説明

マッサージ機

【課題】施療子の位置調整をより快適に行うことができるマッサージ機を提供する。
【解決手段】マッサージ機に備えられる操作器36には、施療子の位置を調整する調整スイッチ40,41,42が備えられる。また、操作器36には施療子の位置調整後の位置からの残りの調整可能段階数を報知するスピーカ部45が設けられる。マッサージ機構は、マッサージ機構に組み付けられる上下駆動部21(上下駆動モータ21a)により上下動される。また、このマッサージ機構20には、強弱(前後)駆動部22(強弱駆動モータ22a)及び幅駆動部23(幅駆動モータ23a)が備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施療子を駆動するマッサージ機構を背もたれ部に組み込んでなるマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者が着座可能な座部の後部に設けられる背もたれ部内に、施療子を有するマッサージ機構を組み込んだ椅子型のマッサージ機は、背中のつぼや経絡に施療子を当てて所定の動作をさせて血行を促進させることで肩や背中の凝りを解消させるものである。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1のマッサージ機のマッサージ機構は、施療子を上下・前後・幅(左右)の3方向のそれぞれに対応して駆動する3つのモータが内蔵されるとともに、各モータを制御することで施療子を使用者の所望の位置においてマッサージできるようになっている。また、上記のマッサージ機では、使用者により操作可能な操作部に位置調整スイッチ(特許文献1では位置調整ボタン及び強弱ボタン)が設けられ、その位置調整スイッチによって使用者の好みの位置に移動されて好適なマッサージ効果を付与することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−178633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようなマッサージ機では、操作部に設けられる位置調整マッサージ機構を収容する背もたれ部等の大きさの制限などから施療子の可動範囲(調整可能段階数)が予め設定されている。しかしながら、施療子の位置調整には限界があるにも関わらず使用者はそれを知ることができず、例えば施療子の調整可能範囲の限界以上に動かそうと必要以上に位置調整スイッチを操作してしまい、使用者に不満感を募らせる虞がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、施療子の位置調整をより快適に行うことができるマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、使用者の背部に対してマッサージを行うための施療子を有するマッサージ機構と、前記使用者により前記マッサージ機構に所定動作を行わせるべく操作可能に構成される操作部と、前記操作部の操作に基づいて前記マッサージ機構を制御する制御部とを備えたマッサージ機であって、前記操作部には、前記施療子の位置を調整可能な位置調整部が備えられ、前記施療子の現在位置からの残りの調整可能段階数を報知する報知手段が設けられたことをその要旨とする。
【0008】
この発明では、操作部には、施療子の位置を調整する位置調整部が備えられ、施療子の現在位置からの残りの調整可能段階数を報知する報知手段が設けられる。このように、施療子の現在位置からの残りの調整可能段階数を報知する報知手段が設けられることで、使用者が操作部の位置調整部を必要以上に操作することを抑えることができるため、施療子の位置調整を快適に行うことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマッサージ機において、前記マッサージ機構は、前記背もたれ部の上下方向、前後方向及び幅方向の少なくとも2方向の組み合わせ動作を前記施療子において実施すべく2軸以上の駆動部を備えて構成されたことをその要旨とする。
【0010】
この発明では、マッサージ機構は、背もたれ部の上下方向、前後方向及び幅方向の少なくとも2方向の組み合わせ動作を施療子において実施すべく2軸以上の駆動部を備えて構成される。このように、2軸以上の駆動部を備えて構成されるマッサージ機構では、前記施療子の位置調整を各軸毎(調整可能方向毎)に行うことが可能となり、より好適なマッサージを実施することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のマッサージ機において、前記報知手段は、前記位置調整部の操作による調整方向に基づいてその調整方向への前記施療子の残りの調整可能段階数を報知するよう構成されたことをその要旨とする。
【0012】
