説明

マルチディスプレイシステムおよびカーソル制御方法

【課題】「表示不可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルが移動した場合や、「表示可能」な状態にあったモニターが「表示不可能」な状態になった時に、指示カーソルが当該モニターの表示領域に存在した場合に、カーソルを正常に操作することができなくなる。
【解決手段】モニター切断検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示可能」な状態から「表示不可能」な状態に変化した場合に、カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が「表示不可能」な状態になった表示手段の表示領域内を指定しているときは、「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域内に変更することで、操作不能の状態に陥ることを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイの表示領域内の座標を指定するための指示カーソルを、マルチディスプレイシステムを構成するディスプレイの配置や解像度、モニターの接続状況など環境条件に制限されることなく常時表示し、且つ連続して移動させることで、操作不能の状態に陥ることを防止することができるマルチディスプレイシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から文書作成や画像編集などを行うときには、マルチディスプレイシステムを構築すると、その作業効率が向上することは広く知られている。
【0003】
マルチディスプレイシステムは表示領域が広く拡張されているため、モニター間で指示カーソルを移動する場合の移動量が非常に大きくなり、指示カーソルの操作性が低下するという問題と、隣接するモニターの表示解像度が異なる場合はすべての表示領域を1つの矩形で表現できなくなり、モニター間でカーソル移動できない不連続な座標が発生するといった問題があった。
【0004】
従来のマルチディスプレイシステムでは、図2に示すように表示手段Aと表示手段Bの表示解像度が異なる場合に、必ずモニター間でカーソル移動できない不連続な座標が発生する。
【0005】
図2の(2A)は各モニターの上辺を基準として水平座標に関して上揃えしたものであり、表示手段Bの座標201と表示手段Aの座標205、同様にして座標202と座標206、座標203と座標207、座標204と座標208は水平方向に連続した座標系となっており、指示カーソル213は表示手段Bの座標201を経由して表示手段Aの表示領域へ移動することができる。しかしながら、表示手段Bの座標209、座標210、座標211、座標212と表示手段Aの表示領域とは連続した座標系となっていないため、指示カーソル213は表示手段Bの座標209や座標212を経由して表示手段Aの表示領域に移動することができない。
【0006】
さらに図2の(2B)は各モニターの下辺を基準として水平座標に関して下揃えしたものであり、表示手段Bの座標224と表示手段Aの座標228、同様にして座標225と座標229、座標226と座標230、座標227と座標231は水平方向に連続した座標系となっており、指示カーソル232は表示手段Bの座標227を経由して表示手段Aの表示領域へ移動することができる。しかしながら、表示手段Bの座標220、座標221、座標222、座標223と表示手段Aの表示領域とは連続した座標系となっていないため、指示カーソル232は表示手段Bの座標220や座標223を経由して表示手段Aの表示領域に移動することができない。
【0007】
このためモニター間でカーソル移動するのに、まず指示カーソルを所望のモニターに直接移動させた後で移動先のモニター上に存在する所望の位置に指示カーソルを移動する機能(特許文献1参照)や、所望の位置が存在するモニターの表示内容を専用のウィンドウに縮小表示させ、当該ウィンドウで指示カーソルの移動先の位置を指定してカーソルジャンプする機能(特許文献2参照)など指示カーソルの操作性を向上させる技術が公知となっている。
【0008】
特許文献1および特許文献2のマルチディスプレイシステムは、デスクトップ型パソコンなどのように、モニター構成や接続状況を動的に変更しないシステムにおいては有効な機能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−82661号公報
【特許文献2】特開2002−182894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
さらに近年、情報処理装置の軽量小型化が進むにつれ、携帯可能なノート型パソコンを屋外へ持ち出しすることも盛んに行われるようになった。また大画面薄型の外部モニターが広く普及することによって、自宅と会社の間でノート型パソコンを持ち運び、外部モニターと接続してマルチディスプレイシステムを構築することも多くなった。このような外部モニターと携帯可能なノート型パソコンなどで構成するマルチディスプレイシステムの場合は、内蔵モニターと外部モニターの表示解像度が異なる場合が多く、また外部モニターとシステム本体の接続および切断が頻繁に繰り返される傾向がある。
【0011】
しかしながら、特許文献1の技術では隣接するモニター間で1ドットのカーソル移動を行う場合は、逆に指示カーソルの移動量が増加する可能性がある。また指示カーソルのジャンプ先モニターの順序は固定となるため、何度もモニター間のカーソルジャンプを繰り返す必要がある場合もある。
【0012】
また特許文献2の技術では所望のモニターの表示内容を縮小表示するための手段が必要となり、さらに表示内容のリアルタイム性を確保するために常に表示内容を更新する必要があり、CPUの負荷が増加する要因となっていた。
【0013】
また特許文献1および特許文献2の技術は、モニター間のカーソル移動を2つのステップで実現しており、隣接するモニター間でカーソル移動できない不連続な座標が発生する問題を直接解決していなかった。
【0014】
さらに「表示不可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルが移動した場合や、「表示可能」な状態にあったモニターが「表示不可能」な状態になった時に指示カーソルが当該モニターの表示領域に存在した場合に、操作不能の状態に陥る問題などは未解決であった。
【0015】
