ホストコネクタを備えた、クレジットカードサイズのメモリカード
本発明は、可撓性ハウジングから突き出しかつホスト接続規格に準拠するホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、ホストコネクタを収容するために厚さが増加したクレジットカードとほぼ同様の、メモリカード規格のフォームファクタに準拠し、メモリがハウジング内に適合するのを可能にする。ホストコネクタによって、アダプタもリーダもなしに、コンピューティング装置へのメモリカードの直接的な結合が容易になる。メモリカードには、メモリカードが従来のスマートカードリーダと後方互換性を保つことができるようにする、ISO7816スマートカード規格に準拠するスマートカード接点を含んでもよい。従来のメモリカードと異なり、可撓性メモリカードは、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、可撓性メモリカードは、強力な内部記憶装置を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱自在な記憶媒体装置および特に着脱自在なメモリカードに関する。
【背景技術】
【0002】
種々様々の着脱自在な記憶媒体が、あるコンピューティング装置から別のコンピューティング装置へ、または携帯消費者電子装置へデータを転送するために存在する。着脱自在な記憶媒体によって、ユーザは、様々な装置と様々なコンピュータとの間でデータを容易に転送することが可能になる。着脱自在な記憶媒体のうちで最も人気のあるタイプの1つはフラッシュメモリカードであるが、これは、コンパクトで使いやすく、可動部がない。フラッシュメモリカードには、電力の印加なしにデータを永続的に記憶できる内部高速固体メモリが含まれる。メモリカードにはまた、電気的消去可能プログラム可能リードオンリメモリ(EEPROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、およびバッテリバックアップを備えた、シンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(SDRAM)などの他の不揮発性または揮発性メモリタイプを始めとする数々の他のメモリ規格を用いることができる。
【0003】
最近では、種々様々なメモリカードが導入され、それぞれが、異なる容量、アクセス速度、フォーマット、インターフェースおよびコネクタを有している。メモリカードの例には、サンディスク(登録商標)コーポレーション(SanDisk(登録商標) Corporation)によって最初に導入されたコンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)(CompactFlash(登録商標)(CF))と、ソニーコーポレーション(Sony Corporation)によって開発されたメモリスティック(登録商標)(MS)(Memory Stick(登録商標)(MS))、ならびにメモリスティックPro(Memory Stick Pro)およびメモリスティックデュオ(Memory Stick Duo)を始めとする後のバージョンと、サンディスクコーポレーション(SanDisk Corporation)およびシーメンスAG(Siemens AG)/インフィネオンテクノロジージAG(Infineon Technologies AG)によって共同で開発されたスマートメディア(登録商標)(Smart Media(登録商標))メモリカード、セキュアデジタル(SD)(Secure Digital(SD))メモリカード、およびマルチメディアカード(MMC)(MultiMedia Card(MMC))と、フジ(Fuji)によって開発されたxD(登録商標)デジタルメモリカードと、が含まれる。上に挙げたメモリカードは、典型的には、厳格なフォームファクタに準拠し、クレジットカード用途には適合しない。
【0004】
別のタイプのメモリカードが、スマートカードである。スマートカードは、金融取引クレジットカード、セキュリティアクセスカード、自動料金徴収カード、デビットカード等として広範に用いられている。スマートカード技術によって、ISO7816スマートカード規格に準拠するスマートカード接点に含まれるメモリ素子に、データ記憶することが可能になる。スマートカード接点は、クレジットカードサイズの可撓性プラスチックハウジング内に成形、積層および/または接着される。上記のメモリカードと異なり、スマートカードは、セキュアメモリに記憶された認証キーを必要とするクレジットカード用途に適合している。しかしながら、スマートカードの制限されたカード厚さのために、他のタイプのメモリカードのメモリ素子と比較して、従来のスマートカードのメモリ素子は、小量のデータだけを記憶することが可能である。
【0005】
従来のメモリカードは、一般に、コンピューティング装置と共に用いるための専用のアダプタまたはリーダを必要とする。アダプタまたはリーダには、メモリカードのインターフェースに準拠する専用のインターフェース、およびコンピュータが受け入れ可能なインターフェースが含まれる。たとえば、アダプタまたはリーダには、メモリカードを受け入れるインターフェースおよびホストコンピュータに接続するインターフェースを含んでもよいが、これらのインターフェースには、16ビット標準PCカードインターフェースおよび32ビット標準カードバスインターフェースを始めとするパーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス2(USB2)インターフェース、次世代USB規格、IEEE1394ファイアワイヤインターフェース、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)インターフェース、アドバンステクノロジアタッチメント(ATA)インターフェース、シリアルATAインターフェース、インテグレイテッド・デバイス・エレクトロニクス(IDE)規格、エンハンスド・インテグレイテッド・デバイス・エレクトロニクス(EIDE)規格、周辺装置相互接続(PCI)インターフェース、PCIエクスプレスインターフェース、従来のシリアルまたはパラレルインターフェースなどがある。
【0006】
従来のほとんどのアダプタおよびリーダは、単一のタイプのメモリカードだけをサポートするので、異なるタイプのメモリカードを用いる場合には、ユーザは、アダプタまたはリーダを携行して交換することになる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般に、本発明は、可撓性ハウジングから突き出しかつホスト接続規格に準拠するホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、クレジットカードとほぼ同様のメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。しかしながら、ハウジングは、ホストコネクタを収容しかつメモリがハウジング内に適合するように、従来のクレジットカードに比べて、厚さが増加してもよい。ホストコネクタによって、アダプタもリーダもなしに、メモリカードをコンピューティング装置に直接結合することが容易になる。従来のメモリカードと異なり、可撓性メモリカードは、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、可撓性メモリカードは、強力な内部メモリを含む。カードの厚さの増加によって、従来のスマートカードに比べて、スマートカードにおけるメモリ容量の増加が容易になる。
【0008】
いくつかの実施形態において、ホストコネクタは、ホスト接続規格に適合し、かつ可撓性ハウジングの厚さに等しいかまたはより薄い厚さを含むシールドレスタブである。たとえば、シールドレスタブは、USBコネクタと共に典型的に用いられる従来の電気シールドのないユニバーサルシリアルバス(USB)適合タブを含んでもよい。他の実施形態において、ホストコネクタには、修正されたシールドを備えたUSBプラグなどの、ハウジングが準拠するメモリカード規格フォームファクタと少なくとも同じ位薄くなるように修正された電気シールドが含まれる。
【0009】
メモリカードには、ハウジング内のメモリに結合される、ISO7816スマートカード規格に準拠するスマートカード接点を含んでもよい。スマートカード接点によって、メモリカードは、従来のスマートカードリーダと後方互換性を保つことが可能になる。いくつかの実施形態において、メモリカードには、従来のクレジットカード磁気ストライプリーダと後方互換性を保つ磁気ストライプを含んでもよい。他の実施形態において、RFリーダと適合するために、受動RFアンテナチップをメモリカードに含んでもよいが、これらのRFリーダは、RFID技術と同様に、RFアンテナチップに、短期間、電力を供給することによって、メモリカード内のメモリにアクセスする。その場合に、スマートカードは、可撓性ハウジングを通してアクセス可能な電気接点の必要性を除くことができる。
【0010】
可撓性ハウジングは、ホストコネクタが突き出るコーナーエッジを画定してもよい。さらに、厚さの増加を伴うとはいえ、ハウジングは、従来のスマートカード寸法にほぼ準拠する寸法を画定してもよい。さらに、メモリカードは、ホストコネクタを覆って適合してホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させるカバーを含んでもよい。代替として、スリーブを用いてメモリカードを保管し、ホストコネクタを保護してもよい。
【0011】
一実施形態において、本発明は、可撓性ハウジング、ハウジング内のメモリ、スマートカード接点およびホストコネクタを含むメモリカードに関する。スマートカード接点は、ハウジングに配置され、ISO7816などのスマートカード規格に準拠する。さらに、スマートカード接点によって、スマートカード規格に適合するリーダによるメモリへのアクセスが可能になる。ホストコネクタは、ハウジングから突き出し、ホスト接続規格に準拠する。さらに、ホストコネクタは、ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースにホストコネクタが挿入されると、メモリへのアクセスを可能にする。
【0012】
別の実施形態において、本発明は、可撓性ハウジング、ハウジング内のメモリおよびホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さを含むメモリカード規格のフォームファクタにほぼ準拠する寸法を有する。ホストコネクタは、ハウジングから突き出し、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースにホストコネクタが挿入されると、メモリへのアクセスを可能にする。
【0013】
別の実施形態において、本発明は、可撓性ハウジング、ハウジング内のメモリおよびホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、約52mm〜56mmの第1の主エッジおよび約83.6mm〜87.6mmの第2の主エッジ、ならびにコーナーエッジを画定するが、この場合に、コーナーエッジは、隣接エッジの長さを低減して、ハウジングの52mm未満の第3の主エッジ、およびハウジングの83.6mm未満の第4の主エッジを画定する。ホストコネクタは、コーナーエッジから突き出し、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースにホストコネクタが挿入されると、メモリへのアクセスを可能にする。
【0014】
本発明は、多くの利点を提供することができる。たとえば、ホストコネクタは、アダプタまたはリーダの必要性なしに、コンピューティング装置からメモリカードへの直接的なアクセスを提供する。さらに、可撓性ハウジングは薄くて軽量であり、メモリカードは、クレジットカードと同様に、財布で持ち運ぶことが可能になる。さらなる利点として、強力な内部メモリによって、スマートカードの用途が拡張され、またメモリカードは、スマートカードまたはクレジットカード用途に関連しない追加データを記憶することが可能になる。従来のスマートカードに比べて厚さが増加したことによって、メモリ容量のかかる増加が可能になる。
【0015】
さらに、メモリを2つの領域に分割して、セキュアおよび非セキュアデータ記憶アクセスを可能にしてもよい。セキュアメモリは、メモリカードで金融取引を実行するための認証キーを記憶するために望ましいのに対して、非セキュアメモリは、メモリカードが、従来の着脱自在なメモリドライブとほぼ同様に動作できるようにするのに望ましい。メモリの分割によって、同じメモリ素子から、セキュアおよび非セキュアメモリの両方を提供することができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、メモリを分割して、メモリカード用のファームウェアを記憶する領域を含んでもよい。その場合には、ホストコネクタを介してファームウェア更新を受信し、メモリカードをアップグレードすることが可能である。ファームウェア更新がホストコネクタを介して受信された場合に、割り当てられたファームウェア記憶スペースをファームウェア更新のサイズに一致させるために、メモリを再分割してもよい。たとえば、ファームウェア更新が元のファームウェアより大きい場合には、ファームウェア更新を収容するファームウェア記憶スペースを増加させるために、メモリを再分割して、非セキュアメモリを低減するようにする。反対に、受信されたファームウェア更新が元のファームウェアより小さい場合には、ファームウェア記憶スペースを低減してもよく、それによって、非セキュア記憶スペースが増加される。
【0017】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の記載で説明する。本発明の他の特徴、目的および利点は、説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1Aは正面概念図であり、図1Bは側部概念図であり、メモリカード10の例示的な実施形態を示す。メモリカード10には、可撓性ハウジング12、ハウジング12内の集積回路(IC)モジュール14、電気接点20を含むシールドレスタブホストコネクタ16(以下では「シールドレスタブ16」)、およびスマートカード接点18が含まれる。従来のメモリカードと異なり、メモリカード10は、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、メモリカード10には、強力な内部メモリが含まれる。ICモジュール14には、シールドレスタブ16の電気接点20およびスマートカード接点18に電気結合されたメモリ(図示せず)が含まれる。いくつかの実施形態において、ICモジュール14の内のメモリを、セキュアメモリおよび非セキュアメモリに分割して、メモリカード10が、クレジットカードまたはスマートカード用途と無関係なデータを非セキュアメモリに記憶するのと同様に、セキュアメモリに記憶された認証キーを必要とするクレジットカード用途を実現できるようにする。メモリは、シールドレスタブ16を介して受信されるファームウェア更新を記憶する第3の領域を含むようにさらに分割して、セキュアおよび非セキュアメモリをアップグレードしてもよい。
