説明

マルチチャンネルアンプ

【課題】共通入力端子や切換スイッチを無くし、設置時の設定が容易なマルチチャンネルアンプを提供する。
【解決手段】NC設定付きピンジャックを有する音声信号入力部Inと増幅回路Ampとを有する個別チャンネルを上位から下位にL/R4チャンネルずつ並列に備え、上位チャンネルの信号端子Sを下位チャンネルのNC接点に接続するカスケード接続構成とする。これにより、上位側の信号が下位側に伝達され、個別チャンネルの信号と別の共通(Bus)信号を入力する必要がなくなるとともに、切換スイッチが不要になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、入力回路、増幅回路を有するチャンネルを複数備えたマルチチャンネルアンプに関する。
【背景技術】
【0002】
図1に従来のマルチチャンネルアンプ(非特許文献1参照)のブロック図を示す。このマルチチャンネルアンプは、主として米国の家庭に設置される全館オーディオ配信システムに用いられるものである。
【0003】
図1において、このマルチチャンネルアンプは、1対のBusチャンネル、4対(8個)の個別チャンネルを有している。各個別チャンネルの出力は、リビングルーム、ダイニングルーム、ベッドルームなどの各部屋に設置されたスピーカに接続され、これら個別チャンネルの入力にはその部屋に合わせたオーディオソース(たとえばDVDプレーヤ、FMチューナ等)が接続される。また、Busチャンネルには、オーディオソースが接続されない個別チャンネルに供給される共通のオーディオ信号が入力される。各個別チャンネルには、そのチャンネルの増幅回路Ampに入力端子を接続するかBusチャンネルを接続するかを切り換える切換スイッチが設けられている。
【0004】
アンプ設置の係員は、このマルチチャンネルアンプの設置時に、各オーディオソースを適切なチャンネルに接続するとともに、オーディオソースが接続されない個別チャンネルについては切換スイッチをBusチャンネル側に切り換える。
【0005】
【非特許文献1】「BB835(8-Channel Amplfier) Owner’s Manual」、2002年、SPEAKERCRAFT社
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、従来のマルチチャンネルアンプは、個別チャンネルとは別に共通のBusチャンネルの入力が常時必要であるとともに、アンプの設置時に設定される切換スイッチが各個別チャンネルごとに必要であった。
【0007】
また、各個別チャンネルの出力信号を個別入力側にするか共通(Bus)入力側にするかを選択するための切換スイッチの手動切り換え操作が必要であった。このため、面倒であるとともに設定ミスをするおそれがあった。
【0008】
この発明は、共通入力端子や切換スイッチを無くし、設置時の設定が容易なマルチチャンネルアンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、音声信号入力部と増幅回路とを有するチャンネルを、上位から下位に複数並列に備え、各隣接チャンネル間のそれぞれに、下位側の音声信号入力部に音声信号が入力されないとき、上位側の増幅回路に入力される音声信号を前記下位側の増幅回路に入力する信号選択部を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記音声信号入力部は、NC接点付きのコネクタを有し、前記信号選択部は、前記下位側のコネクタのNC接点であることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1、2の発明において、音声信号の外部出力端子を設け、前記複数のチャンネルの最下位チャンネルの音声信号入力部に前記外部出力端子を接続したことを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記最下位チャンネルの音声信号入力部と前記外部出力端子との間に、高入力インピーダンスのバッファ回路を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜4の発明において、音声信号入力部を有する最上位チャンネルをさらに備えるとともに、前記複数のチャンネルの各々に、各チャンネルの増幅回路に当該チャンネルの音声信号入力部または前記最上位チャンネルの音声信号入力部のいずれか一方を択一的に接続する信号選択部を設け、前記複数のチャンネルの信号選択部の切り換えを、同じ側に一括して行う制御部と、をさらに備えたことを特徴とする。
この発明では、各チャンネルの増幅回路に当該チャンネルの音声信号入力部の信号または最上位チャンネルの信号のいずれを入力するかを選択することができる。この選択は各チャンネルにおいて個別に行ってもよく、下記の請求項6の発明のように一括して行ってもよい。
