説明

ポリマーブレンドから製造されたフィルム層

配合ポリマー組成物から製造されたフィルム層を開示する。かかる配合組成物から製造されたフィルム層は、驚くほど良好なヒートシール特性を有し、そして特にヒートシール開始温度が良好に減少する。ポリマー組成物は、好ましくは、少なくとも1つの均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーおよび少なくとも1つの不均質に分枝したエチレンポリマーを有する。均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、配合組成物および不均質に分枝したエチレンポリマーの密度よりも低い密度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のポリマーブレンドを含む組成物に関する。このポリマーブレンドは、好ましくは、
(B)不均質に分枝したエチレンポリマー
と一緒にブレンドされた、
(A)特定の特性を有する、少なくとも1つの均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー
を含む。
かかる組成物は、フィルム用途(例えば、ヒートシール性包装フィルム)において特に有用である。
【背景技術】
【0002】
長年、熱収縮性フィルム産業は、供給源減少に関連するイニシアチブに応じて性能を維持しながら、フィルムゲージを減少する努力をしてきた。より低いゲージは、ロール上のフィート数の増加を可能にし、これは、中断時間(切替時間)の減少によって需要者に利益をもたらす。
【0003】
しかしながら、単一樹脂層または従来の樹脂の溶融ブレンド、特に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を有するフィルムを含む以前の戦略では、典型的に、性能の譲歩(performance concessions)が生じた。例えば、光学品質および自由収縮パーセントにおけるいくらかの改善が見られたが、衝撃強度における望ましくない低下を伴った。他のブレンド組成物の場合、良好な耐衝撃性および耐磨耗性を得ることができたが、自由収縮および透明度における低下を付随していた。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、LLDPEより高い耐衝撃性を有するが、LLDPEに匹敵する光学特性および収縮特性を有するディスプレーフィルムを設計するための技術的課題が残っていた。本発明者らは、多成分ポリマー組成物を使用することによって、透明度、耐衝撃性、自由収縮または耐引裂き伝播性(resistance to tear propagation)を妥協することなく特性を調整することができることを見出した。この結果は、現在、LLDPEによって提供される収縮および光学特性を有する、より強く、より耐乱用性(abuse resistant)のフィルムである。これらの進歩性のあるフィルムによって、プロセッサーの包装機械で、または内容物の分配間での不良低下がもたらされる。このフィルムの引張強さは、多くの従来のフィルムより優れており、それによってダウンゲージング(downgauging)が可能となる。それらの以前のゲージで先行LLDPE配合物に匹敵する性能特性を有するダウンゲージド(down-gauged)フィルムは、上記のより大きいロールフィート数のため、需要者のプラントにおいて、より短い中断時間および切替の原因となり得る。著しいコスト割増がなく、より価値の高い熱収縮性フィルムを実現する能力は、本発明のフィルムの明瞭な利点である。特定の性能特色(すなわち、透明度、シール開始温度、低温収縮)を提供することに関して認識されている他の樹脂、例えば、メタロセン樹脂、または他のブレンドは、耐摩耗性を提供し得ないか、または実質的なコストペナルティーなしに低温および低曇り性能を実現し得ない。
【0005】
従って、選択ポリマー組成物の使用によって、例えばD955(商標)フィルムに匹敵する優れた光学および収縮値を維持しながら、優れた機械強度特性が提供される。これらの性能属性によって、現在のLLDPEフィルムと同等の厚さでより高性能のフィルム、またはより薄いフィルムを導くことができる。
【0006】
従って、本発明による改善された包装フィルムは、十分な耐引裂き伝播性、優れた自由収縮、良好な光学、例えば、曇り、透明度および光沢値、高い耐衝撃性、ならびに高い引張強さを提供することができる。
【0007】
驚くべきことに、今や本発明者らは、特にフィルムが、少なくとも1つの均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーおよび不均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーのブレンドから製造された場合、フィルムが相乗的に増強された物理特性を有し得ることを発見した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
今や、配合組成物が、改善された物理的および機械的強度を有し、加工品の製造において有用であることが発見されている。これらの新規組成物から製造されたフィルムおよびフィルム層は、低いヒートシール開始温度において驚くほど良好なヒートシール特性を示し、そしてシーラントとして有用である。
【0009】
一態様において、本発明は、35℃〜100℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定される少なくとも2つのピークを有し、60℃〜70℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定されるピークが存在しないポリマー組成物から製造された少なくとも1層のフィルム層である。
【0010】
この組成物は、好ましくは、
(A)(i)0.86グラム/立方センチメートル(g/cm)〜0.92g/cmの密度、
(ii)1.8〜2.8の分子量分布(Mw/Mn)、
(iii)0.2グラム/10分(g/10分)〜200g/10分のメルトインデックス(I)を有し、
(iv)高密度フラクションを有さない、
(全組成物の重量で)10%〜(全組成物の重量で)95%の少なくとも1つの均質に分枝したインターポリマーと、
(B)0.88g/cm〜0.945g/cmの密度を有する、(全組成物の重量で)5%〜(全組成物の重量で)90%の少なくとも1つの不均質に分枝したポリマーと、
を含み、この組成物において、(A)の密度は(B)の密度より低い。
【0011】
もう1つの態様において、本発明は、
a)i)2g/10分未満のメルトインデックス、および少なくとも0.88g/ccの密度を有する均質成分、ならびに
ii)2g/10分以上、20g/10分までのメルトインデックス、および均質成分の密度より高い密度を有する不均質成分
を含む、5g/10分未満のメルトインデックスを有するエチレンポリマー組成物を含む外層と、
ポリマー樹脂を含む内層と、
を含む多層配向熱収縮性フィルムであって、少なくとも2ポンドピークロード(pounds peak load)のヒートシール強度を達成するために、110℃以下のヒートシール開始温度を有する多層配向熱収縮性フィルムである。
【0012】
第3の態様において、本発明は、
a)35℃〜100℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定される少なくとも2つのピークを有し、60℃〜70℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定されるピークが存在しないエチレンポリマー組成物を含む外層と、
b)ポリマー樹脂を含む内層と、
を含む多層配向熱収縮性フィルムであって、110℃以下のヒートシール開始温度を有し、少なくとも2ポンドピークロードのヒートシール強度を達成する、多層配向熱収縮性フィルムである。
【0013】
