説明

マッサージ椅子

【課題】
常時リラックスした状態で使用でき、背凭れ部のリクライニング角度に応じた適正な位置で手部または腕部等の被施療部位に適格な施療を施すことができるマッサージ椅子を提供する。
【解決手段】
座部11a後部で起倒自在に設けられた背凭れ部12aを有するマッサージ椅子1aであり、座部11a両側の各肘掛部5aを、下部の起立壁501aと、該起立壁501a上部位置で、人体の手部または腕部を載置装入し得る凹部52aと膨縮袋4aが配設してある腕揉み機構51aを配備した可動肘掛部502aとに分割し、これら起立壁501a上前部と可動肘掛部502aの下前部間にリンク部材53aを介設すると共に該可動肘掛部502a後部と背凭れ部12a側部を枢着して可動肘掛部502aを揺動可能に構成し、背凭れ部12aの起倒動作に両肘掛部5aの各可動肘掛部502aが追従するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の手部または腕部を載置して該手部または腕部に適度な施療を行い得るようにした肘掛部を椅子本体に設けたマッサージ椅子であって、詳しくは、該肘掛部に腕揉み機構を備えると共に、背凭れ部のリクライニング角度に応じた適正な位置で使用者の手部または腕部に対して施療を施すことが可能なマッサージ椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、椅子に座した状態でマッサージ効果が得られるマッサージ椅子が知られている。この種のマッサージ椅子としては、椅子本体の背凭れ部に内蔵してあるマッサージ機構により使用者の背部に対して揉みや叩き等のマッサージを行うものが代表的であるが、近年はこのようなマッサージ椅子の左右に配した肘掛部において、使用者の手部または腕部をマッサージし得る腕揉み機構を備えたものが市場でもよく見られるようになった。
【0003】
例えば、椅子本体の左右の肘掛部に腕揉み機構を備えたマッサージ椅子としては、図31に示したようなマッサージ椅子(特許文献1)が開示されており、このマッサージ椅子は、肘幅方向一側に弧状形成された立上り壁211を設けた肘掛部21を両側に設けた椅子本体2の上面適所に人体手部を各々載脱自在で該人体手部に膨縮施療を付与し得る圧縮空気給排気手段(膨縮袋12と、各膨縮袋12・12に各々ホース13・13を介して連通される圧縮空気給排装置14)を配設しており、施療者が着座状態で人体手部を両肘掛部21・21上面に安定的に保持させて、人体手部及び腕部の上側面から効率良く空圧施療することができるよう構成したものである。
【特許文献1】特開2003−180774号公報(第6頁、図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この種従来例のマッサージ椅子は、背凭れ部を後方へリクライニングさせる場合、肘掛部に載置していた手部または腕部を該肘掛部の後方へ移動せざるを得なくなるため、肘掛部に備えた腕揉み機構における施療適正位置から手部または腕部がずれてしまい、背凭れ部をリクライニングさせた椅子本体に仰臥した姿勢では、手部または腕部に対する適正な施療が行えないという問題があった。
【0005】
また、従来例のマッサージ椅子は、肘掛部の高さが背凭れ部のリクライニングに関係なく固定されたものであるため、手部または腕部を肘掛部に載置したまま背凭れ部をリクライニングさせると、仰臥した胴体に対して手部または腕部が高く上がってしまい、使用者は窮屈な姿勢で手部または腕部に対する施療を受けざるを得ず、該姿勢での施療では、かえって疲労感をもたらすという課題もあった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点を解消する為に成されたものであり、使用者が常時リラックスした状態で使用でき、しかも背凭れ部のリクライニング角度に応じた適正な位置で手部または腕部等の被施療部位に適格な施療を施すことができるようにしたマッサージ椅子を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明のマッサージ椅子は、座部の後部に起立状態から倒伏状態へ起倒自在に設けられた背凭れ部を配備すると共に、該座部の左右両側部には各々肘掛部を配設したマッサージ椅子であって、前記各肘掛部は、下部の起立壁と、該起立壁の上部位置に配備され、人体の手部または腕部を載置装入し得る凹部が形成されていると共に該凹部内に手部または腕部を施療し得る膨縮袋が配設してある腕揉み機構を配備した可動肘掛部に分割されており、これら起立壁上前部と可動肘掛部下前部間にリンク部材を介設すると共に該可動肘掛部後部と背凭れ部側部を枢着して可動肘掛部を揺動可能にし、背凭れ部の起倒動作に従って両肘掛部の各可動肘掛部が追従し得るようにしたものとしている。
【0008】
また、本発明のマッサージ椅子は、前記可動肘掛部後部と背凭れ部側部との枢着位置は、背凭れ部のリクライニング回動軸よりも上位置である構成にしたものとしている。
【0009】
さらに、本発明のマッサージ椅子は、前記可動肘掛部の後部における背凭れ部側部との枢着位置に、可動肘掛部位置を前後に位置調節し得るスライド機構が設けてあるものとしている。
【0010】
また、本発明のマッサージ椅子は、前記背凭れ部側部における可動肘掛部の後部との枢着位置に、可動肘掛部後部位置を上下に位置調節し得るスライド機構が設けてあるものとしている。
