説明

マルチプルモード相関器

受信機においてマルチプルモード相関器を実施するための方法及び装置が提供される。マルチプルモード相関器は、少なくとも1つのプリマルチプライア部分と、プリマルチプライア部分からの乗算結果信号を選択的に処理する複数の相関部分とを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【関連特許出願】
【0001】
本願は、参照によって本明細書にその全体が組み込まれた、2009年5月29日出願の“Multiple-Mode Correlator”と題された米国特許同時継続仮出願番号第61/182486号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本明細書に開示された主題事項は、電子工学デバイスに関し、特に、相関を用いて信号を処理する電子工学デバイスにおいて用いるための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ナビゲーション・システム及びデバイス、特に、例えばグローバル・ポジショニング・システム(GPS)及び他の同様のグローバル・ナビゲーション衛星システム(GNSS)のような衛星位置決めシステム(SPS)は、ますます一般的になりつつある。例えば、SPS受信機は、GNSSの複数の周回軌道衛星によって送信される無線SPS信号を受信できる。受信されたSPS信号は、例えばデバイスに関連付けられた地球時間、おおよその地理的場所、海抜、及び/又は速度を決定するために処理されうる。これは、様々な異なるタイプのSPS信号を取得するために役立つことができる。
【発明の概要】
【0004】
方法及び装置は、受信機及び/又は他の同様の回路及び/又はデバイスにおいてマルチプルモード相関器を実施するために提供される。
【0005】
一例によると、ある態様に従って、入力サンプル信号とコード・チップ信号との乗算に少なくとも部分的に基づいて、マルチプルモード相関器のプリマルチプライア部分において複数の乗算結果信号を決定することと、第1の累算器(accumulator)によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択することと、第2の累算器によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第2の1つを選択することとを含む方法であって、第1及び第2の累算器は、マルチプルモード相関器の相関部分の一部である方法が実施されうる。この場合、例えば、コード・チップ信号は、1つ又は複数のナビゲーション・システムに関連付けられた1つ又は複数の信号に関連付けられうる。
【0006】
ある態様に従って、例えば、少なくとも1つのマルチプルモード相関器を含む装置が実施されうる。マルチプルモード相関器は例えば、入力サンプル信号とコード・チップ信号との乗算に少なくとも部分的に基づいて、複数の乗算結果信号を決定するように動作イネーブルされうるプリマルチプライア部分と、複数の累算器を有する相関部分と、プリマルチプライア部分及び相関部分に結合された選択部分とを含むことができる。この場合、選択部分は、第1の累算器によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、第2の累算器によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとを少なくとも選択するように動作イネーブルされうる。
【0007】
また別の態様に従って、例えば、入力サンプル信号とコード・チップ信号との乗算に少なくとも部分的に基づいて複数の乗算結果信号を決定するように、マルチプルモード相関器のプリマルチプライア部分を動作イネーブルし、第1の累算器によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、第2の累算器によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとを少なくとも選択するように、マルチプルモード相関器の選択部分を動作イネーブルするように、コンピュータ・デバイスを動作イネーブルするための、コンピュータ・デバイスの1つ又は複数の処理ユニットによって実行可能である格納されたコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能媒体を含む製品が実施されうる。この場合、第1及び第2の累算器は、マルチプルモード相関器の相関部分の複数の累算器の一部であることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、デバイスが、実施形態に従うマルチプルモード相関器を有する受信機を含むことができる環境の例を示す概略ブロック図である。
【図2】図2は、実施形態に従うマルチプルモード相関器を備えた受信機を有するデバイスのある特徴の例を示す概略ブロック図である。
【図3】図3は、実施形態に従うマルチプルモード相関器のある特徴の例を示す概略ブロック図である。
【図4】図4は、実施形態に従うマルチプルモード相関器において実施されうる典型的な方法を示すフロー図である。
【図5】図5は、実施形態に従う典型的なマルチプルモード相関器のある特徴を示す概略ブロック図である。
【図6】図6は、実施形態に従う例えば図5に示すような典型的なマルチプルモード相関器のある特徴を示す概略ブロック図である。
【図7】図7は、実施形態に従う例えば図6に示すような典型的なマルチプルモード相関器の更なるある特徴を示す概略ブロック図である。
【図8】図8は、実施形態に従う例えば図6に示すような典型的なコード生成器の更なるある特徴を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
別段の定めのない限り、様々な図面を通して同様の参照番号が同様の部分を参照する以下の図面を参照して、限定的ではなく網羅的でもない態様が説明される。
【0010】
(前置き)
後の部分でより詳しく説明されるように、ある例示的実施形態によると、方法及び装置は、SPS受信機を通してSPS信号を取得することをイネーブルされる様々なタイプのデバイスにおいて用いるために提供されうる。そのようなSPS受信機は例えば、本明細書において提示される例示的実施形態において示されるようなマルチプルモード相関器を含むことができる。
【0011】
マルチプルモード相関器は例えば、1つ又は複数のSPSからの様々なSPS信号の処理をサポートすることをイネーブルされうる。マルチプルモード相関器は例えば、プリマルチプライア部分及び相関器部分を含むことができる。プリマルチプライア部分は、各々が特定の乗算結果信号を相関器部分へ提供できる1つ又は複数のプリマルチプライアを含むことができる。プリマルチプライアは例えば、ある入力サンプルx(n)とあるコード・チップc(n)とを乗算することをイネーブルされうる。マルチプルモード相関器の相関器部分は例えば、複数の選択部分及び対応する複数の累算器を含むことができる。各選択部分は例えば、対応する累算器のための特定の乗算結果を選択することをイネーブルされうる。累算器は例えば、相関長にわたって乗算結果信号を累算し、相関結果を導出できる。
【0012】
プリマルチプライアは、乗算結果信号を複数の相関部分へ選択的に提供することをイネーブルされうるので、マルチプルモード相関器は例えば、複数の相関モードをサポートできる。限定ではなく一例として、この詳細な説明でより詳しく説明されるように、相関モードは、あるSPS(例えば、GNSS等)、あるSPS信号(例えば、GPS L1 C/A、GPS L5等)、及び/又はあるSPS信号のある部分(例えば、パイロット、データ・チャネル)に関連付けられうる。
【0013】
本説明の態様に従って、マルチプルモード相関器は、共有プリマルチプライア部分を用いることによって、回路及び/又は他の同様の処理リソースの量を低減できる。従って、例えば本明細書において提供される方法及び装置は、できる限り複雑性を低減し、大きさを縮小し、製造コストを低減し、及び/又は電力消費を低減するような方法で実施されうる。
【0014】
本説明の態様に従って、マルチプルモード相関器が1つ又は複数のGNSSからの複数の異なるSPS信号の取得をサポートすることをデバイスにイネーブルできる。
【0015】
(環境の例)
少なくとも1つのSPS106からのSPS信号104を取得するように動作イネーブルにされうるデバイス102を含む環境100を示すブロック図である図1を参照されたい。この例に示すように、デバイス102はまた(オプションとして)、他のデバイス及び/又はネットワークされたデバイスへの無線リンクを介して、例えば基地局108、ネットワーク110、及び/又はサーバ・デバイス112へ通信するようにも動作イネーブルされうる。デバイス102は、SPS信号104を取得し、それらを処理して、位置決定及び/又は他の同様のナビゲーション機能のために提供することをイネーブルされうる。
【0016】
デバイス102は、例えば、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、無線パーソナル・エリア・ネットワーク(WPAN)等のような様々な無線通信ネットワークを用いることにより、更なる機能を提供することをイネーブルされうる。「ネットワーク」及び「システム」という用語はしばしば相互置換性をもって用いられる。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、単一搬送波周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク等であることができる。CDMAネットワークは、例えばcdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA)等のような1つ又は複数のラジオ接続技術(RAT)を実施できる。cdma2000は、IS−95規格、IS−2000規格、及びIS−856規格を含む。TDMAネットワークは、グローバル・システム・フォー・コミュニケーション(GSM(登録商標))、デジタル・アドバンスド電話システム(D−AMPS)、又は他の何らかのRATを実施できる。GSM及びW−CDMAは、「第3世代パートナーシップ・プロジェクト」(3GPP)と名づけられた組織からの文書において説明される。cdma2000は、「第3世代パートナーシップ・プロジェクト2」(3GPP2)と名づけられた組織からの文書において説明される。3GPP及び3GPP2の文書は公的に入手可能である。WLANは、IEEE802.11xネットワークであることができ、WPANは、ブルートゥース(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15x、又は他の何らかのタイプのネットワークであることができる。この技術は、WWAN、WLAN、及び/又はWPANの任意の組み合わせのためにも用いることができる。
【0017】
ある環境例において、特定のロケーションにおけるデバイス102によって位置決め動作が開始されうる。そのような場合、場合によっては異なるプロパティを備える複数の衛星信号が、デバイスの位置を推定することに用いるために利用可能であることができる。支援情報がデバイス102へ提供され、特定の衛星/信号が取得候補として指定されうるために用いられうる。例えば支援情報は、同一の又は異なる搬送波周波数における信号を用いる視野内の複数の特定のグローバル・ポジショニング・システム(GPS)衛星、及び/又は、視野内にありうる異なるシステムからの衛星の混合の識別を示すことができる。符号部分が取得候補に基づいて生成され、本明細書において説明されるようなマルチモード相関器を用いて処理されうる。
【0018】
デバイス102は、GPS、Gaileo(ガリレオ)、GLONASS、Compass(コンパス)、又は他の同様のGNSS、これらのシステムの組み合わせからの衛星を用いるシステム、又は、本明細書において各々が一般に「衛星位置決めシステム」(SPS)と称される、将来開発される任意のSPSであることができる、様々な衛星等からのSPS信号を受信できる。従って、更なる例によると、ある実施形態においてデバイス102は、例えば準天頂衛星システム(QZSS)、インド局地的ナビゲーション衛星システム(Indian Regional Navigational Satellite System)(IRNSS)等のような局地的ナビゲーション衛星システムに関連付けられたSPS信号を受信できる。
【0019】
さらに、本明細書において説明される方法及び装置は、スードライト(pseudolites)、又は衛星とスードライトとの組み合わせを用いる位置決定システムによって用いられうる。スードライトは、SPS時間と同期されうる、L帯域(又は他の周波数)搬送波信号において変調された(例えば、GPS又はCDMAセルラ信号と同様の)PNコードあるいは他の測距コードをブロードキャストする地上送信機を含むことができる。そのような送信機の各々は、遠隔受信機による識別を可能にするためにユニークなPNコードを割り当てられうる。スードライトは、例えば、トンネル、鉱山、ビル、都市の谷間、又は他の閉鎖されたエリア内のような、周回軌道衛星からのSPS信号が利用不可能である状況において役立つことができる。スードライトの別の実施形態は、ラジオ・ビーコンとして周知である。「衛星」という用語は、本明細書において用いられる場合、スードライト、スードライトの均等物、及び場合によってはその他を含むことが意図されている。「SPS信号」という用語は、本明細書において用いられる場合、スードライト又はスードライトの均等物からのSPS信号と同様の信号を含むことが意図されている。
【0020】
ある実施形態の例において、デバイス102は、例えばセルラ・デバイスあるいは他の無線通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナル・ナビゲーション・デバイス、車両搭載型ナビゲーション・デバイス、追跡デバイス、パーソナル情報マネージャ(PIM)、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ラップトップ、又は無線通信を受信できる他の適切なデバイスのようなデバイスを含むことができる。例えばデバイスは、衛星信号の受信、支援データの受信、及び/又は位置関連処理がデバイスにおいて発生するかPNDにおいて発生するかに関わらず、例えば短距離無線、赤外線、有線接続、又は他の接続によってパーソナル・ナビゲーション・デバイス(PND)と通信するデバイスを含むことができる。あるデバイスは例えば、衛星信号の受信、支援データの受信、及び/又は位置付け関連処理が、デバイス、サーバ、又はネットワークに関連付けられた別のデバイスのいずれにおいて発生するかに関わらず、例えばインターネット、WiFi、又は他のネットワークを介してサーバと通信できる、無線通信デバイス、コンピュータ、ラップトップ等を含むデバイス全てを含むことができる。上記の任意の動作可能な組み合わせもまた「デバイス」とみなされうる。
【0021】
他のある実施形態の例において、デバイス102は、必ずしもモバイル・デバイスではないデバイスを含むことができる。例えば、デバイス102は、様々な目的(例えば、タイミング、支援、ナビゲーション等)のためにSPS信号104を取得することをイネーブルされる基地局108、サーバ112等としてイネーブルされうる。
【0022】
本明細書において説明される方法は、用途によって様々な手段によって実施できる。例えばこれらの方法は、例えば一部がソフトウェア命令に応答しうるハードウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせによって実施できる。ハードウェアによる実施の場合、1つ又は複数の処理ユニットが、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子工学デバイス、本明細書で説明される機能を行うように設計された他の電子工学ユニット、又はそれらの組み合わせにおいて実施されうる。