【0014】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記複数のチャンネルの信号選択部の切り換えを同じ側に一括して行う切換制御部をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、音声信号入力部と音声信号出力部とを有する最上位チャンネル回路を備えるとともに、音声信号入力部と音声信号増幅部とを有する個別チャンネルを複数並列に備え、各個別チャンネルと前記最上位チャンネルとの間に、個別チャンネルの音声信号入力部に音声信号が入力されないとき、最上位チャンネルの音声信号を前記個別チャンネルの増幅回路に入力する信号選択部を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記音声信号入力部は、NC接点付きのコネクタを有し、前記信号選択部は、前記個別チャンネルのコネクタのNC接点であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、各チャンネルにおいて、そのチャンネルの音声信号入力部に音声信号が入力されない場合(コネクタが接続されない場合)、上位チャンネルの音声信号がそのチャンネルの増幅回路に入力されるため、接続を手動で切り換えることなく、上位側の音声信号を共通信号の代わりに使用して全チャンネルから音声信号を出力することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図面を参照してこの発明の実施形態であるマルチチャンネルアンプについて説明する。図2は、この発明の実施形態であるマルチチャンネルアンプの入力部のブロック図である。このマルチチャンネルアンプは、8個(4対)の個別チャンネルを備えている。各個別チャンネルは、NC接点(Normally Close: 常閉接点)付きピンジャックを有する音声信号入力部Inおよびオーディオ周波数帯域の信号を増幅する増幅回路Ampを有している。NC接点付きピンジャックは、信号端子S、接地端子GおよびNC接点を有している。NC接点とは、プラグが挿入されていないときには信号端子Sと接触しており、プラグが挿入されると信号端子Sと開離する接点である。各個別チャンネルにおいて、信号端子Sが増幅回路Ampに接続されている。上記8つの個別チャンネルは、2チャンネルずつ組み合わされて、4組(第1〜第4)のステレオチャンネルに構成されている。
【0019】
以下、第1〜第4のステレオチャンネルの左(L)チャンネルの系統について説明する。なお以下の説明において、左チャンネルを示す(L)の符号は省略する。
【0020】
左チャンネルの系統において、4つの個別チャンネルCh−1〜4が上位から下位に並列に配列されている。すなわち個別チャンネルCh−1が最も上位のチャンネルであり、以下、個別チャンネルCh−2、個別チャンネルCh−3、個別チャンネルCh−4の順に下位となる。そして、上位側チャンネルの信号端子Sは同じチャンネルの増幅回路Ampに接続されるとともに、隣接する下位チャンネルのNC接点にも接続されている。すなわち、個別チャンネルCh−1の信号端子Sは、下位の個別チャンネルCh−2のNC接点に接続され、個別チャンネルCh−2の信号端子Sは、下位の個別チャンネルCh−3のNC接点に接続され、さらに、個別チャンネルCh−3の信号端子Sは:下位の個別チャンネルCh−4のNC接点に接続されている。また、個別チャンネルCh−4の信号端子SはバッファCasBufを介してカスケード出力端子CasOutに接続されている。
【0021】
ここで、カスケード出力端子CasOutは、このマルチチャンネルアンプを複数台並列に接続して設置する場合に、下位のアンプに対してオーディオ信号を出力するための端子である。また、バッファCasBufは、カスケード出力端子CasOutに接続される外部機器をドライブできるようにオーディオ信号を低インピーダンスに変換する緩衝増幅器である。なお、上位チャンネルの信号端子Sと下位チャンネルのNC接点との間にバッファを挿入してもよい。
【0022】
以上のように構成にすることにより、共通(Bus)入力端子や個別の選択スイッチを無くすることができるとともに、あるチャンネルmにオーディオケーブルを挿入すると、それより下位のオーディオケーブルが挿入されたチャンネルnの1つ前までの間は、チャンネルmの信号が共通入力信号となり、複数チャンネルの音声信号入力部をフレキシブルに共通入力端子とみなして使用するすることが可能になる。
【0023】