【0011】
さらに、本発明のマッサージ椅子は、前記リンク部材又は前記スライド機構に、可動肘掛部の位置を固定し得るロック機構等の固定手段が設けてあるものとしている。
【0012】
さらにまた、本発明のマッサージ椅子は、人体の手部または腕部を載置し得る前記可動肘掛部の上面は、前記腕揉み機構の凹部底面を兼用するものであるものとしている。
【発明の効果】
【0013】
よって、本発明のマッサージ椅子は、座部の後部に起立状態から倒伏状態へ起倒自在に設けられた背凭れ部を配備すると共に、該座部の左右両側部には各々肘掛部を配設したマッサージ椅子における前記各肘掛部を、下部の起立壁と、該起立壁の上部位置に配備され、人体の手部または腕部を載置装入し得る凹部が形成されていると共に該凹部内に手部または腕部を施療し得る膨縮袋が配設してある腕揉み機構を配備した可動肘掛部に分割されており、これら起立壁上前部と可動肘掛部下前部間にリンク部材を介設すると共に該可動肘掛部後部と背凭れ部側部を枢着して可動肘掛部を揺動可能にし、背凭れ部の起倒動作に従って両肘掛部の各可動肘掛部が追従し得るようにした構成にしてあるため、前記腕揉み機構は可動肘掛部と共に背凭れ部の起倒動作に追従して後方且つ下方に移動するので、従来のような背凭れ部の起倒動作による手部または腕部のずれが生ずることがなく、常時、背凭れ部の起倒動作に追従対応させた腕揉み機構における施療適正位置を確保することができ、また、倒伏状態の背凭れ部に仰臥した使用者の胴体に対しても、従来のような手部または腕部が高くなって使用者が窮屈な姿勢を強いられることもなく、手部または腕部を安定した適性位置を確保することができる。その結果、使用者は常時リラックスした状態の中で背凭れ部の起倒角度に応じた適正な位置で手部または腕部に対する心地良い施療に専念することができるものとなる。
【0014】
また、本発明のマッサージ椅子は、前記可動肘掛部後部と背凭れ部側部との枢着位置を背凭れ部のリクライニング回動軸とは別位置であり、リクライニング回動軸よりも上位置になるようにしてあるため、背凭れ部の起倒動作に影響することがなく肘掛部を構成する起立壁上部の可動肘掛部を揺動可能に取り付けでき、マッサージ椅子の組立て作業が容易にできるものとなる。
【0015】
さらに、本発明のマッサージ椅子は、前記可動肘掛部の後部における背凭れ部側部との枢着位置に、可動肘掛部位置を前後に位置調節し得るスライド機構が設けてあるため、使用者の好みや要望する施療位置に応じて可動肘掛部位置を前後に移動させて、腕揉み機構が手部または腕部の被施療部対応位置になるように位置や角度を調節することができる。
【0016】
また、本発明のマッサージ椅子は、前記背凭れ部側部における可動肘掛部の後部との枢着位置に、可動肘掛部後部位置を上下に位置調節し得るスライド機構が設けてあるものとしているため、背凭れ部が起立した状態の場合は、使用者の好みや要望する施療位置に応じて可動肘掛部位置後部を上下に移動させて、腕揉み機構が手部または腕部の被施療部対応位置になるように位置や角度を調節することができ、また、背凭れ部が倒伏した状態の場合には、使用者の好みや要望する施療位置に応じて可動肘掛部位置を前後に移動させて、腕揉み機構が手部または腕部の被施療部対応位置になるように位置や角度を調節することができる。
【0017】
さらに、本発明のマッサージ椅子が、上記した可動肘掛部位置を前後に位置調節し得るスライド機構や、前記した上下に位置調節し得るスライド機構の双方が設けてあるものとした場合には、上記と同様な調節により、使用者の身長や座高に応じた手部または腕部の位置調節ができるものとなる。
【0018】
また、本発明のマッサージ椅子は、人体の手部または腕部を載置し得る前記可動肘掛部の上面は、前記腕揉み機構の凹部底面を兼用するものであるものとしているため、可動肘掛部の腕揉み機構による施療を行わずに通常の肘掛けとして使用する場合でも、通常の肘掛けとして安定した姿勢で使用者が手部または腕部を載置でき、また、可動肘掛部の腕揉み機構による施療を施したい場合には、人体の手部または腕部を可動肘掛部に載置した状態のままで、その位置を変える必要なく施療を開始することができ、常時、背凭れ部の起倒動作に追従対応させた適正な位置で施療が継続できるものとなる。
【0019】
さらに、本発明のマッサージ椅子は、前記リンク部材又は前記スライド機構に、可動肘掛部の位置を固定し得るロック機構等の固定手段が設けてあるものとしているため、使用者によって位置調節された可動肘掛部が背凭れ部の起倒動作に影響されて不意に位置ずれを生じさせてしまうことはなく、背凭れ部の起倒角度に関わらず、常時使用者が好む位置で腕揉み機構による施療が行える。
【0020】
