説明

ポリウレタンフォーム及びその製造方法

【課題】ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を混合した配合液とを混合して発泡させて得られるポリウレタンフォームにおいて、触媒として特定のアミン化合物を用いることにより、コスト面及び環境面に優れたポリウレタンフォーム及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を含む配合液とを混合し、発泡させて得られるポリウレタンフォームであって、触媒として下記一般式


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表されるアミン化合物より選ばれる1種以上を用いることを特徴とするポリウレタンフォーム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車部品、室内生活用品などの各種成形品に用いられるポリウレタンフォーム及びその製造方法に関する。特に、シートパッド用として好適に用いられるポリウレタンフォーム及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンフォームは、自動車のシート、寝具及び家具などのクッション材、冷蔵庫、自動販売機、ショーケース及びコンテナ船などの断熱材、建築分野においては、断熱パネルやフローリング用緩衝材などの様々な用途に用いられている。
【0003】
その製造においては、ポリオール、イソシアネートのような主原料の他に、触媒、整泡剤、発泡剤及びその他の助剤(着色剤、鎖延長剤、架橋剤、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、導電性物質、抗菌剤など)が必要に応じて使用されている。
【0004】
特に最近では、発泡剤として使用されてきたクロロフルオロカーボン(CFC、通称フロン)は、オゾン層破壊の原因となることから削減が求められ、主原料の開発に加えて、上記助剤についても様々な改良が試みられてきた。これに対し、CFC類を削減し、水量を増やす方法がとられたが、フォームの硬化速度、発泡効率、成型性、接着性、寸法安定性、熱伝導率などが著しく悪化する問題があった。そのため、水量を増加した処方に適した触媒や代替発泡剤などの開発が望まれていた。
【0005】
従来、ポリウレタン製造用の触媒としては有機金属触媒やアミン触媒などが用いられてきたが、その中でも特に、アミン触媒がポリウレタン製造用の優れた触媒となることは広く知られている。しかし、アミン触媒はアミン臭が強く、ポリウレタンフォームの製品自体に悪臭を残す等の問題があった。
【0006】
そのような中で、特開平7−173242号公報(特許文献1)には、発泡剤としてCFC類を削減し水量を増加させた処方において、硬化速度、成型性及び臭気の発生を改善した炭素数11〜14のアミン触媒を用いた軟質ポリウレタンフォームの製造法が提案されている。
【0007】
しかしながら、生産性向上を目指す場合、硬化速度などを高めるために触媒の添加量を増加させることが有効であるが、これは発泡工程においてさらなる悪臭の原因となり、作業環境の悪化を招くばかりでなく、コスト的にも不利になる。また、製造工程において、触媒が揮発しきらず製品に残存した場合には、製品自体に悪臭が残り、更には使用時に製品から外部へ飛散することになる。特に、軟質ポリウレタンフォームを自動車用内装材として使用した際に発生する窓ガラスの曇り現象(フォギング)が問題となっている。
【0008】
そのため、ポリウレタンフォームの製造において、コスト面及び環境面から、生産性の向上と、触媒の添加量削減が求められ、より優位なポリウレタンフォームの開発が望まれていた。
【0009】
【特許文献1】特開平7−173242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記事情にかんがみなされたものであり、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を混合した配合液とを混合して発泡させて得られるポリウレタンフォームにおいて、触媒として特定のアミン化合物を用いることを特徴とし、コスト面及び環境面に優れたポリウレタンフォーム、特にシートパッドとして好適に用いることができるポリウレタンフォーム及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、下記一般式
【化1】


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表されるアミン化合物が、ポリウレタンフォームの製造において、触媒として従来使用されていたアミン化合物よりも高い活性を示すことから、生産性を著しく向上させられること、及び生産性を維持しながら触媒の添加量を削減することが可能であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0012】
即ち、本発明は、下記のポリウレタンフォーム及びその製造方法を提供する。
〔1〕 ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を含む配合液とを混合し、発泡させて得られるポリウレタンフォームであって、触媒として下記一般式
【化2】


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表されるアミン化合物より選ばれる1種以上を用いることを特徴とするポリウレタンフォーム。
〔2〕 前記アミン化合物がN,N−ジメチルデシルアミンであることを特徴とする〔1〕記載のポリウレタンフォーム。
〔3〕 前記発泡剤が水であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載のポリウレタンフォーム。
〔4〕 シートパッド用として用いることを特徴とする〔1〕,〔2〕又は〔3〕記載のポリウレタンフォーム。
〔5〕 ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を含む配合液とを混合し、発泡させて得られるポリウレタンフォームの製造方法において、触媒として下記一般式
【化3】


