プロセス変量トランスミッタの検証
プロセス制御又は監視システム(100)のプロセス変量トランスミッタの動作を検証する方法及び装置が提供される。プロセス変量はプロセス変量トランスミッタ(102)を用いて、プロセス変量をリファレンスと比較することによって、プロセス変量トランスミッタの動作の検証をするために測定される。データエントリは検証されたプロセス変量トランスミッタの動作を示すデータベース(130)に置かれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工業プロセスにおいてプロセス変量を測定するのに用いられるタイプのプロセス変量トランスミッタに関する。より具体的には、本発明はプロセス変量トランスミッタの検証(ベリフィケーション)に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス変量トランスミッタは、工業プロセスにおいて圧力、温度、流れなどのプロセス変量を測定するために用いられている。これらの測定は、工業プロセスの動作を監視することに用いることができる。構成によっては、工業プロセスは測定されたプロセス変量に基づいて制御される。
【0003】
規制を受ける工業プロセス(例えば、薬又は食品製造プロセス)など、工業プロセスのタイプによっては、定期的に検証されるべきプロセス変量トランスミッタの適切な動作を要求する規制がある。例えば、プロセス流体の流量を測定するトランスミッタに対して、オペレータは定期的に、流量トランスミッタのセンサを介してプロセス流体の既知の量を確認し、流量トランスミッタの出力を実際の量(既知の)流れの量と比較することが要求される。オペレータは典型的には手で誤差(エラー)を計算し、手書きのログブックにデータを記録する。
【0004】
プロセス変量トランスミッタの動作を検証するために用いられる別例の技術は、トランスミッタのプロセス変量出力を参照プロセス変量トランスミッタのプロセス変量出力と比較することである。再び、誤差は手作業で計算され、手作業でログブックに記録されねばならない。
【発明の概要】
【0005】
プロセス制御又は監視システムにおけるプロセス変量トランスミッタの動作を検証(べリファイ)するための方法及び装置が提供される。プロセス変量はプロセス変量トランスミッタを用いて、プロセス変量をリファレンス(参照値)と比較することによってプロセス変量トランスミッタの動作を検証するために測定される。データエントリは、検証されているプロセス変量トランスミッタの動作を示すデータベースに置かれる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明に従って検証され得るプロセス流量トランスミッタを含む工業プロセス制御システムを示す簡単化されたブロックダイアグラムである。
【図2】本発明に従うステップ(処理)を示す簡単化されたブロックダイアグラムである。
【図3】テスト中メータのテストデータエントリを示すスクリーンダンプである。
【図4】テストデータエントリ装置を示すスクリーンダンプである。
【図5】テストデータエントリリファレンス情報を示すスクリーンダンプである。
【図6】テストデータエントリテスト流体情報を示すスクリーンダンプである。
【図7】テストデータエントリ入力されたデータエントリテーブルを示すスクリーンダンプである。
【図8】テストデータエントリ結果を示すスクリーンダンプである。
【図9】サービスノートのエントリを示すスクリーンダンプである。
【図10】流れ検証エラー対時間を示すスクリーンダンプである。
【図11】自動化されたテストデータエントリを示すスクリーンダンプである。
【図12】データベースの例の構成を示すスクリーンダンプである。
【図13】特定のトランスミッタに対する検査履歴(オーディットトライアル)を示すスクリーンダンプである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
背景技術の欄で議論したように、薬並びに食品及び飲料工業のような特定の工業は、プロセス流量トランスミッタの動作が定期的に検証されることを要求する。この検証は、プロセス変量トランスミッタが、仕様の範囲内で動作することを保障するために用いられる。例えば、「バケツテスト」は、フローメータが適切に動作していることを検証するために用いられ得る。バケツテストでは、オペレータは物質の既知の量(即ち、「バケツ」いっぱいの水)を、プロセス変量トランスミッタによって測定された総量値と比較する。本発明は、オペレータが検証情報を得る、データベースに検証情報を保持することを支援する技術を提供する。このことは、検証情報が順次引き出され、特定のトランスミッタの履歴が追跡されることを許容する。このことはトランスミッタが、特定の時刻に適切な仕方で検証されたという証拠を提供する。
【0008】
