説明

マルチプルビュー表示装置およびその製造方法

【課題】歩留まりの向上およびコスト削減に寄与できると共に、均一な厚さのギャップ層を得ることができるマルチプルビュー表示装置を提供する。
【解決手段】マルチプルビュー表示装置は、それぞれ異なる複数の画像を表示する複数の画素が混在して配列した画素アレイが配設されたTFT基板20と、当該画素アレイからの光を異なる方向へ分離することにより、複数の画像を分離してそれぞれ異なる方向へ表示させる視差バリア11とを備える。視差バリア11と画素アレイとの間には、視差バリア11に透明接着剤12を用いて貼り付けられた透明フィルム13が、視差バリアとして配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像をそれぞれ異なる方向へ表示可能なマルチプルビュー表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置は、単一の画像を表示することが前提とされており、画面をあらゆる角度から見ても一定品質の画像を見ることができるように設計されてきた。そのような表示装置は、多くのユーザに同じ情報を提供する用途、例えば、空港や鉄道の駅での運行情報表示などの用途に有効である。
【0003】
しかし、1つの画面に対し、複数のユーザがそれぞれ異なる情報を欲する場合も少なくない。例えば、車載の表示装置に対して、運転者はカーナビゲーション情報の表示を望み、同乗者は映画やテレビ番組などの表示を望むことがある。その対策としては、表示装置に独立した2つの表示パネルを搭載することであろうが、表示装置の大型化や製造コストの増大を伴う。また車載の表示装置に2つの表示パネルを搭載させた場合、運転者からも2つの画面が見えるため、運転者が運転に集中することを妨げる要因となり得る。
【0004】
他の例としては、複数のプレーヤが同時にプレイ可能なコンピュータゲームにおいて、各プレーヤが見る画面をそのユーザ専用の表示とする場合である。一般的なゲーム機では、各プレーヤが個別の表示パネルを見ることにより、それが実現されている。しかし、各プレーヤ毎に表示パネルを用意することは、大きなスペースと高いコストが必要であり、例えば携帯ゲーム機では非実用的である。
【0005】
この課題を解決する技術として、1つの画面が複数の画像をそれぞれ異なる方向へ表示するマルチプルビュー表示装置(多画面表示装置)の開発が進んでいる(例えば、下記の特許文献1)。マルチプルビュー表示装置の代表的なものは、2つの画像をそれぞれ2方向に分けて表示するデュアルビュー表示装置(二画面表示装置)である。
【0006】
例えば、2つの画像を右方向と左方向に分けて表示するデュアルビュー表示装置では、1つの表示パネルを正面より右側から見た場合と左側から見た場合とで、異なる画像が見える。表示パネルが1つで済むため、装置の小型化および低コスト化に寄与できる。例えばこれを車載の表示装置に適用すると、運転者と同乗者がそれぞれ異なる画面を見ることができ、さらに運転者側からは同乗者側の画面が見えないので、運転者が運転に集中する妨げにもなり難い。
【0007】
またデュアルビュー表示装置は、それが表示する2つの画像それぞれの見える範囲(視野角)の差を小さく設計し、一人のユーザが表示パネルを見たときに、右目には右目用の画像、左目には左目用の画像がそれぞれ見えるようにすれば、直視タイプの3D表示装置(立体表示装置)として機能させることができる。
【0008】
デュアルビュー表示装置の最も一般的な構成は、2つの画像を表示する複数の画素が混在して配列して成る画素アレイと、その画素アレイ上に配設された「視差バリア」と呼ばれる遮光層とを有するものである。視差バリアは、画素アレイからの光が進む方向を制御するスリット状の開口部を有する遮光層である。
【0009】
例えば、画素アレイにおいて、右方向用の画像を表示する画素(右用画素)と、左方向用の画像を表示する画素(左用画素)とを、画素列ごとに交互に配置し、視差バリアのスリットを右用画素と左用画素の境界付近に配置する。この場合、視差バリアは、正面から右側の方向には左用画素からの光を遮り、左側の方向には右用画素からの光を遮るようになり、デュアルビュー表示が実現される。
【0010】
画素アレイと視差バリアとの間には、両者の間隔を規定する「ギャップ層」と呼ばれる透明な板状の部材が設けられる。このギャップ層の厚さ(画素アレイと視差バリアとの間隔)は、デュアルビュー表示装置が表示する各画像の視野角の差を決定する要素の一つである。
【0011】
例えば、画素のピッチ(解像度)が一定の場合、ギャップ層が厚くなるほど各画像の視野角の差は小さくなり、ギャップ層が薄くなるほど視野角の差は大きくなる。例えば、複数のユーザに異なる画像を表示するデュアルビュー表示装置のように視野角の差を大きくする場合は、薄いギャップ層が用いられる。また、3D表示装置のように視野角の差を小さくする場合は、より厚いギャップ層が用いられる。運転者と同乗者に対して異なる画像を表示する一般的な車載のデュアルビュー表示装置で、ギャップ層の厚さは0.05〜0.15mm程度である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2005−78094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