【0019】
シールドレスタブ16は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースにシールドレスタブ16が挿入されると、ICモジュール14の内のメモリへのアクセスを可能にする。メモリカード10は、シールドレスタブ16を介してホストコンピュータに直接結合される。したがって、メモリカード10は、メモリカード10内のメモリに記憶されたデータを検索するメモリカードアダプタまたはリーダの必要性をほぼ除く。したがって、メモリカード10は、スマートカードリーダもスマートカード接点18もなしに、スマートカード用途を実現可能である。シールドレスタブ16は、本発明の実施形態によるホストコネクタの一例である。シールド付きかまたはシールドのない他のタイプのホストコネクタを始めとして、ホストコネクタの他の実施形態をまた用いてもよい。
【0020】
スマートカード接点18はISO7816などのスマートカード規格に準拠するが、この規格は、この規格に適合するリーダがICモジュール14内のメモリへアクセスするのを可能にする。さらに、ICモジュール14の内のメモリは、シールドレスタブ16を介して、たとえばホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースによってアクセスすることができる。スマートカード接点18は、メモリカード10に、従来のスマートカードリーダとの後方互換性をもたせることができる。特に、スマートカード接点18によって、メモリカード10は、従来のスマートカード用途によって用いられるリーダの変更なしに、従来のスマートカードとほぼ同様に動作することが可能になる。たとえば、メモリカード10は、従来の金融取引クレジットカード用途、セキュリティアクセスカード用途、自動料金徴収カード用途、デビットカード用途等に適合可能である。
【0021】
ハウジング12は、クレジットカードとほぼ同様の幅(W)および高さ(H)、ならびに従来のクレジットカードの約2倍の厚さ(T)を備えたメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。メモリカード規格のフォームファクタには、約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さが含まれる。
【0022】
図1Aに示すように、ハウジング12は、シールドレスタブ16が突き出るコーナーエッジ22を画定する。コーナーエッジ22は、メモリカード10のフォームファクタをわずかに変更し、メモリカード10の一側部が52mm未満の高さを含み、かつメモリカード10の別の側部が83.6mm未満の幅を含むようにする。他の実施形態において、シールドレスタブ16は、それが、メモリカード規格フォームファクタの寸法を超えて延伸しない限り、ハウジング12の任意の側部から突き出てもよい。場合によっては、メモリカード10は、シールドレスタブ16を保護するために、シールドレスタブ16を覆って適合するカバーを含んでもよく、かつメモリカード10を、メモリカード規格フォームファクタに準拠させてもよい。代替として、スリーブを用いてメモリカード10を保管し、シールドレスタブ16を保護してもよい。
【0023】
ハウジング12は、プラスチックなどの材料24のいくつかの層を用いて構成してもよい。図1Bに示すように、ハウジング12には材料24の3つの層が含まれ、中央層には、ICモジュール14を保持するサイズのキャビティ26をハウジング12に形成するための切り欠きが含まれる。他の実施形態において、ハウジング12は、材料24に形成されかつICモジュール14を保持するサイズのキャビティを含む材料24の単一ピースであってもよい。さらなる実施形態において、ハウジング12をICモジュール14の回りに成形または積層して、ICモジュール14の存在が、成形または積層された材料24内にキャビティ26を生じるようにしてもよい。
【0024】
図1Aに示す実施形態において、シールドレスタブ16は、ハウジング12の一部として一体的に成形され、たとえば、シールドレスタブ16に関連するホスト接続規格に準拠する形状を画定してもよい。換言すれば、シールドレスタブ16の電気要素がプラスチック内に成形または積層されるようにしながら、ハウジング12およびシールドレスタブ16を単一の連続的なプラスチック要素として成形することができる。いずれにせよ、シールドレスタブ16は、コーナーエッジ22から突き出る。
【0025】
電気接点20は、シールドレスタブ16に配置される。電気接点20によって、ICモジュール14内におけるメモリへの電気経路が提供される。ICモジュール14の電気要素およびシールドレスタブ16の電気要素の全ては、プラスチック材料24内に積層され、図1Aおよび1Bに示すフォームファクタを画定してもよい。他の実施形態において、シールドレスタブ16は、ハウジング12とは別個に形成してもよく、またコーナーエッジ22を通してICモジュール14に接続することができる。また、シールドレスタブ16およびICモジュール14は、前もって形成してもよく、次に、ICモジュール14を積層して、図1Aに示すクレジットカード状の形状を作製することができる。
【0026】
メモリカード10のメモリカード規格フォームファクタに準拠するハウジング12の厚さに等しいかまたはより薄い厚さを画定するために、シールドレスタブ16には、従来のコネクタインターフェースの変更バージョンを含んでもよい。たとえば、シールドレスタブ16には、電気シールドのないユニバーサルシリアルバス(USB)適合タブを含んでもよい。シールドレスタブ16上に配置された電気接点20は、シールドレスタブ16の形状にかかわらず、ホスト接続規格との適合性を維持する。シールドレスタブ16は、ハウジング12とほぼ同様の厚さが維持される限り、様々な規格に準拠してもよい。ホスト接続規格の他の例には、16ビット標準PCカードインターフェースおよび32ビット標準カードバスインターフェースを始めとするパーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)規格、USB2規格、次世代USB規格、IEEE1394ファイアワイヤ規格、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)規格、アドバンステクノロジアタッチメント(ATA)規格、シリアルATA規格、周辺装置相互接続(PCI)規格、PCIエクスプレス規格、従来のシリアルまたはパラレル規格等が含まれる。
【0027】
いくつかの実施形態において、メモリカード10には、メモリカード10のハウジングと少なくとも同じくらい薄くなるように修正された電気シールドを含むホストコネクタを含んでもよい。たとえば、ホストコネクタには、修正されたシールドを備えたUSBプラグを含んでもよい。
【0028】
シールドレスタブ16が電気シールドのないUSB適合タブを含む例では、シールドの除去によりホストコネクタの厚さが大幅に低減され、それによって、シールドレスタブ16は、メモリカード10の全体的な厚さを増加させずに、ハウジング12から突き出ることが可能になる。さらに、本発明によって、電気シールドの必要性が除かれる。なぜなら、シールドレスタブ16は、ICモジュール14内のメモリおよびホストコンピュータインターフェースに、ケーブルなしで直接結合されるからである。従来的には、電気シールドは、ケーブルを通じた信号伝送を改善するために用いられる。したがって、従来のUSBケーブルを除くことによって、シールドレスUSBタブは、ICモジュール14内のメモリをホストコンピュータに直接結合するために用いることができる。
【0029】
図2は、図1Aおよび1Bのメモリカード10の例示的な実施形態を示す背面概念図である。メモリカード10には、可撓性ハウジング12、ハウジング12内のICモジュール14、ハウジング12のコーナーエッジ22から突き出たシールドレスタブ16、および磁気ストライプ28が含まれる。磁気ストライプ28は磁気ストライプ規格に準拠するが、この規格は、ホストコンピューティング装置に結合された磁気ストライプリーダによる、ICモジュール14内のメモリへのアクセスを可能にする。このようにして、メモリカード10は、クレジットカードおよびデビットカード金融取引のためにしばしば用いられる従来の磁気ストライプリーダとの後方互換性を保ってもよい。磁気ストライプ28によって、メモリカード10は、従来のクレジットカード用途で用いられるリーダを変更せずに、従来のクレジットカードとほぼ同様に動作することが可能になる。
【0030】
いくつかの実施形態において、メモリカード10にはまた、ICモジュール14におけるメモリに結合された、ハウジング12内の受動RFアンテナチップを含んでもよい。RFアンテナチップによって、メモリカード10は、従来のRFリーダとの後方互換性を保つことが可能になる。ICモジュール14内のメモリに記憶された情報にアクセスするために、RFリーダが、RFアンテナチップに電力を短期間供給する。RFアンテナチップは、RFID技術とほぼ同様に動作可能である。RF能力は、電気スマートカード接点18への追加またはその代替として用いてもよい。
【0031】
シールドレスタブ16は、ICモジュール14内のメモリをコンピューティング装置に結合するスマートカード、磁気ストライプまたはRFリーダの必要性を除くが、磁気ストライプ28、スマートカード接点18および/またはRFアンテナチップの存在によって、メモリカード10に多用性が加えられる。別の例において、メモリカード10を、自動料金徴収カードとして用いてもよいが、このカードでは、ユーザが料金場を車で通り抜けるときに、メモリカード10内に配置されたRFアンテナチップが走査される。自動料金徴収エリアは、自動料金徴収カードとして用いられるメモリカードほど迅速に更新されない可能性がある。したがって、スマートカード用途のための新しいメモリカード技術は、従来のスマートカード用途と後方互換性を保つ必要がある。自動料金用途に用いられる場合には、ホストコネクタは、ユーザが、パーソナルコンピュータのポートたとえばUSBポートにシールドレスタブ16を単に差し込むことにより、パーソナルコンピュータを介して料金情報にアクセスすることを可能にする。
【0032】
図3Aは正面概念図であり、図3Bは側部概念図であり、メモリカード30の例示的な実施形態を示す。メモリカード30には、可撓性ハウジング32、ハウジング32内の集積回路(IC)モジュール34、および電気接点40を備えたシールドレスタブホストコネクタ36(以下では「シールドレスタブ36」)が含まれる。ICモジュール34には、シールドレスタブ36の電気接点40に電気結合されたメモリ(図示せず)が含まれる。シールドレスタブ36は、図1Aおよび1Bのシールドレスタブ36とほぼ同様に動作可能である。従来のメモリカードと異なり、メモリカード30は、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、メモリカード30には、シールドレスタブ36を介してのみアクセスできる強力な内部メモリが含まれる。
【0033】
シールドレスタブ36は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースにシールドレスタブ36が挿入されると、ICモジュール34内のメモリへのアクセスを可能にする。メモリカード30は、シールドレスタブ36を介してホストコンピュータに直接結合される。したがって、メモリカード30は、メモリカード30内のメモリに記憶されたデータを検索するメモリカードアダプタまたはリーダの必要性をほぼ除く。したがって、メモリカード30は、スマートカードリーダも、図1Aのスマートカード接点18などのスマートカード接点もなしに、スマートカード用途を実現可能である。
【0034】
ハウジング32は、クレジットカードとほぼ同様の幅(W)および高さ(H)、ならびにクレジットカードの約2倍の厚さ(T)を備えたメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。メモリカード規格のフォームファクタには、約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さが含まれる。ハウジング32の厚さ(T)はまた、ハウジング32およびシールドレスタブ36がメモリカード30に一定した厚さを提供するように、シールドなしのUSBタブの厚さに正確に準拠してもよい。
【0035】
ハウジング32は、図1Aおよび1Bに関連して上記したメモリカード10のハウジング12とほぼ同様に形成してもよい。ハウジング32は、シールドレスタブ36が突き出るコーナーエッジ42を画定する。さらに、ハウジング32は、プラスチックなどの材料32のいくつかの層を用いて構成してもよい。ハウジング32には中央層を始めとする材料44の3つの層が含まれるが、この中央層は、ICモジュール34を保持するサイズのキャビティ46をハウジング32に形成する切り欠きを備えている。図3Aに示す実施形態において、シールドレスタブ36は、ハウジング32とは別個に形成され、コーナーエッジ42を通してキャビティ46に挿入される。電気接点40は、ICモジュール34内のメモリに結合される。次に、ハウジング32のコーナーエッジ42は、シールドレスタブ36の回りで密閉してもよい。さらに他の実施形態において、ハウジング32は、ICモジュール34を保持するために材料内に形成されたキャビティを含む、材料の単一ピースであってもよい。さらに他の実施形態において、ハウジング32をICモジュール34の回りに成形または積層し、ICモジュール34の存在によって、成形された材料にキャビティが作製されるようにしてもよい。
【0036】
図4は、着脱自在なカバー60を含むメモリカード50Aの例示的な実施形態を示す正面概念図である。メモリカード50Aには、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブホストコネクタ56(以下では「シールドレスタブ56」)、およびスマートカード接点58が含まれる。シールドレスタブ56は、メモリカード10および30のいずれかとほぼ同様に、メモリカード50Aに接続してもよい。
【0037】