さらにもう1つの態様において、固体状態配向熱収縮性フィルムは、3g/10分未満のメルトインデックスおよび少なくとも0.86g/立方センチメートルの密度を有する均質成分と、0.2g/10分と200g/10分との間のメルトインデックスを有する不均質成分と、を含む、0.5g/10分〜30g/10分のメルトインデックスを有する多成分エチレン/アルファ−オレフィン樹脂を全フィルムの50体積%と100体積%との間で含み、そしてポリマー樹脂を全フィルムの0体積%と50体積%との間で含み、このフィルムは、5以下の曇り値(ASTM D 1003−95)、少なくとも155ニュートン/ミルのピークロード/ミル値(ASTM D 3763−95a)、および200°F(93℃)において縦方向および横方向のいずれか、または両方で少なくとも8%の自由収縮(ASTM D 2732−83)を有する。フィルムは、好ましくは多層フィルムである。ポリマー樹脂は、好ましくは、0.5g/10分〜30g/10分未満のメルトインデックスを有する多成分エチレン/アルファ−オレフィン樹脂とは組成が異なる。フィルムは、好ましくは、実質的にバランスの取れた自由収縮を有する。好ましくは、全フィルム体積の少なくとも50体積%は、好ましくは0.5g/10分〜30g/10分のメルトインデックスを有する多成分エチレン/アルファ−オレフィン樹脂を含む。好ましくは、フィルムは、全フィルムの0体積%より多い、より好ましくは0.1体積%より多い、例えば1体積%より多い、5体積%より多い、または10体積%より多いポリマー樹脂を含み、そして全フィルムの100体積%未満、より好ましくは99.9体積%未満、例えば99体積%未満、95体積%未満、または90体積%未満の、好ましくは0.5g/10分〜30g/10分のメルトインデックスを有する多成分エチレン/アルファ−オレフィン樹脂を含む。
【0014】
ポリマー樹脂は、エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー、イオノマー、プロピレンポリマーおよびコポリマー、ならびにブチレンポリマーおよびコポリマーを含み得る。
【0015】
定 義
本明細書において、「アクリル」とは、アクリルまたはメタクリルを指す。
【0016】
本明細書において、「複合自由収縮(composit free shrink)」とは、縦方向の自由収縮パーセントと横方向の自由収縮パーセントとの合計によって決定される値を指す。
【0017】
本明細書において、「クリスタフ(CRYSTAF)」とは、結晶化単離をベースとするフラクショネーションスキームの手段によってポリマーの組成物を特徴付けるために使用することができる分析技術を指す。ポリマー チャー(Polymer Char)(Valencia Parc Tecnologic, PO Box 176E-46980, Paterna, Spain)によって試料を分析した。この技術は、トレフ(TREF)から提供されるものと同等の結果を生じる(Monrabal(1994) J.、Applied Poly. Sci. 、52、 491; Soaresら、SPE Polyolefins XI、p287-312を参照のこと)。
【0018】
本明細書において、「エチレン/アルファ−オレフィンコポリマー」(EAO)とは、エチレンと、C3〜C10アルファ−オレフィンから選択される1以上のコモノマー、例えば、プロペン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等とのコポリマーを指す。ここで、コポリマー分子は、相対的に少ない側鎖分枝を有する長いポリマー鎖を含む。EAOは、不均質材料、例えば、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)および超低密度(very low)および超低密度(ultra low)ポリエチレン(VLDPEおよびULDPE)、例えば、DOWによって供給されるダウレックス(DOWLEX)(商標)またはアッタン(ATTANE)(商標)樹脂、Exxonによって供給されるエスコレン(ESCORENE)(商標)またはエクシード(EXCEED)(商標)、ならびに直鎖状均質エチレン/アルファオレフィンコポリマー(HEAO)、例えば、Mitsui Petrochemical Corporationによって供給されるタフマー(TAFMER)(商標)樹脂、Exxonによって供給されるエクザクト(EXACT)(商標)樹脂、あるいはThe Dow Chemical Companyによって供給される長鎖分枝(HEAO)アフィニティ(AFFINITY)(商標)樹脂、またはDuPont Dow Elastomersによって供給されるエンゲージ(ENGAGE)(商標)樹脂を含む。
【0019】
本明細書において、「自由収縮バランス(free shrink balance)」とは、240°Fにおける縦方向のフィルムの自由収縮と横方向の同一フィルムの自由収縮との間の差異のパーセントを定義する値を指し、これは、次の数学的関係:
【数1】

によって定義され、式中、
FS=自由収縮
TD=横方向
LD=縦方向
である。本発明のフィルムは、好ましくは、30%以下の自由収縮バランスを示す。
【0020】
本明細書において、「熱収縮性」とは、200°F(93℃)の温度まで加熱される場合に、縦方向で少なくとも8%および/または横方向で少なくとも8%の自由収縮(ASTM D 2732−83)を示す材料の特性を指す。溶融状態配向されるホットブローンフィルムとは対照的に、本発明の熱収縮性フィルムは固体状態配向される。
【0021】
本明細書において、「高密度ポリエチレン」(HDPE)とは、1立方センチメートルあたり0.94グラムと1立方センチメートルあたり0.965グラムとの間の密度を有するポリエチレンを指す。
【0022】
本明細書において、「中間体」とは、フィルムの外層と内層との間にある多層フィルムの層を指す。
【0023】
本明細書において、「内層」とは、外層でも表面層でもなく、そして典型的にフィルムの中心層またはコア層である層を指す。
【0024】
本明細書において、「LD」とは、経路に対して平行なフィルムの方向である縦方向を指す。本明細書において、「TD」とは、押出機の経路に対して横断するフィルムの方向である横方向を指す。
【0025】
本明細書において、「直鎖状低密度ポリエチレン」(LLDPE)とは、1立方センチメートルあたり0.917グラムと1立方センチメートルあたり0.925グラムとの間の密度を有するポリエチレンを指す。
【0026】
本明細書において、「直鎖状中密度ポリエチレン」(LMDPE)とは、1立方センチメートルあたり0.926グラムと1立方センチメートルあたり0.939グラムとの間の密度を有するポリエチレンを指す。
【0027】
本明細書において、「外層」とは、典型的に多層フィルムの最外側、通常、表面層またはスキン層を指すが、追加の層、コーティングおよび/またはフィルムをそれに接着することができる。
【0028】
本明細書において、「ポリマー」とは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー等を指す。本明細書において、「コポリマー」としては、コポリマー、ターポリマー等が挙げられる。
【0029】
本明細書において、「固体状態配向(solid state oientation)」とは、構造の大部分を構成する樹脂の最高Tg(ガラス転移温度)より高く、かつ少なくともいくつかのフィルム樹脂の最高融点より低い温度で実行される配向プロセスを指す。これは、構造を構成する少なくともいくつかの樹脂が溶融状態ではない温度である。固体状態配向は、押出ダイからの溶融ポリマーフィルムの発生直後に伸長が生じる、ホットブローンフィルムを含む「溶融状態配向」とは対照的である。
【0030】