図1は、プロセスパイプ104を介して工業プロセスに結合されるプロセス変量トランスミッタ102を含む工業プロセス制御又は監視システム100の簡単化されたブロックダイアグラムである。プロセス変量トランスミッタ102は、制御室106のように集中化された場所に二線プロセス制御ループ108を介して結合される。二線プロセス制御ループは、いかなるタイプのプロセス制御ループであって良い。プロセス制御ループの例には、HART(登録商標)通信標準、フィールドバス通信標準、プロフィバス標準、またはその他に従って動作するものを含んでいる。構成によっては、唯一のトランスミッタのみがプロセス制御ループに結合されることが許容され、その一方、他のプロセス制御ループは、複数のトランスミッタに結合され得る。構成によっては、プロセス制御ループはまた、プロセス変量トランスミッタに完全に電力を供給することにも用いられる。プロセス制御ループは、また、様々な無線技術を利用し得る。
【0009】
制御室106は、トランスミッタ102と通信する入力/出力回路122と結合するコンピュータシステム120を含んでいる。コンピュータシステム120はまた、ユーザ入力及び出力、例えば、ディスプレイ124及びキーボード、マウスなどの入力126に結合している。データベース130は、例えば、既知のSQL(構造化問い合わせ言語)技術に基づくいかなる適当なフォーマットであり得る。
【0010】
より詳細に説明するように、動作中、コンピュータシステム120は、プロセス変量トランスミッタ102の正確な動作の検証のために用いられ得る。
【0011】
図2は、本発明に従う処理を示すフローチャート200である。ブロック202において、処理は開始し、ブロック204において、プロセス変量はプロセス変量トランスミッタ102を用いて測定される。ブロック206において、測定されたプロセス値は、リファレンス(参照値)と比較される。ブロック208において、データエントリは、ブロック206における比較するステップに基づいて、図1に示されたデータベース130に記憶される。ブロック210において、処理は終了する。
【0012】
図2に示されたステップは、図1に示されたコンピュータシステム120によって実行され得て、例えば、ユーザ入力126を用いて始動され得る。図1に示されたコンピュータシステムは、中央場所、離れた場所、携帯デバイスに、又は他の構成で提供され得る。プロセス変量トランスミッタ102からのプロセス変量は、入力/出力回路102を用いることによってプロセス制御ループ108を介して受信される。図2のブロック206で用いられるリファレンスは、手作業の技術を用いて、例えば、既知の流量を与え、それをトランスミッタ102からの全流れ出力と比較することによって、画定され得る。そのような構成では、リファレンス値(参照値)は入力126に入力され得て、コンピュータシステム120は、リファレンス入力をトランスミッタ102によって与えられたプロセス変量と比較する、ブロック208における比較を実行する。
【0013】
別の構成の例では、リファレンス206は、図1に示されたトランスミッタ140のようなリファレンス変量トランスミッタから与えられる。ループ108及び142は、図1に示されているように別々のループであり得るし、又一対のワイヤを含み得る。そのような構成では、リファレンス値は、入力126を用いて入力される必要がない。
【0014】
上の構成では、手作業の必要性と同時に、検証が手作業で計算される際の過ちの導入が除去され得る。これらのプロセスは、もはや自動化され、それによって過失誤差(ヒューマンエラー)の可能性が減少する。さらに、検証情報を入力、保存、及び再読み込みする能力は、薬並びに食料及び飲料製造工業のようなある工業において用いられる検証処理の追跡可能性を与える。
【0015】
コンピュータシステム120へのデータのエントリは、ディスプレイ124に表示された画像ユーザインタフェイスを介してされ、入力126を介して制御され得る。例えば、図3は手動で検証データを入力するのに用いられるスクリーンダンプ300を示している。図3では、特定のトランスミッタが識別フィールド302に識別されている。トランスミッタに対する特定のユニットはフィールド304で選択され得る。スクリーンダンプ400である図4では、ある特定のタイプのテスト器具がフィールド402に入力され得る。図4の例では、テスト器具は、ある特定のタイプの電圧計である。図5に示したスクリーンダンプ500では、図5に示されているように、リファレンスが図4に示されたユーザ入力で選択された入力であることに関する情報が提供され得る。特に、図5は、フィールド502に、特定のユニットの選択を与える。もし、ユニットが、たとえば、パルスであれば、フィールド504は、パルスの数と参照プロセス変量の関係を与えるのに用いられ得る。
【0016】
図6のスクリーンダンプ600では、テスト流体に関連する情報が記入され得る。この例では、テスト流体は602でフィールドに記入された水を含む。テスト流体の特定の条件(温度及び圧力)は、604に記入され得る。この情報は図2で示されているステップ206で用いられるリファレンスを画定するのに用いられる。
【0017】
