説明

マイクロホンおよび歌唱評価システム

【課題】カラオケの歌唱を評価する処理の負荷を低減する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】採点マイク10において、楽曲のガイドメロディが、スピーカアレイによるビーム制御により歌唱者に向けて放音される。マイクロホン12において生成された歌唱音信号はガイドメロディの回り込み音に係るエコーキャンセル処理がなされ、評価部112においてガイドメロディとの比較に基づき歌唱の巧拙が評価され、該評価結果を表すデータに基づき変調波が生成される。一方、カラオケ伴奏および歌唱音を表す音信号も生成され、上記変調波とカラオケ伴奏と歌唱音とはミキシング部18においてミキシングされる。該生成された信号から変調波を抽出することにより、該信号のカラオケ音を放音すると共にその評価を表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロホンおよび歌唱評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
装置本体に設けられたスピーカから歌唱音と伴奏が放音され、家庭でも手軽にカラオケを楽しむことができる携帯型カラオケ装置が種々開発されている。特許文献1には、歌唱音を収音するマイク、伴奏および歌唱音を放音するスピーカ、歌詞や画像を表示するディスプレイなどが一体化され、歌唱者により手軽に保持可能に構成された携帯型カラオケ装置が記載されている。
【特許文献1】特開2007−94297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さて、通常の拡声に加え伴奏の放音や歌詞の表示などを併せて行う装置が、上記特許文献1に記載の携帯型カラオケ装置を初めとして種々提供されているため、ユーザは、カラオケを楽しむ状況や利用可能な設備(スピーカなど)と、各装置に搭載された機能を参考にして、用いる装置を選択することができる。
【0004】
さて、上記特許文献1の携帯型カラオケ装置のように、放音機能を有する装置において、例えばガイドメロディが放音された場合、ガイドメロディは、聴衆に聴こえないように歌唱者のみに向けて放音されることが望ましい。そのように、歌唱音・演奏音・ガイドメロディなどの音のうち、ガイドメロディなどの、歌唱者の手元にあるカラオケ装置から歌唱者に向けて放音することが望ましい音と、歌唱音や演奏音などの、聴衆に向けて放音することが望ましい音とがある。従って、放音機能を供えた装置であっても、必ずしも全ての音を該装置から放音するのが良いとは限らない。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、カラオケの歌唱音を収音するマイクロホンであって、歌唱者に対して特定の音を放音することを可能にする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るマイクロホンは、収音した音に基づいてアナログの音信号を生成する音信号生成手段と、楽曲の旋律を示すガイドメロディデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたガイドメロディデータに基づいて放音する放音手段と、前記音信号生成手段が生成した音信号を受取り、該音信号が表す音を所定のアルゴリズムに従って評価する歌唱評価手段と、前記歌唱評価手段による評価結果を表すデジタルデータに基づいてアナログの評価信号を生成する評価信号生成手段と、前記評価信号生成手段により生成された評価信号を前記音信号生成手段が生成した音信号に含ませ、合成音信号を生成する合成手段と、前記合成手段が生成した合成音信号を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明に係るマイクロホンは、上記の構成において、前記記憶手段に記憶されたガイドメロディデータに対し所定の処理を施して疑似エコーデータを生成し、前記音信号生成手段が生成した音信号から減算するエコーキャンセル手段を有し、前記歌唱評価手段は、前記音信号生成手段が生成した音信号が表す音に代えて、前記エコーキャンセル手段により処理された音信号を受取り、該音信号が表す音を評価しても良い。
【0008】
本発明に係るマイクロホンは、上記の構成において、前記評価信号生成手段は、前記歌唱評価手段による評価結果に基づき所定の搬送波を変調して前記評価信号を生成し、前記合成手段は、前記評価信号生成手段により生成された評価信号を、前記エコーキャンセル手段により処理された音信号に含めても良い。
【0009】
本発明に係るマイクロホンは、上記の構成において、前記放音手段は、複数のスピーカユニットと、該スピーカユニットを個別に制御可能な制御部とを有し、前記制御部は、前記放音手段に供給されるガイドメロディデータを前記スピーカユニットごとに異なる態様で変更して前記複数のスピーカユニットに供給し、ガイドメロディを所定の位置に定位しても良い。
【0010】
本発明に係るマイクロホンは、上記の構成において、前記音の方向を特定する音方向特定手段を有し、前記制御部は、前記ガイドメロディを前記音方向特定手段により特定された音の方向に定位しても良い。
