説明

マイクロ撮像装置

本発明は、小さな外観サイズを有する撮像装置に関する。レンズアセンブリと、レンズアセンブリの位置を調整するための少なくとも一つの電動装置と、前記電動装置が装着されたイメージセンサとを有し、レンズアセンブリは電動装置に装着することができる装置。電動装置は、このレンズアセンブリを駆動して、イメージセンサに対して特定なパタンー、例えば平移、回転、傾斜、又は、平移、回転、傾斜の混合運動を行わせる。このような電動装置は、レンズアセンブリの運動を正確に制御して、いろいろな撮像機能、例えばフォーカシングなどを満足させ、撮像品質を改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さなサイズの撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の携帯電子装置、例えば携帯電話やPDAなどは、何れもマイクロカメラモジュールを含んでいる。このようなモジュールは、イメージセンサ、撮像レンズアセンブリ、及び/又はアクチュエータを含むことができる。該当アクチュエータは、イメージセンサに対しての撮像レンズアセンブリの位置を調整するものである。携帯電子装置がより薄くて、小型、軽くになるに伴い、マイクロカメラモジュールの体積をより小さくして、携帯電子装置の発展に合わせる必要がある。
【0003】
カメラモジュールの体積を低減するには、長さ、幅及び高さは非常に重要なパラメータである。しかしながら、カメラモジュールの平面視面積(長さ×幅)は、カメラモジュールの体積の低減に非常に重要である。これは、小さい体積のカメラモジュールはプリント回路基板の小さい面積のみを占めるからである。それによって、多い空間を節約することもでき、より多い部材をプリント回路基板に装着して、携帯電子装置により多い機能を提供させる。
【発明の概要】
【0004】
特別な実施例において、装置は、レンズアセンブリの位置を調整するための少なくとも一つの電動装置(electro-active)と、イメージセンサとを含んでいてもよいし、電動装置は、イメージセンサに装着されている。レンズアセンブリは、電動装置に装着されている。しかし、これはただ実施例で、本発明は、特にこれに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
以下は、添付の図を参照して、非制限的、非排他的な実施例を説明し、同じ符号は、別に説明しない限り、同じ部材を示す。
【0006】
【図1】本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュールを含む構成要素模式図である。
【図2】本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図で、レンズが垂直方向に沿って移動することを示す。
【図3】本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図で、レンズが水平方向に沿って移動することを示す。
【図4】本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図で、レンズが水平軸に対して回転することを示す。
【図5】本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図で、レンズが垂直軸に対して回転することを示す。
【図6】本発明の一実施例における圧電素子の模式図である。
【図7】本発明の一実施例における2つの層からなる圧電素子の模式図である。
【図8】本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図である。
【図9】本発明のもう一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明で、本発明を全面的に理解させるように、多数の具体的な構造を説明する。しかし、本分野の技術者であれば、このような具体的な構造がなくても本発明を実施されることが分かる。また、本発明を明確するために、本分野の技術者にとっては常識である方法、装置又はシステムについては、詳細な説明を省略する。
【0008】
本明細書において、「一実施例」とは、本発明における少なくとも一つの実施例のうち、ある特別な実施例で説明する特別な特徴、構造又は特性を示し得る。そのため、明細書の異なる箇所に出る"一実施例における"とは、必ずしも同一の実施例又はいずれの特別な実施例を示さない可能性がある。なお、一つ又は複数の実施例において説明された特別な特徴、構造、又は特性について、いろいろな形態により組み合わせることができるということが分かる。一般的に、このような問題は文脈における特定な取り扱いによって変化されることも当然である。よって、文脈、文脈における特定な説明、及びそれら用語の使用を参照して、有効な指導を提供する。
【0009】
