説明

ホスホリルコリンコーティング組成物

リン脂質成分及び生体適合性ポリマー骨格を含むポリマー、当該ポリマー及び任意で生理活性剤を含む組成物、当該ポリマー及び任意で生理活性剤を含むコーティングをその表面に含むDESのような埋め込み型デバイス、並びにヒトにおける疾患の処置のために当該デバイスを使用する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して薬剤溶出ステントのような埋め込み型デバイスにコーティングするのに有用なホスホリルコリンのような少なくとも1つのリン脂質を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
移植ステントは血栓溶解剤のような薬剤を輸送するのに使用されている。Froixに付与された米国特許第5,163,952号では、ステント自体の材料にて薬剤を輸送するように考案された熱記憶拡張プラスチックステントデバイスを開示している。米国特許第5,092,877号におけるPinchukは、薬剤の送達に関連するコーティングを有し得るポリマー材料のステントを開示している。生体分解性又は生体吸収性ポリマーを用いる種類のデバイスに関する他の特許には、Tangらの米国特許第4,916,193号及びMacGregorの米国特許第4,994,071号が含まれる。
【0003】
Sahatjianに付与された米国特許第5,304,121号では、ハイドロゲルポリマーと細胞増殖阻害物質又はヘパリンのような所定の薬剤からなるステントに施されたコーティングを開示している。治療物質を輸送する血管内被覆ステントを作製する更なる方法が、1995年11月7日に発行されたBergらの米国特許第5,464,650号及びそれに対応する1994年11月9日に公開された欧州特許出願第0 623 354 A1号に記載されている。当該開示ではポリマーコーティング材料が溶媒に溶解され、該治療物質が溶媒に分散され、塗布後に溶媒が蒸発する。
【0004】
22nd International Society for the Advancement of Material and Process Engineering Technical Conference(1990)の、"Medical Device Design--A Systems Approach: Central Venous Catheters"と題されたMichael N. Helmusによる論文は、ヘパリンを放出するためのポリマー/薬剤/膜システムに関する。これらのポリマー/薬剤/膜システムは機能するために異なる2種類の層を必要とする。
【0005】
生体内で(in vivo)血液を異物の表面と接触させると血栓形成反応を誘発する傾向があり、また、宿主の血液と接触している外来デバイスの表面積が増大するにつれ、該表面における凝血及び血栓形成の傾向も増大することが認識されている。このため、ヘパリンのような固定化全身抗凝血剤又は血栓溶解剤を血液酸素供給器、血液透析膜デバイスのような血液接触面に使用し、この現象を低減するようになった。このような手法はWintersらの米国特許第5,182,317号、第5,262,451号及び第5,338,770号に記載されており、ここではポリエチレンオキサイド(PEO)を用いて活性物質のアミン官能基がシロキサン表面に共有結合している。
【0006】
別の手法がLarmへの米国特許第4,613,665号に記載されており、ここではヘパリンが第一アミノ基を含有するプラスチック表面材料に化学的に共有結合し、非血栓形成性表面を材料に付与している。ヘパリンを結合するための他の手法が、Barbucci, et al., "Coating of commercially available materials with a new heparinizable material", Journal of Biomedical Materials Research, Vol. 25, pp. 1259-1274 (1991); Hubbell, J. A.,"Pharmacologic Modification of Materials", Cardiovascular Pathology, Vol. 2, No. 3 (Suppl.), 121S-127S (1993); Gravlee, G.P., "Heparin-Coated Cardiopulmonary Bypass Circuits", Journal of Cardiothoracic and Vascular Anesthesia, Vol. 8, No. 2, pp. 213-222 (1994)に記載されている。通常、血管閉塞は、例えばステントを使用して損傷血管中の血流を機械的に促進することにより処置される。ステントは機械的介入のためのみならず、生物学的治療を提供する媒介物(vehicles)としても使用される。ステントベースの治療において活性剤の制御送達を成すべく、ステントは生体適合性ポリマーコーティングを被覆し得る。生体適合性ポリマーコーティングは透過性の層又は担体として機能し、薬剤の制御送達を可能にする。埋め込み型ステントの技術分野において引き続き存在する課題は、良好な生体に有益な特性を有するコーティングを提供することであり、これは急性期及び慢性期の時間枠における良好な生体適合性を指す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に、埋め込み型デバイスのコーティング組成物を形成するポリマーは、少なくとも生体に優しい必要がある。加えて、このポリマーは生理活性剤と相加的又は相乗的な治療効果を有し得る。このポリマーは生体適合性のあることが好ましい。生体に優しいコーティングを提供すべく、種々の組成物が使用されてきたが、成功例は限られている。例えば、ポリ(エチレングリコール)を含有するコーティング組成物が報告されている(例えば、米国特許第6,099,562号を参照されたい)。当該技術分野における必要性の1つは好適な長期的生物特性を有するコーティングを提供することである。
【0008】
ホスホリルコリン(PC)は血球における脂質二重層構造の血液接触外面を模倣した双性イオン官能基を有する。PCは血液適合性、非血栓形成性、動脈組織受容性及び長期的な生体内(in vivo)安定性のような多くの生体に有益な特性を有する。PCはポリマー、特にアクリルコポリマーの生体適合性を高めるのに使用されている。
【0009】
本明細書に開示されたポリマー及びポリマーの製造方法は前記課題に対処するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書において提供されるものは、コリン又はリン脂質成分と生体分解性又は非分解性ポリマー骨格を含む生体適合性ポリマーである。リン脂質成分は任意の合成及び/又は天然リン脂質でよい。一実施形態において、リン脂質はホスホリルコリン、ホスホリルセリン、ホスホリルイノシトール、ジホスホリルグリセロール、双性イオンホスホリルエタノールアミンとその組合せを含む。
【0011】
別の実施形態において、非分解性ポリマーは次の任意のモノマー、例えばメチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、ブチルメタクリレート(BMA)、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート(LMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、PEGアクリレート(PEGA)、PEGメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)及びn−ビニルピロリドン(VP)、メタクリル酸(MA)、アクリル酸(AA)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、3−トリメチルシリルプロピルメタクリレート(TMSPMA)とその組合せを含むポリマーであり得る。非分解性ポリマーは、例えば任意のエチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリウレタン、シリコーン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリイソブチレン及びエチレン−アルファオレフィンコポリマー、アクリルポリマー及びコポリマー、ビニルハライドポリマー及びコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフルオロアルケン、ポリペルフルオロアルケン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリビニル芳香族、ポリスチレン、ポリビニルエステル、ポリビニルアセテート、ビニルモノマー相互及びオレフィンとのコポリマー、エチレン−メチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABC樹脂及びエチレン−ビニルアセテートコポリマー、ナイロン66及びポリカプロラクタムのようなポリアミド、アルキド樹脂、ポリオキシメチレン;ポリイミド;ポリエーテル、エポキシ樹脂、レーヨン、レーヨン−トリアセテートとその組合せであり得る。別の実施形態において、環境感受性ポリマー、例えば温度感受性N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、pH感受性ポリマー・ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)は、前記PC成分と共重合され得る。
【0012】
