができる。
【0011】
(3)本発明は、ゲーム機とネットワークを介して接続されるサーバのためのプログラムであって、
セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関係する。
【0012】
また本発明は、上記各部を含むサーバに関係する。また本発明はコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶した情報記憶媒体に関係する。
【0013】
本発明によれば、ゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに基づきユーザ認証を行うことで、認証時のプレーヤの負担を軽減することができる。
【0014】
(4)また本発明の、プログラム、情報記憶媒体及びサーバでは、
前記登録部が、
認証されたユーザのゲーム機から前記エクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新し、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録するようにしてもよい。
【0015】
(5)本発明は、ゲーム機とサーバがネットワークを介して接続されたネットワークシステムであって、
前記ゲーム機が、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部とを含み、
前記サーバが、
前記エクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部と、
を含むことを特徴とするネットワークシステムに関係する。
【0016】
本発明によれば、ゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに基づきユーザ認証を行うことで、認証時のプレーヤの負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0018】
1.ネットワークシステム
図1は、本実施形態のネットワークシステムの一例である。
【0019】
本実施形態のゲーム機10は、プレーヤキャラクタが対戦したり、プレーヤキャラクタがゲームに登場するゲームキャラクタと協力したりして遊ぶことができるロールプレイングゲームを実現することができる。例えば、プレーヤは、プレーヤキャラクタを操作して、ゲーム中において種々のアイテムを獲得することができ、獲得したアイテムを利用して対戦を行うことができる。
【0020】
また、プレーヤは、プレーヤキャラクタの性別、容姿、ボイス等を選択することができ、オリジナルのキャラクタを作ることができる。さらに、本実施形態のゲームでは、プレーヤキャラクタと行動するゲームキャラタが存在し、プレーヤはゲームキャラクタを用いてゲームを楽しむことができる。
【0021】
また、本実施形態のサーバ20は、WWW(World Wide Web)機能を有しており、インターネット30を介して、ゲーム機10からのアクセスに応じて所定のページを送信し、ゲーム機10はWebブラウザを用いてサーバから送信されたページを閲覧することができる。例えば、本実施形態のネットワークシステムが利用するページをURLにて指定することによって、プレーヤは本実施形態のゲームの情報を閲覧することができる。
【0022】
また、本実施形態のネットワークシステムのゲーム機10は、無線通信によるインフラストラクチャモードにおいて、アクセスポイント40を介してインターネット30に接続されるサーバ20とデータの送受信を行うことができる。
【0023】
本実施形態のゲーム機10がネットワークシステムを利用するためには、ゲーム機10においてエクスポートする処理を行うことを要する。つまり、本実施形態のゲーム機10は、ゲーム機10のセーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと、セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成し、サーバ20にアップロードすることを要する。また、本実施形態のサーバ20は、ゲーム機から取得したエクスポートファイルをユーザIDに対応付けて登録する。
【0024】
2.構成
2−1.ゲーム機の構成
図2に本実施形態のゲーム機の機能ブロック図の例を示す。なお本実施形態のゲーム機は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0025】
操作部160は、プレーヤがプレーヤキャラクタ(プレーヤが操作するオブジェクトの一例)の操作データを入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、或いは筺体などにより実現できる。
【0026】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。また、携帯型情報記憶媒体194を記憶部170の一部とすることができる。特に、本実施形態の記憶部170の主記憶部172は、携帯型情報記憶媒体194に格納されたセーブデータをロードすることができる。
【0027】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0028】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0029】
携帯型情報記憶媒体194は、プレーヤの個人データやゲームのセーブデータなどが記憶されるものであり、この携帯型情報記憶媒体194としては、メモリカードなどがある。特に本実施形態の携帯型情報記憶媒体194は、本実施形態で実現されるゲームで使用するセーブデータ記憶領域194aと、テンポラリデータ記憶領域194bとを含む。
【0030】