さらにまた、本発明のマッサージ椅子は、前記のように可動肘掛部の上面と腕揉み機構の凹部底面を兼用するものにしたことによって、腕揉み機構の製造時における原価や組立てコストも軽減できるものとなり、また、優れた美観を有するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明のマッサージ椅子を、図面に示す一実施形態に基づきこれを詳細に説明する。図1は本発明のマッサージ椅子の一実施形態を示す斜視図であり、図2は本発明のマッサージ椅子の一実施形態を示す使用状態図である。また、図3は本発明のマッサージ椅子における背凭れ部と脚載部及び肘掛部の各動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図であり、図4は本発明のマッサージ椅子の背凭れ部を後方へ倒伏させた一実施形態を示す使用状態の右側面参考図であり、図5は本発明のマッサージ椅子の肘掛部にスライド機構を備えた一実施形態を示す右側面参考図である。図6は本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構による腕揉み機構の前後スライド動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図であり、図7は本発明のマッサージ椅子の背凭れ部にスライド機構を備えた一実施形態を示す右側面参考図であり、図8は本発明のマッサージ椅子における背凭れ部のスライド機構による腕揉み機構の上下スライド動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図であり、図9は本発明のマッサージ椅子の背凭れ部を倒伏させた状態での腕揉み機構のスライド動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図であり、図10は本発明のマッサージ椅子の腕揉み機構における手部から上腕までの施療範囲に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図であり、図11は本発明のマッサージ椅子における肘掛部の前端に設けたリンク部材を伸縮可能とした一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。また図12は本発明のマッサージ椅子における背凭れ部と肘掛部の各動作に関する一実施形態を示す右側面参考部分図であり、図13は本発明のマッサージ椅子における肘掛部の動作に関する一実施形態を示す右側面参考部分図である。図14は本発明のマッサージ椅子に挟み込み防止部材を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図であり、図15乃至図17は本発明のマッサージ椅子に挟み込み防止部材を設けた一実施形態を示す正面参考部分図である。図18乃至図23は本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図であり、図24乃至図27は本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図であり、図28は本発明のマッサージ椅子における背凭れ部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図であり、図29及び30は本発明のマッサージ椅子に回動スライド機構を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。さらに図31は従来技術を示す参考図である。
【0022】
本発明のマッサージ椅子1aは、図1乃至図3の実施形態で示したように、使用者の臀部が当接する座部11aと、該座部11aの後部で起立状態から倒伏状態へ起倒自在に配設された背凭れ部12aを配備すると共に、該座部11aの左右両側部には各々肘掛部5aを配設している。
【0023】
すなわち、このマッサージ椅子1aは、座部11aの下部または側部には、フレームからなる基体56aが設けられており、該基体56aの後部に背凭れ部12aが起倒可能に取り付けられているものであり、前記肘掛部5aが、この基体56aの左右両側部に各々設けられて椅子本体10aを構成したものを例示している。
【0024】
また、詳細は後述するが、前記各肘掛部5a・5aは、下部の起立壁501aと、該起立壁501aの上部位置に配備されてこの上面503aに人体の手部または腕部等の被施療部を載置し得る可動肘掛部502aとに分割されており、該可動肘掛部502aには、前記被施療部を載置装入し得る凹部52aが形成されていると共に、該凹部52a内に被施療部を施療し得る膨縮袋4aを配設した腕揉み機構51aが設けられている。
【0025】
さらに、前記椅子本体10aの前部において、前記座部11aの下方位置から上下方向に回動移行する脚載部13aを備えている。
【0026】
また、前記背凭れ部12aには、左右両側に前方に向かって突出した側壁部2aを夫々配設している。
【0027】
図1に示すように、前記背凭れ部12aには、その中央部に左右一対の施療子31aを備えた昇降自在の施療子機構部3aを設けている。該施療子機構部3aは、背凭れ部12aの内部左右に設けた左右一対のガイドレール32aに沿って背凭れ部12aの上端から下端にかけて昇降するようにしている。
【0028】
前記左右一対の施療子31aは、モータ等を駆動源とした機械式のマッサージ機構であり、前記背凭れ部12aに凭れた使用者の首部、背部、腰部、臀部等の背面全域を、たたき、揉み、ローリング、振動、指圧などの多様な形態で施療するようにしたものである。
【0029】
また、前記マッサージ椅子1aの各所定の位置には、空気の給排気により膨縮を繰り返すことが可能な膨縮袋4aを夫々埋設している。該膨縮袋4aは、エアーコンプレッサー及び各膨縮袋4aに空気を分配するための分配器等からなる空気給排装置41aによる給排気により膨縮動作を行うようにしており、該空気給排装置41aは椅子本体10aの内部適所に配備している。
【0030】
