説明

ポリエステルアミド系ホットメルト接着剤

短い脂肪族ジカルボン酸官能基および短い対称な結晶性アミドジオール官能基を含むポリエステルアミドの、ホットメルト接着剤配合物における使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットメルト接着剤、特に熱可塑性ポリエステルアミド組成物を主成分とする生分解性ホットメルト接着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ホットメルト接着剤は、たとえば製本、ラベル固定(label fixture)およびカートン密封用途において使用される接着剤の重要な下位分類である。ホットメルト接着剤は、歴史的に、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリカプロラクトン(PCL)、スチレン系ブロック共重合体およびそれらの混合物(たとえばポリ(L−ラクチド)およびPCL(PLLA/PCL))のような石油誘導重合体を主成分としてきた。組成物は、しばしば、さらに、石油および天然に存在する供給材料の両方から誘導された様々な樹脂、油およびろうで、粘着力を高められ、可塑化され、補強される。これらの組成物は、一般に、生分解に対して非常に抵抗力がある。加えて、それらは再生利用中に支持体から取り出すのが困難な場合がある。ホットメルト接着剤の主成分重合体としてポリヒドロキシアルカン酸エステルおよびポリ乳酸エステルのような様々な生分解性重合体を使用することが提案されてきた。しかしながら、そのような生分解性接着剤は、従来のホットメルト接着剤と比べたとき、機械的および熱的安定性の点で劣っている。特に、安定性と分解性のバランスは、生分解性物質にとっては重大である。
【0003】
熱可塑性ポリアミド樹脂は高性能ホットメルト接着剤として使用されている(ウルマン工業化学百科事典(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry),第7版,2006年,「合成樹脂のポリアミド樹脂(Polyamide Resins of Synthetic Resins)」の節を参照のこと)。しかしながら、そのような物質もまた、分解に対して非常に抵抗力がある。主成分樹脂は、多くの場合、二量化した脂肪酸と特定のアミンから製造される。
【0004】
チェン(Chen)ら,応用高分子科学誌(Journal of Applied Polymer Science),2001年,第81巻,p.2696−2701および接着と接着剤の国際誌(International Journal of Adhesion and Adhesives),2002年,第22巻,p.75−79には、ホットメルト接着剤として使用されるポリエステルアミド重合体が記載されている。
【0005】
ペールマン(Peerman)およびバーツニック(Vertnik)は、米国特許第3,377,303号明細書に、ビニール(PVC)に対して良好な接着を示すピペラジン誘導体の特定の組成物を記載している。
【0006】
米国特許第6,172,167号明細書は、良好な機械的および環境的性質を有する特定のポリエステルアミド重合体を開示している。米国特許第6,172,167号明細書の重合体は、一般構造−(CB−VB)−(ただし、CBは一定長のブロックを表わし、VBは可変長のブロックを表わす。)の構成ブロックからなる。米国特許第6,172,167号明細書の重合体組成物の数平均分子量が10,000グラム/モルを超えると、その重合体組成物は強度、剛性、弾性および延性が増加し、フィルムおよび繊維形成能が改善される。それらのポリエステルアミド重合体を製造する単量体は化石資源または再生可能資源のいずれかから誘導することができる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第3377303号明細書
【特許文献2】米国特許第6172167号明細書
【非特許文献1】ウルマン工業化学百科事典(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry),第7版,2006年,「合成樹脂のポリアミド樹脂(Polyamide Resins of Synthetic Resins)」の節
【非特許文献2】チェン(Chen)ら,応用高分子科学誌(Journal of Applied Polymer Science),2001年,第81巻,p.2696−2701
【非特許文献3】接着と接着剤の国際誌(International Journal of Adhesion and Adhesives),2002年,第22巻,p.75−79
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
受け入れられる機械的および熱的性質を示しそして環境にもやさしいホットメルト接着剤に対する継続的なニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題を少なくとも一部解決する策を提供する。より明確には、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における熱可塑性ポリエステルアミド重合体の使用を提供する。熱可塑性ポリエステルアミド重合体は下記のものからなる群から選ばれる。
a)反復単位−[H1−AA]−および−[DV−AA]−を含む重合体(ここで、H1は−R−CO−NH−Ra−NH−CO−R−O−または−R−NH−CO−R−CO−NH−R−O−であり、RaはRまたは結合であり、Rは、出現毎に独立して、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基であり、AAは−CO−R′−CO−O−であり、R′は結合または脂肪族基であり、DVは−[R″−O]−であり、そしてR″は脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基である。)、
b)反復単位−[H1−AA]−、−[DV−AA]−、および−[D2−O−AA]−を含む重合体(ここで、D2は、出現毎に独立して、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基である。)、
c)反復単位−[H1−AA]−、−[R−O−AA]−、および−M−(AA)n−を含む重合体(ここで、Mはn価の有機基であり、そしてnは3以上である。)、
d)反復単位−[H1−AA]−、−[R−O−AA]−、および−PA−(CO−O−R)n−を含む重合体(ここで、PAはn価の有機基、そしてnは3以上である。)、
e)反復単位−[H2−D]−、−[R−O−AA]−、および−M−(AA)n−を含む重合体(ここで、H2は−CO−R−CO−NH−R−NH−CO−R−CO−O−であり、Rは、出現毎に独立して、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基、そしてDは−[R−O]−である。)、
f)反復単位−[H2−AA]−、−[R−O−AA]−、および−PA−(COOR)n−を含む重合体、
g)式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O]x−[CO−AA1,2−CO−O−AD−O]y−Hを有する重合体(ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1,2−COは脂肪族ジカルボン酸官能基または高沸点二塩基酸エステル官能基の残基を表わし、O−AD−Oはポリアミドジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは、括弧内の重合体ブロック中の反復単位の数である。)、
h)反復単位−[H2−D]−、−[H2−O−D2]−、[D−AA]−、および−[D2−O−AA]−を含む重合体、
i)式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O]x−[CO−AA1,2−CO−O−CO−DD−CO]y−OHを有する重合体(ここで、O−CO−DD−CO−Oはジアミド二塩基酸官能基の残基を表わす。)、および
j)それらの混合物。
【0010】
本発明は、また、ホットメルト接着剤を塗布する方法を提供し、その方法は、本発明のホットメルト接着剤配合物を溶融し、溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、溶融したホットメルト接着剤配合物を第一の支持体に塗布する工程、および溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程を含む。
【0011】
本発明は、さらに、第一の支持体を第二の支持体に接着する方法を提供し、その方法は、第一の支持体と第二の支持体の間に本発明のホットメルト接着剤配合物を配置する工程、ホットメルト接着剤配合物を溶融し、第一および第二の支持体に接する溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、および溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体および第二の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程を含む。
【0012】
本発明は、また、ここに記載されたホットメルト接着剤配合物によって接着した織布または不織布を提供する。
【0013】
本発明は、さらに、ここに記載されたホットメルト接着剤で接着したケース、カートンまたはトレーを提供する。
【0014】
本発明は、また、ここに記載された接着剤のフィルムによって1つの縁に沿って接着されたブックブロックを形成するために積み重ねられた多数の別々のシートを含む本を提供する。
【0015】
本発明は、さらに、ホットメルト接着剤配合物を介して第二の支持体に接着された第一の支持体を含む改良された物品を提供し、その改良点はホットメルト接着剤配合物がここに記載されたホットメルト接着剤配合物であることを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
