ペーパーロールの巻取装置
【課題】 設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置であって、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止するようにしたペーパーロールの巻取装置を提供する。
【解決手段】 文書細断屑用古紙再生装置に用いられるペーパーロールの巻取装置であり、基台と、該基台の上部に設けられた架枠と、該架枠に回動自在に横架された一対のローラと、該一対のローラに係回され、原紙を巻取装置の前方に搬送する無端ベルトと、該無端ベルトの前端の下方に回動自在に軸支され、該搬送された原紙が巻回される巻取シャフトと、該巻取シャフトの長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段と、を備え、前記巻取シャフトの外周面に少なくとも１つの吸入孔を設け、負圧発生手段により前記吸入孔内に負圧を生じさせて前記原紙を吸引することで、前記原紙が巻取シャフトの外周面に沿って巻回されるようにした。
【解決手段】 文書細断屑用古紙再生装置に用いられるペーパーロールの巻取装置であり、基台と、該基台の上部に設けられた架枠と、該架枠に回動自在に横架された一対のローラと、該一対のローラに係回され、原紙を巻取装置の前方に搬送する無端ベルトと、該無端ベルトの前端の下方に回動自在に軸支され、該搬送された原紙が巻回される巻取シャフトと、該巻取シャフトの長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段と、を備え、前記巻取シャフトの外周面に少なくとも１つの吸入孔を設け、負圧発生手段により前記吸入孔内に負圧を生じさせて前記原紙を吸引することで、前記原紙が巻取シャフトの外周面に沿って巻回されるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、トイレットペーパーロール等のペーパーロールの巻取装置に係り、特には、文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、文書細断屑のリサイクルが充分に図られていないことに鑑み、文書細断屑をトイレットペーパー程度の比較的低い品質の再生紙にリサイクルするのであれば、古紙再生工程の省略化及び装置の小型化・簡略化によって、文書細断屑の再生を企業、官庁、組合、団地或いは地方公共団体等の各組織単位で文書細断屑のリサイクルを可能とし、省資源・省エネルギー化、古紙回収にかかる時間短縮や労力軽減を図るべく、文書裁断機によって細断された古紙を離解し再生パルプとする工程と、該再生パルプを貯蔵する工程と、該再生パルプを噴射装置に充填し、繊維シートに吹きかける工程と、該繊維シートに吹きかけられた再生パルプを抄紙する工程とからなる文書細断屑の古紙再生方法が提案されている（特許文献１参照）。
【０００３】
また、本出願人は、上記提案の実用化する上での種々の問題点を解決すべく、槽と槽の内底部に攪拌手段を備え、文書細断機によって細断された古紙を離解して再生パルプ懸濁液とするパルパーと、該離解された再生パルプ懸濁液から再生紙を抄造する抄紙機とからなる文書細断屑用古紙再生装置であって、該抄紙機が、再生パルプ懸濁液を噴出する幅広の噴出口が設けられたヘッドボックスを有し、該再生パルプ懸濁液を該ヘッドボックスから噴出するストックインレット部と、金属製ワイヤー又は合成樹脂製ワイヤーを円筒状に製織してなり、回動自在に軸支された丸網ドラムを有し、該噴出された再生パルプ懸濁液を該丸網ドラムの外周面上で再生パルプ湿潤シートに形成するワイヤーパート部と、複数の回転自在なローラ間に係回された無端のフェルト帯と、一対のプレスローラを有し、該形成された再生パルプ湿潤シートを該フェルト帯に移し取って該プレスローラで搾水するプレスパート部と、内部中空の筐体と、該筐体内部を左空隙部、中央空隙部及び右空隙部の３区画に仕切り且つ多数の通風孔が穿孔された２枚の仕切板と、少なくとも一部が上下又は左右に交互に配置されるように該２枚の仕切板の間に掛架された複数の回転自在なローラと、該ローラ間に係回された無端帯状のキャンバスとを有する乾燥チャンバー、並びに該乾燥チャンバーと連通し、該乾燥チャンバー内の雰囲気を循環しつつ除湿乾燥するヒートポンプ方式の除湿乾燥機からなるドライヤーを有し、該搾水された再生パルプ湿潤シートを乾燥して再生紙とするドライヤーパート部と、回転自在のリールを有し、該乾燥された再生紙を巻き取るリールパート部と、を備えるようにした文書細断屑用古紙再生装置を既に提案し、好評を得ている（特許文献２参照）。
【０００４】
また、本出願人は、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で使用するのに適したペーパーロールの巻取装置として、特許文献３に記載のペーパーロールの巻取装置を提案した。この特許文献３に記載のペーパーロールの巻取装置では、図４に示されるように、液体噴出手段から水を噴出させることにより、水が接着剤の役割を果たして巻取シャフト表面と原紙との摩擦効果と相まって原紙が巻取シャフトに巻回せしめられる。
【０００５】
