説明

ポインティング装置、入力処理装置、入力処理方法、及び、プログラム

【課題】ユーザが所望とするカーソル位置を容易に選択することが可能な操作環境を提供するポインティング装置を提供する。
【解決手段】表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部2と、ユーザの押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサ32と、圧力センサ32と同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチ31と、ポインティング操作部2、圧力センサ32、及び、スイッチ31の操作情報を出力する通信部6とを備え、通信部6は、スイッチ31により押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、圧力センサ32が検知する押圧力を示す情報を、ポインティング操作部2により検知された操作入力を示す情報とともに出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を行うポインティング装置、ポインティング装置の操作入力に対して入力処理を行う入力処理装置、入力処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、Webブラウザを搭載したテレビジョン受像機やリビング設置型パーソナルコンピュータ等の普及により、リモートコントローラを用いて情報入力を行う機会が増えつつある。リモートコントローラの操作環境向けのポインティング手法としては、リモートコントローラを指示した方向に表示画面上のカーソルが直接移動する手法(以下、直接ポインティングともいう)が、タスク遂行時間や直感性において優れている。
【0003】
直接ポインティングの問題点として、リモートコントローラ筐体を把持したときの手ブレにより高精度なクリック操作が困難であることが指摘されている。一般にリモートコントローラによるクリック操作は、リモートコントローラ筐体を片手で把持し、その親指でボタンを押下することで行われる。このボタン押下時の手ブレによるクリックミスが、マウス等のデバイスと比較してリモートコントローラ操作時には頻発する。
【0004】
また、リモートコントローラ操作時は表示画面から一定距離を置いて操作、閲覧を行うため、表示画面の視認性低下が発生するという問題点もある。
【0005】
上述したこれらの問題点の解決を図った発明として、例えば特許文献1に示される手法がある。この特許文献1に示される発明は、画面およびターゲットを拡大することでクリックをし易くし、かつ視認性を向上させる手法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−43156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に示される発明は、画面拡大のためにポインティング装置を左右に傾ける必要があるため、ユーザの操作負担が大きいという問題がある。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、ユーザが所望とするカーソル位置を容易に選択することが可能な操作環境を提供するポインティング装置、このポインティング装置の操作入力に対して入力処理を行う入力処理装置、入力処理方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するための手段として、本発明に係るポインティング装置は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチと、上記ポインティング操作部、上記圧力センサ、及び、上記スイッチの操作情報を出力する出力部とを備え、上記出力部は、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサが検知する押圧力を示す情報を、上記ポインティング操作部により検知された操作入力を示す情報と対応付けて出力することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る入力処理装置は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って、上記ポインティング操作部による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させるポインティング操作量変更部と、上記ポインティング操作量変更部により減少されたカーソル位置の移動量に基づいて、カーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出部と、上記ポインティング操作量変更部によるカーソル位置の移動量の減少に伴って上記表示画面上のカーソルサイズを縮小するカーソルサイズ決定部と、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記カーソル座標算出部により算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させるアクション発生部とを備える。
【0011】
