説明

ホース結合方法

【課題】組み付け後のホース抜け等が懸念されるために挿入助剤を使用できなかったホース口金とホースとの組み付け作業における、その作業性の改善および効率化に有用なホース結合方法を提供する。
【解決手段】最内層がゴム層であるホース1の端部開口1aに、略筒状のホース口金2を挿入し、上記ホース口金2とホース1との結合を行うホース結合方法であって、上記ホース口金2の外周面または上記ホース端部開口1aの内周面に、少なくとも下記の(A)および(B)成分からなり、その体積混合比が、(A)成分/(B)成分=99/1〜60/40の範囲である挿入助剤を塗布し、上記ホース口金2とホース1との結合を行う。
(A)炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤。
(B)ゴム用可塑剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホース結合方法に関するものであり、詳しくは、自動車等の輸送機におけるエアー系ホース,燃料系ホースといった、耐圧性が要求されるホースの結合に適用することができるホース結合方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車等のエアーホースや燃料ホースは、ホース口金に組み付けする際のシール性等を確保するため、その最内層がゴムで形成されていることが多い。また、このようなホースは、通常、積層構造を有しており、例えば、ホースの耐圧性、耐久性等を向上させるため、ホースの外周面や層間に、芳香族ポリアミド繊維やポリエステル繊維等からなる補強糸を編組してなる補強糸層が積層されている。
【0003】
上記ホースの、エンジンルーム内の各装置への取付けは、通常、上記各装置に備えられている略筒状のホース口金を、上記ホースの端部開口に挿入することにより行われる。
【0004】
そして、上記のようにホースの取付けを行う際、ホースの挿入荷重を軽減するため、上記ホース口金の外周面または上記ホース端部開口の内周面に、挿入助剤として潤滑油が塗布されることがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭58−187688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように挿入助剤を使用すると、挿入後、ホース口金外周面とホース内周面との間に残留する挿入助剤により、ホースが口金から抜けたりずれたりしやすくなる等といった問題が生じる場合がある。特に、エンジンルーム内では強い振動が発生するため、その振動により、ホースに強い引張り力が加わり易く、上記のようなホースの抜け等が生じやすい。そのため、このようにホースの抜け等が生じやすい個所では、従来、挿入助剤の使用は行われていないのが現状である。
【0006】
一方、ターボエアーホース、ブローバイガス用ホース、エミッションコントロールホース、バキュームブレーキホースといった耐熱エアーホース等は、先に述べたように、耐圧性を高めるため、通常、補強糸層が構成されており、そのため、上記ホース口金の挿入がきつい場合が多い。このように挿入がきつく(挿入荷重が大きく)なっても、上記のようにホースの抜け等が生じやすい個所では、挿入助剤を使用せずに無理やり挿入作業を行わなければならないため、それによる組み付け作業効率の悪化や、作業者の健康被害が懸念される。そこで、上記補強糸層を構成する補強糸の編角を小さくし、上記口金の挿入時に、ホースの拡径がしやすくなるようホース側を設計することも検討されているが、上記のように補強糸の編角を小さくすると、拡径されたホース開口の収縮力が小さくなり、ホースの結合性が悪くなるため、ホース抜けが生じやすくなる。しかも、補強糸の編角を小さくすると、補強糸層によるホース補強効果も低下するため、ホース内の内圧上昇に伴いホースが径方向に膨張変形し、ホース性能の面で問題となる。そのため、補強糸の編角を小さく変更しなくとも、ホース口金の挿入性を改善する手法が求められている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、組み付け後のホース抜け等が懸念されるために挿入助剤を使用できなかったホース口金とホースとの組み付け作業における、その作業性の改善および効率化に有用なホース結合方法の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明のホース結合方法は、最内層がゴム層であるホースの端部開口に、略筒状のホース口金を挿入し、上記ホース口金とホースとの結合を行うホース結合方法であって、上記ホース口金の外周面または上記ホース端部開口の内周面に、少なくとも下記の(A)および(B)成分からなり、その体積混合比が、(A)成分/(B)成分=99/1〜60/40の範囲である挿入助剤を塗布し、上記ホース口金とホースとの結合を行うという構成をとる。
(A)炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤。
(B)ゴム用可塑剤。
【0009】