デュアルビュー表示装置に使用される表示パネルの代表例としては、液晶表示パネルがある。一般な液晶表示パネルの構成は、カラーフィルタやブラックマトリクス(BM)などが配設される前面の第1のガラス基板と、画素電極やそれに画像信号を供給する配線およびTFT(Thin Film Transistor)などが配設される背面の第2のガラス基板と、当該第1および第2のガラス基板の間に挟持される液晶とを備えたものとなっている。
【0014】
液晶表示パネルを用いたデュアルビュー表示装置において、視差バリアと画素アレイとの間隔を規定するギャップ層の形成手法としては、次の2通りが主流である。
【0015】
第1の手法は、第1のガラス基板と第2のガラス基板とを貼り合わせた後、第1のガラス基板を物理的な研磨や化学的なエッチングにより薄くし、それをギャップ層として利用するものである。視差バリアは、フォトリソグラフィ技術を用いて、薄くした第1のガラス基板の前面、つまり液晶表示パネルの外側に形成される。
【0016】
第2の手法は、第1のガラス基板と第2のガラス基板とを張り合わせる前に、第1のガラス基板の裏面(第2のガラス基板との対向面)に視差バリアとギャップ層を形成しておくものである。この場合、視差バリアおよびギャップ層は、液晶表示パネルの内側に配設される。
【0017】
第1の手法では、それぞれマザー基板(表示パネルの切り出し工程前の基板)の状態の第1のガラス基板と第2のガラス基板とを貼り合わせた後、第1のガラス基板を薄くしてその上に視差バリアを形成する。その後、第1および第2のガラス基板を、表示パネルの大きさに切断する工程が行われるが、第1のガラス基板が薄くなっているため、割れ・欠けによる不良が発生しやすい。また、視差バリアのパターンを液晶表示パネルの外側に形成しているため、その後の工程で視差バリアが損傷しやすい。これらの問題は歩留まりの低下を引き起こすが、第1および第2のガラス基板を貼り合わせて液晶表示パネルの完成に近い状態で生じる問題であるため、コスト面において多大な不利益を生じさせる。
【0018】
第2の手法は、予め視差バリアとギャップ層を備える第1の基板を作成しておくことを除けば、従来の液晶表示装置とほぼ同様のプロセスで製造できるため、比較的容易に実施可能である。視差バリアおよびギャップ層を備える第1のガラス基板の作成方法は、まず第1のガラス基板上に所定パターンの視差バリアを形成し、その上にギャップ層を形成した後、さらにその上にブラックマトリクスおよびカラーフィルタを形成する。
【0019】
第2の手法におけるギャップ層の形成は、ギャップ層の前駆体(液体)を塗布し、それを硬化させる方法が一般的であるが、ギャップ層は0.05〜0.15mm程度と格段に厚く形成する必要がある(例えば一般的なカラーフィルタ基板に樹脂を塗布して形成するオーバーコート層などは、厚さ数μm程度である)。そのため、ギャップ層の塗布パターンのエッジ部が表面張力のため厚くなり、ギャップ層の厚さが不均一になる問題が生じる。またギャップ層を樹脂で形成した場合には、この厚い樹脂膜が硬化するとき第1のガラス基板との間に応力を生じさせ、第1のガラス基板に反りが生じる問題も起こる。
【0020】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、歩留まりの向上およびコスト削減に寄与できると共に、均一な厚さのギャップ層を得ることができるマルチプルビュー表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明に係るマルチプルビュー表示装置は、それぞれ異なる複数の画像を表示する複数の画素が混在して配列した画素アレイと、画素アレイ上に配設され、前記画素アレイからの光を異なる方向へ分離することにより、前記複数の画像を分離してそれぞれ前記異なる方向へ表示させる視差バリアと、前記視差バリアと前記画素アレイとの間との間隔を規定するギャップ層とを備え、前記ギャップ層が、前記視差バリアまたは前記画素アレイに透明接着剤によって貼り付けられた透明フィルムにより構成されているものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ギャップ層が、視差バリアまたは画素アレイに貼り付けられた透明フィルムにより形成されるため、ギャップ層の厚さを均一にでき、良好な表示特性を得ることができる。また視差バリアを形成する基板を薄くする必要がないため、マザー基板からの切り出し工程にでの割れ・欠けが抑制され、歩留まりの向上およびコスト削減にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】マルチプルビュー表示装置の基本構造を示す図である。
【図2】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の表示パネルの構成図である。