この発明では、報知手段は、位置調整部の操作による調整方向に基づいてその調整方向への施療子の残りの調整可能段階数を報知するよう構成される。このような構成とすることで、使用者が施療子を動かしたい方向への施療子の調整可能段階数が報知できるため、より快適に施療子の位置調整を行うことができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項にマッサージ機において、前記報知手段は、前記使用者に対して前記施療子の残りの調整可能段階数の一部を表示によって報知可能な表示報知手段と、該表示報知手段の報知範囲外を少なくとも含む範囲の前記調整可能段階数を音声によって報知可能な音声報知手段とで構成されたことをその要旨とする。
【0014】
この発明では、報知手段は、使用者に対して施療子の残りの調整可能段階数の一部を表示によって報知可能な表示報知手段と、この表示報知部の報知範囲外を少なくとも含む範囲の調整可能段階数を音声によって報知可能な音声報知手段とで構成される。ここで、例えば施療子の調整可能段階数が多いほど表示報知部が複雑となったり大型化を招きやすい問題が考えられる。そこで上記の構成のように、調整可能段階数の一部を表示報知手段にて報知するとともに、その報知範囲外を少なくとも含む範囲に関しては調整可能段階数を明確に提示できる音声によって行うことで前述のような問題の発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、施療子の位置調整をより快適に行うことができるマッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態におけるマッサージ機の概略斜視図。
【図2】マッサージ機の電気的構成を説明するためのブロック図。
【図3】操作器の正面図。
【図4】(a)(b)は、施療子の可動範囲について説明するための模式図。
【図5】施療子の位置調整制御について説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のマッサージ機の概略構成を示す。図1に示すように、マッサージ機10の脚部11は図示しない床面に載置されるとともに、その脚部11の上部には使用者が着座可能な座部12が固定されている。その座部12の後部には、使用者が背中をもたれ掛けさせるための背もたれ部13が前後方向に傾動可能に設けられるとともに、座部12の前部には使用者の脚を載せることができるオットマン14が傾動可能に設けられている。また、使用者の腕を置くための肘掛け部15が背もたれ部13から座部12の両側前方にかけて設けられている。
【0018】
背もたれ部13は、図1に示すように背もたれ部本体13aと、この背もたれ部本体13aの少なくとも前面を覆うカバー部13bとで構成される。背もたれ部本体13aは、前面が開口された硬質樹脂材料からなる図示しない本体ケース内に、背もたれ部13の上下方向に沿って図示しないガイドレールが設けられるとともにこのガイドレールに沿って上下方向に移動可能にマッサージ機構20が組み付けられている。
【0019】
マッサージ機構20は、マッサージ機構20に組み付けられる図2参照の上下駆動部21(上下駆動モータ21a)により上下動される。また、このマッサージ機構20には、強弱(前後)駆動部22(強弱駆動モータ22a)及び幅駆動部23(幅駆動モータ23a)が備えられる。そして各駆動部21〜23の協調動作によって施療子20aを2次元または3次元に動作されるとともに、これら施療子20aが前方に突設してカバー部13b内面と摺接し、施療子20aがカバー部13bを介して使用者の肩や背中、腰等の施療部位に、揉みや叩き等のマッサージを施すようになっている。
【0020】
図2に示すように、上下駆動部21、強弱(前後)駆動部22及び幅駆動部23は、それぞれ駆動源として駆動モータ21a〜23aを有し、各駆動モータ21a〜23aは制御部31にて駆動制御される。詳しくは、制御部31には、マッサージ機構20の各所に備えられる上下センサ32、強弱センサ33及び幅センサ34からの各検出信号が入力される。そして、この制御部31は、各センサ32〜34の検出信号に基づいて、施療子20aの状態(位置や姿勢)を含むマッサージ機構20(各駆動部21〜23)の状態を検出している。また、制御部31には、使用者の肩位置を検出することで使用者の概ねの体格を検知する体格検知センサ35と、マッサージ機構20を操作するための操作器36とが接続されている。
【0021】