本明細書において、「固体状態配向される(solid state oriented)」とは、プライマリー厚シートまたはチューブ(プライマリーテープ)を得るために様々な層の樹脂の共押出または押出コーティングのいずれかによって得られるフィルムで、これは、固体状態まで迅速に冷却されてポリマーの結晶化を停止するか、または遅らせ、それによって固体プライマリーフィルムシートが提供され、次いで、固体プライマリーフィルムシートをいわゆる配向温度まで再加熱し、その後、配向プロセス(例えば、トラップドバブル(trapped bubble)法)において、または同時もしくは連続テンターフレーム(tenter frame)プロセスを使用して再加熱フィルムシートを二軸伸長し、そして最終的に伸長フィルムを迅速に冷却して、熱収縮性フィルムが提供される。トラップドバブル固体状態配向プロセスにおいて、バブルを生じる空気圧による膨張によって横方向(TD)に、ならびにバブルを含有する2組のニップロール間で異なる速度によって縦方向(LD)に、プライマリーテープを伸長する。テンターフレームプロセスにおいて、シートを前方に促進することによって縦方向でシートまたはプライマーテープを伸長し、同時または連続的にダイバージングジオメトリーフレーム(diverging geometry frame)を通して熱軟化シートをガイドすることによって横方向で伸長する。
【0031】
本明細書において、「実質的にバランスの取れた自由収縮」とは、30%以下の自由収縮バランスを特徴とする本発明のフィルムを指す。
【0032】
本明細書において使用される全ての組成パーセントは、特記されない限り、「重量」基準で表される。
【0033】
均質に分枝したインターポリマーは、好ましくは、米国特許第5,272,236号明細書に記載の均質に分枝した実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーである。均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、米国特許第3,645,992号明細書(Elston)に記載の直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーでもあり得る。
【0034】
実質的に直鎖状の(substantially linear)エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、直鎖状低密度ポリエチレン(例えば、Ziegler重合化直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE))を説明するために使用されるような従来の用語の意味での「直鎖状」ポリマーではなく、また低密度ポリエチレン(LDPE)を説明するために使用されるような高度に分枝したポリマーでもない。本発明において使用される実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、本明細書において、米国特許第5,272,236号明細書および米国特許第5,278,272号明細書と同様に定義される。
【0035】
本明細書に記載の組成物を形成するために有用な、均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、所定のインターポリマー分子内にコモノマーがランダムに分布されるものであり、かつ実質的に全てのインターポリマー分子が、インターポリマー内で同一のエチレン/コモノマー比を有するものである。インターポリマーの均質性は、SCBDI(短鎖分枝分布インデックス(Short Chain Branch Distribution Index))またはCDBI(組成分布分枝インデックス(Composition Distribution Branch Index))によって典型的に説明され、そしてメジアン全モルコモノマー含量の50%以内のコモノマー含量を有するポリマー分子の重量パーセントとして定義される。当該分野において既知の技術、例えば、Wildら、Journal of Polymer Science、Poly. Phys. Ed.、第20巻、p. 441 (1982)、米国特許第4,798,081号明細書(Hazlittら)、または米国特許第5,089,321号明細書(Chumら)に記載の分析昇温溶出フラクショネーション(analytical temperature rising elution fractionation)(本明細書において「ATREF」と省略される)から得られたデータから、ポリマーのCDBIを容易に算出できる。本発明の直鎖状および実質的に直鎖状のオレフィンポリマーに対するSCBDIまたはCDBIは、好ましくは30%より高く、特に50%より高い。本発明において使用される均質なエチレン/アルファ−オレフィンポリマーは、TREF技術によって測定した場合、測定可能な「高密度」フラクションを本質的に欠如する(すなわち、均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンポリマーは、2メチル/1000炭素以下の分枝形成度を有するポリマーフラクションを含有しない)。また均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンポリマーは、いずれかのより高い短鎖分枝形成フラクションを含有しない(すなわち、均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンポリマーは、30メチル/1000炭素以上の分枝形成度を有するポリマーフラクションを含有しない)。
【0036】
本発明において使用するための実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、エチレンと、少なくとも1つのC3〜C20アルファ−オレフィンおよび/またはC4〜C18ジオレフィンとのインターポリマーである。エチレンと1−オクテンとのコポリマーが特に好ましい。
【0037】
本明細書において、用語「インターポリマー」は、コポリマーまたはターポリマー等を指すために使用される。すなわち、インターポリマーを製造するために、少なくとも1つの他のコモノマーをエチレンと重合する。本発明において有用な均質に分枝した実質的に直鎖状のインターポリマーを製造するために、2以上のコモノマーと共重合されたエチレンも使用することができる。好ましいコモノマーとしては、C3〜C20アルファ−オレフィン、特に、プロペン、イソブチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンおよび1−デセン、より好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテンが挙げられる。
【0038】
用語「直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー」は、インターポリマーに長鎖分枝形成がないことを意味する。すなわち、例えば、均一(すなわち、均質)分枝形成分布重合プロセス(例えば、米国特許第3,645,992号明細書(Elston)に記載の通り)を使用して製造された直鎖状低密度ポリエチレンポリマーまたは直鎖状高密度ポリエチレンポリマーのように、直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーには長鎖分枝形成がなく、これは、所定のインターポリマー分子内にコモノマーがランダムに分布されており、実質的に全てのインターポリマー分子が、インターポリマー内に同一のエチレン/コモノマー比を有するものである。用語「直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマー」は、多数の長鎖分枝を有するものとして当業者に既知である高圧分枝した(フリーラジカル重合された)ポリエチレンを指さない。均質に分枝した直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーの分枝形成分布は、直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーにいずれの長鎖分枝形成もないことを除き、均質に分枝した実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーに関して記載されるものと同一であるか、または実質的に同一である。均質に分枝した直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、エチレンと、少なくとも1つのC3〜C20アルファ−オレフィンおよび/またはC4〜C18ジオレフィンとを含む。エチレンと1−オクテンとのコポリマーが特に好ましい。好ましいコモノマーとしては、C3〜C20アルファ−オレフィン、特に、プロペン、イソブチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンおよび1−デセン、より好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテンが挙げられる。