前記空気給排装置41aによる前記各膨縮袋4a・・の膨縮動作によって、使用者の所定の被施療部位を押圧、指圧等を実施することができ、一定間隔を存して対向するよう複数の膨縮袋4a・・を対設させた場合には、被施療部位に挟圧等の施療も行うことができる。
【0031】
また、前記空気給排装置41aによる前記各膨縮袋4a・・の少なくとも1以上の膨縮袋4aを膨張状態に保つようにした場合は、使用者の所定の被施療部位を一定の時間保持することも可能にすることができる。
【0032】
また、前記マッサージ椅子1aは、前記背凭れ部12aの左右側において、上部及び下部に夫々膨縮袋4aを設けており、使用者の背中及び腰部を押圧、または左右両側から挟圧するような施療を行うよう構成している。
【0033】
また、前記座部11aには、後部側に臀下部用、また腿部用の膨縮袋4aを夫々埋設して、主に下方から上方に押圧する施療を行うようにしている。
【0034】
前記脚載部13aは、人体の脚部を施療するための施療機構を備えている。すなわち、該脚載部13aに人体脚部の脛部または足先部を夫々嵌入させる左右一対の凹部を夫々形成し、各凹部に膨縮袋4aを左右一対として対設するよう設けて、凹部内部で脛部及び足先部に対する挟圧施療を実施するようにしている。尚、適宜各凹部底部にも膨縮袋4aを設けることができる。
【0035】
また前記脚載部13aは、脛施療部131aと足先施療部132aとに分割形成したものとして構成しており、人体の脛部と足先部とを個別に施療することができるようにしている。
【0036】
前記左右の側壁部2aは、座部11aに着座した使用者の肩または上腕側方となる位置に配設しており、該左右の側壁部2aの内側面には夫々左右方向に重合した膨縮袋4aを並列状態に埋設している。これら重合した膨縮袋4aはその基端部のみを側壁部2aの基端部に取り付けているため、膨張時には重合した膨縮袋4aが扇状に広がって使用者の身体側部を挟圧しつつ、身体前方まで覆うようになる。
【0037】
よって、前記左右側壁部2aの前記膨縮袋4aは、膨縮動作により身体側部を施療することができるだけでなく、一定の時間において膨張状態を保つならば、使用者の身体が前記背凭れ部12aから離れないようにしっかりと保持することができ、使用者の身体を固定したままの状態で前記施療子31aによる背部からの施療を効果的に受けることが可能となるのである。
【0038】
前記各肘掛部5aは、前述したように下部の起立壁501aと、該起立壁501aの上部位置に配備され、人体の手部または腕部を載置装入し得る凹部52aが形成されていると共に該凹部52a内に手部または腕部を施療し得る膨縮袋4aが配設してある腕揉み機構51aを配備した可動肘掛部502aに分割されて構成するものであるが、これら起立壁501aの上前部と可動肘掛部502aの下前部間にリンク部材53aを介設すると共に該可動肘掛部502aの後部と背凭れ部12aの側部を枢着して可動肘掛部502aを揺動可能にし、背凭れ部12aの起倒動作に従って両肘掛部5aの各可動肘掛部5aが追従し得るようにしたものとしている。
【0039】
前記腕揉み機構51aは前述のような膨縮袋4aを備えて、該膨縮袋4aの膨縮動作により人体の手部または腕部に対する施療を実施できるよう構成している。すなわち、正面視コ字型をなす前記凹部52aの内部において、その上下に該各膨縮袋4aを夫々対設させ、該凹部52aに嵌入した人体の手部または腕部に対する挟圧施療を実施するようにしている。尚、該凹部52aの形状として正面視U字型やL字型、また正面視C字型などがあげられるが、手部または腕部を嵌入保持できる凹部であればこれに限らない。
【0040】
また、人体の手部または腕部を載置し得る前記可動肘掛部502aの上面は、前記腕揉み機構51aの凹部52aの底面521aを兼用するものとしている。
【0041】
さらに、前記可動肘掛部502aの後部と背凭れ部12aの側部との枢着位置は、背凭れ部12aのリクライニング回動軸121aよりも上位置である構成にしたものとしている。
【0042】
上記構成ゆえに、図3に示す背凭れ部12aが起立状態である場合の腕揉み機構51aにおける手部または腕部の姿勢は、図4に示す背凭れ部12aが起立状態である場合のその姿勢と略変化はしないので、背凭れ部12aのリクライニング角度が変化したとしても、常に腕揉み機構51aにおける適正な位置で手部または腕部に対する施療を施すことが可能となるのである。
【0043】
このような前記肘掛部5aの後方への移動に伴い、前記リンク部材53aはその下端に設けられた基体回動部561aを軸として後方へ回動する。この時、図3に示すように前記可動肘掛部502aの前端に設けられた前端回動部54aの高さ位置は前記背凭れ部12aが起立状態の時よりも低くなり、これと同様、可動肘掛部502aの後端に設けられた後端回動部55aの高さ位置も、背凭れ部12aの後方へのリクライニングに伴って低くなる。したがって、背凭れ部12aに仰臥または横臥した使用者の肘掛部5aに載置した手部または腕部が胴体よりも可及的に高く上がらないようにすることができ、リラックスした状態で腕揉み機構51aによる施療を受けることができる。
【0044】
図5及び図6に示すのは、前記可動肘掛部502aの後部における背凭れ部12aの側部との枢着位置に、可動肘掛部502aの位置を前後に位置調節し得るスライド機構57aを設けたものである。すなわち、前記後端回動部55aを前記可動肘掛部502aの前後方向に沿ってスライド可能となるよう、該可動肘掛部502aに該スライド機構57aを設けて構成する。この構成により、肘掛部5aの前記腕揉み機構51aは前記背凭れ部12aのリクライニングに関わらず、前後位置を自在に調節することが可能となる。