同様に、ここで用いる「と」、 「及び/又は」及び「又は」とは、いろいろな意味を有し得、これも少なくとも一部はこれらの用語が用いられた文脈によって決める。一般的に、使用する際に、「又は」と「及び/又は」は一つのリストに関し、例え「A、B又はC」とは、A、BとCとを「含む」との意味をしめすことができ、A、B又はCとの「排他的」な意味を示すこともできる。また、ここで用いる「一つ以上の」とは、一つのいずれの特徴、構造又は特性、又は、特徴、構造又は特性のある組み合わせを記述する。しかし、これはただ記述的な例で、本発明はこの例に限定されない。
【0010】
米国特許出願(20050248680)において提出したカメラモジュールの設計及び関連する製造技術は、小型カメラモジュールのサイズに関する。この出願に示すように、カメラモジュールのレンズアセンブリは、直接にイメージセンサの頂部に装着されている。レンズアセンブリは、関連するアセンブリによって相互に積層するように形成されている。この設計により、カメラモジュールのサイズは、ほぼイメージセンサの面積と同じになる。この設計に関する重要な制限は、レンズアセンブリがイメージセンサの表面に固定されたことである。それによって、このようなモジュールは異なる距離の物体に対してフォーカシング機能を実行できないが、これは、異なる距離の物体に対してフォーカシングする際に撮像レンズ群とイメージセンサとの間の距離を調整する必要があるからである。フォーカシングができなければ、モジュールの撮像品質が低減される。逆に、本出願に記述した実施例に含まれたマイクロモジュールの設計は、あるシステムまたは方法を提供して、撮像レンズとイメージセンサとの間の距離を調整し、マイクロモジュールの面積はイメージセンサの面積の以下になる。
【0011】
本出願に記載のマイクロ撮像モジュールの一実施例において、例えば、マイクロカメラモジュールに自動的なフォーカシング、画像安定(振れ防止)及び/又は他の高度な撮像機能を提供し、少なくとも一つの電動装置をイメージセンサに装着している。一実施例において、電動装置とイメージセンサとの間に一層のスペーサを含んでいることができる。もう一実施において、構造又は材料層が電動装置とイメージセンサとの間に設けられて、電動装置が間接的にイメージセンサに装着されている。このような構造又は材料層は、電子又は機械的な機能を有し、又は同時に電子と機械的な機能を有している。
【0012】
撮像装置は、レンズアセンブリ、レンズアセンブリの位置を調整するための少なくとも一つの電動装置、及びイメージセンサ含み、電動装置はイメージセンサに装着され、レンズアセンブリは電動装置に装着されていることができる。電動装置は、このレンズアセンブリを駆動して、イメージセンサに対して特定なパターン、例えば平移、回転、傾斜、又は、平移、回転、傾斜の混合運動を行う。このような電動装置は、レンズアセンブリの運動を正確に制御して、いろいろな撮像機能、例えばフォーカシングなどを満足させ、撮像品質を改善する。このようなマイクロモジュールの利点は、その面積が、殆どイメージセンサの面積と同じ、又はイメージセンサの面積より小さいことである。なお、適当に設計された電動装置は、このようなマイクロモジュールを製造するのに用いられ、この電動装置は量産製造工程、例えば、ウェハーの工程によって生産される。このような工程の生産力は相当に高く、マイクロモジュールの生産工程は量産に非常に適合しているので、カメラの製造コストが低減される。一実施例において、マイクロ撮像モジュールは、イメージセンサ、レンズアセンブリ、及び/又はレンズアセンブリのイメージセンサに対しての位置を調整するための電動装置を含み、電動装置はイメージセンサに装着され、レンズアセンブリは電動装置に装着されることができる。電動装置はイメージセンサの非結像領域に装着されていてもよい。このような構造は、電動装置の面積がイメージセンサの断面の面積と殆ど同じ、又はイメージセンサの断面の面積より小さくなることを許す。電動装置は一つ以上のアクチュエータ、例えば電磁気アクチュエータを含んでいてもよいし、それはコイルを含んで、コイルの少なくとも一部は一つ以上の永久磁石を有するヨークに囲まれている。もう一類の電動装置は、圧電アクチュエータを有してもよいし、それに電圧を印加して、アクチュエータの物理的なサイズを変更できる。このような電動装置は、レンズアセンブリを駆動して、水平移動、垂直移動、水平軸に対しての回転運動、垂直軸に対しての回転運動、又は、水平軸と垂直軸に対しての回転の混合運動をして、レンズの位置を調整することができる。ここで用いる「垂直」とは、殆どマイクロカメラモジュールの光軸に平行な方向を示し、「水平」とは、マイクロカメラモジュールの光軸に垂直な方向を示す。
【0013】
