説明

マイクロ波で駆動される光源

無電極のマイクロ波のランプ1は、マイクロ波源としてのマグネトロン2と、内部でプラズマを発生させる励起可能な材料を有する半透明のルツボ5とを有している。前記マグネトロンからのマイクロ波を前記ルツボに結合させるために、中空の導波路の結合回路4が設けられており、入力部である前記マグネトロンの出力は一端から1/4λ離れた位置に設けられ、前記ルツボ対する入力である出力部が他端から1/4λ離れた位置に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光源に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米国特許番号6,737,809号において、以下のように特許請求の範囲が記載されている。
1.(a)予め形状と寸法が選択されたセラミック誘電体材料を備え、第一の導波路の外面によって決まっている第一の面を有する本体を有する導波路と、
(b)出力と入力を有するマイクロ波源からのマイクロ波エネルギーが前記本体に結合するように、前記導波路の本体と接続関係を有する範囲内に配置された第一のマイクロ波の供給口であって、予め周波数と強度が選択された0.5〜30GHz程度の周波数で動作し、前記マイクロ波源の出力に接続され、前記周波数と強度、および前記本体の前記形状と寸法が少なくとも一つの最大電界強度を有する少なくとも一つの共振モードで共振するように選択されている第一のマイクロ波の供給口と、
(c)前記第一の面から前記導波路の本体の中までに従属して封入された第一の共振器と、
(d)動作時に電界が最大となる位置で前記共振器の中に配置された第一のバルブであって、前記導波路の本体からマイクロ波エネルギーを供給されたときに発光プラズマを形成する充填ガスが封入された第一のバルブと、
を備えていることを特徴とするランプ。
【0003】
我々は、このランプをセラミック導波路ランプと名付けて、その技術開発を行い、特にマイクロ波源の出力インピーダンスと導波路の入力インピーダンスを整合する整合回路の開発を行った。このことは、我々の国際出願番号PCT/GB2007/001935(以下、「1935出願」という)において記載されている。英国に国内移行した出願番号GB0820183.2では、以下のように請求項が補正されている。
1.・無電極放電バルブと、
・前記無電極放電バルブにマイクロ波エネルギーを照射するための放射器と、
・導電性シールドで被覆されたセラミック材から形成されたバルブ受け器であって、
・前記無電極放電バルブを収容し、前記無電極放電バルブから光線を放出させるように開口された第一の凹部と、
・放射器を収容し、前記放射器へのマイクロ波の結合を許容するように開口された第二の凹部と、
を有するバルブ受け器と、
・マイクロ波回路であって、
・マイクロ波エネルギー源からのマイクロ波エネルギーの入力部と、
・バルブ受け器内の放射器へのマイクロ波回路の出力結合部と
を有するマイクロ波回路と、
を備えたマイクロ波エネルギー源により駆動されるランプであって、
前記マイクロ波回路が、バンドパスフィルタとして構成され、前記マイクロ波エネルギー源の出力インピーダンスを、マイクロ波回路、バルブ受け器及び無電極放電バルブの結合体の入力インピーダンスと整合させる容量性−誘導性整合回路であることを特徴とするランプ。
【0004】
我々の導波路内の無電極バルブの開発において、我々は、光が導波路を通じて放射されるようにランプと導波路を組み合わせている。この開発については、我々の国際出願番号PCT/GB2008/003829において題材にしている。この出願では特許請求の範囲を以下のように記載している。
【0005】
・ マイクロ波で駆動される光源であって、前記光源が、
・中に密閉されたボイド空間を有するプラズマのルツボであって、そこから出てくる光に対して半透明な材料からなる固体のプラズマのルツボと、
・前記プラズマのルツボを取り囲むファラデー箱であって、前記プラズマのルツボから出てくる光を少なくとも部分的に透過しつつ、マイクロ波を閉じ込めているファラデー箱と、
・前記密閉されたボイド空間において、その内部で発光プラズマを生成するために充填された、マイクロ波のエネルギーによって励起可能な充填材と、
・前記充填材にプラズマを誘導するマイクロ波エネルギーを伝送するために前記プラズマのルツボの中に設けられたアンテナであって、前記アンテナが、
・マイクロ波エネルギー源と結合するために前記プラズマのルツボの外側に伸びているアンテナ接続部
を有しているようなアンテナと、
を有しており、前記密閉されたボイド空間のプラズマからの光が前記プラズマのルツボを通過可能であり、そこから前記箱を介して放射されるように配置されたことを特徴とする光源。
【0006】
この光源の理解させるために、我々は、以下の定義を用いている。
【0007】
「半透明」とは半透明とされている物の材料が透明または半透明であることを意味する。
【0008】
「プラズマのルツボ」とはプラズマを閉じ込めた(あるいは、閉じ込めるための)密封体を意味し、ボイド空間の充填材がアンテナからのマイクロ波エネルギーによって励起された時はそのボイド空間内を意味する。
【0009】
我々は、この光源をLERと名付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,737,809号明細書