【0039】
示差走査熱量測定法(DSC)によって測定した場合に2以上の融点を有する従来の不均質に分枝したZiegler重合化エチレン/アルファ−オレフィンコポリマーとは反対に、均質に分枝した実質的に直鎖状および直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーの両方は、単一の融点を有し得る。
【0040】
本発明において使用するための均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーの密度(ASTM D−792に従って測定される)は、一般的に0.86g/cm〜0.92g/cm、好ましくは0.88g/cm〜0.915g/cm、そして特に0.89g/cm〜0.91g/cm未満である。
【0041】
組成物中に組み入れられる均質に分枝した直鎖状または実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンポリマーの量は、それが組み合わされる不均質に分枝したエチレンポリマー次第で変更される。
【0042】
本発明において使用するための均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーの分子量は、ASTM D−1238、条件190℃/2.16kg(以前は「条件(E)」として既知であり、そしてIとしても既知である)に従ってメルトインデックス測定を使用して都合よく示される。メルトインデックスは、ポリマー分子量に対して逆比例である。従って、関係は線形ではないが、分子量が高いほど、メルトインデックスが低い。均質に分枝した直鎖状または実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーに関するメルトインデックスの限界は、200g/10分、好ましくは10g/10分からであり、そして0.2g/10分と同程度の低さ、好ましくは1g/10分と同程度の低さであり得る。
【0043】
均質に分枝した直鎖状または実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーの分子量を特徴付けるために有用なもう1つの測定は、ASTM D−1238、条件190℃/10kg(以前は「条件(N)」として既知であり、そしてI10としても既知である)に従ってメルトインデックス測定を使用して都合よく示される。I10およびIのメルトインデックス条件の比率は、メルトフロー比であり、I10/Iとして示される。一般的に、均質に分枝した直鎖状エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーに関するI10/I比は、5.6である。本発明の組成物において使用される均質に分枝した実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーに関して、I10/I比は、長鎖分枝形成度を示し、すなわち、I10/I比が高いほど、インターポリマー中に長鎖分枝形成がある。一般的に、均質に分枝した実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーのI10/I比は、少なくとも6、好ましくは少なくとも7、特に少なくとも8以上である。均質に分枝した実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーに関して、I10/I比が高いほど、加工性が良好である。
【0044】
出願人が発見した増強された配合物の特性を妨害しない範囲まで、他の添加剤、例えば、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール(例えば、Ciba Geigy Corp.製のイルガノックス(Irganox)1010)、ホスファイト(例えば、Ciba Geigy Corp.製のイルガホス(Irgafos)168)、クリング添加剤(cling additives)(例えば、PIB)、抗ブロック添加剤、顔料、充填剤も配合物中に含まれ得る。
【0045】
分子量分布の決定
示差屈折計および混合空隙率の3つのカラムを備えた、ウォーターズ(Waters)150C高温クロマトグラフィーユニット上でのゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって、ポリオレフィン、特にエチレン、ポリマーの分子量分布を決定する。カラムは、Polymer Laboratoriesによって供給され、そして10、10、10および10Åの細孔径によって一般的に充填されている。溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼンであり、この溶媒からインジェクション用に試料の0.3重量%溶液を調製する。流速は1.0ミリリットル/分であり、ユニット操作温度は140℃であり、そしてインジェクション径は100マイクロリットルである。
【0046】
溶出体積と関連して狭い分子量分布のポリスチレン標準(Polymer Laboratoriesから)を使用することによって、ポリマー骨格に関して分子量の決定を推測する。ポリエチレンおよびポリスチレンに関する適切なMark-Houwink係数を使用して、等量のポリエチレン分子量を決定する(WilliamsおよびWardによって、Journal of Polymer Science、Polymer Letters、第6巻、p. 621、1968に記載の通り)。
ポリエチレン=a*(Mポリスチレン
この等式において、a=0.4316およびb=1.0である。重量平均分子量Mは、次式:Mj=(Σw(M))に従って、通常の様式で算出される。式中、wは、フラクションiにおいてGPCカラムから溶出される分子量Mを有する分子の重量フラクションであり、そしてMを算出する場合はj=1であり、かつMを算出する場合はj=−1である。
【0047】
直鎖状および実質的に直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンポリマーの両方を含む、均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンポリマーに関して、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.8〜2.8、より好ましくは1.89〜2.2、そして特に2である。
【0048】
不均質に分枝したエチレンポリマー
均質なエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーと組み合わせられるエチレンポリマーは、エチレンと、少なくとも1つのC3〜C20アルファ−オレフィンとの不均質に分枝した(例えば、Ziegler重合化された)インターポリマー(例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE))である。
【0049】
不均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーは、主にそれらの分枝形成分布において、均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーとは異なる。例えば、不均質に分枝したLLDPEポリマーは、高度に分枝した部分(超低密度ポリエチレンと同様)、中程度に分枝した部分(中程度に分枝したポリエチレンと同様)および本質的に直鎖状の部分(直鎖状ホモポリマーポリエチレンと同様)を含む分枝形成の分布を有する。不均質に分枝したエチレンポリマーを製造するためのかかる製造技術は、米国特許第3,914,342号明細書(Mitchell)および米国特許第4,076,698号明細書(Andersonら)に教示されている。