【図3】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図4】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図5】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図6】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図7】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図8】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図9】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図10】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造方法の変更例を説明するための図である。
【図11】実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置の製造方法の変更例を説明するための図である。
【図12】透明粘着シートの構成図である。
【図13】実施の形態2に係るマルチプルビュー表示装置の表示パネルの構成図である。
【図14】カラーフィルタフィルムの構成図である。
【図15】実施の形態2に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図16】実施の形態2に係るマルチプルビュー表示装置の製造工程図である。
【図17】実施の形態3に係るマルチプルビュー表示装置の表示パネルの構成図である。
【図18】実施の形態3に係るマルチプルビュー表示装置の表示パネルの構成図である。
【図19】実施の形態4に係るマルチプルビュー表示装置の表示パネルの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<実施の形態1>
本発明の説明に先立ち、図1を用いてマルチプルビュー表示装置の基本構造を説明する。同図は、2つの画像を異なる2方向に表示するデュアルビュー表示装置の構造を示しているが、3方向以上に異なる画像を表示するマルチプルビュー表示装置も同様の構成を有している。
【0025】
マルチプルビュー表示装置は、画素アレイ100、ギャップ層110および視差バリア111の積層構造を有している。画素アレイ100においては、複数の画像を表示する画素が、所定の規則に従い混在して配列される。図1のデュアルビュー表示装置の画素アレイ100では、右方向用画像(画面の正面よりも右側から見える画像)を表示する右用画素101と、左方向用画像(画面の正面よりも左側から見える画像)を表示する左用画素102とが交互に配列している。
【0026】
画素アレイ100の上には、所定の厚さのギャップ層110を介して、配列されたスリット状の開口部を有する遮光層である視差バリア111が配設される。図1のデュアルビュー表示装置の視差バリア111は、右用画素101と左用画素102との境界部分にスリットを有している。これにより、画面の正面より右側からは、右用画素101からの光は見えるが、左用画素102からの光は視差バリア111により遮られて見えない。また画面の正面より左側からは、左用画素102からの光は見えるが、右用画素101からの光は視差バリア111により遮られて見えない。このように視差バリア111は、画素アレイ100からの光を部分的に遮ることで、画素アレイ100からの光を異なる方向へ分離する。それにより、画素アレイ100が表示する複数の画像が分離され、それぞれ異なる方向へ表示される。
【0027】
マルチプルビュー表示装置が表示する複数の画像同士の視野角の差は、主に画素アレイ100における画素のピッチと、ギャップ層110の厚さによって決まる。そのためギャップ層110の厚さとその均一性は、マルチプルビュー表示装置の性能を左右する重要な要素である。
【0028】
図2は、本発明の実施の形態1に係るマルチプルビュー表示装置(具体的にはデュアルビュー表示装置)の表示パネルの構成図である。当該表示パネルは、画素アレイとして液晶表示デバイスを用いたものであり、前面のガラス基板10(第1基板)、背面のTFT基板20(第2基板)、並びに、当該ガラス基板10とTFT基板20に挟持された液晶22を備えている。
【0029】
ガラス基板10は、TFT基板20との対向面に視差バリア11を備え、その視差バリア11上には、ギャップ層として働く透明フィルム13が透明接着剤12を用いて貼り付けられている。さらに、透明フィルム13におけるTFT基板20との対向面には、ブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15が形成されている。
【0030】
一方、図示は省略するが、TFT基板20におけるガラス基板10との対向面には、画素電極やそれに画像信号を供給する配線およびTFT(Thin Film Transistor)などが配設されている。
【0031】
ガラス基板10とTFT基板20との間には液晶22が挟持されている。この液晶22は、画素アレイを取り囲むようにガラス基板10およびTFT基板20の外周部に設けられたシール材21によって封止されている。
【0032】