たとえば、チャンネル1の音声信号入力部(ピンジャック)In−1のみにオーディオケーブルが接続(ピンプラグが挿入)されているとき、音声信号入力部In−1に入力された音声信号は、個別チャンネルCh−1の増幅回路Amp−1みならず個別チャンネルCh−2、3、4のチャンネルの増幅回路Amp−2〜4に入力される。且つ、カスケード出力端子CasOutからも出力される。このように、他のチャンネルにオーディオケーブルが接続されていないときには、個別チャンネルCh−1の音声信号入力部In−1が、共通入力端子として機能する。
【0024】
また、個別チャンネルCh−1の音声信号入力部In−1にオーディオケーブルが接続されている状態で、個別チャンネルCh−3の音声信号入力部In−3にオーディオケーブルが接続されると、このオーディオケーブルの音声信号がピンジャックの信号端子Sから増幅回路Amp−3に入力されるとともに、個別チャンネルCh−3のピンジャックのNC接点が信号端子Sから離れ、個別チャンネルCh−3に個別チャンネルCh−2の音声信号が入力されなくなる。また、個別チャンネルCh−3に入力された音声信号が、個別チャンネルCh−4のNC接点を介して個別チャンネルCh−4の増幅回路Amp−4にも入力され、カスケード出力端子CasOutからも出力される。また、個別チャンネルCh−2には上記と同様に個別チャンネルCh−1の音声信号が入力される。
【0025】
このように、各個別チャンネルにおいて、オーディオケーブルが接続されていれば、そのオーディオケーブルから音声信号を入力し、オーディオケーブルが接続されていない場合は、その上位のチャンネルから音声信号が入力されるようになっているため、オーディオケーブルを接続しているか否かに応じてスイッチを切り換える等の手間が必要がなくなり、併せて設定ミスも無くすことができる。
【0026】
以上は、左チャンネルの系統について説明したが、右チャンネルの系統も同様の構成であり、全く同様に動作する。
【0027】
このマルチチャンネルアンプの主な用途の一つは、カスタムインストレーションと呼ばれる家庭用の全館オーディオ配信システムである。家庭用全館オーディオ配信システムは、たとえば、このマルチチャンネルアンプをリビングルームの戸棚に収納し、リビングルーム、ダイニングルーム、メインベッドルーム、プール等に設置されたスピーカに各個別チャンネルの出力を接続するというような形態である。
【0028】
図3はこの発明の第2の実施形態であるマルチチャンネルアンプのブロック図である。この図において、図2に示した第1の実施形態と同一構成の部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0029】
このマルチチャンネルアンプは、第1実施形態のマルチチャンネルアンプの構成を全て備えており、さらに、最上位チャンネルであるBusチャンネル、各個別チャンネルに設けられた切換スイッチSW、および、切換スイッチSWを切り換える切換制御部Ctrlをさらに備えている。
【0030】
Busチャンネルは、ピンジャックを有する音声信号入力部BusIn、バッファアンプBusBuf、音声信号出力部BusOutを有している。
【0031】
各個別チャンネルにおいて、切換スイッチSWの共通接点は増幅回路Ampの入力端子に接続されている。また、切換スイッチSWの2つの選択接点のうち、第1選択接点はその個別チャンネルの音声信号入力部Inの信号端子Sに接続され、第2選択接点はBusチャンネルの音声信号入力部BusInの信号端子Sに接続されている。
【0032】
切換制御部Ctrlは、操作者の操作に応じて、全個別チャンネルCh−1(L/R)〜4(L/R)の切換スイッチSW−1L〜4L、1R〜4Rを一括して同じ側に連動させて切り換える。切換制御部Ctrlにより各切換スイッチSWが第1選択接点側に切り換えられた場合、このマルチチャンネルアンプは、図2に示した第1実施形態のマルチチャンネルアンプと同様に動作する。一方、各切換スイッチSWが第2選択接点側に切り換えられた場合には、BusIn(L/R)に入力されたオーディオソースが全てのチャンネルから出力されるようになる。
【0033】
このように、切り換えにより、BusInに入力された音声信号を全ての個別チャンネルから出力するモードは、上述の家庭用全館オーディオ配信システムにおいて、ホームパーティ等の場合で使用される。すなわち、ホームパーティ等の全館を開放して一つの場所として使用する場合には、どの部屋にも同じ音楽を流したいというニーズに基づいて設けられた機能である。このため切換スイッチSWが一括して第2選択接点側(BusIn側)に切り換えられるモードは、パーティモードと呼ばれる。
【0034】