図４（ａ）において、ペーパーロールの巻取装置２００は、巻取シャフト２０２に原紙Ｐを巻回せしめてペーパーロールとするためのペーパーロールの巻取装置である。原紙Ｐを巻き付け始める際に、液体噴出ノズル４６から水Ｗを噴霧して、原紙Ｐを巻取シャフト２０２に付着させて巻き付けを始める。
【０００６】
しかしながら、上記したペーパーロールの巻取装置で液体として水を用いた場合、下記のような問題があった。
【０００７】
(i) 水の接着力が弱く、原紙の状態によって付着しない場合がある。
(ii) 水の接着力が弱いので、巻取シャフトの回転スピードが上げられない。(巻取シャフトに原紙が巻きつかない。)
(iii) 水がなくなる(少なくなる)と、必要な付着力に足りず、原紙が巻取シャフトに付着しない場合がある。水が多すぎると、ペーパーロールが水浸しになり、本来の紙の組織も溶かしてしまう場合がある。このように、水量の調節がむずかしい。
(iv) 原紙の乾燥程度によって適度な噴霧水の量が変わり、その都度調節等するのが煩わしい。
(v) 原紙が乾燥しすぎた場合などは、原紙が硬く板状になる場合などあり、原紙が巻取シャフトに付着しくい。
(vi) 原紙が巻取シャフトの表面から前後に離間してしまい、該表面に接触していない場合などは原紙が巻取シャフトに巻きつかない。
【０００８】
すなわち、巻取シャフト２０２に原紙を巻き付ける場合、図４（ｂ）に示すように、原紙がＰ２の位置で巻取シャフト２０２の外周面に接触して巻回が始められればよいが、原紙がＰ１の位置やＰ３の位置だと、原紙が巻取シャフト２０２に巻きつかずに、巻き取りミスが発生してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００９】
【特許文献１】特開平１０−３１７２９０号公報
【特許文献２】特開２００６−１６９７１０号公報
【特許文献３】特開２００６−２４０７５１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置であって、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止するようにしたペーパーロールの巻取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明のペーパーロールの巻取装置は、文書細断屑用古紙再生装置に用いられるペーパーロールの巻取装置であり、基台と、該基台の上部に設けられた架枠と、該架枠に回動自在に横架された一対のローラと、該一対のローラに係回され、原紙を巻取装置の前方に搬送する無端ベルトと、該無端ベルトの前端の下方に回動自在に軸支され、該搬送された原紙が巻回される巻取シャフトと、該巻取シャフトの長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段と、を備え、前記巻取シャフトの外周面に少なくとも１つの吸入孔を設け、負圧発生手段により前記吸入孔内に負圧を生じさせて前記原紙を吸引することで、前記原紙が巻取シャフトの外周面に沿って巻回されるようにしたことを特徴とする。
【００１２】
前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に設けられ、前記原紙に対してエアーを吹きかけて前記原紙の妄動を防止するエアー噴出手段を設け、前記エアー噴出手段からのエアーにより前記原紙が巻取シャフトの下側外周面に沿って巻回されるようにするのが好適である。
【００１３】
前記負圧発生手段が、吸気孔及び排気孔を有する真空ポンプであり、前記吸気孔を前記吸入孔と接続し、前記排気孔を前記エアー噴出手段と接続してなるようにするのが好ましい。このように構成すれば、真空ポンプの吸気と排気とのダブルの効果で、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止することができる利点がある。
【００１４】
また、前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に進退自在に設けられ、原紙に液体を噴出するための液体噴出手段をさらに設ける構成としてもよい。前記液体噴出手段は、ペーパーロールの巻き始めに際して予め前記巻取シャフトに液体を噴霧するのが好適である。ペーパーロールの巻き始めの始端が巻取シャフトに纏わり付いて巻き取り易くするためである。
【００１５】
前記ロール排出手段としては、例えば特許文献３に記載の構成を採用することができる。
【００１６】
本発明のペーパーロールの巻取装置は、再生パルプ懸濁液から再生紙を抄造する抄紙機とからなる文書細断屑用古紙再生装置における該抄紙機のリールパート部で用いることが望ましい。本発明のペーパーロールの巻取装置は設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で使用するのに適しているからである。
【発明の効果】
【００１７】
本発明によれば、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置であって、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止するようにしたペーパーロールの巻取装置を提供することができ、ひいては、文書細断屑の再生を企業、官庁、組合、団地或いは地方公共団体等の各組織単位で行い得るようにして、焼却・埋め立て処分とされていた文書細断屑のリサイクルを可能とし、省資源・省エネルギー化、古紙回収にかかる時間短縮や労力軽減を図ることができるという大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明のペーパーロールの巻取装置の全体的構成の一例を示す前方斜視説明図である。
