説明

マクロ・ユーザー装置によって開始される、プライベート・フェムトセルを通じた発展型セル間干渉調整機構

【課題】マクロセルとフェムトセルのサービス・カバー範囲が重複しているエリアにおいて、フェムトセル基地局がマクロ・ユーザである無線装置への干渉を低減させる。
【解決手段】フェムトセル基地局が前記フェムトセル基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が前記フェムトセル基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する。フェムトセル基地局は、前記無線装置にランダム・アクセス応答を送り、前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信し、前記無線装置にとっての干渉を低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2010年8月12日に出願され、ここにあらゆる目的のためにその全体において参照によって組み込まれる「MUE Initiated eICIC Through CSG Femto eNB」という名称の米国仮特許出願第61/373020号による米国特許法の下での恩恵を主張する。
【0002】
技術分野
本開示は概括的には無線通信に、より詳細には無線装置と無線基地局との間のセル間干渉調整(inter-cell interference coordination)に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信ネットワークにおいては、ネットワーク中の個々の無線装置にサービスする、それぞれ固定位置に設置されている任意の数の無線基地局がありうる。たとえば、セルラー・ネットワークでは、個々の携帯電話にサービスする任意の数の無線基地局がありうる。より具体的には、セルラー電波システムでは、電波サービスが供給されるべき地上の領域は典型的には規則的な形のセルに分割され、各セルが、セル・サイトまたは基地局として知られる少なくとも一つの固定位置のトランシーバによってサービスされる。一緒に合わさったとき、これらのセルは広い地理的領域に対する電波カバー範囲を提供する。これは、多数の可搬型トランシーバ(たとえば携帯電話、ポケベルなど)が、たとえ該トランシーバのいくつかが送信中に二つ以上のセルを通じて動いていたとしても、基地局を介して、互いと、およびネットワーク内の任意の位置にある固定トランシーバおよび電話と通信することを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の欠点を軽減または解消する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項記載の手段によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】例示的なセルラー・ネットワークの一部を示す図である。
【図2】無線基地局によって、該無線基地局を利用する権限を与えられていない無線装置に対して引き起こされる干渉を減らすための、第一の例示的なメッセージ・フローを示す図である。
【図3】無線基地局によって、該無線基地局を利用する権限を与えられていない無線装置に対して引き起こされる干渉を減らすための、第二の例示的なメッセージ・フローを示す図である。
【図4】無線基地局によって、該無線基地局を利用する権限を与えられていない無線装置に対して引き起こされる干渉を減らすための例示的な方法を示す図である。
【図5】例示的なネットワーク環境を示す図である。
【図6】例示的なコンピュータ・システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
セルラー・ネットワークは、複数のセルと呼ばれる地上の領域にわたって分散している電波ネットワークである。各セルは、セル・サイトまたは基地局として知られる少なくとも一つの固定位置のトランシーバによってサービスされる。一緒に合わさったとき、これらのセルは広い地理的領域に対する電波カバー範囲を提供する。これは、多数の可搬型トランシーバ(たとえば携帯電話、ポケベルなど)が、たとえ該トランシーバのいくつかが送信中に二つ以上のセルを通じて動いていたとしても、基地局を介して、互いと、およびネットワーク内の任意の位置にある固定トランシーバおよび電話と通信することを可能にする。
【0008】
セルラー・ネットワークにはいくつかの型のセルがありうる。たとえば、マクロセルは、比較的大きな領域に対して電波カバー範囲を提供し、強力なセルラー基地局によってサービスされるセルである。マクロセルのためのアンテナは通例、周囲の建物および地形を見晴らす〔クリアーなビューを与える〕高さにおいて、地上ベースの柱、屋上およびその他の既存の構造に取り付けられる。マクロセル基地局は典型的には数十ワットのパワー出力をもつ。マイクロセルは、低電力のセルラー基地局によってサービスされるセルであり、モール、ホテルまたはトランスピレーション・ハブ(transpiration hub)のような限られた領域をカバーする。一般に、マイクロセルはマクロセルより小さなカバー領域を提供する。マイクロセルは、そのカバー領域の半径を制限するためにパワー制御を使う。ピコセルは、典型的には建物(たとえばオフィス、ショッピング・モール、鉄道の駅など)内、あるいはより最近では航空機内のような小さな領域をカバーする、小さなセルである。ピコセルは通例マイクロセルより小さいが、区別は必ずしも明確ではない。ピコセルは典型的には、戸外の信号がよく届かない屋内領域にカバー範囲を広げるために、あるいは電話が非常に密に使われる領域(たとえば鉄道の駅)においてネットワーク容量を追加するために使われる。ピコセルは、より伝統的なマクロセル・アプローチを使って到達するのが困難または高価である領域においてカバレッジおよび容量を提供する。フェムトセルは、典型的には家庭または小事業所において使うために設計されたもう一つの小さなセルである。フェムトセルはブロードバンド(たとえばDSLまたはケーブル)を介してサービス・プロバイダーのネットワークに接続する。フェムトセルの現行の設計は、典型的には、住居の場面においては2つないし4つのアクティブな携帯電話を、企業の場面においては8ないし16のアクティブな携帯電話をサポートする。フェムトセルはサービス・プロバイダーが、特に他の方法では制限されるまたは利用不可能な屋内にサービス・カバー範囲を拡張することを許容する。
【0009】
セルラー・ネットワークでは、特定のセルに位置する可搬無線装置(たとえば携帯電話、ポケベルなど)が、そのセルにサービスする基地局を通じてデータ・パケットを送受信することによって、そのセルにサービスする基地局を介して、ネットワーク内の他の装置と通信しうる。可搬無線装置が別のセルに移動したら、やはりその第二のセルにサービスする基地局を通じてデータ・パケットを送受信することによって、その第二のセルにサービスする基地局を介してネットワーク中の他の装置と通信しうる。
【0010】
具体的実施形態では、セルラー・ネットワークにおいて、ネットワークに属するすべての無線装置にサービスするセルがあってもよく、ネットワークに属する無線装置の特定の集合のみにサービスするセルがあってもよい。前者はパブリック・セル(public cell)と称されてもよく、後者は「プライベート・セル(private cell)」と称されてもよい。パブリック・セルの例は、限定するものではないが、マクロセル、マイクロセルおよびピコセルを含みうる。プライベート・セルの例は、限定するものではないが、ピコセルおよびフェムトセルを含みうる。具体的実施形態では、セルラー・ネットワークに属する無線装置は、やはりネットワーク内にある他の装置と通信するために、どのパブリック・セルにサービスする基地局を利用してもよい。他方、プライベート・セルについては、セルラー・ネットワークに属し、かつそのプライベート・セルを使う権限を与えられている無線装置だけが、ネットワーク内の他の装置と通信するためにそのプライベート・セルにサービスする基地局を利用してもよい。
【0011】
図1は、パブリック・セル112およびプライベート・セル122を含む例示的なセルラー・ネットワークの一部を示している。具体的実施形態では、パブリック・セル112はマクロセルであってもよく、プライベート・セル122はフェムトセルであってもよい。具体的実施形態では、マクロセル112にサービスする一つまたは複数の基地局110(以下では「マクロセル基地局」と称する)があってもよい。同様に、フェムトセル122にサービスする一つまたは複数の基地局120(以下では「フェムトセル基地局」と称する)があってもよい。
【0012】
具体的実施形態では、マクロセル112は比較的大きな領域にサービスしてもよい。一方、フェムトセル122は比較的小さな領域(たとえば家庭、オフィスなど)にサービスしてもよい。具体的実施形態では、ネットワーク内の任意の無線装置は、ネットワーク内の他の装置と通信するためにマクロセル基地局110を利用してもよい。他方、フェムトセル122を利用する権限をも与えられているネットワーク内の無線装置の特定の集合だけが、フェムトセル基地局120を利用して、ネットワーク内の他の装置と通信しうる。たとえば、図1では、無線装置130A、130B、130Cがみなネットワークに属しており、よってみなマクロセル基地局110を利用できるが、無線装置130Cだけがフェムトセル基地局120を利用する権限があり、無線装置130A、130Bはフェムトセル基地局120を利用する権限を与えられていないとする。具体的実施形態では、無線装置130A、130B、130Cはそれぞれ携帯電話またはセルラー電話であってもよく、「ユーザー装置」と称されてもよい。