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。そして、ホースの端部開口にホース口金を挿入する際の挿入助剤として、炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤にゴム用可塑剤を溶解したものを用いることを想起した。このように、上記挿入助剤に可塑剤を添加すると、その可塑剤の作用により、ホース口金を滑らかに挿入することができ、作業性が改善されるようになる。また、上記挿入助剤の溶剤が特定のアルコール系溶剤であることから、揮発性が高く、そのため、ホース口金の挿入後、上記溶剤は、ホースとホース口金との界面に残らずに揮発する。そして、本発明者らが更に研究を重ねた結果、上記挿入助剤におけるアルコール系溶剤と可塑剤との割合を特定の範囲内に設定すると、上記可塑剤がゴム用の可塑剤であることから、ホース口金の挿入後、上記可塑剤がホース内周面のゴム(ゴム層)に吸収されるか、あるいは、上記溶剤の揮発時に、上記可塑剤の殆どないし全部が揮発するため、ホースと口金との界面に上記挿入助剤が残らなくなることを突き止めた。したがって、エンジンルーム内のような強い振動が発生する個所であっても、上記特定の挿入助剤を用いた本発明のホース結合方法を適用することにより、ホース組み付け後にホースが口金から抜けたりずれたりするといった、従来の挿入助剤を使用する際にみられた問題を解消することができることを見いだし、本発明に到達した。
【0010】
また、本発明のホース結合方法では、ホース側の設計を、その補強糸層を構成する補強糸の編角が小さくなるよう変更しなくとも、上記のようにホースの組み付け作業性を改善することができる。そのため、補強糸の編角を小さくすることによる他の問題(拡径されたホース開口の収縮力の低下、ホース内圧上昇にともなう膨張変形等)を引き起こさず、ホース口金の挿入性を改善することができるようになる。
【発明の効果】
【0011】
このように、本発明のホース結合方法では、炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤とゴム用可塑剤とが特定の割合で配合されてなる挿入助剤を用いることから、ホースの端部開口にホース口金を挿入する時は、滑らかに挿入することができ、また、挿入後、上記挿入助剤はホースと口金との界面に残らないことから、ホース組み付け後にホースが口金から抜けたりずれたりするといった、従来の挿入助剤を使用した際にみられた問題を解消することができる。そのため、本発明のホース結合方法は、組み付け後のホース抜け等が懸念されるために挿入助剤を使用できなかった個所(例えば、エンジンルーム内のような強い振動が発生する個所等)におけるホース口金とホースとの組み付け作業性の改善に、大いに貢献することができる。
【0012】
特に、上記挿入助剤におけるアルコール系溶剤が、エタノール,2−プロパノール,1−ブタノール,2−ブタノールであると、揮発性が高いため、本発明のホース結合方法を、より有利に行うことができる。
【0013】
また、上記挿入助剤における可塑剤が、アジペート系オイル,セバケート系オイル,フォスフェート系オイル,フタレート系オイル,ポリエステル系オイル,フタル酸エステル系化合物であると、ホース内周面のゴムに吸収されやすいため、本発明のホース結合方法を、より有利に行うことができる。
【0014】
また、上記ホースが、補強糸層を構成し、その補強糸の編角が45〜75°の範囲に設定されていると、上記ホース口金の挿入により拡径されたホース開口の収縮力が高く、ホース内圧上昇にともなう膨張変形等も引き起こさない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0016】
本発明のホース結合方法は、図1に示すように、ホース1の端部開口1aに、略筒状のホース口金2を挿入し、上記ホース口金2とホース1との結合を行うホース結合方法であって、上記ホース口金2の外周面2aまたは上記ホース端部開口1aの内周面に、少なくとも下記の(A)および(B)成分からなり、その体積混合比が、(A)成分/(B)成分=99/1〜60/40の範囲である挿入助剤を塗布し、上記ホース口金2とホース1との結合を行うものである。
(A)炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤。
(B)ゴム用可塑剤。
【0017】
上記ホース1は、単層または複数の構成層を有するものであり、その最内層がゴム層であることを要する。図2は、上記ホース1の一例であり、最内層11、補強糸層12、最外層13を備えており、最内層11がゴム層である。なお、上記ホース1が単層構造の場合、上記ホース全体がゴムからなることを要する。また、上記ホース1は、その内径が、ホース口金2の外径よりも小さいものを用いるようにする。
【0018】
そして、上記ホース1 の最内層の材料であるゴムとしては、例えば、エチレン−アクリルゴム(AEM)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(VMQ)、フッ素ゴム(FKM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、水添NBR、水添SBR、イソプレンゴム等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、耐熱エアーホース等の用途においては、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムが好ましい。
【0019】
なお、上記最内層の材料中には、必要に応じて、加硫剤、カーボンブラック、可塑剤、プロセスオイル、加硫促進剤、白色充填剤等を、適宜配合することもできる。
【0020】