具体的に説明すると、セーブデータ記憶領域194aは、本実施形態で実現するゲームを実行することによって得られるセーブデータを保存する。例えば、プレーヤが実行することによって得られるゲーム演算結果やゲーム演算に用いられるパラメータをセーブデータに保存することができる。また、セーブデータは、ゲームにおけるプレーヤキャラクタのゲーム空間における位置、ステータス、アイテム、プレーヤキャラクタに追従するゲームキャラクタ、ゲームのシーン等に関するデータとすることができる。セーブデータ記憶領域194aに記憶されたセーブデータは、記憶部170の主記憶部172にロードされることによって、プレーヤが実行することによって得られるゲーム演算結果やゲーム演算に用いられるパラメータに基づいて、ゲームを開始することができる。
【0031】
また、セーブデータ記憶領域194aは、セーブデータをプレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて保存する。また、テンポラリデータ記憶領域194bは、本実施形態で実現するゲームが一時的に利用するメモリ領域である。例えば、テンポラリデータ記憶領域194bは、生成したエクスポートデータをサーバに送信する前に、一時的にゲームデータを保存することができる。また、サーバから取得したゲームデータ(ゲーム演算に用いられるデータ)をセーブデータに登録する前に、一時的にゲームデータを保存することができる。なお、携帯型情報記憶媒体194は、他のアプリケーションプログラムやゲームで使用するデータを有していてもよい。
【0032】
通信部196は外部(例えばサーバや他のゲーム機)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0033】
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバが有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して記憶部170、情報記憶媒体180、携帯型情報記憶媒体194に配信してもよい。このようなサーバの情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0034】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。この処理部100は記憶部170内の主記憶部172をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0035】
処理部100は、識別情報生成部110、ゲーム演算部112、セーブ処理部114、エクスポートデータ生成部116、送信処理部118、描画部120、音生成部130を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0036】
識別情報生成部110は、プレーヤによるプレーヤキャラクタ作成時に、プレーヤキャラクタ識別情報を生成する。また識別情報生成部110は、ゲーム機の個体識別情報とプレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成するようにしてもよいし、ゲーム機の個体識別情報と乱数情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成するようにしてもよい。
【0037】
ゲーム演算部112は、オブジェクト空間を設定する処理、オブジェクトの移動・動作処理、及び、仮想カメラを制御する処理を行う。
【0038】
オブジェクト空間設定部は、キャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0039】
移動・動作処理部は、オブジェクト(キャラクタ、車、電車又は飛行機等)の移動・動作演算(移動・動作シミュレーション)を行う。すなわち操作部160によりプレーヤが入力した操作データや、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させたり、オブジェクトを動作(モーション、アニメーション)させたりする処理を行う。具体的には、オブジェクトの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、オブジェクトの移動・動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。
【0040】
仮想カメラ制御部は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置、視線方向あるいは画角を制御する処理)を行う。
【0041】
例えば仮想カメラによりオブジェクト(例えばキャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。この場合には、移動・動作処理部で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0042】
特に、本実施形態のゲーム演算部112は、セーブデータ記憶領域194aに記憶されているデータを、記憶部170にロードし、記憶部170に記憶された当該セーブデータに基づいて、ゲーム演算を行うことができる。
【0043】
セーブ処理部114は、プレーヤが作成したプレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを、識別情報生成部110によって当該プレーヤキャラクタの作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報に対応付けてセーブデータ記憶領域194aにセーブする処理を行う。
【0044】
エクスポートデータ生成部116は、セーブデータ記憶領域194aに記憶されたセーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成する。
【0045】