操作器36には、図3に示すように、この操作器36自体の作動を起動又は停止させるための起動スイッチ37と、マッサージ機10に対して所望の動作をさせるための複数のスイッチとからなる各種操作スイッチ38〜42と、マッサージ内容等を表示する液晶パネル部43と、施療子20aの位置を3つのLEDにより3段階まで表示可能なLED部44と、後述する施療子20aの調整可能段階数を音声により報知するためのスピーカ部45が設けられている。複数の操作スイッチ38〜42は、コース選択スイッチ38,39、位置調整スイッチ40,41、強弱調整スイッチ42等から構成されている。尚、コース選択スイッチ38,39は、制御部31と電気的に接続されるメモリ46内に予め記憶された「自動コースプログラム」を選択するコース選択スイッチ38と、制御部31と電気的に接続されるメモリ46内に予め記憶された「繰返しプログラム」を選択するコース選択スイッチ39で構成されている。ここで「自動コースプログラム」とは、施療子20aによる施療可能範囲の内の全体に亘って施療子20aを動作させて使用者の背部を首から腰の比較的広い範囲をマッサージするコースプログラムである。また「繰返しプログラム」とは、施療子20aによる施療可能範囲の内の一部の範囲において施療子20aを動作させて、使用者の背・肩・腰のいずれかを中心とした比較的狭い範囲においてマッサージを繰返し行うコースプログラムである。
【0022】
図3に示すように、操作器36に設けられる位置調整スイッチ40,41は、幅方向に一対設けられる施療子20aの幅方向位置を調整する幅位置調整スイッチ40と、施療子20aの上下方向位置を調整する上下位置調整スイッチ41とで構成されている。幅位置調整スイッチ40は、幅方向内側(幅狭方向)に一対の施療子20aを移動させる幅狭スイッチ40aと、幅方向外側(幅広方向)に一対の施療子20aを移動させる幅広スイッチ40bとで構成されている。一方、上下位置調整スイッチ41は、一対の施療子20aを背もたれ部13の上部側に移動させる上方向スイッチ41aと、一対の施療子20aを背もたれ部13の株側に移動させる下方向スイッチ41bとで構成されている。
【0023】
また、強弱調整スイッチ42は、施療子20aの前後方向の位置、つまり人体側への突出量を調整する調整スイッチであるとともに、一対の施療子20aを人体(前)側に移動させる前方向スイッチ42aと、一対の施療子20aを人体とは反対(後)側に移動させる後方向スイッチ42bとで構成されている。
【0024】
上記の各調整スイッチ40〜42は例えば前記繰返しプログラム実行時において使用者に操作されることで予め設定された施療子20aの可動範囲内において施療子20aの位置調整を行うことができるようになっている。ここで、図4(a)(b)に本実施形態における施療子20aの位置調整可能範囲(可動範囲)を示す。本実施形態の施療子20aは、腰部に対応する位置調整の場合に下方向から上方向にかけて8段階、後方向から前方向にかけて8段階、幅方向内側から外側にかけて6段階調整可能となっている。また、施療子20aは、背中に対応する位置調整の場合に下方向から上方向にかけて6段階、後方向から前方向にかけて4段階、幅方向内側から外側にかけて6段階調整可能となっている。施療子20aは、肩に対応する位置調整の場合に下方向から上方向にかけて6段階、後方向から前方向にかけて10段階、幅方向内側から幅方向外側にかけて3段階調整可能となっている。
【0025】
次に、繰返しプログラム実行時における位置調整制御について図5を用いて説明する。
図5は、腰に対してマッサージを繰返し行う繰り返しプログラムが操作器36にて選択された場合における施療子20aの位置調整制御を示すフローチャートである。
【0026】
制御部31は、操作器36にて各位置調整スイッチ40,41及び強弱調整スイッチ42のいずれかが押圧操作される(ステップS1)と、マッサージ開始時において前記体格検知センサ35によって得られている体格情報を取得する(ステップS2)。尚、この体格検知センサ35によって得られる体格情報はマッサージ開始時においてメモリ46等に記憶することでマッサージ中にいつでも取得することができるようになっている。
【0027】
次いで、制御部31は、ステップS1における操作器36の操作が上下位置調整スイッチ41による上下位置の調整か否かを判定する(ステップS3)。制御部により上下位置の調整でないと判定されると(ステップS3:NO)、制御部31はステップS1における操作器36の操作が幅位置調整スイッチ40による幅位置の調整か否かを判定する(ステップS4)。そしてステップS4において制御部31により幅方向位置の調整で無いと判定されると(ステップS4:NO)、制御部31はステップS1における操作器36の操作が強弱調整スイッチ42による前後位置の調整であると判定する(ステップS5)。
【0028】
また、上述の各ステップにおいて操作器36の操作が上下位置の調整である場合(ステップS3:YES)、若しくは操作器36の操作が幅方向の調整である場合(ステップS4:YES)、若しくは操作器36の操作が強弱方向の調整であると判定された場合(ステップ5)、制御部31は調整方向における残りの調整可能段階数を演算する(ステップS6)。ステップS6においてより具体的には、先ず制御部31は操作器36の各調整スイッチ40〜42のいずれかの操作に基づく各調整方向(上下、幅、強弱方向)に施療子20aを位置調整した場合の位置情報、つまり位置調整後の位置情報を算出する。その後、制御部31はその位置情報から上方向、下方向、左方向、右方向、前方向、後方向のいずれかの方向である位置調整方向に残り何段階調整可能かを演算によって算出する。このようにしてステップS6において調整方向における残りの調整可能段階数が制御部31によって演算される。