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表されるアミン化合物より選ばれる1種以上を用いることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ポリウレタンフォームの製造において、より活性の優れた特定のアミン化合物を触媒として使用することにより、生産性を著しく向上させられること、及び生産性を維持しながら触媒の添加量を削減することが可能となり、コスト面及び環境面でより優位なポリウレタンフォーム及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
まず、本発明のポリウレタンフォームは、通常のポリウレタンフォームと同様に、イソシアネート、ポリオールを主成分とするものである。
【0015】
本発明に用いられる上記ウレタン発泡原液としては、(A)イソシアネート基を供給するポリイソシアネートと、(B)ヒドロキシル基を供給するポリオールとを含み、かつ前記(B)ヒドロキシル基を供給するポリオールの粘度が、液温25℃において3,000mPa・s以下であることが好ましい。なお、本発明において「粘度」とは、JIS Z 8803−1991に準拠し、液温25℃において、毛細管粘度計を用いて測定した粘度を意味する。
【0016】
(A)ポリイソシアネート
(A)ポリイソシアネートは、公知のものを使用することができ、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。本発明においては、成形密度領域の観点から、トリレンジイソシアネート(TDI)及び/又はジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を含むことが好ましい。
ここで、上記TDIとしては、特に限定されるものではないが、2,4−TDIと2,6−TDIとの配合比(質量比)が80/20〜50/50の混合物であることが好ましく、80/20〜65/35の混合物であることが特に好ましい。
【0017】
一方、MDIとしても、特に限定されるものではなく、その分子量分布の広狭を問わず用いることができ、例えば、純(ピュア)MDI(4,4−MDI)、ポリメリックMDI、粗(クルード)MDIなどが好適である。
【0018】
このようなTDI、MDIとしては市販品を使用することができ、TDIとしては、例えばTDI−80(住化バイエルウレタン(株)製)、MDIとしては、44V20(住化バイエルウレタン(株)製、クルードMDI)などを好適に用いることができる。
上記TDIとMDIとを併用する場合、両者の配合比(質量比)としては、TDI/MDIの値として通常20/80〜80/20、好ましくは50/50〜80/20である。
【0019】
上記(A)イソシアネート基を供給するポリイソシアネート(2種以上のイソシアネートを併用する場合には、その総量)が、上記ポリウレタン発泡原液中に占める割合としては、特に制限されるものではないが、その目安としてのイソシアネート当量(上記ポリウレタン発泡原液中の活性水素量(モル)を100とした時の、イソシアネート基の当量(モル)比)値として通常60以上、好ましくは70以上、上限として通常120以下、好ましくは115以下である。イソシアネート当量が60未満であると、攪拌不良が起こる場合があり、120を超えるとフォームダウンする場合がある。
【0020】
(A)成分の配合量は、下記の(B)ポリオール成分100質量部に対して、通常20〜100質量部であることが推奨される。
【0021】
(B)ポリオール
本発明における上記(B)ヒドロキシル基を供給するポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、又はポリエーテルポリオールとポリマーポリオールとの混合物が好適に用いられる。
【0022】
上記ポリエーテルポリオールとしては、反応性の観点から、アルキレンオキシドの開環重合により得られるポリエーテルポリオールが好適である。このようなアルキレンオキシドとしてはプロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
【0023】
中でも、上記ポリエーテルポリオールとしては、原料活性の観点から、上記PO及びEOを併用して得たポリエーテルポリオールが好適に用いられる。POとEOとの配合比(モル比)としては、特に限定されるものではないが、EO/PO(モル比)として通常8/92〜25/75、好ましくは13/87〜20/80である。EO/PO(モル比)が上記範囲を逸脱すると、ポリエーテルポリオールの生成が困難になる場合がある。
【0024】
本発明において好適に用いられる上記ポリエーテルポリオールの一分子中に含まれるヒドロキシル基の数としては、通常2〜4個、特に3個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が多すぎると原料粘度が上昇する場合があり、少なすぎると物性が低下する場合がある。
【0025】
また、上記ポリエーテルポリオールの数平均分子量としては、通常8,000未満、好ましくは6,000以下、下限として通常3,000以上、好ましくは4,000以上である。ポリエーテルポリオールの数平均分子量が8,000以上であると、上記(B)成分の粘度が大きくなりすぎてポリウレタン発泡原液の攪拌効率が劣る場合がある。一方、ポリエーテルポリオールの数平均分子量が3,000未満であると、反発弾性が大きく低下する場合がある。なお、本発明において数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC法)によりポリスチレン換算値として算出した値である。
【0026】
一方、本発明における上記(B)成分として、必要に応じて上記ポリエーテルポリオールと併用されるポリマーポリオールとしては、ポリウレタン発泡成形体用として汎用のポリマーポリオールを用いることが可能である。より具体的には、例えば、ポリアルキレンオキシドからなる好ましくは平均分子量が3,000以上8,000以下、より好ましくは4,000以上7,000以下のポリエーテルポリオールにポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のポリマー成分をグラフト共重合させたポリマーポリオール等が挙げられる。ポリアルキレンオキシドの原料となるアルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシドを含むことが好ましく、プロピレンオキシド単独のもの、又はプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを共に含むものであることが特に好ましい。また、上記ポリマーポリオール中に占める上記のようなポリマー成分の割合としては、通常25〜50質量%である。
【0027】
本発明における上記(B)成分としてポリエーテルポリオール、又はポリエーテルポリオールとポリマーポリオールとの混合物を用いる場合、その両者の配合比としては、ポリエーテルポリオール/ポリマーポリオール(質量比)として通常30/70〜100/0、好ましくは40/60〜80/20である。両者の配合比が上記範囲を逸脱すると、物性が低下したり、反応不具合を生じたりする場合がある。
【0028】
本発明において上記(B)ヒドロキシル基を供給するポリオールとしては、粘度((B)成分として複数種のポリオールを混合して使用する場合には、その混合したポリオール全体の粘度)が液温25℃において3,000mPa・s以下、特に1,800mPa・s以下となる粘度範囲が好ましい。このような粘度範囲のポリマーポリオールを用いることにより、ポリウレタン発泡原液の増粘速度を抑制することが可能となって攪拌効率が上昇し、イソシアネート基とヒドロキシル基とがより均一に反応することが可能となるため、従来に比べて発生ガスの発生効率が増加するのみならず、その発生ガスの発生箇所としても、ポリウレタン発泡原液内で均一に発生することとなり、軽量かつ均質なポリウレタン発泡成形体を得ることが可能となる。
【0029】
(C)触媒
(C)本発明のアミン触媒は、下記一般式
【化4】