もう一実施例において、マイクロ撮像モジュールは、イメージセンサと、レンズアセンブリと、レンズアセンブリを駆動して位置を調整する電動装置と、イメージセンサが装着される表面又はフラットフォーム、例えばプリント基板を含む。電動装置はイメージセンサに装着することができ、それによって電動装置とプリント回路基板との間に物理的な間隔を提供する。例えば、電動装置は、イメージセンサの非結像領域に装着することができ、イメージセンサはプリント回路基板に装着されて、電動装置とプリント回路基板との間は直接に接触していないようにする。このような構造は、電動装置の面積がイメージセンサの断面と殆ど同じ、又はイメージセンサの断面より小さくなることを許す。このような構造は、ただ例で、本発明はこれに限定されない。
【0014】
もう一つの実施例において、マイクロ撮像モジュールは、イメージセンサと電動装置を含み、電動装置はレンズアセンブリを駆動して、レンズアセンブリの位置を調整することができる。アクチュエータがイメージセンサに装着されていれば、このような予め組み立てたマイクロ撮像モジュール(レンズ群、電気アクチュエータ及びイメージセンサを含む)は、直接にプリント回路基板に装着することができ、後の製品量産の産業化生産に有利である。特別な実施例において、このような制造工程は、ウェーハ工程を含み、ウェーハ工程において、それぞれのイメージセンサ、アクチュエータ及びレンズアセンブリはともに一つのモジュールを形成する。この工程過程は、ただ例で、本発明はそれに限定されない。
【0015】
図1は、本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュール100の模式図である。このような撮像モジュールは、プリント回路基板 110に装着されたイメージセンサ120を含む。以上のように、撮像モジュールはプリント回路基板を含まなくてもよく、撮像モジュールは、後の工程でプリント回路基板に装着してもよい。イメージセンサ120は有効結像領域130を含み、有効結像領域130には、画素アレイの電荷結合素子(CCD)又は一つ以上の相補型金属酸化物半導体(CMOS)装置を含んでいる。イメージセンサ120の非結像領域140は、有効結像領域130の物理的な支持としての縁領域を含む。動作する際に、有効結像領域130は相当に高い温度に達することができ、それによって非結像領域140も有効結像領域130の放熱のために利用され、特に、非結像領域140は金属なような伝熱材料を含んでいる。撮像モジュール100は一つ以上のレンズアセンブリも含んで、イメージセンサ120の有効結像領域130に画像を投射するために用いる。このような図像は、可視波長を含んでいなくてもよいし、赤外線及び/又は紫外線の波長を含んでいてもよい。図像を明らかに有効結像領域130に集束するように、アクチュエータ160はレンズアセンブリ150のイメージセンサに対しての位置を調整することができる。特別な一実施例において、撮像モジュール100は、アクチュエータ160とプリント回路基板 110との間に設けられたスペーサ104及び電子素子108を含んでいてもよい。
【0016】
図2は、マイクロ撮像モジュール200の側面図である。マイクロ撮像モジュール200は、イメージセンサ220上の電動装置230を含み、イメージセンサ220は、ある導電装置によって接続されてプリント回路基板210上に装着される。一実施例において、電動装置230は以上のようにイメージセンサ220に設け、イメージセンサ220は、電動装置230とプリント回路基板 210との間に物理的な間隔を提供する。例えば、電動装置230は、イメージセンサ220の非結像領域に装着されて、電動装置230はプリント回路基板 210との間に何れの直接な物理的接触(イメージセンサがプリント回路基板 210に設けられている)もない。それによって、直接にプリント回路基板に装着された電動装置に(電動装置の幅又は長さがイメージセンサの周辺以外の領域に延出されている)比べて、本発明で提出した電動装置230はより小さい面積を有している。言い換えれば、直接にプリント回路基板に装着された電動装置の面積はイメージセンサの面積より大きく、本出願に記載の設計はより小さい。そのため、本発明で提出した電動装置(イメージセンサに装着された)は、撮像モジュール、例えばマイクロ撮像モジュール200の大きさと体積を低減される。なお、特別な実施例によれば、プリント回路基板は電動装置に電気信号を提供する必要はなく、それによって電動装置はプリント回路基板に電気接続する必要がない。例えば、電気信号は電気コネクタを介して電源から電動装置に提供され、プリント回路基板から提供することはない。それによって、電動装置230はイメージセンサ220に装着され、プリント回路基板 210に装着されるものではないので、マイクロ撮像モジュール200は、より小さい外形サイズを有している。他の方式でマイクロ撮像モジュール200を記述すれば、電動装置230の頂部の表面面積はイメージセンサ220の以下で、相対的に小さい大きさと体積を保持する。
【0017】