【0013】
具体的実施形態では、フェムトセル基地局(たとえばフェムトセル基地局120)は、該フェムトセル基地局を利用する権限のある各無線装置(たとえば無線装置130C)と、3GPP(3rd Generation Partnership Project[第三世代パートナーシップ・プロジェクト])LTE(Long Term Evolution[ロング・ターム・エボルーション])規格を使って通信してもよい。具体的実施形態では、フェムトセル基地局(たとえばフェムトセル基地局120)は、(たとえばイーサネット(登録商標)接続を通じて)フェムトセル基地局120が設置されている位置において利用可能なインターネット接続(たとえば、フェムトセル基地局120が設置されている家庭またはオフィスにおいて利用可能なインターネット接続)に接続されてもよい。無線装置130Cへの無線データ・パケットおよび無線装置130Cからの無線データ・パケットは、インターネット接続を通じて受信され、送信されうる。
【0014】
具体的実施形態では、ネットワーク中の他の装置と通信するためにフェムトセル基地局(たとえばフェムトセル基地局120)を利用する権限を与えられた一つまたは複数の特定の無線装置(たとえば無線装置130C)があってもよい。具体的実施形態では、フェムトセル基地局120は、権限のある無線装置(たとえば無線装置130C)からの要求にのみサービスし、応答し、権限のない無線装置(たとえば無線装置130Aおよび130B)からの要求は無視してもよい。具体的実施形態では、フェムトセル基地局120は、どの無線装置が該フェムトセル基地局を利用する権限があり、どの無線装置には権限がないかを判定するために、権限のある無線装置の識別子のリストを維持していてもよい。具体的実施形態では、無線装置(たとえば無線装置130C)は、該無線装置が利用する権限のあるフェムトセル基地局のみを利用するよう、該無線装置が使う権限のあるフェムトセルの識別子のリストを維持してもよい。
【0015】
具体的実施形態では、基地局がさまざまな時点においてさまざまな型の信号を送信するため、特定の無線基地局から特定の無線装置への干渉があることがある。たとえば、図1において、無線装置130Aおよび130Bはフェムトセル基地局120を利用する権限を与えられておらず、マクロセル基地局110を使用できるのみである。それでも、特に無線装置130Aおよび130Bがフェムトセル基地局120に近づくとき、フェムトセル基地局120が無線装置130Aおよび130Bに対する干渉を引き起こすことがある。無線装置130Cはフェムトセル基地局120およびマクロセル基地局110の両方を利用する権限を与えられている。無線装置130Cがフェムトセル基地局120により近いとき、その状況のもとではフェムトセル基地局120がより強い、より明瞭な信号を提供するため、無線装置130Cにとって、フェムトセル基地局120を介して他の装置と通信することが好ましいことがありうるが、それでも、マクロセル基地局110が無線装置130Cに対して干渉を引き起こすことがありうる。時に、ある無線基地局からの干渉があまりに強く、よってひどいため、無線装置が他の無線基地局と全く通信できないことがありうる。たとえば、図1において、無線装置130Bはフェムトセル基地局120に十分近く、それにより最悪ケースのシナリオでは、フェムトセル基地局120からの干渉は無線装置130Bがマクロセル基地局110と通信することを完全に妨害しうることがある。
【0016】
無線基地局(たとえばフェムトセル基地局120)が無線装置(たとえば無線装置130Aまたは無線装置130B)に対して、特にその無線基地局を利用する権限のない無線装置に対して干渉を引き起こす問題に対処するいくつかのアプローチがありうる。具体的実施形態は、この問題に対する時間領域アプローチを提供してもよい。この場合、第一の無線基地局(たとえば無線基地局120)は、いくつかのサブフレームにおいて送信しないことによって、無線装置への干渉を減らしてもよい。すると、無線装置は第一の無線基地局が送信しないサブフレームを使って、第二の無線基地局(たとえばマクロセル基地局110)と通信しうる。あるいはまた、具体的実施形態は、周波数領域アプローチを提供してもよい。この場合、第一の無線基地局(たとえば無線基地局120)は、そのエア・リソース使用を周波数の一部に制限し、一部の周波数では送信しないことによって、無線装置への干渉を減らしてもよい。無線装置は第一の無線基地局が送信しない周波数を使って、第二の無線基地局(たとえばマクロセル基地局110)と通信しうる。あるいはまた、具体的実施形態は、電力制御ベースのアプローチを提供してもよい。この場合、第一の無線基地局(たとえば無線基地局120)は、必要なときにその送信電力を減らすことによって無線装置への干渉を減らしてもよい。しかしながら、これらのアプローチはみな、無線装置が信号伝達(signalling)のために第二の基地局(たとえばマクロセル基地局110)との接続を維持することを要求する。すなわち、無線装置は、該無線装置が第一の基地局からの干渉を受けていることを第二の基地局に対して示すために、第二の基地局と通信できる必要がある。そうしてはじめて、第二の基地局は、第一の基地局がその無線装置についての干渉を減らすことを要求するために第一の基地局と通信できる。しかしながら、状況によっては、第一の基地局(たとえばフェムトセル基地局120)から無線装置(たとえば無線装置130Aまたは130B)への干渉があまりに強くて(たとえば、無線装置が第一の基地局に非常に近いとき、第一の基地局からの干渉が突然増加したとき、あるいは第二の基地局からの信号強度が突然低下したとき)、無線装置が第二の基地局といかなる接続も維持し得ないことがありうる。結果として、そのような場合、無線装置は第二の基地局に、第一の基地局からの干渉を受けていることを全く通知できない。
【0017】
具体的実施形態は、無線基地局(たとえばフェムトセル基地局120)が無線装置(たとえば無線装置130Aまたは130B)に対して、特にその無線基地局を利用する権限のない無線装置に対して干渉を引き起こす問題に、無線装置がその無線基地局を通じて発展型セル間干渉調整(eICIC: evolved Inter-Cell Interference Coordination)機構を開始できるようにすることによって対処する。具体的実施形態では、無線装置は、必要なときに(たとえば無線装置が無線基地局からの干渉を受けるときに)eICICを開始してもよい。
【0018】
図2は、無線基地局によって、該無線基地局を利用する権限のない無線装置に対して引き起こされる干渉を減らすための第一の例示的なメッセージ・フローを示している。図3は、無線基地局によって、該基地局を利用する権限のない無線装置に対して引き起こされる干渉を減らすための第二の例示的なメッセージ・フローを示している。図4は、無線基地局によって、該無線基地局を利用する権限のない無線装置に対して引き起こされる干渉を減らすための例示的な方法を示している。図4に示されるステップについて、図2および図3に示されるメッセージ・フロートの関連で述べる。
【0019】
具体的実施形態では、二つの無線基地局(すなわち、第一の無線基地局および第二の無線基地局)および無線装置が関わってくる。たとえば、第一の無線基地局はフェムトセル基地局であってもよく、第二の無線基地局はマクロセル基地局であってもよく、無線装置は携帯電話であってもよい。図2および図3では、フェムトセル基地局220は第一の基地局の例であり、マクロセル基地局210は第二の基地局の例であり、無線装置230は無線装置の例である。具体的実施形態では、無線装置は、第二の無線基地局を利用する(たとえば、第二の無線基地局に接続し、これと通信する)権限を与えられているが、第一の無線基地局を利用する権限は与えられていない。たとえば、図2および図3において、無線装置230はマクロセル基地局210を利用する権限はあるが、フェムトセル基地局220を利用する権限はない。具体的実施形態では、無線装置は第一の無線基地局からの干渉を受ける。たとえば、図2および図3において、無線装置230はフェムトセル基地局220からの干渉を受ける。無線装置230が、該無線装置230がマクロセル基地局210に接続し、これを利用できるよう、フェムトセル基地局220にその干渉を減らしてもらいたいとする。
【0020】