【図２】図１から架枠等を取り除いた状態で示す前方斜視説明図である。
【図３】本発明のペーパーロールの巻取装置の要部摘示説明図である。
【図４】従来のペーパーロールの巻取装置の要部摘示説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されたもので、本発明の技術的思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことは言うまでもない。
【００２０】
図中、符号２は本発明のペーパーロールの巻取装置である。ペーパーロールの巻取装置２は、基台４と、基台４の上部に設けられた架枠１０と、架枠１０に回動自在に横架された一対の後部ローラ１８及び前部ローラ１９と、一対のローラ１８，１９に係回された無端の搬送ベルト２０と、無端の搬送ベルト２０の前端の下方に回動自在に軸支された巻取シャフト５０と、巻取シャフト５０の後方で進退自在に設けられた液体噴出手段４０と、該巻取シャフト５０の長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段８０とを備え、前記巻取シャフト５０の上側外周面１０６に吸入孔１０２ａ，１０２ｂを設け、負圧発生手段１０４により前記吸入孔１０２ａ，１０２ｂ内に負圧を生じさせて原紙Ｐを吸引することで、前記原紙Ｐが巻取シャフト５０の上側外周面１０６に沿って巻回されてなるペーパーロールの巻取装置である。
【００２１】
図示例では、巻取シャフト５０の上側外周面１０６に吸入孔１０２ａ，１０２ｂを設けた例を示したが、巻取シャフト５０の外周面に原紙Ｐが吸引により吸着せしめられればよいものであるから、巻取シャフト５０の外周面に原紙Ｐが吸引せしめられる限り、巻取シャフト５０の外周面における吸入孔１０２ａ，１０２ｂの設置場所に特別の限定はない。
【００２２】
図示例では、液体噴出手段４０として、液体噴出ノズル４６を有する液体噴出装置４４を設けた例を示したが、かかる液体噴出手段４０は必要に応じて設ければよいものである。また、前記液体噴出手段４０としては、例えば特許文献３に記載の構成を採用することができる。なお、液体噴出手段４０で噴出させる液体Ｗとしては水が好適であり、図示例では液体Ｗとしては水を用いた。
【００２３】
基台４は、本発明のペーパーロールの巻取装置２を構成する種々の機材の台座となる部材であり、巻取シャフト５０の下方には凹部６が形成され、巻取シャフト５０の先端部下方には外方傾斜部５が形成されている（図１及び図２参照）。凹部６は、巻取シャフト５０には液体噴出手段４０により液体Ｗが噴霧された場合、滴下する液体Ｗを受けるための部分である。また、外方傾斜部５は、ロール排出手段８０により巻取シャフト５０から排出され、基台４の上に落下したペーパーロールＰＲが基台４から外方に転がり落ちるようにするための部分である。なお、図示しないが、外方傾斜部５の下方にペーパーロールＰＲの収納容器を配置しておけば、ロール排出手段８０により巻取シャフト５０から排出されたペーパーロールＰＲは、基台４の外方傾斜部５を転がり落ちて、収納容器に収まることとなる。
【００２４】
図１によく示される如く、架枠１０は、基台４の上部に立設された支持枠であり、２枚の側板１２ａ，１２ｂをその基部で基台４に固定し、２枚の側板１２ａ，１２ｂの間に補強パイプ１３，１５を横架してなるものである。側板１２ａ，１２ｂには夫々前方に突出した突端部１２ａ２，１２ｂ２が形成されている。
【００２５】
架枠１０に回動自在に横架された一対のローラである後部ローラ１８及び前部ローラ１９は、２枚の側板１２ａ，１２ｂの間に回動自在な状態で架設される（図１参照）。後部ローラ１８は、側板１２ａ，１２ｂの後部で回動軸１８ａを介して回動自在に軸支され、また、前部ローラ１９は、側板１２ａ，１２ｂの前方に突出する突端部１２ａ２，１２ｂ２で回動軸１９ａを介して回動自在に軸支されている。後部ローラ１８の上方には、上部ローラ１７が回動軸１７ａを介して回動自在に軸支されている。上部ローラ１７は後部ローラ１８との間で原紙Ｐを押圧挟持するためのローラである。
【００２６】
後部ローラ１８及び前部ローラ１９の間には、無端の搬送ベルト２０が係回されており、また、側板１２ｂに側面に付設されたハウジングには駆動モータ（不図示）が内装されている。ハウジング内の駆動モータにより後部ローラ１８が回転駆動させられると、搬送ベルト２０も駆動し、原紙Ｐを前方に搬送するようになっている。また、巻取シャフト５０は、駆動モータ６０により、ドライブプーリ６４を介して回転駆動可能とされている。これら装置各部の基本的な構成については、特許文献３に開示されているため、詳細な説明は省略する。
【００２７】
従って、文書細断屑用古紙再生装置（特許文献２乃至特願２０１０−２１２０５５号参照）のドライヤーパート部で乾燥させられた原紙Ｐが本発明のペーパーロールの巻取装置２に導入されると、原紙Ｐは後部ローラ１８及び上部ローラ１７により押圧挟持されつつ搬送ベルト２０により前方に搬送されることとなる。