送信処理部118は、サーバでの登録時に、エクスポートデータ生成部116によって生成されたエクスポートデータをサーバに送信する処理を行う。また、送信処理部118は、サーバでの認証時に、セーブデータ記憶領域194aに記憶されたセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する処理を行う。
【0046】
なお処理部は、図示しない取得部を含むようにしてもよい。取得部は、サーバからネットワークを介してゲーム演算に用いられるゲームデータをセーブデータ識別情報とともに取得する。
【0047】
なお処理部は、図示しないゲームデータ登録部を含むようにしてもよい。ゲームデータ登録部は、取得部において取得したゲーム演算に用いられるゲームデータを、記憶部170(又は携帯型情報記憶媒体194)に記憶されているセーブデータに登録する。またゲームデータ登録部は、記憶部(又は携帯型情報記憶媒体194)に保存されたセーブデータに対応付けられるセーブデータ識別情報と、取得したセーブデータ識別情報とが一致する場合に、取得したゲームデータをセーブデータに登録する。
【0048】
描画部120は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。いわゆる3次元ゲーム画像を生成する場合には、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、あるいは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。
【0049】
ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を描画バッファ174(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
【0050】
これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0051】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0052】
また、処理部100は、図示しない通信制御部とネットワーク設定部とを含む。ネットワーク設定部は、ネットワークシステムで必要となる情報を取得し、管理する処理等を行う。通信制御部は、他のゲーム機に送信するパケットを生成する処理、パケット送信先のゲーム機のネットワークアドレスを指定する処理、受信したパケットを記憶部170に保存する処理、受信したパケットを解析する処理、その他のパケットの送受信に関する通信部196の制御処理等を行う。
【0053】
2−2.サーバの構成
図3に本実施形態のサーバの機能ブロック図の例を示す。なお本実施形態のサーバは図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0054】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。
【0055】
特に本実施形態の記憶部270のエクスポートデータ記憶領域273は、ゲーム機から送信されたエクスポートデータ(エクスポートファイル)を記憶する。エクスポートデータは、送信したゲーム機のユーザのユーザID(ユーザ識別情報)に対応付けて記憶される。
【0056】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0057】
通信部296は外部(例えば、ゲーム機、他のサーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0058】
処理部200(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されるプログラム等に基づいて、所与の処理を行う。具体的には、ゲーム機からの要求に応じて所与のサービスを提供する。
【0059】
また、処理部200は記憶部270内の主記憶部272をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0060】
特に、本実施形態のサーバの処理部200は、登録部210、認証部212を含む。
【0061】
登録部210は、セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する処理を行う。
【0062】
認証部212は、ゲーム機からサーバに対してアクセスの要求がある場合にユーザ認証の処理を行う。具体的には、セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う。また認証部212は、ユーザID(ユーザ識別情報)とユーザIDに対応付けられるパスワードをゲーム機からが、記憶部270に記憶されているユーザID及びパスワードと一致するか否かを判断してユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0063】
また登録部210は、既に認証されたユーザのゲーム機からエクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新し、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録するようにしてもよい。
【0064】
なお処理部200は、図示しない送信部を含むようにしてもよい。送信部は、ゲーム機からの要求に応じて、記憶部270に記憶されたデータをプレーヤキャラクタ識別情報とともに、ゲーム機に送信する処理を行う。例えば、記憶部270に記憶されているインポートファイルを、ゲーム機の要求に応じて送信する処理を行う。インポートファイルは、ゲームデータ(アイテムデータやキャラクタデータ)と、登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とを含む。なおキャラクタデータは、ゲーム機から送信されるエクスポートデータに含まれるステータスデータに基づいて生成される。