図2の表示パネルにおいて、ブラックマトリクス14で区切られた各領域が、画素アレイを構成する画素となる。それぞれの画素は、TFT基板20上の画素電極(不図示)、ガラス基板10に搭載されたカラーフィルタ15およびその間の液晶を含む構成となる。なお、カラーフィルタ15においては、画素ごとに赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色材が配設される。
【0033】
図3〜図9は、図2に示した表示パネルの製造工程図である。以下、これらの図に基づき、本実施の形態に係るマルチプルビュー表示装置の製造方法について説明する。
【0034】
まず、ガラス基板10を用意し(図3)、当該ガラス基板10上にフォトリソグラフィ技術により視差バリア11を形成する(図4)。視差バリア11の材料は、一般的な液晶表示パネルのカラーフィルタ基板に形成されるブラックマトリクスの材料と同じでよい。その例としては、反射防止膜として働く酸化膜が表面に形成されたCr、Alなどの金属膜や、黒色カラーレジスト(黒色顔料を含有する感光性樹脂)などがある。
【0035】
続いて、ガラス基板10の視差バリア11が形成された面に、透明接着剤12を塗布形成し(図5)、その上から透明フィルム13を貼り合わせる(図6)。透明接着剤12を塗布する際、その厚さを視差バリア11の厚み以上にして視差バリア11の開口部(スリット)による段差を無くし、透明フィルム13の貼り付け面を平坦化することが好ましい。
【0036】
本実施の形態では、ポリエーテルサルホン(PES)製の透明フィルム13を用いた。透明フィルム13の厚さは、マルチプルビュー表示装置に求められる各画像の視野角の差に応じて異なるが、本実施の形態では75μm厚とした。また透明接着剤12は、視差バリア11のスリットが全て埋まり、且つ、若干量の透明接着剤12が視差バリア11の表面を覆うように塗布形成した。具体的には、UV硬化型の透明接着剤12を、基板回転式の塗布装置を用いて2μm程度の厚みに塗布した。
【0037】
続いて、透明フィルム13上から押圧ローラなどで均一に押圧する。これにより、透明フィルム13は視差バリア11の表面に接し、透明接着剤12がほぼ視差バリア11のスリット内のみに残存するようになる(図7)。仮に、視差バリア11の表面と透明フィルム13との間に透明接着剤12が残存したとしても、その厚さは透明フィルム13の厚みの1%以下程度となるので、視野角への影響は殆どない。
【0038】
そして透明フィルム13上に、ブラックマトリクス14および赤、緑、青の各色材から成るカラーフィルタ15を形成する(図8)。これらはフォトリソグラフィ技術を用いて所定のパターンに形成される。すなわち、カラーフィルタ15の色材は画素ごとに色分けして形成され、ブラックマトリクス14は各画素間または異なる色の色材間に位置するように形成される。このとき、ブラックマトリクス14と視差バリア11との位置関係が適切になるように位置合わせされる。例えばデュアルビュー表示装置の場合、視差バリア11のスリットの部分に画素の境界が位置するように位置合わせされる。ブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15の形成手法は、一般的なカラーフィルタ基板におけるものと同じでよいため、その詳細な説明は省略する。なお、ブラックマトリクス14の材料は、金属でも樹脂でもよい。
【0039】
また、ブラックマトリクス14を形成する層は、カラーフィルタ15の上層、下層、同層のいずれでもよい。但し、ブラックマトリクス14と視差バリア11のスリットとの位置関係は、マルチプルビュー表示装置が表示する各画像の視野角に影響するので、ブラックマトリクス14は透明フィルム13に接するように形成することが好ましい。そうすることにより、ブラックマトリクス14と視差バリア11との間の厚さ方向(ガラス基板10に垂直な方向)の距離が、透明フィルム13の厚さのみで定まるようになり、その距離の制御が容易になる。
【0040】
液晶22の駆動方式が、TN(Twisted Nematic)型のような縦方向電界を用いるもの(縦電界方式)の場合は、ガラス基板10にカラーフィルタ15およびブラックマトリクス14を形成した後、それらの表面に共通電極(対向電極)となる透明導電膜(例えばITO膜)を成膜する。また、液晶22の駆動方式がIPS(In-Plane Switching)型のような横方向電界を用いるもの(横電界方式)の場合は、共通電極はTFT基板20側に形成されるため、ガラス基板10には共通電極を形成する必要はない。その場合、カラーフィルタ15およびブラックマトリクス14を保護する目的で、その表面に透明樹脂膜より成るオーバーコート層などを適宜形成してもよい。
【0041】
このようにして、視差バリア11および透明フィルム13を有するガラス基板10(マザーガラス基板)が作製される。一方、TFT基板20は、一般的な液晶表示装置のTFT基板と同様のプロセスで形成できるため、ここではその作製方法の説明は省略する。
【0042】
