説明

ポイント管理システム

【課題】複数の事業者から消費者へ付与されるポイントを統一的に管理するポイント管理システムを提供する。
【解決手段】ICチップ40を有する携帯電話30に対し、ICチップ40との間で通信可能に各店舗に設けられた非接触型端末装置20と、ポイント管理サーバ10とを具備し、携帯電話30は、識別子を予めICチップ40に記憶し、非接触型端末装置20は、ICチップ40から取得した識別子と、携帯電話30を所持する会員に与えるポイント更新情報とをポイント管理サーバ10に送信し、ポイント管理サーバ10は、会員へ与えられたポイント情報、及び携帯電話30の識別子を含んで予め設定された会員情報から、該当会員情報を取得し、ポイント更新情報に基づいて該当会員情報のポイント情報を更新して、各店舗で生じたポイント情報を当該会員のポイントとして管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポイント管理システムに関し、特に、複数の店舗に亘って共通のポイントサービスを実施する場合に適用して有用なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の販売や役務の提供を行う事業者は、消費者が商品等に支払った金額に応じて独自のポイントを発行し、このポイントに応じて商品を贈与したり、料金を割引いたり、いわゆるポイントサービスを行っている。このポイントサービスを実施することで、事業者は同業他社との差別化を図ることができると共に、消費者の購買意欲を高めて売上高の向上を期待できる。
【0003】
このようなポイントサービスには、例えば、消費者に磁気カードを交付し、この磁気カードにポイント数を記録し、ポイント数に応じて会員にサービスを受けうるようにしたポイントサービスシステムがある(特許文献1参照)。
【0004】
一方、かかるポイントサービスの有用性が認識されるにつれて、複数の事業者がそれぞれ独自にポイントサービスを実施した結果、消費者は事業者毎に複数の磁気カード等を所持することとなり、ポイントサービスの利用上これらの磁気カードを使い分ける手間や、事業者毎にポイントサービスを受けるための初期登録手続き等は煩わしいものとなっている。このため、複数の事業者から消費者に付与されるポイントを消費者の所持する携帯端末に格納するポイントサービスシステムがある(特許文献2参照)。かかるシステムにより、消費者は事業者毎に異なる磁気カード等を複数所持する必要がなくなり、ポイントサービスを円滑に利用することができる。
【0005】
しかしながら、ポイントを管理する媒体は携帯端末1台となるものの、複数の事業者から別々のポイントを付与されることは変わらないため、各事業者毎に必要となる初期登録手続きは依然として必要であること、及び消費者が獲得するポイントは事業者毎に分散する結果、一事業者あたりのポイントは消費者のトータルの使用金額に比して増えないこと等の理由から、消費者は円滑に、且つ十分にポイントサービスの恩恵を受けることができるとはいえない。更に、携帯端末には各事業者からのポイントが記憶されているため、携帯端末を紛失した場合には全てのポイントも消失するというリスクがある。
【0006】
【特許文献1】特開平6−251034号公報
【特許文献2】特開2002−366821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑み、複数の事業者から消費者へ付与されるポイントを統一的に管理するポイント管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
複数の店舗において会員が使用した金額に応じたポイントを与え、ポイント残高により各種サービスを行うポイント管理システムであって、
会員により所持されて読み書き可能なICチップを有する情報記憶手段に対し、ICチップとの間で非接触状態で通信可能に各店舗に設けられた非接触型端末装置と、
前記非接触型端末装置と通信可能に設けられたポイント管理サーバとを具備し、
前記情報記憶手段は、情報記憶手段を一意に識別する識別子を予めICチップに記憶し、
前記非接触型端末装置は、前記情報記憶手段のICチップから取得した前記識別子と、当該情報記憶手段を所持する会員に与えるポイントの増減値であるポイント更新情報とを前記ポイント管理サーバに送信し、
前記ポイント管理サーバは、会員へ与えられたポイント情報、及び会員の所持する情報記憶手段の識別子を含んで予め設定された会員情報から、受信した識別子に合致するものを該当会員情報として取得し、前記非接触型端末装置より受信した前記ポイント更新情報に基づいて該当会員情報のポイント情報を更新して、複数の店舗で生じたポイント情報を当該会員のポイントとして管理することを特徴とするポイント管理システムにある。
【0009】
かかる第1の態様では、各店舗からのポイントを、情報記憶手段の識別子と共にポイント管理サーバにて集中的に管理する。このとき、各店舗からのポイントは会員に対して累積的に蓄積されるため、複数の異なる店舗で生じたポイントであっても、共通したポイントとして会員に付与される。この共通したポイントに対してのサービスを、例えばシステム提供者が各店舗を代表して行うことにより、各店舗はポイントに対するサービスを実施するための負担から解放される。更に会員にとってポイント管理システムは、ポイントが溜まりやすく、会員の購買意欲を刺激するものとなり、各店舗にとっては売り上げの向上を期待することができる。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載するポイント管理システムにおいて、
