説明

ポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法

【課題】熱誘起相分離法によるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法であって、明瞭な球晶がなく、しかも所望の膜性能を有するものを製造する方法を提供する。
【解決手段】重量平均分子量Mwが100,000〜300,000のポリフッ化ビニリデン系樹脂25〜35重量%と一般式


(ここでR1、R2、R3は同一または互いに異なるC4〜C6のアルキル基であり、R4はアシル基である)で表わされるクエン酸エステル化合物75〜65重量%との混合物を溶融成形した後、クエン酸エステル化合物抽出溶媒でクエン酸エステル化合物を除去し、成形体を多孔質化してポリフッ化ビニリデン系多孔質膜を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法に関する。さらに詳しくは、熱誘起相分離法によるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
膜ロ過による浄水処理や下廃水処理は、これ迄の凝集沈殿のロ過方式と比較し、運転の維持や管理が容易であり、処理水質も良好であることから、近年水処理分野で幅広く用いられている。特に、これらの処理方式は、従来法では除去が不十分であったクリプトスポリジウム等の病原性微生物を完全に除去できることが大きな特徴として挙げられる。
【0003】
これらの膜ロ過に用いられる素材としては、微粒子や有機物等のファウリング物質に対する耐汚染性にすぐれているポリフッ化ビニリデン系樹脂が注目されている。就中、熱誘起相分離法を製膜基本原理として得られるポリフッ化ビニリデン多孔質膜は、従来の非溶媒誘起相分離法(液・液分離法)で得られる膜の課題であった機械的強度やマクロボイドの生成という問題が解決され、さらに化学的耐久性にもすぐれていることから、近年盛んに開発が行われている。
【0004】
熱誘起相分離法によりポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法として、ジブチルフタレート、ジオクチルジフタレート等のフタル酸エステルを溶媒として使用する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、フタル酸エステルは内分泌攪乱物質の一種ではないかと世界的に問題視されており、国内においても食品の器具、容器包装、合成樹脂製玩具等において、ジオクチルフタレート(DOP)の使用禁止がそれぞれとりまとめられている。このため、フタル酸エステルを溶媒に使用する場合には、製膜後の工程において、溶媒を極く微量まで抽出することが求められる。
【0006】
しかるに、フタル酸エステルは、ポリ塩化ビニルを始めとした合成樹脂の可塑剤として、好適・広範囲に用いられていることもあり、その性質から抽出し難い物質である。このため、抽出溶剤には、各種有機化合物の溶解性にすぐれている塩化メチレンが一般に用いられている。この塩化メチレンは、それの化学的安全性のため、一旦環境中に放出されると分解し難いため、PRTR法規制物質としてそれの利用と廃棄とが監視され、大気中の放出量も削除することが求められている。さらに、人体への毒性も懸念される物質でもある。
【0007】
また、フタル酸エステルに代り、アジピン酸エステルを溶媒として使用する方法も開示されているが(特許文献2参照)、抽出溶媒に塩化メチレンを使用する点ではフタル酸エステルの場合と同様である。
【0008】
一方、γ-ブチロラクトンやジメチルスルホキシド等の水溶性有機溶媒を用いた熱誘起相分離法によるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法も開示されており(特許文献3〜4参照)、これらの溶媒の抽出は水で可能であるものの、得られる膜の構造は粗大な球晶が連なる構造であるため、機械的強度の低下は避けられない。
【0009】
さらに、このような球晶の生成を抑制する方法として、無機粒子を製膜原液に添加する方法が知られてはいるが(特許文献5参照)、無機粒子の抽出に水酸化ナトリウム水溶液等の強アルカリが使用されるためコスト高になるばかりではなく、無機粒子の分散性が悪い場合にはピンホールを生ずるおそれがみられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第2,899,903号公報
【特許文献2】WO 2007/032331
【特許文献3】特開2003−320228号公報
【特許文献4】特開2006−224051号公報
【特許文献5】特開2008−062227号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】レポート:Brussels, C7/GF/csteeop/ATBC/080104 (04)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上の事実をふまえ、本発明者は熱誘起相分離法によるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜を製造するに際し、製膜溶媒としてクエン酸エステルを用いることに注目した。クエン酸エステルは、米国食品医薬品局(FDA)や英国プラスチック連盟(BPF)においても広く安全性が認められた化合物であり、欧州委員会の科学詰問委員会(CSTEE)においても、安全であることが意見表明されている(非特許文献1参照)。このため、食品に直接触れる可能性があるプラスチック製品やプラスチック製品の可塑剤として好適に使用されている。
【0013】
しかるに、クエン酸エステルを製膜溶媒として用いた場合、得られるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の膜断面構造は、微小な球晶が連なる構造であって、それの最大孔径はロ過膜としては不適な大きな値を示していた。
【0014】
本発明の目的は、熱誘起相分離法によるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法であって、明瞭な球晶がなく、しかも所望の膜性能を有するものを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
かかる本発明の目的は、重量平均分子量Mwが100,000〜300,000のポリフッ化ビニリデン系樹脂25〜35重量%と一般式

