説明

ペリミジン系スクアリリウム色素、分散媒体、検知媒体及び画像形成材料

【課題】 色素自体は人間の目にほぼ不可視であり、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性を外部刺激により変化させることのできるペリミジン系スクアリリウム色素を提供すること。
【解決手段】 下記式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペリミジン系スクアリリウム色素、分散媒体、検知媒体及び画像形成材料に関する。
【背景技術】
【0002】
無機系の近赤外吸収材料に比べ、有機系の近赤外吸収材料は吸収係数の面で有利であり、分子種も圧倒的に多い。このような有機近赤外吸収色材としては、ナフタロシアニン色素やクロコニウム色素、シアニン色素などが知られている。
【0003】
下記特許文献1には、ジヒドロペリミジンスクアリリウム染料とそれを含む記録材料において、一定波長の赤外吸収性を持つジヒドロペリミジンスクアリリウム染料の分子構造が提案されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、光吸収特性の変化を起こすフォトクロミック材料が記載されている。このフォトクロミック材料は、光吸収特性の変化の前後において可視域に吸収を持つ。
【0005】
更に、下記特許文献3には、吸収波長が1550nm程度から1700nm程度に変化する、長波長での光吸収特性の変化を示す光学的記録媒体が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平10−36695号公報
【特許文献2】特開2005−82507号公報
【特許文献3】特開2004−264448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、色素自体は人間の目にほぼ不可視であり、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性を外部刺激により変化させることのできるペリミジン系スクアリリウム色素、それを用いた分散媒体、検知媒体及び画像形成材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、下記式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素にある。
【化1】



【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のペリミジン系スクアリリウム色素を含有する、分散媒体にある。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記ペリミジン系スクアリリウム色素をポリマー中に分散させてなる、請求項2記載の分散媒体にある。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の分散媒体を、紫外線が透過可能な保持部材に保持してなる、検知媒体にある。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のペリミジン系スクアリリウム色素を含有する、画像形成材料にある。
【0013】
請求項6に記載の発明は、電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷若しくはシルク印刷用インクである、請求項5に記載の画像形成材料にある。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、従来の外部刺激により光吸収特性が変化する色素が、不可視性を有していなかったり、CCDで検出可能な波長領域での光吸収特性の変化を生じ得なかったのに対し、色素自体は人間の目にほぼ不可視であり、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性を外部刺激により変化させることができるペリミジン系スクアリリウム色素を実現できる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、含有するペリミジン系スクアリリウム色素自体は人間の目にほぼ不可視であり、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性を外部刺激により変化させることができる分散媒体を実現できる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が奏されると共に、ポリマー中に分散させていない場合と比較して、安定した分散によって高効率の近赤外吸収が得られる分散媒体を実現できる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、紫外線に曝露したことを検知する検知媒体を実現できる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、含有するペリミジン系スクアリリウム色素自体は人間の目にほぼ不可視であり、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性を外部刺激により変化させることができる画像形成材料を実現できる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷若しくはシルク印刷用インクの各用途において、色素自体は人間の目にほぼ不可視であり、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性を外部刺激により変化させることができるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】
(ペリミジン系スクアリリウム色素)