前記非接触型端末装置は、前記情報記憶手段のICチップから取得した前記識別子、及び当該識別子に対応する会員情報をポイント管理サーバから当該非接触型端末装置へ送信させる情報である会員情報取得要求を前記ポイント管理サーバに送信し、
前記ポイント管理サーバは、前記会員情報取得要求を受信した際に、受信した前記識別子に合致するものを前記会員情報から取得して前記非接触型端末装置へ送信することを特徴とするポイント管理システムにある。
【0011】
かかる第2の態様では、ポイント管理サーバで集中的に会員情報を管理することにより、同一人物に関して各店舗のそれぞれで会員情報を管理することが不要となり、この結果、各店舗にとっては、ポイント管理サーバに相当する機能を有する装置を導入するコストが不要になる。また新たに会員になろうとする消費者にとっては各店舗でそれぞれについて重複した会員登録手続きが不要となる。これらのことから、本発明に係るポイント管理システムを多数の店舗へ普及させやすいという効果を奏する。
【0012】
本発明の第3の態様は、第1乃至2の何れかの態様に記載するポイント管理システムにおいて、
前記情報記憶手段は、前記ポイント管理サーバとの間でデータの授受を行う通信手段を備え、
前記ポイント管理サーバは、前記各店舗で会員が購入したことがあるか否かを表す購入履歴情報より店舗で購入したことがある会員を対象会員として取得し、当該店舗に対応して予め設定された店舗情報を前記対象会員が所持する情報記憶手段に前記通信手段を介して提供することを特徴とするポイント管理システムにある。
【0013】
かかる第3の態様では、或る店舗において商品等を購入した会員の所持する情報記憶手段には、当該店舗からの店舗情報が提供される。このように過去に商品等を購入した会員に限定して商品情報などを提供することから、会員はいわゆるリピーターとして当該店舗を利用することが期待できるため、かかる店舗にとって、本発明に係るポイント管理システムは、継続的に当該店舗を利用する優良な会員を獲得するための有用な宣伝手段となる。
【0014】
本発明の第4の態様は、第1乃至3の何れかの態様に記載するポイント管理システムにおいて、
前記情報記憶手段は、前記ポイント管理サーバとの間でデータの授受を行う通信手段を備え、
前記ポイント管理サーバは、前記会員情報より受信した前記識別子に合致する会員情報のポイント情報を前記通信手段を介して前記情報記憶手段に提供するポイント情報照会手段を備えることを特徴とするポイント管理システムにある。
【0015】
かかる第4の態様では、情報記憶手段は直接にポイント管理サーバと通信してポイント情報を取得することができる。この結果、情報記憶手段を所持する会員は、非接触型端末装置のある店舗に出向くことなく自らのポイントを確認することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、異なる店舗において独立に付与されたポイントであっても、消費者には累積的にポイントが加算されてポイントが溜まりやすいため、消費者の購買意欲が刺激される一方、各店舗は売り上げの向上を期待することができる。また、ポイントをポイント管理サーバで集中的に管理することにより、各店舗においてはサーバやデータベースなどの装置を導入する必要がなくなるため、導入費用を低減することができる。更にポイントがポイント管理サーバで集中管理される結果、会員の所持する情報記憶手段を紛失した場合でも、ポイントは紛失されないため、会員は安心してこのポイント管理システムを利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
【0018】
<実施形態1>
実施形態1では、消費者が各店舗で商品等を購入した結果生じるポイントを、各店舗に設けられた非接触型端末装置と、消費者が所持する情報記憶手段とを用いて、統一的に管理するポイント管理システムを実現する。これにより、消費者に対して異なる店舗において独立に付与されたポイントであっても、消費者に累積的にポイントが加算されるため、多くのポイントを必要とするポイントサービスを受けやすくなるメリットが生じる。またこのようなメリットにより消費者の購買意欲が刺激される結果、各店舗は売り上げの向上を期待することができる。
【0019】
なお、複数の店舗は、資本関係を有するか否か等に限定されないが、ここでは、各々独立した複数の店舗、すなわち同一事業者の有する複数の店舗ではなく、例えば商店街の各店舗を想定する。以下、実施形態1に係るポイント管理システムを運用する事業者をシステム提供者と、情報記憶手段を所持してポイントサービスを受ける消費者を会員と称すると共に、複数の店舗として二つの店舗を想定し、これらを店舗A,店舗Bと称する。
【0020】
図1は、実施形態1に係るポイント管理システムの構成の概略図である。図2は、実施形態1に係るポイント管理システムの構成の機能ブロック図である。
【0021】
図1乃至2に示すように、ポイント管理システム1は、ICチップ40が埋め込まれた情報記憶手段である携帯電話30、及びICカード31と、各店舗A,Bに配設されてICチップ40との間で通信可能な非接触型端末装置20と、システム提供者側に設けられてインターネット2を介して非接触型端末装置20との間で通信可能なポイント管理サーバ10とを備えている。
【0022】