【0023】
ある方法は、本明細書において説明される機能を行うためにソフトウェア・モジュール(例えば、手順、関数等)に応答するハードウェアを用いて実施されうる。命令を明確に具現化する任意のコンピュータ読取可能媒体が、本明細書において説明される方法を実施するために用いられうる。例えばソフトウェア・コードは、デバイス102のメモリ204内に格納され、デバイスの処理ユニットによって実行されうる。メモリは、処理ユニット内に、及び/又は、処理ユニットに外付けで実施されうる。本明細書において用いられる場合、「メモリ」という用語は、あらゆるタイプの長期間メモリ、短期間メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は他のメモリを称し、メモリの任意の特定のタイプ又はメモリの数、あるいはメモリが格納される媒体のタイプは限定されない。
【0024】
モジュールに応答するハードウェアにおいて実施される場合、方法又は方法の一部を実施する機能は、コンピュータ読取可能媒体上の1つ又は複数の命令又はコードとして格納されうる及び/又は送信されうる。コンピュータ読取可能媒体は、製品の形をとることができる。記憶媒体は、コンピュータあるいは同様のデバイスによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体であることができる。限定ではなく一例によると、コンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMあるいは他の光学ディスク記憶媒体、磁気ディスク記憶媒体あるいは他の磁気記憶デバイス、又は、命令又はデータ構成の形式で所望のプログラム・コードを格納するために用いることができ、コンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を備えることができる。ディスク(disk)及びディスク(disc)は、本明細書において用いられる場合、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザ・ディスク(disc)、光学ディスク(disc)、デジタル・バーサタイル・ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、及びブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含む。ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含まれるべきである。「コンピュータ読取可能媒体」という語句は、一時的な伝達信号を意味するのではない。
【0025】
本明細書において言及されるような「命令」は、1つ又は複数の論理動作を表す式に関連する。例えば命令は、1つ又は複数のデータ・オブジェクトにおける1つ又は複数の動作を実行するために機械によって解釈可能であることによって「機械読取可能」となりうる。しかしこれは命令の例にすぎず、特許請求された主題事項はこの点に限定されない。別の例において、本明細書において言及されるような命令は、符号化されたコマンドを含むコマンド・セットを有する処理ユニットによって実行可能な符号化されたコマンドに関連できる。そのような命令は、処理ユニットによって理解される機械言語の形式で符合化されうる。これらもまた命令の例にすぎず、特許請求された主題事項はこの点に限定されない。
【0026】
(SPS受信機を伴うデバイスの例)
これを考慮して、本明細書において説明される技術例の少なくとも一部を行ったり、サポートしたりするために適用可能な、例えばデバイス102、サーバ112、及び/又は他のデバイスが含まれうる典型的なデバイス200のある特徴を示すブロック図である図2を参照されたい。デバイス200は、例えば、1つ又は複数の接続206(例えば、バス、線、ファイバ、リンク等)に結合されるように動作しうる、1つ又は複数の処理ユニット202、メモリ204、SPS受信機210、ユーザ・インタフェース224、(オプションとして)通信インタフェース230を含むことができる。
【0027】
処理ユニット202は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実施されうる。従って、例えば、処理ユニット202は、デバイス200の動作に関連する手順又は処理のデータ計算の少なくとも一部を行うように構成可能な1つ又は複数の回路を表すことができる。限定ではなく一例として、処理ユニット202は、1つ又は複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ等、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0028】
メモリ204は、任意のデータ記憶メカニズムを表すことができる。メモリ204は、例えば、一次メモリ及び/又は二次メモリを含むことができる。一次メモリは例えば、ランダム・アクセス・メモリ、読取専用メモリ等を含むことができる。この例では処理ユニット202とは別個に示されるが、一次メモリの一部又は全部が処理ユニット202内に提供されるか、あるいは処理ユニット202と同一場所に配置される/結合されることができることが理解されるべきである。二次メモリは例えば、一次メモリと同一のあるいは同様のタイプのメモリ、及び/又は、例えばディスク・ドライブ、光学ディスク・ドライブ、テープ・ドライブ、ソリッド・ステート・メモリ・ドライブ等のような1つ又は複数のデータ記憶デバイス又はシステムを含むことができる。
【0029】
ある実施形態において、二次メモリは、コンピュータ読取可能媒体220を受容するように動作したり、コンピュータ読取可能媒体220に結合するように構成可能であることができる。このように、ある実施形態において、本明細書において提示される方法及び/又は装置は、少なくとも1つの処理ユニット220によって実行されると、本明細書で説明されるような動作例の一部又は全部を行うように動作イネーブルされうる、格納されたコンピュータ実行可能命令208を含むことができるコンピュータ読取可能媒体220の一部又は全部における形式をとることができる。そのようなコンピュータ実行可能命令208はまた、この例において示されるようにSPS受信機210内に何らかの形式で存在することもできる、メモリ204によって提供されることもできる。
【0030】
SPS受信機210は例えば、RFフロントエンド212、マルチプルモード相関器214、及びバックエンド・プロセッサ216を含むことができる。RFフロントエンド212は例えば、1つ又は複数のSPS106からの1つ又は複数のSPS信号104(図1参照)を取得(例えば、受信、復調、ダウンコンバート、サンプル等)することをイネーブルされる1つ又は複数の受信機回路を含むことができる。従って、RFフロントエンド212は、入力サンプル信号(例えば、x(n)及び/又はx(n)を確立するために用いられうる他の同様のデータ)をマルチプルモード相関器214に提供することをイネーブルされうる。マルチプルモード相関器214は例えば、複数の乗算結果を生成するために、ある入力サンプル信号x(n)とあるコード・チップ信号c(n)とを乗算することをイネーブルされうるプリマルチプライア部分を含むことができる。ここで、例えば、コード・チップ信号c(n)は1つ又は複数のコード生成器によって生成されうる。マルチプルモード相関器214は例えば、各々が、1つ又は複数の累算器によって処理されるある乗算結果信号を選択することをイネーブルされる1つ又は複数のセレクタ部分を含むことができる、1つ又は複数の相関器部分を含むことができる。マルチプルモード相関器214は例えば、バックエンド・プロセッサ216及び/又は他の同様の回路によって何らかの方式でさらに処理されうる相関結果を生成できる。
【0031】
通信インタフェース230(オプション)は例えば、受信機及び送信機、及び/又はそれらの組み合わせを含むことができる。図示したように、通信インタフェース210は、無線通信リンクを介して通信するように動作イネーブルにされうる。
【0032】
次にマルチプルモード相関器214の例を示す図3を参照する。図示したように、マルチプルモード相関器214は、ある入力サンプル信号x(n)を受信するか、又はそれにアクセスし、少なくとも部分的にその上に、あるコード・チップ信号c(n)を受信するか、又はそれにアクセスし、複数の乗算結果を提供又は出力することをイネーブルされる1つ又は複数のプリマルチプライア302を含むことができる。この場合、例えば複数のコード生成器308は、所望のコード・チップ信号c(n)を生成することをイネーブルされうる。
【0033】
マルチプルモード相関器214は、複数のセレクタ304を含むことができる。各セレクタ304は、少なくとも1つの累算器306に関連付けられうる。セレクタ304は、例えば、コントローラ310からの入力に応答して累算器306によって用いられるための乗算結果信号のうちの1つを選択することをイネーブルされうる。コントローラ310は例えば、マルチプルモード相関器214のある部分の動作を構成、あるいは場合によっては再構成することをイネーブルされうる。例えば、コントローラ310は、1つ又は複数の相関モードをサポートするようにマルチプルモード相関器214を動作させることを確立できる。従って、ある実施形態の例において、コントローラ310は、プリマルチプライア302、セレクタ304、累算器306、コード生成器308、及び/又は場合によってはメモリ204のうちの1つ又は複数に、何らかの方式で入力を提供する及び/又はそれらを制御することをイネーブルされうる。コントローラ310は例えば、デバイス102の1つ又は複数の他の構成要素及び/又は機能に応答している、及び/又はそれらとインタラクトできる。例えばコントローラ310は、プロセッサ202、RFフロントエンド212、バックエンド・プロセッサ216、命令208(図2を参照)等からの入力に応答するように動作イネーブルされうる。
【0034】
図3の例においてさらに示されるように、累算器306(及び場合によっては対応するセレクタ304)は、一緒にグループ化されるように動作できる。例えば、累算器306は、複数の相関モードに少なくとも部分的に基づいて、累算器の複数のグループに分割されうる。以下でより詳しく示される1つの例において、各々が少なくとも2つの相関モードの、累算器の少なくとも2つのグループが確立されうる。ある相関モードの例に従うと、プリマルチプライア302はチップごとに入力サンプル信号x(n)のうちの少なくとも4つを処理できる。入力サンプル信号x(n)の各々は、少なくとも4つのサンプル・フェーズに分割されることができ、累算器の2つのグループの各々は、(例えば、少なくともセレクタによって)4つのサンプル・フェーズのうちの1つを個々に処理することをイネーブルされうる。ある実施形態の例において、累算器のグループのうちの少なくとも1つに関して、グループ内の各累算器が入力サンプル信号x(n)の異なるセットを処理できるように、乗算結果信号は(例えば、少なくともセレクタによって)時間内に選択的に調整されうる。
【0035】
次に、マルチプルモード相関器214(図2)によって一部又は全部がイネーブルされうる方法400を示す図4を参照されたい。ブロック402において、コード・チップ信号c(n)と乗算された入力サンプル信号x(n)について、例えば少なくとも1つのプリマルチプライア302によって、複数の乗算結果信号が決定されうる。ブロック404において、複数の累算器306の各々のために、乗算結果信号が、例えば少なくとも部分的にセレクタ306によって選択されうる。ブロック406において、各累算器306を用いて、例えば相関モードに関連付けられた相関期間にわたって、相関結果が累算されうる。
【0036】
以下の部分は、マルチプルモード相関器214のいくつかの追加の例と、異なるSPS信号の例及び関連相関モードに関連付けられたある実施形態の例とを提供する。これらは単なる例として意図されている。従って特許請求された主題事項はこれらの例によって限定されるべきではない。当業者は、本明細書において提供された技術が他の実施形態においても同様に役立ちうることを理解するであろう。
【0037】
(GNSS信号及び相関モードの例)
この点を考慮して、マルチプルモード相関器214によってサポートされるように動作できる相関モード及び/又はコード生成器のいくつかの例が説明される。さらに具体的には、いくつかの例示的GPS L1及びL5の実施形態の例が提供される。しかし当業者は、本説明を読むと、本明細書において提供された典型的な技術が他のGNSS、GNSS信号等のためにもイネーブルされうることを理解するべきである。従って、特許請求された主題事項は、これらの信号及び/又はモードの例によって限定されることは意図されていない。以下で説明される実施形態の例において、サンプルのうちの1つ又は複数(例えば、4つ)がサイクル毎に処理されうる何百もの相関結果を可能とするために、何百か(例えば、256)の累算器が用いられうる。ある実施形態の例において、マルチプルモード相関器は、パイロット・チャネルと並行してデータ・チャネルを処理することをイネーブルされる(複数の)追加の累算器を含むことができる。この場合、例えば、パイロット・チャネル相関に関連する相関時間オフセットはプログラム可能にイネーブルされうる
(マルチプルモード相関器の例)
図5は、制御ロジック502、メモリ504、サンプル・プリプロセッサ506、マルチプルモード相関器214、及び量子化器/パッカ508を含むマルチプルモード相関器500の例を示す。
【0038】
(オプションとなりうる)サンプル・プリプロセッサ506は、メモリ504からのサンプル化データにアクセスしたり、それを受信することをイネーブルされうる。サンプル化データは、例えばRFフロントエンド212(図2)あるいは他の同様の回路からメモリ504へ提供されうる。サンプル・プリプロセッサ506は例えば、後続する相関タスクをサポートすることが望まれうるので、周波数変換及び/又はサンプル補間を行うことをイネーブルされうる。この場合、例えばサンプル・プリプロセッサ506は、サンプルx(n)を確立することをイネーブルされうる。他の実施形態において、サンプルx(n)は、メモリ504内で既に利用可能であることができる。
【0039】
従って、必要であれば、ある実施形態においてサンプル・プリプロセッサ506は、SVドップラー相関及び任意の共通の周波数オフセットを行うことをイネーブルされうる。サンプル・プリプロセッサ506は、例えばサブサンプル持続期間の分だけサンプル・ストリームを効率的に遅延させることによって、連続したサンプル間での補間を行うことをイネーブルされうる。従って、サンプル・プリプロセッサ506は、時間ドップラー補正及びコード・フェーズ・トラッキングのためのサンプリング・フェーズの細かい調整を可能とすることをイネーブルされうる。例えば、異なる遅延設定間でのディザリングによって高い解像度が可能となりうる。効率的な遅延量は、例えば、制御論理502によって選択されうる、ディザーのデューティ・サイクルに基づくことができる。
【0040】
サンプル・プリプロセッサ506は例えば、複数のサンプル・フェーズを並行して処理することをイネーブルされうる。サンプル・フェーズは、サブスクリプトp=0、1、2、及び3によって示されうるので、出力は、x(n)、x(n)、x(n)、及びx(n)を含むことができ、この場合nはサンプル・インデクスであることができる。選択された係数サブセットは、[c,c,c,c,c,c]として定義されうる。従って、4つのサンプル・フェーズに関してサンプル・プリプロセッサ506によって提供されうる補間の数学的記述は、以下のようになりうる。
【数1】