【0065】
また、処理部200は、通信制御部とネットワーク設定部とを含む。ネットワーク設定部は、ネットワークシステムで必要となる情報を取得し、管理する処理等を行う。通信制御部は、他のゲーム機に送信するパケットを生成する処理、パケット送信先のゲーム機のネットワークアドレスを指定する処理、受信したパケットを記憶部270に保存する処理、受信したパケットを解析する処理、その他のパケットの送受信に関する通信部296の制御処理等を行う。
【0066】
3.本実施形態の手法
3−1.プレーヤキャラクタ識別情報の生成
図4は、本実施形態のプレーヤキャラクタ識別情報について説明するための図である。
【0067】
本実施形態のゲーム機は、ゲーム開始時に操作部からの操作情報に基づきプレーヤキャラクタを作成(設定)し、このプレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成する。図4に示す例では、プレーヤキャラクタ識別情報PIDは、ゲーム機の固体識別情報と、プレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報と、プレーヤキャラクタの作成時に発生させた乱数情報とを含む。なお、日時情報と乱数情報のいずれかを省略ようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタ識別情報PIDが、更にゲーム機のMACアドレスを含むようにしてもよい。
【0068】
このように、プレーヤキャラクタ識別情報PIDを構成することにより、ユニークな(一意な)識別情報を生成することができ、他のゲーム機において生成されるプレーヤキャラクタ識別情報PIDと重複することを防止することができる。また、ゲーム機の固体識別情報に加えて日時情報や乱数情報に基づきプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成することで、1台のゲーム機において複数のプレーヤキャラクタ識別情報PIDを生成することができる。
【0069】
3−2.エクスポートデータの生成
図5(A)、図5(B)は、本実施形態のセーブデータとエクスポートデータについて説明するための図である。
【0070】
本実施形態のゲーム機は、作成されたプレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータSDを、当該プレーヤキャラクタの作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報PIDに対応付けて記憶する。
【0071】
本実施形態のゲーム機は、図5(A)に示すように、複数のセーブデータSDを記憶することができる。各セーブデータSDは、それぞれプレーヤキャラクタ識別情報PIDを含む。例えば、「セーブデータ1」と「セーブデータ2」は、「キャラクタA」のゲームのセーブデータであり、「キャラクタA」の作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報「ID1」を含む。なお、「セーブデータ2」は、「セーブデータ1」とは異なる時間に異なる領域にセーブされたセーブデータである。また、「セーブデータ3」は、「キャラクタB」のゲームのセーブデータであり、「キャラクタB」の作成時に生成されたプレーヤキャラクタ識別情報「ID2」を含む。
【0072】
本実施形態のゲーム機は、セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成する。具体的には、エクスポート対象となるセーブデータをプレーヤの操作に基づき選択し、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する。
【0073】
図5(B)に示すエクスポートデータEDは、図5(A)に示すセーブデータSDのうち「セーブデータ1」をエクスポートすることにより生成されたデータであり、「セーブデータ1」から抽出した「キャラクタA」のステータスデータSTと、「セーブデータ1」から抽出した「ID1」というプレーヤキャラタクタ識別情報PIDとを含む。
【0074】
3−3.登録処理
図6は、サーバでの登録時にゲーム機のWebブラウザにおいて表示される登録画面の一例である。
【0075】
プレーヤは、図6に示すような登録画面RIにおいて、入力フォームIF1にユーザIDを入力し、入力フォームIF2にパスワードを入力する。またプレーヤは、参照ボタンB1を操作してゲーム機の携帯型情報記憶媒体に記憶されたセーブデータの一覧を表示させ、この一覧からエクスポートする対象のセーブデータを選択する。
【0076】
そしてプレーヤが決定ボタンB2を操作すると、ゲーム機は、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する。そして、生成されたエクスポートデータ、入力されたユーザID及びパスワードをサーバに送信する(アップロードする)処理を行う。送信されたエクスポートデータ、ユーザID及びパスワードはサーバに登録される。
【0077】
図7は、サーバにおける登録処理について説明するための図である。
【0078】
本実施形態のサーバは、エクスポートデータ、ユーザID、パスワードをゲーム機から受け付け、受け付けたエクスポートデータとパスワードとをユーザID(ユーザ識別情報)に対応付けて記憶部に記憶(登録)する処理を行う。なおエクスポートデータが対応付けられるユーザIDは、ゲーム機から受け付けた(プレーヤが入力した)ユーザIDででなくてもよく、サーバが生成したユーザIDでもよい。
【0079】
すなわち本実施形態のサーバは、図7に示すように、プレーヤ(ユーザ)毎に、登録されたエクスポートデータED、ユーザID、パスワードを含む登録情報RDを記憶する。ここでは、「プレーヤA」の登録情報RDには、「キャラクタA」のステータスデータSTと、プレーヤキャラクタ識別情報PIDを含むエクスポートデータEDが格納され、「プレーヤB」の登録情報RDには、「キャラクタD」のステータスデータSTと、プレーヤキャラクタ識別情報PIDを含むエクスポートデータEDが格納されている。