図7のスクリーンダンプ700は、リファレンス情報を記入するのに用いる。図7の例では、異なるプロセス流量レベル、即ち異なる流率での3セットのテスト実行のための入力がある。テスト中メータ(MUT)によって読み取られたプロセス変量は、図7のテーブル702に記入され得る、又は図1に示されている二線プロセス制御ループ108を介して通信され得る。この特定のテストでは、プロセス変量値は特定の期間にわたる流れの総量である。テーブル702はまた、プロセス変量リファレンス、この場合パルスを、実際の参照プロセス変量、この場合1分あたりのガロンを記入するためのフィールドを含んでいる。
【0018】
図8は、テストデータエントリの結果を示すスクリーンダンプ800を示している。図7に記入されたデータに基づいて、テスト中メータの実際の出力は、リファレンス値と比較され、パーセントエラーは、列802に出力される。テーブル804では、実際のエラーがトランスミッタに対する許容限界と比較される。もし、トランスミッタが許容限界範囲より外にあれば、ユニットはその特定の検証試験を合格させないだろう。
【0019】
図9は、検証プロセスに関連したサービスノートのエントリに対するフィールド902を示すスクリーンダンプ900である。サービスノートは、上述のように後の再生(リカバリ)のためにデータベースに記録され得る。一旦、データが収集されると、それは将来の参照のために保存され得る。たとえば、図10は、ある期間に渡って収集された特定の流量計に対する最大エラー対時間を示すグラフである。
【0020】
図示されていないが、追加の出力、例えば、検証データ対時間に関する情報を、例えば、グラフなどの形式で、含むことができる。
【0021】
図11は、その中にテスト中メータ及び参照メータからの値が表示されているスクリーンダンプ1100である。しかしながら図1に示されているトランスミッタのような参照メータからのデータは、プロセス制御ループ142のようなプロセス制御ループを介して引き出され得る。この参照メータは、例えば、図8に関して示した合格/不合格の表示を与えることによって、テスト中メータの動作を検証するために用いられ得る。
【0022】
一旦、検証データが画定されれば、データベース130に記憶される。データベース130は、ローカルなデータベースであってよいし、離れた場所に配置されていてもよい。図12は、その中でタグ(TAG)エントリが特定のプロセス変量トランスミッタを認識するために用いられるそのようなデータベース1200の簡単化されたダイヤグラムである。データベースエントリはまた、検証情報、例えば、合格/不合格情報、及び/又は検証中に生成された特定の値を含んでいる。別の例のエントリは、検証のデータ、情報を検証したオペレータを認識する情報、テスト下のトランスミッタの位置、テストの位置又は方向、又は他の重要な又は要望された情報を含んでいる。ある構成では、記録されたデータベースは、変更を防止するように固定されている。これは、データが次々に再生(リカバー)され、特定の動作が検証された証明として用いられ得る。例えば、図13は、検証のデータと時刻、ユーザ、特定の事象、及びテストの結果の理由を示す、(ftFT305として認識された)特定のトランスミッタに対する検査履歴を示すスクリーンダンプである。
【0023】
上の記載は流れを測定するプロセス流量トランスミッタの検証をするように述べられているが、いかなるタイプのプロセス変量トランスミッタが検証され得る。他の例には、温度、レベル、圧力などを含む。
【0024】
本発明が好適な実施形態を参照して記述されてきたが、当業者は本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細を変化させ得ることを理解するだろう。別の例の構成では、図4に示されているテストデータエントリ器具は、別のトランスミッタ、例えば、参照トランスミッタであり得る。
【技術分野】
【0001】
本発明は工業プロセスにおいてプロセス変量を測定するのに用いられるタイプのプロセス変量トランスミッタに関する。より具体的には、本発明はプロセス変量トランスミッタの検証(ベリフィケーション)に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス変量トランスミッタは、工業プロセスにおいて圧力、温度、流れなどのプロセス変量を測定するために用いられている。これらの測定は、工業プロセスの動作を監視することに用いることができる。構成によっては、工業プロセスは測定されたプロセス変量に基づいて制御される。
【0003】
規制を受ける工業プロセス(例えば、薬又は食品製造プロセス)など、工業プロセスのタイプによっては、定期的に検証されるべきプロセス変量トランスミッタの適切な動作を要求する規制がある。例えば、プロセス流体の流量を測定するトランスミッタに対して、オペレータは定期的に、流量トランスミッタのセンサを介してプロセス流体の既知の量を確認し、流量トランスミッタの出力を実際の量(既知の)流れの量と比較することが要求される。オペレータは典型的には手で誤差(エラー)を計算し、手書きのログブックにデータを記録する。
【0004】
