説明

ホームゲートウェイ装置

【課題】携帯端末などで再生して視聴することのできるインターネット上のコンテンツを比較的簡便に記録媒体に格納することのできるホームゲートウェイ装置を提供する。
【解決手段】インターネット2とLANを中継するホームゲートウェイ装置3であって、接続されるUSBストレージデバイスに対するアクセス手段11と、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルの記述で指定されたURLからコンテンツをダウンロードする手段7と、ダウンロードファイルを前記USBストレージデバイスに格納する手段とを有することを特徴とするホームゲートウェイ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームゲートウェイ装置に関し、特に、インターネット上のコンテンツをダウンロードする機能を有するホームゲートウェイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭内LANの普及にとともにホームゲートウェイ装置も広く使用されるようになった。ホームゲートウェイ装置は、インターネットと家庭内LANの間に配置され、ホームルータ機能、プロトコル変換機能を有し、家庭内LANとインターネットとがIP通信を行う中継装置の役割を担っている。そして、家庭内LANに接続されたPC、セットトップボックス、ホームサーバ装置などの終端装置がインターネット上にあるコンテンツをダウンロードして利用するようになっている。例えば、家庭内LANに接続されたPCは、ホームゲートウェイ装置を介してインターネットからネットラジオ等のコンテンツをダウンロードして視聴することができる。
【0003】
一方、携帯電話や携帯端末が普及し外出先や移動中にコンテンツを視聴するなどコンテンツ視聴方法が多様化している。携帯電話あるいは携帯端末へのコンテンツ取り込みを、これら携帯電話または携帯端末を直接インターネットに接続してダウンロードすることも可能ではあるが、通信コストの面から課題がある。
【0004】
通信コストを切り詰めるために、ブロードバンド回線を使用し、家庭内LANに接続されたPCでインターネットからダウンロードしたファイルを着脱可能な記録媒体に記録し、その記録媒体を携帯電話あるいは携帯端末に装着し、移動先などでコンテンツを視聴することが考えられる。しかしながら、記録媒体にコンテンツを記録する度にPCの起動が必要になり、そのための操作と時間が必要になる。
【0005】
特開2003−348508号公報(特許文献1)は、ホームサーバ装置でインターネットなどからコンテンツをハードデイスク装置にダウンロードし、ダウンロードしたコンテンツファイルをそのホームサーバ内でリムーバブルデイスクメデイアに記録し、そのリムーバブルデイスクメデイアを携帯型レコーダ/プレーヤに装填して再生させる技術を開示している。そして、ホームサーバに装填するデイスクメデイアには、予め、携帯型レコーダ/プレーヤでホームサーバ装置がコンテンツを収集するのに必要な指示情報を記述したスクリプトを作成して記録する。そのスクリプトにしたって、ホームサーバ装置はコンテンツをダウンロードしている。
【0006】
しかし、特許文献1は、ホームサーバ装置を使用するもので、ホームサーバ装置は、家庭内LANの中核をになう機器であり、ネットワークに接続された各部屋の機器に様々なデータやサービスを提供する装置である。そして、テレビ放送の録画、インターネットの配信サービスなどから音楽、画像、その他のコンテンツを受信、蓄積してネットワークを通して各部屋に置かれた再生機器などに配信でき、大容量HDDを装備した機器である。このため、値段も高くどこの家庭でも簡単に設置できるというわけにはいかない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−348508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、携帯端末などで再生して視聴することのできるインターネット上のコンテンツを比較的簡便に記録媒体に格納することのできるホームゲートウェイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に1視点によれば、インターネットとLANを中継するホームゲートウェイ装置であって、接続されるUSBストレージデバイスに対するアクセス手段と、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルの記述で指定されたURLからコンテンツをダウンロードする手段と、ダウンロードファイルを前記USBストレージデバイスに格納する手段とを有することを特徴とするホームゲートウェイ装置が得られる。
【0010】
ホームゲートウエイ装置は、スクリプトファイルを作成する手段と、前記スクリプトファイルをUSBストレージデバイスに格納する手段を有することが望ましい。