本発明は、隣接するモニターのあらかじめ設定した移動元領域において、指示カーソルが1回または2回以上連続して同一領域に存在した場合は所定の移動先座標に指示カーソルをジャンプさせ、さらに外部モニターの切断を監視して、切断を検知した時に「表示不可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルが存在した場合は、「表示可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルをジャンプさせることで、操作不能の状態に陥ることを防止することができるマルチディスプレイシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために本発明のマルチディスプレイシステムでは、第1表示手段と、第2表示手段と、第1表示手段と第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手段と、座標およびボタン押下を入力する座標入力手段と、座標入力手段で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手段と、指示カーソルを第1表示手段と第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手段とを有し、カーソルジャンプ管理手段で管理対象となっている移動元領域において、指示カーソルが1回または2回以上連続して同一領域に存在した場合は、カーソル制御手段が所定の移動先座標にカーソルジャンプさせることで、指示カーソルの移動量を減少させることが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。なおここでいう「第2表示手段」とは第1表示手段以外の表示手段の総称であり、具体的な個数でないことは言うまでもない。
【0017】
さらに、カーソルジャンプを第1表示手段と第2表示手段間を移動することにより、さらに指示カーソルの移動量を減少させることが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0018】
さらに、カーソルジャンプは、第1表示手段と第2表示手段が隣接する1辺の表示解像度が異なっている場合に実行することで、隣接するモニター間の表示解像度が異なっていても指示カーソルを移動することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0019】
さらにカーソルジャンプ管理手段で管理対象となっている移動元領域は、隣接する2つの表示手段における1辺の一部を含むことで、隣接するモニター間でカーソル移動できない不連続な座標が存在しても指示カーソルを移動することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0020】
さらに、カーソルジャンプの移動元領域と移動先座標の設定を行う環境設定手段とを有し、操作者がGUI(Graphical User Interface)を用いて、表示手段の装置レイアウトおよび解像度と、隣接する1辺のドットレイアウトを指定することで、簡単に操作者の思い通りのカーソルジャンプを設定することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0021】
さらに、操作者がドットレイアウトを上揃え、下揃え、中央揃え、均等配置など2つ以上の選択肢から1つ指定すると、カーソルジャンプ管理手段は選択されたドットレイアウトから指示カーソルの移動元領域と移動先座標を算出することで、カーソルジャンプの設定がさらに簡単かつ直感的になり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0022】
さらに、第1表示手段または第2表示手段がモニター表示領域管理手段で管理している表示領域を「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手段とを有し、モニター切断検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、「表示不可能」な状態にある表示手段の表示領域上に指示カーソルが存在した場合に、カーソル制御手段が「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域上にカーソルジャンプさせることで、カーソルが表示されなくなり操作不能の状態に陥ることを回避することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0023】
なお「表示不可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に切断されている状態であり、「表示可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に接続されている状態を含んでいる。また無線LANを経由してモニター表示を行っている場合は、データが通信されている状態は「表示可能」な状態であり、データが通信されていない状態は「表示不可能」な状態となる。
【0024】
さらに、第1表示手段または第2表示手段がモニター表示領域管理手段で管理している表示領域を「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手段とを有し、モニター切断検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示可能」な状態から「表示不可能」な状態に変化した場合に、カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が「表示不可能」な状態になった表示手段の表示領域内を指定しているときは、「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域内に変更することで、指示カーソルを表示できなくなるモニターの表示領域に移動することを防止し、操作不能の状態に陥ることを回避することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0025】