【００２８】
図示例では、前記負圧発生手段１０４としては、吸気孔１０８及び排気孔１１０を有する市販の真空ポンプを用いた。図３（ａ）によく示されるごとく、負圧発生手段１０４により吸入孔１０２ａ，１０２ｂ内に負圧を生じさせて原紙Ｐを吸引することで、前記原紙Ｐが巻取シャフト５０の上側外周面１０６に沿って巻回されるようになっている。なお、吸入孔は少なくとも１つ設けてあればよいもので、その数に特別の限定はない。
【００２９】
このように、負圧発生手段１０４により吸入孔１０２ａ，１０２ｂ内に負圧を生じさせて原紙Ｐを吸引されるため、図３（ｂ）によく示されるごとく、原紙がＰ１の位置やＰ３の位置にあっても、原紙Ｐが吸引されて巻取シャフト５０に吸着するため、原紙Ｐが巻取シャフト５０に巻き取られる際の巻き取りミスが防止できる。
【００３０】
また、図示例では、図３（ｃ）によく示されるごとく、巻取シャフト５０よりも巻取装置２の後方側に設けられ、原紙Ｐに対してエアーＡを吹きかけて原紙Ｐの妄動を防止するエアー噴出手段１１２を設け、前記エアー噴出手段１１２からのエアーＡにより前記原紙Ｐが巻取シャフト５０の下側外周面１１４に沿って巻回されるように構成されている。
【００３１】
また、負圧発生手段１０４の吸気孔１０８が吸入孔１０２ａ，１０２ｂと接続され、排気孔１１０がエアー噴出手段１１２と接続されている。これにより、負圧発生手段１０４の吸気と排気とのダブルの効果で、原紙Ｐが巻取シャフト５０に巻き取られる際の巻き取りミスを防止することができる。
【００３２】
なお、本発明のペーパーロールの巻取装置２は、前述したように文書細断屑用古紙再生装置で用いるものであり、文書細断屑用古紙再生装置はトイレットペーパー１ロール分の文書細断屑が溜まる毎に製紙したり、トイレットペーパー１ロール分を１バッチとしてバッチ処理で製紙するものであるため、搬送ベルト２０も常に駆動している必要はなく、原紙Ｐが本発明装置２に導入された場合のみ駆動を開始すればよい。
【００３３】
本発明装置２は文書細断屑用古紙再生装置で用いられる関係上、ゴミになるようなものは極力用いない方が望ましいため、ペーパーロールＰＲは紙芯のない、いわゆる無芯のペーパーロールとして巻き取られることが望ましく、その場合、巻取シャフト５０は紙芯なしでペーパーロールＰＲを巻き取るものであることを要する。
【００３４】
以上述べた如くの本発明装置２を、再生パルプ懸濁液から再生紙を抄造する抄紙機とからなる文書細断屑用古紙再生装置（特許文献２乃至特願２０１０−２１２０５５号参照）における抄紙機のリールパート部で用いるようにすれば、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置でもペーパーロールＰＲの巻き取りを容易且つ綺麗に行うことができるようになる。
【符号の説明】
【００３５】
２：本発明のペーパーロールの巻取装置、４：基台、５：外方傾斜部、６：凹部、１０：架枠、１２ａ，１２ｂ：側板、１２ａ２，１２ｂ２：突端部、１３，１５：補強パイプ、１７：上部ローラ、１７ａ：回動軸、１８：後部ローラ、１８ａ：回動軸、１９：前部ローラ、１９ａ：回動軸、２０：搬送ベルト、４０：液体噴出手段、４４：液体噴出装置、４６：液体噴出ノズル、５０：巻取シャフト、６０：駆動モータ、６４：ドライブプーリ、８０：ロール排出手段、１０２ａ，１０２ｂ：吸入孔、１０４：負圧発生手段、１０６：上側外周面、１０８：吸気孔、１１０：排気孔、１１２：エアー噴出手段、１１４：下側外周面、２００：巻取装置、２０２：巻取シャフト、Ａ：エアー、Ｐ：原紙、ＰＲ：ペーパーロール、Ｗ：水。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、トイレットペーパーロール等のペーパーロールの巻取装置に係り、特には、文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、文書細断屑のリサイクルが充分に図られていないことに鑑み、文書細断屑をトイレットペーパー程度の比較的低い品質の再生紙にリサイクルするのであれば、古紙再生工程の省略化及び装置の小型化・簡略化によって、文書細断屑の再生を企業、官庁、組合、団地或いは地方公共団体等の各組織単位で文書細断屑のリサイクルを可能とし、省資源・省エネルギー化、古紙回収にかかる時間短縮や労力軽減を図るべく、文書裁断機によって細断された古紙を離解し再生パルプとする工程と、該再生パルプを貯蔵する工程と、該再生パルプを噴射装置に充填し、繊維シートに吹きかける工程と、該繊維シートに吹きかけられた再生パルプを抄紙する工程とからなる文書細断屑の古紙再生方法が提案されている（特許文献１参照）。
【０００３】