情報記憶手段である携帯電話30、及びICカード31は、識別子を記憶するICチップ40を有している。ここで、識別子とは、ICチップ40が埋め込まれた情報記憶手段を一意に識別するコードである。後述する会員登録処理により、会員の所持する情報記憶手段と、識別子とが関連付けられるため、識別子を特定することにより、その情報記憶手段を特定することのみならず、それを所持する会員をも特定することができる。
【0023】
ICチップ40は、後述する非接触型端末装置20から発信された電波を受信して駆動され、識別子を非接触型端末装置20に送信するよう構成されている。また、ICチップ40は、電池やバッテリーなどの電源を必要としないことから、カードや携帯端末などの機器の構造が簡素になり、電池切れで使用できなくなるという問題も生じないため、会員にとって使い勝手のよい情報記憶手段を提供することができる。
【0024】
携帯電話30には、ICチップ40が埋め込まれている。ICチップ40には、会員登録処理において識別子が格納される。また携帯電話30には、ポイント管理サーバ10と情報の授受をするための通信手段33が設けられている。更に実施形態1では、出力手段35と、入力手段34とを備えている。この出力手段35は、例えばポイント管理サーバからの各種情報を表示する液晶ディスプレイなどである。入力手段34は、例えば、文字や数値を入力したり、出力手段35に表示されたメニューなどを選択するボタンである。
【0025】
また、ICカード31にも、同様にICチップ40が埋め込まれており、ICチップ40には識別子が格納される。
【0026】
上述したように、情報記憶手段としては、携帯電話30、及びICカード31を好適に用いることができる。両者は、ポイントを加算する等の処理については特に差異はないが、後述するように、携帯電話30はICカード31と比べて、ポイント管理サーバ10からポイント情報を照会したり、店舗情報を閲覧できることが特徴である。
【0027】
非接触型端末装置20は、ICチップ40に情報を書き込み、又はICチップ40の情報を読取る読取りユニット22と端末本体ユニット21との組み合わせにより構成されており、読取りユニット22は、端末本体ユニット21から離間可能になっている。なお、読取りユニット22、及び端末本体ユニット21は、各々に含まれる機能を一体として形成した装置であってもよい。
【0028】
読取りユニット22は、読取り部22aから電波を送信し、これに対応してICチップ40から送信された識別子を受信して端末本体ユニット21へ送信する。また、読取りユニット22は、読取り部22aに携帯電話30、又はICカード31が翳された際には、端末本体ユニット21からの情報を携帯電話30等に書き込むことも可能に構成されている。
【0029】
端末本体ユニット21は、いわゆるPOS端末の一般的な機能を有する端末であってもよい。このような端末である場合は、バーコードの読取機能を備えていてもよい。また、かかる端末は会員の購入した金額を入力するためのボタン等の入力手段24と、商品名や購入金額等、又はポイント管理サーバ10から取得した各種情報を表示する出力手段25と、会員へポイントを加算する等の処理を行う際にポイント管理サーバ10との間で必要な情報を授受する通信手段23とを備えている。
【0030】
なお、端末本体ユニット21は、上記端末に限定されず、例えば会員の自宅などに設置されるパーソナルコンピュータでもよい。この場合、パーソナルコンピュータと読取りユニット22からなる非接触型端末装置は、ポイント加算処理を行えないが、後述するポイント情報を照会したり、店舗情報を受信できる。
【0031】
また、通信手段23によりポイント管理サーバ10に送信される情報には、読取った識別子の他に、少なくともポイント更新情報を含む。ここで、ポイント更新情報とは、会員が商品等を購入した金額に応じて店舗が与える情報であって、当該ポイントを付与する店舗を一意に識別する店舗識別子と、ポイントの増減を表す数値(ポイント増減値)から構成される。このポイント増減値は、バーコードなどの入力手段24により取得した商品等の購入金額に、端末本体ユニット21に予め設定された購入金額あたりのポイント数(ポイントレート)を乗じて算出してもよいし、単に入力手段24を介して直接に与えられるものでもよい。このポイント増減値は正負の符号付であり、正の場合はポイントを加算することを意味し、負の場合は、ポイントを減算することを意味している。負のポイント増減値は、例えば誤入力により過剰なポイントを与えた後に、訂正するためにポイントを減じるために用いたり、店舗が会員のポイントに応じてポイントサービスを行った際に、当該ポイント分を減算するために用いる。
【0032】
なお、上述のポイントレートは、ポイント管理サーバ10に設定されてもよい。この場合、非接触型端末装置20が送信するポイント更新情報に含まれるポイント増減値は、単に会員の購入金額となる。この結果、会員に加算、又は減算するポイント数は、ポイント管理サーバ10側で計算されることになる。
【0033】
ポイント管理サーバ10は、一般的なコンピュータが備える機能を有する情報通信機器であって、会員情報、店舗情報、及び購入履歴情報を格納するデータベース11と、会員のポイント管理を行うポイント管理手段12と、各店舗A,Bに対して会員情報を提示する会員情報照会手段13と、会員に対してポイント数を提示するポイント情報照会手段14と、店舗が予め用意した店舗情報を会員へ提供する店舗情報提供手段15とを備えている。
【0034】