【0011】
本発明に係るマイクロホンは、上記の構成において、前記記憶手段は、前記楽曲の伴奏音を表す伴奏データを更に記憶し、前記合成手段は、前記評価信号生成手段により生成された評価信号に加え、前記記憶手段から読み出された伴奏データに基づく信号を前記エコーキャンセル手段により処理された音信号に含めても良い。
【0012】
本発明に係る歌唱評価システムは、上記いずれかのマイクロホンと本体装置とからなる歌唱評価システムであり、前記本体装置は、前記出力手段が出力した合成音信号から、前記評価信号を分離する分離手段と、前記分離手段により分離された評価信号を復調して得たデータに基づいて前記音信号生成手段が生成した音の評価を出力する評価出力手段とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、収音した音に基づいてアナログの音信号を生成する音信号生成手段と、楽曲の旋律を示すガイドメロディデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたガイドメロディデータに基づいて放音する放音手段と、前記音信号生成手段が生成した音信号を受取り、該音信号が表す音を所定のアルゴリズムに従って評価する歌唱評価手段と、前記歌唱評価手段による評価結果を表すデジタルデータに基づいてアナログの評価信号を生成する評価信号生成手段と、前記評価信号生成手段により生成された評価信号を前記音信号生成手段が生成した音信号に含ませ、合成音信号を生成する合成手段と、前記合成手段が生成した合成音信号を出力する出力手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るマイクロホンおよび歌唱評価システムによれば、カラオケの歌唱を評価する処理における本体側の負荷を低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下では、本発明の一実施形態に係る歌唱採点システムについて説明する。
(A:構成)
まず、歌唱採点システム1の構成について説明する。
【0016】
(A−1:全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る歌唱採点システム1の全体構成を表すブロック図である。同図に示されるように、歌唱採点システム1は、採点マイク10と、該採点マイク10からの信号の入力を受ける本体20と、採点マイク10および本体20を接続するケーブル30とから構成される。
ケーブル30は、一般的なマイクロホンのケーブルであり電気信号(音信号)を伝送する。
【0017】
(A−2:採点マイク10の構成)
図2は、採点マイク10の構成を示したブロック図である。
同図に示す制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含む。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出してRAMをワーキングエリアとして実行することにより、採点マイク10の各部を制御する。
【0018】
操作部19は、楽曲を選択するためのテンキー、上下キー、演奏開始キーなど、採点マイク10を操作するために必要とされる各種のキーを備えている。操作部19は、歌唱者により押下されたキーに対応した操作信号を、制御部11へ出力する。
【0019】
記憶部13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの記憶手段である。記憶部13には、複数の楽曲データが格納されている。楽曲データは、一般のカラオケ装置において用いられる楽曲データと同様に、以下に示すデータが含まれる。すなわち、楽曲を特定する曲番号データ、楽曲の曲名を示す曲名データ、ジャンルを示すジャンルデータ、楽曲の演奏時間を示す演奏時間データなどが含まれるヘッダと、楽曲の伴奏を行う各種楽器の演奏音が楽曲の進行に伴って記される伴奏データと、歌詞データと、歌唱者が歌唱すべき旋律を示したガイドメロディの音名が書込まれているガイドメロディデータなどが含まれる。伴奏データとガイドメロディデータは、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格で記されている。また、記憶部13には、後述する歌唱者による歌唱音から抽出された各種のパラメータが書込まれる。
【0020】
音源16は、各種の波形データを格納しており、入力されたMIDIデータに応じて該波形データを読み出して出力する。
マイクロホン12は、歌唱者の歌唱音を収音して該収音した歌唱音を表す歌唱音信号(アナログ信号)を生成する。
A/Dコンバータ15は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換(A/D変換)する。
D/Aコンバータ17は、入力されたデジタルデータをアナログ信号に変換(D/A変換)する。
【0021】
ミキシング部18は、入力された複数のアナログ信号を重畳(ミキシング)し、新たなアナログ信号を生成する。
出力端子14は、ケーブル30と接続されており、該ケーブル30を介して信号(後述する情報付加信号)を本体20に出力する。