【特許文献2】国際公開第2009/063205号
【特許文献3】国際公開第2007/138276号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
我々は、導波路に挿入された無電極バルブを用いたセラミック導波路ランプと、LERと、の間に重要な差異があることに気付いた。前者には、始動時と安定動作時の間で導波路の入力インピーダンスの変化がある。これは、ランプを駆動するマイクロ波源の出力インピーダンスと共にインピーダンスの不整合をもたらす。この不整合は、「1935出願」のバンドパス整合回路によって制御されるため、始動時においても安定動作時においてもマイクロ波エネルギーを通過させる。LERの場合、このような入力インピーダンスの変化がない。実際、我々は、LERの入力インピーダンスが始動時と通常の動作時の間で実質的に一定であることに気付き、驚いている。
【0012】
その結果、我々は、よりシンプルな整合回路を使用することができる。
【0013】
本発明の目的は、我々のLER型光源を改良した光源を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、
・中に密閉されたボイド空間を有するプラズマのルツボであって、そこから出てくる光に対して半透明な材料からなる固体のプラズマのルツボと、
・前記プラズマのルツボを取り囲むファラデー箱であって、前記プラズマのルツボから出てくる光を少なくとも部分的に透過しつつ、マイクロ波を閉じ込めているファラデー箱と、
・前記密閉されたボイド空間において、その内部で発光プラズマを生成するために充填された、マイクロ波のエネルギーによって励起可能な充填材と、
・前記充填材にプラズマを誘導するマイクロ波エネルギーを伝送するために前記プラズマのルツボの中に設けられたアンテナであって、前記アンテナが、
・マイクロ波エネルギー源と結合するために前記プラズマのルツボの外側に伸びているアンテナ接続部
を有しているようなアンテナと、
を有するマイクロ波で駆動される光源であって、前記光源が、
・前記密閉されたボイド空間において発光プラズマを励起するために、前記半透明のルツボおよび前記ファラデー箱の内部で共振を引き起こす周波数で動作するマイクロ波源と、
・前記マイクロ波源から前記アンテナまでマイクロ波を結合させる導波路であって、
・実質的にマイクロ波の半波長の2倍以上の長さであり、
・前記導波路の入力側端部の付近に配置された前記マイクロ波源からの前記導波路の入力部と、
・前記導波路の出力側端部の付近に配置された前記アンテナ接続部への前記導波路の出力部と、
を有する導波路と、
を備えたことを特徴とするマイクロ波で駆動される光源が提供される。
【0015】
好適には、導波路の入力部と出力部は、対称的に、すなわち、それぞれ付近にある各端部から等距離に配置される。もし、導波路の入力部と出力部を対称的に配置しなかった場合、効率が悪くなるものと考えられる。
【0016】
また、好適には、導波路の入力部と出力部は、それぞれ付近にある各端部からマイクロ波の波長の4分の1の距離だけ離れた位置に配置される。なお、これらの各端部からの距離の波長に対する割合あるいはパーセンテージは変更することも考えられる。
【0017】
導波路は、固体誘電体材料によって形成することができるが、好ましくは中空の導波路である。この導波路は横断面が円形の円筒形状に構成することができるが、我々は、横断面が長方形の直方体形状のものを使用することを好んでいる。
【0018】
また、マイクロ波源は、電子発振器と増幅器で構成することができ、好ましくはマグネトロンである。
【0019】
好適な実施例では、
・導波路は、実質的にマイクロ波の波長1つ分の長さの金属製のトラフであり、金属製の蓋部を有しており、
・好ましくは、マイクロ波源は、そのトラフの面上もしくは金属製の蓋部上に置かれ、
・好ましくは、導波路の入力部は、当該面上もしくは当該蓋部上を介したマイクロ波源からの出力部でもあり、
・好ましくは、導波路の出力部は、トラフの面もしくは蓋部に固定され、トラフの縦方向である中心軸上に突き出しており、アンテナ接続部と一体的なものとしてトラフの外側まで突き出している。
【0020】
好ましくは、アンテナ接続部は、同一軸上でアンテナに接続されており、そのアンテナにはアンテナ接続部を囲んでいる同一軸の外側の部材が設けられている。
【0021】
好ましくは、同一軸の外側の部材は、導波路に固定された固い金属製のスリーブであり、セラミック絶縁物がアンテナ接続部と金属製のスリーブの間に設けられており、好ましくは、金属製のスリーブは、金属製のスリーブに接続されたファラデー箱と共に、自身の導波路から離れた側の端部でプラズマのルツボを支持している。
【0022】
便宜上、ファラデー箱は、金属製のスリーブの方に突き出したバンドを有しており、そのバンドは、プラズマのルツボを支持する金属製のスリーブに対し、スリーブ自身によって固定されている。
【0023】
別の実施例において、本発明は、
・中に密閉されたボイド空間を有するプラズマのルツボであって、そこから出てくる光に対して半透明な材料からなる固体のプラズマのルツボと、
・前記プラズマのルツボを取り囲むファラデー箱であって、前記プラズマのルツボから出てくる光を少なくとも部分的に透過しつつ、マイクロ波を閉じ込めているファラデー箱と、