【0050】
不均質成分を調製するために適切な触媒の例は、米国特許第4,314,912号明細書(Loweryら)、米国特許第4,547,475号明細書(Glassら)および米国特許第4,612,300号明細書(Coleman, III)に記載されており、均質成分を製造するために適切な触媒の例は、米国特許第5,026,798号明細書および米国特許第5,055,438号明細書(Canich)、米国特許第3,645,992号明細書(Elston)、米国特許第5,017,714号明細書(Welborn)、ならびに米国特許第4,076,698号明細書(Anderson)に記載されている。
【0051】
これらのフラクションのそれぞれの量は、望ましい全体的なポリマー特性次第で変更される。例えば、直鎖状ホモポリマーポリエチレンは、分枝したまたは高度に分枝したフラクションをいずれも有さないが、直鎖状である。0.9g/cm〜0.915g/cmの密度を有する超低密度の不均質ポリエチレン(例えば、The Dow Chemical Company製のアッタン(ATTANE)コポリマー、およびUnion Carbide Corporation製のフレキソマー(FLEXOMER))は、より高いパーセントの高度に短鎖分枝したフラクションを有し、従って、全体的なポリマーの密度を低下させる。
【0052】
不均質に分枝したLLDPE(例えば、The Dow Chemical Company製のダウレックス(DOWLEX))は、より低量の高度に分枝したフラクションを有するが、より多量の中程度に分枝したフラクションを有する。
【0053】
より好ましくは、不均質に分枝したエチレンポリマーは、エチレンとC3〜C20アルファ−オレフィンとのコポリマーであり、このコポリマーは、
(i)0.88g/cm〜0.945g/cmの密度と、
(ii)0.01g/10分〜50g/10分のメルトインデックス(I)と
を有する。
【0054】
配合組成物
個々の成分を乾燥ブレンドし、その後、溶融混合することを含むいずれかの従来法によって、または別々の押出機(例えば、バンブリー(Banbury)混合機、ハーク(Haak)混合機、ブラベンダー(Brabender)密閉式混合機、または二軸スクリュー押出機)中であらかじめ溶融混合することによって、本明細書に開示される組成物を配合することができる。
【0055】
米国特許第5,844,045号明細書、米国特許第5,869,575号明細書および米国特許第6,448,341号明細書は、中でも、少なくとも1つの反応器中で均質な触媒、および少なくとも1つの他の反応器中で不均質な触媒を使用する、エチレンとC3〜C20アルファ−オレフィンとの共重合(interpolymerization)を記載している。反応器を連続的に、または同時に操作することができる。
【0056】
不均質なエチレン/アルファ−オレフィンポリマーを特定のポリマーフラクションへとフラクショネーションすることによっても組成物を製造することができ、それぞれのフラクションは狭い組成(すなわち、分枝形成)分布を有し、特定の特性を有するフラクションを選択し、そして選択されたフラクションを適切な量でもう1つのエチレンポリマーとブレンドする。この方法は、明らかに、米国特許第5,844,045号明細書、米国特許第5,869,575号明細書および米国特許第6,448,341号明細書の原位置共重合ほど経済的ではないが、本発明の組成物を得るために使用することができる。
【0057】
新規組成物から製造された加工品
多くの有用な加工品は、本明細書に開示される新規組成物によって利益をもたらされる。例えば、様々な射出成型プロセス(例えば、Modern Plastics Encyclopedia/89、Mid October 1988 Issue、第65巻、第11号、pp. 264-268、H. Randall Parkerによる「Introduction to Injection Molding」、およびpp. 270-271、Michael W. Greenによる「Injection Molding Thermoplastics」に記載のもの)およびブロー成型プロセス(例えば、Modern Plastics Encyclopedia/89、Mid October 1988 Issue、第65巻、第11号、pp. 217-218、Christopher Irwinによる「Extrusion-Blow Molding」に記載のもの)、異形押出、カレンダリング、引出成形を含む成型操作を使用して、本明細書に開示される組成物から有用な加工品または部品を形成することができる(例えば、パイプ)。回転成型物品も、本明細書に記載される新規組成物によって利益をもたらされる。回転成型技術は当業者に周知であり、例えば、Modern Plastics Encyclopedia/89、Mid October 1988 Issue、第65巻、第11号、pp. 296-301、R.L. Fairによる「Rotational Molding」に記載のものが含まれる。
【0058】
本明細書に開示される新規組成物から、繊維(例えば、ステープル繊維、メルトブローン繊維またはスパンボンド繊維(例えば、米国特許第4,340,563号明細書、米国特許第4,663,220号明細書、米国特許第4,668,566号明細書または米国特許第4,322,027号明細書に開示される系を使用する)、およびゲルスパン繊維(例えば、米国特許第4,413,110号明細書に開示される系)、織物および不織布の両方(例えば、米国特許第3,485,706号明細書に開示されるスパンレース布)またはかかる繊維から製造された構造(例えば、これらの繊維と他の繊維、例えばPETまたは綿とのブレンドを含む))を製造することもできる。
【0059】
フィルムおよびフィルム構造は、本明細書に記載される新規組成物によって特に利益をもたらされ、従来のホットブローンフィルム製造技術、または他の二軸配向プロセス、例えば、テンターフレームまたはダブルバブルプロセスを使用して製造することができる。従来のホットブローンフィルムプロセスは、例えば、The Encyclopedia of Chemical Technology、Kirk-Othmer、第3版、John Wiley & amp; Sons、New York、1981、第16巻、pp. 416-417および第18巻、pp. 191-192に記載されている。二軸配向フィルム製造プロセス、例えば、米国特許第3,456,044号明細書(Pahlke)におけるような「ダブルバルブ」プロセスに記載されるもの、および米国特許第4,352,849号明細書(Mueller)、米国特許第4,597,920号明細書(Golike)、米国特許第4,820,557号明細書(Warren)、米国特許第4,837,084号明細書(Warren)、米国特許第4,865,902号明細書(Golikeら)、米国特許第4,927,708号明細書(Herranら)、米国特許第4,952,451号明細書(Mueller)、米国特許第4,963,419号明細書(Lustigら)および米国特許第5,059,481号明細書(Lustigら)に記載のプロセスを使用して、本明細書に記載の新規組成物からフィルム構造を製造することもできる。また、テンターフレーム技術、例えば、配向ポリプロピレンに関して使用されるものにおいて説明される通りにフィルム構造を製造することもできる。
【0060】
食品包装用途のための他の多層フィルム製造技術は、Wilmer A. JenkinsおよびJames P. HarringtonによるPackaging Foods With Plastics (1991)、pp. 19-27、ならびにThomas I. Butlerによる「Coextrusion Basics」、Film Extrusion Manual: Process, Materials, Properties、pp. 31-80 (TAPPI Press (1992)によって発行)に記載されている。