本発明のペリミジン系スクアリリウム色素は、下記式(I)で表されるものである。
【0022】
【化2】



【0023】
上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、400nm以上750nm以下の可視光波長領域における吸光度が十分に低いため人間の目にはほぼ不可視であると言え、且つ、他の波長帯域に比べて安価なCCDでも検出できる850nm付近の赤外吸収特性が、紫外線等の外部刺激により変化する。ここで「人間の目にはほぼ不可視」とは、完全に人の目で認識できない状態のみを指すのではない。いわゆる不可視色材として、例えば印刷用の用紙にドットパターンを形成するような材料が知られているが、それらと同様、透明に近かったり、可視域における吸収が十分に少かったりすれば、「人間の目にほぼ不可視」の範囲に該当することとする。また、上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、赤外吸収特性変化の前後において不可視性が維持されるため、セキュリティ用途の使用後でも目に付いて視認されることがなく、隠蔽性が高い。
【0024】
上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、当初の赤外吸収特性は分子分散溶液中(THF(テトラヒドロフラン)溶液中)でλmaxが811nmであるが、例えば、紫外線(UV)(商品名:Mineralight UVGL−25、UVP社製、波長365nm、放射照度2mW/cm)を所定エネルギー量(0.84J/cm程度(7分間照射したエネルギー量))照射することにより、λmaxが850nmへと変化する。また、この波長変化は不可逆であり、一旦波長変化を起こした後は元に戻ることはない。この不可逆な波長変化は、一般式(I)中の四員環が紫外線照射により切断されるために生じるものであると推察される。この性質を利用すると、上記ペリミジン系スクアリリウム色素を、例えば、紫外線の検知媒体として用いることができる。
【0025】
上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、例えば以下の反応スキームに従って得ることができる。
【0026】
【化3】



【0027】
より具体的には、触媒の存在下で、1,8−ジアミノナフタレンと、シクロブタノンとを、溶媒中で共沸還流の条件で反応させることにより、ペリミジン中間体(a)を得ることができる((A−1)工程)。(A−1)工程に使用する触媒としては、p−トルエンスルホン酸一水和物、ベンゼンスルホン酸一水和物、4−クロロベンゼンスルホン酸水和物、ピリジン−3−スルホン酸、エタンスルホン酸、硫酸、硝酸、酢酸などが挙げられる。また、(A−1)工程に使用する溶媒としては、アルコール、芳香族炭化水素などが挙げられる。ペリミジン中間体(a)は高速カラムクロマトグラフィーまたは再結晶により精製することができる。
【0028】
次に、ペリミジン中間体(a)と、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(「スクアリン酸」又は「四角酸」とも呼ばれる。)とを、溶媒中で共沸還流の条件で反応させることにより、一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を得ることができる((A−2)工程)。(A−2)工程は、窒素ガス雰囲気で行うことが好ましい。
【0029】
(A−2)工程に使用する溶媒としては、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、 N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類を用いることができる。アルコール類は単独で使用してもよいが、芳香族炭化水素、エーテル類、ハロゲン化炭化水素またはアミド類などの溶媒はアルコール類溶媒と混合して使用することが好ましい。好ましい溶媒としては、具体的には、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−プロパノールとベンゼンの混合溶媒、1−プロパノールとトルエンの混合溶媒、1−プロパノールとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒、2−プロパノールとベンゼンの混合溶媒、2−プロパノールとトルエンの混合溶媒、2−プロパノールとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒、1−ブタノールとベンゼンの混合溶媒、1−ブタノールとトルエンの混合溶媒、1−ブタノールとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒、2−ブタノールとベンゼンの混合溶媒、2−ブタノールとトルエンの混合溶媒、2−ブタノールとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒が挙げられる。混合溶媒を使う場合、アルコール類溶媒の濃度は、1容量%以上とすることが好ましく、5容量%以上75容量%以下とすることが特に好ましい。
【0030】
また、(A−2)工程において、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオンに対するペリミジン中間体(a)のモル比(ペリミジン中間体(a)のモル数/3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオンのモル数)は、1以上4以下であることが好ましく、1.5以上3以下であることがより好ましい。当該モル比が1未満の場合には一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の収率が低下する傾向にあり、また、4を超えるとペリミジン中間体(a)の利用効率が悪くなって一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の分離・精製が困難となる傾向にある。
