説明

ボール測定具

【課題】気体を注入して膨らませるボールの直径及び真球度を簡単に、かつ、正確に測定できるようにする。
【解決手段】気体を注入して膨らませるボールの直径及び真球度を測定するためのボール測定具1は、ボールの規定の直径と同じ直径の円周を半分にした半円弧状に形成され、ボールの外周面を接触させるボール接触部10a,20aを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体を注入して膨らませるボールの直径及び真球度を測定するためのボール測定具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、例えば、ソフトバレーボールやソフトドッジボール、ソフトハンドボール等で使用されるボールは、空気を注入して規定の直径となるまで膨らませて使用する。空気を注入して膨らませる際、規定の大きさとなったか否かが分かりにくいため、例えば、特許文献1、2に開示されているような測定具が用いられることがある。
【0003】
特許文献1の測定具は、2本の環状リボンを備えており、これら環状リボンを交差させた状態で一体化してなるものである。環状リボンの内径は、測定対象であるボールの規定の直径と同じに設定されている。環状リボンの中にしぼんだ状態のボールを入れて空気を注入していくことで、ボールを膨らませ、ボールの外周面が環状リボンの全体に接触した段階でボールが規定の大きさになったと把握できるようになっている。
【0004】
また、特許文献2の測定具は、円弧状に湾曲したアームを備えており、このアームの一端部及び他端部を、ボールの直径を通る線上に一致するように配置してボールの外周面に当て、これにより、ボールの直径を測定することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3425433号公報
【特許文献2】特開2002−5606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ボールは経年変化等によって凹みができたり、部分的に膨らみができたりして真球度が低下することがある。真球度が低下していても、一見しただけではそのことはわかりづらく、真球度が低下したまま使用を続けて違和感を感じることがある。このことが特に問題となるのは、公式試合の場合である。
【0007】
しかしながら、特許文献1、2の測定具では、ボールの直径は測定できるものの、真球度まで得ることはできない。
【0008】
すなわち、特許文献1の測定具は、環状リボンを用いるので、例えばボールの一部に膨らみができていても、その膨らみの形状に対応するようにリボンが簡単に変形してしまう。従って、ボールに膨らみがあるか否か判断できない。また、ボールの膨らみの影響によって直径の測定結果に悪影響が出て、直径の正確な測定が困難になる恐れがある。
【0009】
また、特許文献2の測定具は、アームの一端部及び他端部をボールの外周面に当てるだけなので、アームとボールの外周面との間の大部分に隙間があり、ボールの一部に凹みや膨らみがあっても分からない。
【0010】
また、特許文献1の測定具を用いる際には、しぼんだボールを環状リボンの中に入れた状態で膨らませていかなければならず、作業が面倒なことが考えられる。また、特許文献2の測定具を用いる場合には、アームの一端部と他端部をボールの直径を通る線上に正確に一致させなければ正しい直径が得られないので、その一致させる作業が煩雑である。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、気体を注入して膨らませるボールの直径及び真球度を簡単に、かつ、正確に測定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明では、半円弧状に形成されたボール接触部を設け、このボール接触部にボールの外周面を接触させるようにした。
【0013】
第1の発明は、気体を注入して膨らませるボールの直径及び真球度を測定するためのボール測定具において、上記ボールの規定の直径と同じ直径の円周を半分にした半円弧状に形成され、上記ボールの外周面を接触させて該ボールの直径及び真球度を測定するためのボール接触部を有することを特徴とするものである。
【0014】
この構成によれば、ボールをボール接触部に接触させると、ボール接触部が半円弧状であるため、ボールの直径が規定よりも小さい場合にはボールの外周面とボール接触部との間に隙間が形成され、また、ボールの直径が規定よりも大きい場合にはボールがボール接触部の端部からはみ出すことになる。これにより、ボールが規定の直径であるか否か把握することが可能になる。