更なる実施形態において、生体適合性ポリマーは次の任意のモノマー、例えばグリコリド、ラクチド、ブチロラクトン、カプロラクトン、ヒドロキシアルカノエート、3−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシヘキサノエートとその組合せを含む任意の生体分解性ポリマーであり得る。生体分解性ポリマーは、例えば任意のポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリ(β−ヒドロキシ酸)、例えばポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB);ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−バレレート)(PHBV)、ポリ(3−ヒドロキシプロプリオネート)(PHP)、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)(PHH)又はポリ(4−ヒドロキシ酸)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(4−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)、アルキル;アミノ酸;PEG及び/又はアルコール基を任意で含有し得るポリ(エステルアミド)、ポリカプロラクトン、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリ(グリコール酸−co−トリメチレンカーボネート)、ポリホスホエステル ポリホスホエステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリシアノアクリレート、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(チロシンカーボネート)、ポリカーボネート、ポリ(チロシンアリレート)、ポリウレタン、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリホスファゼン、PHA−PEGとその組合せであり得る。
【0013】
本発明の更なる実施形態において、生体適合性ポリマーは非汚染成分、抗血栓性成分又はその組合せのような生体に有益な成分を更に含み得る。代表的な非汚染成分はPEG、ポリアルケンオキシド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(n−プロピルメタクリルアミド)、スルホン化ポリスチレン、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、硫酸化デキストランとその組合せである。代表的な抗血栓性成分はヘパリン、サリシレート(アスピリン)、ヒルジン、フラボノイド、NO供与体、トロンボモジュリン、心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とその組合せである。種々の形態のヘパリンを用いることができる。例えば、ヘパリンはPEGスペーサーを介してポリマーに結合できる。
【0014】
本明細書に記載の生体適合性ポリマーは、単独或いは1つ以上のポリマー及び/又は生体に有益な材料と任意で生理活性剤と組み合わせて使用することができる。代表的な生体に有益な材料にはPEG及びポリアルケンオキシドのような非汚染材料並びにヘパリンのような抗血栓性材料が含まれる。代表的な生理活性剤には、これらに限定されるわけではないが、蛋白質、ペプチド、抗炎症剤、抗ウイルス剤、抗癌剤、抗凝血剤、フリーラジカル捕捉剤、ステロイド系抗炎症剤、抗生物質、酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、細胞増殖抑制剤、プロドラッグ、コドラッグとその組合せが含まれ、例えばABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、プロドラッグ、コドラッグとその組合せが含まれる。
【0015】
本明細書に記載するポリマー組成物は、薬剤溶出デバイス(DES)のような埋め込み型デバイスにコーティングを形成するのに使用することができる。この埋め込み型デバイスは本明細書に記載するような埋め込み型デバイスをヒトに埋め込むことにより、ヒトにおける疾患の処置に使用することができる。このような疾患には、例えばアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せが含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(少なくとも1つのリン脂質を含むコーティング組成物)
本明細書において提供されるものは、少なくとも1つのリン脂質又はコリン成分と分解性又は非分解性ポリマーを含む生体分解性又は非分解性ポリマー骨格を有する生体適合性ポリマーである。ポリマー骨格は任意の生体適合性ポリマーから形成され、分解性又は非分解性であり得る。任意でポリマー骨格はPolyAspirin(商標)のように、再狭窄又は亜急性血栓のプロセスに対して薬理学的に活性で治療的な成分に分解可能である。リン脂質には、例えばホスホリルコリン、ホスホリルセリン、ホスホリルイノシトール、ジホスホリルグリセロール、双性イオンホスホリルエタノールアミン等とその組合せが含まれる。生体適合性ポリマーは薬剤溶出ステントのような埋め込み型デバイスにコーティングを形成するのに使用することができる。このコーティングは1つ以上の生理活性剤及び/又は非汚染ポリマー、抗血栓形成ポリマー若しくはその組合せを任意で含み得る。
【0017】
(リン脂質成分を含むコポリマー)
本発明の一態様に従って、生体適合性ポリマー成分及びリン脂質を含むコポリマーを本明細書において開示する。生体適合性ポリマーは生体分解性ポリマー又は非分解性ポリマーであり得る。リン脂質は任意の合成又は天然リン脂質であり得る。
【0018】
(生体適合性ポリマー)
一実施形態において、リン脂質成分を含むコポリマーを作製するのに有用な生体適合性ポリマーは生体分解性ポリマーであり、これは当該技術分野において公知の任意の生体分解性ポリマーであり得る。代表的な生体分解性ポリマーは、これらに限定されるわけではないが、ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、アルキル;アミノ酸;PEG及び/又はアルコール基を任意で含有し得るポリ(エステルアミド)、ポリカプロラクトン、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−co−PEG)ブロックコポリマー、ポリ(D,L−ラクチド−co−トリメチレンカーボネート)、ポリグリコリド、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリ(グリコール酸−co−トリメチレンカーボネート)、ポリホスホエステル、ポリホスホエステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリシアノアクリレート、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリカーボネート、ポリウレタン、コポリ(エーテル−エステル)(例えばPEO/PLA)、ポリアルキレンオキサレート、ポリホスファゼン、PHA−PEGとその組合せを含む。PHAはポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリ(β−ヒドロキシ酸)、例えばポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB);ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−バレレート)(PHBV);ポリ(3−ヒドロキシプロプリオネート)(PHP);ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)(PHH)又はポリ(4−ヒドロキシ酸)、例えばポリポリ(4−ヒドロキシブチレート);ポリ(4−ヒドロキシバレレート);ポリ(4−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)、ポリ(チロシンカーボネート)、ポリ(チロシンアリレート)を含み得る。
【0019】
別の実施形態において、リン脂質成分を含むコポリマーの成分として有用な生体適合性ポリマーは非分解性ポリマーである。代表的な生体適合性、非分解性ポリマーは、これらに限定されるわけではないが、エチレンビニルアルコールコポリマー(一般名EVOH又は商標名EVALにより公知である)、ポリウレタン、シリコーン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリイソブチレン及びエチレン−アルファオレフィンコポリマー、スチレン−イソブチル−スチレントリブロックコポリマー、アクリルポリマー及びコポリマー、ポリ塩化ビニルのようなビニルハライドポリマー及びコポリマー、ポリ(ビニルジフルオリド−co−ヘキサフルオロプロパン)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロパン)、ポリビニルメチルエーテルのようなポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン及びポリ塩化ビニリデンのようなポリハロゲン化ビニリデン、ポリフルオロアルケン、ポリペルフルオロアルケン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレンのようなポリビニル芳香族、ポリビニルアセテートのようなポリビニルエステル、ビニルモノマー相互及びオレフィンとのコポリマー、例えばエチレン−メチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABC樹脂及びエチレン−ビニルアセテートコポリマー、ナイロン66及びポリカプロラクタムのようなポリアミド、アルキド樹脂、ポリオキシメチレン;ポリイミド;ポリエーテル、エポキシ樹脂、レーヨン、レーヨン−トリアセテート、ポリウレタン、シルク、シルク−エラスチン、ポリホスファゼンとその組合せを含む。
【0020】