【0041】
この例において、b(n+k)は、b(n)に対して4*kサンプル(すなわち、4つの要素のk個のサンプル・ベクトル)だけ時間が進められうる。従って、複数の連続するサンプルが、結果を計算するために用いられうる。当業者は、b(n)の実数成分及び虚数成分が、例えば同一の係数サブセットを用いて同じ方法で個々に処理されうることを理解するべきである。
【0042】
マルチプルモード相関器214は例えば、いくつかのタイプのSPS(例えば、GNSS)信号において相関タスクを行うことをイネーブルされうる。以下の例において、マルチプルモード相関器214は、2つ又はそれ以上の異なる相関モードに少なくとも部分的に基づいて構成及び/又は再構成されうる。
【0043】
ある実施形態の例において、マルチプルモード相関器214は、各クロック・サイクルにおいて並行して少なくとも2つのサンプルを処理する機能を含むことができる。ある実施形態の例において、マルチプルモード相関器214はまた、パイロット・チャネル及び/又はデータ・チャネルを処理することをイネーブルされうる。実際、マルチプルモード相関器214は、いくつかの実施形態において、パイロット・チャネル及びデータ・チャネルを同時に処理することをイネーブルされうる。ある実施形態の例において、マルチプルモード相関器214の結果は、例えば効率的なデータ・ハンドリング及び/又はメモリ使用を提供することをイネーブルされうる量子化器/パッカ508によって(オプションとして)さらに処理されうる。
【0044】
図6は、マルチプルモード相関器214の一部のまた別の実施携帯の例を示すブロック図である。マルチプルモード相関器214の例において示されるある特徴の短い説明が提示され、いくつかの更なる詳細とともに後に説明される。
【0045】
この実施形態の例において、プリマルチプライア部分600において、コード・チップ信号c(n)と乗算された入力サンプル信号x(n)について起こりうる乗算結果信号の全てが決定されうる。その結果、サポートされる/所望の相関モードの各々に関連付けられた乗算結果信号の異なるセットが存在するはずである。相関器部分602(例えば、セレクタ及び少なくとも1つの累算器)はその後、コード・チップに基づいて適切な乗算結果を選択できる。
【0046】
図6の実施形態の例において、各グループが64の相関器部分を有する、累算器604−0、604−1、604−2、及び604−3の4つのグループに分割された、256の複合相関器部分がある。そのようなグループの構成は、(複数の)相関モードに少なくとも部分的に基づくことができる。例えば、(時にspcと記載される)チップ毎に4つのサンプルのレートで処理している場合、入力サンプル信号x(n)は4つのサンプル・フェーズに分割されることができ、各グループは、4つのサンプル・フェーズのうちの1つを個々に処理できる。
【0047】
図7は、グループ604−0に含まれうるような相関器部分のうちの1つの実施形態の例を提示する。この例において、相関器部分602は、4入力セレクタ702及び累算器704を含む。各クロック・サイクルにおいて、インタフェース605−0において受信されたような(複数の)コード・チップc(n)に基づいて、4つの乗算結果信号m(n)のうちの1つが選択されうる。選択された乗算結果信号はその後、対応する相関長にわたって累算器704によって累算されうる。この実施形態の例において、グループ604−0には、合計512のそのような相関部分が存在しうる。
【0048】
図6を参照すると、ある実施形態において示されるように、データ・チャネルの処理専用であることができる少なくとも1つの追加の(複合)相関器部分604−DCがある。相関器部分604−DCは例えば、パイロット・チャネルが、グループベースの相関器部分のうちのいくつかによって処理されうる場合、用いられうる。従って、マルチプルモード相関器214内で両方のチャネルを個々に処理するために、同一の相関タスクが用いられうる。
【0049】
この例において、コード生成器308は、マルチプルモード相関器214によってサポートされるGNSS信号のために提供されうる。いくつかのモードにおいて、パイロット・チャネルとデータ・チャネルとのために別々のコード生成器が提供され、同時に動作することをイネーブルされうる。上述したように、いくつかのモードにおいて、あるコード生成器によって各サイクルに2つ(又はそれ以上)の連続したチップが生成されうる。
【0050】
チップ・シーケンスが選択され、モードに依存しうる特定の順序で相関器部分へルートされる。また、チップ・シーケンスによってデータ・ビットをプリマルチプライし、その後その結果が相関器部分に適用されうるオプションもある。
【0051】
累算器イネーブル生成器612は、全ての相関器部分のためのイネーブル信号e(n)を生成するために用いられうる。これらのイネーブル信号e(n)は、入力605−0、605−1、605−2、605−3、及び605−DCによって表されるような累算器のグループ/相関器部分へ入力される。イネーブル信号e(n)は、相関モードに依存できる。あるイネーブル信号e(n)は、各相関器部分がサンプルの異なるセットを処理することが可能であるように、互いに時間がずらされうる。タスク中にイネーブルされうる相関器部分の数は、ソフトウェア・プログラム可能であることができる。さらに、イネーブル信号e(n)605−DCのタイミングはプログラム可能であることができる。また、ルーティング回路610は、例えばコード信号及びデータ・ビット信号のような信号を適宜ルートできる。
【0052】
累算された相関結果は、メモリ内への格納が望まれると、適切な方式(例えば、サイズ、順序等)でパッキング・プロセッサ606等においてパックされうる。
【0053】
例えばマルチプルモード相関器214のようなマルチプルモード相関器において実施されたり、動作イネーブルされたりできる機能及び処理をさらに示すために、いくつかの相関モードの例が以下でさらに詳しく説明される。
【0054】
(L1相関モードの例)
相関モードの例は、例えばGPS L1−C/A、QZSS L1−C/A、SBAS L1−C/A(例えば、WAAS、EGNOS、及びMSAS)、C/Aコードを用いるGPS L2、及び/又はL1−C/Aダイバーシチ・チャネルのようなあるGNSS信号をサポートできるL1相関モードを含む。これらの信号全ての共通点は、BPSKチップ変調、1.023Mcpsのチップ・レート、及び1023チップの一次コード長である。SBAS信号のためのデータ・レートは最高500bpsであるが、他の信号は50bpsである。
【0055】
L1相関モードの2つの例、すなわち、(L1_2と称される)2spcのベースバンド・サンプル・レートを用いるものと、(L1_1と称される)1spcのベースバンド・サンプル・レートを用いるものとが以下で説明される。これらの2つの典型的なL1モードのための処理は同様であることができ、それらは同一のコード生成方法を用いる。
【0056】
1023チップ長を超える2spcレートのコード・シーケンスc(n)と複合サンプル・シーケンスx(n)との相関のための一般式は以下の通りである。
【数2】