具体的実施形態では、フェムトセル基地局220は情報をその信号レンジ内の無線装置にブロードキャストしてもよい。この情報は、無線装置がフェムトセル基地局220との通信を開始できるようにする。具体的実施形態では、無線装置230は、ステップ402に示されるように、フェムトセル基地局220にランダム・アクセス手順(random access procedure)プリアンブルを送信することによってフェムトセル基地局220との通信を開始してもよい。無線装置230はフェムトセル基地局220を利用する(たとえばフェムトセル基地局220に接続し、これと通信する)権限を与えられていないので、このランダム・アクセス手順プリアンブルはフェムトセル基地局220に対して、無線装置230がフェムトセル基地局220によって引き起こされる干渉ストレスを受けていることを示してもよい。具体的実施形態では、ランダム・アクセス手順プリアンブルは、標準的なランダム・アクセス手順プリアンブルであってもよい。あるいはまた、具体的実施形態では、ランダム・アクセス手順プリアンブルは特別な、非標準的なランダム・アクセス手順プリアンブルであってもよい。たとえば、一組のプリアンブルが干渉を管理する目的のためにリザーブされてもよい。これらの特別なプリアンブルは、通常のネットワーク・アクセスのために使われる標準的なランダム・アクセス手順プリアンブルと区別するために、非標準ランダム・アクセス手順プリアンブルと称されてもよい。非標準の場合、非標準ランダム・アクセス手順プリアンブルは、必ずではないが、干渉ストレスに特に関連する何らかの情報を含んでいてもよい。具体的実施形態では、フェムトセル基地局220は、無線装置230が非標準ランダム・アクセス手順プリアンブルを送った場合には、無線装置230に異なる優先度(たとえばより高い優先度)を割り当ててもよい。たとえば、フェムトセル基地局220は、無線装置230が長い間干渉ストレスを受ける必要がないよう、無線装置230によって送られた非標準ランダム・アクセス手順プリアンブルに対してはできるだけ早く応答してもよい。他方、無線装置230が標準的なランダム・アクセス手順プリアンブルを送った場合には、フェムトセル基地局220は、通常と同様に、その標準的なランダム・アクセス手順プリアンブルに応答しはするが、無線装置230により高い優先度を与えなくてもよい。よって、無線装置230にとって干渉が減少するまで、いくらかの遅延があることがある。
【0021】
具体的実施形態では、たとえ無線装置230がフェムトセル基地局220に接続する権限を与えられていなくても、フェムトセル基地局220はそれでも、ステップ404に示されるように、無線装置230からランダム・アクセス手順プリアンブルを受信したら、ランダム・アクセス応答を無線装置230に送信する。フェムトセル基地局220は無線装置230からのこの通信を特別な場合として扱い、無線装置230を無視しない。
【0022】
具体的実施形態では、フェムトセル基地局220からランダム・アクセス応答を受信すると、ステップ406に示されるように、無線装置230はフェムトセル基地局220に干渉ストレス・メッセージを送信する。この場合、干渉ストレス・メッセージはランダム・アクセス手順の一部となる(たとえば、フェムトセル基地局220と無線装置230との間のランダム・アクセス手順の標準的な三番目のメッセージを置換する)。干渉ストレス・メッセージは、フェムトセル基地局220に対し、無線装置230がフェムトセル基地局220からの干渉を受けていることを示す。具体的実施形態では、干渉ストレス・メッセージはフェムトセル基地局220の識別子、干渉の一つまたは複数の測定および他の任意の適用可能な情報を含んでいてもよい。
【0023】
無線装置230からの干渉ストレス・メッセージを受信すると、フェムトセル基地局220はいくつかの仕方で応答しうる。具体的実施形態では、フェムトセル基地局220は、ステップ408に示されるように、干渉ストレス・メッセージをネットワークを通じて調整(coordination)装置に転送してもよい。図2は、この応答の例を示している。具体的実施形態では、調整装置は、干渉調整のための、セルラー・ネットワークにおける自己管理(self-organizing)ネットワーク・サーバーであってもよい。調整装置は、ネットワークの多くの部分についての情報を有して(たとえば、ネットワークの包括的なビューおよびネットワーク中の多くの基地局についての情報を有して)いてもよく、それにより調整装置は各基地局についていかにして干渉を適切に減らすかを決定できてもよい。図2では、サーバー250が調整装置の例である。フェムトセル基地局220はコア・ネットワーク240を通じて干渉ストレス・メッセージをサーバー250に転送してもよい。フェムトセル基地局220からの干渉ストレス・メッセージを受信すると、サーバー250は、フェムトセル基地局220が、無線装置230にとってのその干渉を十分に減らすために何をすべきかを、干渉ストレス・メッセージにおいて与えられる情報(たとえば干渉測定)およびネットワーク自身についてサーバー250がもつ情報に基づいて、決定してもよい。フェムトセル基地局220のためにサーバー250によって決定された干渉低減情報は、どの干渉低減アプローチ(たとえば時間領域アプローチ、周波数領域アプローチまたは電力制御ベースのアプローチ)を使うべきかおよびフェムトセル基地局220によって行われるべき具体的な動作を示してもよい。具体的実施形態では、ステップ410に示されるように、サーバー250は、干渉低減情報をフェムトセル基地局220にコア・ネットワーク240を通じて送信してもよい。具体的実施形態では、干渉低減情報は、一つまたは複数のeICICメッセージとしてフェムトセル基地局220に送られてもよい。さらに、具体的実施形態では、フェムトセル基地局220は、一つまたは複数のeICICメッセージを使ってコア・ネットワーク240を通じてマクロセル基地局210と調整を行ってもよい。
【0024】
あるいはまた、具体的実施形態では、ネットワーク中で利用可能な調整装置(たとえばサーバー250)がなくてもよい。この場合、フェムトセル基地局220は、ステップ412に示されるように、干渉ストレス・メッセージにおいて与えられる情報(たとえば干渉測定)に基づいて、自分で、無線装置230のためにその干渉を減らすためにどうするのが最善かを推定してもよい。図3は、この応答の例を示す。たとえば、フェムトセル基地局220は、使用すべき干渉低減アプローチ(たとえば時間領域アプローチ、周波数領域アプローチまたは電力制御ベースのアプローチ)および行うべき具体的な行動を自分で決定してもよい。さらに、具体的実施形態では、フェムトセル基地局220は、一つまたは複数のeICICメッセージを使ってコア・ネットワーク240を通じてマクロセル基地局210と調整を行ってもよい。
【0025】
具体的実施形態では、フェムトセル基地局220は無線装置230に、該フェムトセル基地局220が無線装置230への干渉を減らそうとしているところであることを通知してもよい。具体的実施形態では、ステップ414に示されるように、フェムトセル基地局220は無線装置230にとってのその干渉を、(図2に示されるように)サーバー250から受信されるまたは(図3に示されるように)フェムトセル基地局220自身によって推定される干渉低減情報に基づいて、低減させてもよい。たとえば、干渉低減情報は、時間領域アプローチを使うことおよびどの特定のサブフレームを送信し、どの特定のサブフレームを送信しないかをフェムトセル基地局220に指示してもよい。あるいはまた、干渉低減情報は、フェムトセル基地局220に、周波数領域アプローチを使うことおよびどの特定の周波数を送信し、どの特定の周波数を送信しないかをフェムトセル基地局220に指示してもよい。あるいはまた、干渉低減情報は、フェムトセル基地局220に、電力制御ベースのアプローチを使うことおよび削減すべき電力の量を指示してもよい。ひとたびフェムトセル基地局220が無線装置230へのその干渉を十分低下させたら、無線装置230はマクロセル基地局210に接続し、これと通信しうる。
【0026】
具体的実施形態は、ネットワーク環境において実装されてもよい。図5は、セルラー・ネットワーク環境であってもよい例示的なネットワーク環境500を示している。ネットワーク環境500は、一つまたは複数のサーバー520および一つまたは複数のクライアント530を互いに結合するネットワーク510を含む。具体的実施形態では、ネットワーク510はイントラネット、エクストラネット、仮想閉域網(VPN: virtual private network)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、広域ネットワーク(WLAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、インターネットの一部または他のネットワークまたはそのようなネットワーク510の二つ以上の組み合わせである。本開示は、任意の好適なネットワーク510を考えている。
【0027】
一つまたは複数のリンク550はサーバー520またはクライアント530をネットワーク510に結合する。具体的実施形態では、一つまたは複数のリンク550はそれぞれ一つまたは複数の有線、無線または光学的リンク550を含む。具体的実施形態では、一つまたは複数のリンク550はそれぞれ、イントラネット、エクストラネット、VPN、LAN、WLAN、WAN、MAN、インターネットの一部または他のネットワークまたはそのようなリンク550の二つ以上の組み合わせを含む。本開示は、サーバー520およびクライアント530をネットワーク510に結合する任意の好適なリンク550を考えている。
【0028】