【0061】
フィルムは、単層フィルムであっても、多層フィルムであってもよい。新規組成物から製造されたフィルムを、他の層と共押出することもでき、または二次操作においてフィルムをもう1つの層上に積層化することができる。例えば、この二次操作については、Wilmer A. JenkinsおよびJames P. HarringtonによるPackaging Foods With Plastics (1991)に記載されているか、またはW.J. SchrenkおよびC.R. Finchによる「Coextrusion For Barrier Packaging」、Society of Plastics Engineers RETEC Proceedings、Jun. 15-17 (1981)、pp. 211-229に記載されている。K.R. OsbornおよびW.A. Jenkinsによる「Plastic Films, Technology and Packaging Applications」(Technomic Publishing Co., Inc. (1992))に記載されるように、チューブラフィルム(すなわち、ブローンフィルム技術)またはフラットダイ(すなわち、キャストフィルム)によって単層が製造される場合、多層構造を形成するためには、次いで、他の包装材料層への接着または押出積層化の追加的な押出後工程にフィルムを通過させなければならない。フィルムが2以上の層の共押出である場合(これも、OsbornおよびJenkinsによって記載されている)、最終フィルムの他の物理的要件次第で、なおフィルムは追加的な包装材料の層へ積層化されてもよい。
【0062】
D. Dumbletonによる「Laminations Vs. Coextrusion」(Converting Magazine (September 1992))も、共押出に対する積層化を検討している。他の押出後工程、例えば、二軸配向プロセスに、単層および共押出フィルムを通過させることもできる。
【0063】
押出コーティングは、本明細書に記載の新規組成物を使用する多層フィルム構造製造のためのさらにもう1つの技術である。新規組成物は、少なくとも1層のフィルム構造を含む。キャストフィルムと同様に、押出コーティングはフラットダイ技術である。単層または共押出された押出物の形態のいずれかで、シーラントを基材上に押出コーティングすることができる。
【0064】
本発明のフィルムおよびフィルム層は、垂直形状フィルシール(vertical-form-fill-seal)(VFFS)用途において特に有用である。VFFS用途に関する改善、特にポリマーの改善を記載する特許としては、米国特許第5,228,531号明細書、米国特許第5,360,648号明細書、米国特許第5,364,486号明細書、米国特許第5,721,025号明細書、米国特許第5,879,768号明細書、米国特許第5,942,579号明細書、米国特許第6,117,465号明細書が挙げられる。
【0065】
一般的に、多層フィルム構造に関して、本明細書に記載の新規組成物は、全多層フィルム構造の少なくとも1層を構成する。多層構造の他の層としては、限定されないが、バリヤ層、および/またはタイ層、および/または構造層が挙げられる。
【0066】
これらの層に関して様々な材料を使用することができ、これらのいくつかは、同一フィルム構造中で1より多い層として使用される。これらの材料のいくつかとしては、ホイル、ナイロン、エチレン/ビニルアルコール(EVOH)コポリマー、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、配向ポリプロピレン(OPP)、エチレン/酢酸ビニル(EVA)コポリマー、エチレン/アクリル酸(EAA)コポリマー、エチレン/メタクリル酸(EMAA)コポリマー、LLDPE、HDPE、LDPE、ナイロン、グラフト接着ポリマー(例えば、無水マレイン酸グラフト化ポリエチレン)および紙が挙げられる。一般的に、多層フィルム構造は、2〜7層を含む。
【0067】
当該分野において周知の技術によって、キャスト押出(単層フィルムに関して)または共押出(多層フィルムに関して)によってフィルムを製造することができる。フィルムを、クエンチングすることができ、20キログレイと35キログレイとの間の線量で電子ビーム照射によって照射することができ、そしてそれらの配向温度まで再加熱することができ、次いで縦方向および横方向のそれぞれにおいて5:1の比率で伸長することができる。
【0068】
共押出、積層化、押出コーティングまたはコロナボンドを含むいずれかの適切な技術によって、本発明のフィルムを製造することができる。好ましくは、チューブラキャスト共押出、例えば、米国特許第4,551,380号明細書(Schoenberg)に示されるものによって製造される。いずれかの適切なプロセス、例えば、米国特許第3,741,253号明細書(Braxら)に示されるものによって、フィルムから製造されたバッグを製造することができる。シングル巻きフィルムまたはダブル巻きフィルムから、側面または端部がシールされたバッグを製造することができる。
【0069】
トラップドバブルプロセスまたは同時もしくは連続テンターフレームプロセスを含むいずれかの適切なプロセスによって、本発明のフィルムを配向することができる。
【0070】
フィルムが使用される特定の包装操作に関してフィルムが望ましい特性を提供する限り、本発明のフィルムは、いずれかの望ましい全体的な厚さを有し得る。プロセス、最終用途等次第で、最終フィルム厚さを変更可能である。典型的な厚さは、0.1〜20ミル、好ましくは0.2〜15ミル、より好ましくは0.3〜10ミル、より好ましくは0.3〜5ミル、より好ましくは0.3〜2ミル、例えば0.3〜1ミルの範囲である。
【0071】
本発明のフィルムは、縦方向および横方向のいずれかまたは両方において、3グラムと10グラムとの間の引裂き伝播性(ASTM1938)を有し得る。
【0072】
本発明のフィルムは、0.1と5との間、より好ましくは0.1と4.5との間、より好ましくは0.1と4との間、より好ましくは0.1と3.5との間、より好ましくは0.1と3.5との間、より好ましくは0.1と3との間、より好ましくは0.1と2.5との間、そして最も好ましくは0.1と2との間の曇り値(haze value)を有し得る。本発明のフィルムは、5または5未満、4または4未満、3.5または3.5未満、3または3未満、2.5または2.5未満、2または2未満、あるいは1または1未満の曇り値を有し得る。
【0073】
本発明の多層フィルムは、少なくとも155、より好ましくは少なくとも160、より好ましくは少なくとも165、より好ましくは少なくとも167、より好ましくは少なくとも170、より好ましくは少なくとも170、より好ましくは少なくとも175、より好ましくは少なくとも180、より好ましくは少なくとも185、より好ましくは少なくとも190、そして最も好ましくは少なくとも195ニュートン/ミルのピークロード/ミル値(ASTM D3763−95a)を有し得る。ピークロード/ミルに関する好ましい範囲は、155と400との間、より好ましくは155と390との間、より好ましくは160と380との間、より好ましくは165と370との間、より好ましくは167と360との間、より好ましくは170と350との間、より好ましくは175と340との間、より好ましくは180と330との間、より好ましくは185と320との間、より好ましくは190と310との間、そして最も好ましくは195と300との間のニュートン/ミルである。
【0074】
本発明に従ってフィルムを製造するために使用されるポリマー成分は、通常かかる組成物に含まれる他の添加剤も適切な量で含有し得る。これらとしては、スリップ剤、酸化防止剤、充填剤、染料、顔料、放射線安定剤、帯電防止剤、エラストマー、およびフィルム包装の分野で当業者に既知の他の添加剤が挙げられる。
【0075】
