説明

ポリウレタンフォームその製造方法及び成型方法

【課題】加熱しながらの加工性、寸法安定性に優れ、加工後の機械的強度を高くすることもできるポリウレタンフォームと、その製造方法及び熱成型方法を提供する。
【解決手段】ポリオール成分とイソシアネートとを含むポリウレタン原料を発泡させてなるポリウレタンフォームにおいて、該ポリウレタン原料がポリオレフィンを含むことを特徴とするポリウレタンフォーム。好ましくは、ポリオレフィンは微粒子状のポリエチレンである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタンフォームとその製造方法及びその熱成型方法に係り、詳しくは、熱成型に優れた、好ましくはメカニカルフロス発泡により製造されるポリウレタンフォームとその製造方法及び熱成型方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(I) 一般にウレタンフォーム類は本質的に熱硬化性樹脂であるため、そのままでは熱成形性を有していない、車両用シートパットなどのいわゆる型物は、成形型内に、反応液を注入することにより型内にて反応が完結され、結果的に形状を保った製品を得ている(製品そのものは熱硬化性樹脂である)。
【0003】
このような性質から、ウレタンフォーム類に賦形性を付与するための方策としては
(i) 配合そのものを設計して熱可塑性を持たせる方法(熱可塑性エラストマーなど)
これは樹脂そのものを熱可塑化させる方法
(ii) ある種の配合剤(変性剤)などを添加し、化学構造上に取り込み、部分的に熱可塑性の構造を取り入れる方法
(iii) ウレタンフォーム類と熱可塑性シート等を組み合わせた複合シートなどを形成した後熱成形シートとして賦形する方法
(iv) 一般のウレタンフォームを高温熱プレスによって、賦形する方法などがある。
【0004】
しかしながら、(i)の場合、たとえば熱可塑性エラストマー或いはその発泡体などは、主原料が高価なため汎用の用途には展開しにくい。ただし、熱可塑性であるため、深絞りが効くなどの形状自由度は高い。(ii),(iii)の場合も同様である。(iv)の高温熱プレス法による賦形は一般的ではあるが、180℃から200℃程度の高温での熱処理が必要であり、熱分解領域での成形のため、アウトガスによる環境汚染或いは物理特性の低下などが問題となる。
【0005】
(II) 特開平6−322055号公報、特開平7−34057号公報、特開平7−118362号公報には、ウレタン結合より耐熱性の低いアロファネート結合を有するイソシアネートを用いたウレタンフォームが記載されている。この組成物は、分解点はアロファネート変性イソシアネートの部分だけで、ポリオールの分岐やウレアセグメントの凝集による架橋が残るため、熱溶融性が不十分である。
【0006】
特開平6−157702号公報には、アゾ構造を有するポリオールからなるウレタンフォームであって、130℃で分解するものが記載されているが、この組成物は可逆架橋性は有していない。
【0007】
特開2006−199719号公報には、架橋していながら熱溶融成形可能であり、成形後も架橋構造を形成するウレタンフォーム等のウレタン成形体を形成することができる架橋ポリウレタン組成物として、2官能ポリオール、イソシアネート及び架橋剤を含む組成物よりなるものが記載されている。
【0008】
(III) なお、ポリウレタン樹脂原料を発泡体としたポリウレタンフォームの製造方法として、一般的に(1)メカニカルフロス法と、(2)化学的発泡法との2種類が知られている。(1)メカニカルフロス法で製造したポリウレタンフォームは、ポリウレタンフォームをなす各種原料に特定の発泡剤を加えず、該各種原料を攪拌して充分に混合する際に、例えば不活性ガス等の造泡用気体を混入することで気泡を形成し、そのままの状態で加熱・硬化させることによりポリウレタンフォームを成形する方法である。一方、(2)化学的発泡法は、ポリウレタンフォームをなす各種原料に、イソシアネートと反応してガスを発生させる、例えば水の如き化学的発泡剤および/またはフォーム成形時の反応熱で気化する低沸点物質の如き物理的発泡剤を添加し、これらにより気泡を形成しつつ、樹脂の硬化反応とのバランスを取りながらフォームを成形する方法である。
【0009】
そして前述の(1)メカニカルフロス法および(2)化学的発泡法の各製造方法においては、夫々の発泡機構に由来する特徴を備えている。具体的には、(1)メカニカルフロス法では、各種原料に不活性ガスを機械的に強制混入することで気泡を形成するため、150μmといった微細なセル径を均質に備えるフォームを得ることが可能である。また(2)化学的発泡法では、その原料中に気泡の基となる各種発泡剤を混合することで気泡を発生させるため、その混合量の調整によって容易に低密度のフォームや、セル径の大きなフォームを得ることができる。
【特許文献1】特開平6−322055号公報
【特許文献2】特開平7−34057号公報
【特許文献3】特開平7−118362号公報
【特許文献4】特開平6−157702号公報
【特許文献5】特開2006−199719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、加熱しながらの加工性、寸法安定性に優れ、加工後の機械的強度を高くすることもできるポリウレタンフォームと、その製造方法及び熱成型方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1のポリウレタンフォームは、ポリオール成分とイソシアネートとを含むポリウレタン原料を発泡させてなるポリウレタンフォームにおいて、該ポリウレタン原料がポリオレフィンを含むことを特徴とするものである。
【0012】
請求項2のポリウレタンフォームは、請求項1において、該ポリウレタン原料が架橋剤を含むことを特徴とするものである。
【0013】
請求項3のポリウレタンフォームは、請求項1又は2において、該ポリオレフィンが粒子状であることを特徴とするものである。
【0014】