データベース11には、会員情報、店舗情報、及び購入履歴情報が格納されている。ここで会員情報とは、会員へ与えられたポイント情報、及び会員の所持する情報記憶手段の識別子を含む情報をいう。またポイント情報とは、各店舗A,Bから会員に与えられたポイントの合計値をいう。更に、実施形態1においては、会員情報は氏名、メールアドレス等の個人情報を含み構成されている。
【0035】
ポイント情報、及び個人情報に識別子が関連付けられて会員情報が構成されていることにより、識別子を特定することで、これに対応する情報記憶手段を所持する会員に付与されたポイント情報や個人情報を特定することができる。
【0036】
一方、店舗情報とは、各店舗A,B毎に予め設定された店舗の宣伝事項を表す情報であって、過去に或る店舗で商品等を購入したことがある会員(対象会員)に対して提供される。より具体的には、会員の携帯電話30で表示することが可能な形式で各店舗A,Bの宣伝事項などを含む情報を作成しておく。例えば、携帯電話30がi−mode(登録商標)に対応した機種であるならば、i−mode(登録商標)専用に定義されたHTML形式で店舗情報を作成する。
【0037】
また、対象会員の特定は、会員毎に購入履歴情報を管理することにより実現する。ここで購入履歴情報とは、会員が各店舗A,Bで過去に商品等を購入したことがあるか否かを表すフラグから構成される。この購入履歴情報は、非接触型端末装置20から識別子、及びポイント更新情報を取得する際に、このポイント更新情報に含まれる店舗識別子により特定される店舗で購入したことを表すフラグを立て、これを識別子に関連付けることにより作成される。表1にこの購入履歴情報を例示する。
【0038】
【表1】

【0039】
表1の識別子が「1000」である行の購入履歴情報は、店舗識別子により特定される店舗Aのフラグは「1」であることから過去に購入したことがあり、一方、店舗Bのフラグは「0」であることから過去に購入したことがない、ということを表している。先に述べたように、識別子が特定されることにより、これに対応する情報記憶手段を所持する会員が特定されるため、上述の購入履歴情報は、「会員」がどの店舗で購入したことがあるか否をも表すことになる。
【0040】
なお、店舗が望む場合、当該店舗において商品等を購入したことがない会員に対しても、店舗情報を提供してもよい。この場合、特に購入履歴情報は参照せず、会員情報から全ての会員を抽出し、又は選択的に会員を抽出して、これらの会員に店舗情報の提供を行う。
【0041】
ポイント管理手段12は、データベース11に格納された会員情報から、非接触型端末装置20より受信した識別子に合致するものを該当会員情報として取得すると共に、非接触型端末装置20から受信したポイント更新情報に基づいて該当会員情報のポイント情報を更新する。すなわち、各店舗A,Bで商品等を購入することにより会員に与えられたポイントは既に所持しているポイントと合計され、会員情報としてポイント管理手段12によりデータベース11に格納される。これにより、各店舗A,Bで生じたポイントが異なる店舗で生じたものであるにも関わらず、一人の会員に累積的にポイントを与えることが可能になる。また、ポイント管理サーバ10で会員のポイントを集中的に管理することにより、携帯電話30やICカード31にポイント情報を記録する必要がなくなる。これにより、例えば携帯電話30等を紛失した場合でも、会員本人であることを確認できれば、紛失以前に所持していたポイント情報を再び当該会員に与えることができるため、紛失時のリスクが少ないポイント管理システムを提供することが可能となる。
【0042】
以上に述べたように、各店舗A,B側の非接触型端末装置20が、商品等の購入金額からポイントを計算し、このポイントをポイント更新情報としてポイント管理サーバ10へ送信する。しかし、非接触型端末装置20は、ポイントではなく購入金額そのものをポイント更新情報としてポイント管理サーバ10へ送信するよう構成してもよい。
【0043】
この場合、店舗毎にポイントレートをデータベース11に予め設定し、ポイント更新情報として送信された購入金額に店舗に対応したポイントレートを乗じてポイントを算出し、このポイントに基づいて会員情報に含まれるポイント情報を更新する。
【0044】
会員情報照会手段13は、非接触型端末装置20から識別子、及び会員情報取得要求を受信した際に、データベース11に格納された会員情報から当該識別子に合致するものを取得して、非接触型端末装置20へ送信する。ここで会員情報取得要求とは、非接触型端末装置20からポイント管理サーバ10へ送信される情報であって、この要求と共に送信する識別子に対応する会員情報を非接触型端末装置20へ送信させる情報である。
【0045】
これにより、非接触型端末装置20を有する店舗は、読取りユニット22に翳した携帯電話30、又はICカード31の所有者に関する会員情報を閲覧することができる。会員情報は、ポイント管理サーバ10によって集中的に管理されることにより、同一人物に関して各店舗A,Bのそれぞれで会員情報を管理することが不要となり、この結果、各店舗A,Bにとっては、データベース11やポイント管理手段12、会員情報照会手段13に相当する機能を有する装置などを導入するコストが不要になり、また新たに会員になろうとする消費者にとっては各店舗A,Bでそれぞれについて重複した会員登録手続きが不要となる。これらのことから、システム提供者は、実施形態1に係るポイント管理システム1を多数の店舗へ普及させやすいという効果を奏する。
【0046】