ハウジング52は、上記のハウジング12およびハウジング32とほぼ同様に、メモリカード規格のフォームファクタに準拠する。しかしながら、コーナーエッジ52およびシールドレスタブ56は、メモリカード50Aのフォームファクタを変更し、メモリカード50Aが、メモリカード規格フォームファクタに正確には準拠しないようにする。図4に示す実施形態において、メモリカード50Aをメモリカード規格フォームファクタに適合させるために、着脱自在なカバー60が、シールドレスタブ56を覆って適合する。カバー60の外部が、三角形状を画定し、カバー60の内部が、シールドレスタブ56に適合するサイズのキャビティを画定する。カバー60は、コーナーエッジ53の回りでハウジング52にパチンとはまって、コーナーエッジ53を、メモリカード規格フォームファクタのコーナーに準拠させてもよい。
【0038】
カバー60は、シールドレスタブ56を損傷から保護する。たとえば、メモリカード10を従来のスマートカードとして用いることにより、シールドレスタブ56が、ユーザによる過度の取り扱いを受ける場合があり、それによって、シールドレスタブ56上に配置された電気接点が、静電効果に曝される可能性がある。さらに、カバーのないシールドレスタブ56は、メモリカード50Aがユーザの財布に保管されるときに、曲がるかまたは破損する可能性がある。
【0039】
他の実施形態において、シールドレスタブ56は、それが、メモリカード規格フォームファクタの寸法を越えて延伸しない限り、ハウジング52の任意の側部から突き出てもよい。その場合に、シールドレスタブ56を覆って適合し、かつメモリカード10をメモリカード規格フォームファクタに準拠させるように形成されたカバーを用いてもよい。
【0040】
図5は、ヒンジ付カバー62を含むメモリカード50Bの例示的な実施形態を示す正面概念図である。メモリカード50Bにもまた、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブ56、およびスマートカード接点58が含まれる。
【0041】
図5に示す実施形態において、ヒンジ付カバー62は、メモリカード50Bをメモリカード規格フォームファクタに準拠させるために、シールドレスタブ56を覆って適合する。カバー62は、ヒンジ63を介して、メモリカード50Bのハウジング52に接続される。ヒンジ63によって、カバー62は、シールドレスタブ56からは取り外されるが、ハウジング52に装着されたままであることが可能になる。カバー62は、ヒンジ63を中心に回転して、ホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに、シールドレスタブ56を挿入できるようにする。
【0042】
図6は、複数のヒンジ付カバー64および66を含むメモリカード50Cの例示的な実施形態を示す正面概念図である。メモリカード50Cにもまた、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブ56、およびスマートカード接点58が含まれる。
【0043】
図6に示す実施形態において、第1のヒンジ付カバー64および第2のヒンジ付カバー66が組み合わさって、メモリカード50Cをメモリカード規格フォームファクタに準拠させる。第1のカバー64は、シールドレスタブ56の第1の半部を覆って適合し、第2のカバー66は、シールドレスタブ56の第2の半部を覆って適合する。第1のカバー64は、ヒンジ65を介して、メモリカード50Cのハウジング52に接続される。第2のカバー66は、ヒンジ67を介して、ハウジング52に接続される。ヒンジ65および67によって、カバー64および66は、それぞれ、シールドレスタブ56から取り外される一方で、ハウジング52に装着されたままであることが可能になる。カバー64および66は、そのそれぞれのヒンジを中心に回転して、ホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに、シールドレスタブ56を挿入できるようにする。
【0044】
図4〜6に示す実施形態以降の他の実施形態において、種々様々のカバーを用いて、シールドレスタブホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させてもよい。かかるカバーは、シールドレスタブが使用されていない場合に、それを保護するのに特に役立つ。なぜなら、シールドの除去によって、タブは、損傷をより受けやすくされるからである。
【0045】
図7は、メモリカード50Dおよび着脱自在なスリーブ68を含むシステムを示す正面概念図である。メモリカード50Dにもまた、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブ56、およびスマートカード接点58が含まれる。
【0046】
図7に示す実施形態において、着脱自在なスリーブ68は、メモリカード50Dを保管するために、ハウジング52の上をすべる。スリーブ68はまた、電気接点を静電効果に曝す可能性がある、ユーザによる過度の取り扱いから、シールドレスタブ56およびスマートカード接点58を保護する。さらに、スリーブ68は、メモリカード50Dがユーザの財布で持ち運ばれる場合に、曲げまたは破損からシールドレスタブ56を保護する。スリーブ68には、メモリカード50Dを曲げまたは破損から守る剛性の要素を含んでもよい。
【0047】
シールドレスタブ56が、ハウジング52の、コーナーエッジ53とは異なる側部から突き出る実施形態において、スリーブ68は、シールドレスタブ56がメモリカード規格フォームファクタの寸法を超えて延伸しない限り、変更なしにシールドレスタブ56を覆うことができる。
【0048】
図8は、集積回路(IC)モジュール70の例示的なアーキテクチャを示すブロック図であるが、このモジュール70は、メモリカード30または本明細書で説明する他のメモリカードに含んでもよい。ICモジュール70には、メモリ72、ホストコネクタ74およびコントローラ76が含まれる。ホストコネクタ74は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースに挿入されると、メモリ72へのアクセスを可能にする。ホストコネクタ74は、コントローラ76を介して、メモリ72に電気結合してもよい。コントローラ76は、メモリ72と、ホストコネクタ74を介した出力とを制御する。
【0049】
例として、メモリ72には、フラッシュメモリ、電気的消去可能プログラム可能リードオンリメモリ(EEPROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、およびシンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(SDRAM)などの他の不揮発性または揮発性メモリタイプ等の1つまたは複数の素子を含んでもよい。メモリ72には、フラッシュメモリ、または電力の印加なしにデータを永続的に記憶できる別の高速固体メモリを含むのが好ましい。メモリ72には、大きなメモリ容量をサポートするために、複数のかかるメモリ素子を含んでもよい。
【0050】
コントローラ76には、ホストコネクタコントローラと統合されたメモリコントローラが含まれる。メモリ制御およびホストコネクタ制御を統合するコントローラは、メモリおよび単一のホストコネクタを含む従来の携帯メモリドライブで用いるために市販されている。他の実施形態において、メモリ72およびホストコネクタ74のために、2つの別個のコントローラを用いてもよい。コントローラ76は、ICモジュール70における消費スペースおよび電力がより少ない共通ユニットに、2つの異なるコントローラのかかる機能を統合する。
【0051】
ICモジュール70が、ホスト接続規格を介して、ホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに接続された場合に、電力がICモジュール70に印加される。電力の印加によって、ホストコネクタ74内の電気接点素子が作動され、コントローラ76は、メモリ72へのアクセスを容易にするようにイネーブルされる。次に、コンピューティング装置とメモリ72との間の通信は、電力を供給されたホストコネクタ74およびイネーブルされたコントローラ76を通して可能である。コンピューティング装置は、新しいデータを記憶するかまたは既存のデータを消去するのと同様に、メモリ72に記憶されたデータを読み取るかまたは修正してもよい。コントローラ76は、コンピューティング装置によって指定された動作に従って、メモリ72に記憶されたデータを操作する。
【0052】
一実施形態において、ICモジュール70には、従来のUSBシールドのないユニバーサルシリアルバス(USB)タブ形状のホストコネクタ74が含まれる。ICモジュール70にはまた、フラッシュメモリドライブコントローラに準拠するコントローラ76およびフラッシュメモリに準拠するメモリ72が含まれる。ホストコネクタ74をコンピューティング装置のUSBポートに直接結合して、アダプタもリーダもなしにコンピューティング装置とコントローラ76との間の通信を可能にしてもよい。これらの構成要素は、従来の着脱自在なメモリドライブで広範に用いられているために、容易に入手可能である。
【0053】
ホストコネクタ74を、同じホスト接続規格に準拠するホストコンピュータインターフェースに直接結合して、コンピューティング装置とメモリ72との間の通信を可能にしてもよい。本発明は、アダプタの機能をメモリカードに含めることによって、メモリカード70をコンピューティング装置に結合するアダプタまたはリーダの必要性を除く。
【0054】
図9は、ICモジュール80の例示的なアーキテクチャを示すブロック図であるが、このICモジュール80は、メモリカード10または本明細書で説明する他のメモリカードに含んでもよい。ICモジュール80には、メモリ82、ホストコネクタ84、コントローラ86およびスマートカード接点88が含まれる。メモリ82は、図8のメモリ72とほぼ同様に動作可能である。ホストコネクタ84は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースに挿入されると、メモリ82へのアクセスを可能にする。スマートカード接点88は、ISO7816スマートカード規格に準拠し、スマートカード規格に適合するリーダによるメモリ82へのアクセスを可能にすることによって、ICモジュール80に後方互換性をもたせる。
【0055】
ホストコネクタ84は、コントローラ86を介してメモリ82に電気結合してもよい。スマートカード接点88もまた、コントローラ86を介してメモリ82に電気結合してもよい。コントローラ86には、ホストコネクタコントローラおよびスマートカード接点コントローラと統合されたメモリコントローラが含まれる。いくつかの実施形態において、2つのコントローラを用いてもよい。たとえば、従来の携帯メモリドライブで用いられるコントローラとほぼ同様の、メモリ82およびホストコネクタ84用の第1のコントローラと、メモリ82へアクセスするために第1のコントローラに結合されるスマートカード接点88用の第2のコントローラと、である。別の例において、第1のコントローラは、上記のように、メモリ82およびホストコネクタ84を制御してもよく、第2のコントローラは、メモリ82およびスマートカード接点88を制御してもよい。コントローラは両方とも、メモリ82に直接結合してもよい。他の実施形態において、メモリ82、ホストコネクタ84およびスマートカード接点88のために、3つの別個のコントローラを用いてもよい。しかしながら、コントローラ86は、多数のコントローラのかかる機能を、ICモジュール80における消費スペースおよび電力がより少ない共通ユニットに統合する。しかしながら、別個のコントローラを用いれば、メモリカードの作製の単純化が可能である。なぜなら、別個のコントローラは、市場で入手可能だからである。
【0056】
ICモジュール80が、ホストコンピュータインターフェースに挿入されたホストコネクタ84を介してか、またはスマートカードリーダに挿入されたスマートカード接点88を介してコンピューティング装置に接続された場合に、電力がICモジュール80に印加される。電力の印加によって、ホストコネクタ84内の電気接点素子またはスマートカード接点88が作動され、コントローラ86が、メモリ82へのアクセスを容易にするようにイネーブルされる。次に、コンピューティング装置とメモリ82との間の通信は、電力を供給されたホストコネクタ84または電力を供給されたスマートカード接点88、およびイネーブルされたコントローラ86を通して送信してもよい。コンピューティング装置は、新しいデータを記憶するかまたは既存のデータを消去するのと同様に、メモリ82に記憶されたデータを読み取るかまたは修正してもよい。コントローラ86は、コンピューティング装置により指定された動作に従って、メモリ82に記憶されたデータを操作する。
【0057】
本発明の一実施形態において、ICモジュール80には、従来のシールドのないUSBタブの形状のホストコネクタ84が含まれる。ICモジュール80にはまた、スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラに準拠するコントローラ86、およびフラッシュメモリに準拠するメモリ82が含まれる。ホストコネクタ84をコンピューティング装置のUSBポートに直接結合して、アダプタもリーダもなしにコンピューティング装置とコントローラ86との間の通信を可能にしてもよい。スマートカード接点88を、コンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに接続されたスマートカードリーダに結合し、コンピューティング装置とコントローラ86との間の通信を可能してもよい。スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラは、従来のフラッシュメモリドライブコントローラおよびスマートカード接点コントローラの機能を統合する特定用途向け集積回路(ASIC)として開発してもよい。
【0058】
ホストコネクタ84を、同じホスト接続規格に準拠するホストコンピュータインターフェースに直接結合して、コンピューティング装置とメモリ82の間の通信を可能にしてもよい。コンピューティング装置に接続され、かつ従来のスマートカードとほぼ同様に動作するスマートカード接点88は、スマートカード規格に準拠するリーダに結合してもよい。本発明は、アダプタの機能をICモジュールに含めることによって、ICモジュール80をコンピューティング装置に結合するアダプタまたはリーダの必要性を除く。本発明によってまた、ICモジュール80は、従来のスマートカードリーダとの適合が可能になり、それによって、機能性が増加される。
