説明

ホルダー

【課題】冷蔵庫等に収納する飲料水用の紙製容器は持つ部分がないので老年や幼児には持つことや運ぶことは容易でないが、構造簡単で取り付け容易で且つ確実に保持できるホルダーにより解決するものである。
【解決手段】断面角型の紙製容器に取り付けられるホルダーであって、該ホルダーは、前記紙製容器に挿入される角型の片を有し、各片の隅部には弾性を確実に保持するホルダーであり、ホルダーには、取っ手が備えられている。又前記ホルダーの片は容器外方へ向かう断面円弧状であるようにして、構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体などの容器の運搬の為のホルダーに関し、特に、飲料瓶やボトルなどに簡単に取り付けられ、運搬できる且つ冷蔵庫等にも容積を取らず収納できるものに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、牛乳用の紙製容器は大幅に市販せれている。そして、それら容器の運搬は、ホルダーや取っ手がない場合が多いので、容器のキャップ部分をつかんだり、胴体部分を両手などでつかんで運んだり、又は冷蔵庫などから取り出していた。
その他は、箱状としてその中にボトルを入れて運ぶキャリヤー状のものがあるが、これも大きさがあり、利便性に欠け冷蔵庫には入り難い。
【0003】
又、牛乳などが入った紙製容器を持ち運ぶものとして、公知のものもある。即ち、牛乳パックへ挿入して落下防止の爪で係止させるものがあるが、その揺れたり衝撃を与えると落下防止は確実ではない。
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3043349号公報 特許公開2005-145557号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来の構成では、例えば、紙製パックの飲料水や牛乳などの容器を冷蔵庫から取り出したり、又入れたりする場合或いは持ち運ぶときには、老人や子供にとっては重量があるので、負担となっており、手に余り落すことも少なくない。
【0006】
本発明は、上記の問題点を改善して、構造簡単であって、老人や子供などが容易に取り付けられ、又冷蔵庫などのドアー部分に設けられる容器入れに挿入することができ、更には容易に取り出し、或いは確実に容器を持ち運ぶことができ、スペースをとらない小型のホルダーを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために本発明では、断面角型の紙製容器に取り付けられるホルダーであって、該ホルダーは、前記紙製容器に挿入される角型を形成する片を有し、各片の隅部には弾性を有する環状部を備えており、紙製容器に挿入されることで、紙製容器を確実に保持するホルダーを提供する。
【0008】
更に、前記ホルダーには、持ち運びに利便な取っ手が備えられているホルダーを提供する。
【0009】
前記ホルダーの片は容器外方へ向かう断面円弧状とすることで、紙製容器への挿入と確実な把待をもたらすホルダーを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記のように、老人や子供などが容易に紙製容器へ取り付けられ、簡単に運搬ができ、又冷蔵庫などからも容易に、片手でも取り出すことができる。
【0011】
しかも冷蔵庫などの冷蔵庫の容器入れで、本ホルダーは、他の瓶や容器等の邪魔にならず、スペースを余分に要しない利点がある。
【0012】
又、瓶が空となったときは、ホルダーは容易に取り外して再利用できるので、経済的であり、繰り返し使用できる。また、環状部があるので、壁等の釘へ掛けておくことも容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、角型の紙製容器へ挿装着されるホルダーを簡単な環状部を設けることで実現した。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施の形態を実施例に基づき、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例の一つである。
【0015】
図1で示されるように、ホルダー2を、市販の牛乳用などの紙製容器1へ取り付けた状態を示している。
該ホルダー2は、図1に示すように、紙製容器1へ装着される角型を形成する片20を有し、紙製容器1の周囲に装着される。これらは弾性のある、例えばプラスチックなどの材料で形成されている。角型のホルダー2には、図1の(3)に示すように紙製容器1の角部10を挟み込む環状部3が四箇所の隅部に設けられており、この環状部3において、紙製容器1をしっかりと保持する機能を有している。
【0016】
以下その点を詳細に説明する。