【0022】
放音部100は所謂スピーカアレイであり、D/Aコンバータと複数のスピーカユニットとを含む。制御部11から放音部100に音データが入力されると、D/Aコンバータは音データをD/A変換し、音信号としてスピーカユニットの各々に出力する。各スピーカユニットは、入力された音信号に従って音を再生する。その際、各スピーカユニットを制御する制御部(以下、ビーム制御部)は、各スピーカユニットにおいて放音される音の遅延やゲインを制御し、特定の聴取者(本実施形態においては、採点マイク10を持って歌唱する歌唱者)のみに聞こえるようにする(ビーム制御)。具体的には、歌唱者は、採点マイク10を手で保持し、胸部の前でマイクの収音方向(軸)を口の方向に向けて歌唱することを想定しており、該態様で歌唱した場合にガイドメロディの音の定位位置が歌唱者の耳の位置となるようにビーム制御がなされる。
【0023】
(A−3:本体20の構成)
図3は、本体20の構成を示したブロック図である。
同図に示す制御部21は、CPU、ROM、RAMを含む。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出してRAMをワーキングエリアとして実行することにより、本体20の各部を制御する。
【0024】
記憶部22は、例えばHDDなどの記憶手段である。記憶部22には、歌唱評価の結果が書込まれる。
入力端子24は、ケーブル30と接続されており、該ケーブル30を介して採点マイク10から信号(後述する情報付加信号)を受信する。
A/Dコンバータ23は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換する。
表示部25は、例えば液晶ディスプレイであり、制御部21の制御の下で、歌唱評価の結果など、各種の画面を表示する。
出力部26は、D/Aコンバータとアンプとスピーカとを含み、受取った音信号に基づいて放音する。
【0025】
(B:動作)
次に、歌唱採点システム1の動作について図4を参照して説明する。図4は、採点マイク10の機能的な構成を示した図である。同図において、破線に囲まれた各部(分析部111と評価部112と変調部113と振幅調整部114とエコーキャンセル部115)は、制御部11が制御プログラムを実行することにより制御部11に実現される機能である。
【0026】
(B−1;情報付加信号の生成)
まず、カラオケ伴奏について説明する。歌唱者により、操作部19に楽曲を指定する操作がなされると、選択された楽曲を特定する操作信号が操作部19から制御部11に出力される。
【0027】
制御部11は、記憶部13から操作信号に応じた楽曲データを読み出す。楽曲データに含まれる伴奏データ(MIDIデータ)は音源16に出力される。音源16は、受取った伴奏データに基づいて波形データを読み出し、伴奏を表す伴奏音データを生成する。生成された伴奏音データは、制御部11(振幅調整部114)に出力される。
【0028】
また、楽曲データに含まれるガイドメロディデータは、音源16および制御部11(評価部112)に出力される。ガイドメロディデータを受取った音源16は、受取ったガイドメロディデータに基づいて波形データを読み出し、ガイドメロディの波形データを生成する。生成されたガイドメロディの波形データは、放音部100および制御部11(エコーキャンセル部115)に出力される。ガイドメロディの波形データを受取った放音部100は、受取ったガイドメロディの波形データに基づいてガイドメロディを放音する。該ガイドメロディは、上述したスピーカアレイによるビーム制御により歌唱者のみに聴取される。以下では、上記処理にかかる時間は無視できるほど小さく、歌唱者は楽曲データの読み出しと同時に伴奏音を聞くことができるものとして説明する。
【0029】
歌唱者は、採点マイク10の放音部100から放音されるガイドメロディを聴取しながら歌唱する。歌唱者による歌唱音は、マイクロホン12に入力される。マイクロホン12は、該歌唱音を表す歌唱音信号を生成し、A/Dコンバータ15へ出力する。A/Dコンバータ15は、受取った歌唱音信号をA/D変換して歌唱音データを生成し、制御部11へ出力する。
【0030】
さて、上述のようにして放音部100において放音されたガイドメロディの音は、マイクロホン12に回り込むことから、マイクロホン12において生成される歌唱音信号には、ガイドメロディの「回り込み音」が含まれる。従って、マイクロホン12により生成される音信号からガイドメロディの回り込み音をキャンセルする必要がある。
【0031】
そこで、制御部11のエコーキャンセル部115は、A/Dコンバータ15から受取った歌唱音データから、ガイドメロディの回り込み音をキャンセルする処理(エコーキャンセル処理)を行う。すなわち、エコーキャンセル部115は、音源16から受取ったガイドメロディの波形データに所定の処理を施し擬似エコーのデータを生成し、該擬似エコーのデータを歌唱音データからキャンセルすることにより、上記回り込み音が除かれた歌唱音データを生成する。
【0032】