【0057】
ここで、変数kは相関器の番号であり、k=0,1,・・・,K−1の範囲を有する。この設計例において、Kは256に限定されうる。コード・チップ・インデクスは、m=0,1,・・・,L−1と定義され、コード長LはL1モードにおいて1023に等しくなりうる。サンプル・インデクスはmに基づくことができ、その範囲は0,1,・・・,N−1と定義され、N=K+2L−1である。c(m)のコード係数値は±1である。コード生成器デジタル値1及び0が、係数値+1及び−1にそれぞれマップされうる。
【0058】
上記式において、y(k)及びx(m)は複素数値であり、c(m)は実数であることができる。サンプル・シーケンスのI成分及びQ成分x(m)及びx(m)は個々に処理されることができ、両方のL1相関モードにおいて、それら両方が同一のコード・シーケンスに相関付けられうることに留意されたい。従って、この式は、(例えば、y(k)の代わりにy(k)を用い、x(m)の代わりにx(m)を用いると)I及びQに関する2つの独立した式に分割されうる。
【0059】
相関の実施形態の説明は以下の通りである。第1の相関器(k=0)の場合、x(m)の第1の2つのサンプルと第1のコード・ビットc(0)とが乗算され、サンプルの第2のペアが第2のコード・ビットc(1)と乗算されて総和に加算され、そのように、サンプルの1023番目のペアが最後のコード・ビットc(1022)と乗算され、総和に加算されるまで続く。その他の相関器(k=1,2,・・・,K−1)の場合、サンプル・シーケンスは単純にk個のサンプルによってオフセットされうる。これにより、1つのサンプル(2spcレートである、半分のチップ期間)の時間間隔を有するK個の相関値が生成される。
【0060】
上記の一般相関式は、L1信号の1.0ms拡散スペクトル・シンボルのために最適な適合フィルタを表す。これは、チップ変調のための適合フィルタと縦続したコード・シーケンスのための適合フィルタに含められうる。この例において、後者の動作はチップ適合フィルタ(CMF)と称されるだろう。2spcのBPSK変調信号のためのCMFは、H(z)=1+z−1と定義されうる。ある実施形態において、CMFは、相関の前にベースバンド処理において行われうるので、上記式から除外され、
【数3】

【0061】
に低減する。
【0062】
従って、y(k)のための計算の数は、CMFが相関の前に行われた場合、半分に低減されうる。
【0063】
偶数番号が付いた相関器はx(n)の偶数番号が付いたサンプルしか処理せず、奇数番号の相関器は奇数番号のサンプルしか処理しないことに留意されたい。これによって、式の次の順列が導かれる。ここで、サンプルを2つの別々のセットに転換(分割)できる。2つのサンプル・セットは、第1のフェーズx(n)及び第2のフェーズx(n)と定義されうる。この場合x(n)=x(2n)、x(n)=x(2n+1)であり、n=0,1,・・・,N/2−1である。ハーフレート・セットのインデクスnは、フル・サンプル・セットにおける2mに等しくなりうる。従って、2つのセットにおいて行われる相関は、以下のように表すことができる。
【数4】

【0064】
ここで、相関器インデクスの範囲は、k=0,1,・・・,K/2−1と再定義されうる。これによって、2つのセット間での相関器の総数Kが導かれる。
【0065】
そのような相関実施形態において処理サイクルの数を低減するために、総和の各反復において2つの連続するサンプルとコード・ビットとを乗算加算できる。これによって反復の数は、1023ではなく512に低減され、これは相関を計算するサイクルの数における50%までの低減に言い換えられる。従って、いくつかの更なる相関タスクが同一の期間内に行われうる。偶数及び奇数の番号が付いた相関器の場合、これは算術的に以下のように表すことができる。
【数5】

【0066】
これらの式は、意図された1023チップではなく1024チップにわたる相関を行うことに留意されたい。コード・インデクスの範囲は、n=0,1,・・・,Lまで拡大されうる。最後の総和において、コード・インデクスは1023に到達し、コードは1023チップ毎に反復するので、これはコード・ビットc(0)にマップされる。従ってc(0)は1024番目のサンプルと乗算されうる。そのような長い相関は例えば、以下の検出実施形態において説明されうる。最後の乗算加算演算のヌル化を可能とするロジックを相関器全てに追加する別のオプションがある。
【0067】
次に、例えばハードウェア等において実施されうる式を定義できる。上述したように、マルチプルモード相関器214は、クロック・サイクル毎に4つのサンプルを並行して処理する機能を有することができる。4つのサンプル・セットは、x(n)=x(4n)、x(n)=x(4n+1)、x(n)=x(4n+2)、及びx(n)=x(4n+3)と定義され、n=0,1,・・・,N/4−1である。サンプル・フェーズは未だ半分のチップ期間(2spcレート)に分割されているので、4フェーズは2チップ持続期間にわたる。上記の偶数の相関器の式において、2番目の積項のxをxと置き換えることができ、同様に奇数の相関器の式においても、第2の積項のxをxと置き換えることができる。x(n)及びx(n)をx(n+1)及びx(n+1)として時間インデクスが進んだバージョンを定義することもできる。このように相関器は、反復毎に6つの連続するサンプルへアクセスできる(設計の例は、8つのサンプルをサポートできることに留意されたい)。この新たな定義に基づいて、実施形態のための式を以下のように書き換えることができる。
【数6】