【0029】
続いて、制御部31は、各調整スイッチ40〜42の操作に基づいて上方向、下方向、左方向、右方向、前方向、後方向のいずれかの方向である位置調整方向に施療子20aを移動させる(ステップS7)。
【0030】
次いで、制御部31は、位置調整後の施療子20aの位置とLED部44の表示限界数とを基準にした所定条件下でメモリ46に記憶された音声データを取得するとともにそのデータの音声をスピーカ部45から出力する(ステップS8)。ここで、例えば使用者の背部の幅方向内側から3段階目の幅位置X1(図4(a)参照)に対して繰返しプログラムが実施されていた場合に、さらに幅方向外側に一段階だけ施療子20aが位置調整されて幅位置X2に移動されたとする。この時、制御部31では、例えば施療子20aの幅位置X1からLED部44の全LEDが点灯状態となっていること知ることができる。このLED部44条件下において、制御部31は、前記ステップS6において算出された幅位置X2から幅方向外側への残りの調整可能段階数に応じた(例えば「残り、2段階調整できます」と記録された)音声データを取得して、そのデータの音声をスピーカ部45から出力するようになっている。また、制御部31は、例えば幅位置X2から幅位置X1に施療子20aが移動された場合でも、同様にLED部44の全LEDが点灯された条件下において、幅方向内側への残りの調整可能段階数に応じた音声データを取得して、そのデータの音声をスピーカ部45から出力するようになっている。また、例えば、制御部31は、LED部44の全LEDが全点灯していない条件下では、残りの調整段階数をスピーカ部45から出力(報知)しないようになっている。尚、幅方向のみに限らず、上下方向及び強弱(前後)方向においても同様に、制御部31は、調整後の位置からの各調整方向への残りの調整可能段階数をスピーカ部45を用いて報知するようになっている。
【0031】
上述したように本実施形態のマッサージ機10では、スピーカ部45にて施療子20aの位置調整後における位置(現在位置)から同調整方向に残り何段階調整可能であるか報知することができるようになっている。これにより、使用者が操作部の位置調整部を必要以上に操作することを抑えることができるため、施療子の位置調整を快適に行うことができる。また、マッサージ機構20は、施療子20aの各調整方向に対応して計3軸の各駆動部21〜23によって施療子20aを駆動するよう構成される。このように2軸以上の比較的複雑な構成であるが、各方向に対応して音声にて施療子20aの位置調整後における残りの調整可能段階数を報知することができる。また、各調整スイッチ40〜42のいずれかの操作がなされると、上方向、下方向、左方向、右方向、前方向、後方向のいずれかの方向である位置調整方向への施療子20aの残りの調整可能段階数を報知するよう構成されている。このように使用者が施療子20aを動かしたい方向である調整方向のみの残りの調整可能段階数を報知する構成であるため、確実かつ迅速に使用者の所望の情報を報知することができるようになっている。これにより、より快適に施療子の位置調整を行うことができるようになっている。
【0032】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)操作器36には、施療子20aの位置を調整する調整スイッチ40〜42が備えられる。また、操作器36には施療子20aの位置調整後の位置からの残りの調整可能段階数を報知するスピーカ部45が設けられる。このように、施療子20aの位置調整後の位置からの残りの調整可能段階数を報知するスピーカ部45が設けられることで、使用者が操作器36の調整スイッチ40〜42を必要以上に操作することを抑えることができるため、施療子20aの位置調整を快適に行うことができる。
【0033】
(2)マッサージ機構20は、背もたれ部13の上下方向、前後方向及び幅方向の3方向の組み合わせ動作を施療子20aにおいて実施すべく3軸の各駆動部21〜23を備えて構成される。このように、3軸の各駆動部21〜23を備えて構成されるマッサージ機構20では、施療子20aの位置調整を各軸毎(調整可能方向毎)に行うことが可能となり、より好適なマッサージを実施することができる。
【0034】
(3)スピーカ部45は、操作器36に設けられる町政スイッチ40〜42の操作による調整方向に基づいてその調整方向への施療子20aの残りの調整可能段階数を報知するよう構成される。このような構成とすることで、使用者が施療子20aを動かしたい方向への施療子20aの調整可能段階数が報知できるため、より快適に施療子20aの位置調整を行うことができる。