【0015】
また、ボールの一部に凹みがある場合には、半円弧状のボール接触部とボールの外周面との間の一部に隙間が形成されることになり、また、ボールの一部に膨らみがある場合にも同様にボールの外周面とボール接触部との間の一部に隙間が形成されることになる。これにより、ボールの真球度、即ち、ボールに凹みや膨らみがあるか否か、その大きさがどの程度であるかが得られる。
【0016】
さらに、ボールの直径及び真球度の測定時には、ボール接触部は半円弧状であるため、ボールの外周面をボール接触部の開放側からボール接触部に接触させるだけでよく、従来の測定具に比べて作業が簡単である。
【0017】
第2の発明は、第1の発明において、ボール接触部の周囲は、暗色で着色されていることを特徴とするものである。
【0018】
すなわち、ボールの真球度を測定する際、上述のようにボールに凹み等が形成されていると、ボールの外周面とボール接触部との間に隙間が形成されることになるが、この隙間が形成されたときに、ボール接触部の周囲が暗色とされていることで、隙間に差し込む光が明確に分かるようになり、隙間の存在及び隙間の大きさを把握し易くなる。
【0019】
第3の発明は、第1または2の発明において、ボール接触部の周囲には、目盛が設けられていることを特徴とするものである。
【0020】
この構成によれば、ボールの外周面とボール接触部との間に隙間が形成された場合に、その隙間の大きさを絶対値として具体的に得ることが可能になる。
【0021】
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、略鉛直に延びるように配置される第1板材と第2板材とを備え、上記第1板材及び上記第2板材は、平面視で互いに交差する状態で結合され、上記第1板材の上縁部にボール接触部が形成され、上記第2板材の上縁部にボール接触部が形成されていることを特徴とするものである。
【0022】
この構成によれば、第1板材及び第2板材が平面視で交差しているので、これら板材が例えば机上や床面上で安定した状態となる。そして、第1板材及び第2板材の上縁部にボール接触部が形成されているので、ボールをボール接触部に置いた状態で空気を注入して膨らませることが可能になる。
【0023】
また、ボールを膨らませた後に、ボールを第1板材及び第2板材のボール接触部に置いておくことが可能になる。
【0024】
第5の発明は、第4の発明において、第1板材には、第2板材が嵌る切欠部が形成されていることを特徴とするものである。
【0025】
この構成によれば、第1板材の切欠部を第2板材に嵌めることで第1板材と第2板材とを容易に結合させることが可能になる。
【発明の効果】
【0026】
第1の発明によれば、ボールの規定の直径と同じ直径の円周を半分にした半円弧状に形成されたボール接触部にボールの外周面を接触させてボールの直径及び真球度を測定することができるので、ボールの外周面をボール接触部に接触させるという簡単な作業でボールの直径が規定の直径であるか否か及びボールの真球度がどの程度であるかを正確に、かつ、簡単に把握することができる。
【0027】
第2の発明によれば、ボール接触部の周囲を暗色で着色したので、ボールの真球度を測定する際、ボールの外周面とボール接触部との間の隙間の存在及びその大きさを把握し易くなり、真球度をより一層正確に、かつ、簡単に測定できる。
【0028】
第3の発明によれば、ボール接触部の周囲に目盛を設けたので、ボールの外周面とボール接触部との間に隙間が形成された場合に、その隙間の大きさを絶対値として具体的に得ることができ、ボールの使用可否の判断を行うことができる。
【0029】
第4の発明によれば、略鉛直に延びる第1板材と第2板材とを平面視で互いに交差する状態で結合し、これら板材の上縁部にボール接触部を形成したので、ボールを膨らませる際にボール接触部において簡単に膨らませることができるとともに、ボール測定具を、ボールを置いておく置き台として利用することができる。
【0030】
第5の発明によれば、第1板材に第2板材が嵌る切欠部を形成したので、ボール測定具の使用時に第1板材と第2板材とを容易に結合させることができ、使用時の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施形態にかかるボール測定具の斜視図である。
【図2】ボール測定具の側面図である。
【図3】ボール測定具の分解斜視図である。
【図4】第1板材の側面図である。
【図5】第2板材の側面図である。
【図6】ボールを膨らませる状態を説明する図1相当図である。
【図7】膨らんだ状態のボールを載置した図1相当図である。