【0068】
この場合、相関器インデクスは、k’’=0,1,・・・,K/4−1と再定義されうる。
【0069】
上記例において用いられた一般的な技術、記載方法、及び用語は、以下で説明されるような他の相関モードの例にも適用されうる。しかし、簡略化のために、明瞭な中間ステップのいくつかは省略されるだろう。それらの詳細について、読み手には、前述の例の説明を再び参照されたい。
【0070】
(2サンプル/チップのためのL1相関器実施形態の例)
相関演算の上記例が、ここで、図6及び図7のマルチプルモード相関器214にマップされる。第1に、コード乗算演算が定義される。プリマルチプライア部分600において、x(n)とc(n)との乗算演算から生じうる結果は全て、コード生成器308からの2つの連続するチップに基づいて計算されうる。セレクタ部分702は、サンプル・フェーズx(n)、x(n)、x(n)、及びx(n)と、コード・チップcb,0(n)、cb,1(n)との観点から、各累算器704について、4つの生じうる乗算結果、mb,0(n)、mb,1(n)、mb,2(n)、及びmb,3(n)のうちの1つを選択できる。この場合bは、0、1、2、又は3のグループ番号であることができる。コード・チップに基づくmb,c(n)値の選択の1つの慣例は、以下の通りである。
b,1(n)=0かつcb,0(n)=0であるとき、mb,0(n)を選択する
b,1(n)=0かつcb,0(n)=1であるとき、mb,1(n)を選択する
b,1(n)=1かつcb,0(n)=0であるとき、mb,2(n)を選択する
b,1(n)=1かつcb,0(n)=1であるとき、mb,3(n)を選択する
グループ0乃至3のためのコード・チップ割当ては以下の通りである。
0,0(n)=c(2n)
0,1(n)=c(2n+1)
1,0(n)=c(2n)
1,1(n)=c(2n+1)
2,0(n)=c(2n)
2,1(n)=c(2n+1)
3,0(n)=c(2n)
3,1(n)=c(2n+1)
L1_2モードにおいて、各累算器グループは、異なるサンプル・フェーズを処理できる。例えば、グループ604−0は、サンプル・フェーズx(n)、及びx(n)となりうる、2サンプル進んだサンプル・フェーズを処理できる。さらに、グループ604−1、604−2、及び604−3は例えば、x(n)及びx(n)、x(n)及びx(n+1)、及びx(n)及びx(n+1)をそれぞれ処理できる。上述したように、ロジック0のコード・チップは−1と乗算されるようにマップされ、ロジック1のコード・チップは+1と乗算されるようにマップされうる。上記の定義及び実行式を与えられると、2spcのL1モードに関する全てのmb,c(n)項は、以下のように定義されうる。
0,0(n)=−x(n)−x(n)
0,1(n)=−x(n)+x(n)
0,2(n)=+x(n)−x(n)
0,3(n)=+x(n)+x(n)
1,0(n)=−x(n)−x(n)
1,1(n)=−x(n)+x(n)
1,2(n)=+x(n)−x(n)
1,3(n)=+x(n)+x(n)
2,0(n)=−x(n+1)−x(n)
2,1(n)=−x(n+1)+x(n)
2,2(n)=+x(n+1)−x(n)
2,3(n)=+x(n+1)+x(n)
3,0(n)=−x(n+1)−x(n)
3,1(n)=−x(n+1)+x(n)
3,2(n)=+x(n+1)−x(n)
3,3(n)=+x(n+1)+x(n)
やはり、I成分及びQ成分は、同じ方法で個々に処理されうる。つまり、全てのmb,c(n)が同一のI式及びQ式を有することができる。サンプル値は各々6ビットであることができる。7ビットの結果に2つが加算されうるので、相関器部分へそれらを適用する前に結果を0.5倍にすることができる。これは、例えば、ゼロに向かう不偏の円を用いて行われうる。
【0071】
各相関器部分は、例えば、512サイクルにわたって累算を行いうる。相関器部分は、各々が互いに1サンプルずつオフセットされる、異なる時間間隔にわたって動作できる。第1の相関は、サンプル・ストリームの始点に位置づけられ、各相関器部分に適用されたコード・シーケンスは、相関間隔に位置づけられうる。L1_2モードにおいて、4つのグループ全てが、イネーブル信号の同一のセットを用いることができる。グループ内の各相関器のためのイネーブル信号は、単位ステップ・シーケンスu(n)を用いて以下のように数学的に表すことができる。
0,k’’(n)=u(n−k’’)−u(n−k’’−512)
1,k’’(n)=u(n−k’’)−u(n−k’’−512)
2,k’’(n)=u(n−k’’)−u(n−k’’−512)
3,k’’(n)=u(n−k’’)−u(n−k’’−512)
この場合、各グループ内の相関器インデクスは、k’’=0,1,・・・,K/4−1と定義されうる。上述のように、変数Kは、この例において、各タスクについて最大256までプルグラム可能であるような、タスク内でイネーブルされた相関器部分の数であることができる。単位ステップ・シーケンスの定義は、
n>0のとき、u(n)=1、n<0のとき、u(n)=0
となりうる。
【0072】
累算器イネーブル信号は、パルス生成器及び1ビットのタップ遅延線(TDL)を用いて実施されうる。生成器は、64タップを有するTDLに供給されうる、長さが512サイクルのパルスを生成できる。累算器は、異なるタップのTDLに接続されうる。最後のイネーブル信号が実行されると、相関処理が完了したことをこれが示す。K個の相関を行うサイクルの総数は、例えば、512+K/4となりうる。よって、K=256の場合、576サイクルが導かれる。
【0073】
同様のTDL方法が、グループ内の各相関器部分へのコード・チップ入力のために用いられうる。各相関器部分について、コード・チップは、イネーブル信号と協調するように遅延されうる(例えば、チップの第1のペアは、イネーブル信号の第1のサイクルに適用され、以下同様となりうる)。
【0074】
相関が完了すると、相関器の結果は、例えば正しい時間シーケンス順に、メモリにセーブされうる。ある実施形態において、4つのグループにおける各相関器部分の時間オフセットを指定することが便利である。その後、結果は、正しい時間順にそれらをパッキング・プロセッサ606等に収納するために、インタレース及び/又は連結されうる。2spcレートのL1モードの場合、4つのグループについての相関器インデクスの番号付け順序は、以下のようになりうる。
グループ504−0は、y(0),y(4),・・・,y(252)
グループ504−1は、y(1),y(5),・・・,y(253)
グループ504−2は、y(2),y(6),・・・,y(254)
グループ504−3は、y(3),y(7),・・・,y(255)
別の動作は、k=0,1,・・・,K−1から相関結果を順序付ける。この場合、Kは、タスク毎の相関器の所望の番号であることができる。L1_2モードにおいて、これは単に、4つのグループの結果をインタラクトすることを必要としうる。相関モードの多くは、同一の順序付け及び結果のメモリ構成を共有する。
【0075】
(1つのサンプル/チップのためのL1相関実施形態の例)
この箇所では、1spcのサンプル・レートにおけるL1信号(L1_1モード)のための相関実施形態の例が提示される。この場合、チップ毎に1つのサンプルしかないので、CMFは定義されない。従って、一般相関式は、以下のようになりうる。
【数7】

【0076】
これは、2spcモードの2倍の時間範囲にわたる、1チップ期間の時間間隔を有するK個の相関値を生成する。2spcモードにおけるように、変数Kは256に制限され、コード長L=1023である。従って、処理されるサンプルの総数は、N=L+K−1となりうる。
【0077】
再び、総和の各反復における2つの連続するサンプルとコード・チップとの乗算加算の方法を考慮すると、相関式は、以下のように示されうる。
【数8】

【0078】
L1_2モードにおけるように、この式は、各相関において1023ではなく1024のサンプル及びチップが処理されることを示す。この利点は、反復の数が半分に低減され、それによってより多くの相関容量が利用可能となりうることである。コード・チップc(1023)は、c(0)に等しくなりうる。処理されるサンプルの総数は、N=L+Kとなりうる。
【0079】
実施形態の場合、サイクル毎に利用可能な複数のサンプルが存在しうる。このモードにおいて、サンプル・シーケンスは、x(n)=x(4n)、x(n)=x(4n+1)、x(n)=x(4n+2)、及びxn=x(4n+3)と定義される4つのサンプル・セットに再び分割されうる。ここで、n=0,1,・・・,N/4−1である。4つのサンプル・ベクトルは、1つおきのサイクル毎にアップデートされうる。相関器部分は、一方の2つのセットを偶数サイクルで、他方の2つのサンプルを奇数サイクルで、サイクル毎に2つのサンプルを処理できる。実施形態のための式は以下のようになりうる。
【数9】

【0080】
この場合、相関インデクスは、k’=0,1,・・・,K/2−1と再定義されうる。2つ目の式において、時間がすすんだサンプル・セットのx(n+1)に留意されたい。この場合、相関器は、サイクル毎に3つの連続するサンプルを用いて動作する。
【0081】
(1つのサンプル/チップのためのL1相関器実施形態の例)
このモードにおいて、マルチプルモード相関器214は、1つおきのサイクル毎に4つのサンプルを供給されうる。マルチプルモード相関器214は、各サイクルにおいてサブセットに分かれることができる。偶数サイクルの場合、x(n)、x(n)、及びx(n)の値が、それぞれの入力に割り当てられる。奇数サイクルにおいて、x(n)、x(n)、及びx(n)の値は、効率的に2サンプル進んだインデクスである、x(n)、x(n)、及びx(n+1)の入力に再割当てされている。このベクトル要素の再割当ては、相関の持続期間の間、継続されうる。
【0082】
コード・チップ割当ては、以下のようになりうる。
0,0(n)=2(n)
0,1(n)=c(2n+1)
1,0(n)=2(n)
1,1(n)=c(2n+1)
2,0(n)=2(n)
2,1(n)=c(2n+1)
3,0(n)=2(n)
3,1(n)=c(2n+1)
サンプル・コード乗算演算は、以下のようになりうる。
0,0(n)=−x(n)−x(n)
0,1(n)=−x(n)+x(n)
0,2(n)=+x(n)−x(n)
0,3(n)=+x(n)+x(n)
1,0(n)=−x(n)−x(n)
1,1(n)=−x(n)+x(n)
1,2(n)=+x(n)−x(n)
1,3(n)=+x(n)+x(n)
2,0(n)=m0,0(n)
2,1(n)=m0,1(n)
2,2(n)=m0,2(n)
2,3(n)=m0,3(n)
3,0(n)=m1,0(n)
3,1(n)=m1,1(n)
3,2(n)=m1,2(n)
3,3(n)=m1,3(n)
2つの値が足された後、結果は、6ビットの範囲に再び一致するように、0.5倍にされうる。
【0083】
各相関器部分へのコード・シーケンスがイネーブル信号と協調しうることを想起されたい。グループ604−0及び604−1において、相関器部分は、同一間隔でイネーブルされ、その後グループ604−2及び604−3の相関器部分が64サイクル後に後続する。累算器イネーブル信号は、以下のようになりうる。
0,k’’(n)=u(n−k’’)−u(n−k’’−512)
1,k’’(n)=u(n−k’’)−u(n−k’’−512)
2,k’’(n)=u(n−k’’−64)−u(n−k’’−576)
3,k’’(n)=u(n−k’’−64)−u(n−k’’−576)
このモードは、例えば、イネーブル信号のために128タップのTDLを用い、コード・シーケンスのためにもそれを用いる。グループ604−0及び604−1は、最初の64タップに接続し、グループ604−2及び604−3は、最後の64タップに接続できる。従って、256の相関を行うためのサイクルの総数は、512+128=640サイクルとなりうる。
【0084】
相関器インデクス番号は、以下のようになりうる。
グループ504−0は、y(0),y(2),・・・,y(126)
グループ504−1は、y(1),y(3),・・・,y(127)
グループ504−2は、y(128),y(130),・・・,y(254)
グループ504−3は、y(129),y(131),・・・,y(255)
従って、結果は、グループ604−0と604−1からの結果をインタラクトし、グループ604−2と604−3からの結果をインタラクトし、その後それらを連結することによって、正しい順序に並べられうる。
【0085】
(L1コード生成器の例)
図8に示す例において示すように、L1コード生成器800は、各々が長さ10である2つの線形フィードバック・シフト・レジスタ(LFSR)802及び804で構成されうる。基本的に、LFSRは、長さNの1ビット・シフト・レジスタであることができ、いくつかのステージの指定の出力がまとめて2を法として加算され、結果が第1のステージ入力へフィードバックされうる。レジスタは、サイクル毎に右へのシフトを行う。長さ10のLFSRの出力は、1023チップのユニークな疑似ランダム雑音(PRN)シーケンスを生成し、可能であれば無限に反復するであろう。
【0086】
L1コード生成器800の例において、2つのLFSR802及び804の出力は、2を法として加算され、ゴールド・コードを形成する。第1のLFSR802、gの場合、全てのステージがロジック1ステートに初期化される。第2のLFSR804、gは、SV番号に対してユニークであることができるシード値に初期化されうる。シードMSBはステージ1に適用され、ステージ10に適用されるシードLSBにダウンされる。従って、コード生成器出力は、各SV番号について1023チップのユニークなシーケンスを有する。
【0087】
及びgに関する有限フィールド多項式は、以下のように記述されうる。
【数10】