なお、上記擬似エコーは、放音部100からマイクロホン12への音の伝達特性に基づいて生成される。すなわち、歌唱者が採点マイク10を上述した態様で保持した場合の、歌唱者の身体による音の反射経路なども考慮して音の伝達特性を予め特定しておき、該伝達特性に基づいてガイドメロディの波形データを変形することにより上記擬似エコーは生成される。
以上のようにして回り込み音がキャンセルされた歌唱音データは、分析部111に出力される。
【0033】
分析部111は、エコーキャンセル部115から受取った歌唱音データのピッチを分析する。該ピッチの特定方法は、従来知られている方法のいずれを用いても良く、ここではその詳細な説明を省略する。なお、分析部111においては、所定時間(例えば500ms)置きに歌唱音のピッチが特定され、そのたびに該分析結果は評価部112に出力される。
さて、制御部11は、上述したように記憶部13から読み出されたガイドメロディデータは評価部112に入力されている。評価部112は、該ガイドメロディデータ(MIDIデータ)からピッチを特定する。
【0034】
評価部112は、上記分析部111から受取った歌唱音のピッチと上記ガイドメロディデータから特定されたピッチとを比較し、その一致度に応じて歌唱の巧拙を評価する。例えば、両者ピッチのずれの大きさに比例した減点得点を算出する。該算出された評価結果は、変調部113に出力される。
【0035】
変調部113は、評価部112から受取った評価結果を表すデジタルデータを信号に乗せる変調処理を行う。変調部113は、特定の周波数および振幅を有する正弦波信号(以下、搬送波)を出力する手段を有する。上記デジタルデータに基づく搬送波の変調方式として、ASK(Amplitude shift keying)方式を用いる。この変調方式では、入力波形(ベースバンド波形)である上記評価結果に応じて搬送波を断続するように変化させ、変調波を生成する。例えば、図5(a)のように、評価結果を表すデータの一部である0、1、1、0、1…といったバイナリーデータに基づいて、同図(b)に示す搬送波が同図(c)に示すように断続的な波形へ変形される。該生成された変調波の波形データは、D/Aコンバータ17に出力される。
【0036】
なお、上記搬送波の周波数として、人間の歌唱音(およそ500Hz〜5kHz)とは重ならない周波数帯域(例えば、500kHz)が設定される。また、上記搬送波の振幅は、上記歌唱音を表す歌唱音信号の振幅と比較して十分に小さい値が適宜設定されている。
D/Aコンバータ17において、変調波の波形データはアナログ信号(以下、変調波形信号)へD/A変換され、ミキシング部18へ出力される。
【0037】
さて、上述したように、音源16において生成された伴奏音データは、制御部11に出力される。制御部11において、振幅調整部114は該伴奏音データを受取り、その振幅を調整する。該振幅の調整は、操作部19の操作に応じて行われる。すなわち、操作部19において、伴奏音のボリュームとして高い値が設定されているほど、伴奏音データの振幅が高く変更される。振幅調整部114から出力された伴奏音データは、D/Aコンバータ17に入力される。
D/Aコンバータ17において、伴奏音データはアナログ信号(以下、伴奏音信号)へD/A変換され、ミキシング部18へ出力される。
【0038】
ミキシング部18には、D/Aコンバータ17からの伴奏音信号および変調波形信号に加え、マイクロホン12において生成された歌唱音信号が入力される。ミキシング部18は、伴奏音信号と変調波形信号と歌唱音信号とをミキシングし、新たなアナログ信号(以下、情報付加信号)が生成される。
【0039】
図6は、ミキシング部18において生成される情報付加信号の一例を示した図である。同図(a)は、歌唱音信号の波形の一部であり、同図(b)は、伴奏音信号の波形の一部であり、同図(c)は、変調部113において生成された変調波(図5にも示した部分)である。これらの信号が重畳された場合、同図(d)に示される情報付加信号が生成される。なお、変調波(c)は、歌唱音信号(a)および伴奏音信号(b)と波長や波形が明瞭に異なる。一方、伴奏音信号と歌唱音信号は、互いに波長や波形が類似している。
以上のようにして生成された情報付加信号は、出力端子14を介して本体20へ出力される。
【0040】
以下では、本体20における処理について説明する。図7は、本体20の機能的な構成を示した図である。図7において破線に囲まれた各部(分離部211と復調部212と書込手段213と評価出力部214)は、制御部21が制御プログラムを実行することにより制御部21に実現される機能である。
【0041】
本体20は、採点マイク10から情報付加信号を受取る。入力端子24に入力された情報付加信号は、A/Dコンバータ23においてA/D変換され、デジタルデータ(以下、情報付加データ)が生成される。
【0042】
(B−2:分離処理)
まず、制御部11の分離部211において分離処理が行われる。分離処理とは、情報付加データから、変調波の成分と変調波以外(伴奏音と歌唱音)の成分とを分離する処理である。
【0043】
分離部211は、まず、情報付加データが表す波形を、上記搬送波に用いられた周波数を中心とする所定幅の帯域の成分を透過するバンドパスフィルタで処理する。該処理により、変調波の波形データ(以下、変調波形データ)が抽出される。すなわち、搬送波はASK方式で変調されていることから、図5(c)に示すように断続的な正弦波状のデータである変調波が分離される。
