説明

マットスイッチ

【課題】本発明は、不感知部が極めて少なく、薄型軽量で巻回することができ、車椅子或いは歩行等による通過に支障も生じさせないマットスイッチを提供する。
【解決手段】本発明のマットスイッチ20は、上部シート1及び下部シート11を重合したマット体21と、このマット体21における上部シート1の上面において膨出させた複数のドーム状の応答部5と、複数の応答部5の下面位置に設けた複数の上電極部2と、下部シート11の上面側の複数の上電極部2に対向する位置に設けた複数の下電極部12とを具備する複数のスイッチ部22と、上部シート1に設けた複数の上電極部2を接続する上部導体3と、下部シート11に設けた複数の下電極部12を接続する下部導体13とからなり、複数のスイッチ部22を並列接続する並列接続配線部23と、上部導体3、下部導体13の端部から各々外部に導出したリード線24、25と、を有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マットスイッチに関し、詳しくは、人間、車椅子等の通過を検出するマットスイッチに関するものである.
【背景技術】
【0002】
従来のマットスイッチは、スイッチ部を構成する一対の電極板の種類、形状により以下に述べる3種類のものに大別される。
【0003】
図10、図11に示す従来のマットスイッチ50は、上下2枚の矩形状の上部電極板51、下部電極板52の間に、複数の穴53を縦横に設けた矩形状の絶縁板54を挟むとともに、これら全体を絶縁材からなる外被55で包囲し、更に上部電極板51、下部電極板52に各々リード線57、56を接続することにより構成している。
【0004】
このマットスイッチ50は、前記穴53の上方位置で図示しない加圧子が外被55を介して上部電極板51の一部に作用したとき、上部電極板51の一部が穴53内で撓み下部電極板52に接触することを利用してスイッチオン動作を行うものである。
【0005】
しかしながら、従来のマットスイッチ50の場合、全体形状を矩形状とすることが通常であり、矩形状以外の形状のマットスイッチの製作は高価となる。また、上部電極板51、下部電極板52は金属製であるため、寸法の割に重量が大きく、巻回したり、畳むこともできず、輸送や保管に制約がある。更に、例えば挟み等のような尖ったものを上部電極板51上に落とすと、この上部電極板51が塑性変形してしまい、故障に至るという問題がある。加えて、前記穴53以外の領域は必然的に不感知部になってしまうという問題もある。
【0006】
図12、図13に示す従来のマットスイッチ60は、ゴム板等のような絶縁材からなる矩形状の上外被61と下外被62とを、大きな矩形状の中空穴64を有する矩形状に形成した枠外被63を用いて一定間隔で重合するとともに、上外被61、下外被62間の中空穴64の部分に長尺スイッチ65を複数個例えば平行配置に列設し、各長尺スイッチ65を渡り配線66で接続し、更に端部の長尺スイッチ65からリード線67を導出した構成としたものである。
【0007】
しかしながら、このマットスイッチ60の場合、各長尺スイッチ65間の渡り配線が必須であり製作に手間がかかるとともに、各長尺スイッチ65を上外被61と下外被62との間で固定する必要があるため下外被62が厚くなり、全体の厚さも大きくなって、車椅子等で通過できるものにするためにはマットスイッチ60の外周部に傾斜をつけなければならないという煩雑さが生じる。
【0008】
また、巻回することは可能であるが、巻き方向が決まっており、間違えると長尺スイッチ65を損傷するおそれがある。更に、個々の長尺スイッチ65と長尺スイッチ65との間は必然的に不感知部となってしまう。
【0009】
図14に示す従来のマットスイッチ70は、ゴム板等のような絶縁材からなる矩形状の上外被71と下外被72との間に、柔軟な導電体を電極として用い蛇行形状とした一方の平編線73と、複数の穴75を縦横に設けた弾性絶縁板74と、前記平編線73と同形状とした他方の平編線76とをこの順序で配置して積層構造とし、前記穴75の部分で両平編線73、76を接離させてスイッチ動作を行わせるようにしたものである。なお、図14中、77、78はリード線である。
【0010】
しかしながら、この従来のマットスイッチ70の場合、巻回可能に構成することはできるが、平編線73、76に形状復元性が無いので故障し易く、また、平編線73、76のない領域は必然的に不感知部分となってしまう。
【0011】
更に、上述した各マットスイッチ50、60、70は、いずれも各々の外周部は不感知部である。従って、このようなマットスイッチを広い範囲で複数組み合わせて使用するとき、例えば不審者がマットスイッチ同士の境目をいずれのマットスイッチをオンさせることなく通過してしまうという不都合な事態が生じる。