【0011】
望ましくは、ホームゲートウエイ装置は、また、ブラウザによって表示される画面から入力できる頁を提供するWebサーバ手段を有し、入力された情報に基づき前記スクリプトファイル作成手段は、スクリプトファイルを作成される。
【0012】
好ましくは、ホームゲートウエイ装置は、ダウンロードの開始と終了を表示するLED表示手段を有する。
【0013】
ホームゲートウエイ装置は、スクリプトファイルで指定された時刻にダウンロードを開始するスケジュール管理手段を備えていれば、所定の時刻のコンテンツをダウンロードできる。
【0014】
望ましい携帯では、ホームゲートウェイ装置は、USBストレージデバイスの接続を検出してスクリプトファイルのコマンドを解析し、スクリプトファイルに記述にしたがって自動的にダウンロードを開始する。
【0015】
本発明の、別の視点によれば、ホームゲートウエイ装置を使用してUSBストレージデバイスにコンテンツを格納する方法であって、前記ホームゲートウエイ装置は、接続されるUSBストレージデバイスに対するアクセス手段と、インターネット上のURLが記述されたスクリプトファイルの作成手段と、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルの記述で指定されたURLからコンテンツをダウンロードする手段と、ダウンロードファイルを前記USBストレージデバイスに格納する手段とを有し、USBストレージデバイスを前記ホームゲートウェイ装置に装着し、前記USBストレッジデバイスにインターネット上のURLを含むスクリプトファイルを作成し、前記USBストレッジデバイスに格納されたスクリプトファイルに記述されたURLにしたがってインターネットからコンテンツファイルをダウンロードし、前記USBストレッジデバイスに格納することを特徴とするUSBストレージデバイスにコンテンツを格納する方法が得られる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のホームゲートウェイ装置を利用することによって、ユーザはインターネット上にあるネットラジオ等のコンテンツデータをダウンロードする際に、その都度PCを起動したりすることなく宅内に配線されたブロードバンド回線を用いた安価な通信でコンテンツをダウンロードできる。
【0017】
例えば毎日更新されるコンテンツである場合には、毎朝出かける前にUSBストレージデバイスを接続することでデータを更新して持ち出すといった使い方を提供することができ、ユーザの利便性の向上が期待できる。
【0018】
また、本発明の実施形態によれば、ホームゲートウェイ装置では、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルに従ってダウンロードしたコンテンツデータをそのUSBストレージデバイスに格納するため、USBストレージデバイスを複数用意してコンテンツデータ毎にUSBストレージデバイスを使い分ける利便性をユーザに提供することができる。
【0019】
さらに、本発明のホームゲートウェイ装置では、一般的にホームゲートウェイ装置が持つWebサーバ機能によってUSBストレージデバイスに格納するスクリプトファイルを作成する機能を提供するため、コンテンツを視聴する携帯電話または携帯端末が本発明のホームゲートウェイ専用のものである必要が無い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態で使用するスクリプトの例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態で使用されるユーザ端末上に表示されるWebブラウザ表示画面の例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のホームゲートウェイ装置がインターネットからコンテンツを取得する動作を示すフローを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態で使用するスクリプトの例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態で使用されるユーザ端末上に表示されるWebブラウザ表示画面の例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態のホームゲートウェイ装置がインターネットからコンテンツを取得する動作を示すフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1を参照すると、本発明のホームゲートウェイ装置3は、ブロードバンドルータ部4、Webサーバ部6、ダウンロード実行部7、コマンド解析部8、コマンド作成部9、LED表示部10、USBストレージデバイス制御部11およびUSBポート制御部12を含んで構成される。
【0022】