また、上記ホース1は、耐熱エアーホース等の用途に用いる場合、例えば図2に示すように、ホースの層間や外周面に補強糸層を構成することが好ましい。そして、その補強糸の編角が45〜75°の範囲に設定されていると、上記ホース口金2の挿入により拡径されたホース端部開口1aの収縮力が高く、ホース内圧上昇にともなう膨張変形等も引き起こさないため、好ましい。なお、このような編角の補強糸層を構成した場合、従来では、ホース口金の挿入作業に問題が生じたり、また、この問題を解決するため挿入助剤を用いた場合であっても、ホースと口金との界面に残る挿入助剤によりホースが口金から抜けたりずれたりするといった問題が生じていたが、先に述べたような本発明のホース結合方法を適用することにより、これらの問題を解消することができるようになる。
【0021】
上記ホース口金2は、金属製や樹脂製のものであり、その形状は略筒状である。また、上記ホース口金2は、通常、ホースを結合する装置に備えられているが、上記装置と別部材であってもよい。
【0022】
上記挿入助剤は、先に述べたように、少なくとも下記の(A)および(B)成分からなり、その体積混合比が、(A)成分/(B)成分=99/1〜60/40の範囲であることを要する。好ましくは、(A)成分/(B)成分=90/10〜75/25の範囲内である。すなわち、ゴム用可塑剤(B成分)の比率が上記範囲未満であると、ホース端部開口1aにホース口金2を挿入する時に、滑らかに挿入することができず、組み付け作業性に劣るようになるからであり、逆に、ゴム用可塑剤(B成分)の比率が上記範囲を超えると、ホース1最内層のゴムの可塑剤吸収性や、可塑剤の揮発が不充分となり、ホース組み付け後に、振動等によりホース1が口金2から抜けたりずれたりするといった問題を生じるからである。なお、上記の「少なくとも下記の(A)および(B)成分からなり、」とは、上記挿入助剤の50体積%以上が(A)および(B)成分からなることを示すという意味であり、上記挿入助剤の全てが(A)および(B)成分からなることを含む趣旨である。なお、上記挿入助剤において、(A)および(B)成分以外の成分としては、通常、水が使用される。
(A)炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤。
(B)ゴム用可塑剤。
【0023】
上記挿入助剤におけるアルコール系溶剤(A成分)としては、例えば、エタノール,2−プロパノール,1−ブタノール,2−ブタノール等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
【0024】
また、上記挿入助剤におけるゴム用可塑剤(B成分)としては、例えば、アジペート系オイル,セバケート系オイル,フォスフェート系オイル,フタレート系オイル,ポリエステル系オイル,フタル酸エステル系化合物等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。特に、上記可塑剤は、ホースへの影響がないように、ホース最内層の材料に使用されているものを使用することが好ましい。
【0025】
上記アジペート系オイルとしては、例えば、アジピン酸ジオクチル(DOA),アジピン酸ジイソノニル(DINA)等のアジピン酸ジエステル系化合物が用いられる。上記セバケート系オイルとしては、例えば、セバシン酸ジ2エチルヘキシル(DOS)等のセバシン酸エステル系化合物、二塩基酸エステル系化合物が用いられる。上記フォスフェート系オイルとしては、例えば、トリクレジルホスフェート(TCP)等のリン酸エステル系化合物が用いられる。上記フタレート系オイルとしては、例えば、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジオクチル(DOP)とフタル酸ジイソノニル(DINP)との混合オイル等の、フタル酸ジエステル系化合物が用いられる。上記ポリエステル系オイルとしては、例えば、アジピン酸ポリエステル系化合物が用いられる。上記フタル酸エステル系化合物としては、例えば、ジアリルフタレート(DAP)が用いられる。
【0026】
上記挿入助剤の、ホース口金2の外周面2aまたは上記ホース端部開口1aの内周面への塗布は、挿入作業性が充分に改善されるだけの多量の助剤を塗布しても何ら問題はない。このような塗布を行うことにより、挿入後の助剤の残留もなく、良好な組み付け作業性を確保することができるようになる。なお、上記挿入助剤の塗布は、例えば、霧吹きや刷毛塗り等により行うことができる。
【実施例】
【0027】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】
〔実施例1〜8、比較例1〜6〕
後記の表1および表2に示す材料〔エタノール、ゴム用可塑剤であるDOS(セバシン酸ジ2エチルヘキシル)、水〕をそれぞれ準備し、表1および表2に示す比率で配合し、これらを混合することにより、挿入助剤を調製した。
【0029】
このようにして得られた実施例および比較例の挿入助剤を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
【0030】
〔手挿入〕
まず、最内層から順に、超耐熱アクリルゴム層(厚み3mm)/アラミド編組層/超耐熱アクリルゴム層(厚み2mm)を積層してなるホースを準備した。このホースは、内径53mmであり、その端部開口が内径60mmになるよう拡径(ホース未加硫時にマンドレルにより拡径)され、形成されたものである。つぎに、このホースの端部開口の内周面に、上記調製により得られた挿入助剤を塗布した後、外径61mmの金属パイプ(長さ35mm)を手で挿入し、そのときのホース側の荷重(挿入荷重)の最大値を、オートグラフ(STROGRAPH、TOYOSEIKI社製)により測定した。そして、その値が210N以下であるものを「○」と判定し、210Nを超えるものを「×」と判定した。
