説明

ベンゾ縮合されたヘテロアリールスルファマート及びn−(((2s)−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−l,4−ベンゾジオキシン−2イル)メチル−スルファミドの調製プロセス

本発明は、癲癇及び関連疾患の治療に有用な、式(IA)によるベンゾ縮合されたへテロアリールスルファメートの調製プロセス並びに式(I−S)の結晶化合物を目的とする。式(IA)の化合物の調製プロセス

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、癲癇及び関連疾患の治療に有用なベンゾ縮合されたへテロアリールスルファマートの調製プロセスを目的とする。
【背景技術】
【0002】
癲癇とは、人間が慢性的な根源的プロセスにより再発性の発作を有する症状を説明する。癲癇には多くの型及び原因が存在するため、癲癇は、1つの独立した疾患というよりはむしろ臨床的な現象を称する。2回以上の非挑発性発作という癲癇の定義を使用すると、癲癇の発生率は世界中の様々な集団で約0.3〜0.5パーセントと推定され、癲癇の罹患率は1000人あたり5〜10人と推定される。
【0003】
発作患者の評価及び管理の本質的な工程は、生じた発作の型を決定することである。様々なカテゴリの発作を区別する主な特徴は、発作活性が部分的(限局性と同義語)なものか全身的なものかどうかである。
【0004】
部分的発作は、発作の活動が大脳皮質の分離した領域に限定されているものである。発作中意識が完全に保たれている場合、臨床症状は比較的単純であると考えられ、その発作は単純部分発作と呼ばれる。意識が損なわれる場合、発作は複雑部分発作と呼ばれる。重要な追加のサブグループは、部分発作として始まり、次いで皮質全体に拡散的に広がるものを含み、二次的全身化を伴う部分発作として知られている。
【0005】
全身化発作は、両側的に対称な様式で同時に脳の領域に拡散することを伴う。欠神発作又は小発作は、姿勢制御を失うことなく、意識が突然一時的に失われることを特徴とする。非定型欠神発作は、典型的には、意識が失われている期間がより長く、それほど突然発症及び休止せず、限局性又は側性化特性を含む場合がある運動徴候がより明らかであることを含む。全身化発作の主な型である、全身性強直間代性発作又は大発作は、警告なく突然発症することを特徴とする。発作の初期相は、通常、筋肉の強直性収縮、呼吸器障害、心拍数、血圧、及び瞳孔の大きさの増加を導く交感神経系の緊張の著しい高まりである。10〜20秒後、発作の強直相は、典型的には、強直性筋肉収縮に筋肉弛緩期が重なることにより生まれる慢性相に発展する。弛緩の期間は、通常1分以下持続する発作期の終了まで徐々に増す。発作期は、無反応、筋肉弛緩、及び唾液分泌過剰を特徴とし、喘鳴及び部分的な気道閉塞を引き起こす場合がある。無緊張発作は、1〜2秒続く起立性筋緊張が突然失われることを特徴とする。意識は一時的に損なわれているが、通常発作後錯乱は起こらない。ミオクローヌス発作は、身体の一部又は全身が関与する突発的な短い筋収縮を特徴とする。(Harrison’s Online、2001年3月29日)。
【0006】
米国特許公報第2006/0041008 A1号(McComsey,D.ら、2006年2月23日付)及び米国特許公報第2005/0282887 A1号(McComsey,D.ら、2005年12月22日付)は、癲癇及び関連疾患の治療における式(I)の化合物及びそれらの使用を開示している。米国特許公報第2006/0041008 A1号(McComsey,D.ら、及び米国特許公報第2005/0282887 A1号(McComsey,D.ら)は、更に、好適な置換アミンをスルファミドと反応する工程を含む、式(I)の化合物の調製プロセスも開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
McComsey,D.らによって開示されたこのプロセスでは、式(I)の化合物でR1及びR2はそれぞれ水素であり、試薬として塩化スルファモイル(Cl−SO2−NH2)を使用しており、この試薬が大規模又は商業規模の調製に不適であることが説明されている。しかし、式(I)の化合物の大規模な材料の調製及び/又は商業用調製に好適なプロセスの必要が依然ある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、次の式(I)の化合物の調製プロセスであり、
【0009】
【化1】

式中、
1は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
4は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
aは1〜2の整数であり、
【0010】
【化2】

からなる群から選択され、
bは0〜4の整数であり、cは0〜2の整数であり、
各R5はハロゲン、低級アルキル、及びニトロからなる群から独立して選択され、

【0011】
【化3】

のとき、aが1であることを条件とする)、
又はその製薬上許容され得る塩からなる群から独立して選択される。
【0012】
本発明は、式(IA)の化合物の調製プロセスを目的とし、
【0013】
【化4】

式中、
1は水素であり、
4は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
aは1〜2の整数であり、
【0014】
【化5】

からなる群から選択され、
bは0〜4の整数であり、cは0〜2の整数であり、
各R5はハロゲン、低級アルキル、及びニトロからなる群から独立して選択され、

【0015】
【化6】

のとき、aが1であることを条件とする)、
又はその製薬上許容され得る塩からなる群から独立して選択され、
【0016】
【化7】

【0017】
式(X)の化合物を式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)と、有機又は無機塩基が式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない有機又は無機塩基の存在下で、非プロトン性の有機溶媒中で反応させて、式(XII)の対応する化合物を得る工程と、
【0018】
【化8】

【0019】
式(IA)に対応する化合物を得るために式(XII)の化合物を脱保護する工程と、を含むプロセスである。
【0020】
本発明は、式(IB)の化合物の調製プロセスを更に目的とし、
【0021】
【化9】

式中、
1は低級アルキルからなる群から選択され、
4は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
aは1〜2の整数であり、
【0022】
【化10】

からなる群から選択され、
bは0〜4の整数であり、cは0〜2の整数であり、
各R5はハロゲン、低級アルキル、及びニトロからなる群から独立して選択され、

【0023】
【化11】

のとき、aが1であることを条件とする)、
又はその製薬上許容され得る塩からなる群から独立して選択され、
【0024】
【化12】

【0025】
式(X)の化合物を式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)と、有機又は無機塩基が式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない有機又は無機塩基の存在下で、非プロトン性の有機溶媒中で反応させて、式(XII)の対応する化合物を得る工程と、
【0026】
【化13】

【0027】
式(XII)の化合物を式(XV)の化合物(式中、Qは脱離基である)と有機溶媒中で反応させて、式(XVI)に対応する化合物を得る工程と、
【0028】
【化14】

【0029】
式(IB)に対応する化合物を得るために式(XVI)の化合物を脱保護する工程と、を含むプロセスである。
【0030】
一実施形態において、本発明は、式(I−S)の化合物
【0031】
【化15】

又は製薬上許容できるその塩(N−[[(2S)−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル]−スルファミドとしても既知である)の調製プロセスを目的とし、
【0032】
【化16】

【0033】
式(X−S)の化合物を式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)と、有機又は無機塩基が式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない有機又は無機塩基の存在下で、非プロトン性の有機溶媒中で反応させて、式(XII−S)の対応する化合物を得る工程と、
【0034】
【化17】

【0035】
式(I−S)に対応する化合物を得るために式(XII−S)の化合物を脱保護する工程と、を含むプロセスである。
【0036】
本発明は更に式(I−S)の化合物の結晶形態を目的とする。
【0037】
本発明は更に式(XII)の化合物を目的とし、
【0038】
【化18】