【0059】
図10は、ICモジュール90の別の例示的なアーキテクチャを示すブロック図であるが、このICモジュール90は、メモリカード10または本明細書で説明する他のメモリカードに含んでもよい。本実施形態において、メモリカード90には、セキュアメモリ93および非セキュアメモリ92に分割されたメモリ、ホストコネクタ94、コントローラ96およびスマートカード接点98が含まれる。ホストコネクタ94およびスマートカード接点98は、それぞれ、図9のホストコネクタ84およびスマートカード接点88とほぼ同様に動作可能である。
【0060】
スマートカード規格に準拠するスマートカード接点98は、セキュアメモリに記憶された認証キーを必要とするクレジットカード用途に適合している。したがって、スマートカード接点98は、コントローラ96を介してセキュアメモリ93に電気結合してもよい。ホスト接続規格に準拠するホストコネクタ94はまた、クレジットカード用途に適合している。しかしながら、ホストコネクタ94はまた、セキュアアクセスクレジットカード用途と関連しないデータを転送してもよい。ホストコネクタ94は、コントローラ96を介して、セキュアメモリ93および非セキュアメモリ92の両方に電気結合してもよい。
【0061】
コントローラ96には、ホストコネクタコントローラと統合されたデュアルメモリコントローラ、およびスマートカード接点コントローラが含まれる。他の実施形態において、セキュアメモリ93、非セキュアメモリ92、ホストコネクタ94およびスマートカード接点98のために、最高4つの別個のコントローラを用いてもよい。別個のコントローラはまた、図9に関連して説明したコントローラと同様に、互いに組み合わせてもよい。コントローラ96は、多数のコントローラのかかる機能を、ICモジュール90における消費スペースおよび電力がより少ない共通ユニットに統合する。繰り返すと、別個のコントローラは、購入が可能なので、設計の観点からは望ましいであろう。
【0062】
コントローラ96は、ホストコネクタ94を介してコンピューティング装置からファームウェア更新を受け入れ、ICモジュール90の容易なアップグレードを可能にしてもよい。セキュアメモリ93および非セキュアメモリ92を超えてメモリを分割し、ファームウェア更新を記憶する第3の領域を含んでもよい。また、ファームウェア更新が受信されたときにメモリを再分割して、割り当てられたファームウェア記憶スペースを、ファームウェア更新のサイズに一致させてもよい。たとえば、ファームウェア更新が元のファームウェアより大きい場合には、ファームウェア更新を収容するファームウェア記憶スペースを増加させるために、非セキュアメモリ92を低減するようにメモリが再分割される。反対に、受信されたファームウェア更新が元のファームウェアより小さい場合には、ファームウェア記憶スペースを低減してもよく、それによって、非セキュアメモリ92が増加される。
【0063】
一実施形態において、メモリカード90には、従来のUSBシールドのないUSBタブ形状のホストコネクタ98が含まれる。メモリカード90にはまた、スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラに準拠するコントローラ96、ならびにフラッシュメモリにそれぞれ準拠するセキュアメモリ93および非セキュアメモリ92が含まれる。スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラは、従来のフラッシュメモリドライブコントローラおよびスマートカード接点コントローラの機能を統合する特定用途向け集積回路(ASIC)として開発してもよい。ホストコネクタ94をコンピューティング装置のUSBポートに直接結合して、コンピューティング装置とコントローラ96との間の通信を可能にしてもよい。スマートカード接点98を、コンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに接続されたスマートカードリーダに結合して、コンピューティング装置とコントローラ96との間の通信を可能にしてもよい。コントローラ96は、コンピューティング装置により指定された動作に従って、セキュアメモリ93または非セキュアメモリ92に記憶されたデータを操作する。
【0064】
本発明の様々な実施形態を説明した。たとえば、スマートカードおよびクレジットカード用途に適合し、かつメモリカードをコンピューティング装置に直接結合するホストコネクタを含むメモリカードを説明した。メモリカードに従来のスマートカードリーダとの後方互換性をもたせるためにメモリカード上に配置可能なスマートカード接点もまた説明した。さらに、メモリカードのハウジングは、クレジットカードとほぼ同様のメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。ハウジングから突き出たホストコネクタを覆って適合してホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させるカバーもまた説明した。さらに、メモリカードおよびスリーブを含むシステムを説明したが、この場合に、スリーブは、メモリカードの上をすべってメモリカードを保管し、ホストコネクタを保護可能である。
【0065】
しかしながら、本発明の範囲から逸脱せずに、様々な修正をなすことが可能である。たとえば、ホストコネクタは、ハウジングの任意のエッジから突き出てもよく、また様々なタイプのカバーまたはスリーブを用いて、ホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させてもよい。さらに、本開示は、ホストコネクタをシールドレスタブとして概して説明しているけれども、メモリカード規格フォームファクタとほぼ同様の厚さが維持される限り、ホストコネクタは、ホスト接続規格のいずれかのシールド付きバージョンに準拠してもよい。さらに、本明細書で説明するのと同じ特徴は、クレジットカードよりかなり小さいかまたは大きいカードなど、他のサイズおよび形状のメモリカードに組み込んでもよい。これらおよび他の実施形態は、特許請求の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1A】メモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図1B】図1Aのメモリカードを示す側部概念図である。
【図2】メモリカードの例示的な実施形態を示す背面概念図である。
【図3A】メモリカードの別の例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図3B】図3Aのメモリカードを示す側部概念図である。
【図4】着脱自在なカバーを含むメモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図5】ヒンジ付カバーを含むメモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図6】ヒンジ付カバーを含むメモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図7】メモリカードおよび着脱自在なスリーブを含むシステムを示す正面概念図である。
【図8】図3Aおよび3Bに示すメモリカードに含むことが可能なICモジュールの例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【図9】図1Aおよび1Bのメモリカードに含むことが可能なICモジュールの例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【図10】図1Aおよび1Bのメモリカードに含むことが可能なICモジュールの別の例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱自在な記憶媒体装置および特に着脱自在なメモリカードに関する。
【背景技術】
【0002】
種々様々の着脱自在な記憶媒体が、あるコンピューティング装置から別のコンピューティング装置へ、または携帯消費者電子装置へデータを転送するために存在する。着脱自在な記憶媒体によって、ユーザは、様々な装置と様々なコンピュータとの間でデータを容易に転送することが可能になる。着脱自在な記憶媒体のうちで最も人気のあるタイプの1つはフラッシュメモリカードであるが、これは、コンパクトで使いやすく、可動部がない。フラッシュメモリカードには、電力の印加なしにデータを永続的に記憶できる内部高速固体メモリが含まれる。メモリカードにはまた、電気的消去可能プログラム可能リードオンリメモリ(EEPROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、およびバッテリバックアップを備えた、シンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(SDRAM)などの他の不揮発性または揮発性メモリタイプを始めとする数々の他のメモリ規格を用いることができる。
【0003】
最近では、種々様々なメモリカードが導入され、それぞれが、異なる容量、アクセス速度、フォーマット、インターフェースおよびコネクタを有している。メモリカードの例には、サンディスク(登録商標)コーポレーション(SanDisk(登録商標) Corporation)によって最初に導入されたコンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)(CompactFlash(登録商標)(CF))と、ソニーコーポレーション(Sony Corporation)によって開発されたメモリスティック(登録商標)(MS)(Memory Stick(登録商標)(MS))、ならびにメモリスティックPro(Memory Stick Pro)およびメモリスティックデュオ(Memory Stick Duo)を始めとする後のバージョンと、サンディスクコーポレーション(SanDisk Corporation)およびシーメンスAG(Siemens AG)/インフィネオンテクノロジージAG(Infineon Technologies AG)によって共同で開発されたスマートメディア(登録商標)(Smart Media(登録商標))メモリカード、セキュアデジタル(SD)(Secure Digital(SD))メモリカード、およびマルチメディアカード(MMC)(MultiMedia Card(MMC))と、フジ(Fuji)によって開発されたxD(登録商標)デジタルメモリカードと、が含まれる。上に挙げたメモリカードは、典型的には、厳格なフォームファクタに準拠し、クレジットカード用途には適合しない。
【0004】
別のタイプのメモリカードが、スマートカードである。スマートカードは、金融取引クレジットカード、セキュリティアクセスカード、自動料金徴収カード、デビットカード等として広範に用いられている。スマートカード技術によって、ISO7816スマートカード規格に準拠するスマートカード接点に含まれるメモリ素子に、データ記憶することが可能になる。スマートカード接点は、クレジットカードサイズの可撓性プラスチックハウジング内に成形、積層および/または接着される。上記のメモリカードと異なり、スマートカードは、セキュアメモリに記憶された認証キーを必要とするクレジットカード用途に適合している。しかしながら、スマートカードの制限されたカード厚さのために、他のタイプのメモリカードのメモリ素子と比較して、従来のスマートカードのメモリ素子は、小量のデータだけを記憶することが可能である。
【0005】
従来のメモリカードは、一般に、コンピューティング装置と共に用いるための専用のアダプタまたはリーダを必要とする。アダプタまたはリーダには、メモリカードのインターフェースに準拠する専用のインターフェース、およびコンピュータが受け入れ可能なインターフェースが含まれる。たとえば、アダプタまたはリーダには、メモリカードを受け入れるインターフェースおよびホストコンピュータに接続するインターフェースを含んでもよいが、これらのインターフェースには、16ビット標準PCカードインターフェースおよび32ビット標準カードバスインターフェースを始めとするパーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス2(USB2)インターフェース、次世代USB規格、IEEE1394ファイアワイヤインターフェース、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)インターフェース、アドバンステクノロジアタッチメント(ATA)インターフェース、シリアルATAインターフェース、インテグレイテッド・デバイス・エレクトロニクス(IDE)規格、エンハンスド・インテグレイテッド・デバイス・エレクトロニクス(EIDE)規格、周辺装置相互接続(PCI)インターフェース、PCIエクスプレスインターフェース、従来のシリアルまたはパラレルインターフェースなどがある。
【0006】
従来のほとんどのアダプタおよびリーダは、単一のタイプのメモリカードだけをサポートするので、異なるタイプのメモリカードを用いる場合には、ユーザは、アダプタまたはリーダを携行して交換することになる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一般に、本発明は、可撓性ハウジングから突き出しかつホスト接続規格に準拠するホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、クレジットカードとほぼ同様のメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。しかしながら、ハウジングは、ホストコネクタを収容しかつメモリがハウジング内に適合するように、従来のクレジットカードに比べて、厚さが増加してもよい。ホストコネクタによって、アダプタもリーダもなしに、メモリカードをコンピューティング装置に直接結合することが容易になる。従来のメモリカードと異なり、可撓性メモリカードは、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、可撓性メモリカードは、強力な内部メモリを含む。カードの厚さの増加によって、従来のスマートカードに比べて、スマートカードにおけるメモリ容量の増加が容易になる。
【0008】
いくつかの実施形態において、ホストコネクタは、ホスト接続規格に適合し、かつ可撓性ハウジングの厚さに等しいかまたはより薄い厚さを含むシールドレスタブである。たとえば、シールドレスタブは、USBコネクタと共に典型的に用いられる従来の電気シールドのないユニバーサルシリアルバス(USB)適合タブを含んでもよい。他の実施形態において、ホストコネクタには、修正されたシールドを備えたUSBプラグなどの、ハウジングが準拠するメモリカード規格フォームファクタと少なくとも同じ位薄くなるように修正された電気シールドが含まれる。