【図8】凹みのあるボールを載置した図2相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0033】
図1は、本発明の実施形態にかかるボール測定具1を示すものである。このボール測定具1は、ソフトバレーボールの競技に用いられるボールB(図7、図8等に示す)の直径及び真球度を測定するためのものであるとともに、ボールBを置いておく置き台としても使用できるものである。
【0034】
ボール測定部1は、図2及び図3に示すように、第1板材10と第2板材20とを組み合わせて構成されている。第1板材10及び第2板材20は、略鉛直に延びるように配置されて、平面視で互いに略直交する状態で結合されている。
【0035】
第1板材10は、ボール紙を裁断してなる平板状のものであり、図4に示す側面視で上下方向の寸法が水平方向の寸法よりも短く設定されている。また、第1板材10の厚みは約3mmに設定されている。
【0036】
第1板材10の上縁部は、半円弧状に切り欠かれており、この切り欠かれた部分の縁部によってボール接触部10aが構成されている。ボール接触部10aは、ボールBの外周面を接触させて該ボールBの直径及び真球度を測定するためのものであり、円弧形状は、ボールBの規定の直径と同じ直径の円周を半分にした形状である。ボールBの規定の直径とは、ソフトバレーボールのレギュレーションで定められている周長から求めた直径であり、この実施形態では、250mmとされている。
【0037】
第1板材10の両側縁部は、互いに略平行に直線状に延びている。両側縁部の長さは、約180mmに設定されている。また、第1板材10の下縁部は、略直線状に延びており、その長さは、約300mmに設定されている。第1板材10の下側には、第2板材20が嵌る切欠部10bが形成されている。切欠部10bは、第1板材10の下部の長手方向中央部において上下方向に延びるスリット形状とされ、下方に開放されている。切欠部10bの長さは約30mmとされている。切欠部10bの縁部の下側には、下端に行くほどスリット幅が広くなるように形成された拡幅縁部10cが設けられている。また、第1板材10の各角部は湾曲している。
【0038】
第1板材10のボール接触部10aの周囲は、黒色に着色された着色部10dとされている。この着色部10dはボール接触部10aに沿って円弧状に延びる所定幅のラインで構成されており、第1板材10の両面に同じように設けられている。尚、着色部10dの色は、黒色に限られるものではなく、例えば、濃い灰色、濃い青色、濃い茶色等の暗色であればよい。
【0039】
第1板材10のボール接触部の周囲には、目盛10eが設けられている。目盛10eは、着色部10dを除いて第1板材10の両面の全体に設けられている。目盛10eは、1mmの間隔あけて描かれた多数の縦線及び同間隔をあけて縦線と直交するように描かれた多数の横線とで構成されており、方眼紙の目盛と同様な目盛である。
【0040】
図5に示すように、第2板材20は、第1板材10と同様に構成されている。すなわち、第2板材20の上縁部には、ボール接触部20aが形成され、また、両面には、着色部20d及び目盛20eが設けられている。
【0041】
第2板材20には、第1板材10が嵌る切欠部20bが設けられている。切欠部20bは、ボール接触部20aの中央部から下方へ延びるスリット形状とされており、上方に開放されている。切欠部20bの長さは約30mmとされている。切欠部20bの縁部の上側には、上端に行くほどスリット幅が広くなるように形成された拡幅縁部20cが設けられている。
【0042】
第2板材20の一方の面には、本ボール測定具1の使用要領の説明用イラストDが記載されている(図5にのみ示す)。この説明用イラストDは、第1板材10と第2板材20との結合の仕方を示す図、しぼんだ状態のボールBを膨らませる場合の図、ボールBが膨らんだ状態の図の3つを含んでいる。
【0043】
次に、上記のように構成されたボール測定具1の使用要領について説明する。尚、使用しないときには、第1板材10と第2板材20とを厚み方向に重ねておけばよく、コンパクトにまとめることができるようになっている。
【0044】
使用時には、第1板材10と第2板材20とを結合する。すなわち、図1に示すように、第1板材10の切欠部10bに第2板材20を嵌め、第2板材20の切欠部20bに第1板材10を嵌める。このとき、第1板材10の切欠部10bは、第2板材20の切欠部20bの内部に差し込んでいく。また、第1板材10の切欠部10bに拡幅縁部10cが形成され、第2板材20の切欠部20bに拡幅縁部20cが形成されているので、第2板材20が拡幅縁部10cにより切欠部10bに案内されるとともに、第1板材10が拡幅縁部20cにより切欠部20bに案内される。これにより、第1板材10と第2板材20との結合作業が容易に行える。また、この結合作業は第2板材20に説明用イラストDが記載されているので、ボール測定具1をはじめて使用する者であっても正しく行える。