USBポート制御部12は、USBストレージデバイス13の接続あるいは切断を検出してUSBストレージデバイス制御部11に通知する機能とUSBストレージデバイス制御部11からUSBストレージデバイス13へのUSB通信手段を提供する。USBストレージデバイス制御部11は、USBポート制御部12を介してUSBストレージデバイス13とUSB通信を行うことによりUSBストレージデバイス13に格納されたファイルへのアクセス手段を提供する。コマンド解析部8は、USBストレージデバイス制御部11の提供するファイルアクセス手段を使用してUSBストレージデバイス13に格納されているスクリプトファイル14を参照し、スクリプトファイル14の内容を解析してコンテンツのダウンロード実行をダウンロード実行部7に指示する機能を有する。ダウンロード実行部7は、コマンド解析部8からの指示に従ってブロードバンドルータ部4を介してインターネット2に接続されたコンテンツサーバ1にアクセスし、コンテンツをダウンロードしてUSBストレージデバイス制御部11の提供するファイルアクセス手段を使用してUSBストレージデバイス13に直接ダウンロードファイルをコンテンツデータ15として格納するとともに、ダウンロードの実行状態の表示をLED表示部10に指示する機能を有する。LED表示部10は、ダウンロード実行部7からの指示に従ってダウンロード実行中であることあるいはダウンロードが完了したことをLEDでユーザに表示する機能を提供する。ブロードバンドルータ部4は、ダウンロード実行部7とインターネット2に接続されたコンテンツサーバ1との間のIP通信を中継する機能とユーザ端末5とWebサーバ部6との間のTCP/IP通信を中継する機能を提供する。Webサーバ部6はブロードバンドルータ部4の提供するTCP/IP通信を利用して一般的なHTTPプロトコルサーバとしての動作を行い、ユーザ端末5で動作するブラウザソフトウェアを介してユーザが設定操作を行う手段をWebページの形式で提供する。コマンド作成部9はWebサーバ部9からの指示に従ってユーザの期待する動作設定を記述するスクリプトを作成し、そのスクリプトファイルをUSBストレージデバイス制御部11の提供するファイルアクセス手段を使用してUSBストレージデバイス13内のスクリプトファイル14として格納する機能を提供する。
【0023】
USBストレージデバイス13は、スクリプトファイル14を格納すると共に、コンテンツデータ15を格納する領域を持っている。また、USBストレージデバイス13はユーザが利用する携帯電話または携帯端末16と接続し、USBストレージデバイス13から携帯電話または携帯端末16にコンテンツデータ15を取り込むことが可能なように構成されている。一般的な携帯電話ではminiSDカードもしくはmicroSDカードを使用するが、USBストレージデバイスの形式で制御が可能なメモリカードライタを用いることでこれらminiSDカードあるいはmircoSDカードにコンテンツデータを格納することが可能である。すなわち、メモリカードライタにmircroSD,miniSDといったカードを挿してUSB接続するとUSBストレージデバイスとして扱える。USB接続機器には色々な種別があり、USBクラスという定義値で識別するが、メモリカードライタはUSBクラスとしてはUSBストレージクラスになる。携帯端末等でよく用いられるmicroSDやminiSDもUSB接続のメモリカードライタを介して接続することでUSBストレージデバイスとして制御できる。このようなメモリカードライタに接続されたminiSDやmicroSDもUSBストレージデバイス10として扱うものとする。
【0024】
USBストレージデバイス13に格納するスクリプトファイル14の書式の例を図2に示す。本発明の実施形態ではXML形式で記述している。XML形式は一般的に用いられている記述形式であり、本発明のホームゲートウェイ装置に用いるスクリプトファイル14の記述に適していると考えられる。しかし、本発明では記述形式をXML形式に限定するものではない。
【0025】
Webサーバ部6がユーザ端末5で動作する一般的なWebブラウザソフトウェアの表示画面の例を図3に示す。図3は、Webサーバ部6が提供するページが、ユーザ端末5で動作する一般的なWebブラウザソフトウェアで表示される画面の例を示す。Webブラウザ画面W1において、ダウンロードURL入力枠W2と、書き込み実行ボタンW3を用意する。ユーザはダウンロードURL入力枠W2に、ダウンロードしたいコンテンツのURLを入力し、書き込み実行ボタンW3を押下することで本発明のホームゲートウェイ装置のWebサーバ部6に指示が送信される一般的なWebページ機能が想定されている。
【0026】
図1に示す本発明のホームゲートウェイ装置によるコンテンツダウンロード動作の準備段階として、図3に示すWebブラウザ画面に沿ったユーザの操作によってUSBストレージデバイス13にスクリプトファイル14を格納する手順について図1と図3を参照して説明する。