ポイント情報照会手段14は、携帯電話30から識別子、及びポイント情報取得要求を受信した際に、データベース11に格納された会員情報から当該識別子に合致するものを取得し、この会員情報に含まれるポイント情報を携帯電話30へ送信する。ここでポイント情報取得要求とは、携帯電話30からポイント管理サーバ10へ送信される情報であって、この要求と共に送信する識別子に対応する会員情報に含まれるポイント情報を携帯電話30へ送信させる情報である。
【0047】
このように、携帯電話30は直接にポイント管理サーバ10と通信してポイント情報を取得することができる。この結果、携帯電話30を所持する会員は、非接触型端末装置20のある各店舗A,Bに出向くことなく自らのポイントを確認することができる。
【0048】
なお、ポイント情報照会手段14が携帯電話30へポイント情報を送信するタイミングは、携帯電話30からポイント情報取得要求を受信した場合に限定されない。例えば、一定期間毎にデータベース11から会員情報を取得し、この会員情報に含まれる個人情報のメールアドレスに対してポイント情報を含む電子メールを送信するようにしてもよい。これにより、例えばポイントに有効期間を設けた場合に、当該ポイントが期限切れとならないよう会員に注意を促すことができる。
【0049】
また、ICカード31については、直接ポイント管理サーバ10と通信してポイント情報を取得する通信手段を有していないが、非接触型端末装置20が代行してポイント情報を取得するように構成してもよい。すなわち、非接触型端末装置20にICカード31を翳した際に、このICカード31の識別子を読取ると共に、当該識別子とポイント情報取得要求をポイント管理サーバ10に送信するよう構成する。このポイント情報取得要求に応じてポイント管理サーバ10から返されたポイント情報を出力手段25に表示することで、ICカード31を所持する会員は自らのポイントを確認することができる。
【0050】
店舗情報提供手段15は、購入履歴情報から、過去に店舗で商品等を購入したことがある会員の所持する携帯電話30の識別子を取得することで当該識別子を有する携帯電話30を特定し、当該店舗の店舗情報を特定された携帯電話30に提供する。具体的には、ポイント管理サーバ10には、携帯電話30からアクセス可能なウェブサーバとしての機能を設け、携帯電話30はポイント管理サーバ10のウェブサーバ機能にアクセスする際に、識別子を送信するよう構成する。店舗情報提供手段15は、ウェブサーバ機能を介して取得した識別子に基づいて携帯電話30に提供すべき店舗情報を検索し、これを送信する。携帯電話30はこの送信された店舗情報を出力手段35に表示する。
【0051】
これにより、或る店舗において商品等を購入した会員の所持する携帯電話30には、当該店舗からの店舗情報が提供される。このように過去に商品等を購入した会員に限定して商品情報などを提供することから、会員はいわゆるリピーターとして当該店舗を利用することが期待できるため、かかる店舗にとって、ポイント管理システム1は、継続的に当該店舗を利用する優良な会員を獲得するための有用な宣伝手段となる。
【0052】
ここで、上述した構成のポイント管理システム1において、最初に会員登録処理に関して説明をし、以降機能毎に各種処理手順について説明する。
【0053】
[会員登録処理]
ここで会員登録処理とは、実施形態1に係るポイント管理システム1を利用する会員資格を消費者に与える処理をいい、具体的には、消費者がICチップ40を含む携帯電話30を有している場合は、この携帯電話30のICチップ40に固有の識別子を設定する。消費者が携帯電話30を有していない場合は、ICカード31を貸与し、又は譲渡し、このICカード31に固有の識別子を設定する。さらに、データベース11上に、この識別子及び会員情報を設定することで、消費者を会員として登録する。
【0054】
図3は、実施形態1に係るポイント管理システムの会員登録処理についての処理手順を示す図である。図示するように、ポイント管理サーバ10において、携帯電話30、又はICカード31に設定する一意な識別子を作成し、非接触型端末装置20に送信する(S41)。非接触型端末装置20は、読取りユニット22を介して送信された識別子を携帯電話30、又はICカード31のICチップ40に書き込む(S42)。
【0055】
一方、非接触型端末装置20においては消費者から取得した個人情報をポイント管理サーバ10に送信する(S43)。ポイント管理サーバ10は、送信された個人情報を先に作成した識別子に関連付けて会員情報とし、データベース11に格納する(S44)。なお、この会員情報に含まれるポイント情報は、原則として「0」とする。ただし、例えば販促キャンペーンなどを行っている場合等は、初期に与えられるポイント情報として「0」以外のポイントを設定してもよい。
【0056】
表2に、会員情報を例示する。
【0057】
【表2】

【0058】
表2の識別子が「1000」である行の会員情報は、識別子が「1000」である携帯電話30、又はICカード31を所持する者が、「0」ポイントを所持しており(ポイント無し)、且つ個人情報として氏名「A山 A夫」、メールアドレス「address1@example.com」を有していることを表している。
【0059】