【0088】
そのようなコード生成器は、シフト・レジスタのクロック・サイクル毎に1チップしか生成できない。必要であれば、例えば、サイクル毎に2つのステージをシフトされうるレジスタを有することによって、2つの連続するチップがクロック・サイクル毎に生成されうる。g(2n+10)と表記される、第2のステージへの入力は、サイクル設計毎に前の1チップと同じであることができ、第1のステージへの入力g(2n+11)は、進んだバージョンであるので、ステージ2及び9の加算によって実施されうる。同じ関係が、gシフト・レジスタにも当てはまる。そのような技術及び他の同様の技術は周知である。
【0089】
(L1広帯域相関モードの例)
マルチプルモード相関器214は、L1信号帯域における広帯域処理のあるバリエーションをサポートすることをイネーブルされうる。例えば、広帯域相関器モード(L1_20)は、20spcのサンプル・レートで動作し、サンプル全てを処理する。そのようなモードは、ある例において、感度のわずかな改善を提供することができ、より重要なことには、マルチパス信号を検出する遥かに高い能力を提供できる。
【0090】
(L1広帯域相関実施形態の例)
L1広帯域相関実施形態の場合、1023チップ長を超える20spcレートのコード・シーケンスc(n)とサンプル・シーケンスx(n)との相関のための一般式は以下の通りである。
【数11】

【0091】
BPSK変調及びチップ毎に20のサンプルがあるので、CMFは、H(z)=1+z−1+・・・+z−19となりうる。CMFはベースバンド・プロセッサにおいて行われうる。CMFを取り除くと、式は、
【数12】

【0092】
に低減される。
【0093】
これにより、計算の量が1/20まで大幅に低減される。
【0094】
20のサンプリング・フェーズにおいて信号を表すために多相表記を用いることが便利である。サンプル・フェーズはx(n)=x(20n+p)と定義されることができ、この場合インデクスpはサンプル・フェーズ番号であり、p=0は第1のサンプルであり、p=19が最後のサンプルである。この表記定義を用いると、相関式は、
【数13】

【0095】
と変換されうる。
【0096】
この設計の1つの起こりうる制約は、20k‘+pが(255でありうる)K−1に等しい又はそれより小さくなりうることである。
【0097】
実施形態の場合、設計例は、上記式に示すような20ではなく、4つのサンプル・フェーズ及び4つの相関グループをサポートすることが理解されるべきである。従って各相関器部分は、(5サイクル毎にアクティブな)5つのサンプル・ベクトルのうちの1つにアクセスできる。これによって、実施形態のための式の例が以下のように導かれる。
【数14】

【0098】
ここで、相関器インデクスは、k’’=0,1,・・・,K/4−1と再定義されうる。各相関器部分は毎5番目のサンプルしか処理しない。
【0099】
(L1広帯域相関器実施形態の例)
両方の広帯域相関モードは、狭帯域モードと同じコード(L1−C/A)を用いることができるが、これらのモードにおいて、コード生成器は、1チップの出力を生成するタイプであることができる。L1_2モード及びL1_1モードにおけるような2チップ生成器は利用できない。ある実施形態の例を簡略化するために、1チップ生成器が2チップ生成器とともに例示されるが、それらは共有できない。
【0100】
累算器グループ番号インデクス、サブスクリプトbに基づくより短い記載を用いて、ハードウェア記述は以下のように要約されうる。この場合、b=0,1,2及び3である。
【0101】
コード・チップ割当ては以下のように定義されうる。
b,0(n)=c([n/5])
b,1(n)=0
括弧[ ]は(分数を切り捨てる)整数演算を示す。このモードにおいて、コード生成器は、5サイクル毎に進められうる。
【0102】
サンプル・コード乗算演算は、
b,0(n)=−x(n)
b,1(n)=+x(n)
b,2(n)=0
b,3(n)=0
となりうる。
【0103】
累算器は、5サイクル毎にイネーブルされ、時間をずらされうる。従って、累算器イネーブル信号は、以下のように定義されうる。
【数15】

【0104】
ここで(n)は、n=0のとき(n)=1、そうでない場合n=0と定義される単位試料関数であることができる。256の相関を行うサイクルの総数は、5*1023+64=5179サイクルとなりうる。
【0105】
相関器インデクス番号は、以下のようになりうる。
グループ504−0は、y(0),y(4),・・・,y(252)
グループ504−0は、y(1),y(5),・・・,y(253)
グループ504−0は、y(2),y(6),・・・,y(254)
グループ504−0は、y(3),y(7),・・・,y(255)
相関結果は、グループをインタラクトすることによって、正しい順序で並べられうる。
【0106】
(GPS L5相関モードの例)
ある実施形態の例において、あるGPS L5相関モードがサポートされうる。例えば、L5_2モードは、2spcのGPS L5信号をサポートする。信号特性は、1.0msのコード持続期間である長さ10230のレンジング・コードを有する10.23Mcpsのチップ・レートでのQPSK変調である。信号は、BPSKデータ信号(I5)とBPSKパイロット信号(Q5)との2つの信号で構成され、各々は独立したコード・チップ・シーケンスを有する。パイロット信号及びデータ信号は、I(同相)成分上のデータ信号とQ(直角位相)成分上のパイロット信号とを有する、同相直角位相である。Q5搬送波は、I5搬送波から90度遅れる。パイロット信号は1.0kHzのレートにおけるパイロット・レンジング・コードに2を法として加算された、20ビットのニューマン・ホフマン・コードを有する。データ信号は、ナビゲーション・メッセージ・データ及びデータ・レンジング・コードの2を法とした加算であることができる。データ・メッセージは50bpsであり、100spsのシンボル・レートに関して半分に畳込み符号化されたレートであることができる。これらのシンボルはさらに、10ビットのニューマン・ホフマン・コードの2を法とした総和によって、効率的なシンボル・レートである1000spsに拡大される。
【0107】
(パイロット・チャネル又はデータ・チャネルのためのGPS L5相関実施形態の例)
パイロット・チャネル又はデータ・チャネルのためのL5相関実施形態の例は、2spcのL1相関とほとんど同じである。唯一の相違点は、相関長が10230チップである、又はL1の10倍の長さとなる点である。L5モードでは、L1モードでのように、マルチプルモード相関器214は、総和反復ごとに2チップ分のサンプル(4サンプル)を処理することをイネーブルされうる。従って反復の数は10230/2=5115となりうる。10230は2で割り切れるので、L1ケースのように処理されたサンプル及びチップの余りはない。L1相関とL5相関との間の類似点を与えられると、L5相関器実施形態のための式を以下のように直接定義できる。
【数16】

【0108】
ここで、相関器インデクスは、k’’=0,1,・・・,K/4−1と定義されうる。この式は、パイロット・チャネル又はデータ・チャネルの何れにも当てはまる。コード・シーケンスは、パイロット・チャネルとデータ・チャネルとでユニークである。Q5パイロット・チャネル・コードc(n)あるいはI5データ・チャネル・コードc(n)の何れかをc(n)の代わりに用いることができ、この場合c(n)はパイロット信号レンジング・コードと1ビットのニューマン・ホフマン・コードとの2を法とした加算であることができ、c(n)はデータ信号レンジング・コード、1ビットのニューマン・ホフマン・コード、及びナビゲーション・メッセージ・データ・ビットの2を法とした加算であることができる。
【0109】
データ・コード・チップ及びパイロット・コード・チップに基づいて送信された搬送波の相対フェーズは、以下の通り定義されうる。
=0かつc=0のとき、搬送波フェーズは0度
=0かつc=1のとき、搬送波フェーズは90度
=1かつc=1のとき、搬送波フェーズは180度
=1かつc=0のとき、搬送波フェーズは−90度
ある実施形態において、主要な相関器グループがパイロット・チャネルを処理している場合、データ・チャネルを処理するために利用可能な別の相関器が存在しうる。これによって、高感度でパイロット・チャネルを追跡し続けることが可能となり、同じタスク内でデータ・メッセージを受信することもできる。ハードウェア実施におけるデータ・チャネル相関は、
【数17】