また、本出願人は、上記提案の実用化する上での種々の問題点を解決すべく、槽と槽の内底部に攪拌手段を備え、文書細断機によって細断された古紙を離解して再生パルプ懸濁液とするパルパーと、該離解された再生パルプ懸濁液から再生紙を抄造する抄紙機とからなる文書細断屑用古紙再生装置であって、該抄紙機が、再生パルプ懸濁液を噴出する幅広の噴出口が設けられたヘッドボックスを有し、該再生パルプ懸濁液を該ヘッドボックスから噴出するストックインレット部と、金属製ワイヤー又は合成樹脂製ワイヤーを円筒状に製織してなり、回動自在に軸支された丸網ドラムを有し、該噴出された再生パルプ懸濁液を該丸網ドラムの外周面上で再生パルプ湿潤シートに形成するワイヤーパート部と、複数の回転自在なローラ間に係回された無端のフェルト帯と、一対のプレスローラを有し、該形成された再生パルプ湿潤シートを該フェルト帯に移し取って該プレスローラで搾水するプレスパート部と、内部中空の筐体と、該筐体内部を左空隙部、中央空隙部及び右空隙部の３区画に仕切り且つ多数の通風孔が穿孔された２枚の仕切板と、少なくとも一部が上下又は左右に交互に配置されるように該２枚の仕切板の間に掛架された複数の回転自在なローラと、該ローラ間に係回された無端帯状のキャンバスとを有する乾燥チャンバー、並びに該乾燥チャンバーと連通し、該乾燥チャンバー内の雰囲気を循環しつつ除湿乾燥するヒートポンプ方式の除湿乾燥機からなるドライヤーを有し、該搾水された再生パルプ湿潤シートを乾燥して再生紙とするドライヤーパート部と、回転自在のリールを有し、該乾燥された再生紙を巻き取るリールパート部と、を備えるようにした文書細断屑用古紙再生装置を既に提案し、好評を得ている（特許文献２参照）。
【０００４】
また、本出願人は、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で使用するのに適したペーパーロールの巻取装置として、特許文献３に記載のペーパーロールの巻取装置を提案した。この特許文献３に記載のペーパーロールの巻取装置では、図４に示されるように、液体噴出手段から水を噴出させることにより、水が接着剤の役割を果たして巻取シャフト表面と原紙との摩擦効果と相まって原紙が巻取シャフトに巻回せしめられる。
【０００５】
図４（ａ）において、ペーパーロールの巻取装置２００は、巻取シャフト２０２に原紙Ｐを巻回せしめてペーパーロールとするためのペーパーロールの巻取装置である。原紙Ｐを巻き付け始める際に、液体噴出ノズル４６から水Ｗを噴霧して、原紙Ｐを巻取シャフト２０２に付着させて巻き付けを始める。
【０００６】
しかしながら、上記したペーパーロールの巻取装置で液体として水を用いた場合、下記のような問題があった。
【０００７】
(i) 水の接着力が弱く、原紙の状態によって付着しない場合がある。
(ii) 水の接着力が弱いので、巻取シャフトの回転スピードが上げられない。(巻取シャフトに原紙が巻きつかない。)
(iii) 水がなくなる(少なくなる)と、必要な付着力に足りず、原紙が巻取シャフトに付着しない場合がある。水が多すぎると、ペーパーロールが水浸しになり、本来の紙の組織も溶かしてしまう場合がある。このように、水量の調節がむずかしい。
(iv) 原紙の乾燥程度によって適度な噴霧水の量が変わり、その都度調節等するのが煩わしい。
(v) 原紙が乾燥しすぎた場合などは、原紙が硬く板状になる場合などあり、原紙が巻取シャフトに付着しくい。
(vi) 原紙が巻取シャフトの表面から前後に離間してしまい、該表面に接触していない場合などは原紙が巻取シャフトに巻きつかない。
【０００８】
すなわち、巻取シャフト２０２に原紙を巻き付ける場合、図４（ｂ）に示すように、原紙がＰ２の位置で巻取シャフト２０２の外周面に接触して巻回が始められればよいが、原紙がＰ１の位置やＰ３の位置だと、原紙が巻取シャフト２０２に巻きつかずに、巻き取りミスが発生してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００９】
【特許文献１】特開平１０−３１７２９０号公報
【特許文献２】特開２００６−１６９７１０号公報
【特許文献３】特開２００６−２４０７５１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置であって、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止するようにしたペーパーロールの巻取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明のペーパーロールの巻取装置は、文書細断屑用古紙再生装置に用いられるペーパーロールの巻取装置であり、基台と、該基台の上部に設けられた架枠と、該架枠に回動自在に横架された一対のローラと、該一対のローラに係回され、原紙を巻取装置の前方に搬送する無端ベルトと、該無端ベルトの前端の下方に回動自在に軸支され、該搬送された原紙が巻回される巻取シャフトと、該巻取シャフトの長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段と、を備え、前記巻取シャフトの外周面に少なくとも１つの吸入孔を設け、負圧発生手段により前記吸入孔内に負圧を生じさせて前記原紙を吸引することで、前記原紙が巻取シャフトの外周面に沿って巻回されるようにしたことを特徴とする。
【００１２】
前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に設けられ、前記原紙に対してエアーを吹きかけて前記原紙の妄動を防止するエアー噴出手段を設け、前記エアー噴出手段からのエアーにより前記原紙が巻取シャフトの下側外周面に沿って巻回されるようにするのが好適である。
【００１３】
前記負圧発生手段が、吸気孔及び排気孔を有する真空ポンプであり、前記吸気孔を前記吸入孔と接続し、前記排気孔を前記エアー噴出手段と接続してなるようにするのが好ましい。このように構成すれば、真空ポンプの吸気と排気とのダブルの効果で、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止することができる利点がある。