また、分離部211は、情報付加データが表す波形データを、上記搬送波の周波数帯域以外の成分を透過させるバンドパスフィルタで処理し、新たな波形データを得る。該波形データには、伴奏音および歌唱音に基づく波形が含まれる。以下では、該波形データを、「カラオケ音データ」と呼ぶ。
【0044】
このように、搬送波(変調波)には、歌唱音および伴奏音の周波数帯域とオーバーラップしない周波数帯域が割り当てられて多重化されているため、それぞれの信号の周波数帯域を透過するバンドパスフィルタで処理することにより、多重化される前の信号を分離することが可能である。
【0045】
さて、上記分離処理により生成された変調波形データおよびカラオケ音データは、それぞれ以下のように処理される。
カラオケ音データは、出力部26に出力される。出力部26は、該カラオケ音データをD/A変換しアナログ信号に変換した後アンプで増幅し、スピーカから放音する。このようにして放音された音は、歌唱者および聴衆により聴取される。
【0046】
(B−3:歌唱評価表示処理)
次に、上記分離処理において分離された変調波形データの処理について説明する。復調部212は、変調波形データを分離部211から受取り復調する。すなわち、復調部212は、例えば図5(c)に示すような変調波を、同図(a)に示すようなデジタルデータに変換する。このようにして生成されたデジタルデータは、評価部112において生成された評価結果のデータと同一である。
【0047】
復調部212において生成されたデジタルデータは、書込手段213により記憶部22に書込まれる。歌唱評価に関するデータは、上述したように所定の時間置きに送信されてくるため、書込手段213は、歌唱評価に関するデータが検出されるごとに該データが表す評価結果(減点)を記憶部22に書込むことにより、減点得点を累算する。
【0048】
上記のような評価結果の累算が、カラオケの始めから終わりまで行われ、各タイミングにおける歌唱音のピッチの正確さに基づく減点得点が累算される。
評価出力部214は、カラオケ伴奏が1曲分終了すると、満点(例えば、100点)から該累算値を減算し、最終的な歌唱得点として算出する。評価出力部214は、算出された歌唱得点を表示部25に出力し、得点を表示させる。
【0049】
(B−4:動作のまとめ)
上記実施形態において、ガイドメロディは、採点マイク10の放音部100から歌唱者に向けて放音される。そのとき、ガイドメロディの音は、スピーカアレイのビーム制御によりおよそ歌唱者の耳の位置に定位するように制御されている。従って、伴奏音および歌唱音は本体20から放音され歌唱者および聴取者に聴取される一方、ガイドメロディは歌唱者のみに聴取される。従って、歌唱者はガイドメロディを利用していることを聴衆に知られずに歌唱することができる。また、聴衆はガイドメロディに邪魔されずにカラオケ(歌唱音および伴奏音)を鑑賞することができる。
【0050】
なお、採点マイク10においては、マイクロホン12と放音部100は必然的に近接して設けられることとなるが、採点マイク10にはエコーキャンセル機能が設けられていることから、ハウリングの発生が抑制される。更には、ガイドメロディは、ビーム制御により歌唱者の耳の位置に定位されるため、ガイドメロディがマイクロホン12へ回り込む傾向は抑制され、上記エコーキャンセル機能と併せてハウリングの発生を抑制している。
【0051】
そして、採点マイク10において歌唱音に基づく歌唱音信号が生成されるが、該歌唱音信号には、伴奏音データおよび各時刻における歌唱内容の評価結果を表すデータが含められる。このとき、該評価結果(デジタルデータ)は、一旦アナログ信号に変調され、歌唱音信号の波形(アナログ信号)に対して重畳される。従って、採点マイク10から出力される信号は、音信号(電気信号)が入力可能な一般的なマイクロホン用端子に対して入力することができる。このように、採点マイク10には、評価結果を送信するための伝送媒体を、音信号と別に設ける必要はない。
【0052】
本体20に入力された情報付加信号は、情報付加データに変換された後、歌唱音および伴奏音を表す音データ(カラオケ音データ)と評価結果を表す変調波形データとに分離される。そのため、歌唱音信号には一旦評価結果が含められるが、通常のカラオケ装置と同様に歌唱音自体を放音することが可能である。
【0053】
また、本体20の制御部21は、カラオケの歌唱音の評価結果を、入力された信号(情報付加信号)からバンドパスフィルタで容易に分離抽出することができることから、本体20における歌唱評価処理の負荷を大幅に軽減することができる。
【0054】
(C:変形例)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。なお、以下に説明した各実施形態は、適宜組み合わせて実施しても良い。
【0055】