【0110】
となることができ、ここで、c(n)はデータ・チャネル・コード・シーケンスであり、kは第1のパイロット・チャネル相関に対する相関の時間オフセットであり、x(n)におけるサブスクリプトpはサンプル・フェーズ・インデクスであることができる。サンプル・フェーズ・インデクスは4を法とした数と定義されうる。インデクスは4を超えると最低値に戻り、nインデクスに1が足されうる。例えばx(n)は、x(n+1)と等しく表すことができる。変数kは各タスクについてプログラム可能であり、0からK/4−1の範囲内であることができる。変数pもまた、例えばp=0,1,2又は3の可能な値を用いてプログラム可能であることができる。
【0111】
(パイロット・チャネル又はデータ・チャネルのためのGPS L5相関器実施形態の例)
L5相関モードは、2spcモードのL1と同様の方法で実施されうる。主な相違点は、相関長が10倍の数のチップであることと、データ・チャネル又はパイロット・チャネルを処理するオプションがあることである。
【0112】
独立したデータ・チャネル相関器のためのコード・チップ割当ては、I5データ・チャネル・コードc(n)であることができる。相関器グループ0乃至3のためのコード・チップ割当ては、パイロット・チャネル・モードあるいはデータ・チャネル・モードに依存し、
b,0(n)=c(2n)又はc(2n)
b,1(n)=c(2n+1)又はc(2n+1)
であることができる。
【0113】
主要な相関器グループのためのサンプル・コード乗算演算は、以下のようになりうる。
0,0(n)=−x(n)−x(n)
0,1(n)=−x(n)+x(n)
0,2(n)=+x(n)−x(n)
0,3(n)=+x(n)+x(n)
1,0(n)=−x(n)−x(n)
1,1(n)=−x(n)+x(n)
1,2(n)=+x(n)−x(n)
1,3(n)=+x(n)+x(n)
2,0(n)=−x(n+1)−x(n)
2,1(n)=−x(n+1)+x(n)
2,2(n)=+x(n+1)−x(n)
2,3(n)=+x(n+1)+x(n)
3,0(n)=−x(n+1)−x(n)
3,1(n)=−x(n+1)+x(n)
3,2(n)=+x(n+1)−x(n)
3,3(n)=+x(n+1)+x(n)
独立したデータ・チャネル相関器のためのサンプル・コード乗算演算は、サンプル・フェーズ番号p=0,1,2又は3に基づくので、
d,0=−xp+2(n)−x(n)
d,1=−xp+2(n)+x(n)
d,2=+xp+2(n)−x(n)
d,3=+xp+2(n)+x(n)
となる。
【0114】
主要な相関器グループのためのサンプル・コード乗算演算は、pの全ての値について独立したデータ・チャネル相関器によって直接用いられうる(例えば、そのように再び計算する必要はなく、pに基づいて選択するだけである)ことに留意されたい。
【0115】
4つのグループ及び独立した相関器のための相関器インデクス番号付け順序は、以下のようになりうる。
グループ504−0はy(0),y(4),・・・,y(252)
グループ504−1はy(1),y(5),・・・,y(253)
グループ504−2はy(2),y(6),・・・,y(254)
グループ504−3はy(3),y(7),・・・,y(255)
オプションのデータ・チャネル相関器y
他のあるモードと同様に、このモードは、4つのグループの相関結果をインタラクトし、データ・チャネル相関器結果に加えることによって利益を得ることができる。
【0116】
(コヒーレントなパイロット・チャネル及びデータ・チャネルのためのGPS L5相関器実施形態の例)
ある実施形態において、同時のパイロット・チャネル及びデータ・チャネルのためのL5生成器がサポートされる。このモードを実施するために、例えば、相関器(累算器)は各々32ずつの8グループに分割されうる。この場合、4つのグループがパイロットを処理し、4つのグループがデータ・チャネルを処理できる。従って、ある実施形態において、パイロット/データ・チャネル毎に128の相関器が存在しうる。ある実施形態において、コヒーレントあるいは非コヒーレントな結合がソフトウェアにおいて実施されることもできる。ある実施形態において、パイロット・チャネルとデータ・チャネルとのための別々のタスクを行う可能性がある。
【0117】
(GPS LGコード生成器実施形態の例)
L5コード生成器の例は例えば、一方がパイロット・コード・シーケンス専用であり、他方がデータ・コード・シーケンス専用である、2つの独立したL5コード生成器を含むことができる。L5モードの場合、コード生成器は、サイクル毎に2つのチップを生成できる。2チップ生成器は、例えばCPにおいて用いられうる。
【0118】
(他の相関モード及び実施形態の例)
このように、前述の相関モード例において示したように、例えばマルチプルモード相関器214のようなマルチプルモード相関器は、様々な相関モード及びタスク、及び様々なSPS信号の取得をサポートすることをイネーブルされうる。当業者は、これらの例が、他のSPS信号及び関連する相関モード及びタスクにも拡大されうることを理解するであろう。
【0119】
詳細な説明のいくつかの箇所は、特定の装置のメモリ又は専用コンピュータ・デバイスあるいはプラットフォーム内に格納されるバイナリ・デジタル信号における動作のシンボル的表現あるいは処理の観点から提示された。この特定の記述の文脈において、特定の装置等の用語は、プログラム・ソフトウェアからの命令に従って特定の機能を行うようにプログラムされる汎用コンピュータを含む。アルゴリズム的記述又はシンボル的表現は、信号処理又は関連技術における当業者が、自身の技術の要旨を他の当業者に伝達するために用いる技術の例である。アルゴリズムは、本明細書において、また一般的に、自己矛盾のない動作シーケンス又は所望の結果を導く同様の信号処理であるとみなされる。この文脈において、動作又は処理は、物理量の物理的処置を含む。必ずしもそうではないが一般的にそのような量は、格納、転送、結合、比較、又は他の処置をされることができる電子信号あるいは磁気信号の形式をとることができる。そのような信号をビット、データ、値、要素、シンボル、特定、用語、番号、数字等として称することが、主に共通使用の理由から、しばしば便利であると証明された。しかし、これら全て又は同様の用語は、適切な物理量に関連付けられ、単に便宜上の符号にすぎないことが理解されるべきである。この説明において登場する場合、そうではないと明確に記載されない限り、例えば「処理する」、「計算する(compute)」、「計算する(calculate)」、「イネーブルする」、「識別する」、「検出する」、「取得する」、「推定する」、「関連付ける」、「受信する」、「送信する」、「入手する」、「提供する」、「格納する」、「アクセスする」、「決定する」等のような用語は、例えば専用コンピュータあるいは同様の専用電子計算デバイスのような特定の装置の動作あるいは処理を称する。従って、本明細書の文脈において、専用コンピュータあるいは同様の専用電子計算デバイスは、専用コンピュータあるいは同様の専用電子計算デバイスのメモリ、レジスタ、あるいは他の情報格納デバイス、送信デバイス、又はディスプレイ・デバイスにおける、物理的な電子量あるいは磁気量として一般的に表される信号を操作又は変換できる。
【0120】
例示的な特徴であると目下みなされているものが示され、説明されたが、当業者には、特許請求された主題事項から逸脱することなく、他の様々な変形例を生み出すことができ、均等物が代用されうることが理解されるであろう。さらに、本明細書で説明された主要概念から逸脱することなく、特許請求された主題事項の教示に対して、特定の状況に適応するように多数の変形例を生み出すことができる。
【0121】
従って、特許請求された主題事項は、開示された特定の例に限定されず、特許請求の範囲におさまる態様全て及びその均等物を含みうることが意図されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信機において用いるための方法であって、
入力サンプル信号x(n)とコード・チップ信号c(n)との乗算に少なくとも部分的に基づいて、マルチプルモード相関器のプリマルチプライア部分において複数の乗算結果信号を決定することと、
第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択することと、
第2の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つを選択することとを備え、前記第1及び第2の累算器は、前記マルチプルモード相関器の相関部分の一部である方法。
【請求項2】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つ及び前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つが、前記マルチプルモード相関器の前記プリマルチプライア部分の単一のプリマルチプライアを用いて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つ及び前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つが、前記マルチプルモード相関器の前記プリマルチプライア部分の2つの異なるプリマルチプライアを用いて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択することは、前記コード・チップ信号c(n)に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の乗算結果信号を決定することは、前記コード・チップ信号c(n)と乗算された前記入力サンプル信号x(n)に関して起こりうる全ての乗算結果信号を決定することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1及び第2の累算器は、前記マルチプルモード相関器の前記相関部分の複数の累算器の一部であり、前記複数の累算器は、複数の相関モードに少なくとも部分的に基づいて、累算器の複数のグループに分割される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記累算器の複数のグループは、累算器の少なくとも2つのグループを備え、前記複数の相関モードの各々は、チップ毎に少なくとも4つの前記入力サンプル信号x(n)を処理するように動作イネーブルされ、前記入力サンプル信号x(n)は、少なくとも4つのサンプル・フェーズに分割され、前記累算器の少なくとも2つのグループの各々は、前記少なくとも4つのサンプル・フェーズのうちの1つを個々に処理する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記累算器の複数のグループのうちの少なくとも1つにおいて、前記乗算結果信号は、前記累算器のグループ内の各累算器が、入力サンプル信号x(n)の異なるセットを処理することが可能であるように、選択的に時間をずらして調整される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の累算器を用いて、第1の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第1の1つを累算することと、
前記第2の累算器を用いて、第2の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第2の1つを累算することとをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記マルチプルモード相関器の前記相関部分の第3の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの少なくとも1つを選択することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第3の累算器は、データ・チャネルに関連付けられた複数の乗算結果信号を累算するように動作イネーブルされる複合累算器を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数の衛星位置決めシステム(SPS)信号に関連付けられた前記コード・チップ信号c(n)を生成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のSPS信号のうちの少なくとも1つのための前記コード・チップ信号c(n)を生成することは、パイロット・チャネル及びデータ・チャネルの各々のためのコード・チップ信号c(n)を別々に生成することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のSPS信号のうちの少なくとも1つのための前記コード・チップ信号c(n)を生成することは、クロック・サイクルにおいて少なくとも2つの連続するチップのための前記コード・チップ信号c(n)を生成することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとが同一である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の累算器は第1の相関モードをサポートするように動作イネーブルされ、前記第2の累算器は第2の相関モードをサポートするように動作イネーブルされる、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1及び第2の相関モードは異なっている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の相関モードは第1の衛星位置決めシステム(SPS)に関連付けられており、前記第2の相関モードは第2のSPSに関連付けられている、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記第1及び/又は第2のSPSのうちの少なくとも1つがGNSSを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1及び/又は第2の相関モードのうちの少なくとも1つが広帯域相関モードを備える、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記第1及び/又は第2の累算器のうちの少なくとも1つが複合累算器を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記乗算結果信号の異なるセットは、異なる相関モードに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
入力サンプル信号x(n)とコード・チップ信号c(n)との乗算に少なくとも部分的に基づいて、複数の乗算結果信号を決定するための手段と、
第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択するための手段と、
第2の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つを選択するための手段とを備える装置。
【請求項24】
前記第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択するための手段は、前記コード・チップ信号c(n)に少なくとも部分的に基づいて応答するように動作する、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記複数の乗算結果信号を決定するための手段は、前記コード・チップ信号c(n)と乗算された前記入力サンプル信号x(n)に関して起こりうる全ての乗算結果信号を決定するための手段を備える、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記第1及び第2の累算器手段は、複数の累算器手段の一部であり、前記複数の累算器手段は、複数の相関モードに少なくとも部分的に基づいて、累算器手段の複数のグループに分割される、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記累算器手段の複数のグループは、累算器手段の少なくとも2つのグループを備え、前記複数の相関モードの各々は、チップ毎に前記入力サンプル信号x(n)のうちの少なくとも4つを処理するように動作イネーブルされ、前記入力サンプル信号x(n)の各々は、少なくとも4つのサンプル・フェーズに分割され、前記累算器手段の少なくとも2つのグループの各々は、前記少なくとも4つのサンプル・フェーズのうちの1つを個々に処理する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記累算器手段のグループ内の各累算器手段が、入力サンプル信号x(n)の異なるセットを処理することが可能であるように、前記乗算結果信号の時間を選択的にずらして調整するための手段をさらに備える、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