また、本発明に係る入力処理方法は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って、上記ポインティング操作部による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させるポインティング操作量変更ステップと、上記ポインティング操作量変更ステップにより減少したカーソル位置の移動量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、上記ポインティング操作量変更ステップによるカーソル位置の移動量の減少に伴って上記表示画面上のカーソルサイズを縮小するカーソルサイズ決定ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させるアクション発生ステップとを有する。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って、上記ポインティング操作部による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させるポインティング操作量変更ステップと、上記ポインティング操作量変更ステップにより減少したカーソル位置の移動量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、上記ポインティング操作量変更ステップによるカーソル位置の移動量の減少に伴って上記表示画面上のカーソルサイズを縮小するカーソルサイズ決定ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させるアクション発生ステップとを有する入力処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0013】
また、本発明に係る入力処理装置は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチと、上記ポインティング操作部による操作入力量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出部と、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って値が大きくなるような上記表示画面のズーム率を算出するズーム率算出部と、上記カーソル座標算出部により算出された座標と、上記ズーム率算出部により算出されたズーム率とに基づいて、上記表示画面の拡大領域を算出する拡大領域算出部と、上記拡大領域算出部により算出された拡大領域を表示画面に拡大表示する拡大画面表示部と、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記表示画面のズーム率を固定するように、上記拡大画面表示部を制御するズーム率固定部とを備える。
【0014】
また、本発明に係る入力処理方法は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、上記ポインティング操作部による操作入力量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って値が大きくなるような上記表示画面のズーム率を算出するズーム率算出ステップと、上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標と、上記ズーム率算出ステップにより算出されたズーム率とに基づいて、上記表示画面の拡大領域を算出する拡大領域算出ステップと、上記拡大領域算出ステップにより算出された拡大領域を表示画面に拡大表示する拡大画面表示ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記表示画面のズーム率を固定した拡大表示をするズーム率固定ステップとを有する。
【0015】
また、本発明に係るプログラムは、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、上記ポインティング操作部による操作入力量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って値が大きくなるような上記表示画面のズーム率を算出するズーム率算出ステップと、上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標と、上記ズーム率算出ステップにより算出されたズーム率とに基づいて、上記表示画面の拡大領域を算出する拡大領域算出ステップと、上記拡大領域算出ステップにより算出された拡大領域を表示画面に拡大表示する拡大画面表示ステップと、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記表示画面のズーム率を固定した拡大表示をするズーム率固定ステップとを有する入力処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置されたスイッチが押圧動作による状態の遷移を検知するまで、圧力センサが検知する押圧力を示す情報を、ポインティング操作によって操作されるカーソル位置を表示する表示画面の操作に反映させることで、ユーザが所望とするカーソル位置を容易に選択することが可能な操作環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明が適用されたシステムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明が適用されたポインティング装置の全体構成を示す図である。
【図3】ボタン操作部の具体的な構成を示す図である。
【図4】ボタン操作部の具体的な構成を示す図である。
【図5】入力処理装置の全体構成を示す図である。
【図6】カーソル位置の具体的な制御について説明するためのフローチャートである。
【図7】圧力値1取得手段が取得した圧力値を3段階に変化させたときの表示画面の変化について説明するための図である。