(1)上述した実施形態においては、採点マイク10から出力される情報付加信号には、収音した歌唱音に基づく成分が含まれているため、採点マイク10を通常のマイクロホンとして使用することも可能である。ただし、該情報付加信号には歌唱の評価結果を表す変調波の成分が含まれていることから、直接情報付加信号に基づいて放音した場合に、その音は元の歌唱音とは音色が異なったりノイズが付加されていたりする。
そこで、マイクロホン12から出力された歌唱音信号に対して変調波形信号を重畳するか否かを制御可能とする手段を設けても良い。例えば、図8に示すように、変調部113が変調波の波形データをD/Aコンバータ17に出力するためのライン上にスイッチWを設け、該スイッチWを歌唱者がON/OFFすることで変調波の重畳のON/OFFが制御できるようにしても良い。
また、上述した実施形態においては、搬送波の周波数として、人間の歌唱音の周波数帯域とは重ならない周波数帯域が設定される場合について説明した。しかし、搬送波の周波数帯域としては、上記の条件と併せて、人間の可聴周波数帯域以外の搬送波を用いるようにしても良い。
以上のようにすれば、採点マイク10を通常のマイクロホンとして使用した場合に、採点マイク10から出力される信号に直接基づく音が放音されたとしても聴感上違和感を生じない。
【0056】
(2)上述した実施形態においては、歌唱音を収音して該歌唱音の評価を含めて出力する採点マイク10について記載した。しかし、本発明においては、採点マイク10においてマイクロホン12を除く他の構成からなる装置を、「音信号変換装置」として提供しても良い。
このような音信号変換装置を、一般のマイクロホンと本体20との間に噛ませることにより、マイクロホンから出力された音信号に評価結果を含ませることができ、該生成された信号を受取った本体20においては、該音信号からカラオケ音および評価結果を抽出することで、カラオケ音を放音すると共に、簡易に歌唱評価を行うことができる。
【0057】
(3)上述した実施形態においては、情報付加信号から抽出された評価結果は、カラオケ伴奏の最中は記憶部22に記憶され、該記憶部22において累算された減点を満点から減算することにより最終的な歌唱得点が表示される場合について説明した。しかし、評価結果をカラオケ伴奏の最中に表示するようにしても良い。例えば、所定の時間の区間ごとに該区間の評価内容を表示しても良いし、カラオケ伴奏開始時からの減点の累算を満点から減算した結果を表示し、カラオケ伴奏の進行に伴い表示される得点が満点の100点から下がっていくなどのようにしても良い。
【0058】
(4)上述した実施形態では、歌唱音の評価結果に基づき、ASK方式により搬送波を変調する場合について説明した。しかし、変調方式はASK方式に限定されるものではなく、FSK(Frequency shift keying)方式、PSK(Phase shift keying)方式、QAM(Quadrature amplitude modulation)方式など、他のいずれの変調方式を用いても良い。その場合、各変調方式における変調波が、カラオケ音データと分離しやすい特徴を有するのが望ましい。これら他の変調方式を用いて変調した変調波を情報付加信号に含めた場合には、情報付加信号の分離処理において、用いられた変調方法に応じた分離方法により分離すれば良い。
【0059】
(5)上述した実施形態においては、歌唱音信号は人間の歌唱の音を表す場合について説明した。しかし、歌唱音信号は歌唱音を表す音信号に限られない。例えばバイオリンやフルートなどの楽器の演奏音を表す音信号であってもよい。そのようにすれば、例えば楽器の演奏の巧拙や楽器の音色を評価することができる。
【0060】
(6)上述した実施形態においては、カラオケ伴奏中に、歌唱音および伴奏音に対して変調波を重畳する場合について説明した。しかし、変調波を重畳するタイミングを以下のように制御しても良い。例えば、歌唱音信号の振幅をモニタしておき、振幅が所定のレベルを下回った区間に変調波を重畳しても良い。その場合、歌唱音信号の振幅が大きい間は変調波を重畳せず記憶手段に蓄積しておくなどしても良い。そのようにすれば、歌唱者が歌唱している区間においては変調波の重畳が行われないため、変調波の重畳および分離に伴い生じる可能性のある歌唱音信号波形の劣化が抑制される。また、歌唱音信号の振幅をモニタしておき、振幅が所定のレベルを上回った区間に変調波を重畳しても良い。そのようにすれば、歌唱音が含まれる区間の歌唱音信号に変調波が重畳されるため、変調波の重畳および分離に伴い歌唱音信号波形に劣化が生じてしまったとしても、そのような劣化(ノイズ)のSN比は比較的大きいことから分離された歌唱音信号の音質の劣化が聴衆に知覚されにくい。
【0061】
(7)上述した実施形態においては、歌唱者が採点マイク10を所定の態様で保持した場合に、ガイドメロディの音が歌唱者の耳の位置に定位するようにビーム制御する場合について説明した。しかし、ガイドメロディの音の定位位置は、採点マイク10の保持態様に応じて制御されるようにしても良い。その場合の採点マイク10の構成について、図9を参照して説明する。