【0045】
例えば、前記腕揉み機構51aを後方へ位置調節する場合、前記後端回動部55aは前記スライド機構57aにおいて前方へスライドする形態となり、このスライドに伴って前記リンク部材53aは前記基体回動部561aを軸として後方へ回動することになる。
【0046】
図7乃至図9に示すのは、前記背凭れ部12aの側部における可動肘掛部502aの後部との枢着位置に、可動肘掛部502aの後部位置を上下に位置調節し得るスライド機構122aを設けたものである。すなわち、前記後端回動部55aを背凭れ部12aの長さ方向においてスライド可能となるよう、該背凭れ部12aに該スライド機構122aを設けて構成する。
【0047】
この構成により、図8に示す前記背凭れ部12aが起立状態の場合は、前記腕揉み機構51aを背凭れ部12aの長さ方向に沿って移動させて、腕揉み機構51aの高さや角度を調節することができ、また図9に示す背凭れ部12aが倒伏状態の場合は、腕揉み機構51aの前後位置や角度を調節することができるようにしている。
【0048】
前述したような前記背凭れ部12aに設けたスライド機構122aと前記肘掛部5aに設けた前記スライド機構57aと併用する場合は、前記腕揉み機構51aの前後位置や高さ位置、また角度における調節範囲及び手部や腕部に対する施療範囲がさらに拡大することになる。
【0049】
図10及び図13に示す構成は、前記リンク部材53aを前述のものよりも長く形成することにより、前記背凭れ部12aを起立させた状態であっても、手部から前腕部、肘部、上腕部までの広範な施療部位を施療することができるものである。
【0050】
例えば、前記腕揉み機構51aに最前端に位置する状態から後方へ移動させるための力を加えると、前記後端回動部55aは前記可動肘掛部502aの前記スライド機構57aにおける最前端まで移動する。その後、さらに腕揉み機構51aに後方へ力を加えると、今度は前記背凭れ部12aの前記スライド機構122aに沿って後端回動部55aは上方へ移動することになる。このようにして腕揉み機構51aは、背凭れ部12aが起立状態の場合に着座した使用者の腕部の態様が屈曲したものであっても、手部から前腕部、また肘部から上腕部まで、その肢体のラインに沿って移動することができる。尚、可動肘掛部502aや腕揉み機構51aが背凭れ部12aの前記側壁部2aと干渉のないよう構成したり、または該側壁部2aを設けない構成にしたりすることにより、腕揉み機構51aが使用者の肩部まで到達するよう背凭れ部12aのスライド機構122aを長く設けることができる。
【0051】
前記リンク部材53aを長く形成する構成の他に、これを伸縮可能にすることによっても、前記腕揉み機構51aの移動範囲をさらに拡大させることができる。一例として、図11に示すような折り畳み式の伸縮リンク部材53bを採用できる。
【0052】
例えば、前記腕揉み機構51aが最前端位置の場合は該伸縮リンク部材53bは折り畳まれて縮小し、腕揉み機構51aが最後端の場合は伸縮リンク部材53bは伸張した状態となる。この構成により、手部や前腕だけでなく、肘部や上腕などに至るまで腕揉み機構51aによる施療範囲を広げられる。
【0053】
前記可動肘掛部502aの前記スライド機構57aや前記背凭れ部12aのスライド機構122aのスライド、及び前記リンク部材53aや伸縮リンク部材53bの回動において、段階または無段階に、手動或いはモータなどの自動で調節できるようにしてもよい。例えばそのような位置調節を段階的に行う構成として、ラチェット機構などを適用することができる。尚、手動の場合は油圧シリンダを、電動の場合は電動アクチュエータを介装できる。さらには、センサーによる使用者の手腕の長さを検知して自動調節するよう構成してもよい。
【0054】
また、図示していないが、前記スライド機構57aまたは/及びスライド機構122aを、その調節方向に設けた多数の溝と係合突起とで構成したものを採用できる。例えば、前記可動肘掛部502aの後部を上または前に動かすと係合突起は溝から外れて前記後端回動部55aはスライド機構57aまたは/及びスライド機構122aにおいて移動可能となり、可動肘掛部502aにかかる手部または腕部の重さで係合突起は再び溝に填って係止するように構成することができる。
【0055】
さらに、図6に示すように、例えば前記リンク部材53aを前記基体回動部561aが基軸として前後交互に回動させるようにする場合においては、電動モータなどによる自動でその交互の回動を連続的に行うようにすることで、前記腕揉み機構51aにおける使用者の手部または腕部の位置を連続的に移動させながら該手部または腕部を摺擦しつつ揉むことが可能となる。
【0056】
尚、上記の本発明におけるマッサージ椅子1aは、前記スライド機構57aまたはスライド機構122aを設けるものであっても、該腕揉み機構51aを背凭れ部12aのリクライニング動作に追従するよう構成されている。
【0057】
図14乃至図16及び図18に示す構成は、前記可動肘掛部502aと前記起立壁501aとの間、または可動肘掛部502aと前記基体56aとの間、或いは可動肘掛部502aと前記座部11aとの間に、人体の一部が挟み込まれて痛みや怪我をもたらさないよう防止するための挟み込み防止部材58aを可動肘掛部502aの幅方向内側に設けたものである。