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表される。本発明においては、上記の構造を満たしていれば特に限定されないが、N,N−ジメチルデシルアミンを好適に用いることができる。
【0030】
また、本発明のアミン触媒は、他のアミン系、錫系のいずれの触媒と混合して用いても良い。本発明の触媒と併用される他の触媒としては、ポリウレタンフォームの製造に用いる通常の触媒を使用することができ、用途や要求に応じて1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。具体的には、アミン系触媒としては、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル、テトラメチルプロピレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン等、錫系触媒としては、スタナスオクテート、ジブチルチンジラウレート等が挙げられ、本発明においてはトリエチレンジアミン、ジエタノールアミンを好適に用いることができる。
【0031】
触媒の配合量(2種類以上を併用する場合はその合計量)は、全ポリオール100質量部に対して、通常0.1〜5.0質量部であり、好ましくは0.5〜4.0質量部、特に好ましくは1.0〜3.0質量部である。また、本発明のアミン触媒とその他の触媒を併用する場合、本発明のアミン触媒の比率は通常、触媒添加量全体の1〜100質量%であり、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
【0032】
(D)整泡剤
(D)整泡剤は、オルガノポリシロキサン、アルキルカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等を挙げることができる。特に好ましいものは、オルガノポリシロキサンである。配合量は、全ポリオール100質量部に対して0.5〜5質量部、特に0.5〜2質量部とすることが好ましい。
【0033】
(E)発泡剤
(E)発泡剤は、本発明においては、水を好適に使用することができる。配合量は通常0.1〜8.0質量部、好ましくは1.0〜6.0質量部、更に好ましくは2.0〜5.0質量部である。
【0034】
更に、本発明のポリウレタンフォーム配合物に対しては、必要に応じて各種添加剤を配合することができ、例えば、顔料等の着色剤、鎖延長剤、架橋剤、炭酸カルシウム等の充填剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、カーボンブラック等の導電性物質、抗菌剤などを配合することができる。この場合、配合量は、通常使用される範囲で差し支えない。
【0035】
本発明のポリウレタンフォームは、生産性の向上や触媒添加量の削減が可能となるため、従来に比べてコスト面及び環境面において優位なものであり、シートパッドとして好適に用いることができるものである。
【実施例】
【0036】
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部及び%は質量部及び質量%を示す。
【0037】
[実施例1,2、比較例1]
表1に示す組成のイソシアネート及びポリオール混合物をそれぞれ予め攪拌混合した後、両成分を混合してポリウレタン発泡原液を調製した。この時、ポリウレタン発泡原液の液温は通常10〜40℃、好ましくは15〜35℃、更に好ましくは20〜30℃である。次いで、上記原液の調製直後にこれをキャビティ内の減圧が可能な金型のキャビティに大気圧下にて注入し、注入し終えた直後に減圧を開始した。その後、金型内にて発泡・硬化させ、脱型し、本発明品とした。型温は通常30〜80℃、好ましくは50〜75℃、更に好ましくは60〜70℃である。
【0038】
《評価方法》
本発明品についてはJIS K 7222に基づきOA密度、JIS K 6400−2に基づき25%硬さ、ISO6452に基づきフォギング値を測定し、以下の方法によりライズタイム及びゲルタイムを測定した。結果を表1に示す。
・ライズタイム
直径20cm×深さ25cmの円筒状のバケツ内にポリオール/イソシアネート混合液250gを投入し、成長するフォームが下から20cm部を通過するまでの時間を測定した。
・ゲルタイム
ライズタイムの測定と同様にして、バケツにポリオール/イソシアネート混合液を入れた際に、成長するフォームに対して液面より5cmの高さからパチンコ玉を投入した。その際、フォームの硬化が進み、パチンコ玉がバケツの底面に到達しなくなる硬さになるまでの時間を測定した。
【0039】
【表1】