一実施例において、電動装置230は、イメージセンサ220に垂直な方向で、少なくとも一部のレンズアセンブリ240を駆動する。このようなレンズアセンブリは、一つ以上のレンズアセンブリ250を含み、一つ以上のこのようなレンズの垂直位置は調整される。以上のように、電動装置230は、電磁気アクチュエータ又は圧電アクチュエータを含んでいてもよい。例えば、電磁気アクチュエータは、コイルを含んでいてもよいし、コイルは一つ以上の永久磁石を有するヨークに囲まれている。もう一つの例において、圧電アクチュエータは一つ以上の圧電素子を利用することができ、圧電素子は圧電セラミックス及び/又は晶体材料(crystal material)を含んでいてもよい。このような電動装置は、レンズアセンブリ240の垂直位置の調整に利用することができ、これについては、以下で詳細に説明する。
【0018】
図3はマイクロ撮像モジュール300の側面図であり、イメージセンサ320に装着された電動装置330を含み、イメージセンサ320はプリント回路基板 310に装着されている。一実施例において、電動装置330は、図2に示すようにイメージセンサ320に設けて、イメージセンサは、電動装置330とプリント回路基板 310との間の物理的な間隔となることができる。電動装置330は、イメージセンサ320に対しての水平方向で、少なくとも一部のレンズアセンブリの位置を調整することができる。このようなレンズアセンブリは、一つ以上のレンズアセンブリ350を含んでいてもよいし、一つ以上のこのようなレンズの水平位置は調整される。以上のように、電動装置330は電磁気アクチュエータ又は圧電アクチュエータであってもよい。圧電アクチュエータは一つ以上の2つの層からなる圧電素子を含んでいてもよいし、その構造については、以下で詳細に説明する。特別な実施例において、電動装置はレンズアセンブリの水平位置を調整して、画像の安定、例えば、振れ防止功能などに有利であるが、本発明はこれに限定されない。
【0019】
図4は、マイクロ撮像モジュール400の側面図である。マイクロ撮像モジュール400は、イメージセンサ420に装着された電動装置430を含み、イメージセンサ420は関連導電装置によってプリント回路基板 410に接続または物理的に装着される。一実施例において、図2に示すように、電動装置430はイメージセンサ420に設けてもよく、イメージセンサ420は、電動装置430とプリント回路基板 410との間に物理的な間隔を提供する。電動装置430は、全部または一部のレンズアセンブリ440を駆動して、イメージセンサ420に対しての位置で回転運動をさせる。このような回転運動は、水平軸(図面に示さないが、図4の図面に垂直である)に対しての回転であってもよい。レンズアセンブリ440は一つ以上のレンズアセンブリ450を含む。以上のように、電動装置430は、電磁気アクチュエータ又は圧電アクチュエータであってもよい。一つ以上の圧電素子に合わせる電動装置は回転運動を生ずることができ、これについては、以下で詳細に説明する。特別な実施例において、このような調整は、非対称撮像機能を提供するのに有効であるが、本発明はこれに限定されない。
【0020】
図5は、マイクロ撮像モジュール500の側面図である。マイクロ撮像モジュール500は、イメージセンサ520に装着した電動装置530を含み、イメージセンサ520は関連導電装置によってプリント回路基板 510上に接続または物理的に装着される。もう一つの実施例において、図4に示すように、電動装置530はイメージセンサ520に設けられ、イメージセンサは電動装置530とプリント回路基板 510との間に物理的な間隔を提供する。電動装置530は、全部又は一部のレンズアセンブリ540を駆動して、イメージセンサ520に対して回転運動させる。このような回転運動は、垂直軸を中心としてもよい。レンズアセンブリ540は一つ以上の可動レンズアセンブリ450を含んでいてもよい。ここでの「垂直」とは、レンズアセンブリ540の光軸又は撮像モジュール500の光軸に平行な方向である。電動装置530はこのような回転運動に用いることもでき、電磁気アクチュエータ又は圧電アクチュエータを含んでいてもよいし、以下で詳細に説明する。
【0021】
図6は、本発明の一実施例における圧電素子610の模式図である。接続端630に印加された電圧620は、図6に示すように、圧電素子610の長さ640を特定の方向に沿って変化させる。それによって、圧電素子610は、圧電素子650のように、その長さを変化させる。例えば、レンズアセンブリがこのような圧電素子に固定されていれば、圧電素子の長さが変化する時に、レンズアセンブリの位置又は方向が同時に変化する。それによって、接続端630に電圧620を印加して、圧電素子610の長さを変化することは、レンズの位置を調整するに利用できる。このレンズの位置を変化させる過程はただ例であり、本発明はこれに限定されない。
【0022】