上述したように、本発明はホットメルト接着剤配合物における熱可塑性ポリエステルアミド重合体の使用を提供する。本発明のホットメルト接着剤配合物はいくつかの有利な性質を示す。たとえば、それは溶剤なしに使用することができ、それは低い溶融粘度を有し、それは様々な支持体(たとえばビニール)に良好な接着を示し、そしてそれは剪断独立流動(shear independent flow)および速い硬化時間(setting time)を示す。さらに、その配合物は、最小限の助剤で加工することができ、生分解性であり、水蒸気除去可能であり、したがって環境にやさしい。
【0017】
1つの実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、式−[H1−AA]−によって表わされる第一の反復単位および式−[DV−AA]−によって表わされる第二の反復単位を含む重合体の使用である。ここで、H1は−R−CO−NH−Ra−NH−CO−R−O−または−R−NH−CO−R−CO−NH−R−O−であり、RaはRまたは結合であり、Rは、出現毎に独立して、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基であり、好ましくはRは炭素原子が1〜10個、好ましくは1〜4個の脂肪族基であり、AAは−CO−R′−CO−O−であり、
R′は結合または脂肪族基(好ましくは炭素原子が1〜10個、好ましくは2〜4個の脂肪族基)であり、DVは−[R″−O]−であり、そしてR″は、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基である。好ましくは、R″はそのすぐ後の重合体の誘導において反応混合物からR″(OH)2を蒸留除去することができるように選択される。好ましくは、R″は炭素原子が1〜8個、より好ましくは2〜4個の脂肪族基である。重合体の分子量は好ましくは2000グラム/モル未満である。
【0018】
1つの表現によれば、この実施態様の重合体は式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有するものと表現することもできる。ここで、O−D1−Oは揮発性ジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基(好ましくは短い、たとえば6個以下の炭素原子)を表わし、O−AD−Oは、好ましくは短い(たとえば好ましくはジアミン中の炭素原子が6個以下)対称な結晶性アミドジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは、各反復単位の数であり、好ましくは重合体の数平均分子量が2,000グラム/モル未満であるように選択される。便宜上、反復単位は上に示されるとおりであるが、重合体は必ずしもABブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加(addition)の順序および付加の時間(time)は、構造の塊状性(blockiness)に影響を与えるであろう。
【0019】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、反復単位−[H1−AA]−、−[DV−AA]−、および−[D2−O−AA]−を含む重合体の使用である。ここで、D2は、出現毎に独立して、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基であり、好ましくはD2は脂肪族基である。したがって、1つの表現によれば、この実施態様の重合体は式HO−D2−O−[−CO−AA1−CO−O−D1,2−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有するものと表現することもできる。ここで、O−D2−Oは不揮発性ジオール官能基残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−AD−Oはポリアミドジオール官能基の残基を表わし、O−D1,2−Oは、揮発性ジオール官能基または不揮発性ジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは重合体中の各反復単位の数である。不揮発性ジオールは、この明細書においては、1,7ヘプタンジオールよりも大きな分子量を有するものとして定義される。便宜上、反復単位は上に示されるとおりであるが、重合体は必ずしもABブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。変換された重合体の数平均分子量は、好ましくは、4,000グラム/モルより大きい。
【0020】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、反復単位−[H1−AA]−、−[R−O−AA]−、および−M−(AA)n−を含む重合体の使用である。ここで、Mは、n価の有機基、好ましくは脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基、好ましくは炭素原子が20個以下の基であり、そしてnは3以上である。したがって、1つの表現(複数のMが可能であるけれども、鎖の中に単一の多官能性部分Mが構築された場合)によれば、この実施態様の重合体は式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−CO−AA1−CO−O−M−(O−[CO−AA1−CO−O−D1]x−O−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H)n-1を有することができる。ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−AD−Oはポリアミドジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは重合体中の各反復単位の数であり、重合体の数平均分子量は好ましくは4,000グラム/モルより大きい。
【0021】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、反復単位−[H1−AA]−、−[R−O−AA]−、および−PA−(CO−O−R)n−を含む重合体の使用である。ここで、PAは、n価の有機基、好ましくは脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基、好ましくは炭素原子が20個以下の基であり、そしてnは3以上である。したがって、1つの表現(複数のPAが可能であるけれども、鎖の中に単一の多官能性部分PAが構築された場合)によれば、重合体は式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−CO−PA−(CO−O−D1−[O−OC−AA1−CO−O−D1−O]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H)n-1を有することができる。ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−AD−Oはポリアミドジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは重合体中の各反復単位の数であり、重合体の数平均分子量は、好ましくは、4,000グラム/モルより大きい。便宜上反復単位は上に示したとおりであるが、重合体は必ずしもブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。
【0022】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、反復単位−[H2−D]−、−[R−O−AA]−、および−M−(AA)n−を含む重合体の使用である。ここで、H2は−CO−R−CO−NH−R−NH−CO−R−CO−O−であり、Rは、出現毎に独立して、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基であり、好ましくはRは炭素原子が1〜10個、好ましくは2〜4個の脂肪族基であり、Dは−[R−O]−であり、そして、Rは、脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式、または芳香族もしくは複素芳香族の基である。1つの表現によれば、この実施態様の重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[O−D1−O−CO−DD−CO−]y−O−M−(O−[CO−AA1−CO−O−D1]x−O−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH)n-1(複数Mが可能であるけれども、鎖の中に単一の多官能性部分Mが構築された場合)によって表わすことができる。ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−CO−DD−CO−Oはジアミド二塩基酸官能基の残基を表わし、xおよびyは重合体中の各反復単位の数である。好ましくは、重合体は4000より大きい数平均分子量を有する。便宜上反復単位は上記の構造のように示されているけれども、重合体は必ずしも厳密なブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。
【0023】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、反復単位−[H2−AA]−、−[R−O−AA]−、および−PA−(COOR)n−を含む重合体の使用である。この実施態様の1つの表現(複数PAが可能であるけれども、鎖の中に単一の多官能性部分PAが構築された場合)によれば、重合体は式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[OC−DD−CO−O−D1−O]yOC−PA−([−CO−O−D1−O−CO−AA1−CO−]x[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH)n-1によって表わすことができる。ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは、脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−CO−DD−CO−Oはジアミド二塩基酸官能基の残基を表わし、xおよびyは重合体中の各反復単位の数である。好ましくは、重合体は4000より大きい数平均分子量を有する。便宜上反復単位は上記の構造のように示されているけれども、重合体は必ずしも厳密なブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。