本発明の多層フィルムは、少なくとも1.28、より好ましくは少なくとも1.30、より好ましくは少なくとも1.35、より好ましくは少なくとも1.40、より好ましくは少なくとも1.45、より好ましくは少なくとも1.50、より好ましくは少なくとも1.55、より好ましくは少なくとも1.58、より好ましくは少なくとも1.60、より好ましくは少なくとも1.65、より好ましくは少なくとも1.70、より好ましくは少なくとも1.75、より好ましくは少なくとも1.80、より好ましくは少なくとも1.85、そして最も好ましくは少なくとも1.90ジュール/ミルの破壊までのエネルギー/ミル値(ASTM D3763−95a)を有し得る。ミルあたりの破壊までのエネルギーに関する好ましい範囲は、1.28と4.00との間、好ましくは1.30と3.00との間、より好ましくは1.35と3.00との間、より好ましくは1.40と2.90との間、より好ましくは1.45と2.85との間、より好ましくは1.50と2.85との間、より好ましくは1.55と2.80との間、より好ましくは1.60と2.75との間、より好ましくは1.65と2.75との間、より好ましくは1.70と2.75との間、より好ましくは1.75と2.75との間、そして最も好ましくは1.80と2.50との間のジュール/ミルである。
【0076】
本発明の多層フィルムは、縦方向および横方向の一方または両方において、好ましくは縦方向および横方向の両方において、好ましくは少なくとも18,000、より好ましくは少なくとも19,000、より好ましくは少なくとも20,000、より好ましくは少なくとも21,000、より好ましくは少なくとも21,500、より好ましくは少なくとも22,000、より好ましくは少なくとも22,500、そして最も好ましくは少なくとも23,000psiの引張強さ(ASTM D 882−95)を示し得る。引張強さに関する好ましい範囲は、縦方向および横方向の一方または両方において、好ましくは縦方向および横方向の両方において、18,000〜200,000の間、そしてより好ましくは23,000と100,000との間のpsiである。
【0077】
本発明の多層フィルムは、縦方向および横方向の一方または両方において、好ましくは縦方向および横方向の両方において、好ましくは少なくとも8%、より好ましくは少なくとも9%、より好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも11%、より好ましくは少なくとも13%、そして最も好ましくは少なくとも15%の、200°F(93℃)の温度における自由収縮(ASTM D2732−83)を示し得る。200°F(93℃)の温度における自由収縮に関する好ましい範囲は、縦方向および横方向の一方または両方において、好ましくは縦方向および横方向の両方において、8%と50%との間、より好ましくは10%と45%との間、より好ましくは15%と40%との間である。
【0078】
本発明の多層フィルムは、好ましくは少なくとも16%、より好ましくは少なくとも18%、より好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも25%、そして最も好ましくは少なくとも30%の、200°F(93℃)の温度における複合自由収縮を示し得る。200°F(93℃)の温度における複合自由収縮の好ましい範囲は、16%と100%との間、より好ましくは20%と90%との間、より好ましくは25%と75%との間、そして最も好ましくは30%と70%との間である。
【0079】
本発明の多層フィルムは、好ましくは30%以下、より好ましくは20%未満、より好ましくは15%未満、より好ましくは10%未満、そして最も好ましくは5%未満の、240°F(115℃)の温度における自由収縮バランスを示し得る。240°F(115℃)の温度における自由収縮バランスに関する好ましい範囲は、0%と30%との間、より好ましくは0%と20%との間、より好ましくは0%と15%との間、より好ましくは0%と10%との間、そして最も好ましくは0%と5%との間である。
【0080】
本発明の多層フィルムは、縦方向および横方向の一方または両方において、好ましくは縦方向および横方向の両方において、好ましくは少なくとも1.5:1、より好ましくは少なくとも2:1、より好ましくは少なくとも2.5:1、より好ましくは少なくとも3:1、より好ましくは少なくとも3.25:1、より好ましくは少なくとも3.5:1、より好ましくは少なくとも4:1、より好ましくは少なくとも4.5:1、そして最も好ましくは少なくとも5:1の伸長比で伸長配向可能である。伸長配向比に関する好ましい範囲は、縦方向および横方向の一方または両方において、好ましくは縦方向および横方向の両方において、好ましくは1.5:1と8:1との間、より好ましくは3:1と7:1との間、そして最も好ましくは4:1と6:1との間である。
【0081】
本発明の多層フィルムは、好ましくは化学的手段によって、より好ましくは照射によって、例えば、10と200との間、より好ましくは15と150との間、より好ましくは20と150との間、そして最も好ましくは20と100との間のキログレイの線量の電子ビーム照射によって架橋される。本発明は、照射されなくてもよいが、好ましい実施形態において、衝撃強さを改善するために照射を使用することができる。本発明のフィルムにおける使用に関して適切な樹脂組成物は、好ましくは0.5g/10分〜30g/10分、より好ましくは1g/10分〜10g/10分、最も好ましくは1.5g/10分〜2.5g/10分のメルトインデックスを有する。好ましくは、フィルムは実質的にバランスの取れた自由収縮を有する。好ましくは、全フィルム体積の少なくとも50体積%は、5g/10分未満のメルトインデックスを有する多成分エチレン/アルファ−オレフィン樹脂を含む。
【0082】
好ましい樹脂組成物において、均質成分は、樹脂の30重量%と60重量%との間を形成し、そして不均質成分は、樹脂の40重量%と70重量%との間を形成する。より好ましい樹脂組成物において、均質成分は、樹脂の35重量%〜55重量%を形成し、そして不均質成分は、樹脂の45重量%〜65重量%を形成する。好ましい樹脂組成物において、不均質成分は、均質成分のメルトインデックスよりも2.5倍大きいメルトインデックスを有する。
【0083】
発明の範囲から逸脱することなく、本発明を変形することが可能であることは理解されるべきである。これは、本明細書に開示される特定の実施形態および実施例に限定されない。
【実施例】
【0084】
【表1】

【0085】
フィルム特性を測定し、そして表に比較例とともに報告する。フィルムのダートインパクト(Dart impact)(タイプB)をASTM D−1709−85に従って測定し、フィルムの引張強さ、収率、強靭性および2%正割係数(secant modulus)をASTM D−882に従って測定し、Elmendorf引裂き(タイプB)をASTM D−1922に従って測定する。
【0086】
積分器、緊張した状態で円形開口部を横切ってフィルム試料を保持する試料ホルダー、およびインストロン(Instron)のクロスヘッドに取り付けられ、そしてフィルム試料上に垂直に衝突する丸形チップ(ボール)を有するロッド様穿刺デバイスを備えたインストロン(Instron)表面張力計、テンシルテスター(Tensile Tester)を使用することによって、穿刺(puncture)を測定する。10インチ/分のクロスヘッド速度および10インチ/分のチャート速度(使用する場合)が得られるように、インストロン(Instron)を設定する。ロードセル容量(これらの試験に関して100ポンドロード)の50%のロード範囲が使用されるべきである。クロスヘッドにおいて、クランプユニットが低部取付け台(lower mount)に取り付けられ、そしてボールが高部取付け台(upper mount)に取り付けられるように、インストロン(Instron)に穿刺デバイスを取り付ける。6つのフィルム試料を使用する(それぞれ、6平方インチ)。試料をフィルムホルダーに固定し、そしてフィルムホルダーを取付け台ブラケットに固定する。クロスヘッドの移動を設定し、そして試料が破壊するまで続ける。試験下でフィルムの体積によって分割された穿刺までのエネルギーとして、耐穿刺性を定義する。耐穿刺性(PR)は、次式によって算出される。