さらに、第1表示手段または第2表示手段がモニター表示領域管理手段で管理している表示領域を「表示可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター接続検知手段とを有し、モニター接続検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示不可能」な状態から「表示可能」な状態に変化した場合に、カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が当該表示手段から他の表示手段の表示領域内に変更されている場合は、カーソルジャンプの移動先座標を当該表示手段の表示領域内に戻すことで、指示カーソルが「表示可能」な状態にあるすべてのモニターの表示領域に移動することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0026】
さらに指示カーソルを強調表示するカーソル強調表示手段とを有し、カーソルジャンプを実行した後に指示カーソルを強調表示することで、操作者が指示カーソルの位置を見失うことがなくなり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0027】
また第1表示手段と、第2表示手段と、第1表示手段と第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手段と、座標およびボタン押下を入力する座標入力手段と、座標入力手段で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手段と、指示カーソルを第1表示手段と第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手段と、第1表示手段または第2表示手段がモニター表示領域管理手段で管理している表示領域を「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手段とを有し、モニター切断検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、「表示不可能」な状態にある表示手段の表示領域上に指示カーソルが存在した場合に、カーソル制御手段が「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域上にカーソルジャンプさせることで、指示カーソルが表示されなくなり操作不能の状態に陥ることを回避することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0028】
なお「表示不可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に切断されている状態であり、「表示可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に接続されている状態を含んでいる。また無線LANを経由してモニター表示を行っている場合は、データが通信されている状態は「表示可能」な状態であり、データが通信されていない状態は「表示不可能」な状態となる。
【0029】
さらに、指示カーソルを強調表示するカーソル強調表示手段とを有し、カーソルジャンプを実行した後に指示カーソルを強調表示することで、操作者が指示カーソルの位置を見失うことがなくなり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0030】
また、第1表示手段と、第2表示手段と、第1表示手段と第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手段と、座標およびボタン押下を入力する座標入力手段と、座標入力手段で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手段と、指示カーソルを第1表示手段と第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手段と、第1表示手段または第2表示手段がモニター表示領域管理手段で管理している表示領域を「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手段とを有し、モニター切断検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示可能」な状態から「表示不可能」な状態に変化した場合に、カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が「表示不可能」な状態になった表示手段の表示領域内を指定しているときは、「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域内に変更することで、指示カーソルを表示できなくなるモニターの表示領域に移動することを防止し、操作不能の状態に陥ることを回避することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0031】
なお「表示不可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に切断されている状態であり、「表示可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に接続されている状態を含んでいる。また無線LANを経由してモニター表示を行っている場合は、データが通信されている状態は「表示可能」な状態であり、データが通信されていない状態は「表示不可能」な状態となる。
【0032】
また、第1表示手段と、第2表示手段と、第1表示手段と第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手段と、座標およびボタン押下を入力する座標入力手段と、座標入力手段で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手段と、指示カーソルを第1表示手段と第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手段と、第1表示手段または第2表示手段がモニター表示領域管理手段で管理している表示領域を「表示可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター接続検知手段とを有し、モニター接続検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示不可能」な状態から「表示可能」な状態に変化した場合に、カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が当該表示手段から他の表示手段の表示領域内に変更されている場合は、カーソルジャンプの移動先座標を当該表示手段の表示領域内に戻すことで、指示カーソルが「表示可能」な状態にあるすべてのモニターの表示領域に移動することが可能となり、カーソル移動の操作性が向上する。