【0035】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、スピーカ部45から音声にて施療子20aの残りの調整可能段階数を報知する構成としたが、これに限らない。例えば、施療子20aの残りの調整可能段階数に応じてスピーカ部45から音声以外の音を出力することで施療子20aの残りの調整可能段階数を報知する構成を採用してもよい。
【0036】
・上記実施形態では、スピーカ部45にて報知手段を構成したが、これに限らず表示による報知や振動による報知を行ってもよい。
・上記実施形態では、LED部44の全LEDが点灯状態である時に、スピーカ部45から施療子20aの残りの調整可能段階数を報知する構成としたが、各調整スイッチ40〜42の操作毎にスピーカ部45から施療子20aの残りの調整可能段階数を報知する構成を採用してもよい。
【0037】
また、例えば施療子20aの残りの調整可能段階数の一部を液晶パネル部43に表示するとともに、液晶パネル部43の表示可能範囲外となった場合には残りの調整可能段階数をスピーカ部45から音声によって報知する構成を採用してもよい。ここで、例えば施療子の調整可能段階数が多いほど、各方向に対応して残りの調整可能段階数を報知する液晶パネル部43での表示形態が複雑となったり、それに伴って大型化を招きやすい問題が考えられる。そこで上記の構成のように、調整可能段階数の一部を液晶パネル部43にて報知するとともに、その報知範囲外を調整可能段階数を明確に使用者に提示できる音声によって行うことで前述のような問題の発生を抑えることができる。また、液晶パネル部43の表示可能範囲であってもスピーカ部45から音声にて報知する構成を採用してもよい。
【0038】
・上記実施形態では、LED部44にて施療子20aの現在位置を3段階まで報知する構成としたが、その段階数はこれに限らず例えばLEDの個数に応じて変更してもよい。
・上記実施形態では、施療子20aを背もたれ部13の上下・前後(強弱)・幅(左右)方向に動作させる駆動部21〜23を3つの各モータ21a〜23aにて構成したが、その個数はこれに限らない。
【0039】
・上記実施形態では、操作器36にスピーカ部45を設ける構成としたが、これに限らず、その位置は適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、座部12の前部にオットマン14を設ける構成としたが、オットマン14を省略した構成を採用してもよい。
【0040】
・上記実施形態では、特に言及していないが、オットマン14や座部12等にエアバッグ等のマッサージ手段を設けてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…マッサージ機、13…背もたれ部、20…マッサージ機構、20a…施療子、21〜23…駆動部、31…制御部(報知手段)、36…操作器(操作部)、43…液晶パネル部(表示報知手段)、45…スピーカ部(音声報知手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の背部に対してマッサージを行うための施療子を有するマッサージ機構と、前記使用者により前記マッサージ機構に所定動作を行わせるべく操作可能に構成される操作部と、前記操作部の操作に基づいて前記マッサージ機構を制御する制御部とを備えたマッサージ機であって、
前記操作部には、前記施療子の位置を調整可能な位置調整部が備えられ、
前記施療子の現在位置からの残りの調整可能段階数を報知する報知手段が設けられたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記マッサージ機構は、前記背もたれ部の上下方向、前後方向及び幅方向の少なくとも2方向の組み合わせ動作を前記施療子において実施すべく2軸以上の駆動部を備えて構成されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のマッサージ機において、
前記報知手段は、前記位置調整部の操作による調整方向に基づいてその調整方向への前記施療子の残りの調整可能段階数を報知するよう構成されたことを特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項にマッサージ機において、
前記報知手段は、前記使用者に対して前記施療子の調整可能段階数の一部を表示によって報知可能な表示報知手段と、該表示報知手段の報知範囲外を少なくとも含む範囲の前記調整可能段階数を音声によって報知可能な音声報知手段とで構成されたことを特徴とするマッサージ機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−172639(P2011−172639A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37162(P2010−37162)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】