【0058】
図面に示すように、前記挟み込み防止部材58aとして前記可動肘掛部502aと前記起立壁501aとの間に存する空間を遮蔽することができる板状の形態のものを採用することができる。
【0059】
よって、図16に示すように前記可動肘掛部502aの前記起立壁501aに対する上下動作に関わらず、常時、前記挟み込み防止部材58aによる遮蔽がなされ、人体の一部を挟み込む要因を除去することができる。
【0060】
図17に示す構成は、前記挟み込み防止部材58aを前記可動肘掛部502aの幅方向外側にも設けたものである。これにより、前記座部11aに着座した使用者だけでなく外部から接近してくる人も、可動肘掛部502aの動作により挟み込むことがないよう保護することができる。
【0061】
上記において説明した本発明のマッサージ椅子1aは、図18に示すように前記基体56aと前記リンク部材53aとを回動可能に連結する前記基体回動部561aにおいて、該リンク部材53aをその回動範囲における所定の位置で固定するための固定手段6a(ロック機構)を設けている。
【0062】
前記固定手段6a(ロック機構)は、前記基体56aに固設された円弧歯を形成するラック61aと、前記リンク部材53aの中間部に固設され、該ラック61aに係合する係合ピン62aとから構成したものを例示している。
【0063】
また、前記ラック61aの下部には、前記基体回動部561aがスライドするためのスライド溝611aを設けているため、前記リンク部材53aは該スライド溝611aに沿ってスライドできるようになっている。
【0064】
前記固定手段6a(ロック機構)は、上記したように構成されているため、前記腕揉み機構51aの位置調節の際、使用者が所望する位置において該腕揉み機構51aを前記背凭れ部12aの起倒に影響されず、確実に固定することができるのである。尚、前記係合ピン62aの前記ラック61aに対する係合を解除することにより、前述で説明したように前記背凭れ部12aの起倒動作に腕揉み機構51aが連動する。
【0065】
例えば、前記腕揉み機構51aの位置調節を行う場合、まず図19に示すように前記可動肘掛部502aの前端部を持ち上げると、前記ラック61aに係合している前記係合ピン62aは上方へ移動するので、該ラック61aに対する係合ピン62aの係合は解除される。
【0066】
次いで、図20に示すように前記腕揉み機構51aの前後における位置調節移動が可能となり、使用者が所望する位置まで腕揉み機構51aを移動させる。
【0067】
その後、図21に示すように前記可動肘掛部502aの前端部を押し下げるかまたは荷重をかけることにより、再び前記ラック61aに前記係合ピン62aが係合し、前記基体56aに対する前記腕揉み機構51aを固定することができる。
【0068】
図22及び図23は、前記固定手段6a(ロック機構)における固定及び解除を操作レバー63aによって行う構成のものである。すなわち、前記係合ピン62aの前記ラック61aに対する係合を保持するための係合保持機構64aを前記リンク部材53aに設けると共に、前記操作レバー63aと係合保持機構64aとの間に動作伝達ケーブル67aを介設して構成している。尚、この構成の場合、該係合ピン62aはリンク部材53aに固設されておらず、係合保持機構64aによりラック61aに対する係合または解除を行うようにしている。
【0069】
さらに、前記係合保持機構64aは、前記係合ピン62aを押し下げたり、または引き上げたりするためのロッド65aと、該ロッド65aが係合ピン62aを常時押し下げて前記ラック61aに係合させるための付勢手段となる付勢バネ66aとで構成している。
【0070】
よって、図23に示すように前記操作レバー63aを上方へ引き上げると、前記係合保持機構64aの前記付勢バネ66aの付勢力に反して前記動作伝達ケーブル67aは上方へ引っ張られるため、前記ロッド65aは前記係合ピン62aと共に上方へ移動することになり、該係合ピン62aは前記ラック61aに対する係合が解除される。その後、前記腕揉み機構51aを所望する位置になるよう前後において移動させてから、操作レバー63aを離すと付勢バネ66aの付勢力によって係合ピン62aは再びラック61aに係合することになる。
【0071】
図24に示す本発明における構成は、前記肘掛部5aに設けた前記スライド機構57aに、該スライド機構57aによる前記腕揉み機構51aの位置調節後の位置固定を行うための固定手段6a(ロック機構)を設けたものである。すなわち該固定手段6a(ロック機構)として、ラック61aを該スライド機構57aに備えると共に、前記後端回動部55aに連結する係合ピン62aを該ラック61aに係合するよう構成している。
【0072】
前記スライド機構57aの前記ラック61aに対する前記係合ピン62aの係合または解除は、前記可動肘掛部502aの後端部を上下に押し引きするなどしてなされるよう構成できる。例えば、図25に示すように、可動肘掛部502aの後端部を引き上げると、係合ピン62aのラック61aにおける係合が解除され、次いで図26に示すように前記腕揉み機構51aが適正位置になるよう位置調節を行い、その後、図27に示すように、可動肘掛部502aの後端部を押し下げるか、または荷重をかけるかをすることにより、再び係合ピン62aはラック61aに係合し、腕揉み機構51aの位置が固定されるのである。