【0033】
なお「表示不可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に切断されている状態であり、「表示可能」な状態とは表示手段の信号ケーブルや電源ケーブルが物理的に接続されている状態を含んでいる。また無線LANを経由してモニター表示を行っている場合は、データが通信されている状態は「表示可能」な状態であり、データが通信されていない状態は「表示不可能」な状態となる。
【発明の効果】
【0034】
本発明のマルチディスプレイシステムによれば、隣接するモニターのあらかじめ設定した移動元領域において、指示カーソルが1回または2回以上連続して同一領域に存在した場合は所定の移動先座標に指示カーソルをジャンプさせ、さらに外部モニターの切断を監視して、切断を検知した時に「表示不可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルが存在した場合は、「表示可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルをジャンプさせることで、操作不能の状態に陥ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るマルチディスプレイシステムの概念的な構 成図
【図2】従来のモニター間でカーソル移動する場合のドット対応を示す説明図
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る装置レイアウトとカーソルジャンプ時の移 動元と移動先の対応および設定画面を示す説明図
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る装置レイアウトとカーソルジャンプ時の移 動元と移動先の対応および設定画面を示す説明図
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るモニター間でカーソルジャンプする場合の 移動元と移動先のドット対応を示す説明図
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るカーソルジャンプ管理手段で管理するカーソルジャンプ情報を示す説明図
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るモニター間でカーソルジャンプする処理を 示すフローチャート
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る管理対象モニターが表示不可能な状態になった場合に、カーソルジャンプ管理手段が修正したカーソルジャンプ情報を示す説明図
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るモニターの表示状態の変化によって、カーソルジャンプ情報の修正処理を示すフローチャート
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るモニターの表示状態の変化によって、カーソルジャンプ情報の修正処理を示すフローチャート
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る管理対象モニターが表示可能な状態になった場合に、カーソルジャンプ情報を元に戻す処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0037】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るマルチディスプレイシステムの概念的な構成図である。
【0038】
図1において、1は第1表示手段、2は第2表示手段、3は第1表示手段と第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手段、4は座標およびボタン押下を入力する座標入力手段、5は座標入力手段で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手段、6は指示カーソルを第1表示手段と第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手段、7は第1表示手段または第2表示手段のモニター表示領域管理手段で管理している表示領域が「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手段、8は第1表示手段または第2表示手段のモニター表示領域管理手段で管理している表示領域が「表示可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター接続検知手段、9は指示カーソルを強調表示するカーソル強調表示手段、10はカーソルジャンプの移動元領域と移動先座標の設定を行う環境設定手段である。
【0039】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る装置レイアウトとカーソルジャンプ時の移動元と移動先の対応および設定画面を示す説明図である。
【0040】
図3の(3A)は装置レイアウトごとのカーソルジャンプ時の移動元と移動先の対応を示したものであり、本実施の形態におけるマルチディスプレイシステムは、表示手段Aの表示解像度が縦4×横4であり、表示手段Bの表示解像度が縦8×横8となっている。
【0041】
表示手段Aは表示手段Bの4辺に隣接するような配置が可能であり、表示手段A371の右辺376は表示手段B370の左辺379と隣接して、カーソルジャンプ時の移動元と移動先がそれぞれ対応付けられる。同様にして、表示手段A372の下辺375は表示手段B370の上辺380と、表示手段A373の左辺377は表示手段B370の右辺381と、表示手段A374の上辺378は表示手段B370の下辺382と隣接して、カーソルジャンプ時の移動元と移動先がそれぞれ対応付けられる。
【0042】
図3の(3B)は装置レイアウトとカーソルジャンプの設定画面を示したものであり、図3の(3A)に示した装置レイアウトとカーソルジャンプに必要なドットレイアウトを簡単に設定することができる。環境設定画面350には装置レイアウト設定領域356と、設定の対象モニターを選択するためのリストボックス351と設定の対象モニターでカーソルジャンプする際のドットレイアウトを選択するラジオボックス361がある。装置レイアウト設定領域356の状態は、表示手段B358の左隣に表示手段A357が上揃えのドットレイアウトで配置され、表示手段B358の右隣には表示手段C359が中央揃えのドットレイアウトで配置されていることを示している。