更なる実施形態において、本明細書に記載するコポリマーは1つ以上の次の疎水性モノマーを含む:メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、ブチルメタクリレート(BMA)、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート(LMA)又はその組合せ。コポリマーの疎水性モノマーの含量を変えることにより、破断伸び及び靭性のような機械的特性を調整することができる。例えば、比較的長い側鎖を有するモノマーであれば、コポリマーを含むコーティングの柔軟性を高めるであろう。対照的に、比較的短い側鎖を有するモノマーであれば、コポリマーを含むコーティングの剛性及び靭性を高めるであろう。
【0021】
更なる実施形態において、本明細書に記載するコポリマーは1つ以上の次の親水性モノマーを含む:非汚染モノマー、例えばヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、PEGアクリレート(PEGA)、PEGメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)及びn−ビニルピロリドン(VP)、メタクリル酸(MA)のようなカルボン酸担持モノマー、アクリル酸(AA)、HEMAのようなヒドロキシ担持モノマー、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、3−トリメチルシリルプロピルメタクリレート(TMSPMA)とその組合せ。カルボン酸担持モノマー又はヒドロキシ担持モノマーは、コーティングするために基材に塗布すると、コポリマーを架橋させるのに使用できる。これにより非常に親水性が高いコーティングが溶出することを妨げる。
【0022】
(リン脂質)
一実施形態において、生体適合性ポリマーを用いてコポリマーを作製するのに有用なリン脂質は、中性の正荷電又は負荷電の合成リン脂質であり得る。代表的で有用な合成リン脂質には、これに限定されるわけではないが、カルジオリピン及びスフィンゴシンのような半合成ホスホリルコリンが含まれる。
【0023】
別の実施形態において、生体適合性ポリマーを用いてコポリマーを作製するのに有用なリン脂質は、中性の正荷電又は負荷電の天然リン脂質であり得る。代表的で有用な天然リン脂質には、これに限定されるわけではないが、ホスホリルコリン、ホスホリルセリン、ホスホリルイノシトール、ジホスホリルグリセロール又は双性イオンホスホリルエタノールアミンとその組合せが含まれる。
【0024】
更なる実施形態において、生体適合性ポリマーを用いてコポリマーを作製するのに有用なリン脂質はホスホリルコリンであり得る。ホスホリルコリン(PC)は脂質二重層の外面を模倣する双性イオン官能基である。これは良好な血液適合性、非血栓形成性、動脈組織受容性及び長期的なin vivo安定性を有する。これはポリマー、特にアクリルコポリマーの生体適合性を高めるのに使用されている。
【0025】
(リン脂質を含むコポリマーを作製する方法)
本明細書に記載するコポリマーは、リン脂質成分をポリマーに導入することにより合成することができる。リン脂質成分は、例えばヒドロキシル基、アミノ基、ハロ基、カルボキシル基、チオール基、アルデヒド、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)であり得る反応性官能基を介してポリマーに導入することができる。或いは、リン脂質成分はオキシランのようなモノマーに導入することができる。このモノマーの重合化によりリン脂質成分を担持するポリマーを生成することができる。
【0026】
一実施形態において、保護されたヒドロキシル官能基を担持したモノマーは、オキシラン、例えばラクチド又はカプロラクトンなどと共重合されるか、或いはポリエステルアミド骨格のようなポリマーに組み込みられ得る。次に、このヒドロキシル官能基は脱保護され、続いてリン脂質官能基、例えばPC官能基に変換され得る。保護基は容易に除去可能であって、故に重合に干渉しないと思われる任意の保護基であり得る。
【0027】
保護されたヒドロキシル基を担持した重合可能なモノマーの合成をスキーム1及び2に例示する。スキーム1はベンジルエステル保護されたヒドロキシル官能性カプロラクトンの合成を介し、PC官能基を重合可能なモノマーに導入する例示的方法を示す。シクロヘキサン−1,4−ジオールを酸化剤、例えばNaBrOと(NH)2Ce(NOの混合物により酸化し、4−ヒドロキシル−シクロヘキサンを形成することができる。ヒドロキシル基はヒドロキシル基を保護するために臭化ベンジルのような保護剤を用いて保護することができ、例えば4−ベンズオキシシクロヘキサノンを形成し、これは4−クロロペルオキシ安息香酸のようなペルオキシ酸と反応し、ベンジル基保護されたヒドロキシル官能基を担持するカプロラクトンを形成することができる。他の有用な保護基は、例えばtert−ブチルジメチルシリル(TMDMS)、N−tert−ブトキシカーボネート(t−BOC)及びN(9−フルオレニルメトキシカルボニル)(FMOC)を含む。
【0028】
【化1】

【0029】
スキーム2は本明細書に記載する方法の別の実施形態を例示する。ベンズオキシアセトアルデヒドのような保護されたヒドロキシルアルデヒドは、AlCl/AgSbFのような触媒の存在下((DIEA)ジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下)、臭化アセチルのようなハロアシル化合物との還化を行い、β−ベンズオキシブチロラクトンのようなブチロラクトンを形成することができる。
【0030】
【化2】

【0031】
保護された反応性官能基を担持するモノマーは単独での重合又は他のコモノマーとの共重合を行い、保護された官能基を担持するポリマー又はコポリマーを形成することができる。例えば、置換されたε−カプロラクトン及びβ−ブチロラクトンは、グリコリド、ラクチド又はオキシラン、例えばブチロラクトン、バレロラクトン又はカプロラクトンと共重合し、異なる組成物を有するポリマー又はコポリマーを形成することができる。一実施形態において、ベンジル保護されたカプロラクトンはジオクチルスタンナン(Sn(Oct))のような触媒の存在下、重合してベンジル保護されたヒドロキシル基を有するポリカプロラクトンを産生することができる。ベンジル基は、酸性条件下で開裂して離れ、遊離ヒドロキシル基を発生させることができる(スキーム3)。
【0032】
【化3】

【0033】
別の実施形態において、ヒドロキシル基3個を有する好適な化合物はいずれもベンジル基のような保護基により保護され得る。残りの遊離ヒドロキシル基2個はアミノ酸と反応し、続いてポリ(エステルアミド)骨格に組み込まれ得る(スキーム4)。或いは、アミノ基2個とヒドロキシル基1個を有する分子を用いて、保護されたヒドロキシル基をポリ(エステルアミド)骨格に組み込むことができる(スキーム4)。次に、保護基を前記のように除去し、遊離ヒドロキシル基を生成することができる。
【0034】
【化4】

【0035】
リン脂質成分はリンケージの有無に関わらず、リン脂質成分と官能基との単純な結合により、反応性官能基を介してポリマーに容易に導入することができる。代表的なリンケージはポリ(エチレングリコール)などのようなスペーサーの有無に関わらず、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、チオール又は他の基であり得る。或いは、リン脂質成分は標準的有機反応を介してそのままの状態で(in situ)合成することができる(後記の実施形態を参照されたい)。
【0036】
一実施形態において、PC官能基はスキーム5に従ってヒドロキシル基を担持するポリマーに導入することができる。このポリマーは、
【化5】

と指定される反復単位を有し、エチレンクロロホスフェートのような作用剤と反応させられ、ポリマーのエチレンホスフェート誘導体を形成する。このエチレンホスフェート官能基は、約60℃のような温度にてトリメチルアミンのようなアミンと反応し、PC官能基を生成することができる(スキーム5)。
【0037】
【化6】

【0038】
リン脂質成分を担持するモノマーは、当該技術分野で公知の手段、例えば触媒重合、化学反応又は遊離基重合により、リン脂質成分の有無に関わらず、単独で或いは他のコモノマーと重合し、リン脂質成分を担持するそれぞれのポリマーを形成することができる。例えば、ホスホリルコリン官能基を担持するオレフィンモノマーであるMPCは、遊離基重合により単独で或いは1つ以上の他のコモノマーと容易に重合し、ホスホリルコリン成分を担持するポリマーを形成することができる。
【0039】
(生体に有益なポリマー)
本発明の別の態様において、本明細書に記載の組成物は非汚染ポリマーを含む1つ以上の生体に有益なポリマー及び抗血栓薬を含み得る。当該技術分野において種々の非汚染ポリマーが公知である。例示的な非汚染ポリマーには、PEG、ポリアルケンオキシド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(n−プロピルメタクリルアミド)、スルホン化ポリスチレン、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、硫酸化デキストランとその組合せが含まれる。代表的な抗血栓性成分はヘパリン、サリシレート(アスピリン)、ヒルジン、フラボノイド、NO供与体、トロンボモジュリン、心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とその組合せである。この非汚染ポリマーはブレンドとしてリン脂質成分を含むポリマーと併用するか、或いはリン脂質成分を含むポリマーの骨格に組み込むことができる。
【0040】
一実施形態において、この非汚染ポリマーはPEGである。PEGは生体医学的用途において非汚染表面材として一般的に使用されている。PEGは水溶性であり、疎水性骨格又は架橋ポリマーに共有結合させ、長期的な利点を生じさせる必要がある。PEGは、カルボジイミド化学(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)及び他のMitsunobu試薬)のような架橋剤により、例えば、ヒドロキシル、アミノ又はカルボキシル酸末端PEGをコポリマーの骨格におけるカルボキシル酸又はヒドロキシルのようなペンダント型官能基に結合することにより、任意のコポリマーの骨格に容易に組み込むことができる。リン脂質含有ポリマーの疎水性骨格との結合に有用なPEGは、約300ダルトン〜約40,000ダルトンの範囲の分子量を有する。