本発明において、液晶22の駆動方式は特に限定されず、TN方式、横電界方式、垂直配向方式、STN方式などのいずれでもよい。また、スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式に限られず、縦横ストライブ電極をそれぞれの基板に配置するパッシブ方式でもよい。また各画素に設けられるスイッチング素子についても、TFTに限られずダイオード素子であってもよい。
【0043】
次に、作製したTFT基板20(マザーTFT基板)上に、画素アレイとなる領域を囲むようにシール材21を形成し、その内側に液晶22を滴下した後、ガラス基板10とTFT基板20とを、シール材21を介して貼り合わせる(図9)。その結果、ガラス基板10とTFT基板20の間に、液晶22が封止される。液晶22をガラス基板10とTFT基板20の間に注入する手法としては真空注入法を用いてもよい。
【0044】
このようにガラス基板10とTFT基板20とを貼り合わせて得た構造体(マザーセル基板)を、所定のサイズに切断する。それにより図2に示した構造の表示パネルが得られる。その後、偏光板やバックライトの取り付けなど、一般的な表示パネルの組立てプロセスを経てマルチプルビュー表示装置が完成する。
【0045】
本実施の形態に係るマルチプルビュー表示装置によれば、画素アレイと視差バリア11との間のギャップ層が、予め所定の厚みに管理して作製された透明フィルム13により構成されているので、均一な厚さのギャップ層を得ることができる。また、透明フィルム13をガラス基板10(視差バリア11)に貼り付けることでギャップ層を形成できる。従って、樹脂を塗布してギャップ層を形成したり、あるいは液晶パネルのガラス基板を薄く加工してそれをギャップ層にする従来技術に比較して、ギャップ層を容易に形成でき、歩留まりの向上に寄与できる。また、仮に透明フィルム13の作製過程で不良が生じたとしても、フィルム材の一部材のみの不良に留まり、完成に近い表示パネル全体が不良品とならないため、コスト面の不利益は少なくて済む。
【0046】
本実施の形態において、ギャップ層となる透明フィルム13としては、耐熱性(150度以上)および光透過率が高い(80%以上)ものが望ましい。また上の例では、透明フィルム13の厚さを75μm(0.075mm)としたが、マルチプルビュー表示装置が表示する各画像の見える範囲(視野角)や、解像度(画素ピッチ)の仕様に応じて、0.05〜0.15mm程度の範囲で決定すればよい。透明フィルム13の厚みバラツキは、厚みの10%以下であることが望ましい。さらに視野角の仕様が厳しい場合(例えば、視野角を極めて狭くする場合や、視野角に高い精度が要求される場合)には、透明フィルム13の厚みバラツキは、厚みの5%以下であることが望ましい。
【0047】
[変更例]
実施の形態1では、透明フィルム13を、視差バリア11が形成されたガラス基板10に貼り付ける際、透明接着剤12をガラス基板10側に塗布形成したが(図6)、図10のように透明接着剤12を透明フィルム13側に塗布形成してもよい(図11)。但し、透明フィルム13は比較的柔らかいため、表面に透明接着剤12が塗布形成された透明フィルム13は取り扱いが容易でないという問題がある。
【0048】
そこで、取り扱いやすさの観点から、透明フィルム13上に、予め均一な厚さの透明接着剤12の層およびその上の剥離シート31(ストリッパ)を設けた、透明粘着シート30(図12)を用意するとよい。透明粘着シート30の透明フィルム13は、圧延ローラ間で均一に押圧することにより、全体の厚みを均一に形成することができる。
【0049】
透明粘着シート30を用いる場合、透明フィルム13をガラス基板10に貼り付ける工程では、まず透明粘着シート30から剥離シート31を剥がして、透明粘着シート30(透明フィルム13)ガラス基板10に貼り付ける。このような粘着シートの貼り付けは、一般的な液晶表示装置における偏光板の貼り付け工程において従来から行われている。そのため、従来技術から大幅なプロセス変更を行うことなくギャップ層を形成できるという利点もある。
【0050】
透明粘着シート30に設けられる透明接着剤12の厚みは、予め均一な所定の厚みに管理して形成できる。その厚さは、透明接着剤12をガラス基板10に塗布する場合と同様に、視差バリア11の厚み以上(例えば2μm程度)にして、透明粘着シート30をガラス基板10に貼り付けたときに視差バリア11のスリットが透明接着剤12で埋められることが望ましい。なお、透明粘着シート30を用いた場合にも、視差バリア11と透明フィルム13間に挟まれる透明接着剤12は、透明フィルム13の厚みの1〜2%程度となるので、視野角への影響は殆どない。
【0051】
<実施の形態2>
実施の形態1では、ガラス基板10に透明フィルム13を貼り付け、その後、透明フィルム13の上にカラーフィルタ15およびブラックマトリクス14を形成したが、実施の形態2では、予めカラーフィルタとブラックマトリクスが形成されたフィルム状の部材(カラーフィルタフィルム)を用いる。
【0052】
図13は、実施の形態2に係るマルチプルビュー表示装置(デュアルビュー表示装置)の表示パネルの構成図である。当該表示パネルは、透明フィルム13、ブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15として、それらを予め一体的に形成したカラーフィルタフィルム40が用いられていることを除き、図2と同様の構成である。図14に示すように、カラーフィルタフィルム40は、透明フィルム13上に、予めブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15を形成した構造体である。