【0073】
図27に示す構成は、前記背凭れ部12aに設けた前記スライド機構122aに、該スライド機構122aによる前記腕揉み機構51aの位置調節後の位置固定を行うための固定手段6a(ロック機構)を設けたものである。すなわち該固定手段6a(ロック機構)として、ラック61aを該スライド機構122aに備えると共に、前記後端回動部55aに連結する係合ピン62aを該ラック61aに係合するよう構成している。
【0074】
前記スライド機構122aにおける前記係合ピン62aの前記ラック61aに対する係合または解除、また該解除時における前記腕揉み機構51aの位置調節は、前述した前記肘掛部5aに設けた前記スライド機構57aにおける前記固定手段6a(ロック機構)と同様であり、前記可動肘掛部502aの後端部を上下に押し引きするなどして係合ピン62aの係合または解除がなされるものであり、前記腕揉み機構51aの位置調節後、可動肘掛部502aの後端部を押し下げるか、または荷重をかけるかをすることにより、係合ピン62aはラック61aに係合して腕揉み機構51aの位置が固定されるのである。
【0075】
図29及び図30は、前記肘掛部5aに設けた前記スライド機構57aと、前記背凭れ部12aに設けた前記スライド機構122aとの夫々の機能を組み合わせた単一の機構として回動スライド機構7aを前記椅子本体10aに設けたものを例示している。
【0076】
すなわち、前記後端回動部55aを前記回動スライド機構7aの回動中心より偏心させた位置に設けており、該回動スライド機構7aの回動により、図30に示すように前記腕揉み機構51aの上下または左右位置、及び角度を自在に調節することができるのである。尚、該回動スライド機構7aを電動、または手動の駆動手段73aにより回動するよう構成している。
【0077】
具体的には、前記背凭れ部12aの左右両側に夫々大歯車71aを設けると共に、左右の該各大歯車71aが同期回転するための同期回転制御歯車72aを、大歯車71aと前記駆動手段73aとの間に介設することができる。
【0078】
よって、前記駆動手段73aの回転が前記同期回転制御歯車72aを介して前記大歯車71aに伝達されることにより、前記後端回動部55aの位置移動が可能となる。
【0079】
尚、前記駆動手段73aを連続的に回転させることで、前記可動肘掛部502a上に載置する使用者の手部または腕部、また上腕部や肩部周辺の部位を動かしつつ解すような施療作用をもたらすことができるものとなり、さらには前記腕揉み機構51aにおける前記膨縮袋4aの膨縮動作、または膨張保持と併用することにより、被施療部の位置を周期的に変更しながら満遍なく施療を行ったり、或いは被施療部に対する摺擦効果をもたらしたりすることもできるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明のマッサージ椅子の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明のマッサージ椅子の一実施形態を示す使用状態図である。
【図3】本発明のマッサージ椅子における背凭れ部と脚載部及び肘掛部の各動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図4】本発明のマッサージ椅子の背凭れ部を後方へ倒伏させた一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図5】本発明のマッサージ椅子の肘掛部にスライド機構を備えた一実施形態を示す右側面参考図である。
【図6】本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構による腕揉み機構の前後スライド動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図7】本発明のマッサージ椅子の背凭れ部にスライド機構を備えた一実施形態を示す右側面参考図である。
【図8】本発明のマッサージ椅子における背凭れ部のスライド機構による腕揉み機構の上下スライド動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図9】本発明のマッサージ椅子の背凭れ部を倒伏させた状態での腕揉み機構のスライド動作に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図10】本発明のマッサージ椅子の腕揉み機構における手部から上腕までの施療範囲に関する一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図11】本発明のマッサージ椅子における肘掛部の前端に設けたリンク部材を伸縮可能とした一実施形態を示す使用状態の右側面参考図である。
【図12】本発明のマッサージ椅子における背凭れ部と肘掛部の各動作に関する一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図13】本発明のマッサージ椅子における肘掛部の動作に関する一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図14】本発明のマッサージ椅子に挟み込み防止部材を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図15】本発明のマッサージ椅子に挟み込み防止部材を設けた一実施形態を示す正面参考部分図である。