【0027】
まずWebサーバ部6はブロードバンドルータ部4の提供するTCP/IP通信機能を利用して、TCPのHTTPサーバポートを用いるTCP通信パスを開く。ユーザがPCなどのユーザ端末5にて、一般的なWebブラウザソフトウェアを起動してホームゲートウェイ装置3のIPアドレスにHTTPアクセスすることにより、Webサーバ部6はWebブラウザ画面W1を構成するHTMLデータをユーザ端末5に送信する。WebブラウザソフトウェアによりHTMLデータが解釈され、Webブラウザ画面W1にはダウンロードURL入力枠W2と書き込み実行ボタンW3が表示される。ユーザはダウンロードURL入力枠W2にダウンロードしたいコンテンツのURLを入力し、書き込み実行ボタンW3を押下する。HTTPプロトコルを用いた送信手順を用いてWebブラウザソフトウェアからダウンロードURL入力枠W2に入力された内容がWebサーバ部6に対して送信される。Webサーバ部6は送信されたダウンロードURL入力枠W2の内容を受け取り、コマンド作成部9にダウンロードURL情報を渡す。コマンド作成部9は、渡されたダウンロードURL情報を元に図2に示す形式のスクリプトデータを作成し、USBストレージデバイス制御部11の提供するファイルアクセス手段を使用してUSBストレージデバイス13にスクリプトファイル14を格納する。
【0028】
次に、図1に示す本発明のホームゲートウェイ装置の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0029】
USBポート制御部12はUSBポートにUSBデバイスが接続されるのを待ち受ける(図4のステップS1)。USBデバイスが接続されたことをUSBポート制御部12が検出すると、USBポート制御部12は接続されたUSBデバイスのデバイス情報を参照してUSBストレージデバイスかどうかを判断する(図4のステップS2)。USBストレージデバイスでない場合には、本発明のダウンロード機能の対象ではないのでUSBデバイスが接続しなおされるのを待つ(図4のステップS11)。USBストレージデバイスである場合にはUSBポート制御部12はUSBストレージデバイス制御部11に対してUSBストレージデバイス13が接続されたことを通知し、通知されたUSBストレージデバイス制御部11はコマンド解析部8に対してコマンド解析処理の開始を指示する。コマンド解析部8はUSBストレージデバイス制御部11の提供するファイルアクセス手段を使用してUSBストレージデバイス13にスクリプトファイル14が格納されているか判断する(図4のステップS3)。スクリプトファイル14が存在しない場合には、本発明のダウンロード機能の対象ではないのでUSBデバイスが接続しなおされるのを待つ(図4のステップS11)。スクリプトファイル14が存在した場合には、コマンド解析部8はスクリプトファイル14の内容を解析し(図4のステップS4)、ダウンロード実行が記述されているかを判断する(図4のステップS5)。ダウンロード実行が記述されていない場合には、本発明のダウンロード機能は行わずにUSBデバイスが接続しなおされるのを待つ(図4のステップS11)。ダウンロード実行が記述されていた場合には、コマンド解析部6はスクリプトファイル14に記述されたダウンロード対象のURL情報を添えてダウンロード実行部7にダウンロード実行を指示する。コマンド解析部8からダウンロード実行を指示されたダウンロード実行部7はLED表示部10にダウンロード中であることを示すLED表示を指示し(図4のステップS6)、ダウンロードを実行する(図4のステップS7)。ダウンロード実行部7はコマンド解析部8から渡されたURLに該当するコンテンツデータを持つコンテンツサーバ1に対するIP通信をブロードバンドルータ部4に要求し、インターネット2を介してコンテンツサーバ1からコンテンツデータをダウンロードする。ダウンロードしたコンテンツデータはUSBストレージデバイス制御部11の提供するファイルアクセス手段を利用してUSBストレージデバイス13にコンテンツデータ15として格納する。ダウンロード実行部7はダウンロードの結果を判断し(図4のステップS8)、ダウンロードが正常に終了した場合にはLED表示部10に対してダウンロード成功を示すLED表示を指示する(図4のステップS9)。ダウンロードが失敗した場合にはLED表示部10に対してダウンロード失敗を示すLED表示を指示する(図4のステップS10)。ダウンロード成功の場合にはSBストレージデバイス13をホームゲートウェイ装置から抜き取り、USBストレージデバイス13に格納されたコンテンツデータ15を携帯電話ある携帯端末16で視聴する。
【0030】