【0024】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1,2−CO−O−AD−O]y−Hを有する重合体の使用である。ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1,2−COは脂肪族ジカルボン酸官能基または高沸点二塩基酸エステル官能基の残基を表わし、O−AD−Oはポリアミドジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは括弧内の重合体ブロック中の反復単位の数である。重合体の数平均分子量は、好ましくは、4,000グラム/モルより大きい。便宜上反復単位は上に示したとおりであるが、重合体は必ずしもABブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。
【0025】
別の実施態様において、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における、反復単位−[H2−D]−、−[H2−O−D2]−、[D−AA]−(好ましくは−[DV−AA]−)、および−[D2−O−AA]−を含む重合体の使用である。したがって、1つの実施態様によれば、変換された重合体は、式HO−D2−O−[−CO−AA1−CO−O−D1,2−O−]x−[O−D1,2−O−CO−DD−CO]y−OHによって表わすことができる。ここで、O−D2−Oは不揮発性ジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−CO−DD−CO−Oはジアミド二塩基酸官能基の残基を表わし、O−D1,2−Oは揮発性ジオール官能基または不揮発性ジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは重合体中の各反復単位の数であり、重合体の数平均分子量は好ましくは4,000グラム/モルより大きい。便宜上反復単位は上に示したとおりであるが、重合体は必ずしも厳密なブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。
【0026】
さらに別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物における式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1,2−CO−O−CO−DD−CO]y−OHを有する重合体の使用である。ここで、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1,2−COは脂肪族ジカルボン酸官能基または高沸点二塩基酸エステル官能基の残基を表わし、O−CO−DD−CO−Oはジアミド二塩基酸官能基の残基を表わし、xおよびyは括弧内の重合体ブロック中の反復単位の数である。重合体の数平均分子量は、好ましくは、4,000グラム/モルより大きい。便宜上反復単位は上記の構造のように示されているけれども、重合体は必ずしも厳密なブロック共重合体ではないことに注意されたい。むしろ、重合体は、好ましくは、1つのセグメント当たり同一の種類の反復単位を平均2個有するセグメントを有するであろう。単量体の付加の順序および付加の時間は、構造の塊状性に影響を与えるであろう。
【0027】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物を塗布する方法であり、その方法は、本発明のホットメルト接着剤配合物を溶融し、溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、溶融したホットメルト接着剤配合物を第一の支持体に塗布する工程、および溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程からなる。
【0028】
さらに別の実施態様においては、本発明は、第一の支持体を第二の支持体に接着する方法であり、その方法は、第一の支持体と第二の支持体の間に本発明のホットメルト接着剤配合物を配置する工程、ホットメルト接着剤配合物を溶融し、第一の支持体と第二の支持体に接する溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、および溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体と第二の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程からなる。
【0029】
別の実施態様においては、本発明は、ホットメルト接着剤配合物を介して第二の支持体に接着した第一の支持体を含む改良された物品であり、その改良点はホットメルト接着剤配合物が本発明のホットメルト接着剤配合物であることからなる。
【0030】
本出願中に示される式において、反復単位または反復単位の部分の中の酸素は、反復単位または反復単位の部分の一方の端に存在するように描かれていることに注意されたい。しかしながら、酸素は、反復単位または反復単位の部分のもう一方の端に示すこともでき、それもまた同一の実際の構造を表わすものである。したがって、ここに描かれた構造は両方の変形を表わすと認識されるものとする。
【0031】
本発明の重合体は米国特許第6,172,167号明細書および/または出願人の国際出願PCT/US2006/023450に記載されているように調製することができる。両方の文献は、引用によってここに組み込まれる。
【0032】
米国特許第6,172,167号明細書は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有する脂肪族ポリエステルアミド重合体を製造する方法を教示している。ここで、O−D1−Oはジオール官能基を表わし、CO−AA1−COは短い(好ましくは炭素原子が6個以下の)脂肪族ジカルボン酸官能基を表わし、O−AD−Oは短い(たとえば好ましくはジアミン中の炭素原子が6個以下の)対称な結晶性アミドジオール官能基を表わし、xおよびyは括弧内の重合体ブロック中の反復単位の数である。
【0033】
米国特許第6,172,167号明細書に教示されているように、そのような重合体はアミドジオールを含む反応混合物から作ることができる。本発明の実施に特に有用なアミドジオールは、次の構造を有する。
HO−(CH2n−CONH−(CH2m−(X)k−(CH2m−CONH−(CH2n−OH
ここで、XはNH、OまたはSであり、kは0〜1であり、mは1〜4であり、そしてnは4〜6である。
【0034】
アミドジオールは任意の適切な方法によって調製することができる。しかし、少なくとも1つの第一級ジアミンと少なくとも1つのラクトンとの間の開環重合(ROP)反応によってアミドジオールを調製するのが有利であることが見いだされた。アミドジオールの調製は、米国特許第3,025,323号明細書およびエス・カタヤマら,「ジイソシアナートをN,N′−ジ−(6−ヒドロキシカプロイル)アルキレンジアミンおよびN−ヒドロキシアルキル−6−ヒドロキシカプロアミドと反応させることによる交互ポリアミドウレタンの合成(Synthesis of Alternating Polyamide urethans by Reacting Diisocyanates with N,N'-Di-(6-hydroxycaproyl)alkylenediamines and N-hydroxy-alkyl-6-hydroxycaproamide)」,応用高分子化学誌(J. Appl. Polym. Sci.),1971年,第15巻,p.775−796に記述された方法によっても行なうことができる。
【0035】
第一級ジアミンは、この明細書においては、2つの第一級アミン基を含む有機化合物と定義される。第一級ジアミンは、第二級および第三級アミン基をも含んでもよい。適切なジアミンは、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ブタンジアミンおよびヘキサンジアミンである。
【0036】
ラクトンは好ましくは4、5または6個の炭素原子を有する。適切なラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ペンタデカラクトン、グリコリドおよびラクチドが挙げられる。そのような反応を行なう好ましい方法は、ステンレス鋼撹拌槽型反応器の中で、ジアミン1モル当たりラクトンが少なくとも2モルの比で、好ましくはジアミン1モル当たりラクトンが2.0〜2.5モルの比で、ラクトンをジアミンと混合することである。反応は、好ましくは、窒素雰囲気で行なわれる。反応物は溶剤に溶解してもよいが、一般には、重合体組成物生成物から溶剤を分離する際に必要とされる努力を省くために、溶剤のない状態で反応を行なうのが好ましい。好ましくは、反応温度は、純粋なアミドジオールの融点よりも低い温度に、好ましくは摂氏0度(℃)と融点よりも30℃低い温度の間に維持され、一般に、望まれるアミンジオール生成物の高い画分を含む生成物を生じ、それは、さらなる精製を必要とせずに、そのすぐ後の工程段階において使用することができる。反応が溶剤のない状態で行なわれる場合は、反応器の全内容物は一般に凝固するであろう。反応混合物を周囲温度に放冷し、そして反応生成物を数時間、好ましくは6時間を超える時間、より好ましくは12時間を超える時間、放置し、残存するジアミンをすべて反応させるのが一般に有利である。その後、アミドジオール生成物は、生成物が溶融するまで、好ましくは適切な不活性気体雰囲気で、反応器内容物を加熱することによって、反応器から除去することができる。
【0037】
特に好ましいアミドジオールは、エチレンジアミンとε−カプロラクトンから調製された縮合生成物であり、それは実施例においてC2Cとコード化され、次の構造を有する。
HO−(CH25−CONH−(CH22−NHCO−(CH25−OH
脂肪族ポリエステルアミド重合体は、アミドジオールを低分子量ジカルボン酸ジエステルおよび低分子量ジオールと接触させ、その混合物を液化するために加熱し、その後、触媒を注入することによって作ることができる。