【図16】本発明のマッサージ椅子に挟み込み防止部材を設けた一実施形態を示す正面参考部分図である。
【図17】本発明のマッサージ椅子に挟み込み防止部材を設けた一実施形態を示す正面参考部分図である。
【図18】本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図19】本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図20】本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図21】本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図22】本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図23】本発明のマッサージ椅子におけるリンク部材に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図24】本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図25】本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図26】本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図27】本発明のマッサージ椅子における肘掛部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図28】本発明のマッサージ椅子における背凭れ部のスライド機構に固定手段を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図29】本発明のマッサージ椅子に回動スライド機構を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図30】本発明のマッサージ椅子に回動スライド機構を設けた一実施形態を示す右側面参考部分図である。
【図31】従来技術を示す参考図である。
【符号の説明】
【0081】
1a マッサージ椅子
10a 椅子本体
11a 座部
12a 背凭れ部
121a リクライニング回動軸
122a スライド機構
13a 脚載部
131a 脛施療部
132a 足先施療部
2a 側壁部
3a 施療子機構部
31a 施療子
32a ガイドレール
4a 膨縮袋
41a 空気給排装置
5a 肘掛部
501a 起立壁
502a 可動肘掛部
503a 上面
51a 腕揉み機構
52a 凹部
521a 底面
53a リンク部材
53b 伸縮リンク部材
54a 前端回動部
55a 後端回動部
56a 基体
561a 基体回動部
57a スライド機構
58a 挟み込み防止部材
6a 固定手段(ロック機構)
61a ラック
611a スライド溝
62a 係合ピン
63a 操作レバー
64a 係合保持機構
65a ロッド
66a 付勢バネ
67a 動作伝達ケーブル
7a 回動スライド機構
71a 大歯車
72a 同期回転制御歯車
73a 駆動手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部の後部に起立状態から倒伏状態へ起倒自在に設けられた背凭れ部を配備すると共に、該座部の左右両側部には各々肘掛部を配設したマッサージ椅子であって、前記各肘掛部は、下部の起立壁と、該起立壁の上部位置に配備され、人体の手部または腕部を載置装入し得る凹部が形成されていると共に該凹部内に手部または腕部を施療し得る膨縮袋が配設してある腕揉み機構を配備した可動肘掛部に分割されており、これら起立壁上前部と可動肘掛部下前部間にリンク部材を介設すると共に該可動肘掛部後部と背凭れ部側部を枢着して可動肘掛部を揺動可能にし、背凭れ部の起倒動作に従って両肘掛部の各可動肘掛部が追従し得るよう構成した事を特徴するマッサージ椅子。
【請求項2】
前記可動肘掛部後部と背凭れ部側部との枢着位置は、背凭れ部のリクライニング回動軸よりも上位置であることを特徴する請求項1記載のマッサージ椅子。
【請求項3】
前記可動肘掛部の後部における背凭れ部側部との枢着位置に、可動肘掛部位置を前後に位置調節し得るスライド機構が設けてあることを特徴する請求項1又は請求項2記載のマッサージ椅子。
【請求項4】
前記背凭れ部側部における可動肘掛部の後部との枢着位置に、可動肘掛部後部位置を上下に位置調節し得るスライド機構が設けてあることを特徴する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマッサージ椅子。
【請求項5】
前記リンク部材又は前記スライド機構に、可動肘掛部の位置を固定し得る固定手段が設けられていることを特徴する請求項1又は請求項3及び請求項4のいずれかに記載のマッサージ椅子。
【請求項6】
人体の手部または腕部を載置し得る前記可動肘掛部の上面は、前記腕揉み機構の凹部底面を兼用するものであることを特徴する請求項1記載のマッサージ椅子。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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