【0045】
上記のようにして第1板材10と第2板材20とを結合すると、両板材10,20が平面視で略直交する。これにより、ボール測定具1は、例えば机や床面等に置いたときに安定する。
【0046】
そして、図6に示すように、しぼんだボールBを第1板材10のボール接触部10aと第2板材20のボール接触部20aとに置く。ボールBには、空気注入器100を接続する。この空気注入器100によりボールBに空気を注入していくとボールBがボール接触部10a、20a上で膨らんでいく。
【0047】
図2に仮想線で示すように、ボールBの直径が規定の直径よりも小さい場合には、ボール接触部10a、20aとボールBの外周面との間に大きな隙間が形成されることになり、作業者はもっと膨らませる必要があることが簡単に分かる。一方、ボールBを膨らませ過ぎた場合には、ボール接触部10aがボールBに食い込んでボールBがボール接触部10a,20aの縁部からはみ出すので、作業者は膨らませすぎたことが簡単に分かる。
【0048】
このように、ボールBをボール接触部10a,20aに置いたまま、移動させることなく、膨らませていくだけで、直径が規定の大きさになったか否かが分かるので、作業性が良好である。
【0049】
また、ボールBをボール接触部10a,20a上で膨らませる作業は、説明用イラストDを見れば容易に把握できるので、ボール測定具1をはじめて使用する者であっても正しく行える。
【0050】
膨らませたボールBは、図7に示すようにボール接触部10a,20a上に置いておくことができ、ボール測定具1が置き台として機能する。
【0051】
また、図8に示すように、例えば、ボールBの経年変化等によって凹みができた場合には、第2板材20のボール接触部20aとボールBの外周面との間に隙間Sが形成されることになる。この隙間Sの形状によって真球度が得られる。
【0052】
このとき、ボール接触部20aの周囲には黒色の着色部20dが設けられているので、隙間Sに差し込む光が明確に分かり、隙間Sの形状及び大きさが分かりやすい。さらに、ボール接触部20aの周囲に目盛20e(図5に示す)が設けられていることで、隙間Sの大きさを絶対値として具体的に得ることができる。第1板材10のボール接触部10aを利用しても、同様にボールBの真球度を測定できる。また、ボールBに膨らみがある場合も、同様にボール接触部10a,20aとボールBの外周面との間に隙間が形成されるので、これによりボールBの真球度が得られる。
【0053】
尚、ボールBをボール接触部10a,20a上で回転させることで、ボールBの全周に亘って凹みや膨らみの有無を確認できる。
【0054】
以上説明したように、この実施形態にかかるボール測定具1によれば、ボールBの規定の直径と同じ直径の円周を半分にした半円弧状に形成されたボール接触部10a,20aにボールBの外周面を接触させてボールBの直径及び真球度を測定することができるので、ボールBの外周面をボール接触部10a,20aに接触させるという簡単な作業でボールBの直径が規定の直径であるか否か及びボールBの真球度がどの程度であるかを正確に、かつ、簡単に把握することができる。
【0055】
また、ボール接触部10a,20aの周囲を黒色で着色したので、ボールBの真球度を測定する際、ボールBの外周面とボール接触部10a,20aとの間の隙間Sの存在及びその大きさが分かり易くなり、真球度をより一層正確に、かつ、簡単に測定できる。
【0056】
また、ボール接触部10a,20aの周囲に目盛10e,20eを設けたので、ボールBの外周面とボール接触部10a,20aとの間に隙間Sが形成された場合に、その隙間の大きさを絶対値として具体的に得ることができる。
【0057】
また、略鉛直に延びる第1板材10と第2板材20とを平面視で互いに交差する状態で結合し、これら板材10,20の上縁部にボール接触部10a,20aを形成したので、ボールBを膨らませる際にボール接触部10a,20aに置いて簡単に膨らませることができるとともに、膨らませたボールBを置いておく置き台としてボール測定具1を利用することができる。
【0058】
また、第1板材10に第2板材20が嵌る切欠部10bを形成したので、ボール測定具1の使用時に第1板材10と第2板材20とを容易に結合させることができ、利便性が向上する。
【0059】