【0043】
この状態から表示手段A357を指示カーソルでドラッグして領域360でドロップすると、表示手段B358の上隣に表示手段A357を配置することができるし、同様にして表示手段A357を指示カーソルでドラッグして領域359でドロップすると、表示手段B358の下隣に表示手段A357を配置することもできる。またこのとき、リストボックス351はドラッグした「表示手段A」が選択項目として表示され、ラジオボックス361で、上揃え352、下揃え353、中央揃え354、均等配置355の中から所望のドットレイアウトを選択すれば、簡単に表示手段A357と表示手段B358間のカーソルジャンプの設定ができる。
【0044】
図4の(3C)は図3の(3B)の表示手段A357の右辺と表示手段B358の左辺が隣接した装置レイアウトで、上揃え352のドットレイアウトが選択された場合におけるカーソルジャンプ時の移動元と移動先のドット対応図である。
【0045】
図4の(3C)は各モニターの上辺を基準として水平座標に関して上揃えしたものであるが、水平方向に連続していない座標系である表示手段B306の座標301、座標302、座標303、座標304と表示手段A307の座標305が対応づけられており、指示カーソル308は表示手段B306の座標301または座標304を経由して表示手段A307の座標309へカーソル移動することができる。なおこのような「上揃え」配置は、2つ並んだ表示装置の画面サイズが異なる場合に、画面の上端付近の表示イメージを見やすくしたい場合などに有効である。
【0046】
図4の(3D)は図3の(3B)の表示手段A357の右辺と表示手段B358の左辺が隣接した装置レイアウトで、下揃え353のドットレイアウトが選択された場合におけるカーソルジャンプ時の移動元と移動先のドット対応図である。
【0047】
図4の(3D)は各モニターの下辺を基準として水平座標に関して下揃えしたものであるが、水平方向に連続していない座標系である表示手段B315の座標310、座標311、座標312、座標313と表示手段A316の座標314が対応づけられており、指示カーソル317は表示手段B315の座標310または座標313を経由して表示手段A316の座標318へ移動することができる。なおこのような「下揃え」配置は、2つ並んだ表示装置の画面サイズが異なる場合に、画面の下端付近の表示イメージを見やすくしたい場合などに有効である。
【0048】
図4の(3E)は図3の(3B)の表示手段A357の右辺と表示手段B358の左辺が隣接した装置レイアウトで、中央揃え354のドットレイアウトが選択された場合におけるカーソルジャンプ時の移動元と移動先のドット対応図である。
【0049】
図4の(3E)は各モニターの隣接辺を基準として水平座標に関して中央揃えしたものであるが、水平方向に連続していない座標系である表示手段B398の座標320、座標321、座標322と表示手段A399の座標323が対応づけられ、さらに水平方向に連続していない座標系である表示手段B398の座標324、座標325、座標326と表示手段A399の座標327が対応づけられており、指示カーソル328は表示手段B398の座標320または座標326を経由して表示手段A399の座標329へ移動することができる。なおこのような「中央揃え」配置は、2つ並んだ表示装置の画面サイズが異なる場合に、画面の中央付近の表示イメージを見やすくしたい場合などに有効である。
【0050】
図4の(3F)は図3の(3B)の表示手段A357の右辺と表示手段B358の左辺が隣接した装置レイアウトで、均等配置355のドットレイアウトが選択された場合におけるカーソルジャンプ時の移動元と移動先のドット対応図である。
【0051】
図4の(3F)は表示手段A397の水平解像度「1」に対して表示手段B396の水平解像度「2」を割り当てたものであるが、水平座標系に関して表示手段B396の座標330、座標331と表示手段A397の座標332が対応づけられ、さらに水平座標系に関して表示手段B396の座標333、座標334と表示手段A397の座標335が対応づけられており、指示カーソル336は表示手段B396の座標331または座標334を経由して表示手段A397の座標337へ移動することができる。なおこのような「均等配置」は、2つ並んだ表示装置の画面サイズが同じでも表示解像度が異なる場合に、同一サイズの表示イメージで見たい場合などに有効である。
【0052】
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るモニター間でカーソルジャンプする場合の移動元と移動先のドット対応を示す説明図である。
【0053】
マルチディスプレイシステムを構成する3つのモニターは上辺を基準として水平座標に関して上揃えしたものであり、表示手段A597の座標504と表示手段B598の座標509と座標510と座標511と座標512と座標513が対応付けられ、同様にして座標501と座標506、座標502と座標507、座標503と座標508が対応付けられている。また表示手段C599の座標525と表示手段B598の座標517と座標518と座標519と座標520と座標521が対応付けられ、同様にして座標522と座標514、座標523と座標515、座標524と座標516が対応付けられており、指示カーソル526は表示手段C599の座標525、表示手段B598の座標513を経由して表示手段A597の座標505へカーソル移動することができる。
【0054】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るカーソルジャンプ管理手段で管理するカーソルジャンプ情報を示す説明図である。
【0055】
図5で示したマルチディスプレイシステムのモニター構成において、カーソルジャンプ管理手段はカーソルジャンプ情報をモニターごとに生成して、表示手段Aのカーソルジャンプ情報530、表示手段Bのカーソルジャンプ情報537、表示手段Cのカーソルジャンプ情報544でカーソルの移動元座標と移動先座標を上下左右の4方向で管理する。
【0056】
例えば表示手段Aの上辺に隣接するモニターへカーソル移動するための情報は上方向531で、表示手段Aの下辺に隣接するモニターへカーソル移動するための情報は下方向532で、表示手段Aの左辺に隣接するモニターへカーソル移動するための情報は左方向533で管理する。
【0057】