請求項4のポリウレタンフォームは、請求項3において、ポリオレフィンの平均粒径が10〜100μmであることを特徴とするものである。
【0015】
請求項5のポリウレタンフォームは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ポリウレタン原料が該ポリオール成分100質量部に対しポリオレフィン5〜20質量部を含有することを特徴とするものである。
【0016】
請求項6のポリウレタンフォームは、請求項1ないし5のいずれか1項において、該ポリオレフィンはポリエチレンであることを特徴とするものである。
【0017】
請求項7のポリウレタンフォームは、請求項6において、ポリエチレンの数平均分子量が5万〜50万であることを特徴とするものである。
【0018】
請求項8のポリウレタンフォームの製造方法は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のポリウレタンフォームを製造する方法であって、前記ポリウレタン原料をメカニカルフロスにより発泡させることを特徴とするものである。
【0019】
請求項9のポリウレタンフォームの成型方法は、請求項8の製造方法により製造されたポリウレタンフォームを熱成型することを特徴とするものである。
【0020】
請求項10のポリウレタンフォームの成型方法は、請求項9において、ポリウレタンフォームを所要の熱成型温度以下の温度に加熱してから熱成型することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明のポリウレタンフォームは、ポリオレフィンを含有しているため、熱成型性に優れる。
【0022】
このポリウレタンフォームが架橋剤を含むことにより、ポリウレタンフォームの機械的強度が高くなる。
【0023】
本発明のポリウレタンフォームは、特にメカニカルフロス発泡させた場合に、その効果が顕著である。これは、メカニカルフロス発泡が、物理的な発泡方法であるため、一般的な化学的発泡(水添加による炭酸ガスの発生)による尿素結合等の三次元的な架橋反応が少なく、且つ一般のウレタンフォーム製造における、水とイソシアネートの反応による反応熱の履歴を受けることがなく、2次的な反応が起こりにくいことから、ウレタン結合のみの比較的単純な構造を有しているためと考えられる。
【0024】
なお、ポリウレタンフォームの密度が、製品としての要求性能を発揮または維持するために50kg/m〜700kg/mと一般のウレタンフォームに比して高密度且つ低発泡倍率とした場合には、ポリオレフィンの添加の効果がより発現し易くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0026】
本発明のポリウレタンフォームは、ポリオール成分とイソシアネートとを含むポリウレタン原料を発泡させてなるポリウレタンフォームにおいて、該ポリウレタン原料がポリオレフィンを含むことを特徴とするものである。
【0027】
ポリオール成分の数平均分子量は、適度な粘度を保持し、作業性を向上させる観点及びポリウレタンフォームの強度を維持する観点から、3000〜10000未満、好ましくは3000〜5000である。
【0028】
ポリオール成分としては、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール等が挙げられる。これらの中では、強度と圧縮特性の両立の観点から、ポリエーテル系ポリオールが好ましい。
【0029】
ポリエステル系ポリオールを構成するジカルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の飽和脂環属ジカルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;テトラブロモフタル酸等のハロゲン含有ジカルボン酸;これらのエステル形成性誘導体、これらの酸無水物等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。なお、該ジカルボン酸には、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3官能以上の多塩基酸が所望により含有されていてもよい。
【0030】
ポリエステル系ポリオールを構成するジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0031】
ポリエーテル系ポリオールの代表例としては、ポリオキシプロピレン系ポリオール(以下、PPGという)、ポリオキシテトラメチレングリコール(以下、PTMGという)及びそれらの混合物等が挙げられる。
【0032】
PPGは、2以上の活性水素原子を有する化合物を出発原料とし、これに通常のアルキレンオキシドの開環付加反応を行い、更にエチレンオキシドを分子末端にブロック的に付加する方法等によって製造することができる。
【0033】
2以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、多価アルコール、多価フェノール、ポリアミン、アルカノールアミン等が挙げられる。2以上の活性水素を有する化合物の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、シュークロース、ビスフェノールA、エチレンジアミン、それらの変性物等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は混合して用いることができる。
【0034】
アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。
【0035】
ポリオレフィンは平均粒径が10〜100μm特に70〜80μmの微粒子状であることが好ましい。なお、この粒径はふるいによる粒度測定法によって測定して得た値である。
【0036】
ポリオレフィンとしては、ポリエチレンが好適である。ポリエチレンの数平均分子量は5万〜50万程度が好ましい。ポリエチレンとしては、比重が0.94〜0.96程度の高密度ポリエチレン(HDPE)が好適である。
