説明

ホットプレート

【課題】本体ケースにヒータユニット及び調理プレートを完全にセットした状態でなければコントローラーを接続できない安全機構を設けたホットプレートを提供すること。
【解決手段】 本体ケースにヒータユニットを取付けた後に調理プレートを装着したときにのみコントローラーの接続が可能とし、この順序を変更して、本体ケースに装着する前に調理プレートにヒータユニットを取付けてもコントローラーの接続が出来なくなる構成とした。この構成により、本体ケースに設けた第1作動部材で開閉部材は所定距離移動するが、その移動距離は挿通孔を開口し、感熱棒を挿通させるまでに至らず、つまり挿通孔が開口されず、調理プレートに設けた第2作動部材で開閉部材が前記移動距離より更に移動した後に挿通孔が開口されるため、上記の安全性が確保された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホットプレートに係り、詳しくはそれぞれ単体で構成されたヒータユニット及び調理プレートを本体ケース内の正規位置にセットしたときにのみ、感熱棒を備えたコントローラーをヒータユニットに接続できるようにした安全装置を備えたホットプレートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホットプレートは、焼き肉、お好み焼きなどが家庭で手軽に簡単にできることから、多くの家庭などで使用されている。
【0003】
このホットプレートは、この機器の外郭を構成する本体ケースと、この本体ケースに収容されてヒータからの熱を遮断する遮熱部材と、この遮熱部材の上方に配置されるヒータを内蔵した調理プレートとを備え、調理プレートには差込口が設けられて、この差込口に感熱棒を備えたコントローラーを差込むことによって、温度調節をしながら調理プレートに載せた肉や野菜などの食材を調理できる構成となっている。
【0004】
このホットプレートは、遮熱部材、調理プレート及び本体ケースがそれぞれ分離できる単体で構成されており、調理後は遮熱部材及び調理プレートを本体ケースから取り外して、それぞれ個別に洗浄などができるので後片付けがし易いなどの利点がある。このホットプレートは、その正規の使用形態は遮熱部材及び調理プレートを本体ケースの正規位置にセットしたときに、コントローラーが調理プレートの差込口に差し込まれることが想定されているが、調理プレートを本体ケースから取り外した単体の状態でもコントローラーの差込みが可能となっている。そのため、この正規の使用形態から外れた使用形態、例えば、うっかりミス或いは小さな子供の悪戯等で、本体ケースに取付けないで、単に調理プレートにコントローラーを結合してしまうと、ヒータが加熱されてそれに触れると火傷などをし、また火災などの発生原因となって非常に危険な状態になる。
【0005】
そこで、このような危険を避けるために、安全装置を設けたホットプレートが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0006】
以下、図9を参照して、下記特許文献1に記載されている安全装置付きホットプレートを説明する。なお、図9Aは調理プレートを取り外した状態のホットプレートの縦断面図、図9Bは図9Aのヒータユニット接続部のIXB−IXB線の断面図、図9Cは温度調節器の側面図である。
【0007】
ホットプレート30は、本体ケース31と、この本体ケース31内に収納配置される遮熱部材32と、温度調節器(コントローラー)40を着脱自在に取付け可能なヒータユニット33と、このヒータユニット33の上部に載置されるプレート34とがそれぞれ個別の単体で形成されて、本体ケース31にそれぞれ着脱自在に収容できる構成となっている。本体ケース31には、ヒータユニット33を押し上げる下スプリング35が取付けられるとともに、ヒータユニット33内に温度調節器40の挿着を阻止或いは可能にする開閉部材36及びこの開閉部材36を押し下げる上スプリング37が取付けられている。そして、下スプリング35の作動荷重は、ヒータユニット33の自重よりも強く、しかもこのヒータユニット33とプレート34とを合わせた自重よりも弱く設定されている。
【0008】
このホットプレート30は、上記の構成を備えることにより、例えば小さな子供が悪戯でホットプレートの各部品をそれぞれバラバラにして、ヒータユニット33の温度調節器用の差込口39に温度調節器40を差込もうとしても、ヒータユニット33内に挿設された孔36aを有する開閉部材36がヒータユニット33内に設けられた下スプリング35によって上方へ押圧されることにより、温度調節器40の先端に突設された感熱棒40aが挿入される孔であって、ヒータユニット33の受けカバー38に設けられた孔38aが閉鎖されているために温度調節器40はヒータユニット33内に装着されることがなくヒータへの通電は行われない。更にこの状態は、本体ケース31にヒータユニット33を載置しただけの状態、或いは遮熱部材32を収納配置した本体ケース31にヒータユニット33を載置しただけの状態、さらにヒータユニット33上にプレート34を載置したとしても、それを本体ケース31内に収納しない状態或いは遮熱部材32とヒータユニット33上に調理プレート34を載置したとしても、それらを本体ケース31内に収納しない状態では、開閉部材36は同じ位置を占めるため、やはりヒータに通電されることはなく安全性が確保される。