(ここでR1、R2、R3は同一または互いに異なるC4〜C6のアルキル基であり、R4はアシル基である)で表わされるクエン酸エステル化合物75〜65重量%との混合物を溶融成形した後、クエン酸エステル化合物抽出溶媒でクエン酸エステル化合物を除去し、成形体を多孔質化してポリフッ化ビニリデン系多孔質膜を製造する方法によって達成される。
【発明の効果】
【0016】
本発明方法により、前記の如き問題点を有するフタル酸エステル、塩化メチレン、添加剤として無機粒子等を使用することなく、人体に対する安全性が高くかつ環境負荷の小さい製膜溶媒を用い、かつ明瞭な球晶のない、所望の膜性能(最大孔径、空孔率、透水量など)を有するポリフッ化ビニリデン系多孔質膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図2】実施例で得られた多孔質平膜の表面の走査型電子顕微鏡写真である
【図3】比較例1で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図4】比較例2で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図5】比較例3で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図6】比較例4で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図7】比較例5で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図8】比較例6で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【図9】比較例7で得られた多孔質平膜の断面の走査型電子顕微鏡写真である
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明方法においては、熱誘起相分離法によってポリフッ化ビニリデン系多孔質膜が製造される。
【0019】
従来用いられている非溶媒誘起相分離法では、膜形成性樹脂をその良溶媒中に均質に溶解させたドープ液(製膜原液)を調製し、これを中空糸状に吐出しまたは平膜状にキャストした後、貧溶媒中に浸漬することにより、ドープ液中に貧溶媒が拡散してポリマー層と溶液層(良溶媒+貧溶媒)とに相分離(凝固)させ、多孔質体を得る方法であるのに対し、熱誘起相分離法では、熱可塑性樹脂を加熱溶融させた状態で溶媒や添加剤(無機粒子等の造孔剤)とを均質混合し、これを加熱溶融状態で中空糸状または平膜状に成形した後、成形体を成形体成分の非溶解性液体(水など)への浸漬または空気中で冷却することでポリマー層と溶媒層とを相分離させ、これを溶液浸漬して膜中の溶媒や充填剤等を抽出し、多孔質を得るという方法がとられている。
【0020】
かかる熱誘起相分離法が適用されるポリフッ化ビニリデン系樹脂の例としては、フッ化ビニリデンの単独重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロクロロエチレン、エチレンとの共重合体等が挙げられ、好ましくはフッ化ビニリデン単独重合体が用いられる。ポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量Mw(GPS法によるポリスチレン換算分子量として測定)は、100,000〜300,000程度であることが好ましい。Mwがこれよりも大きくなると、球晶構造の生成が顕著となり、一方Mwがこれよりも小さくなると、機械的強度が低下するようになる。
【0021】
熱誘起相分離法では、一般に熱可塑性樹脂と溶媒との混合物である製膜原液中の樹脂濃度が増大すると、球晶の生成が抑制される方向に働くが、本発明の製膜原液にあっては樹脂濃度が増大するとかえって球晶が生成し、また樹脂濃度が小さくなると微細な球晶構造の生成がみられるので、ポリフッ化ビニリデン系樹脂は溶媒であるクエン酸エステル化合物との合計量中25〜35重量%の割合で用いられなければならない。
【0022】
前記一般記で表わされるクエン酸エステル化合物において、基R1、R2、R3は同一または互いに異なるC4〜C6のアルキル基であり、基R4はアセチル基、ベンゾイル基等のアシル基であり、例えばアセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリペンチル、アセチルクエン酸トリヘキシルおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはアセチルクエン酸トリブチルが用いられる。
【0023】
基R1、R2、R3において、アルキル基がC3以下の炭素数を有するクエン酸アルキルエステルでは、得られるポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の断面構造中に顕著な球晶の生成が認められ、基R4が水素原子である場合にも同様である。一方、基R1、R2、R3において、アルキル基がC7以上の炭素数を有するクエン酸アルキルエステルでは、ポリフッ化ビニリデン系樹脂との相溶性が悪化したり、得られた成形体からのクエン酸アルキルエステルの抽出が困難となる。
【0024】
本発明方法においては、クエン酸エステル化合物はポリフッ化ビニリデン系樹脂との合計量中75〜65重量%の割合で用いられる。
【0025】
ポリフッ化ビニリデン系樹脂とクエン酸エステル化合物との所定割合の混合物は、それを溶融成形した後、クエン酸エステル化合物抽出溶媒でクエン酸化合物を除去し、成形体を多孔質化させるという熱誘起相分離法が適用される。
【0026】
その溶融混合温度や溶融成形温度は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂が溶融し、一相に混じり合う温度以上で、かつクエン酸エステル化合物の沸点以下の温度であり、一般には約150〜200℃、好ましくは約160〜180℃である。成形される多孔質体の形状は、平膜状でも中空糸膜状でもよい。
【0027】