なお、消費者がICチップ40を有する携帯電話30を有している場合は、非接触型端末装置20を介さずに、直接的にポイント管理サーバ10と通信して会員登録を行ってもよい。この場合、例えば個人情報の入力・送信機能と、ポイント管理サーバ10からの識別子の取得機能と、ICチップ40への識別子の書き込み機能とを有する登録プログラムを携帯電話30からダウンロード可能にポイント管理サーバ10に置く。消費者の操作により携帯電話30が当該登録プログラムをダウンロードし、このプログラムによりポイント管理サーバ10からの識別子の取得(S41の処理に相当)、識別子のICチップ40への書き込み(S42の処理に相当)、個人情報の入力・送信(S43の処理の相当)を順次実行することで、ポイント管理サーバ10との間で会員登録処理を行う。
【0060】
[ポイント管理機能]
ポイント管理機能は、会員が各店舗A,Bにおいて商品等を購入した際に、各店舗A,Bが携帯電話30、又はICカード31、及び非接触型端末装置20を介して会員にポイントを与える場合に利用される。
【0061】
図4は、実施形態1に係るポイント管理システムのポイント管理機能についての処理手順を示す図である。図示するように、非接触型端末装置20は、読取りユニット22を介して携帯電話30から識別子を読取る(S1)。また、会員により購入された商品などの購入金額を入力手段24を介して取得し、予め設定されたポイントレートを購入金額に乗じてポイントを算出する(S2)。次に、非接触型端末装置20は、読取った識別子、及び算出したポイントを通信手段23を介してポイント管理サーバ10に送信する(S3)。
【0062】
次に、ポイント管理サーバ10では、ポイント管理手段12が主体となって、データベース11にある会員情報からS3の処理で受信した識別子に合致する該当会員情報を取得し、受信したポイントに基づいて該当会員情報のポイント情報を更新する(S4)。この更新後、処理完了の旨の通知を非接触型端末装置20へ送信する(S5)。
【0063】
例えば、識別子「1000」の携帯電話30を有する会員に対して、店舗Aにおいて50ポイント、店舗Bにおいて100ポイント与えた場合、表2に示した会員情報は表3のように更新される(更新箇所には〈〉(山括弧)を付した)。
【0064】
【表3】

【0065】
このように、ポイント管理機能においては、複数の店舗で生じたポイントであっても一人の会員に累積的に与えられる。
【0066】
[会員情報照会機能]
会員情報照会機能は、各店舗A,Bの非接触型端末装置20で携帯電話30、又はICカード31を所持する会員についての会員情報を確認する場合に利用される。
【0067】
図5は、実施形態1に係るポイント管理システムの会員情報照会機能についての処理手順を示す図である。図示するように、非接触型端末装置20は、読取りユニット22を介して携帯電話30から識別子を読取る(S1)。次に、非接触型端末装置20は、読取った識別子、及び会員情報取得要求を通信手段23を介してポイント管理サーバ10に送信する(S11)。
【0068】
次に、ポイント管理サーバ10では、会員情報照会手段13が主体となって、データベース11にある会員情報からS11の処理で受信した識別子に合致する会員情報を取得し、これを非接触型端末装置20へ送信する(S12)。非接触型端末装置20は、受信した会員情報を出力手段25に表示する(S13)。
【0069】
例えば、ポイント管理サーバ10に、識別子「1000」の携帯電話30を有する会員に対する会員情報取得要求が送信された場合、表2の識別子「1000」の行にある個人情報やポイント情報が非接触型端末装置20に送信される。
【0070】
このように、会員情報照会機能においては、携帯電話30、又はICカード31を所持する会員に関する会員情報を確認することができる。
【0071】
[ポイント情報照会機能]
ポイント情報照会機能は、携帯電話30、又はICカード31を所持する会員が、自らのポイントを確認する場合に利用される。
【0072】
図6は、実施形態1に係るポイント管理システムのポイント情報照会機能についての処理手順を示す図である。図示するように、携帯電話30は、そのICチップ40に格納された識別子、及びポイント情報取得要求を、ポイント管理サーバ10に送信する(S21)。
【0073】
次に、ポイント管理サーバ10では、ポイント情報照会手段14が主体となって、データベース11にある会員情報からS21の処理で受信した識別子に合致する会員情報に含まれるポイント情報を取得し、携帯電話30へ送信する(S22)。携帯電話30は、受信したポイント情報を出力手段35に表示する(S23)。
【0074】
例えば、ポイント管理サーバ10に、識別子「1000」の携帯電話30からポイント情報取得要求が送信された場合、表3の識別子「1000」の行にあるポイント情報が携帯電話30に送信される。
【0075】
また、図示しないが、ICカード31の場合においても、非接触型端末装置20を介して同様にポイント情報を確認することができる。この場合、非接触型端末装置20が、読取りユニット22を介してICカード31の識別子を読取ると共に、この識別子、及びポイント情報取得要求をポイント管理サーバ10へ送信する。非接触型端末装置20は、ポイント管理サーバ10でS22の処理が行われた結果返信されるポイント情報を受信して、出力手段25に表示する。すなわち、非接触型端末装置20はICカード31に代理してポイント情報を照会する。
【0076】
このように、ポイント情報照会機能においては、携帯電話30、又はICカード31を所持する会員に関する会員情報を確認することができる。
【0077】
[店舗情報提供機能]
店舗情報提供機能は、或る店舗で過去に購入したことがある会員であって、且つ携帯電話30を所持する会員に対して、当該店舗からの店舗情報を提供する場合に利用される。