【0041】
別の実施形態において、生体に有益なポリマーはヘパリンである。ヘパリンは抗血栓薬として一般的に使用されている。ヘパリンはPEGのようなスペーサーを介し、カルボン酸のような官能基を有するポリマー骨格に結合することができる。一実施形態において、この結合はアルデヒド末端ヘパリンを用いて行うことができ、これは1つのアミンがt−BOCのような保護基により保護されているPEGジアミンに結合できる。保護基の除去時に1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)及び他のMitsunobu試薬)のような架橋剤を用いて、第二のアミンをポリマー骨格上のカルボン酸に結合できる。別の実施形態において、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)も骨格に組み込み、イオンを配位し、或いはヘパリンと共役結合するのに使用され得る。
【0042】
更なる実施形態において、PEG及びヘパリンは共にリン脂質成分を含むポリマーに組み込まれる。一実施形態において、メタクリレート骨格を有するポリマーは、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン及び2−アミノエチルメタクリルアミドを含有するようにできる。市販されているアルデヒド末端ヘパリンは、シアノボロハイドライドナトリウムを用いて還元アミノ化により末端アミノ基に結合可能である(スキーム6)。
【0043】
【化7】

【0044】
このヘパリン結合は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン及び2−アミノエチルメタクリルアミドを含有するメタクリレート骨格を有するポリマーを含むトップコートがDESのような埋め込み型デバイスに配置される前後のいずれかに行うことができる。PEG及びヘパリンとリン脂質(例えば、PC)含有ポリマーの双方を含むトップコートは、非汚染性且つ抗血栓性である。所望であれば、他の非汚染性及び/又は抗血栓性成分をトップコートに組み込むことが可能である。
【0045】
(生理活性剤)
生理活性剤は生物学的に活性な如何なる薬剤でもよく、例えば、治療薬、予防薬又は診断薬である。好適な治療薬及び予防薬の例には、合成無機及び有機化合物、蛋白質及びペプチド、多糖類及び他の糖類、脂質並びに治療、予防及び診断作用を有するDNA及びRNA核酸配列が含まれる。核酸配列は、遺伝子、相補的DNAに結合して転写を阻害するアンチセンス分子及びリボザイムを含む。広範囲の分子量を有する化合物を、例えば100〜500,000又はそれ以上のグラム/モルにてカプセル化可能である。好適な物質の例には、抗体、受容体リガンド及び酵素のような蛋白質、接着ペプチドのようなペプチド、糖類及び多糖類、合成有機及び無機薬剤並びに核酸が含まれる。カプセル化可能な物質の例には、酵素、血液凝固因子、阻害剤又はストレプトキナーゼと組織プラスミノーゲン活性剤のような血栓溶解剤;免疫用抗原;ホルモン及び成長因子;ヘパリンのような多糖類;アンチセンスオリゴヌクレオチド及びリボザイムのようなオリゴヌクレオチド並びに遺伝子治療に用いるレトロウイルスベクターが含まれる。代表的な診断薬は、X線、蛍光、磁気共鳴画像、放射能、超音波、コンピュータ断層撮影(tomagraphy)(CT)及び陽電子放射断層撮影(tomagraphy)(PET)により検出可能な薬剤である。通常、超音波診断薬は、空気、酸素又はパーフルオロカーボンのような気体である。
【0046】
薬剤の制御放出の場合、広範囲の様々な生理活性剤を制御放出デバイスに組み込むことが可能である。これには疎水性、親水性及び高分子量の高分子、例えば蛋白質が含まれる。生理活性化合物は0.01重量%〜70重量%、より好ましくは5重量%〜50重量%のパーセント装薬にてポリマーコーティングに組み込むことができる。
【0047】
一実施形態において、生理活性剤は血管の平滑筋細胞の活性を阻害することを目的とすることができる。より具体的には、生理活性剤は再狭窄を阻害するために平滑筋細胞の異常或いは不適切な移動及び/又は増殖を阻害することを目的とすることができる。生理活性剤は本発明の実施において治療又は予防効果を発揮することが可能な如何なる物質も含み得る。例えば、生理活性剤は血管部位における創傷治癒を強化し、或いは血管部位の構造及び弾性特性を改善することを目的とすることができる。生理活性剤の例には、アクチノマイシンD又はその誘導体と類似体(Sigma−Aldrich社製、1001 West Saint Paul Avenue, Milwaukee, WI 53233;又はMerk社から得られるCOSMEGEN)のような抗増殖物質が含まれる。アクチノマイシンDの同義語には、ダクチノマイシン、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI、アクチノマイシンX、及びアクチノマイシンCが含まれる。生理活性剤は、抗腫瘍薬、抗消炎薬、抗血小板薬、抗凝固薬、抗フィブリン剤、抗トロビン剤、細胞分裂阻害剤、抗生物質、抗アレルギー薬及び抗酸化剤に分類することもできる。このような抗腫瘍薬及び/又は細胞分裂阻害剤の例には、パクリタキセル(例えば、コネチカット州スタンフォード、Bristol−Myers Squibb Co.によるTAXOL(登録商標))、ドセタキセル(例えば、ドイツ、フランクフルト、Aventis S.A.のTaxotere(登録商標))、メトトレキセート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、塩酸ドキソルビシン(例えば、ニュージャージー州ピーパック、Pharmacia & Upjohn社のAdriamycin(登録商標))及びマイトマイシン(例えば、コネチカット州スタンフォード、Bristol−Myers Squibb Co.のMutamycin(登録商標))が含まれる。このような抗血小板薬、抗凝固薬、抗フィブリン剤及び抗トロビン剤の例には、ヘパリンナトリウム、低分子量ヘパリン、ヘパリノイド、ヒルジン、アルガトロバン、フォルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリン及びプロスタサイクリン類似体、デキストラン、D−phe−pro−arg−クロロメチルケトン(合成抗トロビン剤)、ジピリダモール、糖蛋白IIb/IIIa血小板膜受容体拮抗薬抗体、組換えヒルジン並びにAngiomax a(マサチューセッツ州ケンブリッジ、Biogen,Inc.)のようなトロンビン阻害剤が含まれる。このような細胞増殖抑制剤又は抗増殖剤の例には、アンギオペプチン、アンギオテンシン転換酵素阻害剤、例えばcaptopril(例えば、コネチカット州スタンフォード、Bristol−Myers Squibb Co.のCapoten(登録商標)及びCapozide(登録商標))、cilazapril又はlisinopril(例えば、ニュージャージー州ホワイトハウスステーション、Merck & Co.,Inc.のPrinivil(登録商標)及びPrinzide(登録商標));カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ニフェジピン)、コルヒチン、線維芽細胞増殖因子(FGF)アンタゴニスト、魚油(オメガ3−脂肪酸)、ヒスタミン拮抗薬、ロバスタチン(HMG−CoA還元酵素の阻害剤、コレステロール降下剤、ニュージャージー州ホワイトハウスステーション、Merck & Co.,Inc.のブランド名Mevacor(登録商標))、(血小板由来増殖因子(PDGF)受容体に特異的であるような)モノクローナル抗体、ニトロプルシド、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン阻害剤、スラミン、セロトニン遮断薬、ステロイド、チオプロテアーゼ阻害剤、トリアゾロピリミジン(PDGFアンタゴニスト)及び一酸化窒素が含まれる。抗アレルギー剤の一例はペミロラスト(permirolast)カリウムである。適正と思われる他の治療物質又は薬剤には、アルファ−インターフェロン、遺伝子処理した上皮細胞、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、プロドラッグ、コドラッグ並びにその組合せが含まれる。前記の物質は例として列挙したものであり、限定する意図はない。現在利用可能であり、或いは今後開発され得る他の活性剤も同様に適用可能である。
【0048】
有用な生理活性剤は本明細書に記載する薬剤のプロドラッグ及びコドラッグも含む。
【0049】
有益な治療効果をもたらすために必要な生理活性剤の用量又は濃度は、生理活性剤が毒性作用を生じるレベル以下であって、非治療成果が得られるレベル以上にする必要がある。血管領域の所望の細胞活性を阻害するのに必要な生理活性剤の用量又は濃度は、患者特有の状況;障害の性質;所望の治療法の性質;投与成分が血管部位に留まる時間;及び他の活性剤を使用する場合には、その物質又は物質の組合せの性質及び種類のような要因に依存し得る。治療有効量は、例えば、好適な動物モデルシステムから血管に注入し、免疫組織化学的な蛍光顕微鏡法又は電子顕微鏡法を用いて薬剤とその効果を検出することにより、或いは好適な生体外での(in vitro)研究を行うことにより、経験的に判定することができる。用量を判定する標準的薬理試験手順については当業者には理解されよう。
【0050】
(コーティング構造体)
本明細書に記載するコポリマーは埋め込み型デバイス、例えば薬剤溶出ステント(DES)上のコーティング用のコーティング組成物を形成するのに使用することができる。少なくとも1つのリン脂質成分を含むコポリマーは単独で、或いは別のポリマーと組み合わせて使用することができる。DES用コーティングとしての使用では、その組成物は生理活性剤を含み得る。
【0051】