【0031】
また、(A−2)工程においては、脱水剤を用いると反応時間が短縮し、また、一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の収率が向上する傾向にある。脱水剤としては、ペリミジン中間体(a)及び3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオンと反応しないものであれば特に制限されないが、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリプロピル、オルト蟻酸トリブチルなどのオルト蟻酸エステル、モレキュラーシーブ等が好適である。
【0032】
(A−2)工程における反応温度は使用する溶媒の種類によって異なるが、反応液の温度は、60℃以上であることが好ましく、75℃以上であることが特に好ましい。例えば、1−ブタノールとトルエンの混合溶媒を用いる場合は、反応液の温度が75℃以上105℃以下であることが好ましい。
【0033】
また、(A−2)工程における反応時間は、溶媒の種類又は反応液の温度によって異なるが、例えば1−ブタノールとトルエンの混合溶媒を用いて反応液の温度を90℃以上105℃以下として反応させる場合、反応時間は2時間以上4時間以下であることが好ましい。
【0034】
(A−2)工程で生成した一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、溶媒洗浄、高速カラムクロマトグラフィーまたは再結晶により精製することができる。
【0035】
(分散媒体及び検知媒体)
本発明の分散媒体は、上記一般式(I)で表される本発明のペリミジン系スクアリリウム色素を含有するものである。本発明の分散媒体は、例えば、上記ペリミジン系スクアリリウム色素を溶媒に溶解又は分散させたものであってもよく、ポリマー中に分散させたものであってもよい。
【0036】
溶媒としては、上記ペリミジン系スクアリリウム色素を溶解又は分散できるものであれば特に制限されないが、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン等が挙げられる。
【0037】
ポリマーとしては、上記ペリミジン系スクアリリウム色素を分散できるものであれば特に制限されないが、例えば、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0038】
本発明の検知媒体は、上記本発明の分散媒体を、紫外線が透過可能な保持部材に保持してなるものであり、紫外線に曝露したことを検知するものである。
【0039】
図1は、本発明の検知媒体の一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す検知媒体10は、上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する分散媒体1を、紫外線が透過可能な保持部材2に保持(封入)してなるものである。上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、紫外線に晒されることで赤外吸収特性が変化し、一旦起った変化は不可逆である。そのため、検知媒体10は、例えば、未開封のものが開封されて外部の紫外線を含んだ光などに晒されたことを示すトレーサビリティ検知媒体として用いることができる。
【0040】
このとき、保持部材2に所定の紫外線吸収があるものを用いる場合、その紫外線吸収分を検知する場合の閾値として用いることができる。また、検知したい対象物に所定の包装等がある場合は、その包装媒体と上記保持部材2の紫外線吸収率を同じにすることで、検知したい対象物本体の紫外線吸収そのものの検知に用いることができる。検知したい対象が紫外線の影響を受け易い例えば薬品だったりする場合、通常は瓶やある種の包装・梱包材によって包装されており、実質量でどの程度の紫外線に晒されたかは、包装材の吸収分を差し引いて勘案しなければならない。この包装材等による吸収分を差し引くために、これと同じ吸収分を持つ保持部材2で検知体を包装すれば、計算しなくとも自動的に包装材の吸収分を差し引くことができる。
【0041】
図1に示した検知媒体10の具体的な態様としては、例えば、本発明のペリミジン系スクアリリウム色素を溶解した0.01質量%以上0.1質量%以下のTHF溶液を封入した薄膜状のガラスセルもしくは石英ガラスセルを分散媒体1とし、これを保持部材2としてのシール内に封入して検知媒体10とする。この検知媒体10を紫外線暴露検知シールとし、紫外線暴露があったかどうかを検知したい物体に貼付する。
【0042】
あるいは、本発明のペリミジン系スクアリリウム色素を0.01質量%以上0.1質量%以下の濃度でポリエステルもしくはスチレン−アクリル樹脂等のポリマー中に分散したものを分散媒体1とし、これを保持部材2としてのシール内に封入して検知媒体10とする。この検知媒体10を紫外線暴露検知シールとし、紫外線暴露があったかどうかを検知したい物体に貼付する。
【0043】
これらの検知媒体10を紫外線曝露を検知したい対象物に貼り付け、紫外線曝露テスト後に、赤外領域を測定可能な分光器で赤外吸収特性を測定する。検知媒体10が紫外線に所定エネルギー以上曝露していれば、赤外吸収波長のシフトを検知することができる。
【0044】
また、簡易的には、800nmに中心感度をもつCCDと、850nmに中心感度をもつCCDとの2つを用いてシフトの有無を検知したり、或いは830nm以下の低波長側の波長をカットした後に850nmに中心感度をもつCCDで検知して850nmへのシフトの有無を検知することでも変化を測定することができる。