PR=E/((12)(T)(A))
式中、PR=耐穿刺性(フィート−ポンド/インチ
E=エネルギー(インチ−ポンド)=ロード置換曲線下の面積
12=インチ/フィート
T=フィルム厚(インチ)、および
A=クランプにおけるフィルム試料の面積=12.56インチ
【0087】
実施例1
実施例1は、米国特許第5,844,045号明細書、米国特許第5,869,575号明細書および米国特許第6,448,341号明細書に従って製造されたインサイチュ(in-situe)ブレンドである。均質に分枝したポリマーは第1の反応器中で製造され、そしてこれは、1g/10分のメルトインデックス(I)および0.902g/cmの密度、ならびに2の分子量分布(Mw/Mn)を有するエチレン/1−オクテンコポリマーであり、そして(全組成物の重量で)40%を構成する。不均質に分枝したエチレン/1−オクテンコポリマーは、第1の反応器に続いて操作される第2の反応器中で製造され、そしてこれは、2.5g/10分のメルトインデックス(I)および0.935g/cmの密度を有し、そして(全組成物の重量で)60%を構成する。全組成物は、1.8〜2g/10分のメルトインデックス(I)、0.9215g/cmの密度、7のメルトフロー比(I10/I)および2.87の分子量分布(Mw/Mn)を有する。この組成物をシーラントとして使用し、そして表1に記載されるような配向共押出ブローンフィルムを製造し、そして得られたフィルムの特性を表2に報告する。
【0088】
一般的に、新規配合エチレン/アルファ−オレフィン組成物から製造されたフィルムは、良好な衝撃および引張特性を示し、そして光学および引裂きの特に良好な組み合わせを示す。さらに、実施例の樹脂からのフィルムは、多くの重要な特性において、比較の樹脂から製造されたフィルム以上の著しい改善を示した。
【0089】
【表2】

【0090】
ダウレックス(DOWLEX)2045Gは、1グラム/10分のメルトインデックス(I)および0.92グラム/立方センチメートルの密度を有する、The Dow Chemical Companyから入手可能な不均質に分枝したエチレン/1−オクテンコポリマーである。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明のフィルムにおける使用に関して適切なポリマー組成物(実施例1)に関する、クリスタフ(CRYSTAF)曲線。
【図2】実施例1およびダウレックス(DOWLEX)2045Gに関する、ヒートシール強度対シール温度。
【図3】実施例1およびダウレックス(DOWLEX)2045Gに関する、ホットタック強度対温度。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
35℃〜100℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定される少なくとも2つのピークを有し、60℃〜70℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定されるピークが存在しないポリマー組成物から製造された少なくとも1層を含むフィルム。
【請求項2】
(A)(i)0.86グラム/立方センチメートル(g/cm)〜0.92g/cmの密度、
(ii)1.8〜2.8の分子量分布(Mw/Mn)、
(iii)0.2グラム/10分(g/10分)〜200g/10分のメルトインデックス(I)を有し、
(iv)高密度フラクションを有さない、
(全組成物の重量で)10%〜(全組成物の重量で)95%の少なくとも1つの均質に分枝したインターポリマーと、
(B)0.88g/cm〜0.945g/cmの密度を有する、(全組成物の重量で)5%〜(全組成物の重量で)90%の少なくとも1つの不均質に分枝したポリマーと、
を含むポリマー組成物から製造された少なくとも1層を含むフィルムであって、(A)の密度が(B)の密度より低いフィルム。
【請求項3】
110℃以下のヒートシール開始温度を有する、請求項1に記載のフィルム。
【請求項4】
前記組成物が、0.5グラム/10分〜30グラム/10分のメルトインデックスを有する、請求項1に記載のフィルム。
【請求項5】
均質に分枝したポリマーが、エチレンと、少なくとも1つのC〜C20アルファ−オレフィンとのインターポリマーである、請求項2に記載のフィルム。
【請求項6】
前記不均質に分枝したポリマーが、エチレンとC〜C20アルファ−オレフィンとのコポリマーである、請求項2に記載のフィルム。
【請求項7】
前記不均質に分枝したポリマーが、エチレンと1−オクテンとのコポリマーである、請求項2に記載のフィルム。
【請求項8】
前記均質に分枝したインターポリマーが、エチレンとC〜C20アルファ−オレフィンとのコポリマーである、請求項2に記載のフィルム。
【請求項9】
前記均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーが、エチレンと1−オクテンとのコポリマーである、請求項2に記載のフィルム。
【請求項10】
少なくとも1つの均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーと、少なくとも1つの不均質に分枝したエチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーとを含む組成物において、改善点が、35℃〜100℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定される少なくとも2つのピークを有し、60℃〜70℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定されるピークが存在しない組成物を含む、組成物。
【請求項11】
a)i)3g/10分未満のメルトインデックス、および少なくとも0.88g/ccの密度を有する均質成分、ならびに
ii)2g/10分以上、20グラム/10分までのメルトインデックス、および均質成分の密度より高い密度を有する不均質成分
を含む、5g/10分未満のメルトインデックスを有するエチレンポリマー組成物を含む外層と、
b)ポリマー樹脂を含む内層と、
を含む多層配向熱収縮性フィルムであって、110℃以下のヒートシール開始温度を有し、少なくとも2ポンドピークロードのヒートシール強度を達成する、多層配向熱収縮性フィルム。
【請求項12】
前記内層の前記ポリマー樹脂がエチレンポリマーを含む、請求項11に記載の多層配向熱収縮性フィルム。
【請求項13】
前記均質成分が、前記組成物の30重量%〜50重量%を構成する、請求項11に記載の多層配向熱収縮性フィルム。
【請求項14】
前記エチレンポリマー組成物が、1.5g/10分〜2.5g/10分のメルトインデックスを有する、請求項11に記載の多層配向熱収縮性フィルム。
【請求項15】
a)35℃〜100℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定される少なくとも2つのピークを有し、60℃〜70℃の温度範囲にクリスタフ(CRYSTAF)スキャンを使用して決定されるピークが存在しないエチレンポリマー組成物を含む外層と、
b)ポリマー樹脂を含む内層と、
を含む多層配向熱収縮性フィルムであって、110℃以下のヒートシール開始温度を有し、少なくとも2ポンドピークロードのヒートシール強度を達成する、多層配向熱収縮性フィルム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−517607(P2006−517607A)
【公表日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503094(P2006−503094)
【出願日】平成16年1月28日(2004.1.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/002329
【国際公開番号】WO2004/072176
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】