本明細書に記載するコーティングは種々の構成を有し得る。一実施形態において、コーティングは本明細書に記載するコポリマー単独で、或いは他のポリマーと組み合わせて形成することができる。有用な他のポリマーは前記の分解性及び非分解性生体適合性ポリマーを含む。本明細書に記載するコポリマーは、PC成分を含むコポリマーを含有しない薬剤溜めコーティングの上部においてDESにトップコートを形成するのに使用することができる。例えば、DESは、ポリ(n−ブチルメタクリレート)(PBMA)のようなポリマーを含むプライマー層、エチレンビニルアルコール(EVAL)又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)のようなリン脂質成分を有さない前記のような生体適合性の生体分解性或いは非分解性ポリマーを含む薬剤溜層及び最後にPCメタクリレートのようなリン脂質成分を含む、本明細書に記載のコポリマーを備えたトップコートを有するコーティングを有するようにできる。このトップコートはPBMAのようなリン脂質成分を有さないポリマーを更に含み得る。
【0052】
別の実施形態において、コーティングはコーティングのすべての層においてリン脂質成分を含むコポリマーを含み得る。例えば、DES用コーティングは約1〜5重量%のPBMA−PCを含むプライマー層、PBMAと約1〜20重量%のPBMA−PCを含む溜層及びPBMAと約25〜50重量%のPBMA−PCを含むトップコートを有するように形成可能である。
【0053】
別の実施形態において、コーティングは、トップコートでは高く、プライマー層では最低の濃度に低下するコポリマーの濃度を有する種々の層における濃度勾配でのリン脂質成分を含むコポリマーを有する層を含むようにすることができる。例えば、コポリマーをPBMA−PCとすることができる。
【0054】
更なる実施形態において、コーティング構造体は2つ以上の薬剤を放出するようにすることができる。一実施形態において、所望するのであれば、第二の薬剤が第一の薬剤と同じ時間枠にて放出できるように、ABT−578又はEVEROLIMUSのような第一の薬剤を有するマトリックスに第二の薬剤を混合することができる。別の実施形態において、第二の薬剤が親水性であって第二の薬剤を迅速に放出することが望ましい場合、これをPC成分のようなリン脂質成分を含むトップコートと混合することができる。このような親水性薬剤は環状RGD、アスピリン、酸化窒素供与体及び安定ニトロキシドなどのようなペプチドを含む。第二の薬剤は施されたトップコートへの装薬を増大することも可能である。追加薬剤は薬剤の溜層又はトップコートにおける層に装薬することができる。
【0055】
(コーティング組成物を使用する方法)
コーティング組成物は任意の確立したコーティング法、例えばスプレー法により任意の埋め込み型デバイスにコーティングすることができる。一般的に、コーティング法は溶媒中で組成物を溶解或いは懸濁してコーティング組成物の溶液又は懸濁液を生成し、次に、この溶液又は懸濁液をDESのような埋め込み型デバイスに塗布することを含む。
【0056】
本明細書において使用するように、埋め込み型デバイスはヒト又は動物の被検体に埋め込み可能な任意の好適な医療基材であり得る。好ましい埋め込み型デバイスはDESである。ステントの例には、自動拡張型ステント、バルーン拡張型ステント及びステントグラフトが含まれる。他の例示的な埋め込み型デバイスはグラフト(例えば、大動脈グラフト)、人工心臓弁、脳脊髄液シャント、ペースメーカー電極及び心臓内リード線(例えば、カリフォルニア州サンタクララ、Guidant Corporationから市販されているFINELINE及びENDOTAK)を含む。デバイスの下層構造は実質的に如何なる設計でも可能である。デバイスは、金属材料又は合金、例えば、これらに限定されるわけではないが、コバルトクロム合金(ELGILOY)、ステンレススチール(316L)、高窒素ステンレススチール、例えばBIODUR 108、コバルトクロム合金L−605、“MP35N”、“MP20N”、ELASTINITE(ニチノール)、タンタル、ニッケル−チタン合金、白金−イリジウム合金、金、マグネシウム又はこの組合せから製造することができる。“MP35N”及び“MP20N”は、ペンシルベニア州ジェンキンタウン、Standard Press Steel Co.から市販されているコバルト、ニッケル、クロム及びモリブデンの合金に対する商品名である。“MP35N”は35%コバルト、35%ニッケル、20%クロム及び10%モリブデンからなる。“MP20N”は50%コバルト、20%ニッケル、20%クロム及び10%モリブデンからなる。生体吸収性又は生体安定性ポリマーから製造されるデバイスも本発明の実施形態により使用することが可能である。
【0057】
本発明の実施形態を次に示した実施例により例示する。パラメータ及びデータのすべてが本発明の実施形態の範囲を不当に限定するとみなすべきではない。
【実施例1】
【0058】
(P(MPC−PEGA−BMA)コポリマー)
成分、つまり2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、ブチルメタクリレート(BMA)、ポリ(エチレングリコール)アクリレート(PEGA)(Mn=350Da)及びAIBN(α,α’−アゾブチロニトリル)を(15:10:74:1)のモル比にてエタノールに溶解した。この反応物を62℃で24時間維持した。このポリマーをメタノール中の二重沈殿により精製し、白色粉末を得た。
【0059】
次の成分を混合することにより第一の組成物を調製した:
(a)約2質量%ポリ(ブチルメタクリレート)(PBMA);
(b)アセトンとシクロヘキサノン(それぞれ30%と70%)の混合物中に溶解。
【0060】
この第一の組成物をベア12mmVISIONステント(Guidant Corporationから市販)の表面にスプレーにより塗布して乾燥させ、ステント用コーティングを形成した。0.014ファンノズルを周囲温度に維持し、約0.2気圧(約3psi)の給圧及び約1.3気圧(約20psi)の噴霧圧によりスプレーコーターを使用した。パスあたり約20μgの液状コーティングを塗布した。パスの間、コーティングを約50℃で約10秒乾燥させた。最後のパスに続いてコーティングを約50℃で1時間焼成し、乾燥プライマー層を生成した。この乾燥プライマー層は約80μgのPBMAを含有した。
【0061】
次の成分を混合することにより第二の組成物を調製した:
(a)約2質量%SOLEF;及び
(b)約0.7質量%EVEROLIMUS;及び
(c)バランス、アセトンとシクロヘキサノン(それぞれ30%と70%)。
【0062】
プライマー層を作製するのと同じコーティング技法及び条件を用いて、この第二の組成物を乾燥プライマー層に塗布し、乾燥溜層を生成した。この乾燥溜層は約430μgのSolef及び150μgのEVEROLIMUSを含有した。コーティングの総重量は約580μgであった。
【0063】
次の成分を混合することにより第三の組成物を調製した:
(a)約2質量%P(MPC−PEGA−BMA);及び
(b)バランス、アセトンとジメチルホルムアミド(それぞれ50%と50%)。
【0064】
プライマー層を作製するのと同じコーティング技法及び条件を用いて、この第三の組成物を乾燥溜層に塗布し、乾燥トップコート層を生成した。この乾燥トップコート層は約100μgのP(MPC−PEGA−BMA)を含有した。
【0065】
前記のように16個のステントにコーティングした。当業者には公知である25KGyの線量にて電子ビーム滅菌を用いて8個のステントを滅菌し、他の8個のステントは滅菌しなかった。
【実施例2】
【0066】
(ヒドロキシル官能性カプロラクトン)
1,4−ヘキサンジオール100gをアセトニトリルと水の混合物(体積比7:3)1.4Lに溶解した。臭素酸ナトリウム45.4gと硝酸アンモニウムセリウム(IV)16.5gの混合物を徐々に加えた。この反応を還流条件下で90分維持した。回転蒸発によりアセトニトリルを除去すると、この溶液を水800mLにより希釈し、クロロホルムにより72時間連続的に抽出した。この有機溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させた。最後に、有機溶液からクロロホルムを蒸発させ、無色油(4−ヒドロキシシクロヘキサノン)99.5gを生成した。
【0067】
トリエチルアミン400mL中の4−ヒドロキシシクロヘキサノン60gの溶液にベンジルクロリド130gを徐々に加えた。この溶液を25℃で2時間反応させておいた。溶媒の除去後、この生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色粉末4−ベンジルエステルシクロヘキサノン100gを生成した。
【0068】
クロロホルム200mL中の3−クロロペルオキシ安息香酸20gの溶液に、クロロホルム100mL中の4−ベンジルエステルシクロヘキサノン15gの溶液を加えた。この反応は25℃で14時間進行した。この溶液をCelite(商標)に通し、引き続き塩水及び水により抽出した。この溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させた。最後に、この生成物をエチルアセテート:ヘキサン(1:4)の溶液から再結晶化させ、ベンジルエステル保護された白色粉末4−ヒドロキシルカプロラクトン(p−CLOH)7gを生成した。
【0069】
1,6−ヘキサンジオール(hexandiol)50mg、D,Lラクチド(DLL)モノマー20g及びp−CLOH4gをトルエンの共沸蒸留により乾燥させた。このモノマーを140℃まで加熱し、アルゴン雰囲気下でオクタン酸錫(0.5モル%)を加えた。この反応を160℃で14時間進行させておいた。生じたポリマーのポリ(DLL−pCLOH)をアセトン中に溶解し、メタノール中に沈殿させ、減圧下で乾燥させた。
【0070】
ポリ(DLL−pCLOH)10gを無水エチルアセテート100ml中に溶解し、アルゴン雰囲気下で塩化スズ(IV)0.8gを加えることにより、ベンジル保護基を除去した。この反応は25℃で90分進行した。生じたポリマーのポリ(DLL−CLOH)をメタノール中に沈殿させ、減圧下で乾燥させた。
【0071】