【0080】
なお、サーバにおける登録時に、プレーヤキャラクタ識別情報、ユーザID、パスワードのみを登録する(ステータスデータを登録しない)ようにしてもよいが、この場合、プレーヤキャラクタに関するデータのない空のアカウントが登録されてしまうことになる。
【0081】
本実施形態では、アカウント登録時に、ステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを登録することにより、空のアカウントが登録されることを防止することができる。
【0082】
また本実施形態のサーバは、登録されたエクスポートデータEDに含まれるステータスデータSTに基づきキャラクタの画像を生成する。プレーヤは、ゲーム機のWebブラウザにおいて表示される画面において、自身がアップロードしたエクスポートデータEDに含まれるステータスデータSTに基づき生成されたプレーヤキャラクタの画像を確認することができる。
【0083】
3−4.認証処理
本実施形態のサーバは、ゲーム機からアクセスの要求がある場合に、プレーヤ毎に登録されたエクスポートデータEDに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDに基づいてユーザ認証の処理を行う。すなわち、本実施形態のサーバは、アクセス要求を行うゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータEDに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDとが一致するか否かを判断して、一致する場合には当該ゲーム機によるアクセス(ログイン)を許可する。
【0084】
図8(A)は、サーバでの認証時にゲーム機の表示部に表示されるログイン画面の一例である。
【0085】
プレーヤは、図8(A)に示すようなログイン画面LI1(クイックログイン画面)において、参照ボタンB3を操作してゲーム機の携帯型情報記憶媒体に記憶されたセーブデータの一覧を表示させ、この一覧から1のセーブデータを選択する。ここで、プレーヤはサーバにおいて登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と同一のプレーヤキャラクタ識別情報を含むセーブデータを選択するようにする。なおセーブデータの代わりにエクスポートデータを選択するようにしてもよい。
【0086】
そしてプレーヤが決定ボタンB4を操作すると、ゲーム機は、選択されたセーブデータ又はエクスポートデータからプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出し、抽出されたプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する処理を行う。
【0087】
このように本実施形態では、プレーヤはセーブデータ又はエクスポートデータを選択する操作を行うだけでサーバにログインすることができ、ユーザIDやパスワードを入力してログインする場合に比べて認証時のプレーヤの負担を大幅に軽減することができる。
【0088】
なお、プレーヤは、ゲーム機のWebブラウザを使用してサーバにアクセスし、図8(B)に示す、ゲーム機のWebブラウザにおいて表示されるログイン画面LI2において、入力フォームIF3及び入力フォームIF4にユーザIDとパスワードを入力して、決定ボタンB7を操作することによりサーバにログインすることもできる。このようなログイン方法は、携帯型情報記憶媒体が装着されていないゲーム機からサーバにログインする際に有効である。
【0089】
3−5.エクスポートデータの更新、追加登録
図9は、認証(ログイン)後にエクスポートデータを更新又は追加登録する際に、ゲーム機のWebブラウザにおいて表示されるアップロード画面の一例である。
【0090】
プレーヤは、図9に示すようなアップロード画面AIにおいて、参照ボタンB5を操作してゲーム機の携帯型情報記憶媒体に記憶されたセーブデータの一覧を表示させ、この一覧からエクスポートする対象のセーブデータを選択する。
【0091】
そしてプレーヤが決定ボタンB6を操作すると、ゲーム機は、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成し、生成されたエクスポートデータをサーバに送信する(アップロードする)処理を行う。
【0092】
図10(A)、図10(B)は、サーバにおけるエクスポートデータの更新、追加登録の処理について説明するための図である。
【0093】
本実施形態のサーバは、認証されたユーザのゲーム機からエクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新する。また、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータを認証されたユーザ識別情報に対応付けて登録する。
【0094】
図10(A)に示す例では、「プレーヤA」のゲーム機から受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDと、「プレーヤA」の登録時のエクスポートデータEDに含まれるキャラクタ識別情報PID(図7参照)とが一致するために、受け付けたエクスポートデータに含まれるステータスデータSTにより、「プレーヤA」の登録時のエクスポートデータEDに含まれるステータスデータSTが更新されている。
【0095】