【００１４】
また、前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に進退自在に設けられ、原紙に液体を噴出するための液体噴出手段をさらに設ける構成としてもよい。前記液体噴出手段は、ペーパーロールの巻き始めに際して予め前記巻取シャフトに液体を噴霧するのが好適である。ペーパーロールの巻き始めの始端が巻取シャフトに纏わり付いて巻き取り易くするためである。
【００１５】
前記ロール排出手段としては、例えば特許文献３に記載の構成を採用することができる。
【００１６】
本発明のペーパーロールの巻取装置は、再生パルプ懸濁液から再生紙を抄造する抄紙機とからなる文書細断屑用古紙再生装置における該抄紙機のリールパート部で用いることが望ましい。本発明のペーパーロールの巻取装置は設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で使用するのに適しているからである。
【発明の効果】
【００１７】
本発明によれば、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置で用いられるペーパーロールの巻取装置であって、原紙が巻取シャフトに巻き取られる際の巻き取りミスを防止するようにしたペーパーロールの巻取装置を提供することができ、ひいては、文書細断屑の再生を企業、官庁、組合、団地或いは地方公共団体等の各組織単位で行い得るようにして、焼却・埋め立て処分とされていた文書細断屑のリサイクルを可能とし、省資源・省エネルギー化、古紙回収にかかる時間短縮や労力軽減を図ることができるという大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明のペーパーロールの巻取装置の全体的構成の一例を示す前方斜視説明図である。
【図２】図１から架枠等を取り除いた状態で示す前方斜視説明図である。
【図３】本発明のペーパーロールの巻取装置の要部摘示説明図である。
【図４】従来のペーパーロールの巻取装置の要部摘示説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されたもので、本発明の技術的思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことは言うまでもない。
【００２０】
図中、符号２は本発明のペーパーロールの巻取装置である。ペーパーロールの巻取装置２は、基台４と、基台４の上部に設けられた架枠１０と、架枠１０に回動自在に横架された一対の後部ローラ１８及び前部ローラ１９と、一対のローラ１８，１９に係回された無端の搬送ベルト２０と、無端の搬送ベルト２０の前端の下方に回動自在に軸支された巻取シャフト５０と、巻取シャフト５０の後方で進退自在に設けられた液体噴出手段４０と、該巻取シャフト５０の長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段８０とを備え、前記巻取シャフト５０の上側外周面１０６に吸入孔１０２ａ，１０２ｂを設け、負圧発生手段１０４により前記吸入孔１０２ａ，１０２ｂ内に負圧を生じさせて原紙Ｐを吸引することで、前記原紙Ｐが巻取シャフト５０の上側外周面１０６に沿って巻回されてなるペーパーロールの巻取装置である。
【００２１】
図示例では、巻取シャフト５０の上側外周面１０６に吸入孔１０２ａ，１０２ｂを設けた例を示したが、巻取シャフト５０の外周面に原紙Ｐが吸引により吸着せしめられればよいものであるから、巻取シャフト５０の外周面に原紙Ｐが吸引せしめられる限り、巻取シャフト５０の外周面における吸入孔１０２ａ，１０２ｂの設置場所に特別の限定はない。
【００２２】
図示例では、液体噴出手段４０として、液体噴出ノズル４６を有する液体噴出装置４４を設けた例を示したが、かかる液体噴出手段４０は必要に応じて設ければよいものである。また、前記液体噴出手段４０としては、例えば特許文献３に記載の構成を採用することができる。なお、液体噴出手段４０で噴出させる液体Ｗとしては水が好適であり、図示例では液体Ｗとしては水を用いた。
【００２３】
基台４は、本発明のペーパーロールの巻取装置２を構成する種々の機材の台座となる部材であり、巻取シャフト５０の下方には凹部６が形成され、巻取シャフト５０の先端部下方には外方傾斜部５が形成されている（図１及び図２参照）。凹部６は、巻取シャフト５０には液体噴出手段４０により液体Ｗが噴霧された場合、滴下する液体Ｗを受けるための部分である。また、外方傾斜部５は、ロール排出手段８０により巻取シャフト５０から排出され、基台４の上に落下したペーパーロールＰＲが基台４から外方に転がり落ちるようにするための部分である。なお、図示しないが、外方傾斜部５の下方にペーパーロールＰＲの収納容器を配置しておけば、ロール排出手段８０により巻取シャフト５０から排出されたペーパーロールＰＲは、基台４の外方傾斜部５を転がり落ちて、収納容器に収まることとなる。
【００２４】