【0012】
特許文献1には、表裏両面に開口する複数の貫通孔を板面に分散して配置した軟弾性絶縁体と、この軟弾性絶縁体の表裏両面に配置した一対の導電体と、前記貫通孔に配置した導電性転動体とを有するマットスイッチ装置が提案されている。
【0013】
しかし、この特許文献1のマットスイッチ装置の場合も、図10に示すマットスイッチの場合と同様に、前記貫通孔を設けた領域以外の領域は必然的に不感知部になってしまうという問題がある。
【特許文献1】特開2002−163950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明が解決しようとする問題点は、マットスイッチ全面にわたって不感知部が極めて少なく、複数組み合わせて使用する場合でも端部領域で的確に感知能を発揮し得るとともに、薄型軽量で巻回することができて取り扱いが簡便であり、車椅子の通過や歩行による通過に何らの支障も生じさせないマットスイッチが存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のマットスイッチは、弾性を有する絶縁材からなる上部シート及び下部シートを重合したマット体と、このマット体における上部シートの上面において所定間隔をもって膨出させた複数の応答部と、前記上部シートにおける前記複数の応答部の下面位置に設けた複数の上電極部と、前記下部シート上面側の前記複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の下電極部とを具備し、前記応答部の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部と、前記上部シートに設けた前記複数の上電極部を接続する上部導体と、前記上部導体に接触することなく前記下部シートに設けた前記複数の下電極部を接続する下部導体とからなり、前記複数のスイッチ部を並列接続する並列接続配線部と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、弾性を有する絶縁材からなる上部シート及び下部シートを重合してマット体を構成し、上部シートの上面において所定間隔をもって複数の応答部を膨出させ、上部シートにおける複数の応答部の下面位置に設けた複数の上電極部と、下部シート上面側の複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の下電極部との組み合わせにより複数のスイッチ部を構成し、上部シートに設けた複数の上電極部を接続する上部導体と、上部導体に接触することなく下部シートに設けた前記複数の下電極部を接続する下部導体とからなる並列接続配線部により複数のスイッチ部を並列接続するようにしたものであるから、マットスイッチ全面にわたって不感知部が極めて少なく、また、薄型軽量で巻回することができて取り扱いが簡便であり、車椅子の通過や歩行による通過に何らの支障も生じさせないマットスイッチを提供することができる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、前記応答部を上部シートの上面において所定間隔をもって縦横配置に膨出させた複数のドーム状とし、前記上電極部、下電極部及び前記上部導体、下部導体を各々導電薄膜により形成した構成で、請求項1の発明と同様な効果を奏するマットスイッチを提供することができる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、前記上部シート及び下部シートの厚さを各々略0.5mmとし、ドーム状の応答部を、上部シートの上面において中心間10mmピッチで縦横配置に、且つ、最外部に並ぶものの中心がマット体の辺から略5mmとなる構成として、請求項2の発明と同様な効果を奏するマットスイッチを提供することができる。
加えて、このマットスイッチを複数組み合わせて使用する場合でも、応答部のうち最外部に並ぶものの中心がマット体の辺から略5mmとしていることから、マットスイッチの端部領域、すなわち、隣り合うマットスイッチ同士の境界領域においても的確に感知能を発揮し得るマットスイッチを提供することができる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、応答部の形状を、底部直径5mmの円錐台又底部の一辺5mmの角錐台形状として、請求項3の発明と同様な効果を奏するマットスイッチを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、全面にわたって不感知部が極めて少なく、複数組み合わせて使用する場合でも端部領域で的確に感知能を発揮し得るとともに、薄型軽量で巻回することができ、車椅子の通過や歩行