【0009】
メモリカードには、ハウジング内のメモリに結合される、ISO7816スマートカード規格に準拠するスマートカード接点を含んでもよい。スマートカード接点によって、メモリカードは、従来のスマートカードリーダと後方互換性を保つことが可能になる。いくつかの実施形態において、メモリカードには、従来のクレジットカード磁気ストライプリーダと後方互換性を保つ磁気ストライプを含んでもよい。他の実施形態において、RFリーダと適合するために、受動RFアンテナチップをメモリカードに含んでもよいが、これらのRFリーダは、RFID技術と同様に、RFアンテナチップに、短期間、電力を供給することによって、メモリカード内のメモリにアクセスする。その場合に、スマートカードは、可撓性ハウジングを通してアクセス可能な電気接点の必要性を除くことができる。
【0010】
可撓性ハウジングは、ホストコネクタが突き出るコーナーエッジを画定してもよい。さらに、厚さの増加を伴うとはいえ、ハウジングは、従来のスマートカード寸法にほぼ準拠する寸法を画定してもよい。さらに、メモリカードは、ホストコネクタを覆って適合してホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させるカバーを含んでもよい。代替として、スリーブを用いてメモリカードを保管し、ホストコネクタを保護してもよい。
【0011】
一実施形態において、本発明は、可撓性ハウジング、ハウジング内のメモリ、スマートカード接点およびホストコネクタを含むメモリカードに関する。スマートカード接点は、ハウジングに配置され、ISO7816などのスマートカード規格に準拠する。さらに、スマートカード接点によって、スマートカード規格に適合するリーダによるメモリへのアクセスが可能になる。ホストコネクタは、ハウジングから突き出し、ホスト接続規格に準拠する。さらに、ホストコネクタは、ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースにホストコネクタが挿入されると、メモリへのアクセスを可能にする。
【0012】
別の実施形態において、本発明は、可撓性ハウジング、ハウジング内のメモリおよびホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さを含むメモリカード規格のフォームファクタにほぼ準拠する寸法を有する。ホストコネクタは、ハウジングから突き出し、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースにホストコネクタが挿入されると、メモリへのアクセスを可能にする。
【0013】
別の実施形態において、本発明は、可撓性ハウジング、ハウジング内のメモリおよびホストコネクタを含むメモリカードに関する。可撓性ハウジングは、約52mm〜56mmの第1の主エッジおよび約83.6mm〜87.6mmの第2の主エッジ、ならびにコーナーエッジを画定するが、この場合に、コーナーエッジは、隣接エッジの長さを低減して、ハウジングの52mm未満の第3の主エッジ、およびハウジングの83.6mm未満の第4の主エッジを画定する。ホストコネクタは、コーナーエッジから突き出し、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースにホストコネクタが挿入されると、メモリへのアクセスを可能にする。
【0014】
本発明は、多くの利点を提供することができる。たとえば、ホストコネクタは、アダプタまたはリーダの必要性なしに、コンピューティング装置からメモリカードへの直接的なアクセスを提供する。さらに、可撓性ハウジングは薄くて軽量であり、メモリカードは、クレジットカードと同様に、財布で持ち運ぶことが可能になる。さらなる利点として、強力な内部メモリによって、スマートカードの用途が拡張され、またメモリカードは、スマートカードまたはクレジットカード用途に関連しない追加データを記憶することが可能になる。従来のスマートカードに比べて厚さが増加したことによって、メモリ容量のかかる増加が可能になる。
【0015】
さらに、メモリを2つの領域に分割して、セキュアおよび非セキュアデータ記憶アクセスを可能にしてもよい。セキュアメモリは、メモリカードで金融取引を実行するための認証キーを記憶するために望ましいのに対して、非セキュアメモリは、メモリカードが、従来の着脱自在なメモリドライブとほぼ同様に動作できるようにするのに望ましい。メモリの分割によって、同じメモリ素子から、セキュアおよび非セキュアメモリの両方を提供することができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、メモリを分割して、メモリカード用のファームウェアを記憶する領域を含んでもよい。その場合には、ホストコネクタを介してファームウェア更新を受信し、メモリカードをアップグレードすることが可能である。ファームウェア更新がホストコネクタを介して受信された場合に、割り当てられたファームウェア記憶スペースをファームウェア更新のサイズに一致させるために、メモリを再分割してもよい。たとえば、ファームウェア更新が元のファームウェアより大きい場合には、ファームウェア更新を収容するファームウェア記憶スペースを増加させるために、メモリを再分割して、非セキュアメモリを低減するようにする。反対に、受信されたファームウェア更新が元のファームウェアより小さい場合には、ファームウェア記憶スペースを低減してもよく、それによって、非セキュア記憶スペースが増加される。
【0017】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の記載で説明する。本発明の他の特徴、目的および利点は、説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1Aは正面概念図であり、図1Bは側部概念図であり、メモリカード10の例示的な実施形態を示す。メモリカード10には、可撓性ハウジング12、ハウジング12内の集積回路(IC)モジュール14、電気接点20を含むシールドレスタブホストコネクタ16(以下では「シールドレスタブ16」)、およびスマートカード接点18が含まれる。従来のメモリカードと異なり、メモリカード10は、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、メモリカード10には、強力な内部メモリが含まれる。ICモジュール14には、シールドレスタブ16の電気接点20およびスマートカード接点18に電気結合されたメモリ(図示せず)が含まれる。いくつかの実施形態において、ICモジュール14の内のメモリを、セキュアメモリおよび非セキュアメモリに分割して、メモリカード10が、クレジットカードまたはスマートカード用途と無関係なデータを非セキュアメモリに記憶するのと同様に、セキュアメモリに記憶された認証キーを必要とするクレジットカード用途を実現できるようにする。メモリは、シールドレスタブ16を介して受信されるファームウェア更新を記憶する第3の領域を含むようにさらに分割して、セキュアおよび非セキュアメモリをアップグレードしてもよい。
【0019】
シールドレスタブ16は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースにシールドレスタブ16が挿入されると、ICモジュール14の内のメモリへのアクセスを可能にする。メモリカード10は、シールドレスタブ16を介してホストコンピュータに直接結合される。したがって、メモリカード10は、メモリカード10内のメモリに記憶されたデータを検索するメモリカードアダプタまたはリーダの必要性をほぼ除く。したがって、メモリカード10は、スマートカードリーダもスマートカード接点18もなしに、スマートカード用途を実現可能である。シールドレスタブ16は、本発明の実施形態によるホストコネクタの一例である。シールド付きかまたはシールドのない他のタイプのホストコネクタを始めとして、ホストコネクタの他の実施形態をまた用いてもよい。
【0020】
スマートカード接点18はISO7816などのスマートカード規格に準拠するが、この規格は、この規格に適合するリーダがICモジュール14内のメモリへアクセスするのを可能にする。さらに、ICモジュール14の内のメモリは、シールドレスタブ16を介して、たとえばホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースによってアクセスすることができる。スマートカード接点18は、メモリカード10に、従来のスマートカードリーダとの後方互換性をもたせることができる。特に、スマートカード接点18によって、メモリカード10は、従来のスマートカード用途によって用いられるリーダの変更なしに、従来のスマートカードとほぼ同様に動作することが可能になる。たとえば、メモリカード10は、従来の金融取引クレジットカード用途、セキュリティアクセスカード用途、自動料金徴収カード用途、デビットカード用途等に適合可能である。
【0021】
ハウジング12は、クレジットカードとほぼ同様の幅(W)および高さ(H)、ならびに従来のクレジットカードの約2倍の厚さ(T)を備えたメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。メモリカード規格のフォームファクタには、約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さが含まれる。
【0022】
図1Aに示すように、ハウジング12は、シールドレスタブ16が突き出るコーナーエッジ22を画定する。コーナーエッジ22は、メモリカード10のフォームファクタをわずかに変更し、メモリカード10の一側部が52mm未満の高さを含み、かつメモリカード10の別の側部が83.6mm未満の幅を含むようにする。他の実施形態において、シールドレスタブ16は、それが、メモリカード規格フォームファクタの寸法を超えて延伸しない限り、ハウジング12の任意の側部から突き出てもよい。場合によっては、メモリカード10は、シールドレスタブ16を保護するために、シールドレスタブ16を覆って適合するカバーを含んでもよく、かつメモリカード10を、メモリカード規格フォームファクタに準拠させてもよい。代替として、スリーブを用いてメモリカード10を保管し、シールドレスタブ16を保護してもよい。
【0023】
ハウジング12は、プラスチックなどの材料24のいくつかの層を用いて構成してもよい。図1Bに示すように、ハウジング12には材料24の3つの層が含まれ、中央層には、ICモジュール14を保持するサイズのキャビティ26をハウジング12に形成するための切り欠きが含まれる。他の実施形態において、ハウジング12は、材料24に形成されかつICモジュール14を保持するサイズのキャビティを含む材料24の単一ピースであってもよい。さらなる実施形態において、ハウジング12をICモジュール14の回りに成形または積層して、ICモジュール14の存在が、成形または積層された材料24内にキャビティ26を生じるようにしてもよい。
【0024】
図1Aに示す実施形態において、シールドレスタブ16は、ハウジング12の一部として一体的に成形され、たとえば、シールドレスタブ16に関連するホスト接続規格に準拠する形状を画定してもよい。換言すれば、シールドレスタブ16の電気要素がプラスチック内に成形または積層されるようにしながら、ハウジング12およびシールドレスタブ16を単一の連続的なプラスチック要素として成形することができる。いずれにせよ、シールドレスタブ16は、コーナーエッジ22から突き出る。
【0025】
電気接点20は、シールドレスタブ16に配置される。電気接点20によって、ICモジュール14内におけるメモリへの電気経路が提供される。ICモジュール14の電気要素およびシールドレスタブ16の電気要素の全ては、プラスチック材料24内に積層され、図1Aおよび1Bに示すフォームファクタを画定してもよい。他の実施形態において、シールドレスタブ16は、ハウジング12とは別個に形成してもよく、またコーナーエッジ22を通してICモジュール14に接続することができる。また、シールドレスタブ16およびICモジュール14は、前もって形成してもよく、次に、ICモジュール14を積層して、図1Aに示すクレジットカード状の形状を作製することができる。
【0026】
メモリカード10のメモリカード規格フォームファクタに準拠するハウジング12の厚さに等しいかまたはより薄い厚さを画定するために、シールドレスタブ16には、従来のコネクタインターフェースの変更バージョンを含んでもよい。たとえば、シールドレスタブ16には、電気シールドのないユニバーサルシリアルバス(USB)適合タブを含んでもよい。シールドレスタブ16上に配置された電気接点20は、シールドレスタブ16の形状にかかわらず、ホスト接続規格との適合性を維持する。シールドレスタブ16は、ハウジング12とほぼ同様の厚さが維持される限り、様々な規格に準拠してもよい。ホスト接続規格の他の例には、16ビット標準PCカードインターフェースおよび32ビット標準カードバスインターフェースを始めとするパーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA)規格、USB2規格、次世代USB規格、IEEE1394ファイアワイヤ規格、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)規格、アドバンステクノロジアタッチメント(ATA)規格、シリアルATA規格、周辺装置相互接続(PCI)規格、PCIエクスプレス規格、従来のシリアルまたはパラレル規格等が含まれる。
【0027】
いくつかの実施形態において、メモリカード10には、メモリカード10のハウジングと少なくとも同じくらい薄くなるように修正された電気シールドを含むホストコネクタを含んでもよい。たとえば、ホストコネクタには、修正されたシールドを備えたUSBプラグを含んでもよい。
【0028】
シールドレスタブ16が電気シールドのないUSB適合タブを含む例では、シールドの除去によりホストコネクタの厚さが大幅に低減され、それによって、シールドレスタブ16は、メモリカード10の全体的な厚さを増加させずに、ハウジング12から突き出ることが可能になる。さらに、本発明によって、電気シールドの必要性が除かれる。なぜなら、シールドレスタブ16は、ICモジュール14内のメモリおよびホストコンピュータインターフェースに、ケーブルなしで直接結合されるからである。従来的には、電気シールドは、ケーブルを通じた信号伝送を改善するために用いられる。したがって、従来のUSBケーブルを除くことによって、シールドレスUSBタブは、ICモジュール14内のメモリをホストコンピュータに直接結合するために用いることができる。