式中、−C(O)OR0
【0039】
【化19】

は窒素保護基であり、かつ式中、a、R4、及びR1は本明細書で定義されたとおりである。好ましくは、−C(O)OR0は窒素保護基であり、式中、R0はC1〜4アルキル(好ましくはt−ブチル)、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される。式(XII)の化合物は、式(I)の化合物の合成における中間体として有用である。
【0040】
本発明は、本明細書に記載のプロセスに従って製造される製品を更に目的とする。
【0041】
本発明の実例は、製薬上許容され得る担体を含む医薬組成物、及び本明細書に記載のプロセスに従って製造される製品である。本発明の実例は、本明細書に記載のプロセスに従って製造される製品と、製薬上許容され得る担体とを混合することにより製造される医薬組成物である。本発明の実例は、本明細書に記載のプロセスに従って製造される製品と、製薬上許容され得る担体とを混合することを含んでなる、医薬組成物の製造方法である。
【0042】
本発明の代表例は、癲癇又は関連疾患の治療方法であって、治療上の有効量の上述した任意の化合物又は医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】式(I−S)の化合物の結晶形態の代表的なXRDスペクトルを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明は、次の式(I)の化合物の調製プロセスを目的とし、
【0045】
【化20】

式中、R1、R4、a、及び
【0046】
【化21】

は、本明細書で定義されたとおりである。式(I)化合物は、癲癇及び関連疾患の治療に有用である。
【0047】
一実施形態では、本発明は、式(IA)の化合物
【0048】
【化22】

(式中、R1は水素であり、式中、R4、a、及び
【0049】
【化23】

は本明細書で定義されたとおりである)及び製薬上許容され得るこれらの塩の合成プロセスを目的とする。
【0050】
別の実施形態において、本発明は、式(IB)の化合物
【0051】
【化24】

(式中、R1は低級アルキルからなる群から選択され、式中、R4、a、及び
【0052】
【化25】

は本明細書で定義されたとおりである)及び製薬上許容され得るこれらの塩の調整プロセスを目的とする。
【0053】
別の実施形態では、本発明は、式(IC)の化合物
【0054】
【化26】

及び製薬上許容できるこれらの塩の合成プロセスを目的とし、式中b及びR5は本明細書に定義したとおりである。好ましくは、bは0〜2の整数であり、より好ましくは、bは0〜1の整数である。好ましくは、R5はハロゲンであり、より好ましくはクロロである。
【0055】
本発明の一実施形態において、R1は水素及びメチルからなる群から選択される。本発明の別の実施形態においては、R1は水素である。
【0056】
本発明の一実施形態において、−(CH2a−は、−CH2−及び−CH2−CH2−からなる群から選択される。本発明の別の実施形態においては、−(CH2a−は−CH2−である。
【0057】
本発明の一実施形態において、R4は水素及びメチルからなる群から選択され、好ましくは、R4は水素である。
【0058】
本発明の一実施形態において、aは1である。
【0059】
本発明の一実施形態において、bは0〜2の整数である。本発明の別の実施形態において、cは0〜2の整数である。本発明の別の実施形態において、bは0〜1の整数である。本発明の別の実施形態において、cは0〜1の整数である。本発明の更に別の実施形態において、bとcの和は0〜2の整数であり、好ましくは0〜1の整数である。本発明の更に別の実施形態において、bは0〜2の整数であり、cは0である。
【0060】
本発明の一実施形態において、
【0061】
【化27】

からなる群から選択される環状構造である。本発明の別の実施形態において、
【0062】
【化28】

からなる群から選択される環状構造である。
【0063】
本発明の一実施形態において、
【0064】
【化29】

は、2−(クロマニル)、2−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(ベンゾ[1,3]ジオキソリル)、2−(5−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(2,3−ジヒドロ−ナフト[2,3−b][1,4]ジオキシニル)、及び2−(7−クロロ−ベンゾ[1,3]ジオキソリル)からなる群から選択される環状構造である。本発明の別の実施形態において、
【0065】
【化30】

は、2−(5−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、及び2−(2,3−ジヒドロ−ナフト[2,3−b][1,4]ジオキシニル)からなる群から選択される環状構造である。
【0066】
本発明の一実施形態において、
【0067】
【化31】

からなる群から選択される環状構造である。本発明の別の実施形態において、
【0068】
【化32】

からなる群から選択される環状構造である。
【0069】
本発明の一実施形態において、
【0070】
【化33】

は、2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(ベンゾ[1,3]ジオキソリル)、2−(3,4−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキセピニル)、2−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(クロマニル)、2−(5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6−クロロ−ベンゾ[1,3]ジオキソリル)、2−(7−ニトロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−メチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(5−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(8−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(2,3−ジヒドロ−ナフト[2,3−b][1,4]ジオキシニル)、及び2−(4−メチル−ベンゾ[1,3]ジオキソリル)からなる群から選択される。
【0071】
本発明の別の実施形態において、
【0072】
【化34】

は、2−(ベンゾ[1,3]ジオキソリル)、2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−メチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、及び2−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)からなる群から選択される。本発明の別の実施形態において、
【0073】
【化35】

は、2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、2−(7−メチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)、及び2−(6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)からなる群から選択される。
【0074】
本発明の一実施形態において、R3は、水素、低級アルキル、ヒドロキシで置換された低級アルキル、−O−(低級アルキル)、ニトロ、シアノ、アミノ、低級アルキルアミノ、及びジ(低級アルキル)アミノからなる群から選択される。本発明の別の実施形態においては、R3は水素及びニトロからなる群から選択される。本発明の別の実施形態においては、R3はクロロ及びニトロからなる群から選択される。
【0075】
本発明の一実施形態において、R5は(II)水素及び低級アルキルからなる群から選択される。本発明の別の実施形態において、R5はクロロ、フルオロ、ブロモ、及びメチルから選択される。
【0076】
本発明の一実施形態において、式(I)の化合物において、
【0077】
【化36】

以外であり、式中、bは1であり、R3は水素、ニトロ、シアノ、アミノ、低級アルキル、低級アルコキシ、及び−C(O)O−(低級アルキル)からなる群から選択される。本発明の別の実施形態において、式(I)の化合物において、
【0078】
【化37】

以外であり、bは1である。
【0079】
本発明の一実施形態において、式(I)の化合物の立体中心はS構成にある。本発明の別の実施形態において、式(I)の化合物の立体中心はR構成にある。
【0080】
本発明の一実施形態において、式(I)の化合物は鏡像異性的に濃縮な混合物として存在し、鏡像異性的濃縮率(%ee)は、約75%より大きく、好ましくは約85%より大きく、より好ましくは約90%より大きく、より好ましくは約95%より大きく、最も好ましくは98%より大きい。
【0081】
別の実施形態において、本発明は、1つ以上の、下表1に記載される式(I)の代表的な化合物を目的とする。下表1において、「立体」という見出しの列は、星印の付された結合に付着した複素環の炭素原子における立体構成を示す。表中、指定がされていない化合物は、立体構成の混合物として調製されたものである。「R」又は「S」の指定がなされている場合、その立体構成は鏡像異性的に濃縮な出発物質に基づく。
【0082】
【表1】

【0083】
本発明の追加的な実施形態は、本明細書で定義された1つ以上の変数のために選択された置換基(例えば、a、R1、R4、R5
【0084】
【化38】

など)が、任意の個別の置換基、又は、本明細書で定義された全リストから選択される任意の置換基のサブセットとして独立して選択されるものを含む。
【0085】
本発明は更に式(XII)の化合物を目的とし、
【0086】
【化39】

式中、−C(O)OR0
【0087】
【化40】

は窒素保護基であり、かつ式中、a、R4、及びR1は本明細書で定義されたとおりである。一実施形態において、本発明は、式(XII−S)の化合物
【0088】
【化41】