【0038】
低分子量ジカルボン酸ジエステルは、258グラム/モル未満の分子量を有するものと定義される。ジカルボン酸ジエステルのアルキル部分は、好ましくは同一または異なり、1〜3個の炭素原子を有する。好ましくは、アルキル部分はメチル基である。ジカルボン酸ジエステルのジカルボン酸部分は、好ましくは2〜8個の炭素原子を、最も好ましくは4〜6個の炭素原子を有する。好ましくは、ジカルボン酸部分は琥珀酸、グルタル酸またはアジピン酸基である。適切なジカルボン酸エステルとしては、琥珀酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、シュウ酸ジメチル、マロン酸ジメチルおよびグルタル酸ジメチルが挙げられる。
【0039】
一般に、反応は、不活性気体雰囲気で、還流塔が取り付けられた、撹拌加熱反応器またはデボリタイザー(devolitizer)の中で行なわれる。好ましい実施態様においては、固体のアミドジオールは最初にジカルボン酸ジエステルと混合される。その後、アミドジオールとジカルボン酸ジエステルの混合物は、約140℃の温度まで、またはアミドジオールが完全に溶解するような温度まで、ゆっくり加熱される。その後、アミドジオールとジカルボン酸ジエステルの混合物は1.5〜3時間この温度に維持される。変色を最小限にするために、ビスアミドジオールは、最初に、周囲温度でアジピン酸ジメチルと混合され、次に混合物はそれを液体にするために加熱され、同時に、最も反応性の遊離アミン官能基がアジピン酸ジメチルとのアミド交換反応によって捕らえられ、アミド官能基になると考えられている。その後、ジオールが加えられ、そして最後に触媒が、最も活動的な化学種が反応し終わったと考えられるときに、加えられる。低分子量ジオールが化学量論量より過剰に導入され、混合物は均質にされ、最後に、触媒が注入され、数平均分子量が2000グラム/モル未満の脂肪族ポリエステルアミドプレポリマーを形成する。
【0040】
揮発性ジオールは、この明細書においては、1,8−オクタンジオールよりも小さい分子量を有するものと定義される。適切なジオールとしては、モノエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6ヘキサンジオールおよび1,7ヘプタンジオールが挙げられる。揮発性ジオールは重合体に加えられ、混合物は、通常、連続的な撹拌によって均質にされる。温度は、通常、アミドジオールの融解温度にまたはそれより高く維持され、典型的には約140℃に維持される。反応は、好ましくは、ほぼ大気圧で、不活性気体雰囲気で行なわれる。その後、好ましくは、触媒が反応物混合物に加えられる。エステル交換反応およびアミド交換反応(transamidification)を触媒する任意の適切な化合物を使用することができる。適切な触媒としては、テトラブトキシチタン(IV)、酢酸亜鉛および酢酸マグネシウムが挙げられる。
【0041】
揮発性ジオールおよび省略可能な触媒の添加は、ジカルボン酸エステルのアルキル部分に対応する低分子量アルコールまたはアルコール混合物を含む蒸気の発生、およびプレポリマーの形成をもたらす。形成された蒸気は、プレポリマーを含む反応混合物からほぼ大気圧で蒸留除去される。反応は、アルコールの発生がおさまるまで、継続される。
【0042】
重縮合工程の第二の段階において、反応は減圧下で脱蔵器(devolatizer)反応器の中で継続され、完全に遊離の揮発性ジオールを除去し、そして分子量を増加させ、2000グラム/モル未満の分子量のプレポリマーを4000グラム/モルを超える分子量の完全なポリエステルアミド重合体に変換する。この時点で、不揮発性ジオールのような他の反応性化学種が、さらに分子量を増加させるためにまたは分岐もしくは疎水性相互作用のような特定の性質を導入するために混ぜることができる。
【0043】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適した重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有する脂肪族ポリエステルアミド重合体を式HO−D2−OHを有する不揮発性ジオールと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を、式HO−D2−O−[−CO−AA1−CO−O−D1,2−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。
【0044】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適した重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有する脂肪族ポリエステルアミド重合体を式M−(OH)n(ただしnは3以上である。)を有するポリオールと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−CO−AA1−CO−O−M−(O−[CO−AA1−CO−O−D1]x−O−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H)n-1を有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。ポリオールM−(OH)n中のMは、n価の有機基、好ましくは脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基、好ましくは20個以下の炭素原子を有する基である。より好ましくは、Mは脂肪族である。M−(OH)nの好ましい例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、メチルグルコシド、ソルビトールならびにそれらの分子のエトキシ化およびプロポキシ化誘導体が挙げられる。
【0045】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適した別の重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有する脂肪族ポリエステルアミド重合体を式PA−(CO−ORb)n(ただしnは3以上である。)を有する多塩基酸エステルと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−CO−AA1−CO−O−AD−O]y−CO−PA−(CO−O−D1−[O−OC−AA1−CO−O−D1−O]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H)n-1を有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。多塩基酸エステルPA−(CO−ORb)n中のPAは、n価の有機基、好ましくは脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基、好ましくは20個以下の炭素原子を有する基である。好ましいPAとしては、1,3,5ベンゼントリカルボン酸、クエン酸、アガリシン酸およびアコニット酸が挙げられる。Rbは、炭素原子が1〜10個、好ましくは1〜6個の脂肪族基であり、より好ましくは−CH3、−CH2−CH3、プロピルまたはイソプロピルである。
【0046】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適した別の重合体は、
式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−Hを有する脂肪族ポリエステルアミド重合体を式RO−CO−AA2−CO−ORを有する高沸点二塩基酸エステルと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1,2−CO−O−AD−O]y−Hを有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。
【0047】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適した別の重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH(ここで、O−D1−Oは揮発性ジオール官能基の残基を表わし、O−CO−DD−CO−Oは短い(たとえば好ましくは炭素原子が6個以下の)対称な結晶性ジアミド二塩基酸官能基の残基を表わす。)を有するプレポリマーを式HO−D2−OHを有する不揮発性ジオールと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D2−O−[−CO−AA1−CO−O−D1,2−O−]x−[O−D1,2−O−CO−DD−CO]y−OHを有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。
【0048】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適したさらに別の重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OHを有する重合体を式M−(OH)n(ただしnは3以上である。)を有するポリオールと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[O−D1−O−CO−DD−CO−]y−O−M−(O−[CO−AA1−CO−O−D1]x−O−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH)n-1を有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。
【0049】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適した別の重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OHを有する重合体を式PA−(CO−OR)n(ただしnは3以上である。)を有する多塩基酸エステルと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[OC−DD−CO−O−D1−O]yOC−PA−([−CO−O−D1−O−CO−AA1−CO−]x[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH)n-1を有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。