プロセス変量トランスミッタの動作を検証するために用いられる別例の技術は、トランスミッタのプロセス変量出力を参照プロセス変量トランスミッタのプロセス変量出力と比較することである。再び、誤差は手作業で計算され、手作業でログブックに記録されねばならない。
【発明の概要】
【0005】
プロセス制御又は監視システムにおけるプロセス変量トランスミッタの動作を検証(べリファイ)するための方法及び装置が提供される。プロセス変量はプロセス変量トランスミッタを用いて、プロセス変量をリファレンス(参照値)と比較することによってプロセス変量トランスミッタの動作を検証するために測定される。データエントリは、検証されているプロセス変量トランスミッタの動作を示すデータベースに置かれる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明に従って検証され得るプロセス流量トランスミッタを含む工業プロセス制御システムを示す簡単化されたブロックダイアグラムである。
【図2】本発明に従うステップ(処理)を示す簡単化されたブロックダイアグラムである。
【図3】テスト中メータのテストデータエントリを示すスクリーンダンプである。
【図4】テストデータエントリ装置を示すスクリーンダンプである。
【図5】テストデータエントリリファレンス情報を示すスクリーンダンプである。
【図6】テストデータエントリテスト流体情報を示すスクリーンダンプである。
【図7】テストデータエントリ入力されたデータエントリテーブルを示すスクリーンダンプである。
【図8】テストデータエントリ結果を示すスクリーンダンプである。
【図9】サービスノートのエントリを示すスクリーンダンプである。
【図10】流れ検証エラー対時間を示すスクリーンダンプである。
【図11】自動化されたテストデータエントリを示すスクリーンダンプである。
【図12】データベースの例の構成を示すスクリーンダンプである。
【図13】特定のトランスミッタに対する検査履歴(オーディットトライアル)を示すスクリーンダンプである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
背景技術の欄で議論したように、薬並びに食品及び飲料工業のような特定の工業は、プロセス流量トランスミッタの動作が定期的に検証されることを要求する。この検証は、プロセス変量トランスミッタが、仕様の範囲内で動作することを保障するために用いられる。例えば、「バケツテスト」は、フローメータが適切に動作していることを検証するために用いられ得る。バケツテストでは、オペレータは物質の既知の量(即ち、「バケツ」いっぱいの水)を、プロセス変量トランスミッタによって測定された総量値と比較する。本発明は、オペレータが検証情報を得る、データベースに検証情報を保持することを支援する技術を提供する。このことは、検証情報が順次引き出され、特定のトランスミッタの履歴が追跡されることを許容する。このことはトランスミッタが、特定の時刻に適切な仕方で検証されたという証拠を提供する。
【0008】
図1は、プロセスパイプ104を介して工業プロセスに結合されるプロセス変量トランスミッタ102を含む工業プロセス制御又は監視システム100の簡単化されたブロックダイアグラムである。プロセス変量トランスミッタ102は、制御室106のように集中化された場所に二線プロセス制御ループ108を介して結合される。二線プロセス制御ループは、いかなるタイプのプロセス制御ループであって良い。プロセス制御ループの例には、HART(登録商標)通信標準、フィールドバス通信標準、プロフィバス標準、またはその他に従って動作するものを含んでいる。構成によっては、唯一のトランスミッタのみがプロセス制御ループに結合されることが許容され、その一方、他のプロセス制御ループは、複数のトランスミッタに結合され得る。構成によっては、プロセス制御ループはまた、プロセス変量トランスミッタに完全に電力を供給することにも用いられる。プロセス制御ループは、また、様々な無線技術を利用し得る。
【0009】
制御室106は、トランスミッタ102と通信する入力/出力回路122と結合するコンピュータシステム120を含んでいる。コンピュータシステム120はまた、ユーザ入力及び出力、例えば、ディスプレイ124及びキーボード、マウスなどの入力126に結合している。データベース130は、例えば、既知のSQL(構造化問い合わせ言語)技術に基づくいかなる適当なフォーマットであり得る。
【0010】
より詳細に説明するように、動作中、コンピュータシステム120は、プロセス変量トランスミッタ102の正確な動作の検証のために用いられ得る。
【0011】
図2は、本発明に従う処理を示すフローチャート200である。ブロック202において、処理は開始し、ブロック204において、プロセス変量はプロセス変量トランスミッタ102を用いて測定される。ブロック206において、測定されたプロセス値は、リファレンス(参照値)と比較される。ブロック208において、データエントリは、ブロック206における比較するステップに基づいて、図1に示されたデータベース130に記憶される。ブロック210において、処理は終了する。