具体的実施形態では、各サーバー520は一体のサーバーであってもよいし、あるいは複数のコンピュータまたは複数のデータ・センターにまたがる分散式のサーバーであってもよい。サーバー520はさまざまな型のものであってもよく、たとえば、限定するものではないが、ウェブ・サーバー、ニュース・サーバー、メール・サーバー、メッセージ・サーバー、広告サーバー、ファイル・サーバー、アプリケーション・サーバー、交換サーバー、データベース・サーバーまたはプロキシ・サーバーといったものであってもよい。具体的実施形態では、各サーバー520は、サーバー520によって実装またはサポートされる適切な機能を実行するためのハードウェア、ソフトウェアまたは埋め込まれた論理コンポーネントまたはそのようなコンポーネントの二つ以上の組み合わせを含んでいてもよい。たとえば、ウェブ・サーバーは一般に、ウェブ・ページまたはウェブ・ページの個別的な要素を含むウェブサイトをホストする機能をもつ。より特定的には、ウェブ・サーバーは、クライアント530からのHTTPまたは他の要求に応答して、HTMLファイルまたは他のファイル型をホストしてもよいし、あるいは要求に際してファイルを動的に生成または構成してそれをクライアント530に通信してもよい。メール・サーバーは一般に、さまざまなクライアント530に電子メール・サービスを提供する機能をもつ。データベース・サーバーは一般に、一つまたは複数のデータ・ストアにおいて記憶されているデータを管理するためのインターフェースを提供する機能をもつ。一つまたは複数のサーバー520は調整サーバーであってもよい。
【0029】
具体的実施形態では、一つまたは複数のデータ記憶装置540が一つまたは複数のサーバー520に一つまたは複数のリンク550を介して通信上リンクされていてもよい。具体的実施形態では、データ記憶装置540はさまざまな型の情報を記憶するよう使用されてもよい。具体的実施形態では、データ記憶装置540に記憶される情報は、特定のデータ構造に従って組織化されてもよい。具体的実施形態では、各データ記憶装置540はリレーショナル・データベースであってもよい。具体的実施形態は、サーバー520またはクライアント530が、データ記憶装置540に記憶されている情報を管理する、たとえば検索/取り出し、修正、追加または削除することができるようにするインターフェースを提供してもよい。
【0030】
具体的実施形態では、各クライアント530は、ハードウェア、ソフトウェアまたは埋め込まれた論理コンポーネントまたはそのようなコンポーネントの二つ以上の組み合わせを含み、クライアント530によって実装またはサポートされる適切な機能を実行することのできる電子装置であってもよい。たとえば、限定するものではないが、クライアント530は、デスクトップ・コンピュータ・システム、ノートブック・コンピュータ・システム、ノートブック・コンピュータ・システム、ハンドヘルド電子装置または携帯電話であってもよい。本開示は、任意の好適なクライアント530を考えている。クライアント530は、クライアント530のところにいるネットワーク・ユーザーが、ネットワーク530にアクセスできるようにしてもよい。クライアント530はそのユーザーが、他のクライアント530のところにいる他のユーザーと通信できるようにしてもよい。
【0031】
クライアント530は、マイクロソフト・インターネット・エクスプローラ、グーグル・クロームまたはモジラ・ファイアフォックスといったウェブ・ブラウザー532を有していてもよく、ツールバーまたはヤフー・ツールバーのような一つまたは複数のアドオン、プラグインまたは他の拡張を有していてもよい。クライアント530のところにいるユーザーは一様リソース位置指定子(URL: Uniform Resource Locator)またはウェブ・ブラウザー532をサーバー520に案内/誘導する他のアドレスを入力してもよく、ウェブ・ブラウザー532はハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP: Hyper Text Transfer Protocol)要求を生成し、該HTTP要求をサーバー520に通信してもよい。サーバー520はHTTP要求を受け容れ、該HTTP要求に応答してクライアント530に一つまたは複数のハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML: Hyper Text Markup Language)ファイルを通信してもよい。クライアント530は、ユーザーへの呈示のために、サーバー520からのHTMLファイルに基づいてウェブ・ページを表現してもよい。本開示は、任意の好適なウェブ・ページ・ファイルを考えている。限定ではなく例として、ウェブ・ページは、個別的なニーズに応じて、HTMLファイル、拡張可能ハイパーテキスト・マークアップ言語(XHTML)ファイルまたは拡張可能マークアップ言語(XML)ファイルからレンダリングされてもよい。そのようなページはまた、限定するものではないがたとえば、ジャバスクリプト、ジャバ、マイクロソフト・シルヴァーライト(SILVERLIGHT)で書かれているようなスクリプトやAJAX(Asynchronous JAVA(登録商標)SCRIPT and XML[非同期ジャバスクリプトおよびXML])のようなマークアップ言語とスクリプトの組み合わせなどを実行してもよい。ここで、適切な場合には、ウェブ・ページへの言及は、(該ウェブ・ページを表現するためにウェブ・ブラウザーが使用しうる)一つまたは複数の対応するウェブ・ページ・ファイルを包含し、逆もまたしかりである。
【0032】
具体的実施形態では、ネットワーク500には一つまたは複数の基地局560があってもよい。各基地局560はネットワーク500のあるセルにサービスしてもよく、各セルは一つまたは複数の基地局560によってサービスされてもよい。各基地局560は、一つまたは複数の無線装置(たとえばクライアント230)に通信パケットを送信し、該無線装置から通信パケットを受信するためのトランシーバを有していてもよい。
【0033】
具体的実施形態は、一つまたは複数のコンピュータ・システムによって実装されてもよい。図6は、例示的なコンピュータ・システム600を示している。たとえば、コンピュータ・システム600は基地局であってもよい。具体的実施形態では、一つまたは複数のコンピュータ・システム600が、本願で記載または図示される一つまたは複数の方法の一つまたは複数のステップを実行する。具体的実施形態では、一つまたは複数のコンピュータ・システム600は本願で記載または図示される機能を提供する。具体的実施形態では、一つまたは複数のコンピュータ・システム600上で走るソフトウェアが本願で記載または図示される一つまたは複数の方法の一つまたは複数のステップを実行し、あるいは本願で記載または図示される機能を提供する。具体的実施形態は、一つまたは複数のコンピュータ・システム600の一つまたは複数の部分を含む。
【0034】
本開示は、任意の好適な数のコンピュータ・システム600を考えている。本開示は、任意の好適な物理的形態を取るコンピュータ・システム600を考えている。例として、限定するわけではないが、コンピュータ・システム600は組み込みコンピュータ・システム、システム・オン・チップ(SOC: system-on-chip)、単一ボード・コンピュータ・システム(SBC: single-board computer system)(たとえばコンピュータ・オン・モジュール(COM: computer-on-module)またはシステム・オン・モジュール(SOM: system-on-module)のような)、デスクトップ・コンピュータ・システム、ラップトップまたはノートブック・コンピュータ・システム、対話的キオスク、メインフレーム、コンピュータ・システムのメッシュ、携帯電話、携帯情報端末(PDA: personal digital assistant)、サーバーまたはこれらの二つ以上の組み合わせであってもよい。適宜、コンピュータ・システム600は一つまたは複数のコンピュータ・システム600を含んでいてもよいし、単体でも分散式でもよいし、複数の位置にまたがってもよいし、複数の機械にまたがってもよいし、クラウドに存在してもよい。クラウドは、一つまたは複数のネットワークにおける一つまたは複数のクラウド・コンポーネントを含んでいてもよい。適宜、一つまたは複数のコンピュータ・システム600は、実質的な空間的または時間的制約なしに、本願で記載または図示される一つまたは複数の方法の一つまたは複数のステップを実行してもよい。一例として、限定するわけではないが、一つまたは複数のコンピュータ・システム600は、リアルタイムで、あるいはバッチ・モードで、本願で記載または図示される一つまたは複数の方法の一つまたは複数のステップを実行してもよい。一つまたは複数のコンピュータ・システム600は、本願で記載または図示される一つまたは複数の方法の一つまたは複数のステップを、適切な場合には、異なる複数の時間に、あるいは異なる複数の位置で、実行してもよい。
【0035】
具体的実施形態では、コンピュータ・システム600はプロセッサ602、メモリ604、記憶装置606、入出力(I/O)インターフェース608、通信インターフェース610およびバス612を含む。本開示は具体的な数の具体的なコンポーネントを具体的な構成で有する具体的なコンピュータ・システムを記載および図示しているが、本開示は任意の好適な数の任意の好適なコンポーネントを任意の好適な構成で有する任意の好適なコンピュータ・システムを考えている。
【0036】