採点マイク10には、サーモグラフ101が設けられる。該サーモグラフ101のセンサは、同図に示すように採点マイク10の周囲に帯状に設けられており、採点マイク10の周囲の物体(例えば歌唱者)から放射される遠赤外線を検出する。従って、センサが特定の方向から遠赤外線を検出した場合には、歌唱者が該方向に存在すると特定可能である。なお、歌唱者の身体において、着衣がある場合に顔は最も高い表面温度が検出される傾向があるため、該情報を用いて顔の方向を特定することも可能である。該サーモグラフ101により特定された歌唱者の顔の方向から耳のおよその方向を推定することが可能であり、該耳の方向を示す方向情報は、サーモグラフ101から放音部100のビーム制御部に供給される。ビーム制御部は、該供給された方向情報が示す方向の所定の距離離れた位置に、ガイドメロディの定位位置を制御する。該所定の距離とは、想定される態様で採点マイク10が保持された場合の採点マイク10と歌唱者の耳の距離程度に設定されると良い。以上の構成によれば、歌唱者がどのように採点マイク10を保持した場合でも、ガイドメロディは歌唱者の耳の位置に定位される。
なお、歌唱者の耳の位置を特定する方法は、サーモグラフ101による分析結果に基づく方法に限られない。例えば、採点マイク10の周囲にカメラを設け、該カメラにより撮影された画像を解析(肌色検出など)することにより歌唱者の顔の方向、ひいては耳の方向を特定しても良い。また、例えば、採点マイク10のマイクロホン12に代えて採点マイク10にマイクアレイを設け、該マイクアレイにより採点マイク10への歌唱音の入射方向を特定し、該特定された入射方向(口の方向)から歌唱者の耳に方向を特定するなどしても良い。
【0062】
(8)上述した実施形態においては、エコーキャンセル処理の方法の一例を説明した。しかし、エコーキャンセル処理の方法は、上記の方法に限られるものではなく、従来知られているいずれの方法を用いても良い。
【0063】
(9)上述した実施形態において、放音部100は、スピーカアレイのビーム制御によりガイドメロディの音を所定の位置に定位させる場合について説明した。しかし、ガイドメロディが歌唱者のみに聴取されるようにするための方法は、上記記載の方法に限られるものではない。例えば、採点マイク10に設けられた放音部100(スピーカ)にフードを装着し、該フードの開口部が歌唱者に向けられるような構成としても良い。そのようにすれば、フードの開口部から出たガイドメロディは歌唱者に到達し、聴衆に聴取されにくくなる。なお、そのように音の経路を形成する構造物はフードに限定されるものではなく、採点マイク10の筐体形状を種々の態様で変更したり、採点マイク10に種々の構造を付加したりすることによっても良い。
【0064】
(10)上述した実施形態において、マイクロホン12に指向性を持たせても良い。その場合、採点マイク10を想定される態様で歌唱者が保持した場合にマイクロホン12が歌唱音を収音するように、マイクロホン12の指向性を設定しておけば良い。そのようにすれば、ガイドメロディがマイクロホン12に回り込み歌唱音信号に含まれてしまうことを更に抑制することができる。
【0065】
(11)上述した実施形態においては、採点マイク10から出力される信号(情報付加信号)には、歌唱音と伴奏音と評価結果の情報が含まれる場合について説明した。しかし、情報付加信号に含まれる情報は、伴奏音と評価結果に限定されるものではない。
例えば、楽曲データに含まれる歌詞データ(歌詞が記されたデジタルデータ)を上述の方法で重畳しても良い。その場合、本体20においては、情報付加データから歌詞データを分離し、該データに基づいて表示部25において歌詞を表示すれば良い。
また、本体20の記憶部22に楽曲データの一部を格納しておくと共に、採点マイク10は、情報付加信号に楽曲を特定するデータ(例えば、曲番号データ)を含ませるようにしても良い。その場合、本体20の制御部21は、採点マイク10から受取った情報付加データから曲番号データを分離して楽曲を特定し、該楽曲の伴奏データや歌詞データなどを記憶部22から読み出して表示部25や出力部26に供給するなどしても良い。そのようにすれば、本体20は、採点マイク10に格納されていないデータであっても、本体20に格納されていれば読み出して用いることができる。また、データ量が大きすぎるなどの理由で情報付加信号に含められなかったデータについても、本体20に該データが格納されていれば読み出して用いることができる。
また、上述した実施形態において、採点マイク10の放音部100に、ガイドメロディだけではなく伴奏音を放音させても良い。その場合、エコーキャンセル部115にはガイドメロディの波形データと併せて、伴奏音データが供給されるようにすれば良い。また、採点マイク10に、例えば液晶ディスプレイなどの表示手段を設け、制御部11(評価部112)による評価結果に基づいて歌唱評価の結果を表示しても良い。
【0066】
(12)上述した実施形態における制御部11および制御部21によって実行される制御プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD)など)、光記録媒体(光ディスク(CD、DVD)など)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】歌唱採点システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】採点マイク10の構成を示すブロック図である。