【図8】マウスクリック手段によるマウスクリックのアクションを発生させる処理について説明するためのフローチャートである。
【図9】ズーミング処理の具体的な制御について説明するためのフローチャートである。
【図10】圧力値2取得手段が取得した圧力値を3段階に変化させたときの表示画面の変化について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明が適用されたポインティング装置は、表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を行う装置であって、例えば図1に示すような入力処理システム100に組み込まれて用いられる。
【0019】
すなわち、本発明が適用された入力処理システム100は、図1に示すように、ポインティング装置1と、ポインティング装置1の操作入力に対して入力処理を行う入力処理装置7と、入力処理装置7による入力処理を反映させながら、ポインティング装置1のポインティング操作に対応するグラフィックインタフェースの表示画面8を表示するディスプレイ8aとを備える。
【0020】
ポインティング装置1は、表示画面8上のカーソル位置情報を操作入力するものであればよく、特に、図1に示すような片手把持による直接ポインティングを行い得る構成が好ましい。すなわち、ポインティング装置1の筐体は片手把持に好適な大きさ、形状であることが好ましい。
【0021】
ここで、直接ポインティングとは、ポインティング装置1の指示方向Pに表示画面8上のカーソル9が移動する操作をいう。カーソル9の位置は指示方向Pに厳密に対応しなくても良い。この操作を実現するため、ポインティング装置1は、例えば2軸のジャイロセンサを搭載したポインティング操作部2を内蔵し、各軸の入力をカーソル9の水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される値に変換し得る。なお、ポインティング操作部2は、各軸の入力をカーソル9の水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される値に変換し得るものであれば、上述したジャイロセンサ以外にも、各軸の入力を検知する機構、あるいは方位センサ、加速度センサを搭載したものを用いるようにしてもよい。
【0022】
入力処理装置7は、ポインティング装置1から、無線通信又は有線通信を介してポインティング装置1の操作入力情報を受信して、受信した操作入力情報に対して後述するような入力処理を施す。そして、入力処理装置7は、入力処理を施した操作入力を反映させたグラフィックインタフェースに対応する画像情報をディスプレイ8aに出力する。
【0023】
ディスプレイ8aは、入力処理装置7から出力された画像情報を表示画面8上に表示する。
【0024】
以上のような構成からなる入力処理システム100において、図2を参照してポインティング装置1の具体的な構成について説明する。
【0025】
すなわち、ポインティング装置1は、ポインティング操作部2と、ボタン操作部3と、マイクロコンピュータ4と、メモリ5と、通信部6とを備える。
【0026】
ポインティング操作部2は、上述したように、各軸の入力をカーソル9の水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される値に変換し得るものであって、変換したポインティング情報をマイクロコンピュータ4に供給する。具体的に、ポインティング操作部2は、水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される値に変換される単位操作入力量に応じたカーソル位置の移動量を示す情報をマイクロコンピュータ4に供給する。
【0027】
ボタン操作部3は、ユーザによる押圧操作入力を受ける操作部である。ポインティング装置1は、少なくとも1つのボタン操作部3を備えていればよいが、本実施形態においては、2つのボタン操作部3a、3bを備えるものとして説明する。なお、ボタン操作部3a、3bを総称した場合には、ボタン操作部3という。
【0028】
ボタン操作部3は、それぞれ、スイッチ31と圧力センサ32とを備える。
【0029】
スイッチ31は、圧力センサ32と同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知して、検知したON/OFF情報をマイクロコンピュータ4に供給する。ここで、スイッチ31は、押圧動作による状態の遷移を検知するものであればよいが、本実施の形態では、押圧動作によりOFF状態からON状態の遷移を検知するような構成のものとして説明する。
【0030】
圧力センサ32は、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知して、検知した押圧力を示す情報をマイクロコンピュータ4に供給する。圧力センサ32は、検知可能段階数が高いものが好ましく、例えば、押圧力により電気抵抗値が滑らかに変動する感圧導電ゴム、感圧メンブレンスイッチにより構成される。
【0031】
ボタン操作部3は、上述したように、スイッチ31と圧力センサ32とが同一の押圧方向に押圧されるように配置されるものであって、例えば、図3、又は、図4に示すような構造からなる。
【0032】
図3(A)は、ポインティング装置1の筐体面に配置されたボタン操作部3の上面図であり、図3(B)は、ボタン操作部3の断面図である。
【0033】
すなわち、ボタン操作部3は、図3(B)に示すように、キートップ33の下部にスイッチ31が設けられている。また、ボタン操作部3は、キートップ33の内部に圧力センサ32が組み込まれており、押圧面34に加えられる押圧力を連続的に検知する。スイッチ31および圧力センサ32はマイクロコンピュータ4に導通する。押圧面34は、例えば親指で押下するのに適切な大きさであることが好ましい。