・前記密閉されたボイド空間において、その内部で発光プラズマを生成するために充填された、マイクロ波のエネルギーによって励起可能な充填材と、
・前記充填材にプラズマを誘導するマイクロ波エネルギーを伝送するために前記プラズマのルツボの中に設けられたアンテナであって、前記アンテナが、
・マイクロ波エネルギー源と結合するために前記プラズマのルツボの外側に伸びているアンテナ接続部
を有しているようなアンテナと、
を有するマイクロ波で駆動される光源であって、さらに前記光源は、
・前記アンテナ接続部に結合された制御可能なマイクロ波源と、
・前記密閉されたボイド空間の前記充填材の中でプラズマを発生させる始動器と、
・前記プラズマの発生を検出する検出器と、
・始動時に前記始動器と連動して前記マイクロ波源を小さな電力で駆動し、前記プラズマの発生を検出した後に、前記始動器をオフ状態にして、前記マイクロ波源の出力を増加させる制御回路と、
を備えている。
【0024】
ここで、本発明を理解させるため、添付図面と共に、様々な具体的な実施形態について述べる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の光源の組立図を示す図である。
【図2】本発明の光源の縦断面図である。
【図3】本発明のランプの導波路の整合回路の周波数を変化させたときの入力周波数に対する反射損失(RL)のプロットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面を参照すると、無電極のマイクロ波のランプ1は、
・マイクロ波のオーブンで使われていたような従来のマグネトロンであって、冷却用のファン21とダクト22を備えており、2.45GHzで動作するマグネトロン2と、
・長さ方向に対する横断面形状が長方形であり、空気を充填された共振器32を収容する直方体形状のアルミ製のトラフ31という形式である中空の導波路の整合回路3と、
を有している。その共振器32にマイクロ波を入力するために、マグネトロン2の出力アンテナ23は、筐体を密閉している蓋部34の開口部33を通って突き出している。開口部33のリム35は、アンテナ23を囲んでいるマグネトロン2の接地網24と接触することによって接地されている。導波路の内部の寸法は、長さ121.7mm、幅72.9mm、高さ42.8mmである。
【0027】
導波路の長さは、空気中において放射される2.45GHzのマイクロ波の1つ分の波長λであり、部品の形状によって調整される。マグネトロン2の出力アンテナ23は、導波路の一端36から1/4λだけ離れた位置に配置されている。
・アンテナ接続部41にマイクロ波を入力するための中空の導波路の出力部を形成するマイクロ波の導体4は、ネジ42によって蓋部34に対し、導波路の他端37から1/4λだけ離れた位置に取り付けられる。この位置だと、伝達する電圧を最大化して提供することができる。導体4は、ネジによって保持された共振部43を有しており、その共振部43は、導波路の高さの半分の位置で垂直に曲がって出力部44となってトラフ31の端部の壁37を通過する。この出力部44は、さらにアルミ製のルツボのホルダー45を貫通し、アンテナ接続部となっている。これは、セラミック絶縁物46を収容し、ルツボのホルダーとの共通軸での接続を与える。
・石英製のディスク形状の半透明のルツボ5は、直径49mmで長さ21mmである。このルツボは、励起可能な材料を充填した中央のボイド空間51と、導体4のアンテナの端部47を受け入れるオフセットボアを有している。この端部47は、トラフの内部で自身のアンテナ接続部41および出力部44と一体になっているが、ルツボへマイクロ波エネルギーを入力するためのアンテナも備えている。
・孔を有するファラデー箱6は露出した端部53とルツボの側面54を覆っている。このファラデー箱は、孔を有するシート金属61を備え、孔を有しないバンド62を有しており、これによって、ルツボはルツボのホルダー45に対してネジ63で固定されている。
・始動器用のセラミック挿入部7は、ルツボのホルダー45に対して斜めに突き出し、導体4の端部47の近くに突き出している電極71を支持している。これは、高電圧パルスの印加に適した始動器の回路72に接続されており、高電圧パルスは、マグネトロン2が小さな電力で駆動されるときにプラズマの放電を開始する。フォトダイオード73は、ルツボからの光を光ファイバー74で検出できるようにホルダー47内に取り付けられている。
・制御回路8は、マグネトロン2に駆動電流を供給するためにマグネトロン2に接続され、始動器の回路72を制御するために始動器の回路72にも接続され、フォトダイオードにも接続されている。ランプのスイッチをオン状態にするときは、小さな駆動電流がマグネトロン2に供給され、始動器が駆動される。一度フォトダイオードが光を検出すると、始動器はオフ状態になり、マグネトロンに供給されている電力が増加する。そして、光源が動作状態になる。
【0028】
図3に示される周波数特性から、マグネトロンと、アンテナおよび半透明のルツボの同一軸上の接続と、の間において、導波路が伝送回路として作用することが特に重要である。
【0029】