【0053】
以下、本実施の形態に係るマルチプルビュー表示装置の製造方法を説明する。
【0054】
まず、図14に示したカラーフィルタフィルム40を用意する。カラーフィルタフィルム40の透明フィルム13はギャップ層となる。ここでは透明フィルム13の厚みが75μmのカラーフィルタフィルム40を用いた。
【0055】
カラーフィルタフィルムは、現在、フレキシブル基板を用いた液晶表示装置向けに量産化が検討されており、今後は汎用品が入手可能となることが見込まれるが、例えば、特開2010−127985号公報に開示の方法で、カラーフィルタフィルム40を作製することができる。
【0056】
カラーフィルタフィルム40において、透明フィルム13の部分はブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15を形成するための基材となるが、透明フィルム13は、回転する圧延ローラ間で押圧することにより、比較的高い精度で厚さを制御できる。透明フィルム13の厚みのバラツキは、実施の形態1と同様に厚みの10%以下が望ましい(より望ましくは5%以下)。また透明フィルム13の厚さは、75μmに限定されず、マルチプルビュー表示装置が表示する各画像の視野角や解像度(画素ピッチ)などの仕様に応じて、0.05〜0.15mm程度の範囲内で設計すればよい。
【0057】
そして、視差バリア11を実施の形態1と同様に形成したガラス基板10上に、用意したカラーフィルタフィルム40を、例えばUV硬化型の透明接着剤12を用いて貼り付ける(図15、図16)。このときカラーフィルタフィルム40の透明フィルム13側の面(透明フィルム13におけるブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15の形成面の反対側の面)をガラス基板10に貼り付ける。それにより、ブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15と視差バリア11との間に透明フィルム13が配設される。この貼り付けは、カラーフィルタフィルム40上のブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15が、視差バリア11に対して適切な位置関係になるように、アライメントマークを用いて位置合わせしながら行う。
【0058】
その後は、カラーフィルタフィルム40が貼り付けられたガラス基板10に対し、実施の形態1と同様に、必要に応じて共通電極やオーバーコート層などを形成し、ガラス基板10とTFT基板20との間に液晶22を封止して、所定のサイズに切断することにより、図13に示した構造の表示パネルが得られる。そして、偏光板やバックライトの取り付けなど、一般的な表示パネルの組立てプロセスを経てマルチプルビュー表示装置が完成する。
【0059】
本実施の形態によれば、透明フィルム13上に予めブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15を搭載させたカラーフィルタフィルム40を用いることにより、実施の形態1よりもさらに製造工程が簡略化される。また透明フィルム13の厚みが正確に管理されたカラーフィルタフィルム40を使用することにより、実施の形態1と同様に、厚さの均一性の高いギャップ層を得ることができる。
【0060】
<実施の形態3>
実施の形態1,2では、透明フィルム13(あるいは透明フィルム13を含む透明粘着シート30、カラーフィルタフィルム40)を、ガラス基板10の全面に貼り付けた構成としたが、実施の形態3では、それをシール材21で囲まれた領域の内側のみに貼り付ける。
【0061】
図17は、実施の形態3に係るマルチプルビュー表示装置の表示パネルの構成図である。同図の如く、視差バリア11、透明フィルム13、ブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15は、シール材21よりも内側の少なくとも表示領域(画素アレイの領域)に配設されている。なお、実施の形態1,2では、透明フィルム13の貼り付け面の平坦性を高める目的で、視差バリア11をガラス基板10の全体に形成していたが、本実施の形態では、視差バリア11は、少なくとも透明フィルム13が貼り付けられる領域に形成すればよく、透明フィルム13の貼り付け面の平坦性を維持できる。
【0062】
図17の表示パネルの製造方法は、視差バリア11を形成する領域の違いと、透明フィルム13(または透明粘着シート30、カラーフィルタフィルム40)を貼り付ける領域の違いを除いて、実施の形態1,2と同様でよい。なお、透明フィルム13(または透明粘着シート30、カラーフィルタフィルム40)は、ガラス基板10に貼り付ける前に、予め所定の大きさ(表示領域とほぼ同等の大きさ)に切断加工したものを用意する。
【0063】