【0050】
本発明のホットメルト接着剤配合物において使用するのに適したさらに別の重合体は、式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OHを有する重合体を式RO−CO−AA2−CO−ORを有する高沸点二塩基酸エステルと接触させて混合物を形成し、混合物の温度を式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1,2−CO−O−CO−DD−CO]y−OHを有する変換された重合体を含む変換された物質を生成するのに十分に高くすることによって作ることができる。
【0051】
ここで、短い対称な結晶性ジアミド二塩基酸官能基は、上記の米国特許第6,172,167号明細書に定義され教示されたものと同じものである。特に好ましいジアミド二塩基酸官能基は、エチレンジアミンとアジピン酸ジメチルから調製された縮合生成物であり、実施例においてA2Aとコード化するものである。
【0052】
この明細書において、高沸点ジカルボン酸ジエステルは、202を超える分子量を有する脂肪族ジカルボン酸ジエステルと定義される。ジカルボン酸ジエステルのアルキル部分は、好ましくは同じまたは異なり、そして1〜3個の炭素原子を有する。好ましくは、アルキル部分はメチル基である。ジカルボン酸部分は、好ましくは、7〜10個の炭素原子、最も好ましくは9または10個の炭素原子を有する。好ましくは、ジカルボン酸部分は、アゼライン酸またはセバシン酸基である。好ましいジカルボン酸エステルは、アゼライン酸ジメチル、セバシン酸ジメチルおよびスベリン酸ジメチルである。
【0053】
本発明における適切な不揮発性ジオールとしては、高級グリコール、たとえばジプロピレングリコールもしくはトリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量400〜8000のPEG)および分子量400〜4000のEOでキャップしたポリプロピレングリコール、二量体ジオールもしくは大豆ポリオール(Soy polyols)またはジェッター(Jetter)ら,植物化学(Phytochemistry),2000年,第55巻,p.169−176に言及されているような他の高分子量天然ジオールが挙げられる。本発明において使用するのに適したポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトールおよび蔗糖が挙げられる。
【0054】
脂肪族ポリエステルアミド重合体と、不揮発性ジオール、ポリオール、多塩基酸エステルまたは高沸点ジカルボン酸ジエステルとの反応は、一般に不活性気体雰囲気で行なわれる。その後、混合物は、約180℃の温度に、または生じるアミドエステル重合体が溶融状態または溶解状態のままであるような温度に、典型的には2〜3時間の時間をかけて加熱される。圧力は典型的にほぼ大気圧である。反応は、蒸留によって系から除去される低分子量アルコールの発生をもたらす場合もある。
【0055】
その後、反応器中の圧力は、すべての残存する揮発性物質の減圧蒸留を開始するために、約5ミリバールの絶対圧まで徐々に下げられる。その後、生じた重合体組成物は、約150℃まで冷却され、大気圧まで戻され、その後、重合体は、まだ溶融状態にある間に、反応器から取り出すことができる。
【0056】
上述の重合体は、本発明のホットメルト接着剤配合物を製造するために、限定するものではないが、たとえば、他の重合体、粘着付与剤、充填剤、油および添加剤で変性することができる。本発明のホットメルト接着剤の粘度は、好ましくは摂氏190度で100Pa・sec未満である。より好ましくは、本発明のホットメルト接着剤の粘度は、摂氏160度で5〜50Pa・secの範囲にある。好ましくは、本発明のホットメルト接着剤のガラス転移温度は、摂氏20度未満である。好ましくは、本発明のホットメルト接着剤の融点は、摂氏60度より高い。好ましくは、本発明のホットメルト接着剤は、流動学的性質としてニュートン粘性を示す。生成物は冷水に対して耐性があるが、熱水または水蒸気の適用によって支持体から取り除かれる。
【0057】
本発明のホットメルト接着剤は、消耗品のような様々な物品ならびにケースおよびカートンの建造ならびに不織布物品に有用である。特に、製本および包装の用途が考えられる。しかし、クラフト紙、塗被紙、高充填紙、積層紙などからなる群から選択される紙の支持体を、任意の他の紙の支持体および/または重合体フィルムの支持体に接着することに関係する任意の接着剤用途も、特に押出またはロールコーターによる積層によって塗布されるときは、考えられる。
【0058】
本発明のホットメルト接着剤は、約120℃から約200℃までの範囲内で温度を制御することができるバルクまたは容器からの送出による、押出、螺旋状噴霧、メルト・ブロー、スプレー・スプラッター、スクリーン印刷、またはロール塗布によって塗布することができる。
【0059】
本発明の接着剤組成物は、また、再パルプ化できる(repulpable)と推測される。
【0060】
ここで使用するときは、用語「脂肪族」とは、飽和または不飽和の炭化水素(アルカン、アルケン、アルキン)をいい、それは直鎖であってもよいし枝分かれしていてもよい。脂肪族基は、所望により、様々な置換基または官能基で置換されていてもよく、置換基または官能基としては、特に、ハロゲン化物、水酸基、チオール基、エステル基、ケトン基、カルボン酸基、アミンおよびアミドが挙げられる。「複素脂肪族」基は、炭化水素鎖の中に1個以上の非炭素原子を含有する(たとえば、1個以上の隣り合わないCH2基がO、SまたはNHで置換されている)脂肪族基である。
【0061】
用語「脂環式」とは、1個以上の飽和または不飽和の環(たとえば3〜10員環)を有する炭化水素をいい、それは二環式であってもよい。脂環式基は、環式炭化水素と結合した、枝分かれおよび/または直鎖の脂肪族である部分を含むことができる。脂環式基は、脂肪族基について上述したように、置換されていてもよい。「複素脂環式」基は、炭化水素鎖の中に、環の中に、または脂環式基の直鎖もしくは枝分かれ脂肪族部分の中に、1個以上のヘテロ原子(非炭素原子)を含有する(たとえば、1個以上の隣り合わないCH2基がO、SまたはNHで置換された)脂環式基である。
【0062】
用語「芳香族」とは、1個以上の芳香環を含む炭化水素をいい、その芳香環は(たとえばナフタレン基中のように)縮合環であってもよい。芳香族基は、芳香族と結合した、枝分かれおよび/または直鎖脂肪族および/または脂環式である部分を含むことができる。芳香族基は、脂肪族基について上述したように、置換されていてもよい。「複素芳香族」基は、芳香環の中に1個以上のヘテロ原子(非炭素原子)を含有する芳香族基(たとえばピリジン環)である。芳香環内のCHは、O、SまたはNで置換されていてもよい。芳香族基の任意の脂環式または脂肪族部分の中の、1個以上の隣り合わないCH2基が、ヘテロ原子(たとえばO、S、NH)で置換されていてもよい。
【実施例】
【0063】
アミドジオールエチレン−N,N″−ジヒドロキシヘキサンアミド(C2C)の調製
C2C単量体は、撹拌器および冷却水ジャケットを装備したステンレス鋼反応器の中で窒素雰囲気下で、1.2kgのエチレンジアミン(EDA)を4.56kgのε−カプロラクトンと反応させることによって調製される。ε−カプロラクトンとEDAとの発熱縮合反応が起こり、摂氏80度(℃)まで温度を徐々に上昇させる。白い沈殿が生成し、反応器内容物は凝固し、その時点で撹拌は止められる。その後、反応器内容物は20℃に冷却され、その後、15時間放置される。その後、反応器内容物は140℃に加熱され、その温度で凝固した反応器内容物は溶融する。その後、液体生成物は、反応器から取り出され、回収トレーに移される。得られた生成物を核磁気共鳴で調べたところ、生成物中のC2Cのモル濃度は80パーセントを超えていることが分かる。C2C生成物の融点を測定したところ、140℃である。
【0064】
C2Cのアジピン酸ジメチルとの接触
液体のアジピン酸ジメチル2.622kgおよび上述のように製造された固体のC2Cジアミドジオール2.163kgをデボリタイザー反応器に装填する。反応器内容物は、反応混合物中のC2Cを溶融するために、窒素パージしながらゆっくりと140℃の温度にされる。
【0065】
不揮発性ジオール、酸または分岐剤のさらなる添加なしの、組成物と1,4−ブタンジオールとの接触
1,4−ブタンジオール1.352kgを反応器内容物に加え、続いてテトラブトキシチタン(IV)の10質量%1,4−ブタンジオール溶液を105ミリリットル(mL)加える。生じる反応はメタノールの生成をもたらし、メタノールは、その後、窒素パージによって蒸気として反応器系から取り除かれる。系の圧力は大気圧に維持され、温度は180℃まで徐々に上げられる。メタノールの発生がおさまるまで、反応とメタノールの蒸留が継続される。その後、反応器中の圧力は450ミリバールの絶対圧まで下げられ、その後、段階的に20ミリバールまで下げられ、その結果、反応混合物からメタノール蒸気のさらなる発生を生じる。メタノールの流れがおさまったときに、反応器中の圧力は、1,4−ブタンジオールの蒸留を始めるために、さらに0.25ミリバールの絶対圧まで下げられ、反応器中の温度は徐々に200℃まで上げられる。710mLの1,4−ブタンジオールが反応器から回収されたときに、反応器中の真空は破られ、生じた溶融アミドエステル重合体組成物は反応器から取り出される。
【0066】
次の物理的性質を有する重合体構造中に組み込まれたジオールの総量に基いて計算して50モル%のC2C含有量のアミドエステル重合体組成物の6つの異なるバッチ(それぞれP1、P3、P4、P7、P8およびP9とコード化する。)を調製するために、上記の手順を繰り返す。
【0067】
【表1】

【0068】
本発明の物質の粘度は、数平均分子量が20,000グラム/モル以下では、一般に、ニュートン粘性である。
【0069】
ジアミドジエステル単量体A2Aの調製