本発明は上記実施例に限定されるものではない。特に、2.45GHzで動作させることに限定されるものではない。我々は、この周波数に反比例するマイクロ波もしくは電磁波の波長を単位とする共振器の長さを考慮すれば、この周波数をより大きい桁数にしても、より小さい桁数にしても、動作可能であると見込んでいる。特に、我々は、434MHz以下、5.2GHz以上、およびこれらの間の周波数で動作させることを期待している。より大きな周波数で、全体の長さはλ/2の倍数で増加させることができる。実際、低い周波数で動作可能であるが、すでに長さを得ている部品の余長を増やすことになってしまう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・中に密閉されたボイド空間を有するプラズマのルツボであって、そこから出てくる光に対して半透明な材料からなる固体のプラズマのルツボと、
・前記プラズマのルツボを取り囲むファラデー箱であって、前記プラズマのルツボから出てくる光を少なくとも部分的に透過しつつ、マイクロ波を閉じ込めているファラデー箱と、
・前記密閉されたボイド空間において、その内部で発光プラズマを生成するために充填された、マイクロ波のエネルギーによって励起可能な充填材と、
・前記充填材にプラズマを誘導するマイクロ波エネルギーを伝送するために前記プラズマのルツボの中に設けられたアンテナであって、前記アンテナが、
・マイクロ波エネルギー源と結合するために前記プラズマのルツボの外側に伸びているアンテナ接続部
を有しているようなアンテナと、
を有するマイクロ波で駆動される光源であって、前記光源が、
・前記密閉されたボイド空間において発光プラズマを励起するために、前記半透明のルツボおよび前記ファラデー箱の内部で共振を引き起こす周波数で動作するマイクロ波源と、
・前記マイクロ波源から前記アンテナまでマイクロ波を結合させる導波路であって、
・実質的にマイクロ波の半波長の2倍以上の長さであり、
・前記導波路の入力側端部の付近に配置された前記マイクロ波源からの前記導波路の入力部と、
・前記導波路の出力側端部の付近に配置された前記アンテナ接続部への前記導波路の出力部と、
を有する導波路と、
を備えたことを特徴とするマイクロ波で駆動される光源。
【請求項2】
前記マイクロ波源が、そのマイクロ波出力を制御可能なものであって、
・前記密閉されたボイド空間の前記充填材において、プラズマを発生させる始動器と、
・前記プラズマの発生を検出する検出器と、
・始動時に前記始動器と連動して前記マイクロ波源を小さな電力で駆動し、前記プラズマの発生を検出した後に、前記始動器をオフ状態にして、前記マイクロ波源の出力を増加させる制御回路と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項3】
前記導波路の入力部および前記導波路の出力部が、対称的に、すなわち、それぞれ付近にある各端部から等距離に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項4】
前記導波路の入力部および前記導波路の出力部が、それぞれ付近にある各端部からマイクロ波の波長の4分の1の距離だけ離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項5】
前記導波路が固体誘電体材料からなることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項6】
前記導波路が中空の導波路であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項7】
前記導波路が、横断面が円形の円筒形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項8】
前記導波路が、横断面が長方形の直方体形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項9】
・前記導波路が、実質的にマイクロ波の波長1つ分の長さの金属製のトラフであり、金属製の蓋部を有しており、
・前記マイクロ波源は、前記トラフの面上もしくは前記金属製の蓋部上に置かれ、
・前記導波路の入力部は、当該面上もしくは当該蓋部上を介した前記マイクロ波源からの出力部でもある、
ことを特徴とする請求項8記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項10】
・前記導波路の出力部が、前記トラフの面もしくは前記蓋部に固定され、前記トラフの縦方向である中心軸上に突き出しており、前記アンテナ接続部と一体的なものとして前記トラフの外側まで突き出していること
を特徴とする請求項9記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項11】
前記アンテナ接続部が、前記アンテナ接続部を囲む同一軸の外側の部材が設けられたものであることを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項12】
前記同一軸の外側の部材が、前記導波路に固定された固い金属製のスリーブであり、セラミック絶縁物が前記アンテナ接続部と前記金属製のスリーブの間に設けられていることを特徴とする請求項11記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項13】
前記金属製のスリーブは、前記金属製のスリーブに接続された前記ファラデー箱と共に、自身の前記導波路から離れた側の端部でプラズマのルツボを支持していることを特徴とする請求項12記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項14】