【0029】
図2は、図1Aおよび1Bのメモリカード10の例示的な実施形態を示す背面概念図である。メモリカード10には、可撓性ハウジング12、ハウジング12内のICモジュール14、ハウジング12のコーナーエッジ22から突き出たシールドレスタブ16、および磁気ストライプ28が含まれる。磁気ストライプ28は磁気ストライプ規格に準拠するが、この規格は、ホストコンピューティング装置に結合された磁気ストライプリーダによる、ICモジュール14内のメモリへのアクセスを可能にする。このようにして、メモリカード10は、クレジットカードおよびデビットカード金融取引のためにしばしば用いられる従来の磁気ストライプリーダとの後方互換性を保ってもよい。磁気ストライプ28によって、メモリカード10は、従来のクレジットカード用途で用いられるリーダを変更せずに、従来のクレジットカードとほぼ同様に動作することが可能になる。
【0030】
いくつかの実施形態において、メモリカード10にはまた、ICモジュール14におけるメモリに結合された、ハウジング12内の受動RFアンテナチップを含んでもよい。RFアンテナチップによって、メモリカード10は、従来のRFリーダとの後方互換性を保つことが可能になる。ICモジュール14内のメモリに記憶された情報にアクセスするために、RFリーダが、RFアンテナチップに電力を短期間供給する。RFアンテナチップは、RFID技術とほぼ同様に動作可能である。RF能力は、電気スマートカード接点18への追加またはその代替として用いてもよい。
【0031】
シールドレスタブ16は、ICモジュール14内のメモリをコンピューティング装置に結合するスマートカード、磁気ストライプまたはRFリーダの必要性を除くが、磁気ストライプ28、スマートカード接点18および/またはRFアンテナチップの存在によって、メモリカード10に多用性が加えられる。別の例において、メモリカード10を、自動料金徴収カードとして用いてもよいが、このカードでは、ユーザが料金場を車で通り抜けるときに、メモリカード10内に配置されたRFアンテナチップが走査される。自動料金徴収エリアは、自動料金徴収カードとして用いられるメモリカードほど迅速に更新されない可能性がある。したがって、スマートカード用途のための新しいメモリカード技術は、従来のスマートカード用途と後方互換性を保つ必要がある。自動料金用途に用いられる場合には、ホストコネクタは、ユーザが、パーソナルコンピュータのポートたとえばUSBポートにシールドレスタブ16を単に差し込むことにより、パーソナルコンピュータを介して料金情報にアクセスすることを可能にする。
【0032】
図3Aは正面概念図であり、図3Bは側部概念図であり、メモリカード30の例示的な実施形態を示す。メモリカード30には、可撓性ハウジング32、ハウジング32内の集積回路(IC)モジュール34、および電気接点40を備えたシールドレスタブホストコネクタ36(以下では「シールドレスタブ36」)が含まれる。ICモジュール34には、シールドレスタブ36の電気接点40に電気結合されたメモリ(図示せず)が含まれる。シールドレスタブ36は、図1Aおよび1Bのシールドレスタブ36とほぼ同様に動作可能である。従来のメモリカードと異なり、メモリカード30は、スマートカード用途に適合し、また従来のスマートカードと異なり、メモリカード30には、シールドレスタブ36を介してのみアクセスできる強力な内部メモリが含まれる。
【0033】
シールドレスタブ36は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースにシールドレスタブ36が挿入されると、ICモジュール34内のメモリへのアクセスを可能にする。メモリカード30は、シールドレスタブ36を介してホストコンピュータに直接結合される。したがって、メモリカード30は、メモリカード30内のメモリに記憶されたデータを検索するメモリカードアダプタまたはリーダの必要性をほぼ除く。したがって、メモリカード30は、スマートカードリーダも、図1Aのスマートカード接点18などのスマートカード接点もなしに、スマートカード用途を実現可能である。
【0034】
ハウジング32は、クレジットカードとほぼ同様の幅(W)および高さ(H)、ならびにクレジットカードの約2倍の厚さ(T)を備えたメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。メモリカード規格のフォームファクタには、約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さが含まれる。ハウジング32の厚さ(T)はまた、ハウジング32およびシールドレスタブ36がメモリカード30に一定した厚さを提供するように、シールドなしのUSBタブの厚さに正確に準拠してもよい。
【0035】
ハウジング32は、図1Aおよび1Bに関連して上記したメモリカード10のハウジング12とほぼ同様に形成してもよい。ハウジング32は、シールドレスタブ36が突き出るコーナーエッジ42を画定する。さらに、ハウジング32は、プラスチックなどの材料32のいくつかの層を用いて構成してもよい。ハウジング32には中央層を始めとする材料44の3つの層が含まれるが、この中央層は、ICモジュール34を保持するサイズのキャビティ46をハウジング32に形成する切り欠きを備えている。図3Aに示す実施形態において、シールドレスタブ36は、ハウジング32とは別個に形成され、コーナーエッジ42を通してキャビティ46に挿入される。電気接点40は、ICモジュール34内のメモリに結合される。次に、ハウジング32のコーナーエッジ42は、シールドレスタブ36の回りで密閉してもよい。さらに他の実施形態において、ハウジング32は、ICモジュール34を保持するために材料内に形成されたキャビティを含む、材料の単一ピースであってもよい。さらに他の実施形態において、ハウジング32をICモジュール34の回りに成形または積層し、ICモジュール34の存在によって、成形された材料にキャビティが作製されるようにしてもよい。
【0036】
図4は、着脱自在なカバー60を含むメモリカード50Aの例示的な実施形態を示す正面概念図である。メモリカード50Aには、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブホストコネクタ56(以下では「シールドレスタブ56」)、およびスマートカード接点58が含まれる。シールドレスタブ56は、メモリカード10および30のいずれかとほぼ同様に、メモリカード50Aに接続してもよい。
【0037】
ハウジング52は、上記のハウジング12およびハウジング32とほぼ同様に、メモリカード規格のフォームファクタに準拠する。しかしながら、コーナーエッジ52およびシールドレスタブ56は、メモリカード50Aのフォームファクタを変更し、メモリカード50Aが、メモリカード規格フォームファクタに正確には準拠しないようにする。図4に示す実施形態において、メモリカード50Aをメモリカード規格フォームファクタに適合させるために、着脱自在なカバー60が、シールドレスタブ56を覆って適合する。カバー60の外部が、三角形状を画定し、カバー60の内部が、シールドレスタブ56に適合するサイズのキャビティを画定する。カバー60は、コーナーエッジ53の回りでハウジング52にパチンとはまって、コーナーエッジ53を、メモリカード規格フォームファクタのコーナーに準拠させてもよい。
【0038】
カバー60は、シールドレスタブ56を損傷から保護する。たとえば、メモリカード10を従来のスマートカードとして用いることにより、シールドレスタブ56が、ユーザによる過度の取り扱いを受ける場合があり、それによって、シールドレスタブ56上に配置された電気接点が、静電効果に曝される可能性がある。さらに、カバーのないシールドレスタブ56は、メモリカード50Aがユーザの財布に保管されるときに、曲がるかまたは破損する可能性がある。
【0039】
他の実施形態において、シールドレスタブ56は、それが、メモリカード規格フォームファクタの寸法を越えて延伸しない限り、ハウジング52の任意の側部から突き出てもよい。その場合に、シールドレスタブ56を覆って適合し、かつメモリカード10をメモリカード規格フォームファクタに準拠させるように形成されたカバーを用いてもよい。
【0040】
図5は、ヒンジ付カバー62を含むメモリカード50Bの例示的な実施形態を示す正面概念図である。メモリカード50Bにもまた、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブ56、およびスマートカード接点58が含まれる。
【0041】
図5に示す実施形態において、ヒンジ付カバー62は、メモリカード50Bをメモリカード規格フォームファクタに準拠させるために、シールドレスタブ56を覆って適合する。カバー62は、ヒンジ63を介して、メモリカード50Bのハウジング52に接続される。ヒンジ63によって、カバー62は、シールドレスタブ56からは取り外されるが、ハウジング52に装着されたままであることが可能になる。カバー62は、ヒンジ63を中心に回転して、ホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに、シールドレスタブ56を挿入できるようにする。
【0042】
図6は、複数のヒンジ付カバー64および66を含むメモリカード50Cの例示的な実施形態を示す正面概念図である。メモリカード50Cにもまた、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブ56、およびスマートカード接点58が含まれる。
【0043】
図6に示す実施形態において、第1のヒンジ付カバー64および第2のヒンジ付カバー66が組み合わさって、メモリカード50Cをメモリカード規格フォームファクタに準拠させる。第1のカバー64は、シールドレスタブ56の第1の半部を覆って適合し、第2のカバー66は、シールドレスタブ56の第2の半部を覆って適合する。第1のカバー64は、ヒンジ65を介して、メモリカード50Cのハウジング52に接続される。第2のカバー66は、ヒンジ67を介して、ハウジング52に接続される。ヒンジ65および67によって、カバー64および66は、それぞれ、シールドレスタブ56から取り外される一方で、ハウジング52に装着されたままであることが可能になる。カバー64および66は、そのそれぞれのヒンジを中心に回転して、ホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに、シールドレスタブ56を挿入できるようにする。
【0044】
図4〜6に示す実施形態以降の他の実施形態において、種々様々のカバーを用いて、シールドレスタブホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させてもよい。かかるカバーは、シールドレスタブが使用されていない場合に、それを保護するのに特に役立つ。なぜなら、シールドの除去によって、タブは、損傷をより受けやすくされるからである。
【0045】
図7は、メモリカード50Dおよび着脱自在なスリーブ68を含むシステムを示す正面概念図である。メモリカード50Dにもまた、コーナーエッジ53を画定する可撓性ハウジング52、ハウジング52内の集積回路(IC)モジュール54、コーナーエッジ53から突き出たシールドレスタブ56、およびスマートカード接点58が含まれる。
【0046】
図7に示す実施形態において、着脱自在なスリーブ68は、メモリカード50Dを保管するために、ハウジング52の上をすべる。スリーブ68はまた、電気接点を静電効果に曝す可能性がある、ユーザによる過度の取り扱いから、シールドレスタブ56およびスマートカード接点58を保護する。さらに、スリーブ68は、メモリカード50Dがユーザの財布で持ち運ばれる場合に、曲げまたは破損からシールドレスタブ56を保護する。スリーブ68には、メモリカード50Dを曲げまたは破損から守る剛性の要素を含んでもよい。
【0047】
シールドレスタブ56が、ハウジング52の、コーナーエッジ53とは異なる側部から突き出る実施形態において、スリーブ68は、シールドレスタブ56がメモリカード規格フォームファクタの寸法を超えて延伸しない限り、変更なしにシールドレスタブ56を覆うことができる。
【0048】
図8は、集積回路(IC)モジュール70の例示的なアーキテクチャを示すブロック図であるが、このモジュール70は、メモリカード30または本明細書で説明する他のメモリカードに含んでもよい。ICモジュール70には、メモリ72、ホストコネクタ74およびコントローラ76が含まれる。ホストコネクタ74は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースに挿入されると、メモリ72へのアクセスを可能にする。ホストコネクタ74は、コントローラ76を介して、メモリ72に電気結合してもよい。コントローラ76は、メモリ72と、ホストコネクタ74を介した出力とを制御する。
【0049】
例として、メモリ72には、フラッシュメモリ、電気的消去可能プログラム可能リードオンリメモリ(EEPROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、およびシンクロナス・ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(SDRAM)などの他の不揮発性または揮発性メモリタイプ等の1つまたは複数の素子を含んでもよい。メモリ72には、フラッシュメモリ、または電力の印加なしにデータを永続的に記憶できる別の高速固体メモリを含むのが好ましい。メモリ72には、大きなメモリ容量をサポートするために、複数のかかるメモリ素子を含んでもよい。
【0050】
コントローラ76には、ホストコネクタコントローラと統合されたメモリコントローラが含まれる。メモリ制御およびホストコネクタ制御を統合するコントローラは、メモリおよび単一のホストコネクタを含む従来の携帯メモリドライブで用いるために市販されている。他の実施形態において、メモリ72およびホストコネクタ74のために、2つの別個のコントローラを用いてもよい。コントローラ76は、ICモジュール70における消費スペースおよび電力がより少ない共通ユニットに、2つの異なるコントローラのかかる機能を統合する。
【0051】