具体的実施形態では、プロセッサ602は、コンピュータ・プログラムをなす命令のような命令を実行するためのハードウェアを含む。一例として、限定するわけではないが、命令を実行するために、プロセッサ602は内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ604または記憶装置606から命令を取得(またはフェッチ)し、それらの命令をデコードおよび実行し、次いで一つまたは複数の結果を内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ604または記憶装置606に書き込んでもよい。具体的実施形態では、プロセッサ602はデータ、命令またはアドレスのための一つまたは複数の内部キャッシュを含んでいてもよい。本開示は、適宜、任意の好適な数の任意の好適な内部キャッシュを含むプロセッサ602を考えている。一例として、限定するわけではないが、プロセッサ602は一つまたは複数の命令キャッシュ、一つまたは複数のデータ・キャッシュおよび一つまたは複数のトランスレーション・ルックアサイド・バッファ(TLB: translation lookaside buffer)を含んでいてもよい。命令キャッシュ中の命令は、メモリ604または記憶装置606中の命令のコピーであってもよく、命令キャッシュはプロセッサ602によるそれらの命令の取得を高速化しうる。データ・キャッシュ中のデータはプロセッサ602で実行中の命令が作用するメモリ604または記憶装置606中のデータのコピーであってもよく、プロセッサ602で実行されるその後の命令によるアクセスのためまたはメモリ604もしくは記憶装置606への書き込みのための、プロセッサ602で実行された前の命令の結果であってもよく、あるいは他の好適なデータであってもよい。データ・キャッシュは、プロセッサ602による読み出しまたは書き込み動作を高速化しうる。TLBは、プロセッサ602のための仮想アドレス変換を高速化しうる。具体的実施形態では、プロセッサ602は、データ、命令またはアドレスのための一つまたは複数の内部レジスタを含んでいてもよい。本開示は、適宜、任意の好適な数の任意の好適な内部レジスタを含むプロセッサ602を考えている。適切な場合には、プロセッサ602は、一つまたは複数の算術論理ユニット(ALU: arithmetic logic unit)を含んでいてもよく、マルチコア・プロセッサであってもよく、あるいは一つまたは複数のプロセッサ602を含んでいてもよい。本開示は具体的なプロセッサを記載および図示しているが、本開示は任意の好適なプロセッサを考えている。
【0037】
具体的実施形態では、メモリ604は、プロセッサ602が実行するための命令およびプロセッサ602が作用するためのデータを記憶するためのメイン・メモリを含む。一例として、限定するわけではないが、コンピュータ・システム600は記憶装置606または他の源(たとえば別のコンピュータ・システム600のような)から命令をメモリ604にロードしてもよい。プロセッサ602は次いでメモリ604からの命令を内部レジスタまたは内部キャッシュにロードしてもよい。命令を実行するために、プロセッサ602は内部レジスタまたは内部キャッシュから命令を取得し、それをデコードしてもよい。命令の実行中または実行後に、プロセッサ602は一つまたは複数の結果(これは中間結果であってもよいし、最終結果であってもよい)を内部レジスタまたは内部キャッシュに書き込んでもよい。プロセッサ602は次いでそれらの結果のうちの一つまたは複数をメモリ604に書き込んでもよい。具体的実施形態では、プロセッサ602は、(記憶装置606やその他の箇所ではなく)一つまたは複数の内部レジスタまたは内部キャッシュ内またはメモリ604内の命令のみを実行し、(記憶装置606やその他の箇所ではなく)一つまたは複数の内部レジスタまたは内部キャッシュ内またはメモリ604内のデータに対してのみ演算する。一つまたは複数のメモリ・バス(これはそれぞれアドレス・バスおよびデータ・バスを含んでいてもよい)がプロセッサ602をメモリ604に結合してもよい。バス612は後述するように一つまたは複数のメモリ・バスを含んでいてもよい。具体的実施形態では、一つまたは複数のメモリ管理ユニット(MMU: memory management unit)がプロセッサ602とメモリ604との間に存在し、プロセッサ602によって要求されるメモリ604へのアクセスを容易にする。具体的実施形態では、メモリ604はランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含む。このRAMは適切であれば揮発性メモリであってもよい。適切であれば、このRAMは動的RAM(DRAM)または静的RAM(SRAM)であってもよい。さらに、適切であれば、このRAMは単一ポートまたはマルチポートのRAMであってもよい。本開示は任意の好適なRAMを考えている。メモリ604は適宜一つまたは複数のメモリ604を含んでいてもよい。本開示は具体的なメモリを記述および図示しているが、本開示は任意の好適なメモリを考えている。
【0038】
具体的実施形態では、記憶装置606はデータまたは命令についての大容量記憶装置を含む。一例として、限定するわけではないが、記憶装置606はHDD、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、フラッシュ・メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープまたはユニバーサル・シリアル・バス(USB: Universal Serial Bus)ドライブまたはこれらのうち二つ以上の組み合わせを含んでいてもよい。記憶装置606は、適宜、リムーバブルまたは非リムーバブルな(すなわち固定式の)メディアを含んでいてもよい。記憶装置606は適宜コンピュータ・システム600の内部または外部であってもよい。具体的実施形態では、記憶装置606は不揮発性の半導体メモリであってもよい。具体的実施形態では、記憶装置606は読み出し専用メモリ(ROM)を含む。適切であれば、このROMはマスク・プログラムされたROM、プログラム可能型ROM(PROM)、消去可能型PROM(EPROM)、電気的消去可能型EPROM(EEPROM)、電気的変更可能型ROM(EAROM)またはフラッシュ・メモリまたはこれらのうち二つ以上の組み合わせであってもよい。本開示は、任意の好適な物理的形態を取る大容量記憶装置606を考えている。記憶装置606は、適宜、プロセッサ602と記憶装置606の間の通信を容易にする一つまたは複数の記憶装置制御ユニットを含んでいてもよい。適切であれば、記憶装置606は一つまたは複数の記憶装置606を含んでいてもよい。本開示は具体的な記憶装置を記載および図示するが、本開示は任意の好適な記憶装置を考えている。
【0039】
具体的実施形態では、I/Oインターフェース608は、コンピュータ・システム600と一つまたは複数のI/O装置との間の通信のための一つまたは複数のインターフェースを提供するためのハードウェア、ソフトウェアまたはその両方を含む。コンピュータ・システム600は適宜、これらのI/O装置の一つまたは複数を含んでもよい。これらのI/O装置の一つまたは複数は、人とコンピュータ・システム600の間の伝達を可能にしうる。一例として、限定するわけではないが、I/O装置はキーボード、キーパッド、マイクロホン、モニタ、マウス、プリンタ、スキャナ、スピーカー、スチール・カメラ、スタイラス、タブレット、タッチスクリーン、トラックボール、ビデオ・カメラ、他の好適なI/O装置またはこれらのうちの二つ以上の組み合わせを含んでいてもよい。I/O装置は一つまたは複数のセンサーを含んでいてもよい。本開示は任意の好適なI/O装置およびそのための任意の好適なI/Oインターフェース608を考えている。適切であれば、I/Oインターフェース608は、プロセッサ602がこれらのI/O装置の一つまたは複数を駆動できるようにする一つまたは複数の装置またはソフトウェア・ドライバを含んでいてもよい。I/Oインターフェース608は、適宜、一つまたは複数のI/Oインターフェース608を含んでいてもよい。本開示は具体的なI/Oインターフェースを記載および図示しているが、本開示は任意の好適なI/Oインターフェースを考えている。
【0040】
具体的実施形態では、通信インターフェース610は、コンピュータ・システム600と一つまたは複数の他のコンピュータ・システム600または一つまたは複数のネットワークとの間の通信(たとえばパケット・ベースの通信)のための一つまたは複数のインターフェースを提供するハードウェア、ソフトウェアまたはその両方を含む。一例として、限定するわけではないが、通信インターフェース610は、イーサネット(登録商標)または他の有線ベースのネットワークと通信するためのネットワーク・インターフェース・コントローラ(NIC: network interface controller)またはネットワーク・アダプター、あるいはWI-FIネットワークのような無線ネットワークと通信するための無線NIC(WNIC)または無線アダプターを含んでいてもよい。本開示は任意の好適なネットワークおよびそのための任意の好適な通信インターフェース610を考えている。一例として、限定するわけではないが、コンピュータ・システム600はアドホック・ネットワーク、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、都市圏ネットワーク(MAN)またはインターネットの一つまたは複数の部分またはこれらのうちの二つ以上の組み合わせと通信してもよい。これらのうち一つまたは複数のネットワークの一つまたは複数の部分は有線または無線であってもよい。一例として、コンピュータ・システム600は無線PAN(WPAN)(たとえばブルートゥースWPANのような)、WI-FIネットワーク、WI-MAXネットワーク、携帯電話ネットワーク(たとえばグローバル移動通信システム(GSM: Global System for Mobile Communications)ネットワーク)または他の好適な無線ネットワークまたはこれらのうちの二つ以上の組み合わせと通信してもよい。コンピュータ・システム600は、適宜、これらのネットワークのうちの任意のネットワークのために、任意の好適な通信インターフェース610を含んでいてもよい。通信インターフェース610は、適宜、一つまたは複数の通信インターフェース610を含んでいてもよい。本開示は具体的な通信インターフェースを記載および図示するが、本開示は任意の好適な通信インターフェースを考えている。