ホルダー2は、紙製容器1に嵌合できるような寸法になっており、紙製容器1よりもやや少なめな寸法で形成されると脱落がし難くなり、且つ以下に説明されるように、紙製容器1の角部10を掴み易くなる。
図1の(2)に示すように、該環状部3には、弾性のため紙製容器1の角部10が嵌入できるようになっており、紙製容器1が嵌入されると弾性により広がるようになっている。従って、ホルダー2と紙製容器1の嵌合関係は、紙製容器の角部10とホルダー2の環状部3とが嵌入されるような関係で定められる。
【0017】
従って、嵌入後に拡げられた片20は元に戻ろうとするので、その復元力によって紙製容器1を挟み込むことになり、しっかりと該容器1を確かに固定することができる。
【0018】
上記実施例では、片20は、隅部の環状部3に対して直線状であったが、図2の(1)に示すように、容器の外側に対して断面円弧状にして形成することができる。
この場合には、弧状の片20は、紙製容器1を更に掴みやすくすることができる。即ち、図2の(2)に示すように、紙製容器1の角部10は嵌入することで、片20に対して、F方向の力が作用する。この力は、水平方向の分力ではFxとなり、この力は、片20を押圧し曲げるように作用する。片20は、その反力としてバネのように、紙製容器1の角部10を押さえることになる。
【0019】
上記例の直線である場合に比べて、曲がりの分だけ、曲がり易いので角部10は嵌入し易く、又確実に挿入され嵌まり込み易いのが分かる。
【0020】
又、図2の(2)に示すように、円弧状の片20を反対側、即ち、紙製容器1の内側にすると、円弧状の片20に掛かる力は上記実施例と同じであるが、その曲げは、紙製容器1の方向へ作用することになる。
この場合にも、紙製容器1をしっかりと固定することができるが、容器1内部の牛乳等が減ると、紙製容器1を更に押圧することになる。
【0021】
片20の材料は、プラスチック材などの弾性材からなるが、瓶を運ぶ程度の剛性を有さねばならない。勿論、弾性部材からなる部材としては、プラスチックの外種々の材料が当業者によって採用できる。例えば、薄板状の鉄材や硬質な紙材でもできる。
【0022】
又、ホルダー2は、それ自体で片20を掴んで、手で持つことが出来るが、更に持ち運ぶ易いように、取っ手5を設けることも考えられる。
取っ手5の構造は、種々のものが考えられるが、図に示すように1の(1)に示すものでは、片20に対して、L字状のものが示されており、片20に対して、一体成型される。勿論別体として適宜手段で固定してもよい。
冷蔵庫には、瓶や容器を入れるドアーに設けられている容器入れに挿入する場合には、取っ手5側を冷蔵庫の内方に向けておけば問題なく収納できる。
【0023】
更に片20の内側に、図1に示すように、弾性片301を設けておけば、更にしっかりと紙製容器1を保持することができる。
弾性片301は、図1の(1)に示すように片20から突き出して上方に伸びており、押されることで、圧縮されてバネのように作用する。その向きは、容器へ挿入される方向と逆で上方であるが、逆の場合には抜けい易い。
【0024】
以上、上記の実施例に限定されず、本発明の技術思想に基づいて当業者によって種々の変形例が考えられるのは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例の一つであるホルダーを紙製容器に取り付ける状態を示す。
【図2】本発明の他の実施例の一つであるホルダーであって、該の片の断面形状を示す。
【符号の説明】
【0026】
1 容器
10 角部
2 ホルダー
20 片
3 環状部
301 弾性片
5 取っ手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面角型の紙製容器に取り付けられるホルダーであって、該ホルダーは、前記紙製容器に挿入される角型を形成する片を有し、各片の隅部には弾性を有する環状部を備えており、紙製容器に挿入されることで、紙製容器を確実に保持することを特徴とするホルダー
【請求項2】
前記ホルダーには、取っ手が備えられていることを特徴とする請求項1記載のホルダー
【請求項3】
前記ホルダーの片は容器外方へ向かう断面円弧状であることを特徴とする請求項1、又は2記載のホルダー

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−99345(P2007−99345A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−292082(P2005−292082)
【出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【出願人】(599167102)株式会社 染井 (6)
【Fターム(参考)】