平膜状の場合には、溶融混合物をTダイ等のダイスからシート状に押し出し、キャストロールを経て冷却固化させる方法、あるいは溶融混合物を予め冷却固化し、その固化物を熱プレスにより再度溶融させて成形し、冷却固化させる方法などが適用される。その膜厚は、一般に0.1〜1.0mm、好ましくは0.2〜0.5mmに設定される。
【0028】
中空糸膜状の場合には、二重環状ノズルから中空糸膜状に溶融押出し、所定の空走区間を経た後、冷却浴中に浸漬して固化させる方法が一般にとられる。冷却浴としては、廉価でかつ熱容量も大きいことから水が好んで用いられるが、成形体成分が溶解しない他の溶剤あるいは空冷であってもよい。また、中空糸膜の中空部形成用の流体には、押出温度以上の沸点を有する非溶解性の液体や空気、窒素等の気体を使用することができる。その膜厚は、一般に0.05〜3.0mm、好ましくは0.2〜2.0mmであり、外径は一般に0.1〜5.0mm、好ましくは0.3〜3.0mmに設定される。
【0029】
成形体を多孔質化するために用いられる製膜溶液(クエン酸エステル化合物)抽出溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、n-ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒が挙げられる。
【0030】
このようにして多孔質化されたポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の内部構造は、明瞭な球晶構造が確認されず、10μm以上のマクロボイドがみられないことが望ましい。また、その孔径は、3〜5μmのクリプトスポリジウムを阻止するという観点からは、バブルポイント法で求められる最大孔径が1μm以下、好ましくは0.7μm以下でなければならないが、本発明に係るポリフッ化ビニリデン系多孔質膜はこうした要求を十分に満足させる。
【実施例】
【0031】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0032】
実施例1
ポリフッ化ビニリデン樹脂(シグマアルドリッチ社製品;Mw275,000)30重量%とアセチルクエン酸トリブチル70重量%とを、ニーダを用いて170℃の温度で溶融混合した後、冷却した。冷却固化した混合物を、170℃に加熱したSUS鋼板を用いて、スペース厚みが0.5mmとなるように熱プレスした後、20℃の水冷却浴中で固化させることにより、フィルム状成形体を得た。得られた成形体をエタノール中に浸漬させ、アセチルクエン酸トリブチルを抽出、除去した後乾燥することにより、平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。
【0033】
得られた多孔質平膜の断面構造を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示される如く明瞭な球晶構造は生じておらず、また10μm以上のマクロボイドは存在しなかった。なお、図2は、膜表面の走査型電子顕微鏡写真である。
【0034】
さらに、この多孔質平膜について、次の各項目の測定を行った。
最大孔径:ASTM F316-86に基づき、バブルポイント法により測定
液体としてエタノールを使用し、25℃におけるバブルポイントを、次式
から算出した
最大孔径(μm)=(2860×T)/P
T:表面張力(単位:mN/m)
P:最初に気泡が検知される空気圧力(単位:Pa)
空孔率:平膜の面積および厚みを測定し、ポリフッ化ビニリデンの比重1.78を用い
て、次式から算出した
空孔率(%)=(1−W/V/1.78)×100
W:平膜の重量(単位:g)
V:見掛け体積(単位:cm3)
透水量:平膜を直径25mmの円形状に打ち抜き、これをロ過ホルダー(アドバンテッ
ク社製攪拌型ウルトラホルダーUHP-25K;有効ロ過面積3.5cm2)にセットし
、25℃、0.1Paの引加圧条件下で透水試験を行った
【0035】
比較例1
実施例において、アセチルクエン酸トリブチルの代りに同量のアセチルクエン酸トリエチルを用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、顕著な球晶の生成が確認された(図3参照)。
【0036】
比較例2
実施例において、アセチルクエン酸トリブチルの代りに同量のアセチルクエン酸トリメチルを用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、顕著な球晶の生成が確認された(図4参照)。
【0037】
比較例3
実施例において、アセチルクエン酸トリブチルの代りに同量のクエン酸トリエチルを用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、直径10μm以上の顕著な球晶の生成が確認された(図5参照)。
【0038】
比較例4
実施例において、アセチルクエン酸トリブチルの代りに同量のクエン酸トリブチルを用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、直径10μm以上の顕著な球晶の生成が確認された(図6参照)。
【0039】
比較例5
実施例において、ポリフッ化ビニリデン樹脂としてMw534,000(シグマアルドリッチ社製品)を同量用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、直径10μm以上の顕著な球晶の生成が確認された(図7参照)。
【0040】
比較例6
実施例において、ポリフッ化ビニリデン樹脂(Mw275,000)の割合を40重量%に、またアセチルクエン酸トリブチルの割合を60重量%にそれぞれ変更して用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、顕著な球晶の生成が確認された(図8参照)。
【0041】
比較例7
実施例において、ポリフッ化ビニリデン樹脂(Mw275,000)の割合を20重量%に、またアセチルクエン酸トリブチルの割合を80重量%にそれぞれ変更して用いると、得られた平膜状ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の断面には、微細な球晶の生成が確認された(図9参照)。
【0042】
以上の実施例および各比較例で得られた結果は、次の表に示される。