【0041】
具体的実施形態では、バス612は、コンピュータ・システム600のコンポーネントを互いと結合するハードウェア、ソフトウェアまたはその両方を含む。一例として、限定するわけではないが、バス612は、加速グラフィクス・ポート(AGP: Accelerated Graphics Port)または他のグラフィクス・バス、向上業界標準アーキテクチャ(EISA: Enhanced Industry Standard Architecture)バス、フロントサイド・バス(FSB: front-side bus)、ハイパートランスポート(HT: HYPERTRANSPORT)相互接続、業界標準アーキテクチャ(ISA: Industry Standard Architecture)バス、インフィニバンド(INFINIBAND)相互接続、低ピン数(LPC: low-pin-count)バス、メモリ・バス、マイクロチャネル・アーキテクチャ(MCA: Micro Channel Architecture)バス、周辺コンポーネント相互接続(PCI: Peripheral Component Interconnect)バス、PCIエクスプレス(PCI-X: PCI-Express)バス、シリアル先進技術アタッチメント(SATA: serial advanced technology attachment)バス、ビデオ電子標準協会ローカル(VLB)バス(Video Electronics Standards Association local bus)または他の好適なバスまたはこれらのうち二つ以上の組み合わせを含んでいてもよい。バス612は適宜一つまたは複数のバス612を含んでいてもよい。本開示は具体的なバスを記載および図示しているが、本開示は任意の好適なバスまたは相互接続を考えている。
【0042】
本稿において、コンピュータ可読記憶媒体への言及は、構造を有する一つまたは複数の非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体を包含する。一例として、限定するわけではないが、コンピュータ可読記憶媒体は、適宜、半導体ベースのまたは他の集積回路(IC)(たとえば、現場プログラム可能なゲート・アレイ(FPGA: field-programmable gate array)または特定用途向けIC(ASIC: application-specific IC))、ハードディスク、HDD、ハイブリッド・ハードドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)、磁気テープ、ホログラフィー記憶媒体、固体式ドライブ(SSD: solid-state drive)、RAMドライブ、セキュア・デジタル(SECURE DIGITAL)カード、セキュア・デジタル(SECURE DIGITAL)ドライブまたは他の好適なコンピュータ可読記憶媒体またはこれらのうちの二つ以上の組み合わせを含んでいてもよい。本稿では、コンピュータ可読記憶媒体への言及は、特許法のもとでの特許保護の資格のない媒体は除外する。本稿では、コンピュータ可読記憶媒体への言及は、信号伝達の一時的な形(伝搬する電気または電磁信号自身のような)は、それが特許法のもとでの特許保護の対象でない限りにおいて、除外する。コンピュータ可読な非一時的な記憶媒体は適宜、揮発性、不揮発性または揮発性と不揮発性の組み合わせであってもよい。
【0043】
本開示は、任意の好適な記憶を実装する一つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を考えている。具体的実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、適宜、プロセッサ602の一つまたは複数の部分(たとえば一つまたは複数の内部レジスタまたはキャッシュのような)、メモリ604の一つまたは複数の部分、記憶装置606の一つまたは複数の部分またはこれらの組み合わせを実装する。具体的実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体はRAMまたはROMを実装する。具体的実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は揮発性または持続性メモリを実装する。具体的実施形態では、一つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体がソフトウェアを具現する。本稿において、ソフトウェアへの言及は、適宜、一つまたは複数のアプリケーション、バイトコード、一つまたは複数のコンピュータ・プログラム、一つまたは複数の実行可能形式、一つまたは複数の命令、論理、機械コード、一つまたは複数のスクリプトまたはソース・コードを包含し、逆もまたしかりである。具体的実施形態では、ソフトウェアは一つまたは複数のアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を含む。本開示は、任意の好適なプログラミング言語またはプログラミング言語の組み合わせで書かれたまたは他の仕方で表現された任意の好適なソフトウェアを考えている。具体的実施形態では、ソフトウェアはソース・コードまたはオブジェクト・コードとして表現される。具体的実施形態では、ソフトウェアはたとえばC、Perlまたはそれらの好適な拡張のような高レベルプログラミング言語で表現される。具体的実施形態では、ソフトウェアは、アセンブリ言語(または機械コード)のような低レベルプログラミング言語で表現される。具体的実施形態では、ソフトウェアはジャバで表現される。具体的実施形態では、ソフトウェアはハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)、拡張可能マークアップ言語(XML)または他の好適なマークアップ言語で表現される。
【0044】
本願において、「または/もしくは」は、そうでないことが明示的に示されているかコンテキストから示されているのでない限り、包含的であって、排他的ではない。したがって、「AまたはB」は、そうでないことが明示的に示されているかコンテキストから示されているのでない限り、「A、Bまたは両方」を意味する。さらに、「および/ならびに」は、そうでないことが明示的に示されているかコンテキストから示されているのでない限り、合同および各個の両方である。したがって、本稿において、「AおよびB」は、そうでないことが明示的に示されているかコンテキストから示されているのでない限り、「AおよびBが合同して、または各個に」を意味する。
【0045】
本開示は、当業者が把握するような本稿に記載される例示的実施形態へのあらゆる変更、置換、変形、改変および修正を包含する。同様に、適切であれば、付属の請求項は、当業者が把握するような本稿に記載される例示的実施形態へのあらゆる変更、置換、変形、改変および修正を包含する。さらに、付属の請求項における、装置もしくはシステムまたは装置もしくはシステムのコンポーネントがある特定の機能を実行するよう適応されている、構成されている、機能を与えられている、構成設定されている、できるようにされている、動作可能である、動作するという言及は、その装置、システム、コンポーネントが、それ自身や該特定の機能がアクティブ化されたり、オンにされたり、アンロックされたりするかどうかによらず、その装置、システムまたはコンポーネントがそのように適応されている、構成されている、機能を与えられている、構成設定されている、できるようにされている、動作可能である、あるいは動作することを包含する。
【0046】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
第一の無線基地局によって:
前記第一の無線基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が前記第一の無線基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する段階と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る段階と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する段階と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを含む、