また表示手段Aの右辺に隣接するモニターへカーソル移動するための情報は右方向535で管理し、移動元座標534と移動先座標536に座標が対応づけられている。カーソルジャンプ処理を実行する移動元座標には対応する移動先座標が格納されており、このカーソルジャンプ情報を参照すれば、すべてのカーソルの移動先を把握することが可能で、表示手段Aは右方向535でのみ他のモニターと接しており、移動元座標501〜504にカーソルが存在するとカーソルジャンプを実行することがわかる。また表示手段Bは右方向539と左方向538で他のモニターと接しており、表示手段Cは左方向545で他のモニターと接していることもわかる。
【0058】
またこのカーソルジャンプ情報の移動元座標で管理されていない座標、および移動先座標が格納されていない場合(“−”)は、その座標では通常のカーソル移動処理が行われることを示している。
【0059】
なお図6では、カーソルジャンプ情報として移動先座標に即値が格納されているが、これらの移動先座標は所定の計算式にて算出されても良い。
【0060】
図7は本発明の第2の実施の形態に係るモニター間でカーソルジャンプする処理を示すフローチャートである。
【0061】
システムが起動すると、まずP301で、カーソルジャンプを実行する際に座標検査(所定の同一領域に存在することを検査する)を連続して何回確認するかを設定する。この確認回数が多くなるほど誤動作によるカーソルジャンプは減少するが、カーソルジャンプまでの応答が遅れるので、100ms間隔で「2」から「5」が適当と考えられる。また検査回数が「1」の場合はポインティングデバイスのボタンの押下状態やキーボードの押下状態と組み合わせた起動条件を付加することで誤動作のないカーソルジャンプ処理を実現できる。次にP302でカーソルジャンプ時の座標検査のカウンターを初期化して、P303でカーソル座標情報を取得する。次にP304で取得したカーソル座標がカーソルジャンプの起動の条件となっている同一の対象領域か否かを検査する。この「同一の対象領域」は誤動作を少なくしたければ1つの座標に限定すれば良いし、処理応答を良くしたければ範囲を広げればよく、通常は図6で示したような同一管理している上方向531、下方向532、左方向533、右方向535の単位を「同一の対象領域」とするのが良いと考えられる。検査の結果が「偽」であればP302で初期化したカウンターを再度P305で初期化して、「真」であればP306でカウンターを更新する。P307ではP301で設定した連続検査回数とカウンターを比較して検査が所定回数に達している場合は、P308で移動元座標に対応するカーソルジャンプの移動先座標を取得する。所定回数に達していない場合はP303に戻って再度カーソル座標を取得する。そしてP309で指示カーソルを所定の位置にジャンプさせ、P310で指示カーソルを強調表示させる。
【0062】
これらのカーソルジャンプ機能およびその設定画面を提供することによって、マルチディスプレイシステムを構成するモニターの画面サイズや表示解像度が異なり、通常は隣接するモニター間でカーソル移動できない不連続な座標が存在しても指示カーソルをカーソル移動することが可能となり、マルチディスプレイシステムにおけるカーソル移動の操作性が向上する。
【0063】
(実施の形態3)
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る管理対象モニターが表示不可能な状態になった場合に、カーソルジャンプ管理手段が修正したカーソルジャンプ情報を示す説明図である。
【0064】
図5で示したマルチディスプレイシステムのモニター構成において、表示手段B598の表示状態が「表示可能」から「表示不可能」になった場合、指示カーソルが表示手段B598の表示領域に移動すると、操作者は指示カーソルの所在がわからなくなってしまう。これを防止するために、表示手段Aのカーソルジャンプ情報550、および表示手段Cのカーソルジャンプ情報564のなかに、カーソルジャンプ処理の移動先座標に表示手段B598の表示領域が含まれている場合は、その移動先を他のモニターに変更する。
【0065】
ここでは表示手段B598の表示領域にリンクしていた、表示手段A597と表示手段C599のカーソルジャンプ情報を互いにリンクするように修正する。すなわち表示手段Aのカーソルジャンプ情報550の右方向555の移動先座標556を、表示手段Cのカーソルジャンプ情報564の左方向566の移動元座標565に書き換える。また表示手段Cのカーソルジャンプ情報564の左方向566の移動先座標567を、表示手段Aのカーソルジャンプ情報550の右方向555の移動元座標554に書き換える。
【0066】
図9、図10は本発明の第3の実施の形態に係るモニターの表示状態の変化によって、カーソルジャンプ情報の修正処理を示すフローチャートである。
【0067】
システムが起動すると、まずP600でマルチディスプレイシステムを構成するモニター数を取得して、次にP601ですべてのモニターの接続状況を取得する。P602ではモニター検査のカウンターを初期化して、P603ですべてのモニターの表示状態を確認したなら処理を終了する。処理中であれば、P605ではP602で初期化した検査カウンターで示されるモニターの表示状態を検査して「表示可能」な状態であれば、P604で検査カウンターを更新してP603に戻る。「表示不可能」な状態であれば、P606で「表示不可能」な状態にあるモニターの左辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP607でさらに右辺に隣接する他のモニターがあるか検査する。右辺にモニターが隣接していない場合はP608で、左辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を「なし」にして、右辺にモニターが隣接している場合はP609で、左辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を右辺に隣接するモニターの表示領域に変更する。次にP610で「表示不可能」な状態にあるモニターの右辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP611でさらに左辺に隣接する他のモニターがあるか検査する。左辺にモニターが隣接していない場合はP612で、右辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を「なし」にして、左辺にモニターが隣接している場合はP613で、右辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を左辺に隣接するモニターの表示領域に変更する。