【0045】
(画像形成材料)
本発明の画像形成材料は、上記一般式(I)で表される本発明のペリミジン系スクアリリウム色素を含有するものである。かかる画像形成材料は、上述した分散媒体及び検知媒体と同様に、紫外線に曝露したことを検知することができる。
【0046】
本実施形態に係る画像形成材料において、上記一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は粒子として含有されることが好ましい。一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素は、分子間相互作用が大きく、それらの粒子は結晶性が高いため、当該粒子を画像形成材料に含有させることによって、耐光性をより高めることができる。
【0047】
一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の粒子は、例えば、上述した(A−2)工程後の精製物をテトラヒドロフランに溶かして、その溶液を、注射器等を用いて、氷冷した蒸留水中に撹拌しながら注入して析出沈殿物を生成させ、その沈殿物を吸引濾過により濾取し、蒸留水で洗浄した後、真空乾燥することによって得ることができる。このとき、溶液中における一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の濃度、溶液の注入速度、蒸留水の量又は温度、撹拌速度等を調整することにより、得られる沈殿物の粒子径を所望の範囲内とすることができる。一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の粒子のメジアン径d50は、50nm以上300nm以下であることが好ましく、80nm以上150nm以下であることがより好ましい。メジアン径d50が50nm未満であると、色素粒子の耐光性が低下する傾向にあり、また、300nmを超えると近赤外吸収効率が低下し、色素粒子による散乱の影響が大きくなる傾向にある。
【0048】
本実施形態に係る画像形成材料は、後述するように一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素以外の成分を更に含有することができるが、十分な応答性や不可視性を持たせるために、一般式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が、画像形成材料の固形分全量を基準として、0.05質量%以上3質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上2質量%以下であることがより好ましい。
【0049】
本実施形態に係る画像形成材料の用途は特に制限されないが、電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、あるいは、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクなどの用途に好適である。
【0050】
本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、本実施形態に係る画像形成材料は、1成分現像剤として単独で用いても、あるいはキャリアと組み合わせた2成分現像剤として用いてもよい。キャリアとしては、公知のキャリアを用いることができる。例えば、芯材上に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。この樹脂被覆層には導電粉等が分散されていてもよい。
【0051】
また、本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は結着樹脂を含有することができる。使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も結着樹脂として使用することができる。
【0052】
また、本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、必要に応じて帯電制御剤、オフセット防止剤等を更に含有することができる。帯電制御剤としては正帯電用のものと負帯電用のものがあり、正帯電用には、第4級アンモニウム系化合物がある。また、負帯電用には、アルキルサリチル酸の金属錯体、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤等が挙げられる。オフセット防止剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等が用いられる。
【0053】
また、本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、流動性、粉体保存性の向上、摩擦帯電制御、転写性能、クリーニング性能向上等のために、無機粉粒子あるいは有機粒子を外添剤としてトナー表面に添加してもよい。無機粉粒子としては、公知のもの、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム等を挙げることができる。また目的に応じて無機粉粒子に公知の表面処理を施してもよい。また、有機粒子としては、フッ化ビニリデン、メチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート等を構成成分とする乳化重合体、あるいはソープフリー重合体等を挙げることができる。
【0054】