ICモジュール70が、ホスト接続規格を介して、ホストコンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに接続された場合に、電力がICモジュール70に印加される。電力の印加によって、ホストコネクタ74内の電気接点素子が作動され、コントローラ76は、メモリ72へのアクセスを容易にするようにイネーブルされる。次に、コンピューティング装置とメモリ72との間の通信は、電力を供給されたホストコネクタ74およびイネーブルされたコントローラ76を通して可能である。コンピューティング装置は、新しいデータを記憶するかまたは既存のデータを消去するのと同様に、メモリ72に記憶されたデータを読み取るかまたは修正してもよい。コントローラ76は、コンピューティング装置によって指定された動作に従って、メモリ72に記憶されたデータを操作する。
【0052】
一実施形態において、ICモジュール70には、従来のUSBシールドのないユニバーサルシリアルバス(USB)タブ形状のホストコネクタ74が含まれる。ICモジュール70にはまた、フラッシュメモリドライブコントローラに準拠するコントローラ76およびフラッシュメモリに準拠するメモリ72が含まれる。ホストコネクタ74をコンピューティング装置のUSBポートに直接結合して、アダプタもリーダもなしにコンピューティング装置とコントローラ76との間の通信を可能にしてもよい。これらの構成要素は、従来の着脱自在なメモリドライブで広範に用いられているために、容易に入手可能である。
【0053】
ホストコネクタ74を、同じホスト接続規格に準拠するホストコンピュータインターフェースに直接結合して、コンピューティング装置とメモリ72との間の通信を可能にしてもよい。本発明は、アダプタの機能をメモリカードに含めることによって、メモリカード70をコンピューティング装置に結合するアダプタまたはリーダの必要性を除く。
【0054】
図9は、ICモジュール80の例示的なアーキテクチャを示すブロック図であるが、このICモジュール80は、メモリカード10または本明細書で説明する他のメモリカードに含んでもよい。ICモジュール80には、メモリ82、ホストコネクタ84、コントローラ86およびスマートカード接点88が含まれる。メモリ82は、図8のメモリ72とほぼ同様に動作可能である。ホストコネクタ84は、ホスト接続規格に準拠し、ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースに挿入されると、メモリ82へのアクセスを可能にする。スマートカード接点88は、ISO7816スマートカード規格に準拠し、スマートカード規格に適合するリーダによるメモリ82へのアクセスを可能にすることによって、ICモジュール80に後方互換性をもたせる。
【0055】
ホストコネクタ84は、コントローラ86を介してメモリ82に電気結合してもよい。スマートカード接点88もまた、コントローラ86を介してメモリ82に電気結合してもよい。コントローラ86には、ホストコネクタコントローラおよびスマートカード接点コントローラと統合されたメモリコントローラが含まれる。いくつかの実施形態において、2つのコントローラを用いてもよい。たとえば、従来の携帯メモリドライブで用いられるコントローラとほぼ同様の、メモリ82およびホストコネクタ84用の第1のコントローラと、メモリ82へアクセスするために第1のコントローラに結合されるスマートカード接点88用の第2のコントローラと、である。別の例において、第1のコントローラは、上記のように、メモリ82およびホストコネクタ84を制御してもよく、第2のコントローラは、メモリ82およびスマートカード接点88を制御してもよい。コントローラは両方とも、メモリ82に直接結合してもよい。他の実施形態において、メモリ82、ホストコネクタ84およびスマートカード接点88のために、3つの別個のコントローラを用いてもよい。しかしながら、コントローラ86は、多数のコントローラのかかる機能を、ICモジュール80における消費スペースおよび電力がより少ない共通ユニットに統合する。しかしながら、別個のコントローラを用いれば、メモリカードの作製の単純化が可能である。なぜなら、別個のコントローラは、市場で入手可能だからである。
【0056】
ICモジュール80が、ホストコンピュータインターフェースに挿入されたホストコネクタ84を介してか、またはスマートカードリーダに挿入されたスマートカード接点88を介してコンピューティング装置に接続された場合に、電力がICモジュール80に印加される。電力の印加によって、ホストコネクタ84内の電気接点素子またはスマートカード接点88が作動され、コントローラ86が、メモリ82へのアクセスを容易にするようにイネーブルされる。次に、コンピューティング装置とメモリ82との間の通信は、電力を供給されたホストコネクタ84または電力を供給されたスマートカード接点88、およびイネーブルされたコントローラ86を通して送信してもよい。コンピューティング装置は、新しいデータを記憶するかまたは既存のデータを消去するのと同様に、メモリ82に記憶されたデータを読み取るかまたは修正してもよい。コントローラ86は、コンピューティング装置により指定された動作に従って、メモリ82に記憶されたデータを操作する。
【0057】
本発明の一実施形態において、ICモジュール80には、従来のシールドのないUSBタブの形状のホストコネクタ84が含まれる。ICモジュール80にはまた、スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラに準拠するコントローラ86、およびフラッシュメモリに準拠するメモリ82が含まれる。ホストコネクタ84をコンピューティング装置のUSBポートに直接結合して、アダプタもリーダもなしにコンピューティング装置とコントローラ86との間の通信を可能にしてもよい。スマートカード接点88を、コンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに接続されたスマートカードリーダに結合し、コンピューティング装置とコントローラ86との間の通信を可能してもよい。スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラは、従来のフラッシュメモリドライブコントローラおよびスマートカード接点コントローラの機能を統合する特定用途向け集積回路(ASIC)として開発してもよい。
【0058】
ホストコネクタ84を、同じホスト接続規格に準拠するホストコンピュータインターフェースに直接結合して、コンピューティング装置とメモリ82の間の通信を可能にしてもよい。コンピューティング装置に接続され、かつ従来のスマートカードとほぼ同様に動作するスマートカード接点88は、スマートカード規格に準拠するリーダに結合してもよい。本発明は、アダプタの機能をICモジュールに含めることによって、ICモジュール80をコンピューティング装置に結合するアダプタまたはリーダの必要性を除く。本発明によってまた、ICモジュール80は、従来のスマートカードリーダとの適合が可能になり、それによって、機能性が増加される。
【0059】
図10は、ICモジュール90の別の例示的なアーキテクチャを示すブロック図であるが、このICモジュール90は、メモリカード10または本明細書で説明する他のメモリカードに含んでもよい。本実施形態において、メモリカード90には、セキュアメモリ93および非セキュアメモリ92に分割されたメモリ、ホストコネクタ94、コントローラ96およびスマートカード接点98が含まれる。ホストコネクタ94およびスマートカード接点98は、それぞれ、図9のホストコネクタ84およびスマートカード接点88とほぼ同様に動作可能である。
【0060】
スマートカード規格に準拠するスマートカード接点98は、セキュアメモリに記憶された認証キーを必要とするクレジットカード用途に適合している。したがって、スマートカード接点98は、コントローラ96を介してセキュアメモリ93に電気結合してもよい。ホスト接続規格に準拠するホストコネクタ94はまた、クレジットカード用途に適合している。しかしながら、ホストコネクタ94はまた、セキュアアクセスクレジットカード用途と関連しないデータを転送してもよい。ホストコネクタ94は、コントローラ96を介して、セキュアメモリ93および非セキュアメモリ92の両方に電気結合してもよい。
【0061】
コントローラ96には、ホストコネクタコントローラと統合されたデュアルメモリコントローラ、およびスマートカード接点コントローラが含まれる。他の実施形態において、セキュアメモリ93、非セキュアメモリ92、ホストコネクタ94およびスマートカード接点98のために、最高4つの別個のコントローラを用いてもよい。別個のコントローラはまた、図9に関連して説明したコントローラと同様に、互いに組み合わせてもよい。コントローラ96は、多数のコントローラのかかる機能を、ICモジュール90における消費スペースおよび電力がより少ない共通ユニットに統合する。繰り返すと、別個のコントローラは、購入が可能なので、設計の観点からは望ましいであろう。
【0062】
コントローラ96は、ホストコネクタ94を介してコンピューティング装置からファームウェア更新を受け入れ、ICモジュール90の容易なアップグレードを可能にしてもよい。セキュアメモリ93および非セキュアメモリ92を超えてメモリを分割し、ファームウェア更新を記憶する第3の領域を含んでもよい。また、ファームウェア更新が受信されたときにメモリを再分割して、割り当てられたファームウェア記憶スペースを、ファームウェア更新のサイズに一致させてもよい。たとえば、ファームウェア更新が元のファームウェアより大きい場合には、ファームウェア更新を収容するファームウェア記憶スペースを増加させるために、非セキュアメモリ92を低減するようにメモリが再分割される。反対に、受信されたファームウェア更新が元のファームウェアより小さい場合には、ファームウェア記憶スペースを低減してもよく、それによって、非セキュアメモリ92が増加される。
【0063】
一実施形態において、メモリカード90には、従来のUSBシールドのないUSBタブ形状のホストコネクタ98が含まれる。メモリカード90にはまた、スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラに準拠するコントローラ96、ならびにフラッシュメモリにそれぞれ準拠するセキュアメモリ93および非セキュアメモリ92が含まれる。スマートカード制御を備えたフラッシュメモリドライブコントローラは、従来のフラッシュメモリドライブコントローラおよびスマートカード接点コントローラの機能を統合する特定用途向け集積回路(ASIC)として開発してもよい。ホストコネクタ94をコンピューティング装置のUSBポートに直接結合して、コンピューティング装置とコントローラ96との間の通信を可能にしてもよい。スマートカード接点98を、コンピューティング装置のホストコンピュータインターフェースに接続されたスマートカードリーダに結合して、コンピューティング装置とコントローラ96との間の通信を可能にしてもよい。コントローラ96は、コンピューティング装置により指定された動作に従って、セキュアメモリ93または非セキュアメモリ92に記憶されたデータを操作する。
【0064】
本発明の様々な実施形態を説明した。たとえば、スマートカードおよびクレジットカード用途に適合し、かつメモリカードをコンピューティング装置に直接結合するホストコネクタを含むメモリカードを説明した。メモリカードに従来のスマートカードリーダとの後方互換性をもたせるためにメモリカード上に配置可能なスマートカード接点もまた説明した。さらに、メモリカードのハウジングは、クレジットカードとほぼ同様のメモリカード規格のフォームファクタに準拠する。ハウジングから突き出たホストコネクタを覆って適合してホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させるカバーもまた説明した。さらに、メモリカードおよびスリーブを含むシステムを説明したが、この場合に、スリーブは、メモリカードの上をすべってメモリカードを保管し、ホストコネクタを保護可能である。
【0065】
しかしながら、本発明の範囲から逸脱せずに、様々な修正をなすことが可能である。たとえば、ホストコネクタは、ハウジングの任意のエッジから突き出てもよく、また様々なタイプのカバーまたはスリーブを用いて、ホストコネクタを保護し、かつメモリカードをメモリカード規格フォームファクタに準拠させてもよい。さらに、本開示は、ホストコネクタをシールドレスタブとして概して説明しているけれども、メモリカード規格フォームファクタとほぼ同様の厚さが維持される限り、ホストコネクタは、ホスト接続規格のいずれかのシールド付きバージョンに準拠してもよい。さらに、本明細書で説明するのと同じ特徴は、クレジットカードよりかなり小さいかまたは大きいカードなど、他のサイズおよび形状のメモリカードに組み込んでもよい。これらおよび他の実施形態は、特許請求の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1A】メモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図1B】図1Aのメモリカードを示す側部概念図である。
【図2】メモリカードの例示的な実施形態を示す背面概念図である。
【図3A】メモリカードの別の例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図3B】図3Aのメモリカードを示す側部概念図である。
【図4】着脱自在なカバーを含むメモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図5】ヒンジ付カバーを含むメモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図6】ヒンジ付カバーを含むメモリカードの例示的な実施形態を示す正面概念図である。
【図7】メモリカードおよび着脱自在なスリーブを含むシステムを示す正面概念図である。
【図8】図3Aおよび3Bに示すメモリカードに含むことが可能なICモジュールの例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【図9】図1Aおよび1Bのメモリカードに含むことが可能なICモジュールの例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【図10】図1Aおよび1Bのメモリカードに含むことが可能なICモジュールの別の例示的なアーキテクチャを示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリと、
前記ハウジング上に配置されたスマートカード接点であって、スマートカード規格に準拠し、前記スマートカード規格に適合するリーダによる前記メモリへのアクセスを可能にするスマートカード接点と、
前記ハウジングから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカード。
【請求項2】