尚、本発明は、ソフトバレーボール用のボールBの測定以外にも、例えば、ソフトドッジボール、ソフトハンドボール等で使用されるボールを測定する場合にも適用することができ、空気を注入して規定の直径となるまで膨らませる種々のボールの測定に用いることができる。ボールの種類を変更する場合には、各ボールの直径に応じて少なくともボール接触部10a,20aの形状変更を行えばよい。
【0060】
また、ボールBには、空気以外の気体を注入するようにしてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、第1板材10及び第2板材20に着色部10d,20dを設けたが、これら着色部10d,20dの一方又は両方を省略してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、第1板材10及び第2板材20に目盛10e,20eを設けたが、これら目盛10e,20eの一方又は両方を省略してもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、第2板材20に説明用イラストDを記載しているが、説明用イラストDは省略してもよい。
【0064】
また、第1板材10及び第2板材20の材質はボール紙に限られるものはではなく、例えば、樹脂板等であってもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、第1板材10と第2板材20との外形状を同じにして、平面視で第1板材10及び第2板材20が4方向に延びるようにしているが、これに限らず、第1板材10と第2板材20との外形状は互いに異ならせてもよく、例えば、平面視で第1板材10及び第2板材20が3方向に延びるようにしてもよい。また、3つ目の板材を設けてもよい。
【0066】
また、第1板材10と第2板材20とは、例えばヒンジを介して一体化してもよい。これにより、不使用時には第1板材10と第2板材20とを重ねておくことができ、一方、使用時には第1板材10を第2板材20に対しヒンジ周りに回動させて展開することができる。
【0067】
また、ボール接触部10a,20aには数mm程度の切欠(例えば、第2板材20の切欠部20b)を形成しても問題とならない。つまり、この程度の幅の切欠であれば、ボールBの直径(250mm)に比べて十分に小さいので、ボールBの直径及び真球度の測定には何ら影響しないからである。
【産業上の利用可能性】
【0068】
以上説明したように、本発明にかかるボール測定具は、例えば、ソフトバレーボール等で使用されるボールの直径及び真球度を測定するのに適用できる。
【符号の説明】
【0069】
1 ボール測定具
10 第1板材
10a ボール接触部
10b 切欠部
10d 着色部
10e 目盛
20 第2板材
20b 切欠部
20d 着色部
20e 目盛
100 空気注入器
B ボール
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を注入して膨らませるボールの直径及び真球度を測定するためのボール測定具において、
上記ボールの規定の直径と同じ直径の円周を半分にした半円弧状に形成され、上記ボールの外周面を接触させて該ボールの直径及び真球度を測定するためのボール接触部を有することを特徴とするボール測定具。
【請求項2】
請求項1に記載のボール測定具において、
ボール接触部の周囲は、暗色で着色されていることを特徴とするボール測定具。
【請求項3】
請求項1または2に記載のボール測定具において、
ボール接触部の周囲には、目盛が設けられていることを特徴とするボール測定具。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載のボール測定具において、
略鉛直に延びるように配置される第1板材と第2板材とを備え、
上記第1板材及び上記第2板材は、平面視で互いに交差する状態で結合され、
上記第1板材の上縁部にボール接触部が形成され、上記第2板材の上縁部にボール接触部が形成されていることを特徴とするボール測定具。
【請求項5】
請求項4に記載のボール測定具において、
第1板材には、第2板材が嵌る切欠部が形成されていることを特徴とするボール測定具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−132884(P2012−132884A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287592(P2010−287592)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000138244)株式会社モルテン (105)
【Fターム(参考)】