【特許文献1】特開2002−209755号公報(段落〔0010〕〜〔0014〕、図2、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1に開示されたホットプレートによれば、従来技術のホットプレートに比べて、さらに調理プレートがプレートとヒータユニットとに分離されるので、プレートのみを取り外して水洗いができ、またヒータユニットのみを交換することも可能となり扱いがさらに容易になる。また、その使用形態においても、安全装置により、ヒータユニット単体或いはヒータユニットのみが本体ケースに装着された状態では、ヒータユニットへの温度調節器の接続ができなくなり、本体ケースにヒータユニット及び調理プレートが正規の状態に完全にセットされたときにのみ、ヒータユニットへの温度調節器の接続が可能になるので安全性が確保される。しかしながら、この構成のホットプレートは、本体ケース31に設けた下スプリング35とヒータユニット33の受けカバー38内に設けた上スプリング37とのバネ力で開閉部材36の移動調節が行われているので、プレート34をセットしない状態で、ヒータユニット33のみを本体ケース31に載置して、強く押し込むと温度調節器40の接続が可能になってしまう恐れがある。すなわち、押し込む力が下スプリング35の押し上げ力を超えると、開閉部材36が移動して、開閉部材36の孔36aとカバー38の孔38aとが合致してしまうことがある。また、このホットプレート30は、下スプリング35及びこのスプリングを支持する板部材などが本体ケース31から露出した構造となっているので、これらに物が引っ掛かり或いは塵などが付着して機能障害を起す恐れがある。また、この安全装置は、開閉部材と受けカバーとにそれぞれ挿通孔が設けられているので、その位置合わせの調節が難しく、さらに部品点数が多くなっている。部品点数が多くなることに伴い、これの部品を収容するハウジングが大きくなり、特に、開閉部材36が上下方向へ移動するようにしてハウジングに収納されるので、ハウジングが背高になり、その結果、全体の形状が大きくなり、デザイン性を良くするのが難しくなっている。
【0010】
近年、ホットプレートは、焼き肉やお好み焼きなどが家庭で簡単にできることから広く普及して来ており、この普及に伴いその使用も様々な形態でなされるようになってきている。そのため、ホットプレートには、この使用形態の多様性に対応して、さらに高い安全性が求められてきている。
【0011】
そこで本発明は、このような従来技術の課題解決及び状況に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ヒータユニットと調理プレートとを単一部品にして、それぞれを本体ケースに着脱自在に装着できるようにしたホットプレートにおいて、本体ケースにヒータユニット、次いで調理プレートの順に装着したときにヒータユニットに感熱棒を備えたコントローラーが接続できるようにした安全装置を設けたホットプレートを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、安全装置を構成する部品点数を少なくして、接続器ハウジングを背低化して全体のデザイン性を良くしたホットプレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のホットプレートは、調理プレートと、前記調理プレートを加熱するヒータ及び前記調理プレートの熱量を調節するコントローラーが接続される接続器を有するヒータユニットと、これらの調理プレート及びヒータユニットが単体で着脱自在に収容される本体ケースとを備えたホットプレートにおいて、前記本体ケースに第1作動部材を設け、前記調理プレートに第2作動部材を設け、前記接続器のハウジングに、前記コントローラーに設けられた感熱棒の挿通を許容する挿通孔を設けるとともに該ハウジング内に該挿通孔を閉塞又は開口する開閉部材を収容して、前記開閉部材は、前記感熱棒が挿通されない距離だけ移動する第1移動部と、前記第1移動部の位置から移動して前記挿通孔を開口する第2移動部とを設けて、前記本体ケースに、前記ヒータユニット及び前記調理プレートが収容されたときに前記開閉部材は前記第1、第2作動部材のいずれか一方の作動部材の作用により第1移動部を移動させ、前記残りの作動部の作用により第2移動部を移動させて前記挿通孔を開口させて前記感熱棒の挿通を許容し、前記調理プレート及び前記ヒータユニットが収容されないときに、前記開閉部材により前記挿通孔が閉塞されて前記感熱棒の挿入が阻止されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるホットプレートにおいて、前記接続器のハウジングは、前記本体ケースに当接される第1壁面部及び前記調理プレートに当接される第2壁面部を有する所定高さのブロック体からなり、前記第1壁面部に前記第1作動部材が差込まれる第1差込孔及び前記第2壁面部に前記第2作動部材が差込まれる第2差込孔を設けるとともに、該ブロック体の内部に前記第1壁面部と平行に前記開閉部材がスライド移動可能に収容できて前記第1、第2差込孔と連通した収容室を設けて、前記収容室に前記開閉部材及び該開閉部材に作用して前記挿通孔を閉塞させるばね体が収容されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項3にかかる発明は、請求項2にかかるホットプレートにおいて、前記第1、第2差込孔のいずれか一方の差込孔は、前記挿通孔と対応した箇所に形成され、残りの差込孔が前記挿通孔から外れた箇所に形成されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項4にかかる発明は、請求項3にかかるホットプレートにおいて、前記第1、第2差込孔のうち、前記挿通孔に対応している差込孔の開口を大きくするとともに該差込孔に差込まれる一方の前記作動部材を大きくし、前記挿通孔から外れた差込孔の開口を小さくし、しかも該差込孔に差込まれる他方の前記作動部材を小さくしたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれかにかかるホットプレートにおいて、前記第1作動部材は、所定の長さの第1安全ピン及び前記第2作動部材は所定長さの第2安全ピンで形成して、前記開閉部材の第1、第2移動部は、前記第1、第2安全ピンが当接・押圧されてスライド移動する第1、第2傾斜部で形成されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項6にかかる発明は、請求項5にかかるホットプレートにおいて、前記開閉部材は、先端が所定の角度をなした一対の対向する第1、第2の傾斜辺で形成して、前記第1、第2の傾斜辺のいずれか一方の辺が前記第1傾斜部及び他の辺が前記第2傾斜部とされていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項7にかかる発明は、請求項2にかかるホットプレートにおいて、前記接続器のハウジングは、分割されて、これらの分割ハウジングに前記収容室が分割されて形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、上記構成を備えることにより、以下の優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、まず本体ケースにヒータユニットを取付けた後に調理プレートを装着したときにのみコントローラーの接続が可能になり、この順序を変更して、本体ケースに装着する前に調理プレートにヒータユニットを取付けてもコントローラーの接続が出来なくなるのでより安全性が確保される。すなわち、本体ケースに設けた第1作動部材で開閉部材は所定距離移動するが、その移動距離は挿通孔を開口し、感熱棒を挿通させるまでに至らず、すなわち挿通孔が開口されず、調理プレートに設けた第2作動部材で開閉部材が前記移動距離より更に移動した後に挿通孔が開口されるので上記の安全性が確保される。
【0021】
また、請求項2の発明によれば、収容室内に、開閉部材が第1壁面部と平行にスライド移動可能に収容されるので、接続器ハウジングを背低コンパクト化及びデザイン性をアップできる。すなわち、従来技術では開閉部材はハウジングの長手方向と直交する方向へ移動させるものであったが、この発明のように長手方向へスライド移動させることによって接続器ハウジングを背低化しコンパクト化できる。
【0022】
また、請求項3の発明によれば、第1、第2差込孔の位置関係、すなわちいずれか一方の差込孔を挿通孔と対応した箇所、例えば略真上及び他の差込孔をこの挿通孔から離れた位置にすることによって、ヒータユニットを表裏逆にした状態で本体ケースに装着することができなくなり、誤装着を防止できる。
【0023】
また、請求項4の発明によれば、開閉部材の最初の移動量を調節して、開閉部材による挿通孔の開口がスムーズになる。
【0024】
また、請求項5及び6の発明によれば、簡単な部品で開閉部材を形成することができる。
【0025】
また、請求項7の発明によれば、ハウジングは分割されて、これらの分割ハウジングに収容室が分割されて形成されているので、安全機構を構成する部品の装着が簡単にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのホットプレートを例示するものであって、本発明をこのホットプレートに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
【実施例】
【0027】
まず、図1を参照して、本発明の実施例に係るホットプレートの全体構成について説明する。なお、図1は本発明の実施例に係るホットプレートを分解した分解斜視図である。
【0028】
ホットプレート1は、上方が開口し比較的浅底の本体ケース2と、この本体ケース2内へ着脱自在に収容されるほぼ皿状の遮熱部材5と、この遮熱部材5の上部に配置されて調理プレート24を加熱するヒータユニット6と、このヒータユニット6の上部に配置される調理プレート24と、この調理プレート24を覆う蓋カバー24Bとを有している。これらの本体ケース2、遮熱部材5、ヒータユニット6、調理プレート24及び蓋カバー24Bは、それぞれ独立した単一部品、すなわち単体で形成されている。
【0029】
ヒータユニット6には、本体ケース2に調理プレート24が正規位置にセットされたときのみ、このヒータユニット6に設けた差込口11へ温度調節手段付きコントローラー25(図7参照)が接続できる安全機構18(図3参照)が内蔵されている。以下、個々の構成を説明する。
【0030】