図7は、本発明の一実施例における2つの層からなる圧電素子710の模式図である。圧電素子710は、例えば、第一圧電素子712と第二圧電素子715とのような複数の互いに積層する圧電素子を含む。特別な実施例において、一つの圧電素子はその長さを変化して、その長さがもう一つの圧電素子の長さより大きくし、第一圧電素子と第二圧電素子とに電圧を印加して、第一圧電素子と第二圧電素子の長さを変化させることができ、一つの電圧の拡張率がもう一つの拡張率と異なるので、第一圧電素子と第二圧電素子の長さを異なる程度に変化させる。例えば、第一圧電素子712の接続端730に印加された電圧720は、第一圧電素子712の長さを変化させ、同じ電圧が第二圧電素子715に印加して起こした長さの変化より大きい。このような長さの変化の差は、2の層からなる圧電素子750で不均一な拡張力を生じて、湾曲の効果を生じる。それによって、圧電素子710は、図7に示す2つの層からなる圧電素子750の湾曲740のように、長さと形状を変化させる。例えば、2つの層からなる圧電素子750に電圧720を印加した結果、2つの層からなる圧電素子750は2つの層からなる圧電素子710に対して湾曲された。例えば、レンズアセンブリがこのような2つの層からなる圧電素子に固定されていれば、2つの層からなる圧電素子に電圧を印加して、その長さと形状が変化し、レンズアセンブリの位置及び方向を調整できる。それによって、レンズ位置を調整する過程は、電圧720を接続端730に印加して、2つの層からなる圧電素子710の長さ又は形状を変化させること、又は長さと形状を同時に変化させることを含む。このレンズ位置を変化させる過程は例に過ぎず、本発明はこれに限定されないことは言うまでもない。
【0023】
図8は、本発明の一実施例におけるマイクロ撮像モジュール800の側面図である。このようなモジュールは、レンズアセンブリ870を支持する電動装置810を含み、レンズアセンブリ870は一つ以上のレンズユニット850を含む。電動装置810は、イメージセンサ820に装着される電磁気アクチュエータ又は圧電アクチュエータを含んでいてもよいし、イメージセンサは、電気接続825を介してプリント回路基板(図示しない)に装着されている。例えば、電磁気アクチュエータは、一つ以上の永久磁石を有するヨークによって囲まれたコイルを含んでいてもよい。もう一つの例において、圧電アクチュエータは、一つ以上の圧電素子又は一つ以上の2つの層からなる圧電素子を含んでいてもよい。チャンバー815は間隔を提供し、一つ以上のレンズアセンブリ850が充分な空間を持って画像をイメージセンサ820に投射するようにする。以上のように、電圧が圧電アクチュエータ810の一つ以上の圧電素子に印加されて、特定な面又は方向、例えば図8に示すX軸に沿って、圧電アクチュエータの長さ又は形状を変化させる。例えば、本発明はこの制限を受けないが、圧電のy方向に電圧を印加して、圧電をx方向上で変化させる可能性がある。それによって、圧電アクチュエータ810がx軸に沿ってその長さを変える時、レンズアセンブリ870の垂直位置も変化する。このような方式によって、一つ以上のレンズアセンブリ850の垂直位置を変化させ、一つ以上のレンズアセンブリ850のフォーカシング面の位置を調整してイメージセンサ820の有効結像領域の位置と合わせる。もう一つの例において、圧電アクチュエータ810の左側816の長さがx軸に沿って変わる場合、矢印860に示すように、右側817の長さは変えずに保持し(又は、右側817の拡張率が左側816の拡張率より小さい)、レンズアセンブリ870は水平軸に対して回転する。このような方式によって、一つ以上のレンズアセンブリ850の位置がイメージセンサ820の有効結像領域の位置に対して変わる。
【0024】
図9は、本発明のもう一実施例におけるマイクロ撮像モジュールの側面図である。このモジュールは、一つ以上の圧電素子又は一つ以上の2つの層からなる圧電素子を含む。圧電電動装置910は、一つ以上のレンズアセンブリ950を含むレンズアセンブリ970を支持する。電動装置910は、電磁気アクチュエータ又は圧電アクチュエータを含む。例えば、電磁気アクチュエータは、一つ以上の永久磁石を有するヨーク部によって囲まれたコイルを含んでいてもよい。また、他の例において、圧電アクチュエータは、一つ以上の圧電素子又は一つ以上の2つの層からなる圧電素子を含んでいてもよい。電動装置910は、支持構造980によって支持され、支持構造980は、イメージセンサ920の一部、例えばイメージセンサ920の非結像領域に装着されている。イメージセンサ920は、プリント回路基板(図に示しない)に装着されるための電気接続925を含んでいる。チャンバー915は間隔になり、一つ以上のレンズアセンブリ950が充分な空間を持って画像をイメージセンサ920に投射させるようにする。以上のように、圧電アクチュエータ910の一つ以上の圧電素子に電圧を印加して、特定の面又は方向に沿って、圧電アクチュエータの長さ又は形状を変化させ、又は長さと形状を同時に変化させる。そのため、圧電アクチュエータ910の方向がX軸に沿って変化する時、レンズアセンブリ970の垂直位置も変化する。このような方式によって、一つ以上のレンズアセンブリ950の垂直位置を変えて、一つ以上のレンズアセンブリ950のフォーカシング面の位置を調整して、イメージセンサ920の有効結像領域の位置に合わせる。もう一つの例において、圧電アクチュエータ910は、2つの層からなる圧電素子を含んでいてもよいし、図9における矢印960に示すように、圧電アクチュエータ910に印加された電圧によってレンズアセンブリ970を左右に移動させることができる。このような方式によって、一つ以上のレンズアセンブリ950のイメージセンサ920の有効結像領域に対しての位置を調整することができる。