(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)を目的とする。好ましくは、−C(O)OR0は窒素保護基であり、R0は、アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニルからなる群から選択される。より好ましくは、R0はC1〜4アルキル(好ましくはt−ブチル)、ベンジル、p−メトキシベンジル、フェニルエチル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される。より好ましくは、R0はC1〜4アルキル(好ましくはt−ブチル)、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される。なおより好ましくは、R0はt−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される。
【0089】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「ハロゲン」は塩素、臭素、フッ素、及びヨウ素を意味する。
【0090】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「アルキル」は、単独で又は置換基の一部として使用されるいずれの際にも、直鎖及び分枝鎖を含む。例えば、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、及び同様物を含む。特に断りがない限り、「低級」は、アルキルとともに使用される場合、1〜4個の炭素原子の炭素鎖構成を意味する。
【0091】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、「アルコキシ」は、上記の直鎖又は分枝鎖アルキル基の酸素エーテル基を示すものとする。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ヘキシルオキシなど。
【0092】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、「アリール」は、フェニル、ナフチルなどであり好ましくはフェニルのような未置換のカルボキシル(carbocylic)基を持つ芳香族基を指すものとする。
【0093】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、「アラルキル」は、フェニル、ナフチルなどのようなアリール基で置換された任意の低級アルキル基を意味するものとする。例えば、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ナフチルメチルなどであり、好ましくはベンジルである。
【0094】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「シクロアルキル」は、任意の安定な一環式、二環式、又は多環式の飽和環系、好ましくは一環式又は二環式の飽和環系、より好ましくは一環式の飽和環系を意味するものとする。好適な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0095】
本明細書で使用するとき、表記「*」は、立体中心の存在を示すものとする。
【0096】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「鏡像異性的に濃縮」は、1つの立体中心を有する化合物の説明として用いられるとき、化合物の1つの立体構成が、化合物の対向する立体構成より多くの量で存在することを意味する。好ましくは、化合物が鏡像異性的に濃縮と称されるとき、化合物の望ましい鏡像異性体は、少なくとも約75% ee、より好ましくは少なくとも85% ee、より好ましくは少なくとも90% ee、より好ましくは少なくとも95% ee、より好ましくは少なくとも98% ee、最も好ましくは少なくとも99% eeの鏡像異性体過剰率で存在する。
【0097】
本明細書で使用されるとき、特に断りがない限り、用語「窒素保護基」は、アミン、アミド、スルファミド、又はスルファノミド窒素の保護基として作用できる任意のエステル基を意味するものとする。好適な例としては、アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、窒素保護基は、式−C(O)OR0のものである場合があり、式中、R0はC1〜4アルキル(好ましくはt−ブチル)、ベンジル、p−メトキシベンジル、フェニルエチル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル、9−フルオレニルメチルなどであり、式中、任意のR0基が更に置換される場合がある。
【0098】
明細書、特にスキーム及び実施例で使用される略語は、以下のとおりである。
【0099】
【表2】

【0100】
本明細書で使用するとき、特に断りのない限り、用語「癲癇及び関連傷害」は、被験体(好ましくはヒトの成人、小児、又は乳児)が1回以上の発作及び/又は振戦を経験する任意の障害を意味する。好適な例としては、癲癇(局所関連癲癇、全身癲癇、全身化及び局所的発作の両方が起こる癲癇などが挙げられるが、これらに限定されない)、疾患又は状態の合併としての発作(脳障害、フェニルケトン尿、若年性ゴーシェ病、ルントボルク進行性間代性筋痙攣癲癇、脳卒中、頭部外傷、ストレス、ホルモン変化、薬物使用又は離脱、アルコール使用又は離脱、睡眠遮断などに伴う発作など)、本態性振戦、むずむず足症候群などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、障害は、癲癇(型、根本にある原因、又は起源にかかわらず)、本態性振戦、又はむずむず足症候群から選択され、より好ましくは、障害は癲癇(型、根本にある原因又は起源にかかわらず)又は本態性振戦である。
【0101】
本明細書で使用するとき、用語「患者」は、治療、観察、若しくは実験の対象であるか又はこれらの対象であった、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
【0102】
本明細書で使用するとき、用語「治療上の有効量」は、研究者、獣医、医師、又は他の臨床医により求められている、処置されている疾病又は疾患の症状の緩和を含む、組織系、動物、又はヒト内で生体学的反応又は医薬反応を引き出す活性化合物又は薬学的薬剤の量を意味する。
【0103】
本明細書で使用するとき、用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含む製品、並びに特定の量の特定の成分の組み合わせから直接的又は間接的に得られる任意の製品を包含することを意図する。
【0104】
当業者は、本明細書及び請求項の反応工程が、特に断りがない限り、好適な条件下(例えば、温度、圧力、適切な溶媒及び/又は反応物質とともに)で既知の方法により行われて所望の製品を提供することを、理解するであろう。用語「好適な条件」は、反応工程が適切な条件下(例えば温度、圧力、適切な溶媒及び/又は反応物質とともに)で既知の方法により行われて所望の製品を提供することを意味するものとする。
【0105】
また、当業者は、本明細書に提示した明細及び請求項において、試薬又は試薬クラス/タイプ(例えば、塩基、溶媒など)がプロセスの複数の工程で繰り返される場合、個々の試薬はそれぞれの反応工程のために独立して選択されるものであり、かつ、互いに同じであっても異なっていてもよいことを理解するであろう。例えば、プロセスの2つの工程が、試薬として有機又は無機塩基を挙げている場合、第1工程に関して選択される有機又は無機塩基は、第2工程の有機又は無機塩基と同一でも異なっていてもよい。
【0106】
より簡潔な説明を提供するために、本明細書に記載する量的表現の一部は、用語「約」で修飾しない。用語「約」が明確に用いられていようといまいと、本明細書に記載する全ての量はその実際値を指すことを意味し、またこのような値の実験及び/又は測定条件による近似値を含む、当該技術分野における通常の技量に基づいて合理的に推測されるようなこのような値の近似値を指すことも意味する。
【0107】
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「非プロトン性溶媒」は、プロトンを生成しない任意の溶媒を意味するものとする。好適な例にはDMF、ジオキサン、THF、アセトニトリル、ピリジン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、MTBE、トルエンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0108】
本明細書で使用されるように、特に指摘がない限り、用語「脱離基」は、置換又は変位反応中に離脱する帯電又は非帯電の原子又は基を意味するものとする。好適な例には、Br、Cl、I、メシラート、トシレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0109】
本明細書で使用するとき、特に指摘がない限り、用語「窒素保護基」は、窒素原子に結合してその窒素原子が反応に参加することから保護することができ、また反応後に容易に除去できる基を意味するものとする。好適な窒素保護基としては、カルバメート−式−C(O)OR(式中、Rは、例えばメチル、エチル、t−ブチル、ベンジル、フェニルエチル、p−メトキシベンジル、9−フルオレニルメチルなど、CH2=CH−CH2など)の基、アミド−式−C(O)−R’(式中、R’は、例えばメチル、フェニル、トリフルオロメチルなど)の基、N−スルホニル誘導体−式−SO2−R”(式中、R”は、例えば、ベンジル、トリル、フェニル、トリフルオロメチル、2,2,5,7,8−ペンタミチルクロマン−6−イル−、2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンなど)の基が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な窒素保護基は、T.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1991などに記載されている。
【0110】
本発明による化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、結果としてそれらはエナンチオマーとして存在し得る。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、それらは更にジアステレオマーとして存在し得る。すべてのそのような異性体及びその混合物が本発明の範囲に包含される。好ましくは、化合物が鏡像異性体として存在する場合、鏡像異性体は約80%以上の鏡像異性体過剰率で、より好ましくは約90%以上の鏡像異性体過剰率で、更により好ましくは約95%以上の鏡像異性体過剰率で、更により好ましくは約98%以上の鏡像異性体過剰率で、最も好ましくは約99%以上の鏡像異性体過剰率で存在する。同様に、化合物がジアステレオマーとして存在する場合、ジアステレオマーは約80%以上のジアステレオマー過剰率で、より好ましくは約90%以上のジアステレオマー過剰率で、更により好ましくは約95%以上のジアステレオマー過剰率で、更により好ましくは約98%以上のジアステレオマー過剰率で、最も好ましくは約99%以上のジアステレオマー過剰率で存在する。
【0111】
更に、本発明の化合物のいくつかの結晶形態は多形体として存在することができ、そのようなものは、本発明に含まれることが意図される。加えて、本発明のいくつかの化合物は、水との溶媒和物(すなわち、水和物)又は通常の有機溶媒との溶媒和物を形成することができ、そのような溶媒和物も、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
【0112】
当業者は、本発明の反応工程を、様々な溶媒又は溶媒系中で行うことができ、この反応工程はまた、適切な溶媒又は溶媒系の混合物中でも行うことができることを認識するであろう。
【0113】
本発明による化合物を製造する方法により立体異性体の混合物が生じる場合、これらの異性体は、分取クロマトグラフィーのような従来の技術により分離することができる。化合物はラセミ体で調製されてもよく、又は個々のエナンチオマーがエナンチオ選択的合成若しくは分解のいずれかにより調製されてもよい。化合物は、例えば標準的な技術、例えば(−)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸及び/又は(+)−ジ−p−トルオイル−L−酒石酸などの光学的に活性な酸とともに塩を形成することによりジアステレオマー対を形成した後、分別結晶化及び遊離塩基の再生を行ってそれらの成分であるエナンチオマーに分解することができる。化合物は、ジアステレオマーエステル又はアミドの形成、及びその後のクロマトグラフ分離及びキラル補助基の除去により分解することもできる。代替的に、化合物は、キラルHPLCカラムを使用して分解されてもよい。
【0114】
本発明の化合物の任意の調製プロセス中、関与する任意の分子の感応性基又は反応性基を保護することが必要かつ/又は望ましい場合がある。これは、次に記載されているような従来の保護基によって達成できる。Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973、及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1991に記載されている場合がある。保護基は、当該技術分野において既知の方法を用いて、都合のよいその後の段階で除去してよい。
【0115】
薬剤で使用するために、本発明の化合物の塩は非毒性の「製薬上許容され得る塩」を指す。しかし他の塩も本発明の化合物又はそれらの製薬上許容され得る塩の調製に有用である場合がある。好適な、製薬上許容できるこれらの化合物の塩は酸添加塩を含み、これらは例えば、化合物の溶液を、NaOH、KOH、NaH、水酸化塩素(chloline hydroxide)のような、製薬上許容できる塩基(好ましくは強塩基)の溶液と混合することによって形成することができる。
【0116】
本発明は、式(I)の化合物の調製プロセスを目的とする。式(IA)の化合物(式中、R1が水素である式(I)の化合物)は、下のスキーム1により詳細に述べるように調整することができる。
【0117】
【化42】