本実施形態に係る画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、本実施形態に係る画像形成材料は、水を含有する水性インクとしての態様をとることができる。また、本実施形態に係る画像形成材料は、インクの乾燥防止及び浸透性を向上させるために、水溶性の有機溶剤を更に含有することができる。水としては、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。また、有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、N−アルキルピロリドン類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等のグリコールエーテル類等が挙げられる。使用される有機溶媒は1種類でも2種類以上でもよい。有機溶媒は、吸湿性、保湿性、式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素の溶解度、浸透性、インクの粘度、氷点等を考慮して適宜選択される。インクジェットプリンター用インク中の有機溶媒の含有率は1質量%以上60質量%以下であることが好ましい。
【0055】
また、本実施形態に係る画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、インクジェットプリンターのシステムに要求される諸条件を満たすために、本実施形態に係る画像形成材料は、インクの成分として従来知られている添加物を含有することができる。このような添加物としては、pH調整剤、比抵抗調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防カビ剤、金属封鎖剤等が挙げられる。pH調整剤としては、アルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸化物等が挙げられる。また、比抵抗調整剤としては、有機塩類、無機塩類が挙げられる。金属封鎖剤としては、キレート剤等が挙げられる。
【0056】
また、本発明の画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、噴封ノズル部の閉塞やインク吐出方向の変化等が生じない程度に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を含有することもできる。
【0057】
本実施形態に係る画像形成材料が活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、当該画像形成材料はポリマーや有機溶剤を含有する油性インクの態様をとることができる。ポリマーとしては、一般的には、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等の天然樹脂;ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂;レゾール型フェノール樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。また、有機溶媒としては、上記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶媒が挙げられる。
【0058】
また、本発明の画像形成材料が活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はシルク印刷用のインクである場合、当該画像形成材料は印刷皮膜の柔軟性や強度を向上させるための可塑剤、粘度調整、乾燥性向上のための溶剤、乾燥剤、粘度調整剤、分散剤、各種反応剤等の添加剤を更に含有することができる。
【実施例】
【0059】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0060】
[実施例1]
(ペリミジン系スクアリリウム色素の合成)
1,8−ジアミノナフタレン4.843g(98%、30.0mmol)、シクロブタノン2.523g(98%、36mmol)、及び、p−トルエンスルホン酸一水和物24mg(0.127mmol)とトルエン45mLとの混合液を、窒素ガスの雰囲気中で攪拌しながら95℃に加熱し3時間保持した後、140℃にて5時間還流させた。反応中に生じた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体をアセトンで溶解抽出し、アセトンから再結晶することにより精製し、110℃で乾燥することで、中間体としての茶色固体5.2g(収率83%)を得た。
【0061】
この中間体1.89g(9mmol)、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン913mg(8.0mmol)、及び、n−ブタノール16mLとトルエン48mLとの混合液を、窒素ガスの雰囲気中で攪拌しながら70℃に加熱し3時間保持した後、140℃にて3時間還流して反応させた。反応中に生じた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、大部分の溶媒を窒素ガスの雰囲気中で蒸留し、得られた反応混合物を攪拌しながら、30mLのヘキサンを加えた。生成した黒茶色沈殿物を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥後、黒青色固体を得た。この固体をエタノール、アセトン、60%エタノール水溶液、エタノール及びアセトンで順次洗浄し、上記式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素(黒青色固体)3.5g(収率80%)を得た。
【0062】
得られたペリミジン系スクアリリウム色素をテトラヒドロフランに溶解し、可視近赤外吸収スペクトルを測定した。その結果を図2に示す。ペリミジン系スクアリリウム色素の吸収極大波長λmaxは811nm(テトラヒドロフラン溶液中)であった。
【0063】
(UV照射試験)