窒素雰囲気において、チタン(IV)ブトキシド(0.92g、2.7mmol)、エチレンジアミン(15.75g、0.262モル)およびアジピン酸ジメチル(453.7g、2.604モル)を、三つ口1リットル丸底フラスコに充填し、栓をし、フードに移す。フラスコは、ファイアストーンバルブに付けられた注入口アダプター経由で正の(positive)窒素下に置かれる。羽根付き撹拌シャフトを、オーバーヘッド撹拌モーター付き撹拌ベアリングと共にフラスコの中に挿入する。栓がされた凝縮器を、フラスコの中に挿入する。隔膜を通して挿入された熱電対もまた、フラスコの中に挿入される。フラスコは、比例温度調節器に付けられた半球加熱マントルで暖められる。基本的な反応プロフィールは、50℃に/50℃で2.0時間、60℃に/60℃で2.0時間、80℃に/80℃で2.0時間、100℃で一夜である。フラスコは、撹拌しながらゆっくり約50℃まで冷却され、撹拌を止め、ほぼ室温まで冷却される。シクロヘキサン約200mLを撹拌しながらフラスコに加え、濾過可能なスラリーとし、固形物を中間の多孔度のガラス濾過漏斗上に集める。集めた固形物は、約50mLのシクロヘキサンで2度洗浄する。生成物は、約50℃の減圧乾燥器の中で一晩乾燥される。乾燥した生成物は砕かれ、新鮮なシクロヘキサン(約300mL)で再度スラリーにされ、濾過によって再度集められ、約50mLのシクロヘキサンで2度すすがれ、そして、最高ポンプ減圧下で50℃減圧乾燥器中で恒量になるまで乾燥される。収量=59.8グラム(66%)。
【0070】
不揮発性ジオール、酸または分岐剤のさらなる添加なしの、A2A単量体組成物と1,4−ブタンジオール(「1,4BD」)との接触
PBA A2A−50%(A2A単量体含有量が50モル%のポリエステルアミド)
脱蔵器反応器に、室温(または50〜60℃)で、窒素雰囲気で、348.4グラム(2.0モル)のアジピン酸ジメチル(DMA)を装填し、続いて680グラム(約7.7モル)の1,4ブタンジオールおよび688.8グラム(2.0モル)のA2A(粉末)を装填する。混練機温度は、内容物の完全な溶媒和(solvatation)(透明な溶液)を確実にするために、窒素パージ下でゆっくりと140〜150℃にする。
【0071】
その後、窒素雰囲気のまま、140〜150℃で、Ti(OBu)4触媒を、41.5グラムの10質量%1,4BD溶液として注入する(全エステル基準で計算して4000ppm;触媒4.15g+BD37.35g;1,4BDの含有量の合計は717gすなわち7.97モルである。)。140〜150℃で、メタノールは蒸留し始める。反応器温度は、大気圧で175℃まで段階的に上げられ、最初は(単量体DMAおよびBDの飛沫同伴を防ぐために)窒素の流量は少なくする。メタノール留分は蒸留除去され、冷却トラップ中に集められる(理論量:256g、8モル)。目的は、蒸留されるメタノールの一定の流れを維持することである。メタノールの主な留分が175℃で除去されたときに、温度は190℃に上げられ、反応器圧力は段階的に減らされる。最初は(結果として起こる泡立ちを回避するために)50〜20ミリバールまでゆっくり減らされ、そしてさらに5ミリバールに減らされ、メタノールの除去を完結しそして1,4BDの蒸留を始める。圧力は、1,4ブタンジオールの安定した蒸留が観測されるまで、さらに1ミリバール未満に減らされる。反応の終わりに、温度は200〜220℃に上げられる。集められた1,4BDの計算された量:360g(4モル)。1,4ブタンジオールの除去が完結したときに、反応器は約150℃(測定されたトルクに依存する。)に冷却され、窒素雰囲気下で大気圧に戻され、そして重合体が集められる。
【0072】
次の追加の樹脂を上述の方法に従って製造した。単量体C2CおよびA2Aはそれぞれ2種類の含有量で、具体的に言うと25および50モル%で含有せしめた。それらの物質を、それぞれ、PEA−C2C25%、PEA−C2C50%、PEA−A2A25%およびPEA−A2A50%とコード化する。データを下記の表にまとめて示す。各物質から、2mmの厚さの圧縮成形円板試料を作成した。圧縮成形前に、物質は約24時間減圧下で65℃で乾燥した。160×160×2mmの円板試料は、10バールで6分間、その後、150バールで3分間、150℃で等温的に圧縮成形することによって得られた。試料は、20℃/分で、150℃から室温に冷却した。物理的性質データを次の表に示す。
【0073】
【表2】

【0074】
機械的性質
異なるPEA物質の荷重・歪レスポンスを、インストロン5564ロードフレームで測定した。その試験は、1週間23℃および湿度50%の条件下に置いたドッグボーン試料について行う。モジュラスは、伸び計を使用して、1mm/分のクロスヘッド速度で測定される。モジュラス測定の後、クロスヘッド速度は50mm/分に変更される。
【0075】
DMS(固体状態流動学)
剪断弾性率は、アドバンスト・レオメトリック・エキスパンション・システム(ARES)で、ねじれ直角セットアップで(with torsion rectangular setup)測定した。
【0076】
条件:動的温度ランプ試験は、10ラジアン/秒の周波数で0.2%の歪み下で2℃/分の加熱速度で−140℃から140℃まで行なった。幅約12.6mm、長さ約25mmの長方形の試料を、圧縮成形円板試料から切り出した。測定は、窒素雰囲気および自動張力オプションを有効にして(auto-tension option active)行なった。
【0077】
動的粘度(溶融流動学)
複素粘性率は、アドバンスト・レオメトリック・エキスパンション・システム(ARES)で、平行板セットアップで(with parallel plate setup)測定した。
周波数掃引条件:動的周波数掃引試験は、100から0.1ラジアン/秒まで(対数モードで、10進(decade)当たり10点)行なった。歪みは、合理的なトルク水準を得るために、(まだ線形領域内の)試料の粘度に依存して、10%から30%まで異なった。25mmの平円板は圧縮成形円板試料から切り出した。測定は窒素雰囲気で行なった。
【0078】
DSC実験はTAインスツルメンツQ1000機器で行なった。
TA Q1000条件:
パージガス:窒素(50ml/分)
標準アルミニウム皿;サンプルサイズ:5〜7mg
インジウムによる温度較正。
温度プログラム:−80℃で平衡;−80℃〜170℃(20℃/分);170℃(5分);170℃〜−80℃(20℃/分);−80℃で平衡;−80℃〜170℃(20℃/分)。
【0079】
さらなる重合体の実施例
プレポリマーの調製
実施例A
C2C、アジピン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールからのプレポリマーの調製
不活性雰囲気で、250mL丸底フラスコに、チタン(IV)ブトキシド(0.194グラム、0.571ミリモル)、N,N′−1,2−エタンジイル−ビス[6−ヒドロキシヘキサンアミド](13.62グラム、47.22ミリモル)、アジピン酸ジメチル(65.80グラム、0.3777モル)および1,4−ブタンジオール(59.57グラム、0.6611モル)を装填する。重合反応は、オーバーヘッド撹拌、窒素/減圧、加熱および蒸留ヘッド使用で行なう。反応プロフィールは次のとおりである。N2、160℃から175℃に/175℃で2.0時間;450Torr、5分;50Torr、10分;40Torr、5分;30Torr、10分;20Torr、10分;15Torr、10分;10Torr、90分;0.425〜0.60Torr、1.0時間。冷えたとき、ろう状の固形物は、Tmが51℃(55J/g)、対数粘度数が0.090dL/g(クロロホルム/メタノール(1/1,w/w)、30.0℃、0.5dL/g)、1H−NMRによるMnが約1098、そして1H−NMRによるC2C含有量が約12モル%である。
【0080】
実施例B
A4A、アジピン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールからのプレポリマーの調製
不活性雰囲気で、250mL丸底フラスコに、チタン(IV)ブトキシド(0.174グラム、0.512ミリモル)、7,12−ジアザ−6,13−ジオキソ−1,18−オクタデカン二酸ジメチル(31.68グラム、85.06ミリモル)、アジピン酸ジメチル(44.45グラム、0.2552モル)および1,4−ブタンジオール(61.33グラム、0.6805モル)を装填する。重合反応は、オーバーヘッド撹拌、窒素/減圧、加熱および蒸留ヘッド使用で行なう。反応プロフィールは次のとおりである。N2、160℃から175℃に/175℃で2.0時間;450Torr、5分;100Torr、5分;50Torr、10分;40Torr、5分;30Torr、10分;20Torr、10分;15Torr、10分;10Torr、90分;約0.400Torr、1.0時間。冷えたとき、ろう状の固形物は、二山分布のTmが47および95℃、対数粘度数が0.091dL/g(クロロホルム/メタノール(1/1,w/w)、30.0℃、0.5dL/g)、1H−NMRによるMnが約1049、そして1H−NMRによるA4A含有量が約24モル%。
【0081】
重合体の調製
実施例1
C2C、アジピン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールからのプレポリマーとポリテトラヒドロフランとの反応
不活性雰囲気で、250mL丸底フラスコに、チタン(IV)ブトキシド(0.091グラム、0.27ミリモル)、実施例Aのプレポリマー(40.00グラム)およびポリテトラヒドロフラン(10.00グラム、10.17ミリモル、Mn983、TERATHANETM1000)を装填する。重合反応は、オーバーヘッド撹拌、窒素/減圧、加熱および蒸留ヘッド使用で行なう。反応プロフィールは次のとおりである。N2、160℃から175℃に/175℃で1.0時間;0.3〜0.6Torr、175℃、1.0時間;そして約0.30Torr、190℃、6時間。冷えたとき、硬い固形物は、Tmが57℃(28J/g)、対数粘度数が0.60dL/g(クロロホルム/メタノール(1/1,w/w)、30.0℃、0.5dL/g)、1H−NMRによるMnが約16000である。
【0082】
実施例2
C2C、アジピン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールからのプレポリマーとグリセリンエトキシレートとの反応