予備乾燥させたジクロロメタン20mL中に溶解させたポリ(DLL−CLOH)4gに1.5等量の乾燥ピリジンを加え、−5℃まで冷却した。乾燥クロロホルム5mL中のエチレンクロロホスフェート(0.5mg)の溶液を滴加し、−5℃で2時間反応させた。生じた溶液が25℃に達し、更に4時間反応するようにさせた。生じた溶液をジクロロメタン50mLにより希釈し、次に、蒸留水及びNaHCOの1M溶液により抽出した。有機相を硫酸ナトリウムにより乾燥させて濾過し、ポリ(DLL−CLP)を生成した。
【0072】
ポリ(DLL−CLP)3gを乾燥アセトニトリル30mL中に溶解し、−10℃まで冷却した。約300μLのトリメチルアミンを圧力容器中に凝縮し、次にこれを60℃まで徐々に加熱した。この溶液をこの温度で45時間攪拌した。生じたポリマー、つまりd,l−ラクチドとホスホリルコリンペンダント基を担持したカプロラクトンのコポリマー(ポリ(DLL−CLPC))をメタノール中に沈殿させ、減圧下で乾燥させた。
【0073】
次の成分を混合することにより第一の組成物を調製した:
(a)約2質量%ポリ(D,Lラクチド)を;
(b)アセトンとシクロヘキサノン(それぞれ75%と25%)の混合物中に溶解した。
【0074】
この第一の組成物をベア12mmVISIONステント(Guidant Corporationから市販)の表面にスプレーにより塗布して乾燥させ、ステント用コーティングを形成した。0.014ファンノズルを周囲温度に維持し、約0.2気圧(約3psi)の給圧及び約1.3気圧(約20psi)の噴霧圧によりスプレーコーターを使用した。パスあたり約20μgの液状コーティングを塗布した。パスの間、コーティングを約50℃で約10秒乾燥させた。最後のパスに続いてコーティングを約50℃で1時間焼成し、乾燥溜層を生成した。この乾燥プライマー層は約75μgのポリ(D,Lラクチド)を含有した。
【0075】
次の成分を混合することにより第二の組成物を調製した:
(a)約2質量%ポリ(D,Lラクチド);及び
(b)約0.7質量%EVEROLIMUS;及び
(c)バランス、アセトンとシクロヘキサノン(それぞれ75%と25%)。
【0076】
プライマー層を作製するのと同じコーティング技法及び条件を用いて、この第二の組成物を乾燥プライマー層に塗布し、乾燥溜層を生成した。この乾燥溜層は約200μgのポリ(D,L−ラクチド)及び100μgのEVEROLIMUSを含有した。
【0077】
次の成分を混合することにより第三の組成物を調製した:
(a)約2質量%p(DLL−CLPC);及び
(b)バランス、アセトンとシクロヘキサノン(それぞれ75%と25%)。
【0078】
プライマー層を作製するのと同じコーティング技法及び条件を用いて、この第三の組成物を乾燥溜層に塗布し、乾燥トップコート層を生成した。この乾燥トップコート層は約80μgのp(DLL−CLPC)を含有した。
【0079】
前記のように16個のステントにコーティングした。当業者には公知である25KGyの線量にて電子ビーム滅菌法を用いて8個のステントを滅菌し、他の8個のステントは滅菌しなかった。
【0080】
本発明の特定の実施形態を示して説明したが、本発明から逸脱することなくより広範に変更および改変が可能であることは当業者には明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲はその範囲内に、本発明の真の精神および範囲内に含まれる、こうしたあらゆる変更および改変を包含するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体分解性又は非分解性ポリマーとコリン又はリン脂質成分とを含む、生体分解性又は非分解性ポリマー骨格を有する生体適合性ポリマー。
【請求項2】
前記リン脂質成分が、ホスホリルコリン、ホスホリルセリン、ホスホリルイノシトール、ジホスホリルグリセロール、双性イオンホスホリルエタノールアミンとその組合せからなる群から選択される成分を含む請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項3】
前記非分解性ポリマーが、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、ブチルメタクリレート(BMA)、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート(LMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、PEGアクリレート(PEGA)、PEGメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)及びn−ビニルピロリドン(VP)、メタクリル酸(MA)、アクリル酸(AA)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、3−トリメチルシリルプロピルメタクリレート(TMSPMA)とその組合せからなる群から選択されるモノマーを含む請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項4】
前記生体分解性ポリマーが、グリコリド、ラクチド、ブチロラクトン、カプロラクトン、ヒドロキシアルカノエート、3−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシヘキサノエートとその組合せからなる群から選択されるモノマーを含む請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項5】
前記生体分解性ポリマーが、ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート(PHAs)、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリ(β−ヒドロキシ酸)、例えばポリ(3−ヒドロキシブチレート)(PHB);ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−バレレート)(PHBV)、ポリ(3−ヒドロキシプロプリオネート)(PHP)、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)(PHH)又はポリ(4−ヒドロキシ酸)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(4−ヒドロキシバレレート)、ポリ(4−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)、アルキル;アミノ酸;PEG及び/又はアルコール基を任意で含有し得るポリ(エステルアミド)、ポリカプロラクトン、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリ(グリコール酸−co−トリメチレンカーボネート)、ポリホスホエステル ポリホスホエステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリシアノアクリレート、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(チロシンカーボネート)、ポリカーボネート、ポリ(チロシンアリレート)、ポリウレタン、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリホスファゼン、PHA−PEGとその組合せからなる群から選択される請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項6】
前記非分解性ポリマーが、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリウレタン、シリコーン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリイソブチレン及びエチレン−アルファオレフィンコポリマー、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロックコポリマー、アクリルポリマー及びコポリマー、ビニルハライドポリマー及びコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフルオロアルケン、ポリペルフルオロアルケン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリビニル芳香族、ポリスチレン、ポリビニルエステル、ポリビニルアセテート、ビニルモノマー相互及びオレフィンとのコポリマー、エチレン−メチルメタクリレートコポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、ABC樹脂及びエチレン−ビニルアセテートコポリマー、ナイロン66及びポリカプロラクタムのようなポリアミド、アルキド樹脂、ポリオキシメチレン;ポリイミド;ポリエーテル、エポキシ樹脂、レーヨン、レーヨン−トリアセテートとその組合せからなる群から選択される請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項7】
非汚染成分、抗血栓性成分とその組合せからなる群から選択される生体有益性成分を更に含む請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項8】
前記非汚染成分が、PEG、ポリアルケンオキシド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(n−プロピルメタクリルアミド)、スルホン化ポリスチレン、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、硫酸化デキストランとその組合せからなる群から選択されるとともに、前記抗血栓性成分が、ヘパリン、サリシレート(アスピリン)、ヒルジン、フラボノイド、NO供与体、トロンボモジュリン、心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とその組合せ及びその組合せからなる群から選択される請求項7に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項9】