実施例1で得られたペリミジン系スクアリリウム色素の0.001質量%THF溶液に対し、紫外線(UV)(商品名:Mineralight UVGL−25、UVP社製、波長365nm、放射照度2mW/cm)を照射した。UV照射前、並びに、UV照射時間が2分間、4分間及び7分間のそれぞれのペリミジン系スクアリリウム色素溶液について、可視近赤外吸収スペクトルを測定した。その結果を図3に示す。7分間UV照射後のペリミジン系スクアリリウム色素の吸収極大波長λmaxは、850nm(テトラヒドロフラン溶液中)であった。
【0064】
[比較例1]
(ペリミジン系スクアリリウム色素の合成)
1,8−ジアミノナフタレン4.843g(98%、30.0mmol)、3,5−ジメチルシクロヘキサノン3.886g(98%、30.2mmol)、及び、p−トルエンスルホン酸一水和物10mg(0.053mmol)とトルエン45mLとの混合液を、窒素ガスの雰囲気中に攪拌しながら140℃に加熱し、140℃にて5時間還流させた。反応中に生じた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体をアセトンで溶解抽出し、アセトンとエタノールとの混合溶媒から再結晶することにより精製し、110℃で乾燥することで、中間体としての茶色固体7.48g(収率93.6%)を得た。
【0065】
この中間体4.69g(17.6mmol)、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン913mg(8.0mmol)、及び、n−ブタノール40mLとトルエン60mLとの混合液を、窒素ガスの雰囲気中で攪拌しながら140℃に加熱し、140℃にて3時間還流して反応させた。反応中に生じた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、大部分の溶媒を窒素ガスの雰囲気中で蒸留し、得られた反応混合物を攪拌しながら、120mLのヘキサンを加えた。生成した黒茶色沈殿物を吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥後、黒青色固体を得た。この固体をエタノール、アセトン、60%エタノール水溶液、エタノール及びアセトンで順次洗浄し、下記式(II)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素(黒青色固体)4.30g(収率88%)を得た。
【0066】
【化4】



【0067】
得られたペリミジン系スクアリリウム色素をテトラヒドロフランに溶解し、可視近赤外吸収スペクトルを測定した。その結果、ペリミジン系スクアリリウム色素の吸収極大波長λmaxは809nm(テトラヒドロフラン溶液中)であった。
【0068】
(UV照射試験)
比較例1で得られたペリミジン系スクアリリウム色素の0.001質量%THF溶液に対し、紫外線(UV)(商品名:Mineralight UVGL−25、UVP社製、波長365nm、放射照度2mW/cm)を照射した。7分間UV照射後のペリミジン系スクアリリウム色素溶液について、可視近赤外吸収スペクトルを測定したところ、吸収極大波長λmaxは、809nm(テトラヒドロフラン溶液中)であり、UV照射前の色素溶液の可視近赤外吸収スペクトルとほとんど変化がなかった。
【0069】
[実施例2]
(微粒子の作製)
実施例1で得られたペリミジン系スクアリリウム色素50mgと、0.1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5mLと、直径1mmのジルコニアビーズ10gとをボールミル用容器に入れ、1時間ミリング処理を行った。ボールミル用容器に水を加え、50nmフィルターでろ過して、微粒子化したペリミジン系スクアリリウム色素(以下、「微粒子(A)」という)を回収した。この微粒子(A)の粒径は、メジアン径d50が約237nmであった。
【0070】
(スラリーの作製)
微粒子(A)4.8mgを、12%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液24μL及び蒸留水2.88mLと共に超音波分散し、スラリーを調製した(超音波出力:4〜5W、1/4インチホーン使用、照射時間:60分間)。スラリー中の試料濃度は、0.165質量%であった。
【0071】
(スラリー塗布紙の作製と色性能評価)
微粒子(A)のスラリー(試料濃度0.165質量%)37μL、40質量%ラテックス(ポリスチレンアクリル酸n−ブチル)液15μL、及び、蒸留水5gの混合液をウルトラタラックスで分散化処理して、混合スラリーとした。得られた混合スラリーにポリ塩化アルミニウム凝集剤を加え、擬似トナー分散液とした。この擬似トナー分散液を0.22μmフィルターでろ過、空気乾燥、熱圧着(120℃、モード1)して、評価用ラテックスパッチ(スラリー塗布紙)を得た。なお、評価用ラテックスパッチは、色材及びスチレン−アクリル樹脂ラテックスの合計量(固形分質量)が1平方メートル当たりのグラム数(TMA)で4.5g/mであり、且つ、色材量(PMA)が0.045g/m(色材の樹脂に対する含有割合1.0質量%に相当)である樹脂膜を有するものである。
【0072】
この評価用ラテックスパッチをサンプルとして、分光光度計U−4100(商品名、日立製作所社製)及びX−Rite 939 JP測色計(エックスライト社製)を用いて、850nmにおける反射率、及び、L色空間で用いられているL、a、bの値を測定した。このL、a、bの値を用いることで、C2紙との色差ΔEを求めて不可視性を定量化することができる。反射率の値が小さいほど、近赤外吸収率が高く、ΔEの値が小さいほど、不可視性が高いことを意味する。その結果を表1に示す。
【0073】
[比較例2]
(微粒子の作製)