図１によく示される如く、架枠１０は、基台４の上部に立設された支持枠であり、２枚の側板１２ａ，１２ｂをその基部で基台４に固定し、２枚の側板１２ａ，１２ｂの間に補強パイプ１３，１５を横架してなるものである。側板１２ａ，１２ｂには夫々前方に突出した突端部１２ａ２，１２ｂ２が形成されている。
【００２５】
架枠１０に回動自在に横架された一対のローラである後部ローラ１８及び前部ローラ１９は、２枚の側板１２ａ，１２ｂの間に回動自在な状態で架設される（図１参照）。後部ローラ１８は、側板１２ａ，１２ｂの後部で回動軸１８ａを介して回動自在に軸支され、また、前部ローラ１９は、側板１２ａ，１２ｂの前方に突出する突端部１２ａ２，１２ｂ２で回動軸１９ａを介して回動自在に軸支されている。後部ローラ１８の上方には、上部ローラ１７が回動軸１７ａを介して回動自在に軸支されている。上部ローラ１７は後部ローラ１８との間で原紙Ｐを押圧挟持するためのローラである。
【００２６】
後部ローラ１８及び前部ローラ１９の間には、無端の搬送ベルト２０が係回されており、また、側板１２ｂに側面に付設されたハウジングには駆動モータ（不図示）が内装されている。ハウジング内の駆動モータにより後部ローラ１８が回転駆動させられると、搬送ベルト２０も駆動し、原紙Ｐを前方に搬送するようになっている。また、巻取シャフト５０は、駆動モータ６０により、ドライブプーリ６４を介して回転駆動可能とされている。これら装置各部の基本的な構成については、特許文献３に開示されているため、詳細な説明は省略する。
【００２７】
従って、文書細断屑用古紙再生装置（特許文献２乃至特願２０１０−２１２０５５号参照）のドライヤーパート部で乾燥させられた原紙Ｐが本発明のペーパーロールの巻取装置２に導入されると、原紙Ｐは後部ローラ１８及び上部ローラ１７により押圧挟持されつつ搬送ベルト２０により前方に搬送されることとなる。
【００２８】
図示例では、前記負圧発生手段１０４としては、吸気孔１０８及び排気孔１１０を有する市販の真空ポンプを用いた。図３（ａ）によく示されるごとく、負圧発生手段１０４により吸入孔１０２ａ，１０２ｂ内に負圧を生じさせて原紙Ｐを吸引することで、前記原紙Ｐが巻取シャフト５０の上側外周面１０６に沿って巻回されるようになっている。なお、吸入孔は少なくとも１つ設けてあればよいもので、その数に特別の限定はない。
【００２９】
このように、負圧発生手段１０４により吸入孔１０２ａ，１０２ｂ内に負圧を生じさせて原紙Ｐを吸引されるため、図３（ｂ）によく示されるごとく、原紙がＰ１の位置やＰ３の位置にあっても、原紙Ｐが吸引されて巻取シャフト５０に吸着するため、原紙Ｐが巻取シャフト５０に巻き取られる際の巻き取りミスが防止できる。
【００３０】
また、図示例では、図３（ｃ）によく示されるごとく、巻取シャフト５０よりも巻取装置２の後方側に設けられ、原紙Ｐに対してエアーＡを吹きかけて原紙Ｐの妄動を防止するエアー噴出手段１１２を設け、前記エアー噴出手段１１２からのエアーＡにより前記原紙Ｐが巻取シャフト５０の下側外周面１１４に沿って巻回されるように構成されている。
【００３１】
また、負圧発生手段１０４の吸気孔１０８が吸入孔１０２ａ，１０２ｂと接続され、排気孔１１０がエアー噴出手段１１２と接続されている。これにより、負圧発生手段１０４の吸気と排気とのダブルの効果で、原紙Ｐが巻取シャフト５０に巻き取られる際の巻き取りミスを防止することができる。
【００３２】
なお、本発明のペーパーロールの巻取装置２は、前述したように文書細断屑用古紙再生装置で用いるものであり、文書細断屑用古紙再生装置はトイレットペーパー１ロール分の文書細断屑が溜まる毎に製紙したり、トイレットペーパー１ロール分を１バッチとしてバッチ処理で製紙するものであるため、搬送ベルト２０も常に駆動している必要はなく、原紙Ｐが本発明装置２に導入された場合のみ駆動を開始すればよい。
【００３３】
本発明装置２は文書細断屑用古紙再生装置で用いられる関係上、ゴミになるようなものは極力用いない方が望ましいため、ペーパーロールＰＲは紙芯のない、いわゆる無芯のペーパーロールとして巻き取られることが望ましく、その場合、巻取シャフト５０は紙芯なしでペーパーロールＰＲを巻き取るものであることを要する。
【００３４】
以上述べた如くの本発明装置２を、再生パルプ懸濁液から再生紙を抄造する抄紙機とからなる文書細断屑用古紙再生装置（特許文献２乃至特願２０１０−２１２０５５号参照）における抄紙機のリールパート部で用いるようにすれば、設置場所に制限のある極小規模な文書細断屑用古紙再生装置でもペーパーロールＰＲの巻き取りを容易且つ綺麗に行うことができるようになる。
【符号の説明】
【００３５】
２：本発明のペーパーロールの巻取装置、４：基台、５：外方傾斜部、６：凹部、１０：架枠、１２ａ，１２ｂ：側板、１２ａ２，１２ｂ２：突端部、１３，１５：補強パイプ、１７：上部ローラ、１７ａ：回動軸、１８：後部ローラ、１８ａ：回動軸、１９：前部ローラ、１９ａ：回動軸、２０：搬送ベルト、４０：液体噴出手段、４４：液体噴出装置、４６：液体噴出ノズル、５０：巻取シャフト、６０：駆動モータ、６４：ドライブプーリ、８０：ロール排出手段、１０２ａ，１０２ｂ：吸入孔、１０４：負圧発生手段、１０６：上側外周面、１０８：吸気孔、１１０：排気孔、１１２：エアー噴出手段、１１４：下側外周面、２００：巻取装置、２０２：巻取シャフト、Ａ：エアー、Ｐ：原紙、ＰＲ：ペーパーロール、Ｗ：水。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