【0025】
本分野の技術者は、以上の技術についていろいろな変化を行えることを了解し、実施例と図面は、ただ一つ以上の特定な実施形態を記述するためのものである。
【0026】
以上のように、本発明の典型的な実施例について記述したが、本分野の技術者であれば、本発明の趣旨を超えない範囲で、これについていろいろな変化と置換を行える。なお、多数の修正を行って、本発明の主な概念を超えない範囲で、特定な場合を本発明の趣旨に適合するようにすることができる。それによって、本発明は、ここで開示した特定な実施例に限れず、また、本発明は、本発明の範疇に属する全ての実施例及び等価物を含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズアセンブリの位置を調整するための少なくとも一つの電動装置と、
前記電動装置が装着されたイメージセンサと
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記レンズアセンブリは、前記電動装置に装着されたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電動装置は、間接的に前記イメージセンサに装着されたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
さらに、フラットフォームを有し、
前記イメージセンサは、前記電動装置と前記フラットフォームの間に位置し、前記電動装置と前記フラットフォームの間に物理的な間隔を提供することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記フラットフォームは、プリント回路基板を含むことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記電動装置は、一つ以上の方向で前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記電動装置は、回転運動又は水平軸に沿って直線運動をして、又は直線運動と回転の混合運動をして、前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電動装置は、回転運動又は垂直軸に沿って直線運動をして、又は直線運動と回転の混合運動をして、前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記電動装置は、電磁気アクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記電動装置は、圧電アクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記イメージセンサは、画素電荷結合素子又は相補型金属酸化物半導体装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記電動装置は、前記イメージセンサと前記電動装置との間に物理的な間隔を提供できる支持アセンブリを含み、
前記支持アセンブリは、前記イメージセンサに装着されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記支持アセンブリは、前記電動装置と前記イメージセンサとの間に電気接続を提供するためのスペーサ又は隔離層を含んでいることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記電動装置の平面視面積は、ほぼ前記イメージセンサの面積と同じであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
少なくとも一つの電動装置をイメージセンサに装着して、プリント回路基板に撮像装置を適合的に装着することを特徴とする方法。
【請求項16】
前記レンズアセンブリを前記電動装置に装着することを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記撮像装置を前記プリント回路基板に装着し、