【0078】
図7は、実施形態1に係るポイント管理システムの店舗情報提供機能についての処理手順を示す図である。図示するように、携帯電話30は、そのICチップ40に格納された識別子を、ポイント管理サーバ10に送信する(S31)。
【0079】
次に、ポイント管理サーバ10では、店舗情報提供手段15が主体となって、データベース11にある購入履歴情報からS31の処理で受信した識別子に合致するものを取得して当該識別子について過去に購入したことがある店舗を取得する。次に取得した店舗に対応する店舗情報を取得して携帯電話30へ送信する(S32)。携帯電話30は、受信した店舗情報を出力手段35に表示する(S33)。
【0080】
例えば、表4に示す店舗情報がデータベース11に設定されているとする。
【0081】
【表4】

【0082】
また、表1に示した購入履歴情報を用いて表4に示した店舗情報を提供する場合は次のようになる。店舗情報提供手段15は、識別子「1000」の購入履歴情報より、過去に購入したことがある店舗として店舗Aを取得することができる。従って、店舗情報提供手段15は、識別子「1000」を有する携帯電話30に対しては、表4の店舗Aについての店舗情報を提供する。
【0083】
このように、店舗情報提供機能においては、携帯電話30を所持する会員に対して、過去に購入したことがある店舗からの店舗情報を提供することができる。
【0084】
以上に説明したように、実施形態1に係るポイント管理システム1においては、業種が異なる様々な店舗においてそれぞれ生じたポイントが、共通したポイントとして会員に付与される。この共通したポイントに対してのサービスを、例えばシステム提供者が各店舗A,Bを代表して行うことにより、各店舗A,Bはポイントに対するサービスを実施するための負担から解放されることになる。更に会員にとってポイント管理システム1は、ポイントが溜まりやすく、会員の購買意欲を刺激するものとなり、各店舗A,Bにとっては売り上げの向上を期待することができる。
【0085】
<他の実施形態>
実施形態1の非接触型端末装置20は、システム提供者から各店舗A,Bに対して有償で貸与するものであってもよい。この場合、ポイント管理システムは、各店舗A,Bからレンタル料を請求するにあたり、各店舗A,Bがポイントに応じて会員に商品等を還元したか否かを考慮してレンタル料を算出する課金手段を更に有してもよい。
【0086】
通常は、システム提供者がポイントに応じて会員に商品等を還元する。このとき、システム提供者は、ポイントを発生させた店舗からポイント数に応じて徴収する金銭をもって、会員に還元する商品等の原資とする。例えば、店舗Aが50ポイントを会員に与えた場合、システム提供者はこれに応じた金額50円を店舗Aから徴収して、50円分の商品等を当該会員に還元する。
【0087】
しかしながら、各店舗A,Bが独自にポイントに応じて会員に商品等を還元する場合には、かかる原資となる料金の徴収に問題が生じるため、上述の課金手段を設けることでこのような問題を解消する。
【0088】
具体的には、課金手段は、システム提供者ではなく店舗が会員に与えられたポイントに対する商品等の還元を行った場合に、当該店舗に対するレンタル料から当該店舗が会員に還元した商品等の金額分を差し引いた額を算出する。
【0089】
詳言すると、データベース11に店舗毎のレンタル料を格納すると共に、課金手段は、会員にポイントを還元したことにより消費したポイント数であるポイント消費情報を非接触型端末装置を介して取得し、このポイント消費情報に所定のポイントレートを乗じた額を前記レンタル料から差し引く。
【0090】
例えば、会員が店舗Aで商品等を購入した結果、100ポイントのポイントが会員に与えられたとする。次に店舗Bが、この会員に対して100ポイント分の商品を還元したとする(このポイントは各店舗A,Bに共通なものであるので、このようなことはあり得る)。この結果、本来ならば店舗Aが負担すべき100ポイント相当分の金額を店舗Bが負担するという不合理な問題が生じるので、店舗Bに請求するレンタル料からこの金額分を減額して、かかる負担を相殺する。
【0091】
また、実施形態1においては、各店舗A,Bのそれぞれで独立に発生したポイントを、累積的に会員に付与してポイント情報として管理を行ったが、このような管理に限定されない。すなわち、データベース11に格納される会員情報に含まれるポイント情報は、店舗毎のポイント情報として管理されてもよい。具体的には、データベース11のポイント情報を店舗識別子と対応付けて管理する。一方、ポイント管理手段12は、非接触型端末装置20からポイント更新情報に含まれる店舗識別子に基づいて、データベース11から更新すべき店舗のポイント情報を特定すると共に、特定されたポイント情報に対して、ポイント更新情報に含まれるポイント増減値を反映させて、当該ポイント情報を更新する。
【0092】
かかるポイントの管理は、システム提供者によりポイントに応じた商品等を会員に贈与するなどのポイントサービスを一元的に行うのではなく、店舗毎に独自にポイントサービスを行う場合に特に有用である。
【0093】
例えば、店舗Aでは、或る特定の期間中は、ポイントレートを2倍にして会員にポイントを与えたり、ポイントに対して還元される商品として、店舗A独自のオリジナル商品を会員に贈与するようなポイントサービスを実施する場合である。
【0094】