1)TDI:TDI−80(住化バイエルウレタン(株)製)
2)MDI:44V20(住化バイエルウレタン(株)製、クルードMDI)
3)ポリエーテルポリオール:平均分子量5,000、官能基数3、EO15モル%,PO85モル%、粘度900mPa・s(液温25℃)(三洋化成(株)製)
4)ポリマーポリオール:ベース平均分子量5,000、官能基数3、固形分33%、AN/ST=15/85(モル比)(三洋化成(株)製)
5)触媒A:トリエチレンジアミン(花王(株)製)
6)触媒B:ジエタノールアミン((株)日本触媒製)
7)触媒C:N,N−ジメチルドデシルアミン
8)触媒D:N,N−ジメチルデシルアミン
9)整泡剤:L5309(東レ・ダウコーニング(株)製)
10)発泡剤:水
【0040】
表1の結果から、本発明の触媒を用いたポリウレタンフォームがライズタイム、ゲルタイムに優れることが確認できる。従って、本発明により、ポリウレタンフォームの製造において生産性を著しく向上させられること、及び生産性を維持しながら、触媒の添加量を削減することが可能となり、コスト面及び環境面でより優位なポリウレタンフォームを提供することが可能となった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を含む配合液とを混合し、発泡させて得られるポリウレタンフォームであって、触媒として下記一般式
【化1】


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表されるアミン化合物より選ばれる1種以上を用いることを特徴とするポリウレタンフォーム。
【請求項2】
前記アミン化合物がN,N−ジメチルデシルアミンであることを特徴とする請求項1記載のポリウレタンフォーム。
【請求項3】
前記発泡剤が水であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリウレタンフォーム。
【請求項4】
シートパッド用として用いることを特徴とする請求項1,2又は3記載のポリウレタンフォーム。
【請求項5】
ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、触媒、整泡剤及び発泡剤を含む配合液とを混合し、発泡させて得られるポリウレタンフォームの製造方法において、触媒として下記一般式
【化2】


(式中、R1、R2は炭素数1〜6のアルキル基、R3は炭素数10のアルキル基を表す。)
で表されるアミン化合物より選ばれる1種以上を用いることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。


【公開番号】特開2007−321119(P2007−321119A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155718(P2006−155718)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】