【0012】
図2に示されたステップは、図1に示されたコンピュータシステム120によって実行され得て、例えば、ユーザ入力126を用いて始動され得る。図1に示されたコンピュータシステムは、中央場所、離れた場所、携帯デバイスに、又は他の構成で提供され得る。プロセス変量トランスミッタ102からのプロセス変量は、入力/出力回路102を用いることによってプロセス制御ループ108を介して受信される。図2のブロック206で用いられるリファレンスは、手作業の技術を用いて、例えば、既知の流量を与え、それをトランスミッタ102からの全流れ出力と比較することによって、画定され得る。そのような構成では、リファレンス値(参照値)は入力126に入力され得て、コンピュータシステム120は、リファレンス入力をトランスミッタ102によって与えられたプロセス変量と比較する、ブロック208における比較を実行する。
【0013】
別の構成の例では、リファレンス206は、図1に示されたトランスミッタ140のようなリファレンス変量トランスミッタから与えられる。ループ108及び142は、図1に示されているように別々のループであり得るし、又一対のワイヤを含み得る。そのような構成では、リファレンス値は、入力126を用いて入力される必要がない。
【0014】
上の構成では、手作業の必要性と同時に、検証が手作業で計算される際の過ちの導入が除去され得る。これらのプロセスは、もはや自動化され、それによって過失誤差(ヒューマンエラー)の可能性が減少する。さらに、検証情報を入力、保存、及び再読み込みする能力は、薬並びに食料及び飲料製造工業のようなある工業において用いられる検証処理の追跡可能性を与える。
【0015】
コンピュータシステム120へのデータのエントリは、ディスプレイ124に表示された画像ユーザインタフェイスを介してされ、入力126を介して制御され得る。例えば、図3は手動で検証データを入力するのに用いられるスクリーンダンプ300を示している。図3では、特定のトランスミッタが識別フィールド302に識別されている。トランスミッタに対する特定のユニットはフィールド304で選択され得る。スクリーンダンプ400である図4では、ある特定のタイプのテスト器具がフィールド402に入力され得る。図4の例では、テスト器具は、ある特定のタイプの電圧計である。図5に示したスクリーンダンプ500では、図5に示されているように、リファレンスが図4に示されたユーザ入力で選択された入力であることに関する情報が提供され得る。特に、図5は、フィールド502に、特定のユニットの選択を与える。もし、ユニットが、たとえば、パルスであれば、フィールド504は、パルスの数と参照プロセス変量の関係を与えるのに用いられ得る。
【0016】
図6のスクリーンダンプ600では、テスト流体に関連する情報が記入され得る。この例では、テスト流体は602でフィールドに記入された水を含む。テスト流体の特定の条件(温度及び圧力)は、604に記入され得る。この情報は図2で示されているステップ206で用いられるリファレンスを画定するのに用いられる。
【0017】
図7のスクリーンダンプ700は、リファレンス情報を記入するのに用いる。図7の例では、異なるプロセス流量レベル、即ち異なる流率での3セットのテスト実行のための入力がある。テスト中メータ(MUT)によって読み取られたプロセス変量は、図7のテーブル702に記入され得る、又は図1に示されている二線プロセス制御ループ108を介して通信され得る。この特定のテストでは、プロセス変量値は特定の期間にわたる流れの総量である。テーブル702はまた、プロセス変量リファレンス、この場合パルスを、実際の参照プロセス変量、この場合1分あたりのガロンを記入するためのフィールドを含んでいる。
【0018】
図8は、テストデータエントリの結果を示すスクリーンダンプ800を示している。図7に記入されたデータに基づいて、テスト中メータの実際の出力は、リファレンス値と比較され、パーセントエラーは、列802に出力される。テーブル804では、実際のエラーがトランスミッタに対する許容限界と比較される。もし、トランスミッタが許容限界範囲より外にあれば、ユニットはその特定の検証試験を合格させないだろう。
【0019】
図9は、検証プロセスに関連したサービスノートのエントリに対するフィールド902を示すスクリーンダンプ900である。サービスノートは、上述のように後の再生(リカバリ)のためにデータベースに記録され得る。一旦、データが収集されると、それは将来の参照のために保存され得る。たとえば、図10は、ある期間に渡って収集された特定の流量計に対する最大エラー対時間を示すグラフである。
【0020】
図示されていないが、追加の出力、例えば、検証データ対時間に関する情報を、例えば、グラフなどの形式で、含むことができる。
【0021】
図11は、その中にテスト中メータ及び参照メータからの値が表示されているスクリーンダンプ1100である。しかしながら図1に示されているトランスミッタのような参照メータからのデータは、プロセス制御ループ142のようなプロセス制御ループを介して引き出され得る。この参照メータは、例えば、図8に関して示した合格/不合格の表示を与えることによって、テスト中メータの動作を検証するために用いられ得る。