前記ヘパリンがPEGスペーサーを介してポリマーに結合する請求項8に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項10】
非汚染成分、抗血栓性成分とその組合せからなる群から選択される生体有益性成分を更に含む請求項2に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項11】
前記非汚染成分が、PEG、ポリアルケンオキシド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(n−プロピルメタクリルアミド)、スルホン化ポリスチレン、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、硫酸化デキストランとその組合せからなる群から選択されるとともに、前記抗血栓性成分が、ヘパリン、サリシレート(アスピリン)、ヒルジン、フラボノイド、NO供与体、トロンボモジュリン、心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とその組合せ及びその組合せからなる群から選択される請求項10に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項12】
前記ヘパリンがPEGスペーサーを介してポリマーに結合する請求項11に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項13】
非汚染成分、抗血栓性成分とその組合せからなる群から選択される生体有益性成分を更に含む請求項3に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項14】
前記非汚染成分が、PEG、ポリアルケンオキシド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(n−プロピルメタクリルアミド)、スルホン化ポリスチレン、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、硫酸化デキストランとその組合せからなる群から選択されるとともに、前記抗血栓性成分が、ヘパリン、サリシレート(アスピリン)、ヒルジン、フラボノイド、NO供与体、トロンボモジュリン、心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とその組合せ及びその組合せからなる群から選択される請求項13に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項15】
前記ヘパリンがPEGスペーサーを介してポリマーに結合する請求項14に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項16】
非汚染成分、抗血栓性成分とその組合せからなる群から選択される生体有益性成分を更に含む請求項5に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項17】
前記非汚染成分が、PEG、ポリアルケンオキシド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(n−プロピルメタクリルアミド)、スルホン化ポリスチレン、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、硫酸化デキストランとその組合せからなる群から選択されるとともに、前記抗血栓性成分が、ヘパリン、サリシレート(アスピリン)、ヒルジン、フラボノイド、NO供与体、トロンボモジュリン、心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とその組合せ及びその組合せからなる群から選択される請求項16に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項18】
前記ヘパリンがPEGスペーサーを介してポリマーに結合する請求項17に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項19】
前記ポリマー骨格が、再狭窄又は亜急性血栓のプロセスに対して薬理学的に活性で治療的な成分に分解可能である請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項20】
前記ポリマー骨格がPolyAspirin(商標)である請求項1に記載の生体適合性ポリマー。
【請求項21】
請求項1に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項22】
請求項2に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項23】
請求項3に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項24】
請求項4に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項25】
請求項5に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項26】
請求項6に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項27】
請求項7に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項28】
請求項8に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項29】
請求項9に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項30】
請求項10に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項31】
請求項11に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項32】
請求項12に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項33】
請求項13に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項34】
請求項14に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項35】
請求項15に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項36】
請求項16に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項37】
請求項17に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項38】
請求項18に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項39】
請求項19に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項40】
請求項20に記載の生体適合性ポリマーを含むコーティングを含む埋め込み型デバイス。
【請求項41】
前記コーティングが、非汚染ポリマー、抗血栓性ポリマーとその組合せからなる群から選択される生体有益性材料を更に含む請求項21に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項42】
前記コーティングが、非汚染ポリマー、抗血栓性ポリマーとその組合せからなる群から選択される生体有益性材料を更に含む請求項22に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項43】
前記コーティングが生理活性剤を更に含む請求項21に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項44】
前記生理活性剤が、蛋白質、ペプチド、抗炎症剤、抗ウイルス剤、抗癌剤、抗凝血剤、フリーラジカル捕捉剤、ステロイド系抗炎症剤、抗生物質、酸化窒素供与体、スーパーオキシドジスムターゼ、スーパーオキシドジスムターゼ模倣体、細胞増殖抑制剤、プロドラッグ、コドラッグとその組合せからなる群から選択される請求項43に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項45】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項22に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項46】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項23に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項47】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項24に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項48】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項25に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項49】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項26に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項50】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項27に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項51】