本体ケース2は、所定の面積を有するほぼ楕円形の底板部2aと、この底板部2aの周囲から所定の高さで立設された側板部2bとを有し、耐熱性の合成樹脂材などで形成されている。この本体ケース2は、側板部2bの長手方向の一部に切欠き部2b’が形成されて、この切欠き部2b’にヒータユニット6の接続器9が装着される装着孔4が設けられている。この装着孔4は、底板部2aの一部が延設された底辺部4aと、切欠き部2b’の両側壁4b、4bとで構成されている。底辺部4aには、ほぼ中央部に所定高さの第1安全ピンP1が立設されている。なお、この安全ピンP1及び後述する第2安全ピンP2は、その機能から作動部材ともいう。また、両側壁4b、4bには、接続器9のガイド突起が嵌合されるガイド溝が設けられている。また、底板部2aには、底板を貫通する貫通孔3が形成されている。この貫通孔3は放熱孔となっている。さらに、底板部2aは、背面のほぼ4隅にそれぞれ突起21が立設されている。これらの突起21は、内部に穴が形成されて、これらの穴に遮熱部材5の位置決め突起51が挿入されるようになっている。
【0031】
遮熱部材5は、本体ケース2に収容される大きさのほぼ楕円形状の皿状体からなり、金属性の薄板のプレス加工により一体成型で形成されている。すなわち、この遮熱部材5は、ほぼ楕円形をなした底板部5aと、この底板部5aの周囲から所定高さ立設された側板部5bとを有している。この遮熱部材5は、底板部5aの表面に反射及び断熱処理が施されており、ヒータ7から本体ケース2への熱伝導がし難くなっている。また、反射面は、底板部5aから所定の大きさで突出した矩形状の突出部5a’で形成されている。側板部5bは、本体ケース2の装着孔4に対応する箇所に切欠き部5cが形成されている。この切欠き部5cを設けることにより、遮熱部材5内にヒータユニット6をセットしたときに、そのヒータ7の基端部が遮熱部材5の一側面に引っ掛かることがなくなる。また、遮熱部材5は、その背面に位置決め突起51が形成されている。この位置決め突起51は、本体ケース2の底板部2aに設けた突起21の穴に挿入されて、遮熱部材5が位置決め固定される。
【0032】
次に、図2を参照して、ヒータユニット6を説明する。なお、図2はヒータユニットの上面図である。
【0033】
ヒータユニット6は、図1、図2に示すように、調理プレート24を加熱する所定形状のヒータ7と、一端がヒータ7の端部に接続されて他端がコントローラー25に接続される端子ピン8a、8b及び安全機構18が内蔵された接続器9とで構成されている。
【0034】
ヒータ7は、図2に示すように、複数の直線部71〜74が所定の間隔をあけてほぼ平行に等間隔に配設され、直線部71、74の一端部が端子部7a、7bとなり、他の直線部の各端部がそれぞれ屈曲部70となり、1本の線状ヒータがループ状に屈曲されて蛇行形状に形成されたものとなっている。このヒータ7は、例えばシーズヒータが使用される。このシーズヒータは、所定太さの金属パイプ中にコイル状の電熱線を通し、パイプと電熱線間の接触を防ぐために酸化マグネシウムなどの耐熱性の無機質絶縁粉末を詰め金属パイプの両端を密封した構造となっている。この構造のシーズヒータは、金属パイプが絶縁されているので、仮に金属パイプに触れたとしても感電することはない。
【0035】
このヒータ7には、蓄熱部材21(図1参照)が装着される。この蓄熱部材21は、所定の肉厚を有する蓄熱板22と、この蓄熱板22を覆う蓋板23とで構成されている。蓄熱板22は、矩形状の板状体からなり、アルミニウム又はアルミニウム合金などで形成されている。その大きさは、ヒータ7の各直線部71〜74部分を覆い、調理プレート24の底部と略同じ大きさになっている。この蓄熱板22には、裏面にヒータの直線部71〜74が嵌め込まれる凹状溝が形成されている。この蓄熱部材21は、蓄熱板22の各凹状溝にヒータ7のそれぞれの直線部71〜74を嵌め込んで、その背面から蓋板23が止めネジなどで固定されている。ヒータ7に蓄熱部材21を装着することによって、ヒータ7からの熱をこの蓄熱部材21に蓄熱して調理プレート24に伝熱することができる。
【0036】
次に、図3〜図6を参照して接続器の構成を説明する。なお、図3は内部の安全機構が透視して見えるようにした接続器の外観斜視図である。この図3の接続器は、説明を容易にするために、端子ピン及びガイド突起などが省略されている。図4は図3の接続器のハウジングを分割した一方の分割ハウジングを示し、図4Aは分割ハウジングの斜視図、図4Bは図4Aの分割ハウジングを上方からみた上面図、図4Cは図4Aの分割ハウジングを一方の側方からみた側面図である。図5は図3の接続器のハウジングを分割した他の分割ハウジングを示し、図5Aは分割ハウジングの斜視図、図5Bは図5Aのハウジングを上方からみた上面図、図5Cは図5Aの分割ハウジングを一方の側方からみた側面図である。図6は図3の接続器ハウジングに収容される開閉板及び伸張コイルばねの斜視図である。
【0037】
接続器9は、図1〜図3に示すように、一対の端子ピン8a、8bと、これらの端子ピン8a、8b及び安全機構18が収容されるハウジング10とを有し、このハウジング10の前方に差込口11が設けられて、この差込口11にコントローラー25(図7参照)が差込まれる。ハウジング10は、図3に示すように、ほぼ上下半分に分割されて、一対の分割ハウジング12、17で構成されている。これらの分割ハウジング12、17は、上下に結合されて本体ケース2に装着されるので、上方のものを上ハウジング12及び下方のものを下ハウジング17という。
【0038】