【0118】
したがって、好適に置換された式(X)の化合物、既知の化合物、又は既知の方法によって調整された化合物を、例えば、好適に置換された式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は、好適に選択される窒素保護基、例えばアルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニルなどであり、例えば、式中、R0はC1〜4アルキル(好ましくはt−ブチル)、ベンジル、p−メトキシベンジル、フェニルエチル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル、9−フルオレニルメチルなどであり、式中、任意のR0基は更に置換されるか、既知の化合物であるか、又は既知の方法によって調整された化合物である場合がある)と、
有機又は無機塩基(この有機又は無機塩基は式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない)、好ましくは有機塩基、より好ましくはDIPEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジンなどであり好ましくはピリジンのような三級アミン塩基の存在下で(この塩基は好ましくは約1モル当量より多くの量で、より好ましくはこの塩基が約1.1〜約3.0モル当量の範囲の量で、最も好ましくはこの塩基が約2.0モル当量で存在する)、DMF、THF、アセトニトリルなどであり好ましくはアセトニトリルのような非プロトン性有機溶媒中で、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、反応させて、式(XII)の対応する化合物を得る。
【0119】
式(XII)の化合物を既知の方法に従って脱保護して、対応する式(IA)の化合物を得る。例えば、式(XII)の化合物を酸と反応させること、又は式(XII)の化合物を水素又は水素源と反応させることによる。好ましくは、窒素保護基(−C(O)OR0)がBOCである場合、式(XII)の化合物は、TFA、HClなどのような酸と、THF、エチルアセテートなどのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。あるいは、窒素保護基(−C(O)OR0)がベンジルの場合、式(XII)の化合物は、水素、又は水素ガスのような水素源と、Pd/Cのような触媒の存在下で、69kPa(10psi)〜約414kPa(60psi)の範囲の圧力で、エタノール、メタノール、トルエン、酢酸などのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。あるいは、窒素保護基(−C(O)OR0)が9−フルオレニルメチルである場合、式(XII)の化合物は、ピペリジン、モルホリンなどのようなアミン塩基のような塩基と、DMFなどのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。
【0120】
式(IB)の化合物(R1が低級アルキルからなる群から選択される式(I)の化合物)は、下のスキーム2に記載したプロセスによって調製することができる。
【0121】
【化43】

【0122】
したがって、上記スキーム1のように調製された、好適に置換された式(XII)の化合物は、好適に選択された式(XV)の化合物、アルキルハライド、又はアルキルスルホネート(式中、Qは、Cl、Br、I、−O−SO2−CH3(メシレート)、−O−SO2−CF3(トリフレート)、−O−SO2−トリル(トシレート)などのような脱離基である)と、K2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、ピリジン、DIPEA、TEAなどのような有機又は無機塩基、好ましくは三級アミン塩基、より好ましくはピリジンの存在下で、THF、アセトニトリル、DMFなどのような有機溶媒中で、好ましくは約0℃〜約50℃の範囲の温度で、反応して、式(XVI)に対応する化合物をもたらす。
【0123】
式(XVI)の化合物を既知の方法に従って脱保護して、式(IB)に対応する化合物を得る。例えば、式(XVI)の化合物を酸と反応させること、又は式(XVI)の化合物を水素又は水素源と反応させることによる。好ましくは、窒素保護基(−C(O)OR0)がBOCである場合、式(XVI)の化合物は、TFA、HClなどのような酸と、THF、エチルアセテートなどのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。あるいは、窒素保護基(−C(O)OR0)がベンジルの場合、式(XVI)の化合物は、水素、又は水素ガスのような水素源と、Pd/Cのような触媒の存在下で、69kPa(10psi)〜約414kPa(60psi)の範囲の圧力で、エタノール、メタノール、トルエン、酢酸などのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。あるいは、窒素保護基(−C(O)OR0)が9−フルオレニルメチルである場合、式(XVI)の化合物は、ピペリジン、モルホリンなどのようなアミン塩基のような塩基と、DMFなどのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。
【0124】
式(I)の化合物は、例えばろ過、溶媒蒸発など既知の方法により単離される。好ましくは、式(I)の化合物は、例えば、水、トルエンなどであり好ましくはトルエンのような好適な溶媒からの再結晶によって、既知の方法により更に精製される。
【0125】
一実施形態において、本発明は、以下のスキーム3に概要を述べるような、式(I−S)の化合物の調製プロセスを目的とする。
【0126】
【化44】