【0034】
図3に示す構成からなるボタン操作部3は、押圧面34に押圧力が加えられると、その押圧力を圧力センサ32が連続的に検知して、押圧力がある値以上になると、圧力センサ32の下部に設けられたスイッチ31がOFF状態からON状態となる。
【0035】
また、ボタン操作部3は、図4に示すように、スイッチ31と圧力センサ32とを配置したものであってもよい。図4(A)は、ポインティング装置1の筐体面に配置されたボタン操作部3の上面図であり、図4(B)は、ボタン操作部3の断面図である。
【0036】
すなわち、ボタン操作部3は、図4(A)に示すように、例えば指で押圧するに適した範囲内に、指の腹の部の押圧力が加えられる押圧面36と、指の先端部の押圧力が加えられる押圧面38とを配置したものである。ボタン操作部3は、押圧面36を形成するキートップ35の下部にスイッチ31を設け、押圧面38を形成するキートップ37の下部に圧力センサ32を設け、押圧面38に加えられる押圧力を連続的に検知する。
【0037】
図4に示す構成からなるボタン操作部3は、例えば指の先端部から押圧面38に押圧力が加えられるとその押圧力を圧力センサが32が連続的に検知して、さらに指が押し込まれて指の腹の部分が、押圧面38に隣接した押圧面36を押圧してスイッチ31がOFF状態からON状態となる。
【0038】
ボタン操作部3は、図3又は図4に示すような構成により、スイッチ31がOFF状態からON状態に変化するまでの間、圧力センサ32によりユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する。ここで、図3に示すような構成からなるボタン操作部3は、圧力センサ32に加えられる圧力が所定の値以上になったときにスイッチ31によりOFF状態からON状態への遷移を検知することができる。これに対して、図4に示すような構成からなるボタン操作部3は、指で押圧するに適した範囲内にスイッチ31と圧力センサ32とが並列して配置されているので、圧力センサ32に任意の圧力値を加えた状態で、ユーザの押圧動作によりスイッチ31で検知される状態をOFF状態からON状態に遷移させることができる。
【0039】
マイクロコンピュータ4は、スイッチ31、圧力センサ32、及び、ポインティング操作部2の検知電圧に応じて、メモリ5に記憶される命令信号を通信部6より入力処理装置7へ送信する。通信部6は無線規格を採用することが好ましいが、有線規格を採用しても良い。
【0040】
以上のような構成からなるポインティング装置1は、ボタン操作部3が、スイッチ31により押圧動作による状態の遷移が検知されるまでの間、圧力センサ32によりユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知し、通信部6が、この検知した情報を入力処理装置7に出力することで、ユーザが所望とするカーソル位置を容易に選択することが可能な操作入力情報を、入力処理装置7側に出力することができる。すなわち、ポインティング装置1は、圧力センサ32と同一の押圧方向に押圧されるように配置されたスイッチ31が押圧動作による状態の遷移を検知するまで、圧力センサ32が検知する押圧力を示す情報を、ポインティング操作入力情報に対応付けて入力処理装置7に出力して、ポインティング操作によって操作されるカーソル位置9を表示する表示画面8の操作に反映させることで、ユーザが所望とするカーソル位置を容易に選択することが可能な操作環境を提供することができる。
【0041】
このようなポインティング装置1から出力される操作入力情報に対して入力処理を施すため、入力処理装置7は、具体的には図5に示すような構成を備える。
【0042】
すなわち、入力処理装置7は、ポインティング装置1から出力される情報を取得する入力取得部71と、カーソル位置の座標を算出する座標算出部72と、表示画面8にカーソルを表示するカーソル表示部73と、ズーミング処理を行うズーミング処理部74と、マウスクリックのアクションを発生させるマウスクリック手段75と、ズーミング処理を固定するズーミング固定手段76とを備える。
【0043】
入力取得部71は、スイッチ1状態取得手段711と、スイッチ2状態取得手段712と、ポインティング操作量取得手段713と、圧力値1取得手段714と、圧力値2取得手段715とにより構成される。
【0044】
スイッチ1状態取得手段711、及び、スイッチ2状態取得手段712は、ポインティング装置1の2つのボタン操作部3a、3bそれぞれのスイッチ31の状態を取得する。すなわち、スイッチ1状態取得手段711は、ボタン操作部3aのスイッチ31のON/OFF状態を取得する。また、スイッチ2状態取得手段712は、ボタン操作部3bのスイッチ31のON/OFF状態を取得する。
【0045】
ポインティング操作量取得手段713は、表示画面8上の垂直座標X、垂直座標軸Yで規定される操作入力量をそれぞれ算出するため、ポインティング操作部2による入力値を取得する。
【0046】
圧力値1取得手段714、及び、圧力値2取得手段715は、それぞれポインティング装置1の2つのボタン操作部3a、3bの圧力センサ32の圧力値を取得する。すなわち、圧力値1取得手段714は、ボタン操作部3aの圧力センサ32の圧力値を取得する。また、圧力値2取得手段715は、ボタン操作部3bの圧力センサ32の圧力値を取得する。
【0047】
座標算出部72は、ポインティング操作量変更手段721と、カーソル座標算出手段722とにより構成される。
【0048】