上ハウジング12は、図3、図4に示すように、前後壁12a、12bと、左右側壁12c、12d及び上下壁12e、12fとを有し、前後及び上下壁12a、12b及び12e、12fが長辺及び短辺の矩形状となった略直方体ブロックからなり樹脂成型体で形成されている。前壁12aには、差込口11が形成される半分、すなわち半差込口11Aが形成されている。この半差込口11Aは、後壁12b方向に向けて所定深さ凹んでいる。後壁12bは、上壁12eから左右側壁12c、12d幅の略半長まで延びた肉厚の背低壁で形成されて、頂部12b’が略平坦面になっている。この頂部12b’の平坦面は、下ハウジング17との結合面となる。後壁12bは、その両端側に前壁12aへ向けて、端子ピン8a、8bが装着される半円状の取付け溝13a、13bが形成されている。これらの半取付け溝13a、13bは半差込口11Aに連通している。これらの半取付け溝13a、13b間の略中央に感熱棒が挿通される半円状の挿通溝(以下、半挿通溝という)14aが形成されている。後壁12bは、頂部12b’の平坦面の略中央、すなわち半取付け溝13a、13bの略中間に、頂部12b’から上壁12eに向かって所定深さ掘った半収容室15Aが形成されている。半挿通溝14aは、半収容室15Aに連通しており、この半挿通溝14aと半収容室15Aとが直交している。この直交により、半挿通溝14aは半収容室15Aの途中で分断されて、半収容室15Aを構成する壁面に形成された第1、第2半挿通溝141、142となっている。上下壁12e、12fのうち、一方の下壁12fは、左右側壁12c、12dの一部を残して切除、すなわち開口している。上壁12eの略中央に、半収容室15Aに連通した第2差込孔16B(図4B参照)が形成されている。この差込孔16Bには、調理プレート24に設けた第2安全ピンP2が挿通される。この上壁12eは、調理プレート24が当接される第2壁面部となっている。半収容室15Aは、図4Aに示すように、頂部12b’の平坦面にあって長手方向に向かって所定の幅及び長さを有する細長の開口15aと、この開口から上壁12eに向かって所定深さ掘られた凹み穴15b(図8A参照)とを有し、この開口15a及び凹み穴15bは開閉板19が収容されて所定の距離スライド移動可能な大きさになっている。凹み穴15bは、図8に示すように、開閉板19の第2傾斜部19c’が当接される傾斜壁151及び頂辺部19dが突当る突当り壁152が形成されている。
【0039】
下ハウジング17は、図3、図5に示すように、前後壁17a、17bと、左右側壁17c、17d及び上下壁17e、17fとを有し、肉厚の厚い板状体からなり樹脂成型体で形成されている。前壁17aには、差込口11が形成される半分、すなわち半差込口11Bが形成されている。この半差込口11Bの奥部は、後壁17b方向に向けて所定深さ凹んでいる。後壁17bは、肉厚の背低壁で形成されて頂部が上壁17eとなっている。この上壁17eは平坦面となり上ハウジング12との結合面となっている。後壁17bは、その両端側に前壁17aへ向けて、端子ピン8a、8bが装着される半円状の取付け状溝13a’、13b’が形成されている。これらの半取付け溝13a’、13b’は半差込口11Bに連通している。これらの半取付け溝13a’、13b’間の略中央に、感熱棒が挿通される半円状の挿通溝14bが形成されている。これらの取付け状溝13a’、13b’及び挿通溝14bは上壁17e面に形成されていることになる。この上壁17eの平坦面には、その略中央、すなわち取付け溝13a’、13b’間に、平坦面から下壁17fに向かって所定深さ掘った半収容室15Bが形成されている。挿通溝14bは、半収容室15Bに連通しており、半挿通溝14bと半収容室15Bとは直交している。この直交により、半挿通溝14bは半収容室15Bを途中で分断されて、半収容室15Bを構成する壁面に形成された第1、第2半挿通溝141、142となっている。下壁17fの略中央に、半収容室15Bに連通した第1差込孔16A(図5B参照)が形成されている。この差込孔16Aには、本体ケース2に設けた第1安全ピンP1が挿通される。この下壁12fは、本体ケース2が当接される第1壁面部となっている。
【0040】
上下ハウジング12、17に形成される第1、第2差込孔16A、16Bの位置関係は、図3、図8に示すように、第2差込孔16Bが挿通孔14の略真上に位置し、第1差込孔16Aが挿通孔14から離れた位置に形成されている。
【0041】
これらの差込孔16A、16Bのうち、第1差込孔16Aの開口は小さく第2差込孔16Bの開口が大きく形成されている。これらの第1、第2差込孔16A、16Bの開口の大きさにより、第1安全ピンP1は細く、第2安全ピンP2は太く形成されている。
【0042】
これらの位置及び大きさの関係から、第1安全ピンP1が第1差込孔16Aに差込まれると、後述する開閉板19が挿通孔14を開口しない距離だけ移動される。この移動は、次の挿通孔14の開口をスムーズにする距離となっている。次いで、第2安全ピンP2が第2差込孔16Bに差込まれると、開閉板19がさらに移動されて挿通孔14が開口される。この挿通孔14の開口により、コントローラー25の感熱棒28を挿通孔14へ挿通させることができる。また、第1、第2差込孔16A、16Bの位置関係、すなわち第2差込孔16Bを挿通孔14の略真上及び第1差込孔16Aをこの挿通孔14から離れた位置にすることによって、ヒータユニット6を表裏逆にした状態で本体ケース2に装着することができない。すなわち、この状態で装着しようとすると、本体ケース2の第1安全ピンP1の位置と第1差込孔16Aの開口位置とが合わず、この第1安全ピンP1が上ハウジング12の壁面に衝突して差込が阻止される。したがって、これらの第1、第2差込孔16A、16Bの位置関係によって、ヒータユニット6の誤装着を防止できる。なお。この実施例では、第1差込孔16Aの開口を小さく、一方第2差込孔16Bの開口大きくし、第1安全ピンP1は細く、第2安全ピンP2は太くしたが逆の大きさにしてもよい。