【図3】本体20の構成を示すブロック図である。
【図4】採点マイク10の機能構成を示す図である。
【図5】ASK方式の変調方法を説明するための図である。
【図6】情報付加信号の生成態様を示した図である。
【図7】本体20の機能構成を示す図である。
【図8】変形例(1)に係る採点マイク10の構成を示すブロック図である。
【図9】変形例(7)に係る採点マイク10の外観を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
1…歌唱採点システム、10…採点マイク、11…制御部、12…マイクロホン、13…記憶部、14…出力端子、15…A/Dコンバータ、16…音源、17…D/Aコンバータ、18…ミキシング部、19…操作部、20…本体、21…制御部、22…記憶部、23…A/Dコンバータ、24…入力端子、25…表示部、26…出力部、30…ケーブル、100…放音部、101…サーモグラフ、111…分析部、112…評価部、113…変調部、114…振幅調整部、115…エコーキャンセル部、211…分離部、212…復調部、213…書込手段、214…評価出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収音した音に基づいてアナログの音信号を生成する音信号生成手段と、
楽曲の旋律を示すガイドメロディデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたガイドメロディデータに基づいて放音する放音手段と、
前記音信号生成手段が生成した音信号を受取り、該音信号が表す音を所定のアルゴリズムに従って評価する歌唱評価手段と、
前記歌唱評価手段による評価結果を表すデジタルデータに基づいてアナログの評価信号を生成する評価信号生成手段と、
前記評価信号生成手段により生成された評価信号を前記音信号生成手段が生成した音信号に含ませ、合成音信号を生成する合成手段と、
前記合成手段が生成した合成音信号を出力する出力手段と
を有することを特徴とするマイクロホン。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶されたガイドメロディデータに対し所定の処理を施して疑似エコーデータを生成し、前記音信号生成手段が生成した音信号から減算するエコーキャンセル手段を有し、
前記歌唱評価手段は、前記音信号生成手段が生成した音信号が表す音に代えて、前記エコーキャンセル手段により処理された音信号を受取り、該音信号が表す音を評価する
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロホン。
【請求項3】
前記評価信号生成手段は、前記歌唱評価手段による評価結果に基づき所定の搬送波を変調して前記評価信号を生成し、
前記合成手段は、前記評価信号生成手段により生成された評価信号を、前記エコーキャンセル手段により処理された音信号に含める
ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロホン。
【請求項4】
前記放音手段は、複数のスピーカユニットと、該スピーカユニットを個別に制御可能な制御部とを有し、
前記制御部は、前記放音手段に供給されるガイドメロディデータを前記スピーカユニットごとに異なる態様で変更して前記複数のスピーカユニットに供給し、ガイドメロディを所定の位置に定位させる
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロホン。
【請求項5】
前記音の方向を特定する音方向特定手段を有し、
前記制御部は、前記ガイドメロディを前記音方向特定手段により特定された音の方向に定位させる
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマイクロホン。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記楽曲の伴奏音を表す伴奏データを更に記憶し、
前記合成手段は、前記評価信号生成手段により生成された評価信号に加え、前記記憶手段から読み出された伴奏データに基づく信号を前記エコーキャンセル手段により処理された音信号に含める
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のマイクロホン。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載のマイクロホンと本体装置とからなる歌唱評価システムであり、
前記本体装置は、
前記出力手段が出力した合成音信号から、前記評価信号を分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された評価信号を復調して得たデータに基づいて前記音信号生成手段が生成した音の評価を出力する評価出力手段と
を有することを特徴とする歌唱評価システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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