このように透明フィルム13がシール材21で囲まれた領域内のみに配設されることにより、ガラス基板10とTFT基板20を貼り合わせて成るマザーセル基板から、所定のサイズの表示パネルを切り出す工程において、透明フィルム13を切断する必要がない。そのため切断面の形状が安定し、切断不良の発生を抑制でき、歩留まりをさらに向上できる。
【0064】
なお、切断不良の発生を抑制する効果を得るためには、透明フィルム13が切断ラインに跨っていなければよく、必ずしもシール材21より内側に収める必要はない。つまり透明フィルム13は、ガラス基板10およびTFT基板20をマザーセル基板から切断するときに切断部となる領域の近傍を除いて配設されていればよい。
【0065】
一方、透明フィルム13の材料が水分の透過性を有する場合も考えられる。例えばカラーフィルタフィルム40の基材となる透明フィルム13は、水分の透過性を有するものが少なくない。その場合、透明フィルム13がシール材21よりも外側まで延在すると、外気に含まれる水分が透明フィルム13を経由して液晶セル内へ侵入する恐れがあるため、液晶表示装置の信頼性が低下する。特に、液晶22が横電界方式で駆動される場合、カラーフィルタ15の表面にITO膜などの共通電極を設けないので、カラーフィルタ15の表面に分極が発生し、表示異常が発生することも考えられる。
【0066】
図17のように透明フィルム13をシール材21よりも内側に配設させれば、透明フィルム13が外気に触れないため、液晶セル内への水分の侵入を防止する効果が得られる。またその効果を得るためには、少なくとも透明フィルム13がシール材21よりも外側に達していなければよく、例えば図18のように透明フィルム13の端部がシール材21に接していてもよい。すなわち、透明フィルム13が、シール材21の外端よりも内側の領域に配設されていればよい。
【0067】
本実施の形態は、透明フィルム13を含む透明粘着シート30やカラーフィルタフィルム40を用いる場合に対しても適用可能であり、上記と同様の効果が得られる。
【0068】
<実施の形態4>
実施の形態1〜3においては、画素アレイを構成する各画素が液晶表示セルである例を示したが、本発明は、画素アレイの表面上にギャップ層と視差バリアを配設して成るマルチプルビュー表示装置に広く適用可能である。
【0069】
図19は、有機EL素子の画素から成る画素アレイを有する表示装置(有機EL表示装置)に本発明を適用して得たマルチプルビュー表示装置(デュアルビュー表示装置)の表示パネルの構成図である。当該表示パネルは、それぞれ有機EL素子である右用画素51および左用画素52が背面基板53上に交互に配列された有機EL画素アレイ50を有している。有機EL画素アレイ50の上面に、透明フィルム13が透明接着剤12を用いて貼り付けられており、その上に視差バリア11が形成されている。
【0070】
画素アレイの各画素が、液晶表示セルの場合、液晶層の厚さが数μm程度あるため、隣接画素への光の漏れや、カラーフィルタ15の色材の混色を防ぐブラックマトリクス14が配設される。そのため各液晶表示セルにおける実質的な画素領域は、ブラックマトリクス14で囲まれたカラーフィルタ15の光透過領域となる。そのため実施の形態1〜3では、透明フィルム13から成るギャップ層を、画素領域を規定するブラックマトリクス14およびカラーフィルタ15と視差バリア11との間に配設させた。
【0071】
一方、有機EL画素アレイ50では、有機EL素子である各画素自体が発光し、その表面全体が画素領域となるため、有機EL画素アレイ50の上にギャップ層としての透明フィルム13を配設している。
【0072】
実施の形態1〜3のマルチプルビュー表示装置の製造では、先に形成した視差バリア11に透明フィルム13を貼り付ける手順であったが、本実施の形態のマルチプルビュー表示装置は、先に透明フィルム13を有機EL画素アレイ50に貼り付け、その後で、透明フィルム13上に視差バリア11を形成することで作製される。
【0073】
つまり本実施の形態は、実施の形態1〜3に対して、視差バリア11と透明接着剤12の形成順、並びに透明接着剤12と透明フィルム13の上下関係が異なっている。しかし、画素アレイと視差バリア11との間のギャップ層として、透明接着剤12を用いて貼り付けられる透明フィルム13を用いる点で同じであり、ギャップ層の厚みの精度および均一性の向上、並びに、製造工程の簡略化による歩留まりの向上およびそれによる低コスト化の効果は、実施の形態1〜3と同様に得られる。
【0074】
また、透明フィルム13を貼り付ける領域を、背面基板53の切断ラインに跨らないようにすれば、背面基板53をマザー基板から切断する工程で透明フィルム13を切断する必要がなくなる。それにより、実施の形態3と同様に、切断不良の発生を抑制でき、歩留まりをさらに向上できる。
【0075】
以上の各実施の形態は、比較的薄いギャップ層(透明フィルム13)が必要とされるマルチプルビュー表示装置に好適であるが、比較的厚いギャップ層を用いる直視タイプの3D表示装置にも応用可能である。ギャップ層が厚い場合、ギャップ層の厚みの精度向上に対する寄与は少なくなるが、歩留まりの向上および低コスト化の効果はギャップ層が薄い場合と同様に得られる。また厚いギャップ層を基板上に塗布形成すると、ギャップ層の硬化時に発生する応力による基板の反りの問題が生じるが、本発明ではその問題を伴わないという利点もある。