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項28に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項52】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項29に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項53】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項30に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項54】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項31に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項55】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項32に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項56】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項33に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項57】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項34に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項58】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項35に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項59】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項36に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項60】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項37に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項61】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項38に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項62】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項39に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項63】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項40に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項64】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項41に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項65】
前記コーティングが、ABT−578、デキサメタゾン、クロベタゾール、パクリタキセル、エストラジオール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(4−アミノ−TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)、タクロリムス、シロリムス、シロリムス誘導体、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン(EVEROLIMUS)、40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン、40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン及び40−O−テトラゾール−ラパマイシン、そのプロドラッグ、そのコドラッグとその組合せからなる群から選択される薬剤を更に含む請求項42に記載の埋め込み型デバイス。
【請求項66】
請求項21に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項67】
請求項41に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項68】
請求項42に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項69】
請求項43に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項70】
請求項44に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項71】
請求項45に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項72】
請求項46に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項73】
請求項47に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項74】
請求項48に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項75】
請求項49に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項76】
請求項50に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項77】
請求項51に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項78】
請求項52に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項79】
請求項53に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項80】
請求項54に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項81】
請求項55に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項82】
請求項56に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項83】
請求項57に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項84】
請求項58に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項85】
請求項59に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項86】
請求項60に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項87】
請求項61に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項88】
請求項62に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項89】
請求項63に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項90】
請求項64に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項91】
請求項65に記載のステントをヒトに埋め込むことによりヒトを処置する方法であって、当該疾患がアテロ−ム性動脈硬化症、血栓症、再狭窄症、出血、血管の解離又は穿孔、動脈瘤、不安定プラーク、慢性全体閉塞、間欠性跛行、血管及び人工血管の吻合部の増殖、胆管閉塞、尿管閉塞、腫瘍による閉塞とその組合せからなる群から選択される方法。
【請求項92】
少なくとも1つのPC成分を含むモノマー又はコモノマーを形成するステップと、少なくとも1つのPC成分を含む前記モノマー又はコモノマーを重合してPC含有ポリマー又はコポリマーを形成するステップとを含む、ホスホリルコリン(PC)含有ポリマー又はコポリマーを製造する方法。
【請求項93】
請求項1に記載のポリマーを含むコーティング組成物。
【請求項94】
請求項2に記載のポリマーを含むコーティング組成物。
【請求項95】
請求項3に記載のポリマーを含むコーティング組成物。
【請求項96】
請求項4に記載のポリマーを含むコーティング組成物。
【請求項97】
請求項5に記載のポリマーを含むコーティング組成物。
【請求項98】
請求項6に記載のポリマーを含むコーティング組成物。
【請求項99】
請求項7に記載のポリマーを含むコーティング組成物。

【公表番号】特表2007−530733(P2007−530733A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505015(P2007−505015)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/008844
【国際公開番号】WO2005/092406
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(504183388)アドヴァンスド カーディオヴァスキュラー システムズ, インコーポレイテッド (40)
【Fターム(参考)】