【0037】
ポリオレフィンの配合量は、ポリオール100質量部に対し5〜20質量部、特に5〜10質量部が好適である。
【0038】
イソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系のポリイソシアネート、それらの混合物、それらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。その具体例としては、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;水添メチレンジフェニルジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族系ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート;それらの混合物;それらの変性体等が挙げられる。変性体としては、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとの反応生成物であるプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビュレット変性体等が挙げられる。
【0039】
ポリオール成分とポリイソシアネート化合物との割合は、強度及び耐屈曲性の向上の観点から、イソシアネートインデックスが80〜120、より好ましくは90〜110、特に好ましくは100〜110となるように調整することが望ましい。
【0040】
触媒としては、例えば、TEDA〔1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン〕、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)アジペート、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチル−β−フェニルエチルアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等の3級アミン、ジブチル錫ジラウレート、オレイン酸第1錫、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の有機金属化合物等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0041】
触媒の使用量は、ポリオール成分100部〔質量部、以下同様〕に対して、脱型性の観点から、0.3部以上、好ましくは0.5部以上であることが望ましい。
【0042】
本発明においては、必要により、例えば、整泡剤、架橋剤、顔料、酸化防止剤、黄変防止剤等の添加剤を適量で用いることができる。
【0043】
整泡剤としては、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレンポリオール変性ジメチルポリシロキサン、アルキレングリコール変性ジメチルポリシロキサン等のシリコーン系界面活性剤、脂肪酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、スルホン酸塩等の陰イオン系界面活性剤等が挙げられる。
【0044】
架橋剤としては、水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基、その他のイソシアネート基と反応可能な活性水素含有基を2個以上有する低分子化合物等が挙げられる。
【0045】
架橋剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物等の多価アルコール、ジエチルトルエンジアミン、クロロジアミノベンゼン、エチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン等のポリアミン等が挙げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。これらの架橋剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、1,4−ブタンジオール及びエチレングリコールが好ましい。
【0046】
ポリウレタンフォームを製造する方法としては、メカニカルフロス法が好適であり、例えば、ポリオール成分、ポリオレフィン、触媒、添加剤等をあらかじめ混合、攪拌したポリオール溶液と、ポリイソシアネート化合物とをメカニカルフロス発泡機にて、混合、攪拌し、機械的に気泡を含有させた後、連続的にシート状に発泡させるか、あるいは成形型内に注入する方法等が挙げられる。
【0047】
成形によって得られた発泡体の密度は、70〜700kg/m特に100〜300kg/m程度が好ましい。この密度は、エアー混入量、攪拌時間、攪拌強さ及び触媒の量を調節することにより、調整することができる。
【0048】
このようにして製造されたポリウレタンフォームは、熱成型性を有しており、熱プレスにより熱成型することができる。
【0049】
この熱成型を行うには、製造させたポリウレタンフォームをその所要の成型温度T(℃)以下にプレヒートしてから熱成型する。このようにポリウレタンフォームをプレヒートすることにより、ポリウレタンフォームの加工性が向上する。
【0050】
このようにして熱成型されたポリウレタンフォームは、シューズ用のインナーソール成型物などの用途に好適に用いることができる。
【実施例】
【0051】
以下、実施例及び比較例について説明する。
【0052】
実施例及び比較例で用いた材料は次の通りである。
【0053】
ポリオール:AGC製 EL828(数平均分子量5000)
シリコーン整泡剤:モメンティブ パフォーマンスマテリアル製 L626
アミン系触媒:東ソー(株)製 TOYOCAT TF
架橋剤:1,4−ブタンジオール(東ソー(株)製)
イソシアネート(MDI):三井化学 ポリウレタン製 H190
ポリエチレン微粒子:ウッドブリッヂ製 EMTE5000,平均粒径70〜80μm
【0054】
【表1】