【0127】
したがって、既知の化合物であるC−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イル)−メチルアミドとしても知られる好適に置換された式(X−S)の化合物(式中、−C(O)OR0は、好適に選択される窒素保護基、例えばアルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニルなどであり、例えば、式中、R0はC1〜4アルキル(好ましくはt−ブチル)、ベンジル、p−メトキシベンジル、フェニルエチル、フェニル、ナフチル、シクロアルキル、9−フルオレニルメチルなどであり、式中、任意のR0基が更に置換され得る)、既知の化合物、又は既知の方法によって調製された化合物を、
有機又は無機塩基(この有機又は無機塩基は式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない)、好ましくは有機塩基、より好ましくはDIPEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジンなどであり好ましくはピリジンのような三級アミン塩基の存在下で(この塩基は好ましくは約1モル当量より多くの量で、より好ましくはこの塩基は約1.1〜約3.0モル当量の範囲の量で、もっとも好ましくはこの塩基は約2.0モル当量で存在する)、DMF、THF、アセトニトリルなどであり好ましくはアセトニトリルのような非プロトン性有機溶媒中で、約0℃〜約50℃の範囲の温度で、式(XII−S)の対応する化合物を得る。
【0128】
式(XII−S)の化合物を既知の方法に従って脱保護して、式(I−S)に対応する化合物をもたらす。例えば、式(XII−S)の化合物を酸と反応させること、又は式(XII−S)の化合物を水素又は水素源と反応させることによる。好ましくは、窒素保護基(−C(O)OR0)がBOCである場合、式(XII−S)の化合物は、TFA、HClなどのような酸と、THF、エチルアセテートなどのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。あるいは、窒素保護基(−C(O)OR0)がベンジルの場合、式(XII−S)の化合物は、水素、又は水素ガスのような水素源と、Pd/Cのような触媒の存在下で、69kPa(10psi)〜約414kPa(60psi)の範囲の圧力で、エタノール、メタノール、トルエン、酢酸などのような有機溶媒中で、反応されて、脱保護される。あるいは、窒素保護基(−C(O)OR0)が9−フルオレニルメチルである場合、式(XII−S)の化合物は、ピペリジン、モルホリンなどのようなアミン塩基のような塩基と、DMFなどのような有機溶媒中で反応されて、脱保護される。
【0129】
式(I−S)の化合物は、例えばろ過などの既知の方法により単離される。好ましくは、式(I−S)の化合物は、例えば、水、トルエンなどであり好ましくはトルエンのような好適な溶媒からの再結晶によって、既知の方法により更に精製される。
【0130】
式(XI)の化合物は、既知の化合物又は既知の方法に従って調製することができる化合物である。例えば、式(XI)の化合物は、以下のスキーム4に概説されるようなプロセスに従って調製することができる。
【0131】
【化45】

【0132】
したがって、好適に置換された式(XIII)の化合物、既知の化合物、又は既知の方法によって調製された化合物は、好適に選択されたアルコール、式(XIV)の化合物(式(XIV)の化合物は、好ましくは、約1モル当量で存在する)と、ニートで、又はアセトニトリル、エチルアセテート、トルエンなどのような非プロトン性有機溶媒中で(ただし、式(XIII)の化合物及び式(XIV)の化合物がその溶媒中で少なくとも部分的に溶解できること、及びその溶媒に対して非反応性であることを条件とする)、好ましくは約0℃〜ほぼ室温の範囲の温度で、反応されて、式(XI)に対応する化合物をもたらす。
【0133】
0がt−ブチルである式(XI−S)の化合物は、スキーム5に概説されるプロセスに従って調製することができる。
【0134】
【化46】

【0135】
したがって、既知の化合物イソシアナチドスルフリルクロライド(isocyanatidosulfuryl chloride)を既知の化合物t−ブタノール(このt−ブタノールは約1モル当量で存在する)と、ニートで又はアセトニトリル、エチルアセテート、トルエンなどのような非プロトン性有機溶媒中で(ただし、式(XIII)の化合物及び式(XIV)の化合物がその溶媒中で少なくとも部分的に溶解できること、及びその溶媒に対して非反応性であることを条件とする)、好ましくはニートで又はアセトニトリル中で、好ましくは約0℃〜ほぼ室温の範囲の温度で、より好ましくは約0℃の温度で反応して、[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−スルファモイルクロライドとしても知られる、式(XI−S)に対応する化合物をもたらす。
【0136】
本発明は更に式(I−S)の化合物の結晶形態を目的とする。式(I−S)の化合物の結晶形態は、それらの粉末X線回折(PXRD)スペクトルを特徴とすることができる。
【0137】
一実施形態では、式(I−S)の化合物の結晶形態は、それに対応するPXRDピークを特徴とすることができ、これらのピークは、約10%の相対強度以上の相対強度を有し、好ましくは、これらのピークは約25%以上の相対強度を有する。
【0138】
一実施形態では、式(I−S)の化合物の結晶形態は、それに対応するPXRDピークを特徴とすることができ、これらのピークは位置(°2θ)、格子間隔(Å)及び相対強度(%)によって画定される。別の実施形態では、式(I−S)の化合物の結晶形態は、それに対応するPXRDピークを特徴とすることができ、これらのピークは位置(°2θ)及び格子間隔(Å)によって画定される。
【0139】
粉末XRDスペクトルは、図1に示すように、式(I−S)の化合物の結晶形態(I−SA)の代表的サンプルで測定し、下表2に記載されている特徴的ピークを有する。PXRDスペクトルは、X−Celerator検出器、スキャンフォーム3〜35°2θ、ステップサイズ0.0165°2θ、10.16秒/ステップ、有効スキャン速度0.2067°/秒、機器電圧45kV及び電流設定40mAを使用して測定した。
【0140】
【表3】