【0031】
〔オートグラフ挿入荷重〕
上記手順に従い、ホースに、金属パイプを、速度:30mm/minで15mm挿入したときの荷重平均を、オートグラフ(AGS−10KNG、SHIMADZU社製)により測定した。
【0032】
〔ホース/パイプ界面の助剤残存有無〕
上記手順に従い、ホース端部開口の内周面に挿入助剤を塗布後、上記金属パイプの挿入を行い、35℃雰囲気下で24時間放置した。その後、上記金属パイプを取り外して、上記ホース内周面の挿入助剤残存状況を目視観察した。そして、挿入助剤の残存が認められなかったものを「○」と判定し、挿入助剤の残存が認められたものを「×」と判定した。
【0033】
〔総合評価〕
上記手挿入の判定、およびホース/パイプ界面の助剤残存有無の判定が、両方とも良好であったものを「○」と評価し、それ以外を「×」と評価した。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
上記結果より、実施例では、いずれも、金属パイプを滑らかに挿入することができ、また、挿入後、挿入助剤がホースと金属パイプとの界面に残らなかった。したがって、このことから、実施例では、ホースの組み付け作業性の改善と、ホース組み付け後にホースが口金から抜けたりずれたりするといった問題の解消が良好になされると考えられる。
【0037】
これに対して、比較例1では、挿入荷重が高いため、ホースの組み付け作業性に劣ることがわかる。比較例2〜6では、挿入助剤中の可塑剤の割合が大きく、ホースと金属パイプとの界面に可塑剤が残りやすいため、組み付け後のホース抜け等が懸念される。
【0038】
なお、実施例で使用の挿入助剤に含有するエタノールに代えて、他の、炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤(2−プロパノール,1−ブタノール,2−ブタノール)を用いた場合であっても、上記実施例と同様の結果が得られることが実験により確認された。また、実施例で使用の挿入助剤に含有する可塑剤(DOS)に代えて、他のゴム用可塑剤(アジペート系オイル,セバケート系オイル,フォスフェート系オイル,フタレート系オイル,ポリエステル系オイルおよびフタル酸エステル系化合物)を用いた場合であっても、上記実施例と同様の結果が得られることが実験により確認された。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のホース結合方法は、自動車等の輸送機におけるエア−系ホース,燃料系ホースといった、耐圧性が要求されるホースの結合に有利に適用することができる。特に、本発明のホース結合方法では、ターボエアーホース、ブローバイガス用ホース、エミッションコントロールホース、バキュームブレーキホース等のように、耐圧性を高めるために補強糸層が構成された耐熱エアーホースに対する組み付け作業を良好に行うことができ、また、従来の挿入助剤の使用の際にみられた、組み付け後のホース抜け等も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明のホース結合方法の一例を示す説明図である。
【図2】積層ホースの一例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0041】
1 ホース
2 ホース口金
1a ホース端部開口
2a ホース口金外周面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最内層がゴム層であるホースの端部開口に、略筒状のホース口金を挿入し、上記ホース口金とホースとの結合を行うホース結合方法であって、上記ホース口金の外周面または上記ホース端部開口の内周面に、少なくとも下記の(A)および(B)成分からなり、その体積混合比が、(A)成分/(B)成分=99/1〜60/40の範囲である挿入助剤を塗布し、上記ホース口金とホースとの結合を行うことを特徴とするホース結合方法。
(A)炭素数がC2 〜C4 のアルコール系溶剤。
(B)ゴム用可塑剤。
【請求項2】
上記挿入助剤における(A)成分が、エタノール,2−プロパノール,1−ブタノールおよび2−ブタノールからなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1記載のホース結合方法。
【請求項3】
上記挿入助剤における(B)成分が、アジペート系オイル,セバケート系オイル,フォスフェート系オイル,フタレート系オイル,ポリエステル系オイルおよびフタル酸エステル系化合物からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1または2記載のホース結合方法。
【請求項4】
上記ホースが、補強糸層を構成し、その補強糸の編角が45〜75°の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のホース結合方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−144759(P2010−144759A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319961(P2008−319961)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(000219602)東海ゴム工業株式会社 (1,983)
【Fターム(参考)】