【0022】
一旦、検証データが画定されれば、データベース130に記憶される。データベース130は、ローカルなデータベースであってよいし、離れた場所に配置されていてもよい。図12は、その中でタグ(TAG)エントリが特定のプロセス変量トランスミッタを認識するために用いられるそのようなデータベース1200の簡単化されたダイヤグラムである。データベースエントリはまた、検証情報、例えば、合格/不合格情報、及び/又は検証中に生成された特定の値を含んでいる。別の例のエントリは、検証のデータ、情報を検証したオペレータを認識する情報、テスト下のトランスミッタの位置、テストの位置又は方向、又は他の重要な又は要望された情報を含んでいる。ある構成では、記録されたデータベースは、変更を防止するように固定されている。これは、データが次々に再生(リカバー)され、特定の動作が検証された証明として用いられ得る。例えば、図13は、検証のデータと時刻、ユーザ、特定の事象、及びテストの結果の理由を示す、(ftFT305として認識された)特定のトランスミッタに対する検査履歴を示すスクリーンダンプである。
【0023】
上の記載は流れを測定するプロセス流量トランスミッタの検証をするように述べられているが、いかなるタイプのプロセス変量トランスミッタが検証され得る。他の例には、温度、レベル、圧力などを含む。
【0024】
本発明が好適な実施形態を参照して記述されてきたが、当業者は本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細を変化させ得ることを理解するだろう。別の例の構成では、図4に示されているテストデータエントリ器具は、別のトランスミッタ、例えば、参照トランスミッタであり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス変量トランスミッタのプロセス変量を測定するステップと、
プロセス変量をリファレンスと比較することによってプロセス変量トランスミッタの動作を検証するステップと、
検証するステップに基づいて検証されたプロセス変量トランスミッタの動作を示すデータベースにデータエントリを配置するステップと、
を含むプロセス制御又は監視システムにおいてプロセス変量トランスミッタの動作を検証するための方法。
【請求項2】
リファレンスは、別のプロセス変量トランスミッタからの出力を含む請求項1の方法。
【請求項3】
検証するステップは合格/不合格画定を与えるステップを含む請求項1の方法。
【請求項4】
リファレンスは既知のプロセス変量値を含む請求項1の方法。
【請求項5】
プロセス制御ループを介してリファレンスに関係付けられる情報を受信するステップを含む請求項1の方法。
【請求項6】
プロセス制御ループを介してプロセス変量を送信するステップを含む請求項1の方法。
【請求項7】
プロセス変量トランスミッタを識別するユーザ入力を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項8】
プロセス変量を識別するユーザ入力を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項9】
入力はユニットを含む請求項8の方法。
【請求項10】
ユーザからリファレンスに関係付けられる情報を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項11】
情報はリファレンスのユニットを含む請求項10の方法。
【請求項12】
ユーザからのプロセス変量をリファレンスに関係付ける情報を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項13】
ユーザからテスト流体に関連付けられる情報を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項14】
データエントリはプロセス変量トランスミッタを認識する情報を含む請求項1の方法。
【請求項15】
データエントリは検証のステップのデータに関連付けられる情報を含む請求項1の方法。
【請求項16】
変更を防ぐようにデータエントリを保管するステップを含む請求項1の方法。
【請求項17】
データエントリを再生するステップを含む請求項1の方法。
【請求項18】
書き替えるステップに基づいて検証するステップが実行されたことを証明するステップを含む請求項17の方法。
【請求項19】
検証するステップは、プロセス変量トランスミッタのパーセントエラーの計算を含む請求項1の方法。
【請求項20】
計算されたパーセンテージをデータベースに配置するステップを含む請求項19の方法。
【請求項21】
請求項1の方法を実行するように構成されたソフトウェアを含むコンピュータシステム。
【請求項22】
コンピュータシステムが二線プロセス制御ループに接続されている請求項21の装置。