250mL丸底フラスコに、酸化アンチモン(0.0128グラム、0.0439ミリモル)、酢酸カルシウム一水和物(0.0494グラム、0.280ミリモル)、実施例Aのプレポリマー(44.00グラム)、グリセリンエトキシレート(2.00グラム、2.00ミリモル、Mn999)を装填する。重合反応は、オーバーヘッド撹拌、窒素/減圧、加熱および蒸留ヘッド使用で行なう。反応プロフィールは次のとおりである。0.2〜0.9Torr、160℃から175℃に/175℃で約1.8時間。冷えたとき、硬い固形物は、Tmが66℃(40J/g)、対数粘度数が0.27dL/g(クロロホルム/メタノール(1/1,w/w)、30.0℃、0.5dL/g)である。
【0083】
実施例3
A4A、アジピン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールからのプレポリマーとセバシン酸ジメチルとの反応
250mL丸底フラスコに、酸化アンチモン(0.0128グラム、0.0439ミリモル)、酢酸カルシウム一水和物(0.0494グラム、0.280ミリモル)、実施例Bのプレポリマー(44.00グラム)およびセバシン酸ジメチル(2.41グラム、10.5ミリモル)を装填する。重合反応は、オーバーヘッド撹拌、窒素/減圧、加熱および蒸留ヘッド使用で行なう。反応プロフィールは次のとおりである。N2、160℃から175℃に/175℃で2時間;450Torr、5分;100Torr、5分;50Torr、10分;40Torr、5分;30Torr、15分;20Torr、15分;10Torr、90分;0.4〜0.6Torr、175℃、2時間;0.3〜0.4Torr、190℃に/190℃で2.5時間。冷えたとき、硬い固形物は、二山分布のTmが69、114℃(43J/g)、対数粘度数が0.28dL/g(クロロホルム/メタノール(1/1,w/w)、30.0℃、0.5dL/g)、1H−NMRによるMnが約7000である。
【0084】
実施例4
A4A、アジピン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールからのプレポリマーと1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリメチルとの反応
250mL丸底フラスコに、酸化アンチモン(0.0128グラム、0.0439ミリモル)、酢酸カルシウム一水和物(0.0494グラム、0.280ミリモル)、実施例Bのプレポリマー(44.00グラム)および1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリメチル(0.529グラム、2.10ミリモル)を装填する。重合反応は、オーバーヘッド撹拌、窒素/減圧、加熱および蒸留ヘッド使用で行なう。反応プロフィールは次のとおりである。N2、160℃から175℃に/175℃で2.3時間;100Torr、5分;50Torr、10分;40Torr、5分;30Torr、15分;20Torr、15分;10Torr、90分;0.2〜0.6Torr、約2.5時間。冷えたとき、硬い固形物は、二山分布のTmが73、111℃(44J/g)、対数粘度数が0.29dL/g(クロロホルム/メタノール(1/1,w/w)、30.0℃、0.5dL/g)である。
【0085】
重ね剪断接着試験
1.木への接着
PEA C2C−50%の薄いフィルムを2枚のマイラーシートの間で圧縮成形することによって調製した。30〜50mgの長方形の試験片をPEAフィルムから切り出し、2つの15cmの木製のへらの間に5cm重ねてはさんだ。その組立品を2枚の銅板の間に置き、180℃に設定されたプレスの中に4分間導入した。板がちょうど接触するように、最小の圧力を加えた。4分後、定盤を室温に冷却し、試験片を取り出す。
【0086】
引張試験(重ね剪断)は、ツウィック・ロードフレーム、クロスヘッド速度5mm/分で行なった。接着強さは、へらを剥離するために必要とされる力(ニュートン換算)を塗布した接着剤の量(物質mg)で割った値で表わされる。接着強さはへらにかけた締付力に依存するので、値は指標に過ぎない。接着強さは20N/mgよりも大きい。破壊モードは凝集破壊である。
【0087】
第二の実験においては、プレスの中で170℃で3分間最小の力をかけて、1組の木製のへらを50mgのホットメルト箔と接触させた。試験片の半分は標準的なDIN条件に一週間保持した。他方の試験片は、40℃で24時間水の中に浸し、3時間周囲条件で乾燥し、その後、それらは、未処理の試験片と背中合わせに、重ね剪断試験をした。剥離力は、湿気で処理された試料について30N/mgおよび10N/mgである。沸騰水に浸漬した後は、接着剤は摩擦によって支持体から取り除かれる。
【0088】
2.鋼への接着
2.1 低締付圧での実験
重ね剪断試験はPEAおよびLLDPEの鋼への接着を評価するために用いられる。使用される鋼の支持体は、キュー・パネル社(Q-Panel Corporation)の接着パネル(研削仕上)RS型である。鋼の支持体の寸法は、1×4×0.063インチである。鋼の支持体はアセトンですすがれ、室温で乾燥される。重なり長さ(1/2インチ)がすべての試験片に対して同じであるように管理するために、取付具が使用される。試験片を作るために、まず、厚さ100μmの薄いフィルムが圧縮成形され、次にそのフィルムは適切なサイズに切られ、2枚のパネルの間にはさまれる。重なり領域において2枚のパネルを一緒にクリップで留めるために、書類止めクリップが使用される。その後、組立部品は、乾燥器で200℃で10分間加熱され、その後、組立部品は周囲温度に空冷される。縁の過剰の物質は除去される。2000ポンドのロードセル付きインストロン5581試験機が、重ね剪断接着試験に使用される。大きなねじくさび式つかみ具が試験片を取り付けるために使用される。つかみ具とつかみ具の距離は、中心の重なる接着領域で4インチである。試験のための速度は0.05インチ/分である。最大の力は重ね剪断接着力として得られ、本発明のPEA C2C−50%物質については862ポンド毎平方インチである。
【0089】
2.2 高締付圧での実験
試験した物質:
PEA A2A−25%
PEA A2A−50%
PEA C2C−50%
重ね剪断試験手順:
寸法10×2×0.2cmの鋼のストリップをエタノールできれいにし、0.1グラムのPEAフィルムを2枚のストリップの間に2.5cm重ねてはさんだ。試験片は、パサデナ(Passadena)油圧プレスで定盤で180℃および次の圧力プロフィールでプレスした。1分、1000kg;2分、5000kg;2分、10,000kg、続いて5,000kgの圧力で3分間冷却。重ね剪断試験は、インストロン5565ロードフレームで1.3mm/分のクロスヘッド速度で行なった。最大破断点荷重が記録される。
【0090】
【表3】

【0091】
3.紙引裂試験
重合体試料PEA C2C−50%の小片(1g)を、カップの中で約180℃に加熱し、1枚の段ボール板紙上に注いだ。その後直ちに、その上に最小の荷重でもう1枚の段ボール板紙を置いた。周囲温度に冷却した後に、HMA/板紙構造物は、国際公開第9733921号パンフレットの第32頁に示された接着試験に従って、肯定的に紙引裂試験を行った。
【0092】
4.他の支持体への接着
上述したのと同様の方法で、ポリカーボネート、ABS、革、ゴムおよびビニール(PVC)にも良好な接着が示された。
【0093】
剥離試験
剥離試験は、特に、ABSの上へのPVCの接着を調べるために用いられる。
試験手順:
ABSシート銘柄13513AS(ダウ社(Dow))から150×35×2mmの長方形の試験片を切り出し、そしてベネケ社(Benecke)から入手され、自動車内装品用に典型的に用いられているPVCシートから100×35×1mmのストリップを切り出した。3対の試験ストリップを95℃の乾燥器の中に置いた。続いて、100〜150mgの溶融重合体PEA C2C−25%をABS支持体に塗布し、その上にPVCストリップを50mm重ねてプレスした。乾燥器中で10kgのおもりを試料の上に置き、その後、試験片を乾燥器から取り出し、放冷した。接着強さは、インストロン5565ロードフレームの上に置いて、クロスヘッド速度100mm/分で、ASTM D903およびD3807に従って、つかみ具で90度剥離試験で測定した。試料を離層するための定常状態の力は30〜40ニュートンの範囲であった。破壊モードは、主に、PVC表面上の接着層破壊であった。
【0094】
要約すれば、ホットメルト接着剤としての本発明の重合体の使用は、次の重要な利点を有する。
1.溶剤なし
2.低溶融粘度
3.ビニールを含む様々な支持体への良好な接着
4.剪断独立流動
5.速い硬化時間
6.最小限の助剤による加工
7.生分解性
8.水蒸気除去可能
【0095】
さらに、その物質は、下に示すように、先行技術物質に比較して、低温ガラス転移と高融点の独特の組み合わせを示す。
【0096】
【表4】

【0097】
さて図1について言及すると、そこには本発明の様々な重合体についての熱成形データに関するプロットが示されている。図1のデータは、温度の関数として物質の複素粘性率、および本発明の重合体を用いた機械的性質の速いピックアップ(pick up)、すなわち溶融状態での低い粘度、および溶融状態から冷却されたときの迅速な凝固とピックアップ強度を示す。
【0098】
さて図2について言及すると、そこには本発明の様々な重合体について温度依存性の機械的性質データに関するプロットが示されている。図2のデータは、TgとTmの広い温度範囲間で、モジュラス平坦域が比較的平らであることを示し、それは広い温度範囲にわたって一定の機械的性質を示し、そして接着剤組成物が準周囲温度で、実際には−20〜+60℃で、可撓性(ゴム状挙動)を示すことを実証している。さらに、図2のデータは、ゴム状平坦域の後、弾性が急激に低下し、組成物が粘性モードに入ることを示している。
【0099】
さて図3について言及すると、そこには本発明の組成物または重合体(重合体P3)の示差走査熱量測定法プロットが示され、本発明の組成物または重合体が明確な主融点を示すこと、および融点より高温側において、粘度が低いので、接着剤配合物が比較的低温で加工することができまたは箔が150〜170℃でプレスすることができることをを示している。
【0100】
上に示されるように、本発明の重合体は、木および鋼にホットメルト接着剤として用いられたときに、良好な接着強さを示す。さらに、本発明の重合体は、ステュルム試験によれば、生分解性である。そして、ホットメルト接着剤として用いられた本発明の重合体は、熱水によって支持体から取り除くことができる。最後に、米国特許第6,172,167号明細書の重合体はすべて、本願の請求項の1つ以上によって包含されると意図されていると理解されるべきである。