ポインティング操作量変更手段721は、圧力値1取得手段714が取得した圧力値の増加に伴って、ポインティング操作量取得手段713が取得したポインティング操作入力量を減少させる。すなわち、ポインティング操作量変更手段721は、圧力センサ32により検知される押圧力の増加に伴って、ポインティング操作量取得手段713による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させる。ここで、圧力センサ32の圧力値が0の場合、ポインティング操作入力量の減少量は0とすることが好ましい。また、スイッチ31がOFF状態からON状態へ遷移する直前の圧力センサ32の圧力値をもってポインティング操作入力量を0とすることが好ましい。
【0049】
カーソル座標算出手段722は、ポインティング操作量変更手段721により減少されたポインティング操作入力量に基づいて、カーソル位置の座標情報、すなわち、水平座標軸Xおよび垂直座標軸Yで規定される座標点を算出する。
【0050】
カーソル表示部73は、カーソルサイズ決定手段731と、カーソル表示手段732とにより構成される。
【0051】
カーソルサイズ決定手段731は、ポインティング操作量変更手段721により変更されたポインティング操作入力量に基づいて、表示画面8に表示するカーソルのサイズを変更する。カーソルサイズ決定手段731は、ポインティング操作量変更手段721によるカーソル位置の移動量の減少に伴って、カーソルサイズをより縮小する。
【0052】
なお、カーソルに用いられる絵記号としては矢印記号が一般的であるが、本実施形態におけるカーソルは矢印記号に限るものではなく、例えば、矩形記号、円形記号、十字記号等、他の絵記号を用いても良い。
【0053】
カーソル表示手段732は、表示画面8において、カーソル座標算出手段722が算出した水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される位置に、カーソルサイズ決定手段731が変更したサイズのカーソルを表示する。
【0054】
ここで、入力処理装置7において、上述した座標算出部72及びカーソル表示部73によって実現されるカーソル位置の具体的な制御について図6を参照して説明する。
【0055】
ステップS11において、座標算出部72は、ポインティング操作量変更手段721により、圧力値1取得手段714が取得した圧力値の増加に伴って、ポインティング操作量取得手段713が取得したポインティング操作入力量を減少させる。そして、ステップS12に進む。
【0056】
ステップS12において、入力処理装置7は、ポインティング操作量変更手段721により減少されたポインティング操作入力量が0であるか否かを判断し、ポインティング操作入力量が0のときステップS13に進み、ポインティング操作入力量が0ではないときステップS14に進む。
【0057】
ステップS13において、カーソル表示部73は、カーソルサイズ決定手段731によりカーソルサイズを固定する。また、座標算出部72は、カーソル位置の座標を固定する。
【0058】
ステップS14において、カーソル表示部73は、カーソルサイズ決定手段731により、ポインティング操作量変更手段721が減少させたポインティング操作入力量に基づいて、表示画面8に表示するカーソルのサイズを変更する。そして、ステップS15に進む。
【0059】
ステップS15において、座標算出部72は、カーソル座標算出手段722により、ポインティング操作量変更手段721が減少させたポインティング操作量に基づいて、水平座標軸Xおよび垂直座標軸Yで規定される座標点を算出する。そして、ステップS16に進む。
【0060】
ステップS16において、カーソル表示部73は、表示画面8において、ステップS15によりカーソル座標算出手段722が算出した水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される位置に、ステップS16によりカーソルサイズ決定手段731が変更したサイズのカーソルを表示する。
【0061】
ここで、圧力値1取得手段714により取得される圧力値の上下限値を3分割し、分割した各単位圧力値毎に増加させたときのステップS11〜ステップS16に従った処理による表示画面8の変化をそれぞれ図7(A)、図7(B)、及び、図7(C)に示す。
【0062】
図7(A)、図7(B)、及び、図7(C)に示すように、入力処理装置7では、圧力値1取得手段714が取得した圧力値の増加に伴って、カーソル位置のカーソル可動領域24を制限して、マウスクリック時にカーソルを静止することができる。ここで、上述したように、ポインティング装置1のボタン操作部3aでは圧力センサ32に押圧力が加えられ続けるとスイッチ31も、この動作に連動して状態の遷移を検知するので、入力処理装置7は、カーソル可動領域24を制限しながらスイッチ31の操作に応じたマウスクリックのアクションを発生させることができ、結果としてポインティング装置1を片手把持したときに生じる手ブレによるクリックミスを抑止することができる。
【0063】
ズーミング処理部74は、ズーム率算出手段741と、拡大領域算出手段742と、拡大画面表示手段743とにより構成される。
【0064】
ズーム率算出手段741は、圧力値2取得手段715が取得した圧力値に基づいて、表示画面8のズーム率を算出する。ズーム率算出手段741は、圧力値が0の場合のズーム率を1とし、圧力値の増加に伴ってズーム率を増加させることが好ましい。
【0065】
拡大領域算出手段742は、ズーム率算出手段741が算出したズーム率、及び、カーソル座標算出手段722が算出した水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される位置に基づいて、表示画面8の表示画像における拡大領域を算出する。例えば、表示画面8が矩形表示を行う画面である場合、拡大領域算出手段742は、拡大領域としては矩形の各頂点座標を算出することが好ましい。