第1の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第1の1つを累算するための前記第1の累算器手段と、
第2の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第2の1つを累算するための前記第2の累算器手段と
をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項30】
第3の累算器手段によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの少なくとも1つを選択するための手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項31】
データ・チャネルに関連付けられた複数の乗算結果信号を累算するための前記第3の累算器手段をさらに備える、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
複数の衛星位置決めシステム(SPS)信号に関連付けられている前記コード・チップ信号c(n)を生成するための手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項33】
パイロット・チャネル及びデータ・チャネルの各々のための別々のコード・チップ信号c(n)を生成するための手段をさらに備える、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
クロック・サイクルにおいて少なくとも2つの連続するチップのための前記コード・チップ信号c(n)を生成するための手段をさらに備える、請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとが同一である、請求項23に記載の装置。
【請求項36】
前記第1の累算器手段は第1の相関モードに関連付けられるように動作し、前記第2の累算器手段は第2の相関モードに関連付けられるように動作する、請求項23に記載の装置。
【請求項37】
前記第1及び第2の相関モードは異なっている、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1の相関モードは第1の衛星位置決めシステム(SPS)に関連付けられており、前記第2の相関モードは第2のSPSに関連付けられている、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記第1の累算手段は複合累算器を備える、請求項23に記載の装置。
【請求項40】
前記第1及び/又は第2の相関モードのうちの少なくとも1つが広帯域相関モードを備える、請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記乗算結果信号の異なるセットは、異なる相関モードに関連付けられている、請求項23に記載の装置。
【請求項42】
入力サンプル信号x(n)とコード・チップ信号c(n)との乗算に少なくとも部分的に基づいて、複数の乗算結果信号を決定するように動作イネーブルされるプリマルチプライア部分と、
複数の累算器を備える相関部分と、
前記プリマルチプライア部分及び前記相関部分に結合される選択部分とを備えるマルチプルモード相関器を備え、前記選択部分は少なくとも、第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択し、第2の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つを選択するように動作イネーブルされる、装置。
【請求項43】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つ及び前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つが、前記マルチプルモード相関器の前記プリマルチプライア部分の単一のプリマルチプライアを用いて決定される、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記複数の乗算結果信号のうちに第1の1つ及び前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つが、前記マルチプルモード相関器の前記プリマルチプライア部分の2つの異なるプリマルチプライアを用いて決定される、請求項42に記載の装置。
【請求項45】
前記選択部分は、前記コード・チップ信号c(n)に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の累算器によって用いるための、複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択するように動作イネーブルされる第1の乗算器を備える、請求項42に記載の装置。
【請求項46】
前記プリマルチプライア部分における少なくとも1つのプリマルチプライアは、前記コード・チップ信号c(n)と乗算された入力サンプル信号x(n)に関して起こりうる全ての乗算結果信号を決定するように動作イネーブルされる、請求項42に記載の装置。
【請求項47】
前記複数の累算器は、複数の相関モードに少なくとも部分的に基づいて、累算器の複数のグループに分割される、請求項42に記載の装置。
【請求項48】
前記累算器の複数のグループは、累算器の少なくとも2つのグループを備え、前記複数の相関モードの各々は、チップ毎に前記入力サンプル信号x(n)のうちの少なくとも4つを処理するように動作イネーブルされ、前記入力サンプル信号x(n)の各々は、少なくとも4つのサンプル・フェーズに分割され、前記累算器の少なくとも2つのグループの各々は、前記少なくとも4つのサンプル・フェーズのうちの1つを個々に処理する、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記累算器の複数のグループのうちの少なくとも1つにおいて、前記乗算結果信号は、前記累算器のグループが、入力サンプル信号x(n)の異なるセットを処理することが可能であるように、選択的に時間をずらして調整される、請求項47に記載の装置。
【請求項50】
前記第1の累算器は、第1の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第1の1つを累算するように動作イネーブルされ、前記第2の累算器は、第2の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第2の1つを累算するように動作イネーブルされる、請求項42に記載の装置。
【請求項51】
前記複数の累算器は、少なくとも第3の累算器をさらに備え、前記第3の累算器は、データ・チャネルに関連付けられた複数の乗算結果信号を累算するように動作イネーブルされる複合累算器である、請求項42に記載の装置。
【請求項52】
少なくとも前記プリマルチプライア部分に結合され、前記コード・チップ信号c(n)を生成するように動作イネーブルされるコード生成器をさらに備え、前記コード・チップ信号c(n)は、複数の衛星位置決めシステム(SPS)信号に関連付けられている、請求項42に記載の装置。
【請求項53】
前記コード生成器は、パイロット・チャネル及びデータ・チャネルの各々のための別々のコード・チップ信号c(n)を生成するように動作イネーブルされる、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記コード生成器は、クロック・サイクルにおいて少なくとも2つの連続するチップのための前記コード・チップ信号c(n)を生成するように動作イネーブルされる、請求項52に記載の装置。
【請求項55】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとが同一である、請求項42に記載の装置。
【請求項56】
前記第1の累算器は第1の相関モードをサポートするように動作イネーブルされ、前記第2の累算器は第2の相関モードをサポートするように動作イネーブルされる、請求項42に記載の装置。
【請求項57】
前記第1及び第2の相関モードは異なっている、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記第1の相関モードは第1の衛星位置決めシステム(SPS)に関連付けられており、前記第2の相関モードは第2のSPSに関連付けられている、請求項56に記載の装置。
【請求項59】
前記第1及び/又は第2のSPSのうちの少なくとも1つがGNSSを備える、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記第1及び/又は第2の相関モードのうちの少なくとも1つが広帯域相関モードを備える、請求項56に記載の装置。
【請求項61】
前記第1及び/又は第2の累算器のうちの少なくとも1つが複合累算器を備える、請求項42に記載の装置。
【請求項62】
前記乗算結果信号の異なるセットは、異なる相関モードに関連付けられている、請求項42に記載の装置。
【請求項63】
マルチプルモード相関器のプリマルチプライア部分を、入力サンプル信号x(n)とコード・チップ信号c(n)との乗算に少なくとも部分的に基づいて複数の乗算結果信号を決定するように動作イネーブルし、
前記マルチプルモード相関器の選択部分を、第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、第2の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとを少なくとも選択するように動作イネーブルするように前記コンピュータ・デバイスを動作イネーブルするための、コンピュータ・デバイスの1つ又は複数の処理ユニットによって実行可能な格納されたコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能媒体を備え、前記第1及び第2の累算器は、前記マルチプルモード相関器のそう換羽分の複数の累算器の一部である、物品。
【請求項64】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つ及び前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つが、前記マルチプルモード相関器の前記プリマルチプライ部分の単一のプリマルチプライアを用いて決定される、請求項63に記載の物品。
【請求項65】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つ及び前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つが、前記マルチプルモード相関器の前記プリマルチプライ部分の2つの異なるプリマルチプライアを用いて決定される、請求項63に記載の物品。
【請求項66】
前記選択部分は、前記コード・チップ信号c(n)に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の累算器によって用いるための、前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つを選択するように動作イネーブルされる第1の乗算器を備える、請求項63に記載の物品。
【請求項67】
前記プリマルチプライア部分における少なくとも1つのプリマルチプライアは、前記コード・チップ信号c(n)と乗算された前記入力サンプル信号x(n)に関して起こりうる全ての乗算結果信号を決定するように動作イネーブルされる、請求項63に記載の物品。
【請求項68】
前記複数の累算器は、複数の相関モードに少なくとも部分的に基づいて、累算器の複数のグループに分割される、請求項63に記載の物品。
【請求項69】
前記累算器の複数のグループは、累算器の少なくとも2つのグループを備え、前記複数の相関モードの各々は、チップ毎に前記入力サンプル信号x(n)のうちの少なくとも4つを処理するように動作イネーブルされ、前記入力サンプル信号x(n)の各々は、少なくとも4つのサンプル・フェーズに分割され、前記累算器の少なくとも2つのグループの各々は、前記少なくとも4つのサンプル・フェーズを個々に処理する、請求項68に記載の物品。
【請求項70】
前記累算器の複数のグループのうちの少なくとも1つにおいて、前記乗算結果信号は、前記累算器のグループが、入力サンプル信号x(n)の異なるセットを処理することが可能であるように、時間を選択的にずらして調整される、請求項68に記載の物品。
【請求項71】
前記第1の累算器は、第1の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第1の1つを累算するように動作イネーブルされ、前記第2の累算器は、第2の相関長にわたって前記複数の乗算結果信号のうちの前記選択された第2の1つを累算するように動作イネーブルされる、請求項63に記載の物品。
【請求項72】
前記複数の累算器は、少なくとも第3の累算器をさらに備え、前記第3の累算器は、データ・チャネルに関連付けられた複数の乗算結果信号を累算するように動作イネーブルされる複合累算器である、請求項63に記載の物品。
【請求項73】
少なくとも前記プリマルチプライア部分に結合され、前記コード・チップ信号c(n)を生成するように動作イネーブルされるコード生成器を動作イネーブルするための、前記コンピュータ・デバイスの1つ又は複数の処理ユニットによって実行可能なコンピュータ実行可能命令をさらに備え、前記コード・チップ信号c(n)は、複数の衛星位置決めシステム(SPS)信号に関連付けられている、請求項63に記載の物品。
【請求項74】
前記コード生成器は、パイロット・チャネル及びデータ・チャネルの各々のためのコード・チップ信号c(n)を別々に生成するように動作イネーブルされる、請求項73に記載の物品。
【請求項75】
前記コード生成器は、クロック・サイクルにおいて少なくとも2つの連続するチップのための前記コード・チップ信号c(n)を生成するように動作イネーブルされる、請求項73に記載の物品。
【請求項76】
前記複数の乗算結果信号のうちの第1の1つと、前記複数の乗算結果信号のうちの第2の1つとが同一である、請求項63に記載の物品。
【請求項77】
第1の相関モードをサポートするように前記第1の累算器を動作イネーブルし、第2の相関モードをサポートするように前記第2の累算器を動作イネーブルするための、前記コンピュータ・デバイスの1つ又は複数の処理ユニットによって実行可能なコンピュータ実行可能命令をさらに備える、請求項63に記載の物品。
【請求項78】
前記第1の相関モードと前記第2の相関モードとは異なっている、請求項77に記載の物品。
【請求項79】
前記第1の相関モードは第1の衛星位置決めシステム(SPS)に関連付けられており、前記第2の相関モードは第2のSPSに関連付けられている、請求項77に記載の物品。
【請求項80】
前記第1及び/又は第2の相関モードのうちの少なくとも1つが広帯域相関モードを備える、請求項77に記載の物品。
【請求項81】
前記第1及び/又は第2の累算器のうちの少なくとも1つが複合累算器を備える、請求項63に記載の物品。
【請求項82】
前記乗算結果信号の異なるセットは、異なる相関モードに関連付けられている、請求項63に記載の物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−528338(P2012−528338A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513312(P2012−513312)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/036651
【国際公開番号】WO2010/138863
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】