【0101】
結論
本発明はその好ましい実施態様に従って上に記述されてきたけれども、それはこの開示の精神および範囲内において変更することができる。したがって、この出願は、ここに開示された一般的な原理を用いて、本発明のいかなる変形、使用または改作をも包含するように意図されている。さらに、本出願は、本発明が属する技術分野における既知または慣習的な実施の範囲内に入りそして特許請求の範囲の範囲内に入るような、本開示からのそのような逸脱をも包含するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の様々な配合物の熱成形データに関するプロットである。
【図2】本発明の様々な配合物の温度依存性機械的性質データに関するプロットである。
【図3】本発明の様々な重合体の溶融挙動に関するDSCプロットである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホットメルト接着剤配合物における熱可塑性ポリエステルアミド重合体の使用であって、
該重合体が、
a)反復単位−[H1−AA]−および−[DV−AA]−を含む重合体(ただし、H1は−R−CO−NH−Ra−NH−CO−R−O−または−R−NH−CO−R−CO−NH−R−O−であり、RaはRまたは結合であり、Rは出現毎に独立して脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基であり、AAは−CO−R′−CO−O−であり、R′は結合または脂肪族基であり、DVは−[R″−O]−であり、そして、R″は脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基である。)、
b)反復単位−[H1−AA]−、−[DV−AA]−および−[D2−O−AA]−を含む重合体(ただし、D2は出現毎で独立して脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基である。)、
c)反復単位−[H1−AA]−、−[R−O−AA]−および−M−(AA)n−を含む重合体(ただし、Mはn価の有機基であり、そしてnは3以上である。)、
d)反復単位−[H1−AA]−、−[R−O−AA]−および−PA−(CO−O−R)n−を含む重合体(ただし、PAはn価の有機基であり、そしてnは3以上である。)、
e)反復単位−[H2−D]−、−[R−O−AA]−および−M−(AA)n−を含む重合体(ただし、H2は−CO−R−CO−NH−R−NH−CO−R−CO−O−であり、Rは出現毎で独立して脂肪族もしくは複素脂肪族、脂環式もしくは複素脂環式または芳香族もしくは複素芳香族の基であり、そしてDは−[R−O]−である。)、
f)反復単位−[H2−AA]−、−[R−O−AA]−および−PA−(COOR)n−を含む重合体、
g)式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1,2−CO−O−AD−O]y−Hを有する重合体(ただし、O−D1−Oはジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1,2−COは脂肪族ジカルボン酸官能基または高沸点二塩基酸エステル官能基の残基を表わし、O−AD−Oはポリアミドジオール官能基の残基を表わし、xおよびyは括弧内の重合体ブロック中の反復単位の数である。)、
h)反復単位−[H2−D]−、−[H2−O−D2]−、[D−AA]−、および−[D2−O−AA]−を含む重合体、
i)式HO−D1−O−[−CO−AA1,2−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1,2−CO−O−CO−DD−CO]y−OHを有する重合体(ただし、O−CO−DD−CO−Oはジアミド二塩基酸官能基の残基を表わす。)、および
j)それらの混合物
からなる群から選択されることを特徴とする使用。
【請求項2】
重合体が式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H(ただし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項3】
重合体が式HO−D2−O−[−CO−AA1−CO−O−D1,2−O−]x−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H(ただし、O−D2−Oは不揮発性ジオール官能基の残基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、O−D1,2−Oは揮発性ジオール官能基または不揮発性ジオール官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項4】
重合体が式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−CO−AA1−CO−O−M−(O−CO−AA1−CO−O−D1−O−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H)n-1(ただし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項5】
重合体が式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−CO−PA−(−CO−O−D1−O−[CO−AA1−CO−O−AD−O]y−H)n-1(ただし、CO−AA1−COは、脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項6】
重合体が式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−CO−AA1−CO−O−M−(O−CO−AA1−CO−O−D1−O−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH)n-1(ただし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項7】
重合体が式HO−D1−O−[−CO−AA1−CO−O−D1−O−]x−CO−PA−(−CO−O−D1−O−[O−D1−O−CO−DD−CO]y−OH)n-1(ただし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項8】
重合体が式HO−D2−O−[−CO−AA1−CO−O−D1,2−O−]x−[O−D1,2−O−CO−DD−CO]y−OH(ただし、O−D2−Oは不揮発性ジオール官能基を表わし、CO−AA1−COは脂肪族ジカルボン酸官能基の残基を表わし、そしてO−D1,2−Oは揮発性ジオール官能基または不揮発性ジオール官能基の残基を表わす。)を有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤配合物を溶融し、溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、
溶融したホットメルト接着剤配合物を第一の支持体に塗布する工程、および
溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程
を含むホットメルト接着剤を塗布する方法。
【請求項10】
第一の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤配合物を溶融し、第一の支持体に付着した溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、
溶融したホットメルト接着剤配合物に第二の支持体を貼り付ける工程、および
溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体および第二の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程
をさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤配合物を第一および第二の支持体の間に配置する工程、
ホットメルト接着剤配合物を溶融し、第一および第二の支持体に接する溶融したホットメルト接着剤配合物を生成する工程、および
溶融したホットメルト接着剤配合物を冷却し、第一の支持体および第二の支持体に付着した凝固したホットメルト接着剤を生成する工程
を含む第一の支持体を第二の支持体に接着する方法。
【請求項12】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤配合物によって接着された織布または不織布。
【請求項13】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤で接着されたケース、カートンまたはトレー。
【請求項14】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の接着剤のフィルムによって1つの縁に沿って接着されたブックブロックを形成するために積み重ねられた多数の別々のシートを含む本。
【請求項15】
ホットメルト接着剤配合物を介して第二の支持体に接着された第一の支持体を含む改良された物品であって、ホットメルト接着剤配合物が請求項1〜8のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤配合物であることを特徴とする物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−507956(P2009−507956A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529999(P2008−529999)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/035201
【国際公開番号】WO2007/030791
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】