【0066】
拡大画面表示手段743は、拡大領域算出手段742が算出した拡大領域を表示画面8の表示領域全体に表示する。
【0067】
マウスクリック手段75は、スイッチ31により押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、カーソル座標算出手段722により算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させる。具体的に、マウスクリック手段75は、スイッチ1状態取得手段711が取得したスイッチ状態がOFF状態からON状態に遷移した場合に、カーソル座標算出手段722が算出した水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される位置においてマウスクリックONのアクションを発生させ、スイッチ状態がOFF状態の場合に、水平座標軸X、垂直座標軸Yで規定される位置においてマウスクリックOFFのアクションを発生させる。
【0068】
すなわち、図8のフローチャートに示すように、マウスクリック手段75は、現在座標でマウスクリックOFFのアクションをスイッチ1状態取得手段711が取得したスイッチ状態がON状態になるまで発生し続ける(ステップS21、S22)。スイッチ1状態取得手段711が取得したスイッチ状態がON状態になると、マウスクリック手段75は、現在座標でマウスクリックONのアクションを発生させて(ステップS23)、その後ステップS21に戻る。
【0069】
ここで、ポインティング装置1のボタン操作部3が、スイッチ31により押圧動作による状態の遷移が検知されるまでの間、圧力センサ32によりユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知するので、マウスクリック手段75は、上述したようにカーソル位置が固定された状態で、マウスクリックONのアクションを行うことができる。このようにして、入力処理システム100では、カーソル移動量調整操作、及び、マウスクリック操作がボタン1つで完結するため、ユーザに理解し易い操作体系を実現することができる。
【0070】
また、マウスクリック手段75は、スイッチ31により状態の遷移が検知された後、すなわちOFF状態からON状態に遷移した後に、圧力値1取得手段714により更に押圧力の増加が取得された場合には、この取得結果を利用して、マウスクリックONのアクションで選択したアイコンをドラッグでき、移動後のカーソル位置でドロップできるようなアクションに遷移するようにしてもよい。
【0071】
ズーミング固定手段76は、スイッチ2状態取得手段712が取得したスイッチ状態がOFF状態からON状態へ遷移した場合に表示画面8の表示を固定し、スイッチ状態がON状態からOFF状態へ遷移した場合にこの表示の固定を解除する。ここで、ズーミング固定手段76は、表示の固定を行っているとき、ズーミング処理部74に対して圧力値2取得手段715が取得した圧力値が減少しても、固定時のズーム率を最低倍率として保持する。
【0072】
ここで、入力処理装置7において、上述したズーミング処理部74、及び、ズーミング固定手段76によって実現されるズーミング処理の具体的な制御について図9を参照して説明する。
【0073】
ステップS31において、ズーミング処理部74は、ズーム率算出手段741により、圧力値2取得手段715が取得した圧力値に基づいて、表示画面8のズーム率を算出して設定する。そして、ステップS32に進む。
【0074】
ステップS32において、ズーミング処理部74は、拡大領域算出手段742により、カーソル座標算出手段722が算出した水平座標軸X、垂直座標軸Yにより規定される位置を定点とし、ズーム率算出手段741が算出したズーム率に基づいて、表示画面8の表示画像における拡大領域を算出する。そして、ステップS33に進む。
【0075】
ステップS33において、ズーミング処理部74は、拡大画面表示手段743により、拡大領域算出手段742が算出した拡大領域を表示画面8の表示領域全体に表示する。
【0076】
このようなズーミング処理部74の処理に対応して、座標算出部72は、ポインティング操作の微小な入力を排除するフィルタリング処理、又は、所定以下のポインティング操作量を無効にするリミッタ処理を施すようにし、特にこれらの処理の強度をズーム率の大きさに応じて強くすることが好ましい。このようにすることで、拡大表示をしたときに、ポインティング操作部2による操作に応じてカーソル位置が激しく移動するのを抑制して、画面の見づらさや手ブレによるクリックミスを防止することができる。そして、ステップS34に進む。
【0077】
ステップS34において、ズーミング固定手段76は、スイッチ2状態取得手段712が取得したスイッチ状態に基づき、スイッチが押下されてOFF状態からON状態へ遷移したか否かを判断する。ここで、スイッチが押下されたときステップS35に進み、スイッチが押下されないときステップS31に戻る。
【0078】
ステップS35において、ズーミング固定手段76は、表示画面8の表示を固定する。ここで、ステップS34で判断対象となる押下動作は解除され、スイッチ2状態取得手段712によりスイッチがOFF状態が取得されているものとする。そして、ステップS36に進む。
【0079】
ステップS36において、ズーミング固定手段76は、スイッチ2状態取得手段712が取得したスイッチ状態に基づき、スイッチが押下されてOFF状態からON状態へ遷移したか否かを判断する。ここで、スイッチが押下されたときステップS37に進み、スイッチが押下されないときステップS35に戻る。