次にP614で「表示不可能」な状態にあるモニターの上辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP615でさらに下辺に隣接する他のモニターがあるか検査する。下辺にモニターが隣接していない場合はP616で、上辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を「なし」にして、上辺にモニターが隣接している場合はP617で、上辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を下辺に隣接するモニターの表示領域に変更する。次にP618で「表示不可能」な状態にあるモニターの下辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP619でさらに上辺に隣接する他のモニターがあるか検査する。上辺にモニターが隣接していない場合はP620で、下辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を「なし」にして、下辺にモニターが隣接している場合はP621で、下辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標を上辺に隣接するモニターの表示領域に変更する。そしてP622で検査カウンターを更新してP603に戻る。
【0068】
また本発明の第3の実施の形態に係る管理対象モニターが表示可能な状態になった場合に、カーソルジャンプ管理手段はカーソルジャンプ情報を元に戻す処理を行う。
【0069】
ここでは、図5で示したマルチディスプレイシステムのモニター構成において、表示手段B598の表示状態が「表示不可能」から「表示可能」になった場合、指示カーソルは表示手段B598の表示領域に移動できないと不都合があるため、図8の表示手段Bのカーソルジャンプ情報557の移動先座標に表示手段A、および表示手段Cの表示領域が含まれている場合は、表示手段Aのカーソルジャンプ情報550、および表示手段Cのカーソルジャンプ情報564の移動先を表示手段Bの表示領域に変更する。すなわち表示手段Aのカーソルジャンプ情報550の右方向555の移動先座標556を、表示手段Bのカーソルジャンプ情報557の左方向559の移動元座標558(座標506、座標507、座標508、座標509)に書き換える。さらに表示手段Cのカーソルジャンプ情報564の左方向565の移動先座標567を、表示手段Bのカーソルジャンプ情報557の右方向562の移動元座標561(座標514、座標515、座標516、座標517)に書き換える。
【0070】
図11は本発明の第3の実施の形態に係る管理対象モニターが表示可能な状態になった場合に、カーソルジャンプ情報を元に戻す処理を示すフローチャートである。
【0071】
システムが起動すると、まずP700でマルチディスプレイシステムを構成するモニター数を取得して、次にP701ですべてのモニターの接続状況を取得する。P702ではモニター検査のカウンターを初期化して、P703ですべてのモニターの表示状態を確認したなら処理を終了する。処理中であれば、P704ではP702で初期化した検査カウンターで示されるモニターの表示状態を検査して「表示不可能」な状態であれば、P705で検査カウンターを更新してP703に戻る。「表示不可能」な状態から「表示可能」な状態になった場合は、P706で「表示可能」な状態になったモニターの左辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP707で、左辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標をこのモニターの表示領域に変更する。次にP708で「表示可能」な状態になったモニターの右辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP709で、右辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標をこのモニターの表示領域に変更する。次にP710で「表示可能」な状態になったモニターの上辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP711で、上辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標をこのモニターの表示領域に変更する。次にP712で「表示可能」な状態になったモニターの下辺に隣接する他のモニターがあるか検査して、存在する場合はP713で、下辺に隣接するモニターのカーソルジャンプ情報の移動先座標をこのモニターの表示領域に変更する。そしてP714で検査カウンターを更新してP703に戻る。
【0072】
これら構成モニターの表示状態の変化、すなわち「表示可能」な状態から「表示不可能」な状態に変化した場合や、「表示不可能」な状態から「表示可能」な状態に変化した場合に、適切にカーソルジャンプ機能のジャンプ先座標を修正することによって、常に最適なカーソル移動処理を実現することが可能となり、マルチディスプレイシステムにおけるカーソル移動の操作性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明にかかるマルチディスプレイシステムは、隣接するモニターのあらかじめ設定した移動元領域において、指示カーソルが1回または2回以上連続して同一領域に存在した場合は所定の移動先座標に指示カーソルをジャンプさせ、さらに外部モニターの切断を監視して、切断を検知した時に「表示不可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルが存在した場合は、「表示可能」な状態にあるモニターの表示領域に指示カーソルをジャンプさせることで、操作不能の状態に陥ることを防止することが可能となり、外部モニターと携帯可能なノート型パソコンなどで構成するマルチディスプレイシステムとして有用である。
【符号の説明】
【0074】
1 第1表示手段
2 第2表示手段
3 モニター表示領域管理手段
4 座標入力手段
5 カーソル制御手段
6 カーソルジャンプ管理手段
7 モニター切断検知手段
8 モニター接続検知手段
9 カーソル強調表示手段
10 環境設定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示手段と、
第2表示手段と、
前記第1表示手段と前記第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手段と、