前記電動装置と前記プリント回路基板との間に物理的な間隔を提供することを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記電動装置は、一つ以上の方向で前記レンズアセンブリの位置を調整できるアクチュエータを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記電動装置は、回転運動又は水平軸に沿って直線運動をして、又は直線運動と回転の混合運動をして、前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記電動装置は、回転運動又は垂直軸に沿って直線運動をして、又は直線運動と回転の混合運動をして、前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記電動装置は、電磁気アクチュエータを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記電動装置は、圧電アクチュエータを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記イメージセンサは、画素電荷結合素子又は相補型金属酸化物半導体装置を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記電動装置の平面視面積は、ほぼ前記イメージセンサの大きさと同じで、前記電動装置の平面形状は前記イメージセンサに近似していることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも一つの電動装置がイメージセンサに装着され、プリント回路基板に撮像装置が適合的に装着されたことを特徴とする装置。
【請求項26】
さらに、
前記撮像装置を前記プリント回路基板に装着する装置と、
前記電動装置と前記プリント回路基板との間に物理的な間隔を提供する装置と
を含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記電動装置は、一つ以上の方向で前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記電動装置は、回転運動又は水平軸に沿って直線運動をして、又は直線運動と回転の混合運動をして、前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記電動装置は、回転運動又は垂直軸に沿って直線運動をして、又は直線運動と回転の混合運動をして、前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記電動装置は、電磁気アクチュエータを含むことを特徴とすることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記電動装置は、圧電アクチュエータを含むことを特徴とすることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記イメージセンサは、画素電荷結合素子又は相補型金属酸化物半導体装置を含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項33】
前記電動装置の平面視面積は、ほぼ前記イメージセンサの面積と同じであることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項34】
レンズアセンブリを少なくとも一つの電動装置に装着する装置と、
前記電動装置をイメージセンサに装着して撮像装置を提供する装置と
を含むことを特徴とする装置。
【請求項35】
さらに、
前記撮像装置を前記プリント回路基板に装着する装置と、
前記電動装置と前記プリント回路基板との間に物理的な間隔を提供する装置と
を含むことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記電動装置は、一つ以上の方向で前記レンズアセンブリの位置を調整できる、少なくとも一つのアクチュエータを含むことを特徴とする請求項34に記載の装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【公表番号】特表2012−521569(P2012−521569A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501108(P2012−501108)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【国際出願番号】PCT/CN2009/070997
【国際公開番号】WO2010/108318
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(512024129)ホンコン アプライド サイエンス アンド テクノロジー リサーチ インスティチュート カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】