【0043】
これらの上下ハウジング12、17は、下ハウジング17の上方に上ハウジング12を位置させて、上ハウジング12を降下させて、上下ハウジング12、17の各結合面12b’、17e’を当接させることによって組み立てられる。すなわち、下ハウジング17の両側壁17c、17dの外壁面が上ハウジング12の両側壁の内面と接触するようにして被せる。これにより、上下ハウジング12、17の各半差込口、半取付け溝及び半収容室などが合されて差込口11などが形成される。すなわち半差込口11A、11Bにより差込口11、各半取付け溝13a、13b及び13a’、13b’により取付け孔13A、13B、半挿通溝14a、14bにより挿通孔14及び半収容室15A、15Bにより所定広さの収容室15がそれぞれ形成される。各取付け孔13A、13Bにはそれぞれ端子ピン8a、8bが装着されるが、図3では省略されている。収容室15には、安全機構18を構成する部品が収容される。
【0044】
安全機構18は、挿通孔14を閉塞又は開口する開閉板19と、この開閉板19を所定方向に付勢する伸張コイルばね20とで構成されている。
【0045】
開閉板19は、図6に示すように、所定長さの底辺部19aと、この底辺部19aに両端から所定高さ立設した立設辺部19bと、各立設辺部から上方へ互いに接近する方向へ傾斜(鋭角、例えば45度)した第1、第2傾斜辺部19c、19c’と、各傾斜辺部の端部に設けた平坦な頂辺部19dとを有する略台形状の板状体からなり、金属又は合成樹脂材で形成されている。この開閉板19は、収容室15に収容されてスライド移動できる大きさになっている。底辺部19aには、伸張コイルばね20を装着する突起19a’が形成されている。なお、この開閉板19に感熱棒の挿通を許容する開孔を設けてもよい。この開孔は、例えば、半円形状のもの191或いは円形状のもの192にすることができる。この場合、開孔は、接続器ハウジング側に設けた挿通孔14と合わさったときに感熱棒の挿通が許容される。伸張コイルばね20は、螺旋状に巻回された所定長さのコイルばねで形成されている。このコイルばね20は、開閉板19の突起19a’に装着される直径となっている。この安全機構18は、開閉板19と伸張コイルばね20で構成されるので、部品点数が少なく構造が簡単で、しかも収容室15への収容、すなわち組立も簡単になる。また、これらの部品19、20は収容室15に接続器ハウジング10の長手方向へスライド移動可能に収容されるのでハウジング10を背低にできる。すなわち、従来技術では開閉部材はハウジングの長手方向と直交する方向へ移動させるものであったが、この実施例のように長手方向へスライド移動させることによってハウジングを背低にできる。従って、接続器9を小型化できる。
【0046】
次に、主に図3〜図6及び図8を参照して、ハウジング内への開閉板の組み込み及び開閉板の開閉動作を説明する。なお、図8は開閉板の移動と挿通孔の開口との関係を説明する側面図である。
【0047】
ハウジング10への安全機構18の部品の組み込みは、上下ハウジング12、17を結合する前に行う(図4、図5参照)。まず、開閉板19に伸張コイルばね20を装着する(図6参照)。次いで、上下ハウジング12、17のいずれか一方のハウジング、例えば上ハウジング12の半収容室15Aに、開閉板19の一方の立設辺部19bを挿入するとともに、伸張コイルばね20を入れる。その後、下ハウジング17の半収容室15Bに開閉板19及び伸張コイルばね20の残りの部分を挿入して、上下ハウジング12、17を固定手段で固定する。この固定により、開閉板19及び伸張コイルばね20は、図8Aに示すように、開閉板19は伸張コイルばね20の伸張により、開閉板19の頂辺部19dが収容室15の突当り壁152へ突当って、この開閉板19によって挿通孔14が塞がれる。
【0048】
この収容室15に組み込まれた開閉板19は、以下の2段動作で挿通孔14が開口される。
【0049】
以下、この2段動作を説明する。
(1)第1段動作
図8Aは挿通孔14が開閉板19で閉塞された状態を示している。この状態では、開閉板19の頂辺部19dと収容室15の一側壁との間の距離L0は略零になっている。この状態で、下ハウジング17の壁の第1差込孔16Aに第1安全ピンP1が差込まれると、第1安全ピンP1の先端部が開閉板19の第1傾斜辺部19cの先端部分に当接される。この当接状態から、この第1安全ピンP1がさらに押し込まれると、第1安全ピンP1の先端部が開閉板の当接部分を強く押し付けて、この押し付けにより、開閉板19は伸張コイルばね20の伸張力に抗して、開閉板19が図8Bのように矢印方向へスライド移動される。このスライド移動は、第1安全ピンP1の先端部が開閉板19の頂辺部19dに突当るまでとなり、それ以上の移動がされない。このスライド移動距離L1では、図8Bに示すように、挿通孔14は連通されずに、開閉板19で閉じられている。したがって、この状態では、コントローラー25の感熱棒28を挿通させることができず接続器9との接続が阻止される。
(2)第2段動作
この第1段動作後に続いて、上ハウジング12の第2差込孔16Bから第2安全ピンP2が差込まれると、第2安全ピンP2の先端部が開閉板19に他方の第2傾斜辺部19c’先端端部分に当接される。この当接状態から、この第2安全ピンP2がさらに押し込まれると、第2安全ピンP2の先端部が開閉板19の当接部分を強く押し付けて、この押し付けにより、開閉板19は伸張コイルばね20の伸張力に抗して、開閉板19を図8Cの矢印方向へスライド移動される。このスライド移動は、第2安全ピンP2の先端部が開閉板19の頂辺部19dに当るまで行われる。このスライド移動により、開閉板19で閉じられている挿通孔14が開口されてコントローラー25の感熱棒28の挿通が可能になる(図8C参照)。この2段動作は、ホットプレート1の使用と連動している。この点は後述する。