方法。
(付記2)
前記第一の無線基地局がフェムトセル基地局である、付記1記載の方法。
(付記3)
前記無線装置が一つまたは複数の第二の基地局を利用する権限がある、付記1または2記載の方法。
(付記4)
前記第二の基地局が一つまたは複数のマクロセル基地局である、付記3記載の方法。
(付記5)
付記3または4記載の方法であって、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを、前記干渉ストレス・メッセージに基づいて推定する段階をさらに含む、方法。
(付記6)
付記3または4記載の方法であって:
前記干渉ストレス・メッセージを調整装置に転送する段階と;
前記調整装置から干渉低減情報を受信する段階と;
前記干渉低減情報に基づいて前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とをさらに含む、
方法。
(付記7)
付記6記載の方法であって、前記干渉低減情報が、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを示す、方法。
(付記8)
付記6記載の方法であって:
前記調整装置は自己管理ネットワーク・サーバーであり;
前記調整装置は前記干渉ストレス・メッセージに基づいて前記干渉低減情報を推定する、
方法。
(付記9)
付記6記載の方法であって、前記干渉ストレス・メッセージは前記調整装置に、一つまたは複数の無線データ・パケットとして転送される、方法。
(付記10)
前記干渉ストレス・メッセージが一つまたは複数の干渉測定データを含む、付記1記載の方法。
(付記11)
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、付記1ないし10のうちいずれか一項記載の方法。
(付記12)
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、付記1ないし10のうちいずれか一項記載の方法。
(付記13)
付記12記載の方法であって、前記非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルを送る無線装置に対してより高い優先度を割り当てることをさらに含む、方法。
(付記14)
一つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を有するメモリと、前記メモリに結合された、前記命令を実行するよう動作可能な前記一つまたは複数のプロセッサとを有する第一の無線基地局であって、前記一つまたは複数のプロセッサは、前記命令を実行するとき:
当該第一の無線基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が当該第一の無線基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する段階と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る段階と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する段階と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行するよう動作可能である、
第一の無線基地局。
(付記15)
当該第一の無線基地局がフェムトセル基地局である、付記14記載の第一の無線基地局。
(付記16)
前記無線装置が一つまたは複数の第二の基地局を利用する権限がある、付記14記載の第一の無線基地局。
(付記17)
前記第二の基地局が一つまたは複数のマクロセル基地局である、付記16記載の第一の無線基地局。
(付記18)
付記16記載の第一の無線基地局であって、前記プロセッサが、前記命令を実行するときさらに、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを、前記干渉ストレス・メッセージに基づいて推定するよう動作可能である、第一の無線基地局。
(付記19)
付記16記載の第一の無線基地局であって、前記プロセッサが、前記命令を実行するときさらに:
前記干渉ストレス・メッセージを調整装置に転送する段階と;
前記調整装置から干渉低減情報を受信する段階と;
前記干渉低減情報に基づいて前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行するよう動作可能である、
第一の無線基地局。
(付記20)
付記19記載の第一の無線基地局であって、前記干渉低減情報が、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを示す、第一の無線基地局。
(付記21)
付記19記載の第一の無線基地局であって:
前記調整装置は自己管理ネットワーク・サーバーであり;
前記調整装置は前記干渉ストレス・メッセージに基づいて前記干渉低減情報を推定する、
第一の無線基地局。
(付記22)
付記19記載の第一の無線基地局であって、前記干渉ストレス・メッセージは前記調整装置に、一つまたは複数の無線データ・パケットとして転送される、第一の無線基地局。
(付記23)
前記干渉ストレス・メッセージが一つまたは複数の干渉測定を含む、付記14記載の第一の無線基地局。
(付記24)
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、付記14記載の第一の無線基地局。
(付記25)
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、付記14記載の第一の無線基地局。
(付記26)
付記25記載の第一の無線基地局であって、前記プロセッサがさらに、前記命令を実行するとき、前記非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルを送る無線装置に対してより高い優先度を割り当てるよう動作可能である、第一の無線基地局。
(付記27)
プログラムを記憶している一つまたは複数のコンピュータ可読な非一時的な記憶媒体であって、前記プログラムは、第一の無線基地局によって実行されるとき、前記第一の無線基地局に:
前記第一の無線基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が前記第一の無線基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する段階と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る段階と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する段階と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行させる、
媒体。
(付記28)
前記第一の無線基地局がフェムトセル基地局である、付記27記載の媒体。
(付記29)
前記無線装置が一つまたは複数の第二の基地局を利用する権限がある、付記27記載の媒体。
(付記30)
前記第二の基地局が一つまたは複数のマクロセル基地局である、付記29記載の媒体。
(付記31)
付記29記載の媒体であって、前記ソフトウェアが、前記第一の無線基地局によって実行されるとき、さらに、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを、前記干渉ストレス・メッセージに基づいて推定するよう動作可能である、媒体。
(付記32)
付記29記載の媒体であって、前記ソフトウェアが、前記第一の無線基地局によって実行されるとき、さらに:
前記干渉ストレス・メッセージを調整装置に転送する段階と;
前記調整装置から干渉低減情報を受信する段階と;
前記干渉低減情報に基づいて前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行するよう動作可能である、
媒体。
(付記33)
付記32記載の媒体であって、前記干渉低減情報が、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを示す、媒体。
(付記34)
付記32記載の媒体であって:
前記調整装置は自己管理ネットワーク・サーバーであり;
前記調整装置は前記干渉ストレス・メッセージに基づいて前記干渉低減情報を推定する、
媒体。
(付記35)
付記32記載の媒体であって、前記干渉ストレス・メッセージは前記調整装置に、一つまたは複数の無線データ・パケットとして転送される、媒体。
(付記36)
前記干渉ストレス・メッセージが一つまたは複数の干渉測定を含む、付記27記載の媒体。
(付記37)
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、付記27記載の媒体。
(付記38)
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、付記27記載の媒体。
(付記39)
付記38記載の媒体であって、前記ソフトウェアがさらに、前記第一の無線基地局によって実行されるとき、前記非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルを送る無線装置に対してより高い優先度を割り当てるよう動作可能である、媒体。