【0080】
ステップS37において、ズーミング固定手段76は、ステップS35による拡大領域の固定を解除する。そして、ステップS31に戻る。
【0081】
ここで、圧力値2取得手段715により取得される圧力値の上下限値を3分割し、分割した各単位圧力値毎に増加させたときのステップS31〜ステップS37に従った処理による表示画面8の変化をそれぞれ図10(A)、図10(B)、及び、図10(C)に示す。
【0082】
図10(A)、図10(B)、及び、図10(C)に示すように、入力処理装置7では、圧力値2取得手段715が取得した圧力値の増加に伴って、ズーミング定点25を基準点とした拡大領域26のズーミングを実現するため、リモートコントローラの操作環境における視認性を向上することができる。このようにして、入力処理装置7は、ポインティング装置1のボタン操作部3bの圧力センサ32の押圧操作に応じた即応的なズーミング処理を行うことができるので、例えば、Webブラウジングにおいてはページの全体俯瞰と部分閲覧との交互切替をより円滑に行う操作環境、及び、プレゼンテーション時に観衆の注意を促す機能を実現することができる。特に、スイッチ2状態取得手段712が、図4に示した構成からなるボタン操作部3のスイッチ31で検知される状態を取得する場合には、このボタン操作部3により圧力センサ32に任意の圧力値を加えた状態で、ユーザの押圧動作によりスイッチ31で検知される状態をOFF状態からON状態に遷移させることができるので、入力処理装置7は、ズーミング処理部74により任意のズーム率の状態で、ズーミング固定手段76により固定することができる。
【0083】
また、ポインティング装置1において、ボタン操作部3a、3bを一つの指で押圧可能な位置に隣接して配置することで、入力処理装置7では、上述したステップS11〜S16によるカーソル位置の位置を制御しながら、ステップS31〜S37によるズーミング処理を行うことができ、これによりユーザは拡大画面により所望とするカーソル位置及びクリック位置を確認しつつ、手ブレによるクリックミスを抑止する操作環境を提供することができる。
【0084】
なお、本発明は、以上の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0085】
100 入力処理システム、1 ポインティング装置、2 ポインティング操作部、24 カーソル可動領域、25 ズーミング定点、26 拡大領域、3、3a、3b ボタン操作部、31 スイッチ、32 圧力センサ、33 キートップ、34 押圧面、35 キートップ、36 押圧面、37 キートップ、38 押圧面、4 マイクロコンピュータ、5 メモリ、6 通信部、7 入力処理部、71 入力取得部、711 スイッチ1状態取得手段、712 スイッチ2状態取得手段、713 ポインティング操作量取得手段、714 圧力値1取得手段、715 圧力値2取得手段、72 座標算出部、721 ポインティング操作量変更手段、722 カーソル座標算出手段、73 カーソル表示部、731 カーソルサイズ決定手段、732 カーソル表示手段、74 ズーミング処理部、741 ズーム率算出手段、742 拡大領域算出手段、743 拡大画面表示手段、75 マウスクリック手段、76 ズーミング固定手段、8 表示画面、8a ディスプレイ、9 カーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、
ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、
上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチと、
上記ポインティング操作部、上記圧力センサ、及び、上記スイッチの操作情報を出力する出力部とを備え、
上記出力部は、上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサが検知する押圧力を示す情報を、上記ポインティング操作部により検知された操作入力を示す情報と対応付けて出力することを特徴とするポインティング装置。
【請求項2】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、
ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、
上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って、上記ポインティング操作部による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させるポインティング操作量変更部と、
上記ポインティング操作量変更部により減少されたカーソル位置の移動量に基づいて、カーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出部と、
上記ポインティング操作量変更部によるカーソル位置の移動量の減少に伴って上記表示画面上のカーソルサイズを縮小するカーソルサイズ決定部と、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記カーソル座標算出部により算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させるアクション発生部とを備える入力処理装置。
【請求項3】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って、上記ポインティング操作部による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させるポインティング操作量変更ステップと、