【0050】
図1に戻って、調理プレート24及び蓋カバー24Bの説明をする。
【0051】
調理プレート24は、本体ケース2の上方開口を覆う大きさで上方が開口し比較的浅底の容器で形成されている。すなわち、この調理プレート24は、所定の面積を有するほぼ楕円形の底板部24aと、この底板部24aの周囲から所定高さで立設された側板部24bとを有し、肉厚のアルミニウムで形成されている。底板部24aには、網状部材24Aを嵌め込む大きな開孔240が形成されている。楕円形の長手方向の両端部には、把持部24c、24cが取付けられている。一方の把持部24cの背面には第2安全ピンP2が設けられている。この調理プレート24は、本体ケース2内に、遮熱部材5、ヒータユニット6を順に収容し、このヒータユニット6の上に載置される。調理プレート24は、必要に応じて蓋カバー24Bで蓋がされる。
【0052】
図7を参照して、コントローラーについて説明する。なお、図7はコントローラーの側面図である。
【0053】
コントローラー25は、図7に示すように、接続器9の差込口11に挿入される大きさのプラグハウジング26を有し、このプラグハウジング26内に、接続器9内の端子ピン8a、8bに差込まれるメス型コンタクト端子27aと、温度設定制御回路27bなどが収容されている。このプラグハウジング26の外部には、温度センサを埋め込みプラグハウジング26から所定長さで突出した棒状体からなる感熱棒28及び温度設定摘み29が取付けられている。この温度設定摘み29を回動することにより好みの温度を選択することができるようになっている。メス型コンタクト端子27aには、リード線Lが接続されて、このリード線Lが電源に接続されるようになっている。
【0054】
以下、このコントローラー25とホットプレート1及び安全機構18との関係を説明する。
(a)ヒータユニットとコントローラーとの結合
ヒータユニット6の単体状態、すなわち、ヒータユニット6が本体ケース2或いは調理プレート24のいずれにも結合されていない状態では、収容室15内において安全機構18は、伸張コイルばね20の伸張によって、挿通孔14の開口が開閉板19で閉塞されている(図8A参照)。したがって、このヒータユニット6の単体状態では、接続器9にコントローラー25を接続することができないので、ヒータユニット6のヒータ7が加熱されることがない。
(b)ヒータユニットと本体ケースとを組み合わせて結合した場合
ヒータユニット6と本体ケース2とを組み合わせて、ヒータユニット6が本体ケース2に装着されると、図8Bに示すように、本体ケース2の第1安全ピンP1が接続器9の第1差込孔16Aへ差込まれるが、挿通孔14が開閉板19で閉塞されて開口されることがない(図8B参照)。この動作は、上記第1段動作となっている。この状態では、ヒータユニット6の接続器9にコントローラー25が接続できないので、ヒータが加熱されることがない。
(c)ヒータユニットと調理プレートとを組み合わせて結合した場合
ヒータユニット6及び調理プレート24が本体ケース2にセットされず、ヒータユニット6と調理プレート24とが組み合わされて、調理プレート24の第2安全ピンP2が第2差込孔16Bへ差込まれると、図8Aに示す状態にあって、第2安全ピンP2が第2差込孔16Bへ差込まれることになり、この差込みでは第2安全ピンP2が開閉板19の立設辺部19bに突当って挿入することができず、挿通孔14が開口されることがない。この状態では、ヒータユニット6の接続器9にコントローラー25が接続できないので、ヒータが加熱されることがない。
(d)ヒータユニット、本体ケース、調理プレートを組み合わせて結合した場合
ヒータユニット6が本体ケース2に装着された後に、調理プレート24が装着されると、
上記2段動作へ移行し、挿通孔14が開口されてコントローラー25の感熱棒28の挿通が可能になる(図8C参照)。したがって、本実施例に係るホットプレート1は、まず本体ケース2にヒータユニット6を取付け後に、調理プレート24を取付けたときのみ、コントローラー25の装着が可能になり、この順序を変更して、本体ケース2に取付ける前に調理プレート24にヒータユニット6を取付けてもコントローラー25の装着が出来なくなるので、より安全性が確保される。また、第1、第2差込孔16A、16Bの位置関係、すなわち第2差込孔16Bが挿通孔14の略真上及び第2差込孔16Aがこの挿通孔14から離れた位置にあるので、ヒータユニット6を表裏逆にした状態では本体ケース2に装着することができなくなるので、誤装着を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は本発明の実施例係るホットプレートを分解した分解斜視図である。
【図2】図2は図1のヒータユニットの上面図である。
【図3】図3は内部の安全機構が透視して見えるようにした接続器の外観斜視図である。
【図4】図4は図3の接続器のハウジングを分割した一方の分割ハウジングを示し、図4Aは分割ハウジングの斜視図、図4Bは図4Aの分割ハウジングを上方からみた上面図、図4Cは図4Aの分割ハウジングを一方の側方からみた側面図である。