文書細断屑用古紙再生装置に用いられるペーパーロールの巻取装置であり、基台と、該基台の上部に設けられた架枠と、該架枠に回動自在に横架された一対のローラと、該一対のローラに係回され、原紙を巻取装置の前方に搬送する無端ベルトと、該無端ベルトの前端の下方に回動自在に軸支され、該搬送された原紙が巻回される巻取シャフトと、該巻取シャフトの長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段と、を備え、前記巻取シャフトの外周面に少なくとも１つの吸入孔を設け、負圧発生手段により前記吸入孔内に負圧を生じさせて前記原紙を吸引することで、前記原紙が巻取シャフトの外周面に沿って巻回されるようにしたことを特徴とするペーパーロールの巻取装置。
【請求項２】
前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に設けられ、前記原紙に対してエアーを吹きかけて前記原紙の妄動を防止するエアー噴出手段を設け、前記エアー噴出手段からのエアーにより前記原紙が巻取シャフトの下側外周面に沿って巻回されるようにしたことを特徴とする請求項１記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項３】
前記負圧発生手段が、吸気孔及び排気孔を有する真空ポンプであり、前記吸気孔を前記吸入孔と接続し、前記排気孔を前記エアー噴出手段と接続してなることを特徴とする請求項２記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項４】
前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に進退自在に設けられ、原紙に液体を噴出するための液体噴出手段をさらに設けたことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項５】
前記液体噴出手段は、ペーパーロールの巻き始めに際して予め前記巻取シャフトに液体を噴霧することを特徴とする請求項４記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項１】
文書細断屑用古紙再生装置に用いられるペーパーロールの巻取装置であり、基台と、該基台の上部に設けられた架枠と、該架枠に回動自在に横架された一対のローラと、該一対のローラに係回され、原紙を巻取装置の前方に搬送する無端ベルトと、該無端ベルトの前端の下方に回動自在に軸支され、該搬送された原紙が巻回される巻取シャフトと、該巻取シャフトの長手方向に進退自在に設けられたロール排出手段と、を備え、前記巻取シャフトの外周面に少なくとも１つの吸入孔を設け、負圧発生手段により前記吸入孔内に負圧を生じさせて前記原紙を吸引することで、前記原紙が巻取シャフトの外周面に沿って巻回されるようにしたことを特徴とするペーパーロールの巻取装置。
【請求項２】
前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に設けられ、前記原紙に対してエアーを吹きかけて前記原紙の妄動を防止するエアー噴出手段を設け、前記エアー噴出手段からのエアーにより前記原紙が巻取シャフトの下側外周面に沿って巻回されるようにしたことを特徴とする請求項１記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項３】
前記負圧発生手段が、吸気孔及び排気孔を有する真空ポンプであり、前記吸気孔を前記吸入孔と接続し、前記排気孔を前記エアー噴出手段と接続してなることを特徴とする請求項２記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項４】
前記巻取シャフトよりも巻取装置の後方側に進退自在に設けられ、原紙に液体を噴出するための液体噴出手段をさらに設けたことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項記載のペーパーロールの巻取装置。
【請求項５】
前記液体噴出手段は、ペーパーロールの巻き始めに際して予め前記巻取シャフトに液体を噴霧することを特徴とする請求項４記載のペーパーロールの巻取装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１２−１５８４５７（Ｐ２０１２−１５８４５７Ａ）
【公開日】平成２４年８月２３日（２０１２．８．２３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２０９４３（Ｐ２０１１−２０９４３）
【出願日】平成２３年２月２日（２０１１．２．２）
【出願人】（０００１７０３４７）合資会社オリエンタル (21)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年８月２３日（２０１２．８．２３）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月２日（２０１１．２．２）
【出願人】（０００１７０３４７）合資会社オリエンタル (21)
【Ｆターム（参考）】
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