【0141】
本発明は、更に、製薬学的に許容され得る担体とともに、本明細書に記載の任意の方法に従って調製する1つ以上の化合物を含有する医薬組成物を含む。活性成分として本明細書に記載した本発明の化合物の1つ以上を含有する医薬組成物は、従来の医薬品配合技術に従って、化合物(単数又は複数)を医薬担体とよく混合することによって製造できる。担体は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口)に応じて様々な形態をとってよい。したがって、懸濁剤、エリキシル剤及び液剤のような液体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存剤、安定剤、着色剤などが挙げられ、散剤、カプセル剤及び錠剤のような固体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、デンプン、糖、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などが挙げられる。固体経口製剤は、糖のような物質でコーティングされてもよく、又は主要な吸収部位を調節するために腸溶コーティングされていてもよい。非経口投与では、担体は通常、滅菌水からなり、溶解度の上昇又は保存のために他の成分を添加してもよい。注入用の懸濁液又は溶液も、水性担体を適切な添加剤とともに用いて製造することができる。
【0142】
本発明の医薬組成物を製造するために、活性成分としての1つ以上の本発明の化合物を、従来の医薬品配合技術に従って、医薬担体とともにしっかりと混合するが、この担体は、例えば経口又は筋内内のような非経口投与に望ましい製剤の形態に応じて様々な形態をとることができる。経口剤形における組成物の製造には、任意の通常の医薬媒体を用いることができる。したがって、例えば、懸濁剤、エリキシル剤及び液剤のような液体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存剤、着色剤などが挙げられ、散剤、カプセル剤、カプレット剤、ジェルキャップ、及び錠剤のような固体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、デンプン、糖、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などが挙げられる。投与が容易であるため、錠剤及びカプセル剤は最も有利な経口投薬量単位形態であり、その場合、固体医薬担体が明らかに使用される。場合により、錠剤は、標準的な技術により、糖コーティング又は腸溶コーティングされてよい。非経口の場合、担体は、通常、滅菌水を含むが、例えば、溶解性を助けるなどの目的のため又は保存のために、他の成分を含んでよい。注入用の懸濁液も調製することができ、その場合、適切な液体担体、懸濁化剤などを使用することができる。本明細書の医薬組成物には、投与量単位、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、注射液、茶さじ一杯などにつき、上述した有効投薬量を送達するのに必要な活性成分の量が含まれる。本明細書の医薬組成物は、投薬量単位、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、注射液、坐薬、茶さじ一杯などを、約1〜1000mg/kg/日、又は約0.01〜300mg/kg/日、又はその中の任意の範囲、好ましくは約0.5〜100mg/kg/日、又はその中の任意の範囲、より好ましくは約1.0〜25.0mg/kg/日、又はその中の任意の範囲の投薬量で与えることができる。しかしながら、投薬量は患者の要求量、治療される状態の重症度及び採用される化合物に応じて変化してもよい。連日投与又は周期後投与のいずれを用いてもよい。
【0143】
好ましくは、これらの組成物は、経口、非経口、鼻腔内、舌下若しくは直腸投与、又は吸入若しくは吹送による投与のための、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒、無菌非経口溶液又は懸濁液、定量エアゾール又は液体噴霧剤、ドロップ、アンプル、自動注入装置又は坐薬のような単位剤形である。あるいは、組成物は、週1回又は月1回投与に好適な形態で存在することができ、例えば、デカン酸塩のような活性化合物の不溶性塩は、筋肉内注入のためのデポー製剤を提供するよう適合され得る。錠剤のような固体組成物の調製に関しては、主要活性成分を、医薬担体、例えば、トウモロコシデンプン、乳糖、ショ糖、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、又はゴムのような従来の錠剤化成分、及び他の医薬希釈剤、例えば水と混合して、本発明の化合物又はその製薬上許容できる塩の均質混合物を含む固体予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物を均質と称するとき、これは、活性成分が組成物全体にむらなく分散し、その結果、組成物は同等に効果的な、錠剤、丸剤及びカプセル剤のような剤形に容易に分割できることを意味する。この固体予備配合組成物は、次に0.1〜約500mgの本発明の活性成分を含む、上述した種類の単位剤形に分割される。新規な組成物の錠剤又は丸剤は、長期間作用するという利点を付与する剤形を提供するためにコーティングすることができる、又は別の方法で配合することができる。例えば、錠剤又は丸剤は、内側投与成分及び外側投与成分を含むことができ、後者は前者の外被の形態である。2つの成分は、胃での崩壊を阻止し、また内側成分を無傷で十二指腸内まで通過させる、又は放出を遅延させることができる腸溶性の層によって分離されることができる。このような腸溶性層又はコーティングには様々な材料を使用することができ、そのような材料としては、セラック、セチルアルコール及び酢酸セルロースのような材料を伴う多数のポリマー酸が挙げられる。
【0144】
経口投与又は注入投与用に本発明の新規組成物を組み込み得る液体形態としては、水性液剤、好適に香味付けされたシロップ剤、水性又は油性懸濁剤、及び綿実油、ゴマ油、ヤシ油又はピーナッツ油のような食用油を含む香味付けされたエマルション、並びにエリキシル剤及び同様の医薬賦形剤が挙げられる。水性懸濁剤のための好適な分散剤又は懸濁化剤としては、合成及び天然ゴム、例えばトラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニル−ピロリドン又はゼラチンが挙げられる。
【0145】
本発明で記載する癲癇又は関連障害の処置法は、本明細書で定義する任意の化合物及び製薬上許容され得る担体を含む製薬学的組成物を使用して行うこともできる。医薬組成物は、約0.1mg〜1000mgの化合物、好ましくは約50〜500mg又はその任意の範囲の化合物を含んでもよく、選択される投与形態に好適な任意の形態に構成することができる。担体は、結合剤、懸濁化剤、滑沢剤、着香剤、甘味剤、保存剤、染料、及びコーティングが挙げられるがこれらに限定されない必要かつ不活性な医薬賦形剤を含む。経口投与用に好適な組成物としては、丸剤、錠剤、カプレット剤、カプセル剤(それぞれ、迅速放出、時限放出及び持続放出製剤を含む)、顆粒、及び散剤のような固体形、並びに液剤、シロップ剤、エリキシル剤、及び縣濁剤のような液体形が挙げられる。非経口投与用に有用な形態としては、滅菌液剤、エマルション及び懸濁液が挙げられる。
【0146】
有利なことに、本発明の化合物は、1回に1日量を投与してもよく、又は全1日量を1日2回、3回又は4回に分割して投与してもよい。更に、本発明のための化合物は、当業者に周知の、好適な鼻腔内賦形剤の局所使用による経鼻投与形態で、又は経皮皮膚貼付剤を介して投与してもよい。経皮送達系の形態で投与するために、投薬量の投与は、勿論、投薬レジメン全体にわたって断続的ではなく連続的となるであろう。
【0147】
例えば、錠剤又はカプセル剤の形態での経口投与のために、活性薬物成分をエタノール、グリセロール、水などのような、経口、非毒性、製薬学的に許容され得る不活性担体と組み合わせることができる。更に、場合によって又は必要であれば、好適な結合剤、滑沢剤、崩壊剤及び着色剤を混合物中に組み込むこともできる。好適な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、ブドウ糖若しくはβ−乳糖などの天然糖、トウモロコシ甘味剤、アカシア、トラガカントのような天然及び合成ゴム、又はオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0148】
液体は、合成及び天然ゴム、例えば、トラガカント、アカシア、メチル−セルロースなどのような好適に香味付けされた懸濁化剤又は分散剤の形態をとる。非経口投与のためには、滅菌懸濁液及び溶液が望ましい。静脈内投与が望ましいとき、好適な保存剤を一般に含有する等張製剤を用いる。
【0149】
本発明の医薬組成物を調製するには、活性成分としての式(I)の化合物を、従来の医薬配合技術に従って、医薬担体とともに緊密に混合するのだが、その担体は、投与(例えば、経口又は非経口)に所望される製剤の形態に応じて、非常に様々な形態をとることができる。製薬学的に許容され得る好適な担体は、当技術分野にて周知である。これらの製薬学的に許容され得る担体のいくつかの説明は、American Pharmaceutical Association及びPharmaceutical Society of Great Britain出版の「Handbook of Pharmaceutical Excipients」に見出すことができる。
【0150】
医薬組成物を配合する方法は、例えば、Marcel Dekker,Inc出版の、Liebermanら編、「Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets」、第2版、改訂及びExpanded、第1〜3巻、Avisら編、「Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications」、第1〜2巻、及びLiebermanら編、「Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems」、第1〜2巻のような多数の刊行物に記載されている。
【0151】
本発明の化合物は、癲癇又は関連する障害疾患の治療が必要なときにはいつでも、任意の前述の組成物で、当技術分野にて確立された投薬レジメンに従って投与することができる。
【0152】
製品の1日量は、ヒト成人につき1日あたり0.01〜10,000mg/kgの幅広い範囲で変動し得る。経口投与用に、組成物は、処置されるべき患者の用量の症状による調整のために、好ましくは0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、200、250、及び500ミリグラムの活性成分を含む錠剤形態で提供される。薬物の有効量は、通常、1日当たり約0.01mg/kg体重〜約300mg/kg体重、又はその中の任意の範囲の用量レベルで供給される。好ましくは、範囲は、約0.5〜約100.0mg/kg体重/日又はその中の任意の範囲であり、より好ましくは約1.0〜約25.0mg/kg体重/日又はその中の任意の範囲である。化合物は、1日当たり1〜4回のレジメンで投与され得る。
【0153】
投与すべき最適用量は、当業者により容易に決定することができ、また使用される特定の化合物、投与モード、製剤の強度、投与モード、及び疾病症状の進行により変動するであろう。更に、患者の年齢、体重、食事、及び投与時間を含む、治療する具体的な患者と関連する因子が、投薬量を調整する必要性をもたらす。
【0154】
当業者は、好適な、既知の及び一般に認められた細胞及び/又は動物モデルを使用したインビボ及びインビトロの両方での試験により、試験化合物の所定の疾患を処置又は予防する能力を予測できることを認識するであろう。
【0155】
当業者は、健康な患者及び/又は所定の疾患に罹患している患者におけるファースト・イン・ヒューマン(first-in-human)試験、投与量決定試験、及び有効性試験を含むヒト臨床試験が、臨床及び医療分野で周知の方法に従って完了し得ることを更に認識するであろう。
【0156】
以下の実施例は、本発明の理解を補助するために記載され、以下の特許請求の範囲に記載される本発明を如何様にも限定することを意図するものではなく、また解釈されるべきではない。
【0157】
以下の実施例において、いくつかの合成生成物は、残留物として単離されたものとして列挙されている。当業者は、用語「残留物」が、生成物が単離された物理的状態を限定するものではなく、例えば、固体、油、発泡体、ゴム、シロップなどを含み得ることを理解するであろう。
【実施例】
【0158】
(実施例1)
(R)−トルエン−4−スルホン酸6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イルメチルエステル
【0159】
【化47】