上述のように、本発明の実施形態によれば、ユーザはスクリプトファイル14を格納したUSBストレージデバイス13をホームゲートウェイ装置に接続し、ダウンロード実行中のLED表示の後、ダウンロード成功もしくはダウンロード失敗のLED表示によりダウンロード動作の完了を知ってUSBストレージデバイス13にネットラジオなどのコンテンツを記録することができる。コンテンツの記録された、USBストレージデバイスは、ホームゲートウェイ装置から抜き取り、ダウンロード成功の場合にはUSBストレージデバイス13に格納されたコンテンツデータ15を携帯電話ある携帯端末16で視聴することができる。
【0031】
なお、本実施の形態の説明で、スクリプトファイルの作成のためのダウンロードURLをWebサーバ部の提供する頁に入力するためにPC端末を使用しているが、一度、入力すれば、USBストレージデバイスのスクリプトファイルを消去しない限り、そのUSBストレージデバイスに格納されたスクリプトで指定されたURLに対しては、同じUSBストレージデバイスをホームゲートウェイ装置に装着すれば、ネットラジオのように、所定の間隔で、或いは所定の時刻で更新されたコンテンツを提供されるURLのコンテンツを継続して格納することができる。したがってPCをその都度起動する必要はない。ホームゲートウエイ装置は常時動作させているものであるから、USBストレージデバイスへのコンテンツの格納は、ホームゲートウェイ装置にUSBストレージデバイスを接続すればよく、面倒な操作を必要としない。
【0032】
また、本発明の実施形態によれば、ホームゲートウェイ装置では、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルに従ってダウンロードしたコンテンツデータをそのUSBストレージデバイスに格納するため、USBストレージデバイスを複数用意してコンテンツデータ毎にUSBストレージデバイスを使い分ける利便性をユーザに提供することができる。
【0033】
さらに、本発明のホームゲートウェイ装置では、一般的にホームゲートウェイ装置が持つWebサーバ機能によってUSBストレージデバイスに格納するスクリプトファイルを作成する機能を提供するため、コンテンツを視聴する携帯電話または携帯端末が本発明のホームゲートウェイ専用のものである必要が無い。
【0034】
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
【0035】
図5では図1の構成に加えてスケジュール管理部17をコマンド解析部8とダウンロード実行部7の間に追加した構成を示している。また、スクリプトファイル14の内容として新たに図6の記述例を追加している。図6のスクリプト内容には、ダウンロード実行の情報としてコンテンツのURLに加えてダウンロード実行時刻を記述するようにした。このダウンロード実行時刻の記述追加とスケジュール管理部17の追加により、ユーザが指定した時刻例えば深夜時間帯にダウンロードを実行する機能を追加することができる。
【0036】
図6のスクリプト内容を作成するためのWebブラウザ画面を図7に示す。図7のWebブラウザ画面は図3のWebブラウザ画面に比べてダウンロード時刻入力枠W4を追加している。スクリプトファイル14を作成してUSBストレージデバイス13に格納する手順は、前述の本発明の実施例と同様であるが、Webサーバ部6がWebブラウザソフトウェアに渡すHTMLデータにダウンロード時刻入力枠W4が追加される点が異なる。ダウンロード時刻入力枠W4が追加されたHTMLデータに従い、書き込み実行ボタンW3が押下された場合にはWebブラウザソフトウェアはダウンロードURL入力枠W2の内容とダウンロード時刻入力枠W4の内容をWebサーバ部6に送信する。Webサーバ部6はダウンロードURL入力枠W2の内容とダウンロード時刻入力枠W4の内容を受け取り、コマンド作成部9にダウンロードURL情報とダウンロード時刻情報を添えてスクリプトファイル作成を指示する。コマンド作成部9はダウンロードURL情報とダウンロード時刻情報を元に図6のようにダウンロード実行時刻を含むスクリプトファイルを作成する。
【0037】
次に、図5に示す本発明の他の実施例の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0038】
動作開始からコマンド解析部8がスクリプトファイル14の内容を解析しダウンロード実行の記述があることを判断する(図4のステップS5および図4のステップS5)までの手順は、前述の本発明の実施例と同様であるが、本実施例では時刻指定に対する判断(図8のステップS12)を追加している。コマンド解析部8はダウンロード実行を判断(図8のステップS5)した後、スクリプトにある時刻指定を判断する。時刻指定がない場合には即時ダウンロード実行部7にダウンロードを指示する(図8のステップS6)が、時刻指定がある場合にはスケジュール管理部17に指定時刻でのダウンロード実行を指示する。スケジュール管理部17は指定時刻になるのを待ち(図8のステップS12)、指定時刻になったらダウンロード実行部7にダウンロード実行を指示する(図8のステップS6)。ダウンロード実行開始(図8のステップS6)からUSBポート切断待ち(図8のステップS11)までの動作は前述の本発明の実施例と同様である。