座標およびボタン押下を入力する座標入力手段と、
前記座標入力手段で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手段と、
前記指示カーソルを前記第1表示手段と前記第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手段と、
前記第1表示手段または前記第2表示手段の前記モニター表示領域管理手段で管理している表示領域が「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手段と、
を有し、
前記モニター切断検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示可能」な状態から「表示不可能」な状態に変化した場合に、前記カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が「表示不可能」な状態になった表示手段の表示領域内を指定しているときは、「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域内に変更することを特徴とするマルチディスプレイシステム。
【請求項2】
前記カーソルジャンプは、前記第1表示手段と前記第2表示手段間を移動することを特徴とする請求項1記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項3】
前記カーソルジャンプは、前記第1表示手段と前記第2表示手段が隣接する1辺の表示解像度が異なっている場合に実行されることを特徴とする請求項1記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項4】
前記カーソルジャンプ管理手段で管理対象となっている移動元領域は、隣接する2つの表示手段における1辺の一部を含んでいることを特徴とする請求項1記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項5】
前記カーソルジャンプの移動元領域と移動先座標の設定を行う環境設定手段とを有し、操作者がGUI(Graphical User Interface)を用いて、表示手段の装置レイアウトおよび解像度と、隣接する1辺のドットレイアウトを指定できることを特徴とする請求項1記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項6】
操作者が前記ドットレイアウトを上揃え、下揃え、中央揃え、均等配置など2つ以上の選択肢から1つ指定すると、前記カーソルジャンプ管理手段は選択されたドットレイアウトからカーソルジャンプの移動元領域と移動先座標を算出することを特徴とする請求項5記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項7】
前記第1表示手段または前記第2表示手段の前記モニター表示領域管理手段で管理している表示領域が「表示可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター接続検知手段とを有し、前記モニター接続検知手段が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示不可能」な状態から「表示可能」な状態に変化した場合に、前記カーソルジャンプ管理手段で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が当該表示手段から他の表示手段の表示領域内に変更されている場合は、カーソルジャンプの移動先座標を当該表示手段の表示領域内に戻すことを特徴とする請求項1記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項8】
第1表示手段と、第2表示手段とを備えたマルチディスプレイシステムのカーソル制御方法であって、
前記第1表示手段と前記第2表示手段の表示領域を管理するモニター表示領域管理手順と、
座標およびボタン押下を入力する座標入力手順と、
前記座標入力手順で入力された座標およびボタン押下状態を取得して指示カーソルの移動位置を制御するカーソル制御手順と、
前記指示カーソルを前記第1表示手段と前記第2表示手段間で移動させる方法を管理するカーソルジャンプ管理手順と、
前記第1表示手段または前記第2表示手段が前記モニター表示領域管理手順で管理している表示領域を「表示不可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター切断検知手順と、
を有し、
前記モニター切断検知手順が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示可能」な状態から「表示不可能」な状態に変化した場合に、前記カーソルジャンプ管理手順で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が「表示不可能」な状態になった表示手段の表示領域内を指定しているときは、「表示可能」な状態にある表示手段の表示領域内に変更することを特徴とするマルチディスプレイシステムのカーソル制御方法。
【請求項9】
前記第1表示手段または前記第2表示手段が前記モニター表示領域管理手順で管理している表示領域を「表示可能」な状態になったか一定時間ごとに検知するモニター接続検知手順を有し、前記モニター接続検知手順が各表示手段の表示状態を検査して、同一の表示手段が「表示不可能」な状態から「表示可能」な状態に変化した場合に、前記カーソルジャンプ管理手順で管理しているカーソルジャンプの移動先座標が当該表示手段から他の表示手段の表示領域内に変更されている場合は、カーソルジャンプの移動先座標を当該表示手段の表示領域内に戻すことを特徴とする請求項8記載のマルチディスプレイシステムのカーソル制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−79327(P2012−79327A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253889(P2011−253889)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【分割の表示】特願2005−209728(P2005−209728)の分割
【原出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】