【0160】
5Lの三口丸底フラスコ(還流凝縮器、窒素出口、機械的攪拌器、窒素出口、オーバーヘッド攪拌器、加熱マントル、及び温度制御装置を備えるもの)に、6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イル)−メタノール(176g、877.28ミリモル)、テトラヒドロフラン(2L)、4−ピリジンアミン、DMAP(25g、204.63ミリモル)、及びp−トルエンスルフォニルクロライド(1.05モル、200.70g)を充填した。次いで、反応混合物を40℃に温めた。追加分のDMAP(5g)及びp−トルエンスルフォニルクロライド(10g、52.45ミリモル)を添加し、反応を一晩続けた。出発原料の消費の際に、水(500mL)で反応を急冷し、得られた混合物をMTBE(1.2L)で抽出し、水(300mL、200mL)で洗浄し、次いで1N HCl洗浄(400mL、100mL)し、更に追加的に水洗浄(100mL)した後、重炭酸塩洗浄(100mL)した。有機層をNa2SO4(50g)及びシリカ(60g)にかぶせて乾燥した。得られた溶液をろ過し、濃縮して、表題の化合物を粘度のある油(thick oil)として得た。
【0161】
(実施例2)
2−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−イソインドリ−1,3−ジオン
【0162】
【化48】

【0163】
三口丸底フラスコ(窒素出口、電磁攪拌棒、加熱マントル、及び温度制御装置を備える)に、トルエン−4−スルホン酸6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イルメチルエステル(300g、845.52ミリモル)、ジメチルホルムアミド(330.00mL)、及びフタルイミドカリウム(1.10モル、203.59g)を充填した。得られたスラリーを100℃に温め、2時間熱した。次いで、反応混合物を氷浴で室温に冷却し、攪拌された氷/水混合液(1L)中にて急冷した。白色の固形物が、攪拌の際に生じた。室温で2時間後、固形物をろ過し、空気乾燥して、表題の化合物を黄白色(オフホワイト)の固形物として得た。
【0164】
(実施例3)
C−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]−ジオキシン−2−イル)−メチルアミン
【0165】
【化49】

【0166】
5Lの四口丸底フラスコ(窒素出口、還流凝縮器、オーバーヘッド攪拌器、加熱マントル、及び温度制御装置を備える)に、(S)−2−((6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン(242g、733.91ミリモル)、エタノール(2.6L)、及びヒドラジン(48g、1.50モル)を充填した。得られた混合物を還流させながら加熱した。7時間後、反応混合物を室温に冷却し、酸性になるまでHCl(2N)で処置し、得られた固形物をろ過して取り出した。ろ液を濃縮し、次いでMTBE(1L)及び水酸化ナトリウム(3N、200mL)を加えた。有機層を分離し、水(200mL)で洗浄後、食塩水(200mL)洗浄を行った。有機層を乾燥(Na2SO4)させ、ろ過し、濃縮して、表題の化合物を得た。
【0167】
(実施例4)
N−[[(2S)−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル]−N’−[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−スルファミド
【0168】
【化50】

【0169】
5Lの三口RBF(窒素出口、電磁攪拌棒、添加ファンネル、内部温度計、及び冷却槽を備える)に、C−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イル)−メチルアミン(135g、676.23ミリモル)、アセトニトリル(1000mL)、4−ピリジンアミン、DMAP(16.91ミリモル、2.07g)、及びピリジン(82.02mL、80.24g)を加えた。混合物を0℃に冷却後、Cl−SO2−NH−Boc(168g、779.01ミリモル)アセトニトリル溶液(50mL)を添加ファンネルから加えた。次いで、得られた混合物を室温まで温めた後、45℃(5時間)に加熱した。次いで、反応物に1N HClを加えて酸性になるまで急冷した。生成物をエチルアセテート(500mL)で抽出した。相分離後、有機層を3N NaOH(300mL)で処置し、次いで、氷浴で塩基性水性層を冷却し、水(20mL)及び2N HClで処置した。生成物をエチルアセテート(500mL)で抽出し、乾燥(Na2SO4)し、ろ過し、濃縮して、表題の化合物を明るい黄色の固形物として得た。
【0170】
(実施例5)
N−[[(2S)−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル]−スルファミド
【0171】
【化51】

【0172】
2Lの三口丸底フラスコ(250mLの添加ファンネル、窒素出口、オーバーヘッド攪拌器、加熱マントル、及び温度制御装置を備える)に、(S)−tert−ブチルN−((6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−2−イル)メチル)スルファモイルカルバメート(256g、540.61ミリモル)、及びエチルアセテート(409.60mL)を充填し、次いで、塩化水素(2.16モル、177.54mL)を添加した。得られた混合物を1時間、50℃に温め、次いで、室温に冷却した後、NaOH(2N、220mL)を添加して中和し、生成物をエチルアセテート(2×200mL)で抽出し、有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、相分離し、Na2SO4(20g)で乾燥し、ろ過し、濃縮して、粘度のある油(原油100g)を得た。
【0173】
この油を温水(750mL+200mL)中に取り込み、加温ろ過して、不溶性の油及びその他の不純物を除去した。得られた混合物を25℃に冷却し、得られた固形物をろ過し、乾燥して、表題の化合物を白色の固形物として得た。
【0174】
(実施例6)
[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]−スルファモイルクロライド
【0175】
【化52】

【0176】
100mLの三口RBF(窒素出口、添加ファンネル、温度センサー、及び氷浴を備える)に、クロロスルホニルイソシアネート(811.47ミリモル、70.76mL)及びアセトニトリル(50mL)を加えた。0℃に冷却した際に、t−ブチルアルコール(811.47ミリモル、77.08mL、60.15g)を、添加ファンネルから、アセトニトリル(50mL)中の溶液として添加し、一方、反応混合物の内部温度は10度未満に維持した。添加後、反応は完了したと判定した。反応混合物を濃縮して白色の発泡体(168g)にし、フィルターパッド上でヘプタン洗浄して、表題の化合物を得た。
【0177】
(実施例7)
N−[[(2S)−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル]−スルファミドのトルエン再結晶化
【0178】
【化53】

【0179】
N−[[(2S)−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル]メチル]−スルファミド(0.5g)を、加温したトルエン(5mL)中に溶解し、加温ろ過して不溶物を除去した後、徐々に室温まで冷却した。得られた固形物をろ過により回収し、ヘプタンで洗浄し、空気乾燥して、表題の化合物を結晶質の白色の固形物として得た。
【0180】
m.p.98℃。
【0181】
(実施例8)
液体製剤
例えば、実施例7のように調製された式(I−S)の化合物を既知の方法により処方して、下表3に記載されている成分で、それぞれ25mg及び100mgの液体製剤にした。
【0182】
【表4】

【0183】
実施例9−机上実施例
経口組成物の具体的な実施形態として、実施例7で調製した式(I−S)の化合物100mgを、十分な微粉乳糖とともに配合して、580〜590mgの合計量を得て、サイズOの硬質ゲルカプセル剤に充填した。
【0184】
上記の明細書は説明を目的として与えられる実施例とともに本発明の原理を教示するものであるが、本発明の実施には、以下の特許請求の範囲及びその同等物に含まれるすべての通常の変形、改作及び/又は修正が包含される点が理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IA)の化合物の調製プロセスであって、
【化1】

式中、
1は水素であり、
4は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
aは1〜2の整数であり、
【化2】

からなる群から選択され、
bは0〜4の整数であり、cは0〜2の整数であり、
各R5はハロゲン、低級アルキル、及びニトロからなる群から独立して選択され、

【化3】

のとき、aが1であることを条件とする)、
又はその製薬上許容され得る塩であり、
【化4】

式(X)の化合物を式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)と、有機又は無機塩基が式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない有機又は無機塩基の存在下で、非プロトン性の有機溶媒中で反応させて、式(XII)の対応する化合物を得る工程と、
【化5】