【図5】図5は図3の接続器のハウジングを分割した他の分割ハウジングを示し、図5Aは分割ハウジングの斜視図、図5Bは図5Aのハウジングを上方からみた上面図、図5Cは図5Aの分割ハウジングを一方の側方からみた側面図である。
【図6】図6は図3の接続器ハウジングに収容される開閉板及び伸張コイルばねの斜視図である。
【図7】図7は図1のホットプレートに使用されるコントローラーの側面図である。
【図8】図8は開閉板の移動と挿通孔の開口との関係を説明する側面図である。
【図9】図9は従来技術のホットプレートを示し、図9Aは調理プレートを取り外した状態でのホットプレートの縦断面図、図9Bは図9Aのヒータユニット接続部のIXB−IXB線の断面図、図9Cは温度調節器の側面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 ホットプレート
2 本体ケース
4 装着孔
5 遮熱部材
6 ヒータユニット
7 ヒータ
8a、8b 端子ピン
9 接続器
10 ハウジング
11 差込口
12 分割ハウジング(上ハウジング)
12e 上壁(第2壁面部)
13A、13B 端子ピン取付け孔
14 挿通孔
15 収容室
16A 第1差込孔
16B 第2差込孔
17 分割ハウジング(下ハウジング)
17f 下壁(第1壁面部)
18 安全機構
19 開閉板(開閉部材)
19c 第1傾斜辺部(第1傾斜部)
19c’ 第2傾斜辺部(第2傾斜部)
20 伸張コイルばね
24 調理プレート
25 コントローラー
28 感熱棒
1 第1安全ピン(第1作動部材)
2 第2安全ピン(第2作動部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理プレートと、前記調理プレートを加熱するヒータ及び前記調理プレートの熱量を調節するコントローラーが接続される接続器を有するヒータユニットと、これらの調理プレート及びヒータユニットが単体で着脱自在に収容される本体ケースとを備えたホットプレートにおいて、
前記本体ケースに第1作動部材を設け、前記調理プレートに第2作動部材を設け、
前記接続器のハウジングに、前記コントローラーに設けられた感熱棒の挿通を許容する挿通孔を設けるとともに該ハウジング内に該挿通孔を閉塞又は開口する開閉部材を収容して、
前記開閉部材は、前記感熱棒が挿通されない距離だけ移動する第1移動部と、前記第1移動部の位置から移動して前記挿通孔を開口する第2移動部とを設けて、前記本体ケースに、前記ヒータユニット及び前記調理プレートが収容されたときに前記開閉部材は前記第1、第2作動部材のいずれか一方の作動部材の作用により第1移動部を移動させ、前記残りの作動部の作用により第2移動部を移動させて前記挿通孔を開口させて前記感熱棒の挿通を許容し、前記調理プレート及び前記ヒータユニットが収容されないときに、前記開閉部材により前記挿通孔が閉塞されて前記感熱棒の挿入が阻止されていることを特徴とするホットプレート。
【請求項2】
前記接続器のハウジングは、前記本体ケースに当接される第1壁面部及び前記調理プレートに当接される第2壁面部を有する所定高さのブロック体からなり、前記第1壁面部に前記第1作動部材が差込まれる第1差込孔及び前記第2壁面部に前記第2作動部材が差込まれる第2差込孔を設けるとともに、該ブロック体の内部に前記第1壁面部と平行に前記開閉部材がスライド移動可能に収容できて前記第1、第2差込孔と連通した収容室を設けて、
前記収容室に前記開閉部材及び該開閉部材に作用して前記挿通孔を閉塞させるばね体が収容されていることを特徴とする請求項1に記載のホットプレート。
【請求項3】
前記第1、第2差込孔のいずれか一方の差込孔は、前記挿通孔と対応した箇所に形成され、残りの差込孔が前記挿通孔から外れた箇所に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のホットプレート。
【請求項4】
前記第1、第2差込孔のうち、前記挿通孔に対応している差込孔の開口を大きくするとともに該差込孔に差込まれる一方の前記作動部材を大きくし、前記挿通孔から外れた差込孔の開口を小さくし、しかも該差込孔に差込まれる他方の前記作動部材を小さくしたことを特徴とする請求項3に記載のホットプレート。
【請求項5】
前記第1作動部材は、所定の長さの第1安全ピン及び前記第2作動部材は所定長さの第2安全ピンで形成して、前記開閉部材の第1、第2移動部は、前記第1、第2安全ピンが当接・押圧されてスライド移動する第1、第2傾斜部で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホットプレート。
【請求項6】
前記開閉部材は、先端が所定の角度をなした一対の対向する第1、第2の傾斜辺で形成して、前記第1、第2の傾斜辺のいずれか一方の辺が前記第1傾斜部及び他の辺が前記第2傾斜部とされていることを特徴とする請求項5に記載のホットプレート。
【請求項7】
前記接続器のハウジングは、分割されて、これらの分割ハウジングに前記収容室が分割されて形成されていることを特徴とする請求項2に記載のホットプレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−57571(P2010−57571A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−224240(P2008−224240)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】