(付記40)
システムであって:
当該システムを利用する権限のない無線装置から、該無線装置が当該システムからの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する手段と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る手段と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する手段と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる手段とを含む、
システム。
【符号の説明】
【0047】
112 マクロセル
110 マクロセル基地局
120 フェムトセル基地局
122 フェムトセル
130 無線装置
210 マクロセル基地局
220 フェムトセル基地局
230 無線装置
240 コア・ネットワーク
250 サーバー
402 無線基地局が、該無線基地局を利用する権限のない無線装置から、標準的または非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルを受信
404 無線基地局が無線装置にランダム・アクセス応答を送信
406 無線基地局が無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信
408 無線基地局が干渉ストレス・メッセージを調整装置に転送
410 無線基地局が調整装置から干渉低減情報を受信
412 無線基地局が干渉低減情報を推定
414 無線基地局が無線装置にとっての干渉を低減させる
510 ネットワーク
520 サーバー
530 クライアント
532 ウェブ・ブラウザー
560 基地局
600 コンピュータ・システム
602 プロセッサ
604 メモリ
606 記憶装置
608 I/Oインターフェース
610 プロセッサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の無線基地局によって:
前記第一の無線基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が前記第一の無線基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する段階と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る段階と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する段階と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを含む、
方法。
【請求項2】
前記第一の無線基地局がフェムトセル基地局である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記無線装置が一つまたは複数の第二の基地局を利用する権限がある、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第二の基地局が一つまたは複数のマクロセル基地局である、請求項3記載の方法。
【請求項5】
請求項3または4記載の方法であって、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを、前記干渉ストレス・メッセージに基づいて推定する段階をさらに含む、方法。
【請求項6】
請求項3または4記載の方法であって:
前記干渉ストレス・メッセージを調整装置に転送する段階と;
前記調整装置から干渉低減情報を受信する段階と;
前記干渉低減情報に基づいて前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とをさらに含む、
方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法であって、前記干渉低減情報が、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを示す、方法。
【請求項8】
請求項6記載の方法であって:
前記調整装置は自己管理ネットワーク・サーバーであり;
前記調整装置は前記干渉ストレス・メッセージに基づいて前記干渉低減情報を推定する、
方法。
【請求項9】
請求項6記載の方法であって、前記干渉ストレス・メッセージは前記調整装置に、一つまたは複数の無線データ・パケットとして転送される、方法。
【請求項10】
前記干渉ストレス・メッセージが一つまたは複数の干渉測定データを含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、請求項1ないし10のうちいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
前記ランダム・アクセス・プリアンブルが非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルである、請求項1ないし10のうちいずれか一項記載の方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法であって、前記非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルを送る無線装置に対してより高い優先度を割り当てることをさらに含む、方法。
【請求項14】
一つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を有するメモリと、前記メモリに結合された、前記命令を実行するよう動作可能な前記一つまたは複数のプロセッサとを有する第一の無線基地局であって、前記一つまたは複数のプロセッサは、前記命令を実行するとき:
当該第一の無線基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が当該第一の無線基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する段階と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る段階と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する段階と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行するよう動作可能である、
第一の無線基地局。
【請求項15】
前記無線装置が一つまたは複数の第二の基地局を利用する権限がある、請求項14記載の第一の無線基地局。
【請求項16】
請求項15記載の第一の無線基地局であって、前記プロセッサが、前記命令を実行するときさらに、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを、前記干渉ストレス・メッセージに基づいて推定するよう動作可能である、第一の無線基地局。
【請求項17】
請求項15記載の第一の無線基地局であって、前記プロセッサが、前記命令を実行するときさらに:
前記干渉ストレス・メッセージを調整装置に転送する段階と;
前記調整装置から干渉低減情報を受信する段階と;
前記干渉低減情報に基づいて前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行するよう動作可能である、
第一の無線基地局。
【請求項18】
請求項17記載の第一の無線基地局であって、前記干渉低減情報が、前記無線装置が前記第二の基地局の少なくとも一つを利用するために、どのくらいの干渉低減が必要であるかを示す、第一の無線基地局。
【請求項19】
請求項14記載の第一の無線基地局であって、前記ランダム・アクセス・プリアンブルが非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルであり、前記プロセッサがさらに、前記命令を実行するとき、前記非標準的なランダム・アクセス・プリアンブルを送る無線装置に対してより高い優先度を割り当てるよう動作可能である、第一の無線基地局。
【請求項20】
プログラムを記憶している一つまたは複数のコンピュータ可読な非一時的な記憶媒体であって、前記プログラムは、第一の無線基地局によって実行されるとき、前記第一の無線基地局に:
前記第一の無線基地局を利用する権限のない無線装置から、該無線装置が前記第一の無線基地局からの干渉を受けていることを示すランダム・アクセス・プリアンブルを受信する段階と;
前記無線装置にランダム・アクセス応答を送る段階と;
前記無線装置から干渉ストレス・メッセージを受信する段階と;
前記無線装置にとっての干渉を低減させる段階とを実行させる、
媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−44658(P2012−44658A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176037(P2011−176037)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】