また図10(B)に示す例では、「プレーヤA」のゲーム機から受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDと、「プレーヤA」の登録時のエクスポートデータEDに含まれるキャラクタ識別情報PID(図7参照)とが一致しないために、「プレーヤA」に対応付けて、「キャラクタB」のステータスデータSTと、キャラクタ識別情報PIDを含むエクスポートデータEDが追加登録されている。
【0096】
このようにプレーヤは、ゲームの進行によって育てられたプレーヤキャラクタを成長する度にアップロードしてサーバに登録されたプレーヤキャラクタを更新することもできるし、サーバに登録されたプレーヤキャラクタとは異なるプレーヤキャラクタをアップロードしてサーバに追加登録することもできる。
【0097】
なお図10(B)に示す例では、「プレーヤA」2つのエクスポートEDが登録されているため、サーバは、これら2つのエクスポートEDに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報PIDに基づいて「プレーヤA」の認証を行う。すなわちアクセス要求を行うゲーム機から受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報PIDが「ID1」、「ID2」のいずれかであれば「プレーヤA」として認証する。
【0098】
また本実施形態では、プレーヤは他のプレーヤがアップロードしたプレーヤキャラクタのステータスデータ(ゲームデータ)を取得することができる。具体的には、本実施形態のサーバは、プレーヤによって選択された他のプレーヤのプレーヤキャラクタのステータスデータと、当該プレーヤのキャラクタ識別情報とを含むインポートデータを生成し、ゲーム機の要求に応じて生成したインポートデータを送信する。そしてゲーム機は、インポートファイルに含まれる他のプレーヤのプレーヤキャラクタ(ゲームキャラクタ)のステータスデータをセーブデータに登録することができる。
【0099】
例えば、図10(B)に示す例において、「プレーヤB」がアップロードした「キャラクタD」のデータを「プレーヤA」が取得する場合には、サーバは、「キャラクタD」のステータスデータSTと「プレーヤA」について登録されたプレーヤキャラクタ識別情報PID(プレーヤにより選択されたプレーヤキャラクタ識別情報、例えば「ID1」)とを含むインポートデータを生成して「プレーヤA」のゲーム機に送信する。そしてゲーム機は受け付けたインポートファイルに含まれる「キャラクタD」のステータスデータSTを、プレーヤキャラクタ識別情報「ID1」を含むセーブデータに登録する。これにより「プレーヤA」はゲーム機において、他のプレーヤが作成した「キャラクタD」がゲームキャラクタとして登場するゲームを行うことができる。
【0100】
4.本実施形態の処理
次に、本実施形態のゲーム機及びサーバの処理の一例について図11〜図16のフローチャートを用いて説明する。
【0101】
4−1.登録処理
図11は、本実施形態のゲーム機のアカウント登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0102】
まず、操作部からの操作データに基づきエクスポートの対象となるセーブデータを選択し、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する(ステップS10)。次に、生成されたエクスポートデータと、操作部から入力されたユーザIDとパスワードとをサーバに送信する(ステップS12)。
【0103】
図12は、本実施形態のサーバのアカウント登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0104】
まず、エクスポートデータ、ユーザID、パスワードをゲーム機から受け付ける(ステップS20)。次に、受け付けたユーザIDが既に登録されたユーザIDと重複するか否かを判断し(ステップS22)、重複すると判断した場合にはエラーメッセージを表示する(ステップS24)。重複しないと判断した場合には、受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報が既に登録されたプレーヤキャラクタ識別情報と重複するか否かを判断し(ステップS26)、重複すると判断した場合にはエラー告知画面を表示する(ステップS24)。重複しないと判断した場合には、受け付けたエクスポートデータとパスワードとをユーザIDに対応付けて登録する(ステップS28)。
【0105】
4−2.認証処理
図13は、本実施形態のゲーム機の認証時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
まず、操作部からセーブデータを選択する操作データが入力されたかを判断し(ステップS30)、入力されたと判断した場合には、操作データに基づきセーブデータを選択し、選択されたセーブデータからプレーヤキャラクタ識別情報を抽出する(ステップS32)。次に、抽出されたプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する(ステップS34)。ステップS30において、セーブデータを選択する操作データが入力されなかったと判断した場合には、操作部から入力されたユーザID及びパスワードをサーバに送信する(ステップS36)。
【0107】
図14は、本実施形態のサーバの認証時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0108】
まず、ゲーム機からプレーヤキャラクタ識別情報を受け付けたか否かを判断し(ステップS40)、受け付けたと判断した場合には、受け付けたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断し(ステップS42)、一致すると判断した場合には、認証したプレーヤ用のコンテンツ画面を表示し(ステップS44)。一致しないと判断した場合には、エラー告知画面を表示する。ステップS40において、プレーヤキャラクタ識別情報を受け付けなかった(ユーザID、パスワードを受け付けた)と判断した場合には、受け付けたユーザID及びパスワードと登録されたユーザID及びパスワードとが一致するか否かを判断し(ステップS48)、一致すると判断した場合には、認証したプレーヤ用のコンテンツ画面を表示し(ステップS44)。一致しないと判断した場合には、エラー告知画面を表示する。