【0039】
このダウンロード実行時刻指定により、例えば就寝中にダウンロードを実行しておき翌朝ダウンロードされたコンテンツデータを視聴するといった利便性をユーザに提供することができる。
【0040】
以上本発明の実施の形態ついて説明してきたが、本発明は、これら実施の形態に限定されることはなく、発明の本旨を逸脱しない限り種々の変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0041】
1 コンテンツサーバ
2 インターネット
3 ホームゲートウェイ装置
4 ブロードバンドルータ部
5 ユーザ端末
6 Webサーバ部
7 ダウンロード実行部
8 コマンド解析部
9 コマンド作成部
10 LED表示部
11 USBストレージデバイス制御部
12 USBポート制御部
13 USBストレージデバイス
14 スクリプトファイル
15 コンテンツデータ
16 携帯電話または携帯端末
17 スケジュール管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットとLANを中継するホームゲートウェイ装置であって、接続されるUSBストレージデバイスに対するアクセス手段と、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルの記述で指定されたURLからコンテンツをダウンロードする手段と、ダウンロードファイルを前記USBストレージデバイスに格納する手段とを有することを特徴とするホームゲートウェイ装置。
【請求項2】
スクリプトファイルを作成する手段と、前記スクリプトファイルをUSBストレージデバイスに格納する手段を有することを特徴とする請求項1記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項3】
ブラウザによって表示される画面から入力できる頁を提供するWebサーバ手段を有し、入力された情報に基づき前記スクリプトファイル作成手段は、スクリプトファイルを作成することを特徴とする請求項1又は2記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項4】
ダウンロードの開始と終了を表示するLED表示手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項5】
前記LED表示手段は、ダウンロード動作の終了後ダウンロードの成否の表示をすることを特徴とする請求項4記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項6】
スクリプトファイルで指定された時刻にダウンロードを開始するスケジュール管理手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項7】
USBストレージデバイスの接続を検出してスクリプトファイルのコマンドを解析し、スクリプトファイルに記述にしたがって自動的にダウンロードを開始することを特徴とする請求項1乃至6記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項8】
ホームゲートウエイ装置を使用してUSBストレージデバイスにコンテンツを格納する方法であって、前記ホームゲートウエイ装置は、接続されるUSBストレージデバイスに対するアクセス手段と、インターネット上のURLが記述されたスクリプトファイルの作成手段と、USBストレージデバイスに格納されたスクリプトファイルの記述で指定されたURLからコンテンツをダウンロードする手段と、ダウンロードファイルを前記USBストレージデバイスに格納する手段とを有し、USBストレージデバイスを前記ホームゲートウェイ装置に装着し、前記USBストレッジデバイスにインターネット上のURLを含むスクリプトファイルを作成し、前記USBストレッジデバイスに格納されたスクリプトファイルに記述されたURLにしたがってインターネットからコンテンツファイルをダウンロードし、前記USBストレッジデバイスに格納することを特徴とするUSBストレージデバイスにコンテンツを格納する方法。
【請求項9】
インターネットからのダウンロードの開始は、スクリプトファイルで指定された所定の時刻に行われることを特徴とする請求項8記載のUSBストレージデバイスにコンテンツを格納する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−178101(P2010−178101A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−19039(P2009−19039)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】