【0055】
表1に示す配合のウレタン原料をメカニカルフロス法によって成形し、厚み3mm、密度300kg/mのシート状ポリウレタンフォームを製造した。
【0056】
このシート状ポリウレタンフォームを、表2〜5のように150℃、160℃又は170℃にプレヒートし、第1図に示す成型用金型にセットし、熱成型した。この金型1は上型2と下型3とを有する。熱成型の金型温度はプレヒート温度と同じとした。プレス時間は表2の通りである。
【0057】
【表2】

【0058】
【表3】

【0059】
【表4】

【0060】
【表5】

【0061】
表2〜5の通り、本発明のようにポリエチレンを微粒子を配合した場合、160℃程度である程度の形状の成型品を得ることができ、170℃あれば十分に熱成型することができる。
【0062】
なお、常温のサンプルを直接に金型にセットするよりも、プレヒートしてから金型にセットした方が熱成型性が良好であった。
【0063】
ポリエチレンを配合したものは、ホットプレス方式、コールドプレス方式のいずれでも比較的低温で賦形することができた。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施例で用いた金型の側面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 金型
2 上型
3 下型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール成分とイソシアネートとを含むポリウレタン原料を発泡させてなるポリウレタンフォームにおいて、該ポリウレタン原料がポリオレフィンを含むことを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項2】
請求項1において、該ポリウレタン原料が架橋剤を含むことを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項3】
請求項1又は2において、該ポリオレフィンが粒子状であることを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項4】
請求項3において、ポリオレフィンの平均粒径が10〜100μmであることを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ポリウレタン原料が該ポリオール成分100質量部に対しポリオレフィン5〜20質量部を含有することを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、該ポリオレフィンはポリエチレンであることを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項7】
請求項6において、ポリエチレンの数平均分子量が5万〜50万であることを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のポリウレタンフォームを製造する方法であって、
前記ポリウレタン原料をメカニカルフロスにより発泡させることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項9】
請求項8の製造方法により製造されたポリウレタンフォームを熱成型することを特徴とするポリウレタンフォームの成型方法。
【請求項10】
請求項9において、ポリウレタンフォームを所要の熱成型温度以下の温度に加熱してから熱成型することを特徴とするポリウレタンフォームの成型方法。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2009−13304(P2009−13304A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−177466(P2007−177466)
【出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】