【請求項23】
コンピュータシステムはユーザ入力を含む請求項21の装置。
【請求項24】
コンピュータシステムはディスプレイを含む請求項21の装置。
【請求項25】
コンピュータシステムはデータベースを記憶するためのメモリを含む請求項21の装置。
【請求項1】
プロセス変量トランスミッタのプロセス変量を測定するステップと、
プロセス変量をリファレンスと比較することによってプロセス変量トランスミッタの動作を検証するステップと、
検証するステップに基づいて検証されたプロセス変量トランスミッタの動作を示すデータベースにデータエントリを配置するステップと、
を含むプロセス制御又は監視システムにおいてプロセス変量トランスミッタの動作を検証するための方法。
【請求項2】
リファレンスは、別のプロセス変量トランスミッタからの出力を含む請求項1の方法。
【請求項3】
検証するステップは合格/不合格画定を与えるステップを含む請求項1の方法。
【請求項4】
リファレンスは既知のプロセス変量値を含む請求項1の方法。
【請求項5】
プロセス制御ループを介してリファレンスに関係付けられる情報を受信するステップを含む請求項1の方法。
【請求項6】
プロセス制御ループを介してプロセス変量を送信するステップを含む請求項1の方法。
【請求項7】
プロセス変量トランスミッタを識別するユーザ入力を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項8】
プロセス変量を識別するユーザ入力を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項9】
入力はユニットを含む請求項8の方法。
【請求項10】
ユーザからリファレンスに関係付けられる情報を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項11】
情報はリファレンスのユニットを含む請求項10の方法。
【請求項12】
ユーザからのプロセス変量をリファレンスに関係付ける情報を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項13】
ユーザからテスト流体に関連付けられる情報を受けるステップを含む請求項1の方法。
【請求項14】
データエントリはプロセス変量トランスミッタを認識する情報を含む請求項1の方法。
【請求項15】
データエントリは検証のステップのデータに関連付けられる情報を含む請求項1の方法。
【請求項16】
変更を防ぐようにデータエントリを保管するステップを含む請求項1の方法。
【請求項17】
データエントリを再生するステップを含む請求項1の方法。
【請求項18】
書き替えるステップに基づいて検証するステップが実行されたことを証明するステップを含む請求項17の方法。
【請求項19】
検証するステップは、プロセス変量トランスミッタのパーセントエラーの計算を含む請求項1の方法。
【請求項20】
計算されたパーセンテージをデータベースに配置するステップを含む請求項19の方法。
【請求項21】
請求項1の方法を実行するように構成されたソフトウェアを含むコンピュータシステム。
【請求項22】
コンピュータシステムが二線プロセス制御ループに接続されている請求項21の装置。
【請求項23】
コンピュータシステムはユーザ入力を含む請求項21の装置。
【請求項24】
コンピュータシステムはディスプレイを含む請求項21の装置。
【請求項25】
コンピュータシステムはデータベースを記憶するためのメモリを含む請求項21の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2010−517167(P2010−517167A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547264(P2009−547264)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/000702
【国際公開番号】WO2008/091548
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(506266023)フィッシャー−ローズマウント・システムズ・インコーポレーテッド (37)
【氏名又は名称原語表記】Fisher−Rosemount Systems, Inc.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/000702
【国際公開番号】WO2008/091548
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(506266023)フィッシャー−ローズマウント・システムズ・インコーポレーテッド (37)
【氏名又は名称原語表記】Fisher−Rosemount Systems, Inc.
【Fターム(参考)】
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