式(IA)に対応する化合物を得るために式(XII)の化合物を脱保護する工程と、を含む、プロセス。
【請求項2】
aが1、R4が水素、そして
【化6】

が2−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記有機又は無機塩基が、DIPEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリン、及びN−メチルピペリジンからなる群から選択される三級アミン塩基である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記有機又は無機塩基がピリジンである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記三級アミン塩基が約1.1〜約3.0モル当量の範囲内の量で存在する、請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記三級アミン塩基が約2.0モル当量で存在する、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記非プロトン性有機溶媒が、DMF、THF、及びアセトニトリルからなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記非プロトン性有機溶媒がアセトニトリルである、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
−C(O)OR0が、C1〜4アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、及びアラルキルオキシカルボニルからなる群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
−C(O)OR0が、低級アルキル、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
−C(O)OR0が−C(O)O−t−ブチルである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
式(XII)の化合物が、式(XII)の化合物を酸と反応することによって脱保護される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
式(XII)の化合物が、式(XII)の化合物を塩酸と反応することによって脱保護される、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
式(IB)の化合物の調製プロセスであって、
【化7】

式中、
1は低級アルキルからなる群から選択され、
4は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
aは1〜2の整数であり、
【化8】

からなる群から選択され、
bは0〜4の整数であり、cは0〜2の整数であり、
各R5はハロゲン、低級アルキル、及びニトロからなる群から独立して選択され、

【化9】

のとき、aが1であることを条件とする)、
又はその製薬上許容され得る塩であり、
【化10】

式(X)の化合物を式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)と、有機又は無機塩基が式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない有機又は無機塩基の存在下で、非プロトン性の有機溶媒中で反応させて、式(XII)の対応する化合物を得る工程と、
【化11】

式(XII)の化合物を式(XV)の化合物(式中、Qは脱離基である)と有機溶媒中で反応させて、式(XVI)に対応する化合物を得る工程と、
【化12】

式(IB)に対応する化合物を得るために式(XVI)の化合物を脱保護する工程と、を含む、プロセス。
【請求項15】
前記有機又は無機塩基が、DIPEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリン、及びN−メチルピペリジンからなる群から選択される三級アミンである、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記有機又は無機塩基がピリジンである、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記三級アミン塩基が約1.1〜約3.0モル当量の範囲内の量で存在する、請求項14に記載のプロセス。
【請求項18】
前記三級アミン塩基が約2.0モル当量で存在する、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
前記非プロトン性有機溶媒が、DMF、THF、及びアセトニトリルからなる群から選択される、請求項14に記載のプロセス。
【請求項20】
前記非プロトン性有機溶媒がアセトニトリルである、請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
−C(O)OR0が、C1〜4アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、及びアラルキルオキシカルボニルからなる群から選択される、請求項14に記載のプロセス。
【請求項22】
−C(O)OR0が、低級アルキル、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
−C(O)OR0が−C(O)O−t−ブチルである、請求項14に記載のプロセス。
【請求項24】
Qが、Cl、Br、I、−O−SO2−CH3、−O−SO2−CF3、−O−SO2−トリルからなる群から選択される、請求項14に記載のプロセス。
【請求項25】
式(XII)の化合物が、式(XII)の化合物を酸と反応することによって脱保護される、請求項14に記載のプロセス。
【請求項26】
式(XII)の化合物が、式(XII)の化合物を塩酸と反応することによって脱保護される、請求項25に記載のプロセス。
【請求項27】
式(I−S)の化合物、
【化13】

又は製薬上許容できるその塩の調製プロセスであって、
【化14】

式(X−S)の化合物を式(XI)の化合物(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)と、有機又は無機塩基が式(XI)の化合物のクロロ基と反応性でない有機又は無機塩基の存在下で、非プロトン性の有機溶媒中で反応させて、式(XII−S)の対応する化合物を得る工程と、
【化15】

式(I−S)に対応する化合物を得るために式(XII−S)の化合物を脱保護する工程と、を含む、プロセス。
【請求項28】
前記有機又は無機塩基が、DIPEA、TEA、ピリジン、N−メチルモルホリン、及びN−メチルピペリジンからなる群から選択される三級アミンである、請求項27に記載のプロセス。
【請求項29】
前記有機又は無機塩基がピリジンである、請求項27に記載のプロセス。
【請求項30】
前記三級アミン塩基が約1.1〜約3.0モル当量の範囲内の量で存在する、請求項28に記載のプロセス。
【請求項31】
前記三級アミン塩基が約2.0モル当量で存在する、請求項30に記載のプロセス。
【請求項32】
前記非プロトン性有機溶媒が、DMF、THF、及びアセトニトリルからなる群から選択される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項33】
前記非プロトン性有機溶媒がアセトニトリルである、請求項32に記載のプロセス。
【請求項34】
−C(O)OR0が、C1〜4アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、及びアラルキルオキシカルボニルからなる群から選択される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項35】
−C(O)OR0が、低級アルキル、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される、請求項34に記載のプロセス。
【請求項36】
−C(O)OR0が−C(O)O−t−ブチルである、請求項27に記載のプロセス。
【請求項37】
式(XII−S)の化合物が、式(XII−S)の化合物を酸と反応することによって脱保護される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項38】
式(XII−S)の化合物が、式(XII−S)の化合物を塩酸と反応することによって脱保護される、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
式(I−S)の化合物が、更に再結晶される、請求項27に記載のプロセス。
【請求項40】
式(I−S)の化合物が、水及びトルエンからなる群から選択される溶媒から再結晶される、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
式(XII)の化合物であって、
【化16】

式中、
−C(O)OR0は窒素保護基であり、
1は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
4は水素及び低級アルキルからなる群から選択され、
aは1〜2の整数であり、
【化17】

からなる群から選択され、
bは0〜4の整数であり、cは0〜2の整数であり、
各R5はハロゲン、低級アルキル、及びニトロからなる群から独立して選択され、
【化18】

のとき、aが1であることを条件とする、化合物。
【請求項42】
aが1、R4が水素、
【化19】

が2−(6−クロロ−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル)である、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
−C(O)OR0が、C1〜4アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、及びアラルキルオキシカルボニルからなる群から選択される、請求項41に記載の化合物。
【請求項44】
−C(O)OR0が、低級アルキル、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される、請求項43に記載のプロセス。
【請求項45】
−C(O)OR0が−C(O)O−t−ブチルである、請求項41に記載のプロセス。
【請求項46】
式(I−S)の化合物が、更に再結晶される、請求項39に記載のプロセス。
【請求項47】
(XII−S)の化合物であって、
【化20】

(式中、−C(O)OR0は窒素保護基である)である、化合物。
【請求項48】
−C(O)OR0が、C1〜4アルコキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、及びアラルキルオキシカルボニルからなる群から選択される、請求項47に記載の化合物。
【請求項49】
−C(O)OR0が、低級アルキル、ベンジル、p−メトキシベンジル、及び9−フルオレニルメチルからなる群から選択される、請求項47に記載のプロセス。
【請求項50】
−C(O)OR0が−C(O)O−t−ブチルである、請求項47に記載のプロセス。
【請求項51】
請求項1のプロセスによって調製される生成物。
【請求項52】
請求項27のプロセスによって調製される生成物。
【請求項53】
製薬上許容できる担体及び請求項52に記載の生成物を含む医薬組成物。
【請求項54】
請求項52に記載の生成物と製薬上許容できる担体とを混合することにより製造される医薬組成物。
【請求項55】
請求項52に記載の生成物と製薬上許容できる担体とを混合することを含む、医薬組成物を製造するプロセス。
【請求項56】
それを必要とする被験体に、治療的に有効な量の請求項52に記載の生成物を投与することを含む、癲癇又は関連する障害を治療する方法。
【請求項57】
前記障害が、癲癇である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
式(I−S)の化合物の結晶形態I−SA。
【化21】

【請求項59】
結晶形態I−SAが、次のように画定される位置及び格子間隔で以下の粉末X線回折ピークを有する、請求項58に記載の結晶形態I−SA、
【表1】


【図1】
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【公表番号】特表2011−515464(P2011−515464A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501761(P2011−501761)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2008/058233
【国際公開番号】WO2009/120191
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】