パーティモードでないとき、第1〜第4の各ステレオチャンネルの切換スイッチSWを第2選択接点(BusIn)側に切り換えるか、第1選択接点(各個別チャンネルの音声信号入力部)側に切り換えるかは各ステレオチャンネルごとに個別に設定できるようにしてもよい。この場合、切換制御部Ctrlに切換パターンを記憶しておき、パーティモードでなくなったときこの記憶されている切換パターンに基づいて各切換スイッチSWのスイッチングを行ってもよく、ユーザがマニュアル操作で各ステレオチャンネルごとに切換スイッチSWの切換操作をできるようにしてもよい。
【0035】
図4は、この発明の第3の実施形態であるマルチチャンネルアンプのブロック図である。このマルチチャンネルアンプは、1対のBusチャンネル、4対(8個)の個別チャンネルを有している。
【0036】
Busチャンネルは、ピンジャックを有する音声信号入力部BusIn、バッファアンプBusBuf、音声信号出力部BusOutを有している。
【0037】
各個別チャンネルは、NC接点(Normally Close: 常閉接点)付きピンジャックを有する音声信号入力部Inおよびオーディオ周波数帯域の信号を増幅する増幅回路Ampけけけけけけを備えている。ここで、NC接点付きピンジャックは、信号端子S、接地端子GおよびNC接点を有するピンジャックである。NC接点は、プラグが挿入されていないときには信号端子Sと接触しており、プラグが挿入されると信号端子Sと開離する接点である。ピンジャックの信号端子Sが増幅回路Ampに接続されている。
【0038】
また、各個別チャンネルのピンジャックのNC接点には、BusチャンネルのバッファアンプBusBufの信号端子が接続されている。すなわち、NC接点にはBusチャンネルの信号が入力される。
【0039】
これにより、各個別チャンネルは、音声信号入力部(ピンジャック)Inにオーディオケーブルが接続(ピンプラグが挿入)されているとき、その音声信号入力部Inに入力された音声信号が増幅回路Ampに入力される。一方、音声信号入力部にオーディオケーブルが接続されていない場合には、NC接点を介して入力されるBusチャンネルの音声信号が増幅回路Ampに入力される。
【0040】
これにより、各個別チャンネルでは、オーディオケーブルが接続されるか否か(ピンプラグが挿入されるか否か)によって、Busチャンネルからの音声信号入力がオン/オフされるため、各個別チャンネルに切換スイッチを設けたり、オーディオケーブルを接続するか否かでスイッチを切り換える操作をする必要がなくなり、構造が簡略化されるとともに操作ミスがなくなる。
【0041】
図5はこの発明の第4の実施形態であるマルチチャンネルアンプのブロック図である。このマルチチャンネルアンプは、図3に示した第2の実施形態のマルチチャンネルアンプに、モノラル化回路を付加したものである。モノラル化回路とは、L/Rステレオ信号をモノラル信号に変換してL/Rチャンネルから再生する回路である。このため、この実施形態の切換スイッチSWは4極の切換スイッチとなっている。
【0042】
L/Rステレオ入力のBusチャンネル、および各ステレオチャンネルに左チャンネルの入力と右チャンネルの入力を加算合成する加算器Addが設けられている。Busチャンネルの加算器BusAddは、BusIn(L)から入力された音声信号とBusIn(R)から入力された音声信号とを加算する。加算出力は、全ての個別チャンネルの切換スイッチSWの第4選択接点に供給されている。また、各(第n:n=1〜4)ステレオチャンネルには加算器Add−nが設けられている。加算器Add−nは、In−n(L)から入力された音声信号とIn−n(R)から入力された音声信号とを加算する。この加算出力は、そのステレオチャンネルの左右の切換スイッチの第3選択接点に供給されている。
【0043】
これにより、第nステレオチャンネルにおいて、切換スイッチSW−n(L/R)が第3選択接点側に切り換えられると、このステレオチャンネルに入力された音声信号をモノラル化した音声信号が増幅回路Amp−n(L/R)に共通に入力される。また、各ステレオチャンネルにおいて、切換スイッチSWが第4選択接点側に切り換えられると、Busチャンネルに入力され、モノラル化された音声信号がそのステレオチャンネルの増幅回路Ampに入力される。
【0044】
このモノラル化された音声信号は、どの場所でも同じ音声を聴かせたいときに選択される。L/Rステレオ信号のまま出力するかモノラル化した信号を出力するかは、全ステレオチャンネル一括して切り換えられるようにしてもよく、各ステレオチャンネルで個別に選択切り換えできるようにしてもよい。
【0045】