による通過に何らの支障も生じさせないマットスイッチを提供するという目的を、弾性を有する絶縁材からなる厚さが各々略0.5mmの上部シート及び下部シートを重合したマット体と、このマット体における上部シートの上面において中心間10mmピッチで縦横配置に、且つ、最外部に並ぶものの中心がマット体の辺から略5mmとなるように膨出させた複数の底部直径5mmのドーム状の応答部と、前記上部シートにおける前記複数の応答部の下面位置に設けた複数の導電薄膜からなる上電極部と、前記下部シート上面側の前記複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の導電薄膜からなり前記上電極部とのギャップが略1mmの下電極部とを具備し、前記応答部の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部と、前記上部シートに設けた前記複数の上電極部を接続する導電薄膜からなる上部導体と、前記上部導体に接触することなく前記下部シートに設けた前記複数の下電極部を接続する導電薄膜からなる下部導体とからなり、前記複数のスイッチ部を並列接続する並列接続配線部と、前記上部導体、下部導体の端部から各々外部に導出したリード線と、を有する構成により実現した。
【実施例】
【0021】
以下に、本発明の実施例に係るマットスイッチについて詳細に説明する。
本実施例に係るマットスイッチ20は、図1乃至図5に示すように、弾性を有する絶縁材、例えばPET(ホムリエチレン テレフタラート)シートからなる厚さが各々略0.5mmで矩形状に形成した上部シート1と下部シート11を重合したマット体21と、該マット体21の上部シート1の上面において中心間10mmピッチで縦横配置に膨出させた複数の底部直径5mmのドーム状で頂部中央に小凸部5aを有する応答部5と、前記上部シート1における前記複数の応答部5の下面位置に設けた複数の導電薄膜からなる上電極部2と、前記下部シート11の上面側の前記複数の上電極部2に対向する位置に設けた複数の導電薄膜からなり前記上電極部2とのギャップgが略1mmの下電極部12とを具備し、前記応答部5の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部22と、前記上部シート1に設けた複数の上電極部2を接続する導電薄膜からなる上部導体3と、この上部導体3に接触することなく下部シート11に設けた複数の下電極部12を接続する導電薄膜からなる下部導体13とからなり、前記複数のスイッチ部22を並列接続する並列接続配線部23と、前記上部導体3、下部導体13の端部から各々外部に導出したリード線24、25と、を有している。
【0022】
前記上電極部2、上部導体3は、上部シート1の下面に導電薄膜を図2に示すように斜め格子状配置に蒸着処理することで形成され、斜め格子の各交点部分(本実施例では横方向に6個、縦方向に5個、合計30個)を図6に示すように上方に膨らんだ上電極部2としている。なお、図2に示す上部シート1においては、その上面の応答部5を省略して上電極部2、上部導体3を点線で示している。
【0023】
前記下電極部12、下部導体13は、下部シート11の上面に導電薄膜を図あに示すように格子状配置に蒸着処理することで形成され、格子の各交点部分(本実施例では横方向に6個、縦方向に5個、合計30個)を前記上電極部2に対向する下電極部12としている。
【0024】
このような上電極部2、上部導体3及び下電極部12、下部導体13の形状により、図6に示すように上部導体3と下部導体13とはいずれの箇所においても互いに接触することはなく、且つ、図7に示すような加圧子27(例えばハイヒールの踵)が応答部5を押圧しない限り、下電極部12の上を上電極部2が跨ぐ配置となり、これにより、通常状態では全てのスイッチ部22をオフ状態に維持するように構成している。
【0025】
また、前記スイッチ部22は、図7に示すように、例えばハイヒールの踵等の加圧子27により踏まれたとき下方に撓み、これにより、前記上電極部2、下電極部12は接触状態となり、当該スイッチ部22をオンにするように構成している。
【0026】
スイッチ部22がオンすると、前記リード線24、上部導体3、上電極部2、下電極部12、下部導体13、前記リード線25を巡る電気回路が形成され、これにより、このマットスイッチ20にリード線24、25を介して接続した図示しない信号処理手段(例えば、ブザー、ランプ等)を動作させることができる。
【0027】
前記マット体21における各辺と、各辺に最も近いドーム状の応答部5の中心との寸法は例えば略5mmとしている。
【0028】
また、前記マットスイッチ20の各辺の外周部を前記スイッチ部22に被らないように例えば幅2.5mmの絶縁材からなる封止部材により封止した構成とすることもできる。