最大孔径(μm) 空孔率(%) 透水量(L/m2/hr)
実施例 0.7 71 2500
比較例1 >2 72 3700
〃 2 >2 71 3400
〃 3 >2 74 4400
〃 4 >2 72 5000
〃 5 >2 70 4200
〃 6 1.6 69 700
〃 7 1.4 79 5400

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量平均分子量Mwが100,000〜300,000のポリフッ化ビニリデン系樹脂25〜35重量%と一般式

(ここでR1、R2、R3は同一または互いに異なるC4〜C6のアルキル基であり、R4はアシル基である)で表わされるクエン酸エステル化合物75〜65重量%との混合物を溶融成形した後、クエン酸エステル化合物抽出溶媒でクエン酸エステル化合物を除去し、成形体を多孔質化させることを特徴とするポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法。
【請求項2】
クエン酸エステル化合物がアセチルクエン酸トリブチルである請求項1記載のポリフッ化ビニリデン系多孔質膜の製造法。
【請求項3】
請求項1記載の方法で製造されたポリフッ化ビニリデン系多孔質膜。
【請求項4】
平膜状に成形された請求項3記載のポリフッ化ビニリデン系多孔質膜。
【請求項5】
バブルポイント法(ASTM F316-86準拠)で求められた最大孔径が1μm以下で、膜断面構造に明確な球晶が確認されない請求項3または4記載のポリフッ化ビニリデン系多孔質膜。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−168741(P2011−168741A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35907(P2010−35907)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】