【0076】
また各実施の形態では、マルチプルビュー表示装置の例として、視差バリア11の各スリットに異なる画像を表示する2つの画素(画素列)を対応させて配置したデュアルビュー表示装置を示したが、各スリットに3つの画素を対応させて配置したトリプルビュー表示装置、あるいは各スリットに3つ以上の画素を対応させて配置したマルチプルビュー表示装置に対しても適用可能である。
【0077】
各スリットに3つ以上の画素を対応配置させる場合、スリットの幅方向(長手方向に対して垂直な方向)にそれらの画素を配列させることにより、スリットの幅方向に異なる3以上の方向に、それぞれ異なる3つ以上の画像を表示させることができる。また、視差バリア11の開口部を、スリット以外の形状(正方形、多角形、円形など)とし、各開口部に対応配置させて3つ以上の画素を2次元的に配列させてもよい。その場合、各開口部の形状は、それに対応配置させた画素の数やそれらの配置に応じて選択すればよい。
【符号の説明】
【0078】
10 ガラス基板、11 視差バリア、12 透明接着剤、13 透明フィルム、14 ブラックマトリクス、15 カラーフィルタ、20 TFT基板、21 シール材、22 液晶、30 透明粘着シート、31 剥離シート、40 カラーフィルタフィルム、50 有機EL画素アレイ、51 右用画素、52 左用画素、53 背面基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる複数の画像を表示する複数の画素が混在して配列した画素アレイと、
前記画素アレイ上に配設され、前記画素アレイからの光を異なる方向へ分離することにより、前記複数の画像を分離してそれぞれ前記異なる方向へ表示させる視差バリアと、
前記視差バリアと前記画素アレイとの間に配設されたギャップ層とを備え、
前記ギャップ層が、前記視差バリアまたは前記画素アレイに透明接着剤によって貼り付けられた透明フィルムにより構成されている
ことを特徴とするマルチプルビュー表示装置。
【請求項2】
互いに対向配置された第1基板および第2基板をさらに備え、
前記視差バリアは、前記第1基板における前記第2基板との対向面に形成されており、
前記透明フィルムは、前記透明接着剤により前記視差バリア側に貼り付けられており、
前記画素アレイを構成する前記複数の画素のそれぞれは、
前記第2基板における前記第1基板との対向面に配設された画素電極と、
前記透明フィルムにおける前記第2基板との対向面に形成されたカラーフィルタと、
前記第1基板と前記カラーフィルタとの間に介在する液晶とを備える
請求項1記載のマルチプルビュー表示装置。
【請求項3】
前記透明フィルムは、前記第1基板および前記第2基板をマザー基板から切断したときの切断部近傍を除く領域に配設されている
請求項2記載のマルチプルビュー表示装置。
【請求項4】
前記液晶は、前記画素アレイを取り囲むように配設されたシール材を用いて前記第1基板と前記第2基板との間に封止されており、
前記透明フィルムは、前記シール材の外端よりも内側に領域に配設されている
請求項2記載のマルチプルビュー表示装置。
【請求項5】
前記画素アレイを構成する前記複数の画素のそれぞれは、有機EL素子であり、
前記透明フィルムは、前記透明接着剤により前記画素アレイ側に貼り付けられており、
前記視差バリアは、前記透明フィルム上に形成されている
請求項1記載のマルチプルビュー表示装置。
【請求項6】
前記透明フィルムは、前記画素アレイを搭載する基板をマザー基板から切断したときの切断部近傍を除く領域に配設されている
請求項5記載のマルチプルビュー表示装置。
【請求項7】
第1基板上に視差バリアを形成する工程と、
前記視差バリア上に透明フィルムを貼り付ける工程と、
前記透明フィルムの表面にカラーフィルタを形成する工程と、
前記視差バリアおよび前記透明フィルムを搭載した前記第1基板と、画素電極を備える第2基板との間に液晶を封止する工程と
を備えることを特徴とするマルチプルビュー表示装置の製造方法。
【請求項8】
第1基板上に視差バリアを形成する工程と、
前記視差バリア上に、一方の面に色材に有する透明フィルムから成るカラーフィルタフィルムの他方の面を貼り付ける工程と、
前記視差バリアおよび前記カラーフィルタフィルムを搭載した前記第1基板と、画素電極を備える第2基板との間に液晶を封止する工程と
を備えることを特徴とするマルチプルビュー表示装置の製造方法。
【請求項9】
複数の有機EL素子から成る画素アレイ上に透明フィルムを貼り付ける工程と、
前記透明フィルム上に視差バリアを形成する工程と、
を備えることを特徴とするマルチプルビュー表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−44926(P2013−44926A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182479(P2011−182479)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】