【0029】
更に、前記マットスイッチ20に薄いゴム材等からなる外被を施し、工場用途等の場合の耐久性向上を図る構成とすることもできる。
【0030】
本実施例によれば、厚さが各々略0.5mmと極めて薄い上部シート1及び下部シート11とを重合してマット体21を構成しているので、マット体21の全厚も略1mmと極めて薄く、軽量で容易に巻回して持ち運び、保管することが容易であり、また、マットスイッチ20上を車椅子が通過する場合にも何ら障害とならず、更に、老人等がマットスイッチ20上を歩行して通過する場合においても躓くおそれもない安全なマットスイッチ20を提供することができる。
【0031】
更に、本実施例によれば、マット体21における上部シート1の上面において、スイッチ動作に必要なドーム状の応答部5を中心間10mmピッチで縦横配置に膨出させた構成であるため、ハイヒールを履いた女性がマットスイッチ20上を歩行したような場合、加圧子27の一例であるハイヒールの踵(直径10mm程度)が隣り合う応答部5のいずれかを踏み、いずれかのスイッチ部22をオン動作させることになり、この結果、全面にわたって不感知部が極めて少ない人間等の歩行検出用としては極めて優れたマットスイッチ20を提供することができる。
【0032】
図8は、本実施例のマットスイッチ20を複数(例えば2個)並べて敷設した例を示すものであり、この場合、既述したように個々のマット体21における一辺と、この辺に最も近いドーム状の応答部5の中心との寸法は略5mmとしているので、隣り合う一方のマットスイッチ20における一辺に近い応答部5と、他方のマットスイッチ20における一辺に近い応答部5とが、略10mmの間隔をもって並ぶことになり、上述したような加圧子27の一例であるハイヒールの踵に対してもいずれかのスイッチ部22をオン動作させることになる。
【0033】
この結果、例えば、不審者、不法な侵入者が隣り合うマットスイッチ20同士の境界部分をいずれのマットスイッチ20をオンさせることなく通過してしまうという事態を回避することができ、店舗等において防犯目的でこのマットスイッチ20を使用する場合においても極めて有効である。
【0034】
図9は、前記応答部5の変形例を示すものであり、この応答部26は、例えば底部直径略5mmの円錐台形状で、上面中央に小凸部26aを設けたものである。
このような応答部26を設けて構成したマットスイッチ20の場合においても上述した場合と同様な作用、効果を発揮させることができる。この他、応答部の形状は、底部の一辺略5mmの四角錐台形状、片持梁等とすることも可能である。
【0035】
本発明のマットスイッチは、上述した場合の他、全体形状を近似円形状、近似楕円形状等に構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明のマットスイッチは、店舗、工場、家庭等における防犯目的、病院、介護施設等における安全確保目的等、広範な分野に幅広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例に係るマットスイッチの平面図である。
【図2】本実施例に係るマットスイッチの上電極部、上部導体のパターンを示す図である。
【図3】本実施例に係るマットスイッチの下電極部、下部導体のパターンを示す図である。
【図4】本実施例に係るマットスイッチの部分分解斜視図である。
【図5】本実施例に係るマットスイッチのスイッチ部の断面図である。
【図6】本実施例に係るマットスイッチのスイッチ部における上電極部、上部導体及び下電極部、下部導体の配置を示す説明図である。
【図7】本実施例に係るマットスイッチのスイッチ部オン状態を示す断面図である。
【図8】本実施例に係るマットスイッチを2個並べた状態の概略平面図である。
【図9】本実施例に係るマットスイッチにおける応答部の変形例を示す断面図である。
【図10】従来のマットスイッチの一例を示す断面図である。
【図11】従来のマットスイッチの一例を示す分解斜視図である。
【図12】従来のマットスイッチの他例を示す断面図である。
【図13】従来のマットスイッチの他例を示す分解斜視図である。
【図14】従来のマットスイッチの更に別の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1 上部シート
2 上電極部
3 上部導体
5 応答部
5a 小凸部
11 下部シート
12 下電極部
13 下部導体
20 マットスイッチ
21 マット体
22 スイッチ部
23 並列接続配線部
24 リード線
25 リード線
26 応答部
26a 小凸部
27 加圧子
g ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する絶縁材からなる上部シート及び下部シートを重合したマット体と、
このマット体における上部シートの上面において所定間隔をもって膨出させた複数の応答部と、
前記上部シートにおける複数の応答部の下面位置に設けた複数の上電極部と、前記下部シート上面側の複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の下電極部とを具備し、前記応答部の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部と、
前記上部シートに設けた複数の上電極部を接続する上部導体と、前記上部導体に接触することなく前記下部シートに設けた複数の下電極部を接続する下部導体とからなり、前記複数のスイッチ部を並列接続する並列接続配線部と、
を有することを特徴とするマットスイッチ。
【請求項2】
弾性を有する絶縁材からなる上部シート及び下部シートを重合したマット体と、
このマット体における上部シートの上面において所定間隔をもって縦横配置に膨出させた複数のドーム状の応答部と、
前記上部シートにおける複数の応答部の下面位置に設けた複数の導電薄膜からなる上電極部と、前記下部シート上面側の複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の導電薄膜からなる下電極部とを具備し、前記応答部の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部と、
前記上部シートに設けた複数の上電極部を接続する導電薄膜からなる上部導体と、前記上部導体に接触することなく前記下部シートに設けた複数の下電極部を接続する導電薄膜からなる下部導体とからなり、前記複数のスイッチ部を並列接続する並列接続配線部と、
を有することを特徴とするマットスイッチ。
【請求項3】
弾性を有する絶縁材からなる厚さが各々略0.5mmの上部シート及び下部シートを重合したマット体と、
このマット体における前記上部シートの上面において中心間10mmピッチで縦横配置に、且つ、最外部に並ぶものの中心がマット体の辺から略5mmとなるように膨出させた複数の底部直径5mmのドーム状の応答部と、
前記上部シートにおける複数の応答部の下面位置に設けた複数の導電薄膜からなる上電極部と、前記下部シート上面側の複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の導電薄膜からなり前記上電極部とのギャップが略1mmの下電極部とを具備し、前記応答部の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部と、
前記上部シートに設けた複数の上電極部を接続する導電薄膜からなる上部導体と、前記上部導体に接触することなく前記下部シートに設けた前記複数の下電極部を接続する導電薄膜からなる下部導体とからなり、前記複数のスイッチ部を並列接続する並列接続配線部と、
前記上部導体、下部導体の端部から各々外部に導出したリード線と、
を有することを特徴とするマットスイッチ。
【請求項4】
弾性を有する絶縁材からなる厚さが各々略0.5mmの上部シート及び下部シートを重合したマット体と、
このマット体における前記上部シートの上面において中心間10mmピッチで縦横配置に、且つ、最外部に並ぶものの中心がマット体の辺から略5mmとなるように膨出させた複数の底部直径5mmの円錐台又底部の一辺5mmの角錐台形状の応答部と、
前記上部シートにおける複数の応答部の下面位置に設けた複数の導電薄膜からなる上電極部と、前記下部シート上面側の複数の上電極部に対向する位置に設けた複数の導電薄膜からなり前記上電極部とのギャップが略1mmの下電極部とを具備し、前記応答部の下方への変位により接触状態となる複数のスイッチ部と、
前記上部シートに設けた複数の上電極部を接続する導電薄膜からなる上部導体と、前記上部導体に接触することなく前記下部シートに設けた前記複数の下電極部を接続する導電薄膜からなる下部導体とからなり、前記複数のスイッチ部を並列接続する並列接続配線部と、
前記上部導体、下部導体の端部から各々外部に導出したリード線と、
を有することを特徴とするマットスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−34323(P2008−34323A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−209251(P2006−209251)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(390024718)株式会社東京センサ (12)
【Fターム(参考)】