比較例1で得られたペリミジン系スクアリリウム色素50mgと、ヘキサン1mLと、直径1mmのジルコニアビーズ10gとをボールミル用容器に入れ、1時間ミリング処理を行った。ボールミル用容器に水を加え、50nmフィルターでろ過して、微粒子化したペリミジン系スクアリリウム色素(以下、「微粒子(B)」という)を回収した。この微粒子(B)の粒径は、メジアン径d50が約323nmであった。
【0074】
(スラリーの作製)
微粒子(B)9.2mgを、12%トリトンX−100水溶液46μL及び蒸留水5.52mLと共に超音波分散し、スラリーを調製した(超音波出力:4〜5W、1/4インチホーン使用、照射時間:30分間)。スラリー中の試料濃度は、0.165質量%であった。
【0075】
(スラリー塗布紙の作製と色性能評価)
微粒子(B)のスラリー(試料濃度0.165質量%)40.4μL、40質量%ラテックス(ポリスチレンアクリル酸n−ブチル)液15μL、及び、蒸留水5gの混合液をウルトラタラックスで分散化処理して、混合スラリーとした。得られた混合スラリーにポリ塩化アルミニウム凝集剤を加え、擬似トナー分散液とした。この擬似トナー分散液を0.22μmフィルターでろ過、空気乾燥、熱圧着(120℃、モード1)して、評価用ラテックスパッチ(スラリー塗布紙)を得た。なお、評価用ラテックスパッチは、色材及びスチレン−アクリル樹脂ラテックスの合計量(固形分質量)が1平方メートル当たりのグラム数(TMA)で4.5g/mであり、且つ、色材量(PMA)が0.045g/m(色材の樹脂に対する含有割合1.0質量%に相当)である樹脂膜を有するものである。
【0076】
この評価用ラテックスパッチをサンプルとして、実施例2と同様の方法で、850nmにおける反射率、及び、C2紙との色差ΔEを求めた。その結果を表1に示す。
【0077】
[比較例3]
(微粒子の作製)
バナジルナフタロシアニン色素(山本化成社製、バナジルナフタロシアニン)50mgと、0.1%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5mLと、直径1mmのジルコニアビーズ10gとをボールミル用容器に入れ、1時間ミリング処理を行った。ボールミル用容器に水を加え、50nmフィルターでろ過して、微粒子化したバナジルナフタロシアニン色素(以下、「微粒子(C)」という)を回収した。この微粒子(C)の粒径は、メジアン径d50が約121nmであった。
【0078】
(スラリーの作製)
微粒子(C)4.8mgを、12%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液50μL及び蒸留水2.88mLと共に超音波分散し、スラリーを調製した(超音波出力:4〜5W、1/4インチホーン使用、照射時間:60分間)。スラリー中の試料濃度は、0.165質量%であった。
【0079】
(スラリー塗布紙の作製と色性能評価)
微粒子(C)のスラリー(試料濃度0.165質量%)37μL、40質量%ラテックス(ポリスチレンアクリル酸n−ブチル)液15μL、及び、蒸留水5gの混合液をウルトラタラックスで分散化処理して、混合スラリーとした。得られた混合スラリーにポリ塩化アルミニウム凝集剤を加え、擬似トナー分散液とした。この擬似トナー分散液を0.22μmフィルターでろ過、空気乾燥、熱圧着(120℃、モード1)して、評価用ラテックスパッチ(スラリー塗布紙)を得た。なお、評価用ラテックスパッチは、色材及びスチレン−アクリル樹脂ラテックスの合計量(固形分質量)が1平方メートル当たりのグラム数(TMA)で4.5g/mであり、且つ、色材量(PMA)が0.045g/m(色材の樹脂に対する含有割合1.0質量%に相当)である樹脂膜を有するものである。
【0080】
この評価用ラテックスパッチをサンプルとして、実施例2と同様の方法で、850nmにおける反射率、及び、C2紙との色差ΔEを求めた。その結果を表1に示す。
【0081】
【表1】



【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の検知媒体の一実施形態を示す模式断面図である。
【図2】実施例1で得られたペリミジン系スクアリリウム色素の可視近赤外吸収スペクトル示すグラフである。
【図3】実施例1で得られたペリミジン系スクアリリウム色素に対してUV照射した際の赤外吸収スペクトル変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0083】
1…分散媒体、2…保持部材、10…検知媒体。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素。
【化1】



【請求項2】
請求項1に記載のペリミジン系スクアリリウム色素を含有する、分散媒体。
【請求項3】
前記ペリミジン系スクアリリウム色素をポリマー中に分散させてなる、請求項2記載の分散媒体。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の分散媒体を、紫外線が透過可能な保持部材に保持してなる、検知媒体。
【請求項5】
請求項1に記載のペリミジン系スクアリリウム色素を含有する、画像形成材料。
【請求項6】
電子写真用トナー、インクジェットプリンター用インク、又は、活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷若しくはシルク印刷用インクである、請求項5記載の画像形成材料。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−106153(P2010−106153A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279977(P2008−279977)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】