かかる場合には、会員のポイントは店舗毎に与えられる。従って、上述の店舗毎に独自に実施するようなポイントサービスのごとく、店舗Aがポイントを発生させ、又は消費させても、店舗Bに関するポイントに影響を与えることはない。
【0095】
勿論、このように店舗毎にポイント情報を管理する場合においても、実施形態1と同様に、各店舗A,Bには、データベース11やポイント管理手段12に相当する機能を有する装置が不要であり、また会員にとっても店舗毎に異なる複数の情報記憶手段を所持する必要もない。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、消費者に対して商品の販売、又は役務の提供を行う産業で広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】実施形態1に係るポイント管理システムの構成の概略図である。
【図2】実施形態1に係るポイント管理システムの構成の機能ブロック図である。
【図3】実施形態1に係るポイント管理システムの会員登録処理についての処理手順を示す図である。
【図4】実施形態1に係るポイント管理システムのポイント管理機能についての処理手順を示す図である。
【図5】実施形態1に係るポイント管理システムの会員情報照会機能についての処理手順を示す図である。
【図6】実施形態1に係るポイント管理システムのポイント情報照会機能についての処理手順を示す図である。
【図7】実施形態1に係るポイント管理システムの店舗情報提供機能についての処理手順を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
1 ポイント管理システム
2 インターネット
10 ポイント管理サーバ
11 データベース
12 ポイント管理手段
13 会員情報照会手段
14 ポイント残高照会手段
15 店舗情報提供手段
20 非接触型端末装置
21 端末本体ユニット
22 読取りユニット
22a 読取り部
23 通信手段
24 入力手段
25 出力手段
30 携帯電話
31 ICカード
33 通信手段
34 入力手段
35 出力手段
40 ICチップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗において会員が使用した金額に応じたポイントを与え、ポイント残高により各種サービスを行うポイント管理システムであって、
会員により所持されて読み書き可能なICチップを有する情報記憶手段に対し、ICチップとの間で非接触状態で通信可能に各店舗に設けられた非接触型端末装置と、
前記非接触型端末装置と通信可能に設けられたポイント管理サーバとを具備し、
前記情報記憶手段は、情報記憶手段を一意に識別する識別子を予めICチップに記憶し、
前記非接触型端末装置は、前記情報記憶手段のICチップから取得した前記識別子と、当該情報記憶手段を所持する会員に与えるポイントの増減値であるポイント更新情報とを前記ポイント管理サーバに送信し、
前記ポイント管理サーバは、会員へ与えられたポイント情報、及び会員の所持する情報記憶手段の識別子を含んで予め設定された会員情報から、受信した識別子に合致するものを該当会員情報として取得し、前記非接触型端末装置より受信した前記ポイント更新情報に基づいて該当会員情報のポイント情報を更新して、複数の店舗で生じたポイント情報を当該会員のポイントとして管理することを特徴とするポイント管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載するポイント管理システムにおいて、
前記非接触型端末装置は、前記情報記憶手段のICチップから取得した前記識別子、及び当該識別子に対応する会員情報をポイント管理サーバから当該非接触型端末装置へ送信させる情報である会員情報取得要求を前記ポイント管理サーバに送信し、
前記ポイント管理サーバは、前記会員情報取得要求を受信した際に、受信した前記識別子に合致するものを前記会員情報から取得して前記非接触型端末装置へ送信することを特徴とするポイント管理システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載するポイント管理システムにおいて、
前記情報記憶手段は、前記ポイント管理サーバとの間でデータの授受を行う通信手段を備え、
前記ポイント管理サーバは、前記各店舗で会員が購入したことがあるか否かを表す購入履歴情報より店舗で購入したことがある会員を対象会員として取得し、当該店舗に対応して予め設定された店舗情報を前記対象会員が所持する情報記憶手段に前記通信手段を介して提供することを特徴とするポイント管理システム。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れかに記載するポイント管理システムにおいて、
前記情報記憶手段は、前記ポイント管理サーバとの間でデータの授受を行う通信手段を備え、
前記ポイント管理サーバは、前記会員情報より受信した前記識別子に合致する会員情報のポイント情報を前記通信手段を介して前記情報記憶手段に提供するポイント情報照会手段を備えることを特徴とするポイント管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−299810(P2008−299810A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148427(P2007−148427)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】