集積回路(IC)モジュールであって、その回りに前記ハウジングが少なくとも部分的に形成されたICモジュール内に前記メモリが含まれる、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項3】
前記スマートカード規格が、ISO7816スマートカード規格を含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項4】
前記ハウジングが、前記ホストコネクタが突き出るコーナーエッジを画定する、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項5】
前記ホストコネクタが、前記ハウジングが前記ホスト接続規格に準拠する形状を画定するように、前記ハウジングの一部として成形される、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項6】
前記ホストコネクタを覆うカバーをさらに含み、前記ハウジングおよび前記カバーが、前記メモリカードを、前記スマートカード規格のフォームファクタに共同でほぼ準拠させる、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項7】
磁気ストライプリーダに適合する、前記ハウジング上に配置された磁気ストライプをさらに含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項8】
前記可撓性ハウジングが、少なくとも2つのプラスチック層と、前記メモリを保持するために前記プラスチック層間に形成されたキャビティとを含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項9】
前記メモリが、セキュアメモリアクセス用の第1の領域と、非セキュアメモリアクセス用の第2の領域とを含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項10】
前記ホストコネクタが、ユニバーサルシリアルバス(USB)規格およびユニバーサルシリアルバス2(USB2)規格のうちの1つに準拠し、電気シールドのないUSB適合タブを含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項11】
約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さを含むメモリカード規格のフォームファクタにほぼ準拠する寸法を有する可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリであって、メモリカードの高さおよび幅寸法がISO7816スマートカード規格にほぼ準拠し、前記メモリカードがスマートカードリーダによってアクセス可能なメモリと、
前記ハウジングから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカードであって、前記ホストコネクタが、前記ハウジングが前記ホスト接続規格にほぼ準拠する厚さ寸法を画定するように、前記ハウジングの一部を画定し、前記ハウジングの前記ホストコネクタ部分が、前記ISO7816スマートカード規格の高さおよび幅寸法内で画定されるメモリカード。
【請求項12】
前記ハウジングが、前記ホストコネクタが突き出るコーナーエッジを画定し、前記コーナーエッジが、前記ISO7816スマートカード規格の寸法内で画定される、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項13】
前記ハウジングが、前記ホストコネクタを覆って適合して前記メモリカードを前記メモリカード規格の前記フォームファクタに正確に準拠させるカバーを含む、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項14】
前記ホストコネクタが、ユニバーサルシリアルバス(USB)規格およびユニバーサルシリアルバス2(USB2)規格のうちの1つに準拠し、電気シールドのないUSB適合タブを含む、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項15】
前記ハウジング上に配置されたスマートカード接点をさらに含み、前記スマートカード接点が、前記ISO7816スマートカード規格に準拠し、前記スマートカード規格に適合するリーダによる前記メモリへのアクセスを可能にする、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項16】
前記ハウジングの厚さが、前記ISO7816スマートカード規格のフォームファクタの厚さの約2倍である、請求項15に記載のメモリカード。
【請求項17】
約52mm〜56mmの第1の主エッジおよび約83.6mm〜87.6mmの第2の主エッジならびにコーナーエッジを画定する可撓性ハウジングであって、前記コーナーエッジが、隣接エッジの長さを低減して、前記ハウジングの52mm未満の第3の主エッジおよび前記ハウジングの83.6mm未満の第4の主エッジを画定する可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリであって、メモリカードが、ISO7816スマートカード規格にほぼ準拠し、前記メモリが、スマートカードリーダによってアクセス可能なメモリと、
前記コーナーエッジから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカードであって、前記ホストコネクタが、前記コーナーエッジから突き出た前記ホストコネクタが前記ISO7816スマートカード規格の高さおよび幅寸法内で画定されるように、前記ハウジングの前記第1または第2の主エッジを越えて延伸しないメモリカード。
【請求項18】
第1の主エッジおよび第2の主エッジならびにコーナーエッジを画定する可撓性ハウジングであって、前記コーナーエッジが、隣接エッジの長さを低減して、前記第1の主エッジより短い、前記ハウジングの第3の主エッジ、および前記第2の主エッジより短い、前記ハウジングの第4の主エッジを画定する可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリと、
前記コーナーエッジから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカード。
【請求項1】
可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリと、
前記ハウジング上に配置されたスマートカード接点であって、スマートカード規格に準拠し、前記スマートカード規格に適合するリーダによる前記メモリへのアクセスを可能にするスマートカード接点と、
前記ハウジングから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するホストコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカード。
【請求項2】
集積回路(IC)モジュールであって、その回りに前記ハウジングが少なくとも部分的に形成されたICモジュール内に前記メモリが含まれる、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項3】
前記スマートカード規格が、ISO7816スマートカード規格を含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項4】
前記ハウジングが、前記ホストコネクタが突き出るコーナーエッジを画定する、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項5】
前記ホストコネクタが、前記ハウジングが前記ホスト接続規格に準拠する形状を画定するように、前記ハウジングの一部として成形される、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項6】
前記ホストコネクタを覆うカバーをさらに含み、前記ハウジングおよび前記カバーが、前記メモリカードを、前記スマートカード規格のフォームファクタに共同でほぼ準拠させる、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項7】
磁気ストライプリーダに適合する、前記ハウジング上に配置された磁気ストライプをさらに含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項8】
前記可撓性ハウジングが、少なくとも2つのプラスチック層と、前記メモリを保持するために前記プラスチック層間に形成されたキャビティとを含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項9】
前記メモリが、セキュアメモリアクセス用の第1の領域と、非セキュアメモリアクセス用の第2の領域とを含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項10】
前記ホストコネクタが、ユニバーサルシリアルバス(USB)規格およびユニバーサルシリアルバス2(USB2)規格のうちの1つに準拠し、電気シールドのないUSB適合タブを含む、請求項1に記載のメモリカード。
【請求項11】
約52mm〜56mmの高さ、約83.6mm〜87.6mmの幅、および約1.3mm〜2.3mmの厚さを含むメモリカード規格のフォームファクタにほぼ準拠する寸法を有する可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリであって、メモリカードの高さおよび幅寸法がISO7816スマートカード規格にほぼ準拠し、前記メモリカードがスマートカードリーダによってアクセス可能なメモリと、
前記ハウジングから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカードであって、前記ホストコネクタが、前記ハウジングが前記ホスト接続規格にほぼ準拠する厚さ寸法を画定するように、前記ハウジングの一部を画定し、前記ハウジングの前記ホストコネクタ部分が、前記ISO7816スマートカード規格の高さおよび幅寸法内で画定されるメモリカード。
【請求項12】
前記ハウジングが、前記ホストコネクタが突き出るコーナーエッジを画定し、前記コーナーエッジが、前記ISO7816スマートカード規格の寸法内で画定される、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項13】
前記ハウジングが、前記ホストコネクタを覆って適合して前記メモリカードを前記メモリカード規格の前記フォームファクタに正確に準拠させるカバーを含む、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項14】
前記ホストコネクタが、ユニバーサルシリアルバス(USB)規格およびユニバーサルシリアルバス2(USB2)規格のうちの1つに準拠し、電気シールドのないUSB適合タブを含む、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項15】
前記ハウジング上に配置されたスマートカード接点をさらに含み、前記スマートカード接点が、前記ISO7816スマートカード規格に準拠し、前記スマートカード規格に適合するリーダによる前記メモリへのアクセスを可能にする、請求項11に記載のメモリカード。
【請求項16】
前記ハウジングの厚さが、前記ISO7816スマートカード規格のフォームファクタの厚さの約2倍である、請求項15に記載のメモリカード。
【請求項17】
約52mm〜56mmの第1の主エッジおよび約83.6mm〜87.6mmの第2の主エッジならびにコーナーエッジを画定する可撓性ハウジングであって、前記コーナーエッジが、隣接エッジの長さを低減して、前記ハウジングの52mm未満の第3の主エッジおよび前記ハウジングの83.6mm未満の第4の主エッジを画定する可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリであって、メモリカードが、ISO7816スマートカード規格にほぼ準拠し、前記メモリが、スマートカードリーダによってアクセス可能なメモリと、
前記コーナーエッジから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカードであって、前記ホストコネクタが、前記コーナーエッジから突き出た前記ホストコネクタが前記ISO7816スマートカード規格の高さおよび幅寸法内で画定されるように、前記ハウジングの前記第1または第2の主エッジを越えて延伸しないメモリカード。
【請求項18】
第1の主エッジおよび第2の主エッジならびにコーナーエッジを画定する可撓性ハウジングであって、前記コーナーエッジが、隣接エッジの長さを低減して、前記第1の主エッジより短い、前記ハウジングの第3の主エッジ、および前記第2の主エッジより短い、前記ハウジングの第4の主エッジを画定する可撓性ハウジングと、
前記ハウジング内のメモリと、
前記コーナーエッジから突き出たホストコネクタであって、ホスト接続規格に準拠し、前記ホスト接続規格に適合するコンピュータインターフェースに前記ホストコネクタが挿入されると、前記メモリへのアクセスを可能にするホストコネクタと、
を含むメモリカード。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2007−525773(P2007−525773A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500997(P2007−500997)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/006034
【国際公開番号】WO2005/086086
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(596099398)イメイション・コーポレイション (37)
【氏名又は名称原語表記】Imation Corp.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/006034
【国際公開番号】WO2005/086086
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(596099398)イメイション・コーポレイション (37)
【氏名又は名称原語表記】Imation Corp.
【Fターム(参考)】
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