また、図3に示した実施形態と同様に、パーティモードでないとき、第1〜第4の各ステレオチャンネルの切換スイッチSWを第2,4選択接点(BusIn)側に切り換えるか、第1,3選択接点(各個別チャンネルの音声信号入力部)側に切り換えるかは各ステレオチャンネルごとに個別に設定できるようにしてもよい。この場合、切換制御部Ctrlに切換パターンを記憶しておき、パーティモードでなくなったときこの記憶されている切換パターンに基づいて各切換スイッチSWのスイッチングを行ってもよく、ユーザがマニュアル操作で各ステレオチャンネルごとに切換スイッチSWの切換操作をできるようにしてもよい。
【0046】
なお、この実施形態のマルチチャンネルアンプは、L/Rの2チャンネルステレオ構成であるが、モノラル構成であってもよく、さらにたとえば5.1チャンネル等のサラウンドオーディオ向けの構成であってもよい。
【0047】
本実施形態のステレオ構成のマルチチャンネルアンプを発明として記載すると以下のようになる。
(1)音声信号入力部と増幅回路とを有するチャンネルを上位から下位に複数並列したチャンネルアレイを複数(L/R)備え、
各チャンネルアレイにおいて、各隣接チャンネル間のそれぞれに、下位側の音声信号入力部に外部から音声信号が入力されないとき、上位側の増幅回路に入力される音声信号を前記下位側の音声信号入力部に入力する信号選択部を備えたことを特徴とするマルチチャンネルアンプ。
(2)前記複数のチャンネルアレイ(L/R)の対応するチャンネルの音声信号入力部(たとえばIn−1(L),In−1(R))に入力された音声信号を合成する信号合成部と、
前記合成された信号を、前記対応するチャンネルの増幅回路(たとえばAmp−1(L),Amp−1(R))に共通に入力する信号切換部と、
を備えた(1)に記載のマルチチャンネルアンプ。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】従来のマルチチャンネルアンプの構成を示す図
【図2】この発明の第1の実施形態のマルチチャンネルアンプの構成を示す図
【図3】この発明の第2の実施形態のマルチチャンネルアンプの構成を示す図
【図4】この発明の第3の実施形態のマルチチャンネルアンプの構成を示す図
【図5】この発明の第4の実施形態のマルチチャンネルアンプの構成を示す図
【符号の説明】
【0049】
In…音声信号入力部(NC接点付きピンジャック)
Amp…増幅回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声信号入力部と増幅回路とを有するチャンネルを、上位から下位に複数並列に備え、
各隣接チャンネル間のそれぞれに、下位側の音声信号入力部に音声信号が入力されないとき、上位側の増幅回路に入力される音声信号を前記下位側の増幅回路に入力する信号選択部を備えたことを特徴とするマルチチャンネルアンプ
【請求項2】
前記音声信号入力部は、NC接点付きのコネクタを有し、
前記信号選択部は、前記下位側のコネクタのNC接点である請求項1に記載のマルチチャンネルアンプ。
【請求項3】
音声信号の外部出力端子を設け、前記複数のチャンネルの最下位チャンネルの音声信号入力部に前記外部出力端子を接続したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルチチャンネルアンプ。
【請求項4】
前記最下位チャンネルの音声信号入力部と前記外部出力端子との間に、高入力インピーダンスのバッファ回路を設けたことを特徴とする請求項3に記載のマルチチャンネルアンプ。
【請求項5】
音声信号入力部を有する最上位チャンネルをさらに備えるとともに、
前記複数のチャンネルの各々に、各チャンネルの増幅回路に当該チャンネルの音声信号入力部または前記最上位チャンネルの音声信号入力部のいずれか一方を択一的に接続する信号選択部をさらに備えた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマルチチャンネルアンプ。
【請求項6】
前記複数のチャンネルの信号選択部の切り換えを同じ側に一括して行う切換制御部をさらに備えた請求項5に記載のマルチチャンネルアンプ。
【請求項7】
音声信号入力部と音声信号出力部とを有する最上位チャンネル回路を備えるとともに、
音声信号入力部と音声信号増幅部とを有する個別チャンネルを複数並列に備え、
各個別チャンネルと前記最上位チャンネルとの間に、個別チャンネルの音声信号入力部に音声信号が入力されないとき、最上位チャンネルの音声信号を前記個別チャンネルの増幅回路に入力する信号選択部を備えたことを特徴とするマルチチャンネルアンプ
【請求項8】
前記音声信号入力部は、NC接点付きのコネクタを有し、
前記信号選択部は、前記個別チャンネルのコネクタのNC接点である請求項7に記載のマルチチャンネルアンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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