上記ポインティング操作量変更ステップにより減少したカーソル位置の移動量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、
上記ポインティング操作量変更ステップによるカーソル位置の移動量の減少に伴って上記表示画面上のカーソルサイズを縮小するカーソルサイズ決定ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させるアクション発生ステップとを有する入力処理方法。
【請求項4】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って、上記ポインティング操作部による単位操作入力量当たりのカーソル位置の移動量を減少させるポインティング操作量変更ステップと、
上記ポインティング操作量変更ステップにより減少したカーソル位置の移動量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、
上記ポインティング操作量変更ステップによるカーソル位置の移動量の減少に伴って上記表示画面上のカーソルサイズを縮小するカーソルサイズ決定ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標で示されるカーソル位置に対応するアクションを発生させるアクション発生ステップとを有する入力処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項5】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、
ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、
上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチと、
上記ポインティング操作部による操作入力量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出部と、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って値が大きくなるような上記表示画面のズーム率を算出するズーム率算出部と、
上記カーソル座標算出部により算出された座標と、上記ズーム率算出部により算出されたズーム率とに基づいて、上記表示画面の拡大領域を算出する拡大領域算出部と、
上記拡大領域算出部により算出された拡大領域を表示画面に拡大表示する拡大画面表示部と、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記表示画面のズーム率を固定するように、上記拡大画面表示部を制御するズーム率固定部とを備える入力処理装置。
【請求項6】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、
上記ポインティング操作部による操作入力量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って値が大きくなるような上記表示画面のズーム率を算出するズーム率算出ステップと、
上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標と、上記ズーム率算出ステップにより算出されたズーム率とに基づいて、上記表示画面の拡大領域を算出する拡大領域算出ステップと、
上記拡大領域算出ステップにより算出された拡大領域を表示画面に拡大表示する拡大画面表示ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記表示画面のズーム率を固定した拡大表示をするズーム率固定ステップとを有する入力処理方法。
【請求項7】
表示画面上のカーソル位置情報の操作入力を検知するポインティング操作部と、ユーザによる押圧量に応じた連続的な押圧力の変化を検知する圧力センサと、上記圧力センサと同一の押圧方向に押圧されるように配置され、ON状態とOFF状態との2状態を検知するスイッチとを備えるポインティング装置の操作入力情報を取得する入力取得ステップと、
上記ポインティング操作部による操作入力量に基づいてカーソル位置の座標を算出するカーソル座標算出ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されるまで、上記圧力センサにより検知される押圧力の増加に伴って値が大きくなるような上記表示画面のズーム率を算出するズーム率算出ステップと、
上記カーソル座標算出ステップにより算出された座標と、上記ズーム率算出ステップにより算出されたズーム率とに基づいて、上記表示画面の拡大領域を算出する拡大領域算出ステップと、
上記拡大領域算出ステップにより算出された拡大領域を表示画面に拡大表示する拡大画面表示ステップと、
上記スイッチにより押圧動作による状態の遷移が検知されたとき、上記表示画面のズーム率を固定した拡大表示をするズーム率固定ステップとを有する入力処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−107738(P2011−107738A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258763(P2009−258763)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(504133110)国立大学法人電気通信大学 (383)
【Fターム(参考)】