【0109】
4−3.エクスポートデータの更新、追加登録処理
図15は、本実施形態のゲーム機のエクスポートデータの更新、追加登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0110】
まず、操作部からの操作データに基づきエクスポートの対象となるセーブデータを選択し、選択されたセーブデータからステータスデータとプレーヤキャラクタ識別情報とを抽出してエクスポートデータを生成する(ステップS50)。次に、生成されたエクスポートデータをサーバに送信する(ステップS52)。
【0111】
図16は、本実施形態のサーバのエクスポートデータの更新、追加登録時の処理の一例を示すフローチャートである。
【0112】
まず、エクスポートデータを認証したプレーヤのゲーム機から受け付ける(ステップS60)。次に、受け付けたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と認証したプレーヤに対応付けて登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断し(ステップS62)、一致すると判断した場合には、受け付けたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新する(ステップS64)。ステップS62において、一致しないと判断した場合には、受け付けたエクスポートデータを認証したプレーヤのユーザ識別情報に対応付けて追加登録する(ステップS66)。
【0113】
5.変形例
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0114】
例えば、本実施形態では、プレーヤキャラクタ作成時に生成したプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに登録することでアカウント登録を行い、登録したプレーヤキャラクタ識別情報に基づきユーザ認証を行う場合(ゲーム機側でユーザ識別情報を管理しない場合)について説明したが、ゲーム機においてアカウント作成時にユーザ識別情報(プレーヤキャラクタ識別情報と同様に、ゲーム機の固体識別情報、日時情報、乱数情報等を含む情報)を生成して、生成したユーザ識別情報をサーバに登録することでアカウント登録を行い、登録されたユーザ識別情報に基づきユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0115】
すなわち図17に示すように、ゲーム機におけるアカウント作成時にユーザ識別情報UIDを生成して、作成したアカウント(例えばプレーヤA)において作成した各プレーヤキャラクタ(例えばキャラクタA、B)が行動するゲームを実行することによって得られる各セーブデータを含むセーブデータSD(例えばセーブデータ1)を、生成されたユーザ識別情報UID(例えばID1)に対応付けて記憶するようにしてもよい。そしてゲーム機は、サーバでの登録時及び認証時にセーブデータSDに対応付けられたユーザ識別情報UIDをサーバに送信し、サーバはゲーム機から受け付けたユーザ識別情報UIDと登録して、登録されたユーザ識別情報UIDに基づきユーザ認証を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本実施形態のネットワークシステムの一例。
【図2】本実施形態のゲーム機の機能ブロック図。
【図3】本実施形態のサーバの機能ブロック図。
【図4】本実施形態の手法について説明するための図。
【図5】図5(A)、図5(B)は、本実施形態の手法について説明するための図。
【図6】本実施形態の手法について説明するための図。
【図7】本実施形態の手法について説明するための図。
【図8】図8(A)、図8(B)は、本実施形態の手法について説明するための図。
【図9】本実施形態の手法について説明するための図。
【図10】図10(A)、図10(B)は、本実施形態の手法について説明するための図。
【図11】本実施形態のゲーム機の処理の流れを示すフローチャート図。
【図12】本実施形態のサーバの処理の流れを示すフローチャート図。
【図13】本実施形態のゲーム機の処理の流れを示すフローチャート図。
【図14】本実施形態のサーバの処理の流れを示すフローチャート図。
【図15】本実施形態のゲーム機の処理の流れを示すフローチャート図。
【図16】本実施形態のサーバの処理の流れを示すフローチャート図。
【図17】変形例の手法について説明するための図。
【符号の説明】
【0117】
10 ゲーム機、20 サーバ、100 処理部、110 識別情報生成部、112 ゲーム演算部、114 セーブ処理部、116 エクスポートデータ生成部、118 送信処理部、120 描画部、130 音生成部、160 操作部、170 記憶部、180 情報記憶媒体、190 表示部、192 音出力部、194 携帯型情報記憶装置、196 通信部、200 処理部、210 登録部、212 認証部、270 記憶部、280 情報記憶媒体、296 通信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機のためのプログラムであって、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記識別情報生成部が、
ゲーム機の個体識別情報と、プレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報又は乱数情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