前記ファラデー箱が、前記金属製のスリーブの方に突き出したバンドを有しており、前記バンドは、前記プラズマのルツボを支持する前記金属製のスリーブに対し、前記スリーブ自身によって固定されていることを特徴とする請求項13記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項15】
前記金属製のスリーブが、
・第二のセラミック絶縁物と、
・前記第二のセラミック絶縁物の内部にあり、前記プラズマのルツボの方に突き出している始動器の導体と、
を収容していることを特徴とする請求項13または14記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項16】
前記マイクロ波源が電子発振器と増幅器であることを特徴とする請求項1〜15のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項17】
前記マイクロ波源がマグネトロンであることを特徴とする請求項1〜15のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項18】
・中に密閉されたボイド空間を有するプラズマのルツボであって、そこから出てくる光に対して半透明な材料からなる固体のプラズマのルツボと、
・前記プラズマのルツボを取り囲むファラデー箱であって、前記プラズマのルツボから出てくる光を少なくとも部分的に透過しつつ、マイクロ波を閉じ込めているファラデー箱と、
・前記密閉されたボイド空間において、その内部で発光プラズマを生成するために充填された、マイクロ波のエネルギーによって励起可能な充填材と、
・前記充填材にプラズマを誘導するマイクロ波エネルギーを伝送するために前記プラズマのルツボの中に設けられたアンテナであって、前記アンテナが、
・マイクロ波エネルギー源と結合するために前記プラズマのルツボの外側に伸びているアンテナ接続部
を有しているようなアンテナと、
を有するマイクロ波で駆動される光源であって、さらに前記光源は、
・前記アンテナ接続部に結合された制御可能なマイクロ波源と、
・前記密閉されたボイド空間の前記充填材の中でプラズマを発生させる始動器と、
・前記プラズマの発生を検出する検出器と、
・始動時に前記始動器と連動して前記マイクロ波源を小さな電力で駆動し、前記プラズマの発生を検出した後に、前記始動器をオフ状態にして、前記マイクロ波源の出力を増加させる制御回路と、
を備えていることを特徴とするマイクロ波で駆動される光源。
【請求項19】
前記アンテナ接続部が、前記アンテナ接続部を囲む同一軸の外側の部材が設けられたものであることを特徴とする請求項18記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項20】
前記同一軸の外側の部材が、前記導波路に固定された固い金属製のスリーブであり、セラミック絶縁物が前記アンテナ接続部と前記金属製のスリーブの間に設けられていることを特徴とする請求項19記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項21】
前記金属製のスリーブは、前記金属製のスリーブに接続された前記ファラデー箱と共に、自身の前記導波路から離れた側の端部でプラズマのルツボを支持していることを特徴とする請求項20記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項22】
前記ファラデー箱が、前記金属製のスリーブの方に突き出したバンドを有しており、前記バンドは、前記プラズマのルツボを支持する前記金属製のスリーブに対し、前記スリーブ自身によって固定されていることを特徴とする請求項21記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項23】
前記金属製のスリーブが、
・第二のセラミック絶縁物と、
・前記第二のセラミック絶縁物の内部にあり、前記プラズマのルツボの方に突き出している始動器の導体と、
を収容していることを特徴とする請求項21または22記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項24】
前記マイクロ波源が電子発振器と増幅器であることを特徴とする請求項18〜23のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。
【請求項25】
前記マイクロ波源がマグネトロンであることを特徴とする請求項18〜23のうちいずれか1項記載のマイクロ波で駆動される光源。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−526342(P2012−526342A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509086(P2012−509086)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000911
【国際公開番号】WO2010/128301
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(507212067)セラビジョン・リミテッド (14)
【Fターム(参考)】