ゲーム機とネットワークを介して接続されるサーバのためのプログラムであって、
セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記登録部が、
認証されたユーザのゲーム機から前記エクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新し、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1乃至4のいずれかのプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項6】
サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機であって、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部とを含むことを特徴とするゲーム機。
【請求項7】
ゲーム機とネットワークを介して接続されるサーバであって、
セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部とを含むことを特徴とするサーバ。
【請求項8】
ゲーム機とサーバがネットワークを介して接続されたネットワークシステムであって、
前記ゲーム機が、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部とを含み、
前記サーバが、
前記エクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部と、
を含むことを特徴とするネットワークシステム。
【請求項1】
サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機のためのプログラムであって、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記識別情報生成部が、
ゲーム機の個体識別情報と、プレーヤキャラクタの作成日時を示す日時情報又は乱数情報とに基づきプレーヤキャラクタ識別情報を生成することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
ゲーム機とネットワークを介して接続されるサーバのためのプログラムであって、
セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記登録部が、
認証されたユーザのゲーム機から前記エクスポートデータを受け付けた場合に、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致する場合には、受け付けられたエクスポートデータに含まれるステータスデータにより、登録されたエクスポートデータに含まれるステータスデータを更新し、受け付けられたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致しない場合には、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項1乃至4のいずれかのプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項6】
サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機であって、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部とを含むことを特徴とするゲーム機。
【請求項7】
ゲーム機とネットワークを介して接続されるサーバであって、
セーブデータから抽出されたプレーヤキャラクタのステータスデータとセーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部とを含むことを特徴とするサーバ。
【請求項8】
ゲーム機とサーバがネットワークを介して接続されたネットワークシステムであって、
前記ゲーム機が、
プレーヤキャラクタの作成時にプレーヤキャラクタ識別情報を生成する識別情報生成部と、
プレーヤキャラクタが行動するゲームを実行することによって得られるセーブデータを前記プレーヤキャラクタ識別情報に対応付けて記憶する記憶部と、
前記セーブデータに含まれるプレーヤキャラクタのステータスデータと前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報とを含むエクスポートデータを生成するエクスポートデータ生成部と、
サーバでの登録時に前記エクスポートデータをサーバに送信し、サーバでの認証時に前記セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をサーバに送信する送信処理部とを含み、
前記サーバが、
前記エクスポートデータをゲーム機から受け付け、受け付けられたエクスポートデータをユーザ識別情報に対応付けて登録する登録部と、
セーブデータに対応付けられるプレーヤキャラクタ識別情報をゲーム機から受け付け、受け付けられたプレーヤキャラクタ識別情報と登録されたエクスポートデータに含まれるプレーヤキャラクタ識別情報とが一致するか否かを判断してユーザ認証を行う認証部と、
を含むことを特徴とするネットワークシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−247457(P2009−247457A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−96358(P2008−96358)
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】
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